JP3901854B2 - 摩擦圧接部品の品質検査方法 - Google Patents
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、摩擦圧接部品の圧接部の品質を非破壊で、しかもリアルタイムに検査する摩擦圧接部品の品質検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
摩擦圧接により製造した摩擦圧接部品の圧接部の品質を、非破壊でしかもリアルタイムに検査する従来の摩擦圧接部品の品質検査方法では、圧接時間、圧接時の圧力の変化、移動側の被圧接部品の移動量等を測定し、これらの要素の測定データを予め定めた評価基準データと比較して圧接部の品質を非破壊で検査している。また従来の品質検査方法では、圧接作業中に発生する音の異常を作業員が聴覚で判定したり、圧接部品の接合部の外観異常を作業員が視覚で判定することも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の品質検査方法では、検出精度を上げることに限界があり、出荷製品の中に不良品が混入するのを避けられなかった。
【0004】
本発明の目的は、非破壊でしかもリアルタイムで検査することができる従来よりも検出精度の高い摩擦圧接部品の品質検査方法を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、アコースティック・エミッション信号を利用した従来よりも検出精度の高い摩擦圧接部品の品質検査方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
アコースティック・エミッション信号を利用した非破壊検査の方法は、従来より公知である。しかしながらアコースティック・エミッション信号を利用した非破壊検査の技術分野では、アコースティック・エミッション信号を計測する場合にできるだけ雑音が入らない環境下で行うことが常識になっている。そのため当業者の技術常識に従えば、圧接作業時に大きな摩擦音が発生する摩擦圧接の分野では、圧接時にアコースティック・エミッション信号を利用してリアルタイムに非破壊検査を行うことはできないと考えられていた。そのため摩擦圧接の技術分野の当業者にとっては、アコースティック・エミッション信号を利用してリアルタイムに非破壊検査を行うということは非常識なものであった。しかしながら発明者は、このような常識にとらわれることなく、アコースティック・エミッション信号を利用して摩擦圧接部品の圧接部の品質を検査することにあえて挑戦した。そして種々の材料に関して多くの試験を繰り返した結果、摩擦圧接時に発生するアコースティック・エミッション信号から得られる計測データからも、不良品を高い精度で検出できることが分かった。
【0007】
摩擦圧接時には、アコースティック・エミッション信号の中に、摩擦により発生した多くの雑音が含まれている。しかしながら良品の圧接部が得られたときの摩擦圧接時のアコースティック・エミッション信号から得られた特定の計測パラメータと不良品の圧接部が得られたときの摩擦圧接時のアコースティック・エミッション信号から得られた特定の計測パラメータとを比較すると、摩擦圧接開始直後のパラメータに大きな相違が現れることを発明者は見出した。
【0008】
被圧接部品の材料や寸法によっても異なるが、一対の被圧接部品を圧接する作業を開始した直後数秒間(好ましくは1秒以下)の間に発生するアコースティック・エミッション信号中に、良品と不良品とを区別するのに利用できる有用なデータが含まれていることが分かった。そこで本発明では、この期間中にアコースティック・エミッション信号から得た特定の計測パラメータと予め定めた評価基準パラメータとを比較して、摩擦圧接部品の圧接部の品質を検査することとした。比較するパラメータとしてどのようなものを採用するかによって、検出精度は異なってくるため、比較するパラメータを特定することは難しい。しかし試験の結果から最大イベントカウント発生率や継続時間対振幅の相関パターンを比較するパラメータとした場合には、良品と不良品と判定率がほぼ100%になることが分かっている。これらのパラメータを複数組み合わせれば、検査の精度は更に上がる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の摩擦圧接部品の品質検査方法を実施する際の摩擦圧接機と検査装置とを概略的に示した図である。図1において、1は摩擦圧接機である。この摩擦圧接機1は、固定側保持構造部2と回転移動側保持構造部3とから構成される。固定側保持構造部2は、圧接されるべき一対の被圧接部品4及び5のうち一方の非圧接部品4をチャック6により保持して所定の位置に固定するように構成されている。また回転移動側構造部3は、他方の被圧接部品5をチャック7により保持した状態で回転させる回転駆動部8と、回転駆動部8を固定側保持構造部2に向かって近付けたり、固定側保持構造部2から離すように直線移動させる直線駆動部9とから構成されている。
