JP3901533B2 - モニタ方法、エッチング方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

モニタ方法、エッチング方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、膜の厚さやエッチング深さをモニタする方法に関する。さらには、そのモニタ方法を用いたエッチング方法及び半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程では従来より、配線構造を次のような方法で形成している。まず最初に、半導体基板の全面に、金属膜を堆積する。金属膜堆積後、リソグラフィー技術によってレジストパターンを金属膜の上部に形成する。そして、そのレジストパターンをエッチングマスクとして用いて、金属膜を反応性イオンエッチング(以下において、「RIE」という)することで、配線構造を形成する。このような配線工程では、抵抗が小さく加工のしやすいアルミニウム(Al)金属膜が主に用いられている。
【0003】
近年の半導体装置の高集積化、高密度化、高性能化に伴い、低抵抗金属膜による多層配線化が進められている。上述した、AlのRIEによる配線工程を用いる場合は、多層配線化に伴いリソグラフィ工程及びRIE工程は増加する一方である。また、高密度化による配線ピッチの縮小化により層間絶縁膜の配線間への埋め込みが技術的に困難となる。さらに、高性能化のため、Alに比べ低抵抗化が可能な銅(Cu)金属膜配線が用いられるようになったが、従来のようにレジストマスクでRIE等のドライエッチング技術によりCu配線を形成する場合、低温でのCu金属膜のドライエッチングが困難であるいう技術課題がある。
【0004】
このため、層間絶縁膜の内部にあらかじめ配線溝を形成し、その配線溝の内部に配線を構成する金属膜を埋め込み、化学機械的研磨(CMP)法を用いて平坦化するダマシン加工を採用する傾向が大きくなって来ている。
【0005】
ところが、このダマシン加工では、絶縁膜層の内部に形成される配線溝の深さは、通常、そのエッチング時間を管理することで制御されている。具体的には、たとえば、数回の予備実験からエッチング速度をあらかじめ算出し、その速度を用いたエッチング時間制御によってエッチング深さを定めている。したがって、配線溝加工時のエッチング状態の予期せぬ変動等によって、その制御性、再現性が低下し、配線溝の深さ、すなわち、配線断面積にバラツキが生じてしまうという問題点がある。また、配線溝深さを確認するためには、断面SEM観察等の破壊検査となるため、ダミー基板での間接検査とならざるを得ない。そのため、配線溝深さの不良品があっても、少なくとも配線工程終了後での電気的検査により良否判断をせざるを得ず工程に無駄を生じてしまうという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のダマシン加工等の配線溝形成ドライエッチング工程では、エッチング時間の管理によって配線溝の深さを制御している。このため、配線溝の深さの制御性、再現性あるいは配線溝形成工程の生産性を向上させることが困難であるという問題があった。
【0007】
本発明は、このような課題を解決し、配線溝形成等の工程中での膜厚又は溝深さを高精度に算出することができるモニタ方法を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の他の目的は、配線溝形成等のエッチング工程でのエッチング溝深さを、エッチング中に測定することで、形成する溝深さの精度及び制御性等を向上させるエッチング方法を提供することである。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、配線溝形成等のエッチング工程でのエッチング溝深さを、エッチング中に測定することで、形成する溝深さの精度及び制御性等を向上させるエッチング方法を用いた半導体装置の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1の特徴は、(イ)測定領域の少なくとも一部においてストライプ状の遮光性材料からなるパターンが第1の透明材料膜の上部に配置された下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得るステップと、(ロ)参照分光波形を得た後に、下層構造の上部に、第1の光に対して透明な第2の透明材料膜からなる上層構造を設けるステップと、(ハ)測定領域に対応する上層構造の領域に第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップと、(ニ)波長領域中の隣り合うストライプ状の遮光性材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域において、反射干渉分光波形の強度を参照分光波形の強度で規格化するステップと、(ホ)規格化された反射干渉分光波形強度に上層構造に対する分光干渉反射率の理論を適用することにより、測定領域の上方における第2の透明材料膜の膜厚を算出するステップとを含むことを特徴とするモニタ方法であることを要旨とする。
【0011】
本発明の第1の特徴によれば、配線構造上の透明材料膜の厚さを高精度に算出することができるモニタ方法を提供することができる。
【0012】
本発明の第2の特徴は、(イ)測定領域の少なくとも一部の領域においてストライプ状の遮光性材料からなるパターンが第1の透明材料膜の上部に配置された下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得るステップと、(ロ)参照分光波形を得た後に、下層構造の上部に、第1の光に対して透明な第2の透明材料膜の表面の一部に溝が形成された上層構造を設けるステップと、(ハ)測定領域に対応する上層構造の領域に第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップと、(ニ)波長領域中の隣り合うストライプ状の遮光性材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域で、反射干渉分光波形の強度を参照分光波形の強度で規格化するステップと、(ホ)規格化された反射干渉分光波形強度に上層構造に対する分光干渉反射率の理論を適用することにより、溝下における第2の透明材料膜の残膜厚さ又は溝の深さを算出するステップとを含むことを特徴とするモニタ方法であることを要旨とする。
【0013】
本発明の第2の特徴によれば、配線溝形成工程等での透明材料膜の残膜厚さ又は溝深さを高精度に算出することができるモニタ方法を提供することができる。
【0014】
本発明の第2の特徴において、溝を形成した第2の透明材料膜の複数の位置に光を照射することで、非破壊的に簡便に溝深さを測定することが可能であり、エッチング等による溝形成工程の検査に適用できる。
【0015】
本発明の第3の特徴は、(イ)測定領域の少なくとも一部の領域においてストライプ状の遮光性材料からなるパターンが第1の透明材料膜の上部に形成された下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得る工程と、(ロ)参照分光波形を得た後に、下層構造の上部に第1の光に対して透明な第2の透明材料膜を形成し、第2の透明材料膜の表面の一部にエッチング溝を設けて上層構造を形成する工程であって、(ハ)測定領域に対応する上層構造の領域に第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップ、波長領域中の隣り合う前記ストライプ状の遮光性材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域で、反射干渉分光波形の強度を参照分光波形の強度で規格化するステップ、規格化された反射干渉分光波形強度に基づいて、エッチング溝下における第2の透明材料膜の残膜厚さ又はエッチング溝の深さを算出するステップとによりエッチング溝の深さを測定し、その測定結果に上層構造に対する分光干渉反射率の理論を適用することによりエッチングのエンドポイントを決定するようにして第2の透明材料膜をエッチングする工程とを含むことを特徴とするエッチング方法であることを要旨とする。
【0016】
本発明の第3の特徴によれば、配線溝形成等のエッチング工程でのエッチング深さをエッチング中に測定することで、エッチング深さの精度及び制御性等を向上させるエッチング方法を提供することができる。
