JP3900957B2 - 赤外線カメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、赤外線カメラに関し、特に、反射光を低減させる機能を備えた赤外線カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の前方等に設置され、赤外線レンズと赤外線撮像機とを備えた赤外線カメラにおいて、通常、赤外光を結像させる赤外線レンズの表面が可視光を反射するため、対向車のヘッドライト等の光が対向車運転者側を眩惑し、事故の原因となる恐れがあった。
【0003】
図4は、従来の赤外線カメラを示す概要図である。図4において、1は赤外線レンズ、2は赤外線撮像機、3は不要光を遮蔽するためのハニカム構造をしたハニカムフード、4は光軸と平行な入射光、5は入射してくる入射可視光である。この従来例では、赤外線レンズ1の前方に、ハニカムフード3を設けることにより、可視光5の反射を低減させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の技術では、光軸と平行な入射光4の内、入射可視光の反射を防ぐことはできず、結果として、対向者運転者へ与える眩惑対策には不十分である課題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、入射可視光の反射の低減能力に優れた赤外線カメラを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る赤外線カメラは、赤外線レンズと、赤外線レンズから入射される赤外線を信号処理する赤外線撮像機とを備えた赤外線カメラにおいて、赤外線レンズの光入射側前方に内空で円筒形状または角筒形状であるフードを設け、フードの一端から他端に至る最大長さをL、フードの内径をDとし、フード内に、赤外線レンズの光軸中心に対して傾斜角θ成る角度を有し、赤外光を透過し可視光を不透過とする窓を内在させたフードにおいて、L≧D(tanθ+cotθ)なる関係を備えたものである。
【0007】
第2の発明に係る赤外線カメラは、第1の発明において、窓の材質が、Ge、Si、カルコゲナイドガラス、ZnS、MgF2、GaAs、またはポリエチレン等の高分子材料のいずれかとしたものである。
【0008】
第3の発明に係る赤外線カメラは、第1または第2の発明において、窓の形状が所定の曲面を有するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1による赤外線カメラを説明するための図である。図において、1は赤外線レンズ、2は赤外線撮像機、6は円筒状あるいは角筒状のフード、7は入射してくる入射赤外光、8は入射可視光5に基づく反射可視光、9は赤外光は透過し、可視光は不透過となる材質から成る平面状の窓である。
【0012】
赤外線レンズ1と赤外線撮像機2とを備えた赤外線カメラにおいて、フード6の中で、窓9を傾斜させて配置するが、この窓9は、赤外光は透過し、可視光は不透過となる材質で成り、表裏両面が同一形状である。
すなわち、入射赤外光7は窓を透過するが、入射可視光5は窓9で反射する。この反射可視光8は、フード6で遮蔽されるため、外部から観測されない。
【0013】
さて、図1において、窓9が平板の場合、反射可視光8が外部から完全に観測されないようにするためには、以下の関係が必要である。
L≧D(tanθ+cotθ)
L :フード先端から赤外線レンズ先端の最大長さ
D :フード内側長
θ :窓傾斜角
【0014】
この実施の形態によれば、レンズの前方にフードと傾斜配置した窓を設けることにより、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できる。
【0015】
実施の形態2.
この発明を実施するための実施の形態2による赤外線カメラは、実施の形態1において、窓9の材質をGeとしたものである。
【0016】
この実施の形態によれば、窓9の材質をGeとしたことにより、波長2μm〜12μmほどの広い波長で使用可能であり、入手も比較的容易である。
また、レンズの前方にフードと傾斜配置した窓を設けることにより、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できる。
【0017】
実施の形態3.
この発明を実施するための実施の形態3による赤外線カメラは、実施の形態1において、窓9の材質をSi としたものである。
【0018】
この実施の形態によれば、窓9の材質をSi としたことにより、波長1.2μm〜6μmほどの広い波長で使用可能であり、入手も比較的容易である。
また、レンズの前方にフードと傾斜配置した窓を設けることにより、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できる。
【0019】
実施の形態4.
この発明を実施するための実施の形態4による赤外線カメラは、実施の形態1において、窓9の材質をカルコゲナイドガラスとしたものである。
【0020】
この実施の形態によれば、窓9の材質をカルコゲナイドガラスとしたことにより、波長2μm〜12μmほどの広い波長で使用可能であり、実施の形態2に比べて、比較的低コストで実現できる。
また、レンズの前方にフードと傾斜配置した窓を設けることにより、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できる。
【0021】
実施の形態5.