【0010】
この例では固定側保持構造部2のチャック6の上にアコースティック・エミッション信号(以下「AE信号」という)を検出するAEセンサ10が固定されている。AEセンサ10の出力は、プリアンプ11により増幅されてメインアンプ12に入力され、メインアンプ12で増幅されたAE信号はマイクロコンピュータからなるAE信号処理装置13に入力される。AE信号処理装置13では、AE信号から得た計測データに基いてイベント数(AE信号に現れるパルスの数)、ピーク値(最大パルスのピーク値)、振幅(各パルスの振幅値)、AE信号の持続時間または継続時間(複数のパルスからなる1つのAE信号が発生している時間)、エネルギ等の個別のパラメータを得ている外、これらのパラメータを解析して得る累積イベントカウント(時間に対するイベント数の累積値の変化)、イベントカウント発生率(単位時間あたりのイベントの発生数)、継続時間対振幅の相関パターン(測定された複数のAE信号の各継続時間とその継続時間中におけるイベントのパルスの振幅の分布の相関を示すパターン)、累積エネルギカウント、エネルギーカウント発生率、AE信号の振幅分布、AE信号の継続時間の分布等の解析パラメータを得ている。そしてAE信号処理装置13には、事前に行った試験により定めた特定のパラメータについての評価基準パラメータを記憶している。AE信号処理装置13は、計測データから得た特定の計測パラメータと評価基準パラメータとを比較することにより、摩擦圧接部品の圧接部の品質の良否を自動的に判定する。このようなAE信号処理装置13としては、例えば千代田化工建設株式会社が「C−AEAS」の商標名で販売しているシステムを用いることができる。
【0011】
本発明の効果を確認するために、図1に示した構成で複数のサンプル用の摩擦圧接部品を作成した。使用した固定側の被圧接部品4は、直径20mmの銅製の円柱であり、また回転側の被圧接部品5は直径20mmの銅・タングステン合金製の円柱であった。圧接作業は、回転側の被圧接部品5を1800rpmで回転させた状態で、回転移動側構造部3をゆっくりと固定側保持構造部2に向かって移動させ、回転する被圧接部品5の先端を固定状態にある被圧接部品4の端部に接触させ、その時に発生する摩擦熱で2つの被圧接部品4及び5の先端部を溶融させることにより、被圧接部品4及び5の先端部を圧接した。回転駆動部8には、被圧接部品5が固定状態になると空回り状態になるクラッチ機構が含まれている。
【0012】
AEセンサ10によるアコースティック・エミッション信号の測定は、圧接の前(被圧接部品4及び5の先端部を接触させる前)から圧接の終了(前述の空回りが発生する時点)まで行った。しかしながらAE信号処理装置13では、圧接を開始してから(被圧接部品4及び5の先端部が相互に接触したときから)数秒間(具体的には1秒間)に発生するアコースティック・エミッション信号に含まれる計測データから必要な計測パラメータを得て、この計測パラメータを予め定めた評価基準パラメータと比較して、圧接部の良否を判定した。
【0013】
図2(A)は圧接部に重大な欠陥(接合強度が不十分であったり、接合部に亀裂が入っている等の欠陥)が発生しなかった良品の摩擦圧接部品が製造されたときの累積イベントカウント(時間に対するイベント数の累積値の変化)を示す図であり、図2(B)は圧接部に重大な欠陥が発生した不良品の摩擦圧接部品が製造されたときの累積イベントカウントを示す図である。両者を対比すると、圧接が開始された時刻t1 において、不良品の摩擦圧接部品の圧接過程で得られる累積イベントカウントの値が急激に大きくなっているのが分かる。この急激な変化はほぼ1秒以内に終了する。圧接開始直後の1秒間に累積イベントカウントが急激に大きくなった摩擦圧接部品の圧接部について破壊試験を行って圧接部の良否を試験したところ、大部分の摩擦圧接部品の圧接部に欠陥があることが分かった。なお図2(A)及び(B)において、t0 は回転開始時刻であり、t2 は回転駆動部8の駆動を停止した時刻であり、t2 以降は惰性で空回りが発生している。
【0014】