【0017】
本発明の第4の特徴は、(イ)半導体基板上に、測定領域の少なくとも一部の領域においてストライプ状の導電材料からなるパターンが第1の絶縁材料膜の上部に設けられた下層構造を形成する工程と、(ロ)下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得る工程と、(ハ)参照分光波形を得た後に、下層構造の上部に第1の光に対して透明な第2の絶縁材料膜を形成し、第2の絶縁材料膜の表面の一部をエッチングすることで配線溝が設けられた上層構造を形成する工程であって、(ニ)測定領域に対応する上層構造の領域に第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップ、波長領域中の隣り合う前記ストライプ状の導電材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域で、反射干渉分光波形の強度を参照分光波形の強度で規格化するステップ、規格化された反射干渉分光波形強度に上層構造に対する分光干渉反射率の理論を適用することにより、配線溝下における第2の絶縁材料膜の残膜厚さ又は配線溝の深さを算出するステップとによりエッチングされた配線溝の深さを測定し、その測定結果に基づいてエッチングのエンドポイントを決定するようにして第2の絶縁材料膜をエッチングする工程と、(ホ)エッチング工程の後に、配線溝に金属を埋め込み上層の配線を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法であることを要旨とする。
【0018】
本発明の第4の特徴によれば、配線溝形成等のエッチング工程でのエッチング深さをエッチング中に測定することで、エッチング深さの精度及び制御性等を向上させたエッチング方法を用いる半導体装置製造方法を提供することができる。
【0019】
本発明の第3及び第4の特徴において、参照分光波形を得る工程が、透明材料膜あるいは絶縁材料膜をエッチングするエッチングチャンバー内で行われることが好ましい。
【0020】
本発明の第3及び第4の特徴において、別途測定したドライエッチングのプラズマ発光の分光波形を反射干渉分光波形より差し引いて、エッチング深さを測定するステップを含むことが好ましい。
【0021】
また、本発明の第1乃至第4の特徴において、規格化された反射干渉分光波形強度の最小値又は極小値を求め、規格化された反射干渉分光波形強度からこの最小値又は極小値を差し引くことにより、規格化された反射干渉分光波形強度の振幅成分を抽出し、この抽出された振幅成分に基づいて透明材料膜あるいは絶縁材料膜の溝深さを算出するステップを含むことが好ましい。
【0022】
さらに、本発明の第1乃至第4の特徴において、基板への入射光の偏光方向が、配線パターンの長手方向に対して略平行となるように、光を偏光させることが好ましい。
【0023】
ここで、本発明の第1〜4の特徴に係わる下層材料層としては、Siあるいは化合物半導体等の半導体基板、複数の素子や配線層が形成された半導体基板等が好適である。
【0024】
また、本発明の第1〜4の特徴に係わる透明材料膜としては、一般的によく知られているシリコン酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(SiN)、あるいは無機、有機の低誘電率膜などの絶縁材料膜が好適である。これらの絶縁材料膜は半導体基板上に形成される集積化回路の多層配線の層間絶縁膜として、層間絶縁膜に形成された配線溝やビアホールに埋め込み形成された金属膜を、化学機械的研磨(CMP)法を用いて平坦化するダマシン加工に用いられる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の第1乃至第3の実施の形態について説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号が付してある。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0026】
(第1の実施の形態)
図1に示すように、第1の実施の形態に係る溝深さ測定装置10は、350nm以上の可視光領域から赤外領域にかけて連続スペクトル分布を有するタングステンランプを光源12として備えている。そして、光源12からの光を、レンズ14を用いた縮小光学系によって、半導体基板16上に照射する。半導体基板16からの反射光は、ビームスプリッター18および光ファイバー20を通って、分光器22に入力される。分光器22は入力した反射光を分光した後、検出器24に出力する。そして、検出器24は、波長ごとの反射強度を検出し、検出結果の反射干渉分光波形を算出部26に出力する。算出部26は、反射干渉分光波形に基づいて、半導体基板16上の所定の箇所の溝深さを算出する。
【0027】
図2(a)に示すように、半導体基板16の主面上には、第1の透明材料膜28、および遮光性材料からなる配線層30が順次配置されている。配線層30の配線構造は、少なくとも一部領域が紙面の左右方向に延びるストライプ状の配線パターンであり、周期的なものであっても、非周期的なものであっても構わない。その後、図2(b)に示すように、配線層30の上部には、第2の透明材料膜32が配置される。第2の透明材料膜32上には、レジストパターン34が形成される。レジストパターン34は、少なくとも一部が紙面の前後方向に延びるストライプ状のパターンであり、周期的なものであっても、非周期的なものであっても構わない。
【0028】
ここで、遮光性材料からなる配線層30の上方の層を、第1の層Aと第2の層Bからなる多層膜とみなすことができる。第1及び第2の層A、Bを構成する第2の透明材料膜32及びレジストパターン34のレジストは、いずれも光に対して透明な膜である。後述するように、このレジストパターン34がエッチングマスクの役目を果たすことになる。第1の実施の形態は、この第2の透明材料膜32の内部に形成され、後に配線金属膜が埋め込まれる配線溝の深さを測定するものである。
【0029】
図3に示すように、Rj-1、Rj、Rj+1、Rj+2、・・・・は、各々、ストライプ状に配列されたレジストパターン34の隣り合うレジストストライプの間隔であり、また同様に、Si、Si+1、・・・・は、各々、ストライプ状に配列された配線層30の隣り合う配線ストライプの間隔である。ここでは、レジストパターン34と配線層30の配線パターンとは直交しているが、もちろん、本発明は、この位置関係に限るものではない。
【0030】
図2の配線層30として、幅175nm、厚さ250nm、ピッチ350nmのストライプ状タングステン(W)金属膜を用い、ここでは、配線パターンは等間隔で、間隔Si、Si+1、・・・・は全て175nmとしている。第1の透明材料膜28および第2の透明材料膜32は共にシリコン酸化膜(SiO )で構成している。この透明材料膜は上層及び下層に形成される金属膜配線に対しての層間絶縁膜となり、例えば第1の透明材料膜28は半導体基板16表面層と配線層30に対する層間絶縁膜となる。
【0031】
レジストパターン34は、幅175nm、厚さ450nm、ピッチ350nmであり、レジストパターン34も等間隔で、間隔Rj-1、Rj、Rj+1、Rj+2、・・・・は全て175nmとしている。
【0032】
図4は、図2の第1の透明材料膜28の厚さを550nmに固定し、第2の透明材料膜32の厚さを850,900,1000,1050nmの4種類について測定したときの反射干渉分光波形を重ねて示している。図5は、図2の第2の透明材料膜32の厚さを950nmに固定し、第1の透明材料膜28の厚さを450,550,650nmの3種類について測定したときの反射干渉分光波形を重ねて示している。なお、図4および図5で示されている反射干渉分光波形の反射強度は、半導体基板16に第1の透明材料膜28を形成する前の状態の下地半導体基板からの反射光をあらかじめ測定し参照光とし、検知された反射光を参照光で割り算したものである。また、図1の検出器24によって検出される反射光の波長領域は、900nmから1600nmの赤外領域である。配線層30の配線間隔、例えばS、あるいはレジストパターン34のパターン間隔、例えばRは、いずれも等間隔で175nmであり、2倍以上大きな波長領域である。
【0033】
ここでは、配線層30とレジストパターン34の間隔は、等間隔としているが、配線層30とレジストパターン34の間隔はお互いに相違してもよく、また、配線層30あるいはレジストパターン34各々の配線間隔あるいはパターン間隔はそれぞれ相違してもよい。その場合は、例えば、配線層30の最大の配線間隔の2倍以上の波長領域とすればよい。