この発明を実施するための実施の形態5による赤外線カメラは、実施の形態1において、窓9の材質をZnSとしたものである。
【0022】
この実施の形態によれば、窓9の材質をZnSとしたことにより、波長2μm〜12μmほどの広い波長で使用可能であり、実施の形態2に比べて、カメラの径を大きくでき大型化も可能である。
また、レンズの前方にフードと傾斜配置した窓を設けることにより、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できる。
【0023】
実施の形態6.
この発明を実施するための実施の形態6による赤外線カメラは、実施の形態1において、窓9の材質をMgF2としたものである。
【0024】
この実施の形態によれば、窓9の材質をMgF2としたことにより、波長3μm〜5μmほどの広い波長で使用可能であり、屈折率が低いため、無反射コーティングの不要となり、低コスト化が図れる。
また、レンズの前方にフードと傾斜配置した窓を設けることにより、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できる。
【0025】
実施の形態7.
この発明を実施するための実施の形態7による赤外線カメラは、実施の形態1において、窓9の材質をGaAs としたものである。
【0026】
この実施の形態によれば、窓9の材質をGaAs としたことにより、波2μm〜12μmほどの広い波長で使用可能であり、実施の形態2に比べて、比較的低コストで実現できる。
また、レンズの前方にフードと傾斜配置した窓を設けることにより、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できる。
【0027】
実施の形態8.
この発明を実施するための実施の形態8による赤外線カメラは、実施の形態1において、窓9の材質をポリエチレン等の高分子材料としたものである。
【0028】
この実施の形態によれば、窓9の材質をポリエチレン等の高分子材料としたことにより、広い波長で使用可能であり、実施の形態2から実施の形態7に比べて、透過率が若干劣るが、極めて低コストで実現できる。
また、レンズの前方にフードと傾斜配置した窓を設けることにより、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できる。
【0029】
実施の形態9.
図2は、この発明を実施するための実施の形態9による赤外線カメラを説明するための図である。図2において、図1と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであるので、説明は省略する。10は赤外光は透過し、可視光は不透過となる材質から成る曲面状の窓である。
【0030】
この実施の形態9は、実施の形態1から実施の形態8において、窓9を曲面状化したものである。
【0031】
この実施の形態により、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できると共に、フードの全長を短くすることができ、低コストが図れ、小型化が可能となる。
【0032】
実施の形態10.
図3は、この発明を実施するための実施の形態10による赤外線カメラを説明するための図である。図3において、図1または図2と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであるので、説明は省略する。11はレンズ表面に凹凸を施した赤外線レンズである。
【0033】
この実施の形態10は、実施の形態1から実施の形態9において、 フードと窓を設けず、赤外線レンズ11において、その最外表面を表面粗さ0.04〜0.1μm
rmsの範囲で凹凸化したものである。
【0034】
ここで、この表面粗さは、赤外光(波長2.5μm長)にたいしては十分小さいため、散乱はほとんど生じないが、可視光(約0.4〜約0.7μm)では無視できない大きさとなり、表面での可視光は散乱する。このため、レンズ表面からの反射可視光は、外部からほとんど観測できなくなる。
【0035】
この実施の形態により、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できると共に、低コスト化が図れ、実施の形態1から9に比べて、更なる小型化が可能となる。
【0036】
【発明の効果】
第1または第2の発明によれば、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できると共に、低コストが図れ、また小型化が可能となる。
【0037】
第3の発明によれば、可視光を反射させることができ、光軸に平行な可視光の反射もほとんど低減できると共に、フードの全長を短くすることができ、低コストが図れ、小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による赤外線カメラを示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による赤外線カメラを示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による赤外線カメラを示す図である。
【図4】 従来の赤外線カメラを示す図である。
【符号の説明】
1 赤外線レンズ、2 赤外線撮像機、3 ハニカムフード、4 入射光、5入射可視光、6 フード、7 入射赤外光、8 反射可視光、9 窓、10 窓、 11 赤外線レンズ
Claims (3)
- 赤外線レンズと、この赤外線レンズから入射される赤外線を信号処理する赤外線撮像機とを備えた赤外線カメラにおいて、
上記赤外線レンズの光入射側前方に内空で円筒形状または角筒形状であるフードを設け、
このフードの一端から他端に至る最大長をL、上記フードの内径をDとし、上記フード内に、上記赤外線レンズの光軸中心に対して傾斜角θ成る角度を有し、赤外光を透過し可視光を不透過とする窓を内在させたフードにおいて、L≧D(tanθ+cotθ)なる関係を備えたことを特徴とする赤外線カメラ。 - 上記窓の材質が、Ge、Si、カルコゲナイドガラス、ZnS、MgF2、GaAs、またはポリエチレン等の高分子材料のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の赤外線カメラ。
- 上記窓の形状が曲面である、請求項1または2に記載の赤外線カメラ。
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