そこで本発明の品質検査方法では、一対の被圧接部品の圧接を開始した直後数秒間(具体的には1秒以内)に発生するアコースティック・エミッション信号を計測して、このアコースティック・エミッション信号から得た計測パラメータと予め定めた評価基準パラメータとを比較して、摩擦圧接部品の圧接部の品質を検査することにしたのである。
【0015】
評価基準とするパラメータの種類によって、良否の判定精度に差が出ることがわかった。例えば、累積イベントカウントを判定のパラメータに使用した場合には、どうしても95%以上の判定率(良品と不良品を正しく判定できた割合)を得ることができなかった。この程度の判定率でも、従来の検査方法と比べれば判定率は向上しているので、一応の効果は得られる。発明者は、各種のパラメータを用いて判定率が100%に近くなるパラメータを探したところ、最大イベントカウント発生率と継続時間対振幅の相関パターンのパラメータを評価基準に用いると判定率をほぼ100%にすることを見出した。
【0016】
そこでまず最大イベントカウント発生率が評価基準パラメータとして好ましいものであることを確認した試験結果について以下に説明する。図3(A)は、接合部の品質が良品のイベントカウント発生率(単位時間あたりのイベントの発生数)の経時変化を表す計測データの一例であり、図3(B)は接合部の品質が不良品のイベントカウント発生率の経時変化を表す計測データの一例である。図3(A)及び(B)を対比すると、圧接開始から1秒以内に得られるイベントカウント発生率の最大値(最大イベントカウント発生率)が、図2(A)の良品では1079(count/sec)であるのに対し、図2(B)の不良品では、2143(count/sec)であった。最大イベントカウント発生率を、19のサンプル(摩擦圧接部品)について求めた。その結果は図4に示した図表の通りである。なお1番〜19番のサンプルについては、最大イベントカウント発生率を計測するのと同時に従来の品質管理装置により移動量を測定して、従来の品質管理方法における判定を行った。またすべてのサンプルについて、曲げ試験による破壊試験を行って良否を判定した。図4の「圧接面処理」の欄において、「通常処理」とは圧接面に特別な処理をしていないものであり、「マシン油塗布」とは圧接部に積極的に不良を発生させるために圧接面にマシン油を塗布したものであり、「水性油塗布」も「マシン油塗布」と同様に圧接部に積極的に不良を発生させるために圧接面に水性油を塗布したものである。
【0017】
図4の結果から分かるように、良品(曲げ試験で良品と判定されたもの)と不良品(曲げ試験で不良品と判定されたもの)の最大イベントカウント発生率を比較すると、良品では最大イベントカウント発生率が小くなるのに対して、不良品では最大イベントカウント発生率が大きくなる傾向がある。具体的には、良品の最大イベントカウント発生率が、最大で1392(count/sec)であるのに対し、不良品の最大イベントカウント発生率が最小で1428(count/sec)であった。この結果から、最大イベントカウント発生率の値が1410(count/sec)を超えるか否かによりを圧接部の品質の良否を判定する[言い替えると評価基準パラメータとして最大イベントカウント発生率を用いる場合の判定レベルを1410(count/sec)にする]と、100%の判定率で品質検査を行うことができるということになる。また図4から分かるように、従来の検査方法では、良品及び不良品の判定率が85%とかなり低く、本発明の検査方法が優れていることが分かる。
【0018】
次に継続時間対振幅の相関パターン(測定された複数のAE信号の各継続時間とその継続時間中におけるイベントのパルスの振幅の分布の相関を示すパターン)が評価基準パラメータとして好ましいものであることを確認した試験結果について以下に説明する。図5(A)は、接合部の品質が良品の継続時間対振幅の相関パターンの一例を示したものであり、図5(B)は接合部の品質が不良品の継続時間対振幅の相関パターンの一例を示したものである。図5(A)及び(B)のパターンは、圧接開始から1秒以内のデータから求めた継続時間対振幅の相関パターンである。図5(A)に示された良品のパターンの場合には、振幅が37dBから46dBの比較的小さい範囲に入っており、しかも継続時間が200から1600μsecの範囲に入るAE信号が発生している。これに対して図5(B)に示された不良品のパターンの場合では、振幅がすべて47dB以上であり、しかも継続時間が600μsec以下のAE信号が多数発生していることが分る。すなわち、良品では継続時間対振幅の相関パターンが、比較的低い振幅でかつ継続時間が比較的長い分布形態(A型分布)を示し、不良品では継続時間対振幅の相関パターンが、比較的高い振幅でかつ継続時間が比較的短い分布形態(B型分布)を示す。