【0034】
図4に示すように、配線層30より上方に位置する第2の透明材料膜32の厚さを850nmから1050nmまで変化させた場合、反射干渉分光波形も大きく変化していく。一方、図5に示すように、配線層30よりも下方に位置する第1の透明材料膜28の厚さを450nmから650nmまで変化させた場合、反射干渉分光波形の変化は小さい。上述したように、検出反射光の波長を、配線層30のパターンの間隔の2倍よりも大きい赤外領域としている。このような波長領域の光は、配線層30をほとんど透過せず、反射される。従って、溝深さ測定装置10で得られる反射干渉分光波形に寄与するのは、ほとんど配線層30よりも上方の層と考えられる。
【0035】
図2(b)の半導体基板16の場合、レジストパターン34の幅、間隔は、共に175nmであり、これらは検出される波長よりも十分短いものである。従って、測定波長領域では、第2の層Bは等価屈折率層、即ちレジストパターン34と真空との平均的な屈折率を有する均一な混合層であるとみなすことができる(例えば、菊田久雄、オー・プラス・イー(O Plus E.)、Vol.21,No.5 P.543参照)。上記の半導体基板16の場合、配線層30よりも上層を、第1の層Aと、第2の層Bとの多層膜とみなすことができる。そして、この多層膜に対して、分光干渉反射率の理論(例えば、ジー・アール・ファウルス、イントロダクション・トゥ・モダン・オプティクス(G. R. Fowles, Introduction to Modern Optics, Dover Publications, Inc., New York (1975))参照)を用いて、膜厚をパラメータとして測定値をフィッティングすることにより、各層の厚さを算出することができる。以上の算出方法は、図1の算出部26によって実行される。この算出部26は、ソフトウェアや、ハードウェア化されたプログラム等によって実現される。
【0036】
しかし、図5の各々の反射干渉分光波形にはばらつきがあり、算出される第2の透明材料膜32の厚さは、10%にも及ぶばらつきを示す。これは、膜厚あるいは配線溝深さを高精度に測定する場合には、実際には第1の配線層30を僅かながら透過する光の影響を無視できないことを示している。
【0037】
本発明の第1の実施の形態に係わるモニタ方法は、まず、少なくとも一部領域において遮光性材料からなるストライプ状パターンの配線層30が第1の透明材料膜28の上部に配置された下層構造に、光を照射し、その光の反射光を検知し参照分光波形を得る。その後、配線層30の上部に、光に対して透明な第2の透明材料膜32を形成し、その表面の一部にレジストパターン34を設け、上層構造とする。この上層構造に光を照射し、光の反射光を検知して反射干渉分光波形を得る。ストライプ状パターンの配線層30の配線間隔の2倍より大きい波長領域において、反射干渉分光波形の強度を参照分光波形の強度で規格化し、規格化された反射干渉分光波形強度に基づいて溝の深さを算出する。
【0038】
図2に示した構造を持つ半導体基板16上の第2の透明材料膜32の厚さを測定する場合、通常行うように下地半導体基板からの反射光を参照光とするのではなく、図2(a)のように、第2の透明材料膜32が形成されていない半導体基板16の配線層30からの反射光を参照光とすることになる。
【0039】
図6及び図7は、図2の第2の透明材料膜32の厚さを800nmに固定し、第1の透明材料膜28の厚さを450、650、850,1050nmの4種類について、図1の溝深さ測定装置10を用いて測定したときの反射干渉分光波形を重ねて示している。図1の検出器24によって検出される反射光は、900nmから1600nmの赤外領域で、配線層30の配線間隔より2倍以上大きい波長領域である。図6は、比較のため下地半導体基板からの反射光を参照光として反射干渉分光波形を求めた場合である。それに対して、図7は、図2(a)に示した配線構造からの反射光を参照光として反射干渉分光波形を求めた場合である。図6及び図7の比較より、下地半導体基板からの反射光で規格化したものよりも、図2(a)に示す配線層30からの反射光で規格化した方が第1の透明材料膜28の厚さ依存性が少なく、配線層30よりも下方に透過し反射してくる光の影響が少なくなっていることが分かる。図7より求まる第2の透明材料膜32の厚さのばらつきは5%以内となり、第1の透明材料膜28の影響が抑えられ、より高精度に厚さを求めることが可能となる。
【0040】
図8は、図1の半導体基板16の他の一例を示す断面図である。図8に示すように、この半導体基板16の主面上には、複数のゲート電極36が配置されている。ゲート電極36を含む半導体基板16上には、図2の例と同様に、第1の透明材料膜38、および、配線構造を有する配線層40が順次配置されている。この状態で、あらかじめ配線層40の反射光を測定し、参照光とする。
【0041】
それから、配線層40の上部には、第2の透明材料膜42が形成され、この第2の透明材料膜42の内部に、後に配線金属膜が埋め込まれる配線溝が形成される。第2の透明材料膜42上には、レジストパターン44が形成され、このレジストパターン44がエッチングマスクの役目を果たすことになる。配線層40とレジストパターン44との位置関係は図3で説明したものと同様である。
【0042】
そして、図8の構造の半導体基板16からの反射光の分光波形を測定し、配線層40からの参照光の分光波形で規格化する。この規格化した反射干渉分光波形を用いて、第2の透明材料膜42の厚さを求める。
【0043】
図8の場合も図2の例と同様、配線層40の上方の層を、第1の層Aと第2の層Bとから成る多層膜とみなすことができる。ここで、第1の層Aは第2の透明材料膜42に相当し、第2の層Bはレジストと真空とから成るレジストパターン44の混合層に相当する。配線層40下に複雑な構造を有していても、上述したように、配線層40の配線間隔の2倍よりも大きい波長領域の光を用いることにより、配線層40を透過する光を抑制できる。さらに、第2の透明材料膜42を形成する前に、あらかじめ配線層40からの反射光を測定して参照光とすることにより、配線層40より下方に僅かながら透過している光の影響を補正することができる。
【0044】
このように、第1の実施の形態に係わるモニタ方法によれば、配線層40の下層に複雑な構造を有していても、第2の透明材料膜42の厚さを高精度に求めることができる。
【0045】
次に、図2に示した半導体基板16をRIEして、第2の透明材料膜32の内部に複数の配線溝46を形成して、溝の深さを測定する場合について説明する。ここで、エッチングする半導体基板16の構造は、図2及び図3で説明した例と同様である。
【0046】
図9は、図2(b)の半導体基板16を従来のRIE装置を用いて、所定の時間エッチングした後の断面図である。第2の透明材料膜32の内部に形成された配線溝46には、後に金属膜が埋め込み形成されて新たな上部の配線層が形成されることになる。
【0047】
図9の場合、配線層30よりも上方の層は、第1の層C、第2の層Dおよび第3の層Eから成る多層膜とみなすことができる。ここで、第1の層Cは一様な第2の透明材料膜32aに相当し、第2の層Dは第2の透明材料膜32bと配線溝46部分の真空とから成る混合層に相当し、第3の層Eはレジストと真空とから成るレジストパターン34の混合層に相当する。レジストパターン34あるいは配線溝46のパターンあるいは溝の間隔の2倍よりも大きい波長領域では、この第2の層Dは第3の層Eと同様に、第2の透明材料膜と真空との平均的な屈折率を有する均一な等価屈折率層とみなすことができる。この多層膜に対して、分光干渉反射率の理論を適用することにより、各層の厚さが求まり、さらに求まる第2の層Dの厚さよりエッチングされた溝の深さが導出される。
【0048】
本発明の第1の実施の形態に係わるエッチング溝の深さ測定方法は、以下のようになる。まず、半導体基板16上に第1の透明材料膜28を形成し、遮光性材料からなり、所定のパターンを有する配線層30を形成する。次に、配線層30に、光を照射し、その光の反射光を検知し参照分光波形を測定する。その後、配線層30上に、光に対して透明な第2の透明材料膜32を形成する。第2の透明材料膜32上に、レジストパターン34を形成する。RIE装置に基板を搬入し、レジストパターン34をマスクとして、第2の透明材料膜32の一部を選択的にエッチングし、配線溝46を形成する。配線溝46の幅はレジストパターン34のパターン間隔とほぼ一致する。RIE装置より取り出した半導体基板16を、図1に示す溝深さ測定装置に載置する。半導体基板16に光を照射し、その光の反射光を検知し反射干渉分光波形を測定する。配線層30の配線間隔の2倍より大きい波長領域において、反射干渉分光波形の強度を参照分光波形の強度で規格化し、規格化された反射干渉分光波形強度に基づいてエッチングされた配線溝46の深さを算出する。