【0019】
図4に示したサンプル1〜19について、継続時間対振幅の相関パターンの分布形態を判定した結果を図6の図表に示した。なお番号の欄には、図4の番号の欄に示したサンプルの番号を示してある。図6から、良品では継続時間対振幅の相関パターンがA型分布となり、不良品では継続時間対振幅の相関パターンがB型分布となることが明確に分かる。したがって継続時間対振幅の相関パターンの分布パターンを評価基準パラメータとすれば、最大イベントカウント発生率を評価基準パラメータとして用いる場合と同様に、100%の判定率で検査を行える。
【0020】
現在までのところ最大イベントカウント発生率と継続時間対振幅の相関パターンを判定のパラメータとして用いればほぼ100%の判定率で検査を行えることが分かっているが、その他のパラメータを用いた場合でも、100%またはそれに近い判定率を得られることは当業者に容易に推測できるであろう。したがって、本発明は、最大イベントカウント発生率と継続時間対振幅の相関パターンを判定のパラメータを評価基準のパラメータとして用いる場合に限定されるものではない。
【0021】
上記の例は銅製の被圧接部品と銅・タングステン合金製の圧接部品を摩擦圧接した場合について説明したが、銅と銅、アルミニウムと銅のように他の材質の金属部品どうしを摩擦圧接して摩擦圧接部品を製造する場合においても、本発明の品質検査方法により、圧接部の品質を非破壊でしかもリアルタイムで検査することができるのは勿論である。
【0022】
また上記の例では、AE信号処理装置13において、評価基準パラメータと計測パラメータとの比較を行って良否の判定をしているが、評価基準パラメータと計測パラメータとの比較を人間が行ってもよいのは勿論である。
【0023】
更に上記例では、1つのパラメータだけで、良否を判定しているが、複数のパラメータを用いて良否の判定を行ってよいのは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、アコースティック・エミッション信号を利用した非破壊検査により、非破壊でしかもリアルタイムで摩擦圧接部品の圧接部の品質を従来よりも高い精度で検査することができる。
【0025】
特に摩擦圧接を開始した直後の1秒以内に発生するアコースティック・エミッション信号を計測して、その計測データに基いて検査をすれば、更に高い検査精度で確実に品質の良否を検査することができる。
【0026】
また判定のパラメータとして、最大イベントカウント発生率または継続時間対振幅の相関パターンを用いると、圧接部品の良否ををほぼ100%に近い判定率で判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の摩擦圧接部品の品質検査方法を実施する際の摩擦圧接機と検査装置とを概略的に示した図である。
【図2】(A)は圧接部に重大な欠陥が発生しなかった良品の摩擦圧接部品が製造されたときの累積イベントカウントを示す図であり、(B)は圧接部に重大な欠陥が発生した不良品の摩擦圧接部品が製造されたときの累積イベントカウントを示す図である。
【図3】(A)は、接合部の品質が良品のイベントカウント発生率の経時変化を表す計測データの一例であり、(B)は接合部の品質が不良品のイベントカウント発生率の経時変化を表す計測データの一例である。
【図4】19個のサンプルについて行った試験における最大イベントカウント発生率と良否の結果の関係を説明するために用いる試験結果を図に表した図表である。
【図5】(A)は、接合部の品質が良品の継続時間対振幅の相関パターンの一例を示したものであり、(B)は接合部の品質が不良品の継続時間対振幅の相関パターンの一例を示したものである。
【図6】19個のサンプルについて行った試験における継続時間対振幅の相関パターンと良否の結果の関係を説明するために用いる試験結果を図に表した図表である。
【符号の説明】
1 摩擦圧接機
2 固定側保持構造部
3 回転移動側構造部
4,5 被圧接部品
6,7 チャック
8 回転駆動部
9 直線駆動部
10 AEセンサ
11 プリアンプ
12 メインアンプ
13 AE信号処理装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、摩擦圧接部品の圧接部の品質を非破壊で、しかもリアルタイムに検査する摩擦圧接部品の品質検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
摩擦圧接により製造した摩擦圧接部品の圧接部の品質を、非破壊でしかもリアルタイムに検査する従来の摩擦圧接部品の品質検査方法では、圧接時間、圧接時の圧力の変化、移動側の被圧接部品の移動量等を測定し、これらの要素の測定データを予め定めた評価基準データと比較して圧接部の品質を非破壊で検査している。また従来の品質検査方法では、圧接作業中に発生する音の異常を作業員が聴覚で判定したり、圧接部品の接合部の外観異常を作業員が視覚で判定することも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の品質検査方法では、検出精度を上げることに限界があり、出荷製品の中に不良品が混入するのを避けられなかった。
【0004】
本発明の目的は、非破壊でしかもリアルタイムで検査することができる従来よりも検出精度の高い摩擦圧接部品の品質検査方法を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、アコースティック・エミッション信号を利用した従来よりも検出精度の高い摩擦圧接部品の品質検査方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
アコースティック・エミッション信号を利用した非破壊検査の方法は、従来より公知である。しかしながらアコースティック・エミッション信号を利用した非破壊検査の技術分野では、アコースティック・エミッション信号を計測する場合にできるだけ雑音が入らない環境下で行うことが常識になっている。そのため当業者の技術常識に従えば、圧接作業時に大きな摩擦音が発生する摩擦圧接の分野では、圧接時にアコースティック・エミッション信号を利用してリアルタイムに非破壊検査を行うことはできないと考えられていた。そのため摩擦圧接の技術分野の当業者にとっては、アコースティック・エミッション信号を利用してリアルタイムに非破壊検査を行うということは非常識なものであった。しかしながら発明者は、このような常識にとらわれることなく、アコースティック・エミッション信号を利用して摩擦圧接部品の圧接部の品質を検査することにあえて挑戦した。そして種々の材料に関して多くの試験を繰り返した結果、摩擦圧接時に発生するアコースティック・エミッション信号から得られる計測データからも、不良品を高い精度で検出できることが分かった。
【0007】
摩擦圧接時には、アコースティック・エミッション信号の中に、摩擦により発生した多くの雑音が含まれている。しかしながら良品の圧接部が得られたときの摩擦圧接時のアコースティック・エミッション信号から得られた特定の計測パラメータと不良品の圧接部が得られたときの摩擦圧接時のアコースティック・エミッション信号から得られた特定の計測パラメータとを比較すると、摩擦圧接開始直後のパラメータに大きな相違が現れることを発明者は見出した。
【0008】
被圧接部品の材料や寸法によっても異なるが、一対の被圧接部品を圧接する作業を開始した直後数秒間(好ましくは1秒以下)の間に発生するアコースティック・エミッション信号中に、良品と不良品とを区別するのに利用できる有用なデータが含まれていることが分かった。そこで本発明では、この期間中にアコースティック・エミッション信号から得た特定の計測パラメータと予め定めた評価基準パラメータとを比較して、摩擦圧接部品の圧接部の品質を検査することとした。比較するパラメータとしてどのようなものを採用するかによって、検出精度は異なってくるため、比較するパラメータを特定することは難しい。しかし試験の結果から最大イベントカウント発生率や継続時間対振幅の相関パターンを比較するパラメータとした場合には、良品と不良品と判定率がほぼ100%になることが分かっている。これらのパラメータを複数組み合わせれば、検査の精度は更に上がる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の摩擦圧接部品の品質検査方法を実施する際の摩擦圧接機と検査装置とを概略的に示した図である。図1において、1は摩擦圧接機である。この摩擦圧接機1は、固定側保持構造部2と回転移動側保持構造部3とから構成される。固定側保持構造部2は、圧接されるべき一対の被圧接部品4及び5のうち一方の非圧接部品4をチャック6により保持して所定の位置に固定するように構成されている。また回転移動側構造部3は、他方の被圧接部品5をチャック7により保持した状態で回転させる回転駆動部8と、回転駆動部8を固定側保持構造部2に向かって近付けたり、固定側保持構造部2から離すように直線移動させる直線駆動部9とから構成されている。
【0010】