【0049】
本発明の第1の実施の形態に係わるモニタ方法によれば、ドライエッチング工程におけるエッチング溝の深さを容易に、かつ、高精度に測定することが可能となる。特に、ダマシン加工によって多層配線構造を実現する場合、配線層30より下層の構造からの影響を受けることなく、新たに上層構造に配線層を形成する配線溝の深さを高精度に測定することが可能となる。したがって、多層配線構造を実現する上で、本発明の工業的価値は非常に大である。
【0050】
第1の実施の形態によれば、溝を形成した第2の透明材料膜の複数の位置に光を照射することで、非破壊的に簡便に溝深さを測定することが可能であり、ドライエッチング等による溝形成工程の検査に適用できる。例えば、図1のエッチング深さ測定装置10において、走査ステージに半導体基板16を載置し、適宜走査ステージを制御することにより配線溝46の深さの分布が非破壊的に、かつ容易に得られる。
【0051】
また、図2(b)の構造の半導体基板16に、低温で透明材料膜を選択的に堆積する場合についても、本発明の第1の実施の形態に係わるモニタ方法が適用できることは言うまでもない。即ち、透明材料膜を堆積した部分について、いずれも光に対して透明な、透明材料膜とレジストとの混合層とみなすことができ、これまでの説明同様の手順で堆積された透明材料膜の厚さを精度よく求めることができる。
【0052】
さらに、本発明の第1の実施の形態に係わるモニタ方法が、透明材料膜を全面エッチングする場合にも適用できることは言うまでもない。例えば、平坦な透明材料膜や、あるいはレジスト等のマスク材を除去した後のエッチング溝等を有する透明材料膜を全面エッチバックした場合、透明材料膜の残膜厚を、これまで説明した測定方法により、精度よく求めることができる。
【0053】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係わるモニタ方法によれば、透明材料膜の厚さあるいは、ドライエッチング工程におけるエッチング溝の深さばかりか、選択的に堆積した透明材料膜の厚さや全面エッチングした透明材料膜の残膜厚なども容易に、かつ、高精度に測定することが可能となる。
【0054】
(第2の実施の形態)
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る溝深さ測定装置の概略構成図である。第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に係わる溝深さ測定装置において、光源12とビームスプリッター18との間に偏光板48を配置し、半導体基板16への入射光を偏光させるようにした例である。第2の実施の形態に係るモニタ方法によれば、入射光の偏光によって、より一層精度良く、溝深さの測定が可能となる。第2の実施の形態によるモニタ方法は、入射光の偏光方向を調整することに特徴があり、他は第1の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0055】
以下、具体的に、第2の実施の形態の方法について説明する。図11は、図10のエッチング深さ測定装置10aを用いて得られた、半導体基板16の反射干渉分光波形を示す図である。ここで、測定に用いた半導体基板16は、上記の第1の実施の形態と同様の条件のもの(図2、図3参照)を用いている。図10の検出器24によって検出される反射光の波長領域は、350nmから1000nmの可視光を含む領域である。また、図11において、「偏光方向:平行」とは、半導体基板16への入射光の電場方向が、配線層30の配線パターンの長手方向(配線方向と称する)に対して平行である場合を示し、「偏光方向:垂直」とは、半導体基板16への入射光の電場方向が、配線層30の配線方向と直交する場合を示している。
【0056】
図11から明らかなように、偏光方向を変化させれば、反射波形も変化することがわかる。この変化は以下に述べる理由によるものである。すなわち、入射光の電場方向が配線層30の配線方向に直交する場合、入射光は配線層30の配線間隔の2倍より大きい波長領域であっても、配線層30を透過しやすくなる。このため、配線層30の下部の第1の透明材料膜28の厚さが反射波形に影響を及ぼしてしまう。一方、入射光の電場方向が配線層30の配線方向に平行である場合、入射光は配線層30をほとんど透過することができず、配線層30で大部分は反射してしまう。したがって、この場合、反射干渉分光波形の第1の透明材料膜28の厚さによる影響は小さい。
【0057】
第2の実施の形態のモニタ方法は、上記の点に着目して構成されたものである。すなわち、多層配線構造を実現する場合において、既に形成済みの下層の配線方向に電場方向が略平行となるように、入射光の偏光状態を調節し、その電場方向が調節された入射光を用いて、配線層30形成後及び、その上層の第2の透明材料膜32に対する配線溝形成後における半導体基板16からの反射光を検知する。このように、配線層30の配線間隔の2倍より大きい波長領域において、偏光を用いて配線層30の下層への透過光の量を減じ、さらに配線層30からの参照光を用いて規格化することにより、配線層30より下の層の構造は、測定に影響を及ぼすことはなく、より一層高精度に測定することが可能となる。
【0058】
第2の実施の形態では、半導体基板16からの反射光が偏光板48を通過することを避けるために、偏光板48を光源12とビームスプリッター18との間に配置しているが、本発明はこの配置に限るものではない。たとえば、反射光が偏光板48を通過するようにしてももちろん構わない。具体的には、ビームスプリッター18とレンズ14との間、レンズ14と半導体基板16との間に配置しても良い。
【0059】
(第3の実施の形態)
図12は、本発明の第3の実施の形態に係わるモニタ方法に用いる装置の概略構成図である。この第3の実施の形態に係わる溝深さ測定装置10bは、周知の平行平板型のRIE装置に、上記の第1の実施の形態に係る溝深さ測定装置10を設けたものである。図12に示すように、第3の実施の形態では、エッチング深さ測定装置10bを備えることにより、ドライエッチング工程における、エッチング深さを「その場」(in−situ)で測定し、さらに、その測定結果をフィードバックすることで、エッチング深さを高精度に制御して形成することを可能とする。特に、ダマシン加工によって多層配線構造を形成する場合に最適である。
【0060】
図12に示すように、溝深さ測定装置10bとして第1の実施の形態に係る溝深さ測定装置10を備えた例を示しているが、第1の実施の形態に係る溝深さ測定装置10に替えて、上記の第2の実施の形態に係る溝深さ測定装置10aを備え付けても良いことはもちろんである。
【0061】
第3の実施の形態で用いるRIE装置には、エッチングチャンバー50内に下部電極52が配置されている。下部電極52の上面には、エッチングされる半導体基板16が載置される。また、下部電極52は、マッチングネットワーク(図示省略)を介して、高周波電源(図示省略)に接続される。
【0062】
エッチングチャンバー50には、反応性ガスをエッチングチャンバー50内に導入するためのガス供給配管(図示省略)、およびエッチングチャンバー50内のガスを排気する排気装置(図示省略)が設けられている。さらに、エッチングチャンバー50の上部には、たとえば石英ガラスから成る計測窓54が配置されている。この計測窓54を介して、半導体基板16への入射光がエッチングチャンバー50内に導入され、また半導体基板16からの反射光がエッチングチャンバー50内から取り出されることになる。
【0063】