この例では固定側保持構造部2のチャック6の上にアコースティック・エミッション信号(以下「AE信号」という)を検出するAEセンサ10が固定されている。AEセンサ10の出力は、プリアンプ11により増幅されてメインアンプ12に入力され、メインアンプ12で増幅されたAE信号はマイクロコンピュータからなるAE信号処理装置13に入力される。AE信号処理装置13では、AE信号から得た計測データに基いてイベント数(AE信号に現れるパルスの数)、ピーク値(最大パルスのピーク値)、振幅(各パルスの振幅値)、AE信号の持続時間または継続時間(複数のパルスからなる1つのAE信号が発生している時間)、エネルギ等の個別のパラメータを得ている外、これらのパラメータを解析して得る累積イベントカウント(時間に対するイベント数の累積値の変化)、イベントカウント発生率(単位時間あたりのイベントの発生数)、継続時間対振幅の相関パターン(測定された複数のAE信号の各継続時間とその継続時間中におけるイベントのパルスの振幅の分布の相関を示すパターン)、累積エネルギカウント、エネルギーカウント発生率、AE信号の振幅分布、AE信号の継続時間の分布等の解析パラメータを得ている。そしてAE信号処理装置13には、事前に行った試験により定めた特定のパラメータについての評価基準パラメータを記憶している。AE信号処理装置13は、計測データから得た特定の計測パラメータと評価基準パラメータとを比較することにより、摩擦圧接部品の圧接部の品質の良否を自動的に判定する。このようなAE信号処理装置13としては、例えば千代田化工建設株式会社が「C−AEAS」の商標名で販売しているシステムを用いることができる。
【0011】
本発明の効果を確認するために、図1に示した構成で複数のサンプル用の摩擦圧接部品を作成した。使用した固定側の被圧接部品4は、直径20mmの銅製の円柱であり、また回転側の被圧接部品5は直径20mmの銅・タングステン合金製の円柱であった。圧接作業は、回転側の被圧接部品5を1800rpmで回転させた状態で、回転移動側構造部3をゆっくりと固定側保持構造部2に向かって移動させ、回転する被圧接部品5の先端を固定状態にある被圧接部品4の端部に接触させ、その時に発生する摩擦熱で2つの被圧接部品4及び5の先端部を溶融させることにより、被圧接部品4及び5の先端部を圧接した。回転駆動部8には、被圧接部品5が固定状態になると空回り状態になるクラッチ機構が含まれている。
【0012】
AEセンサ10によるアコースティック・エミッション信号の測定は、圧接の前(被圧接部品4及び5の先端部を接触させる前)から圧接の終了(前述の空回りが発生する時点)まで行った。しかしながらAE信号処理装置13では、圧接を開始してから(被圧接部品4及び5の先端部が相互に接触したときから)数秒間(具体的には1秒間)に発生するアコースティック・エミッション信号に含まれる計測データから必要な計測パラメータを得て、この計測パラメータを予め定めた評価基準パラメータと比較して、圧接部の良否を判定した。
【0013】
図2(A)は圧接部に重大な欠陥(接合強度が不十分であったり、接合部に亀裂が入っている等の欠陥)が発生しなかった良品の摩擦圧接部品が製造されたときの累積イベントカウント(時間に対するイベント数の累積値の変化)を示す図であり、図2(B)は圧接部に重大な欠陥が発生した不良品の摩擦圧接部品が製造されたときの累積イベントカウントを示す図である。両者を対比すると、圧接が開始された時刻t1 において、不良品の摩擦圧接部品の圧接過程で得られる累積イベントカウントの値が急激に大きくなっているのが分かる。この急激な変化はほぼ1秒以内に終了する。圧接開始直後の1秒間に累積イベントカウントが急激に大きくなった摩擦圧接部品の圧接部について破壊試験を行って圧接部の良否を試験したところ、大部分の摩擦圧接部品の圧接部に欠陥があることが分かった。なお図2(A)及び(B)において、t0 は回転開始時刻であり、t2 は回転駆動部8の駆動を停止した時刻であり、t2 以降は惰性で空回りが発生している。
【0014】
そこで本発明の品質検査方法では、一対の被圧接部品の圧接を開始した直後数秒間(具体的には1秒以内)に発生するアコースティック・エミッション信号を計測して、このアコースティック・エミッション信号から得た計測パラメータと予め定めた評価基準パラメータとを比較して、摩擦圧接部品の圧接部の品質を検査することにしたのである。
【0015】