第3の実施の形態に係わるモニタ方法では、まず、図2(a)に示す配線層30を形成した半導体基板16を、エッチングチャンバー50内の下部電極52上に載置し、溝深さ測定装置10bにより反射光を測定し参照光とする。その後、図2(b)に示すように半導体基板16の第1の配線層30上に第2の透明材料膜32及びレジストパターン34を形成する。その半導体基板16を、再びエッチングチャンバー50内の下部電極52上に載置し、排気装置によりエッチングチャンバー50内を真空排気した後、反応性ガスをガス供給配管を介してエッチングチャンバー50内に導入する。その後、高周波電力が印加され反応性ガスがプラズマ化されると、半導体基板16の第2の透明材料膜32がレジストパターン34をマスクとして選択エッチングされ、配線溝46が形成される。このエッチング処理中に、半導体基板16に光が照射され、その光の反射光は、ビームスプリッター18および光ファイバー20を介して分光器22に導かれ分光された後、検出器24によって検出される。配線層30の配線間隔の2倍より大きい波長領域において算出部26は、その反射干渉分光波形を参照光により規格化し、この規格化した反射干渉分光波形に基づいて、エッチング溝深さを算出する。算出された結果は、エッチングチャンバー50内のエッチング状態を制御するエッチング制御部(図示省略)にフィードバックされる。エッチング溝の深さを一定時間ごとに測定し、エッチングのエンドポイントを決定するようにして透明材料膜をエッチングし、図9に示すように所望のエッチング深さを実現する。
【0064】
第3の実施の形態に係わるモニタ方法によれば、エッチング処理中であっても、エッチングチャンバー50内で第2の透明材料膜32に形成される配線溝46の深さをリアルタイムに測定することができる。このため、エッチング時間を含めたエッチング条件の調整を「その場」(in−situ)で行なうことが可能となり、所望のエッチング深さが精度よく達成できるようになる。それにより、従来の時間管理のようにエッチング状態の変動等に何ら影響を受けることなく、エッチング溝深さを制御することができる。
【0065】
次に、図13を用いて、本発明の第3の実施の形態のエッチング深さ測定方法を用いたダマシン加工について説明する。なお、ここではシングルダマシン工程を用いて説明するが、デュアルダマシン工程においても同様に適用できることは勿論である。
【0066】
(イ)図13(a)に示すように、複数の素子(図示省略)が形成された半導体基板16の主面上に、第1の透明材料膜58、および、配線構造を有する第1の配線層60が順次形成される。第1の透明材料膜58は、450nm厚さの絶縁材料膜のシリコン酸化膜で構成している。第1の配線層60として、幅175nm、厚さ250nm、ピッチ350nmのストライプ状タングステン(W)金属膜を用い、配線間隔は等間隔175nmである(図2、図3参照)。
【0067】
(ロ)半導体基板16を、図12に示すエッチングチャンバー50の下部電極52上に載置する。エッチング深さ測定装置10bにより、第1の配線層60からの反射光を測定し、参照光とする。なお、ここではプラズマ放電は行わない。測定に用いる光の波長領域は900nmから1600nmであり、第1の配線層60の配線間隔や、あるいは後述するレジストパターン64の間隔の2倍より大きい波長領域である。
【0068】
(ハ)半導体基板16をエッチングチャンバー50より取り出し、図13(b)に示すように、第1の配線層60上に第2の透明材料膜62、及びレジストパターン64を形成する。第2の透明材料膜62は800nm厚さのシリコン酸化膜で構成している。レジストパターン64は、通常のフォトリソグラフィにより形成され、このレジストパターン64がエッチングマスクの役目を果たすことになる。また、レジストパターン64は、幅175nm、厚さ450nm、ピッチ350nmであり、レジストパターン34もパターン間隔は等間隔175nmで、第1の配線層60の配線パターンとは直交している(図2、図3参照)。もちろん、本発明は、この位置関係に限るものではない。
【0069】
(ニ)半導体基板16を再度、エッチングチャンバー50の下部電極52上に載置し、真空排気後、反応性ガスをエッチングチャンバー50内に導入する。高周波電力を印加して反応性ガスをプラズマ化し、半導体基板16のエッチングを行う。このエッチング処理中に、溝深さ測定装置10bの光源12から、計測窓54を通して半導体基板16に光が照射される。半導体基板16からの反射光は、再び計測窓54を通過してチャンバー50より取り出される。この反射光は、ビームスプリッター18および光ファイバー20を介して分光器22に導かれ、分光された後、検出器24によって反射干渉分光波形が得られる。算出部26は、先に測定した参照光により検出した反射干渉分光波形を規格化して、エッチング溝深さを算出する。算出された結果は、エッチングチャンバー50内のエッチング状態を制御するエッチング制御部(図示省略)にフィードバックされる。こうして、エッチング溝の深さを一定時間ごとに測定し、エッチングのエンドポイントを決定するようにして第2の透明材料膜62をエッチングする。このようにして、図13(c)に示すように、所望のエッチング深さの配線溝66を形成する。この例では、配線溝66の深さは400nmとしている。
【0070】
(ホ)半導体基板16をエッチングチャンバー50より取り出し、レジストパターン64を除去する。図13(d)に示すように、窒化チタン(TiN)からなるバリア層68をプラズマCVD法で配線溝66に等方的に堆積した後、銅(Cu)よりなる金属膜70をリフロースパッタ法によりバリア層68上に堆積し、配線溝66に埋め込む。堆積厚さは、バリア層68が50nm、第2の配線層70が500nmである。バリア層68はCuの半導体基板への拡散防止のためのものであり、良好なバリア特性が得られるのであれば、例えば窒化タンタル(TaN)、窒化シリコンチタン(TiSiN)、窒化タングステン(WN2)、窒化シリコンタングステン(WSiN)等の材料が選択でき、また厚さについても適宜選択できる。バリア層68の堆積法もCVD法、あるいはスパッタ法なども使用できる。また、金属膜70としては、アルミニウム(Al)、タングステン(W)等も用いることができ、堆積法としてCVD法、鍍金法など適用できるのは勿論である。
【0071】
(ヘ)次いで、化学機械的研磨(CMP)法により、配線溝66以外の部分の金属膜70及びバリア層68を除去し、図13(e)に示すように第2の配線層72を形成する。
【0072】
このように、本発明の第3の実施の形態を適用してダマシン加工の操作(イ)〜(ヘ)を繰り返せば、所望の多層配線構造が高精度で形成できる。
【0073】
図13(b)の場合、第1の配線層60の上方の層を、第2の透明材料膜62よりなる第1の層Aと、レジストと真空とから成るレジストパターン64の混合層よりなる第2の層Bとから成る多層膜とみなすことができる。第1の配線層60下に複雑な構造を有していても、上述したように、第1の配線層60からの反射光を参照光として規格化した反射干渉分光波形より分光干渉反射率の理論に基づいて算出することで、第1の配線層60より下方に僅かながら透過している光の影響を補正することができ、第2の透明材料膜62の厚さを高精度に求めることができる。
【0074】
また、図13(c)に示した半導体基板16をRIEして、第2の透明材料膜62の内部に複数の配線溝66を形成する場合、第1の配線層60よりも上方の層は、第1の層C、第2の層Dおよび第3の層Eから成る多層膜とみなすことができる。ここで、第1の層Cは一様な第2の透明材料膜62aに相当し、第2の層Dは第2の透明材料膜62bと真空とから成る混合層に相当し、第3の層Eはレジストと真空とから成るレジストパターン64の混合層に相当する。第1の層C及び第2の層D(並びに第3の層E)は、エッチング中は刻々変化する。RIE中の反射干渉分光波形を用い、第1の層C及び第2の層Dの厚さを算出し、その場(in−situ)でエッチング状態を制御する。エッチング溝深さの算出に、参照光としてあらかじめ測定された第1の配線層60の反射光を用いるため、第1の配線層60より下方に僅かながら透過している光の影響を補正することができ、配線溝の深さを高精度に求めることができる。
【0075】
以上説明したように、検出反射光に対する参照光として、半導体基板16の第2の透明材料膜62が形成されていない第1の配線層60の配線構造表面からの反射光を用いることにより、第1の配線層60よりも下方の層に僅かながら透過している透過光の影響を補正することが可能となる。本発明の第3の実施の形態によれば、ダマシン加工によって多層配線構造を実現する場合、中間の配線層より下層の構造からの影響を極めて小さくでき、上層の配線層を構成する配線溝の深さをより高精度に測定することが可能となる。
【0076】