評価基準とするパラメータの種類によって、良否の判定精度に差が出ることがわかった。例えば、累積イベントカウントを判定のパラメータに使用した場合には、どうしても95%以上の判定率(良品と不良品を正しく判定できた割合)を得ることができなかった。この程度の判定率でも、従来の検査方法と比べれば判定率は向上しているので、一応の効果は得られる。発明者は、各種のパラメータを用いて判定率が100%に近くなるパラメータを探したところ、最大イベントカウント発生率と継続時間対振幅の相関パターンのパラメータを評価基準に用いると判定率をほぼ100%にすることを見出した。
【0016】
そこでまず最大イベントカウント発生率が評価基準パラメータとして好ましいものであることを確認した試験結果について以下に説明する。図3(A)は、接合部の品質が良品のイベントカウント発生率(単位時間あたりのイベントの発生数)の経時変化を表す計測データの一例であり、図3(B)は接合部の品質が不良品のイベントカウント発生率の経時変化を表す計測データの一例である。図3(A)及び(B)を対比すると、圧接開始から1秒以内に得られるイベントカウント発生率の最大値(最大イベントカウント発生率)が、図2(A)の良品では1079(count/sec)であるのに対し、図2(B)の不良品では、2143(count/sec)であった。最大イベントカウント発生率を、19のサンプル(摩擦圧接部品)について求めた。その結果は図4に示した図表の通りである。なお1番〜19番のサンプルについては、最大イベントカウント発生率を計測するのと同時に従来の品質管理装置により移動量を測定して、従来の品質管理方法における判定を行った。またすべてのサンプルについて、曲げ試験による破壊試験を行って良否を判定した。図4の「圧接面処理」の欄において、「通常処理」とは圧接面に特別な処理をしていないものであり、「マシン油塗布」とは圧接部に積極的に不良を発生させるために圧接面にマシン油を塗布したものであり、「水性油塗布」も「マシン油塗布」と同様に圧接部に積極的に不良を発生させるために圧接面に水性油を塗布したものである。
【0017】
図4の結果から分かるように、良品(曲げ試験で良品と判定されたもの)と不良品(曲げ試験で不良品と判定されたもの)の最大イベントカウント発生率を比較すると、良品では最大イベントカウント発生率が小くなるのに対して、不良品では最大イベントカウント発生率が大きくなる傾向がある。具体的には、良品の最大イベントカウント発生率が、最大で1392(count/sec)であるのに対し、不良品の最大イベントカウント発生率が最小で1428(count/sec)であった。この結果から、最大イベントカウント発生率の値が1410(count/sec)を超えるか否かによりを圧接部の品質の良否を判定する[言い替えると評価基準パラメータとして最大イベントカウント発生率を用いる場合の判定レベルを1410(count/sec)にする]と、100%の判定率で品質検査を行うことができるということになる。また図4から分かるように、従来の検査方法では、良品及び不良品の判定率が85%とかなり低く、本発明の検査方法が優れていることが分かる。
【0018】
次に継続時間対振幅の相関パターン(測定された複数のAE信号の各継続時間とその継続時間中におけるイベントのパルスの振幅の分布の相関を示すパターン)が評価基準パラメータとして好ましいものであることを確認した試験結果について以下に説明する。図5(A)は、接合部の品質が良品の継続時間対振幅の相関パターンの一例を示したものであり、図5(B)は接合部の品質が不良品の継続時間対振幅の相関パターンの一例を示したものである。図5(A)及び(B)のパターンは、圧接開始から1秒以内のデータから求めた継続時間対振幅の相関パターンである。図5(A)に示された良品のパターンの場合には、振幅が37dBから46dBの比較的小さい範囲に入っており、しかも継続時間が200から1600μsecの範囲に入るAE信号が発生している。これに対して図5(B)に示された不良品のパターンの場合では、振幅がすべて47dB以上であり、しかも継続時間が600μsec以下のAE信号が多数発生していることが分る。すなわち、良品では継続時間対振幅の相関パターンが、比較的低い振幅でかつ継続時間が比較的長い分布形態(A型分布)を示し、不良品では継続時間対振幅の相関パターンが、比較的高い振幅でかつ継続時間が比較的短い分布形態(B型分布)を示す。
【0019】
図4に示したサンプル1〜19について、継続時間対振幅の相関パターンの分布形態を判定した結果を図6の図表に示した。なお番号の欄には、図4の番号の欄に示したサンプルの番号を示してある。図6から、良品では継続時間対振幅の相関パターンがA型分布となり、不良品では継続時間対振幅の相関パターンがB型分布となることが明確に分かる。したがって継続時間対振幅の相関パターンの分布パターンを評価基準パラメータとすれば、最大イベントカウント発生率を評価基準パラメータとして用いる場合と同様に、100%の判定率で検査を行える。