また、本発明の第2の実施の形態と同様に、既に形成済みの下層の配線方向に電場方向が略平行となるように、入射光の偏光状態を調整して反射光強度を求めれば、さらに中間の配線層より下層の構造からの影響を抑えることができ、上層の配線層を構成する配線溝の深さをより一層高精度に測定することが可能となることも、これまでの説明より明らかである。
【0077】
(変形例)
次に、本発明の第3の実施の形態の変形例に係わるモニタ方法を上記したダマシン加工を用いて説明する。第3の実施の形態の変形例では、プラズマ光ノイズ成分の除去方法、及び測定データから溝深さを求める処理過程に特徴があり、他は第3の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0078】
上述した第3の実施の形態においては、エッチング処理中のプラズマ光が測定反射干渉光に取り込まれる。変形例においては、エッチング処理中のプラズマ発光による分光波形成分を取除くため、別途、RIE装置内で半導体基板又は透明材料膜付の半導体基板等を用いて、プラズマ発光の分光波形を求める。
【0079】
実際には、図12の測定装置10bにより、例えば半導体基板からの反射光をプラズマ発光有り及び無しの場合について測定し、プラズマ発光有りの場合の反射光からプラズマ発光無しの場合の反射光を引き算し、プラズマ光の分光波形成分を求めておく。
【0080】
それから、上述のダマシン加工工程(イ)〜(ヘ)を行うが、第3の実施の形態の変形例においては、工程(ニ)において、反射干渉分光波形の算出処理手続に対し、新たにプラズマ光補正及び、規格化の処理を追加する。
【0081】
まず上述のとおり、工程(ニ)においてエッチング処理中の半導体基板16からの反射光を測定する。検出された反射干渉分光波形から、プラズマ光による分光波形成分を引き算し、プラズマ光成分を補正した反射干渉分光波形を得る。
【0082】
次に、ノイズ成分を取除くために、得られたプラズマ光成分を補正した反射干渉分光波形及び工程(ロ)において得られた参照分光波形に対し高速フーリエ変換(FFT)フィルター等によってノイズ除去処理を行う。そして、このプラズマ光成分を補正し、さらにノイズが取除かれた反射干渉分光波形を、ノイズが取除かれた参照分光波形で割算し、規格化することによって、第1の規格化反射干渉分光波形を求める。
【0083】
図14に、このようにして求めた第1の規格化反射干渉分光波形の一例を示す。上述した第3の実施の形態においては、第1の規格化反射干渉分光波形をそのまま理論波形と比較している。
【0084】
あるいは、第1の規格化反射干渉分光波形の最大値−最小値を1−0でさらに規格化して、図15に示すような第2の規格化反射干渉分光波形を算出し、理論波形と比較する方法もある。
【0085】
反射干渉分光波形には直流成分と交流成分が含まれている。波形の直流成分及び交流成分の振幅即ち反射強度は、膜の屈折率を反映し、交流成分の周期は膜厚を反映している。これらの規格化反射干渉分光波形から、透明材料膜と真空の屈折率の混合比と膜厚をパラメータとしてパラメータフィッティングによって膜厚を求めることになる。
【0086】
第1の規格化反射干渉分光波形をそのまま理論波形と比較する方法においては、波形の直流成分がパラメータフィッティングにおいて支配的になった場合、得られる膜厚の誤差が大きくなる可能性がある。また、第2の規格化反射干渉分光波形の場合、波形の最大−最小を1−0で規格化することにより、波形の振幅に反射強度、即ち屈折率の情報が含まれているため、1−0規格化によって屈折率の混合比の誤差が大きくなってしまい、算出膜厚の誤差が大きくなる可能性がある。
【0087】
そこで、変形例においては、図16に示すように、直流成分はカットし、波形の振幅は1−0で規格化しないでそのまま使う方法により得られる第3の規格化反射干渉分光波形を用いる。即ち、第1の規格化反射干渉分光波形の最小値、あるいは極小値を0とし、交流成分の振幅はそのままの状態で理論波形との比較を行う。この方法によれば、反射干渉分光波形の直流成分はカットされて、交流成分はこの操作により影響を受けないため算出される溝深さの誤差は極めて小さく抑えることができる。第1乃至第3の規格化反射干渉分光波形を用いて、溝の深さを算出し、実際のエッチングされた溝の深さとの比較を行った。第3の規格化反射干渉分光波形による方法で最も再現性良く誤差の少ない結果が得られた。
【0088】
第3の実施の形態の変形例によれば、プラズマ発光の影響を補正し、さらに、再現性良く誤差の小さいモニタ方法を提供できる。
【0089】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者にはさまざまな大体実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0090】
本発明の第1〜第3の実施の形態においては、説明の便宜上、測定領域の配線層の配線構造及びレジストパターンは、ともにストライプ状のパターンとしたが、パターン間隔及び、レジストあるいは透明材料膜と真空との混合層の平均屈折率が判れば、任意のパターンでもよいのは勿論である。実際には、パターン形成用のマスクパターンデータをもとに、予めパターン間隔及び、レジストあるいは透明材料膜と真空との面積比を求めておけばよいので、複雑なパターンであっても問題はない。また、半導体基板の半導体素子が形成されない領域に、配線層の配線構造及びレジストパターンのダミーパターン、例えば図3に示したような単純なストライプ状パターンを設けて、測定領域としてもよいことは勿論である。
【0091】
既に述べた第1及び第3の実施の形態の説明においては、プラズマを用いるドライエッチング方法として平行平板型のRIEを用いているが、使用する電磁波の周波数帯、電磁波の導入方法、電磁波と磁界の印加法によって種々の形態のプラズマ源、例えば、電子サイクロトロン共鳴(ECR)に代表される有磁場マイクロ波型、マグネトロン型、ヘリコン波型、表面波型等がドライエッチング用として使用できるのは勿論である。
【0092】
また、透明材料膜として、シリコン酸化膜(SiO)を用いて説明したが、他の絶縁材料膜、例えば、シリコン窒化膜(SiN)、シリコン酸化窒化膜(SiON)、燐あるいは燐とボロンを拡散したシリコン酸化膜(PSGあるいはBPSG)、シリコーン系樹脂によるスピン・オン・グラス膜(SOG)、ポリイミド樹脂膜、フッ素添加シリコン酸化膜、オルガノポリシロキサン系化合物、無機ポリシロキサン系化合物等が使用できることも明らかである。
【0093】
このように、本発明はここでは記載していないさまざまな実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係わる発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、透明材料膜の厚さ、あるいは透明材料膜に形成された溝深さを高精度に算出することができるモニタ方法を提供することができる。
【0095】
また、本発明によれば、配線溝形成等のエッチング工程でのエッチング溝深さを、エッチング中に測定することで、形成する溝深さの精度及び制御性等を向上させるエッチング方法を提供することができる。
【0096】
さらに、本発明によれば、配線溝形成等のエッチング工程でのエッチング溝深さを、エッチング中に測定することで、形成する溝深さの精度及び制御性等を向上させるエッチング方法を用いた半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る溝深さ測定装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るモニタ方法に用いる半導体基板の一例を示す断面図である。
【図3】図2のレジストパターンと配線層の配線パターンとの位置関係を示す平面図である。
【図4】図1の溝深さ測定装置によって得られる、半導体基板の反射光の反射干渉分光波形の一例を示す図である。
【図5】図1の溝深さ測定装置によって得られる、半導体基板の反射光の反射干渉分光波形の他の一例を示す図である。
【図6】図1の溝深さ測定装置によって得られる、半導体基板の反射光の反射干渉分光波形の他の一例を示す図である。
【図7】図1の溝深さ測定装置によって得られる、半導体基板の反射光の反射干渉分光波形の他の一例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係るモニタ方法に用いる半導体基板の他の一例を示す断面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係るモニタ方法に用いる半導体基板の他の一例を示す断面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る溝深さ測定装置の概略構成図である。
【図11】図10の溝深さ測定装置によって得られる、半導体基板の反射光の反射干渉分光波形の一例を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係るエッチング装置の概略構成図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係わるダマシン加工を説明するための工程断面図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態の変形例に係わるモニタ方法の説明のための、半導体基板の反射光の反射干渉分光波形の一例を示す図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態の変形例に係わるモニタ方法の説明のための、半導体基板の反射光の反射干渉分光波形の他の一例を示す図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態の変形例に係わるモニタ方法の説明のための、半導体基板の反射光の反射干渉分光波形の一例を示す図である。
【符号の説明】
10、10a、10b 溝深さ測定装置
12 光源
14 レンズ
16 半導体基板
18 ビームスプリッター
20 光ファイバー
22 分光器
24 検出器
26 算出部
28、38、58 第1の透明材料膜
30、40 配線層
32、32a、32b、42、62、62a、62b 第2の透明材料膜
34、44、64 レジストパターン
36 ゲート電極
46、66 配線溝
48 偏光板
50 エッチングチャンバー
52 下部電極
54 計測窓
60 第1の配線層
68 バリア層
70 金属膜
72 第2の配線層

Claims (17)

  1. 測定領域の少なくとも一部においてストライプ状の遮光性材料からなるパターンが第1の透明材料膜の上部に配置された下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、前記第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得るステップと、
    前記参照分光波形を得た後に、前記下層構造の上部に、前記第1の光に対して透明な第2の透明材料膜からなる上層構造を設けるステップと、
    前記上層構造を設けた後、前記測定領域に対応する前記上層構造の領域に前記第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、前記第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップと、
    前記反射干渉分光波形を得た後、前記波長領域中の隣り合う前記ストライプ状の遮光性材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域で、前記反射干渉分光波形の強度を前記参照分光波形の強度で規格化するステップと、
    前記規格化された反射干渉分光波形強度に前記上層構造に対する分光干渉反射率の理論を適用することにより、前記測定領域の上方における前記第2の透明材料膜の膜厚を算出するステップ
    とを含むことを特徴とするモニタ方法。
  2. 測定領域の少なくとも一部の領域においてストライプ状の遮光性材料からなるパターンが第1の透明材料膜の上部に配置された下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、前記第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得るステップと、
    前記参照分光波形を得た後に、前記下層構造の上部に、前記第1の光に対して透明な第2の透明材料膜の表面の一部に溝が形成された上層構造を設けるステップと、
    前記上層構造を設けた後、前記測定領域に対応する前記上層構造の領域に前記第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、前記第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップと、
    前記反射干渉分光波形を得た後、前記波長領域中の隣り合う前記ストライプ状の遮光性材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域で、前記反射干渉分光波形の強度を前記参照分光波形の強度で規格化するステップと、
    前記規格化された反射干渉分光波形強度に前記上層構造に対する分光干渉反射率の理論を適用することにより、前記溝下における前記第2の透明材料膜の残膜厚さ又は前記溝の深さを算出するステップ
    とを含むことを特徴とするモニタ方法。
  3. 前記測定領域を複数の位置に設け、前記複数の位置のそれぞれにおいて前記第2の光を照射して前記溝の深さを算出することにより、前記溝の深さを測定することを特徴とする請求項2に記載のモニタ方法。
  4. 測定領域の少なくとも一部の領域においてストライプ状の遮光性材料からなるパターンが第1の透明材料膜の上部に配置された下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、前記第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得るステップと、
    前記参照分光波形を得た後に、前記下層構造の上部に、前記第1の光に対して透明な第2の透明材料膜の表面の一部に溝が形成された上層構造を設けるステップと、
    前記上層構造を設けた後、前記測定領域に対応する前記上層構造の領域に前記第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、前記第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップと、
    前記反射干渉分光波形を得た後、前記波長領域中の隣り合う前記ストライプ状の遮光性材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域で、前記反射干渉分光波形の強度を前記参照分光波形の強度で規格化するステップと、
    前記規格化された反射干渉分光波形強度の最小値又は極小値を求めるステップと、
    前記規格化された反射干渉分光波形強度から前記最小値又は極小値を差し引き、前記規格化された反射干渉分光波形強度の振幅成分を抽出するステップと、
    前記抽出された振幅成分に基づいて前記第2の透明材料膜の残膜厚さ又は前記溝の深さを算出するステップ
    とを含むことを特徴とするモニタ方法。
  5. 前記第1及び第2の光の偏光方向が、前記遮光性材料のパターンの長手方向に対して平行とされることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のモニタ方法。
  6. 測定領域の少なくとも一部の領域においてストライプ状の遮光性材料からなるパターンが第1の透明材料膜の上部に形成された下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、前記第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得る工程と、
    前記参照分光波形を得た後に、前記下層構造の上部に前記第1の光に対して透明な第2の透明材料膜を形成し、前記第2の透明材料膜の表面の一部にエッチング溝を設けて上層構造を形成する工程であって、
    前記上層構造を設けた後、前記測定領域に対応する前記上層構造の領域に前記第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、前記第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップ、前記反射干渉分光波形を得た後、前記波長領域中の隣り合う前記ストライプ状の遮光性材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域で、前記反射干渉分光波形の強度を前記参照分光波形の強度で規格化するステップ、前記規格化された反射干渉分光波形強度に前記上層構造に対する分光干渉反射率の理論を適用することにより、前記エッチング溝下における前記第2の透明材料膜の残膜厚さ又は前記エッチング溝の深さを算出するステップとにより前記エッチング溝の深さを測定し、前記測定結果に基づいてエッチングのエンドポイントを決定するようにして前記第2の透明材料膜をエッチングする工程