【0020】
現在までのところ最大イベントカウント発生率と継続時間対振幅の相関パターンを判定のパラメータとして用いればほぼ100%の判定率で検査を行えることが分かっているが、その他のパラメータを用いた場合でも、100%またはそれに近い判定率を得られることは当業者に容易に推測できるであろう。したがって、本発明は、最大イベントカウント発生率と継続時間対振幅の相関パターンを判定のパラメータを評価基準のパラメータとして用いる場合に限定されるものではない。
【0021】
上記の例は銅製の被圧接部品と銅・タングステン合金製の圧接部品を摩擦圧接した場合について説明したが、銅と銅、アルミニウムと銅のように他の材質の金属部品どうしを摩擦圧接して摩擦圧接部品を製造する場合においても、本発明の品質検査方法により、圧接部の品質を非破壊でしかもリアルタイムで検査することができるのは勿論である。
【0022】
また上記の例では、AE信号処理装置13において、評価基準パラメータと計測パラメータとの比較を行って良否の判定をしているが、評価基準パラメータと計測パラメータとの比較を人間が行ってもよいのは勿論である。
【0023】
更に上記例では、1つのパラメータだけで、良否を判定しているが、複数のパラメータを用いて良否の判定を行ってよいのは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、アコースティック・エミッション信号を利用した非破壊検査により、非破壊でしかもリアルタイムで摩擦圧接部品の圧接部の品質を従来よりも高い精度で検査することができる。
【0025】
特に摩擦圧接を開始した直後の1秒以内に発生するアコースティック・エミッション信号を計測して、その計測データに基いて検査をすれば、更に高い検査精度で確実に品質の良否を検査することができる。
【0026】
また判定のパラメータとして、最大イベントカウント発生率または継続時間対振幅の相関パターンを用いると、圧接部品の良否ををほぼ100%に近い判定率で判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の摩擦圧接部品の品質検査方法を実施する際の摩擦圧接機と検査装置とを概略的に示した図である。
【図2】(A)は圧接部に重大な欠陥が発生しなかった良品の摩擦圧接部品が製造されたときの累積イベントカウントを示す図であり、(B)は圧接部に重大な欠陥が発生した不良品の摩擦圧接部品が製造されたときの累積イベントカウントを示す図である。
【図3】(A)は、接合部の品質が良品のイベントカウント発生率の経時変化を表す計測データの一例であり、(B)は接合部の品質が不良品のイベントカウント発生率の経時変化を表す計測データの一例である。
【図4】19個のサンプルについて行った試験における最大イベントカウント発生率と良否の結果の関係を説明するために用いる試験結果を図に表した図表である。
【図5】(A)は、接合部の品質が良品の継続時間対振幅の相関パターンの一例を示したものであり、(B)は接合部の品質が不良品の継続時間対振幅の相関パターンの一例を示したものである。
【図6】19個のサンプルについて行った試験における継続時間対振幅の相関パターンと良否の結果の関係を説明するために用いる試験結果を図に表した図表である。
【符号の説明】
1 摩擦圧接機
2 固定側保持構造部
3 回転移動側構造部
4,5 被圧接部品
6,7 チャック
8 回転駆動部
9 直線駆動部
10 AEセンサ
11 プリアンプ
12 メインアンプ
13 AE信号処理装置
Claims (3)
- 摩擦圧接部品の圧接部の品質を検査する方法であって、
一対の被圧接部品の圧接を開始した直後数秒間の間に発生するアコースティック・エミッション信号を計測し、
前記アコースティック・エミッション信号から得た計測パラメータと予め定めた評価基準パラメータとを比較して、前記摩擦圧接部品の圧接部の品質を検査することを特徴とする摩擦圧接部品の品質検査方法。 - 前記数秒が1秒以下である請求項1に記載の摩擦圧接部品の品質検査方法。
- 前記計測パラメータが前記1秒間における最大イベントカウント発生率及び継続時間対振幅の相関パターンの少なくとも1つである請求項1または2に記載の摩擦圧接部品の品質検査方法。
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