    とを含むことを特徴とするエッチング方法。
  7. 前記参照分光波形を得る工程が、前記第2の透明材料膜をエッチングするエッチングチャンバー内で行われることを特徴とする請求項6に記載のエッチング方法。
  8. 前記エッチングがプラズマを用いるものであり、前記エッチングの前にプラズマ発光の分光波形を測定する工程を含むことを特徴とする請求項6又は7に記載のエッチング方法。
  9. 前記反射干渉分光波形を得るステップの後に、さらに、前記反射干渉分光波形より前記プラズマ発光の分光波形成分を差し引きプラズマ補正反射干渉分光波形を得る段階を含み、
    前記プラズマ補正反射干渉分光波形を前記参照分光波形の強度で規格化し、前記規格化されたプラズマ補正反射干渉分光波形強度に基づいて、前記第2の透明材料膜の残膜厚さ又は前記エッチング溝の深さを算出することを特徴とする請求項8に記載のエッチング方法。
  10. 測定領域の少なくとも一部の領域においてストライプ状の遮光性材料からなるパターンが第1の透明材料膜の上部に形成された下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、前記第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得る工程と、
    前記参照分光波形を得た後に、前記下層構造の上部に前記第1の光に対して透明な第2の透明材料膜を形成し、前記第2の透明材料膜の表面の一部にエッチング溝を設けて上層構造を形成する工程であって、
    前記上層構造を設けた後、前記測定領域に対応する前記上層構造の領域に前記第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、前記第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップ、前記反射干渉分光波形を得た後、前記波長領域中の隣り合う前記ストライプ状の遮光性材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域で、前記反射干渉分光波形の強度を前記参照分光波形の強度で規格化するステップ、前記規格化された反射干渉分光波形強度の最小値又は極小値を求めるステップ、前記規格化された反射干渉分光波形強度から前記最小値又は極小値を差し引き、前記規格化された反射干渉分光波形強度の振幅成分を抽出するステップ、前記抽出された振幅成分に基づいて前記第2の透明材料膜の残膜厚さ又は前記エッチング溝の深さを算出するステップとにより前記エッチング溝の深さを測定し、前記測定結果に基づいてエッチングのエンドポイントを決定するようにして前記第2の透明材料膜をエッチングする工程
    とを含むことを特徴とするエッチング方法。
  11. 前記第1及び第2の光の偏光方向が、前記遮光性材料のパターンの長手方向に対して平行とされることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  12. 半導体基板上に、測定領域の少なくとも一部の領域においてストライプ状の導電材料からなるパターンが第1の絶縁材料膜の上部に設けられた下層構造を形成する工程と、
    前記下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、前記第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得る工程と、
    前記参照分光波形を得た後に、前記下層構造の上部に前記第1の光に対して透明な第2の絶縁材料膜を形成し、前記第2の絶縁材料膜の表面の一部をエッチングすることで配線溝が設けられた上層構造を形成する工程であって、
    前記上層構造を設けた後、前記測定領域に対応する前記上層構造の領域に前記第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、前記第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップ、前記反射干渉分光波形を得た後、前記波長領域中の隣り合う前記ストライプ状の導電材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域で、前記反射干渉分光波形の強度を前記参照分光波形の強度で規格化するステップ、前記規格化された反射干渉分光波形強度に前記上層構造に対する分光干渉反射率の理論を適用することにより、前記配線溝下における前記第2の絶縁材料膜の残膜厚さ又は前記配線溝の深さを算出するステップとによりエッチングされた配線溝の深さを測定し、前記測定結果に基づいて前記エッチングのエンドポイントを決定するようにして前記第2の絶縁材料膜をエッチングする工程と、
    前記エッチング工程の後に、前記配線溝に金属を埋め込み上層の配線を形成する工程
    とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 前記参照分光波形を得る工程が、前記第2の絶縁材料膜をエッチングするエッチングチャンバー内で行われることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記エッチングがプラズマを用いるものであり、前記エッチング前にプラズマ発光の分光波形を測定する工程を含むことを特徴とする請求項12又は13に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記反射干渉分光波形を得るステップの後に、さらに、前記反射干渉分光波形より前記プラズマ発光の分光波形成分を差し引きプラズマ補正反射干渉分光波形を得る段階を含み、
    前記プラズマ補正反射干渉分光波形を前記参照分光波形の強度で規格化し、前記規格化されたプラズマ補正反射干渉分光波形強度に基づいて、前記第2の絶縁材料膜の残膜厚さ又は前記配線溝の深さを算出することを特徴とする請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 半導体基板上に、測定領域の少なくとも一部の領域においてストライプ状の導電材料からなるパターンが第1の絶縁材料膜の上部に設けられた下層構造を形成する工程と、
    前記下層構造に、350nm以上の可視光領域から赤外領域の波長領域の第1の光を照射し、前記第1の光の反射光を検知し参照分光波形を得る工程と、
    前記参照分光波形を得た後に、前記下層構造の上部に前記第1の光に対して透明な第2の絶縁材料膜を形成し、前記第2の絶縁材料膜の表面の一部をエッチングすることで配線溝が設けられた上層構造を形成する工程であって、
    前記上層構造を設けた後、前記測定領域に対応する前記上層構造の領域に前記第1の光と同一のスペクトル分布の第2の光を照射し、前記第2の光の反射光を検知し反射干渉分光波形を得るステップ、前記波長領域中の隣り合う前記ストライプ状の導電材料の間隔の少なくとも2倍より大きい波長領域で、前記反射干渉分光波形の強度を前記参照分光波形の強度で規格化するステップ、前記規格化された反射干渉分光波形強度の最小値又は極小値を求めるステップ、前記規格化された反射干渉分光波形強度から前記最小値又は極小値を差し引き、前記規格化された反射干渉分光波形強度の振幅成分を抽出するステップ、前記抽出された振幅成分に基づいて前記第2の絶縁材料膜の残膜厚さ又は前記配線溝の深さを算出するステップとによりエッチングされた配線溝の深さを測定し、前記測定結果に基づいて前記エッチングのエンドポイントを決定するようにして前記第2の絶縁材料膜をエッチングする工程と、
    前記エッチング工程の後に、前記配線溝に金属を埋め込み上層の配線を形成する工程
    とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 前記第1及び第2の光の偏光方向が、前記導電材料のパターンの長手方向に対して平行とされることを特徴とする請求項12〜16いずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
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