JP3900686B2 - 地下構造物およびその施工方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば大断面トンネルの内周を保護する覆工体などとして構築される地下構造物およびその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
当出願人はこれまで、大断面のトンネルを効率よく、経済的に施工する方法として、例えば図10(a)に図示するように、最初にトンネル内周の復工体をなす大断面の外郭部躯体Aを構築し、その後に外郭部躯体Aの内側土砂を掘削して大断面のトンネルBとする大断面トンネルの施工方法を開発した。
【0003】
このトンネルの施工方法では、外郭部躯体Aを構築するために、小断面の単体シールドトンネルaをトンネルBの周方向に互いに近接させながらトンネルBの軸方向に複数掘進する。
【0004】
また、この単体シールドトンネルaをトンネルBの周方向に互いに接合し、かつ仕切り部分をなくして連続させる。そして、単体シールドトンネルaの内側にコンクリート30をトンネルBの周方向に連続して打設する。
【0005】
また、各単体シールドトンネルaの内周、さらには大断面トンネルBの内周は、その周方向と軸方向に例えば、図10(b)に図示するような、鋼製セグメントに似た鋼殻31を一次覆工材として互いに接合しながら複数設置する。
【0006】
そして、その内側に二次覆工材としてコンクリート30を所定の厚さに打設することにより、トンネルBの内周に二重の鋼製ライニングとコンクリートライニングとからなる鋼コンクリート合成構造の外殻部躯体Aを構築する。
【0007】
鋼殻31は、図10(b)に図示するように単体シールドトンネルaの周方向にそれぞれ連続する複数本の主桁32と縦リブ33、単体シールドトンネルaの軸方向に連続する複数本の縦リブ33、他に地山に接するスキンプレート35などを有して形成され、特に主桁32はRC構造の主筋に相当するものとして設置されている。
【0008】
また、特に隣接する単体シールドトンネルa,a間においては、主桁32どうしを接合し、かつこの部分に一次覆工材として設置されている鋼殻31のスキンプレート35と二次覆工材として打設されているコンクリート30を撤去して隣接する単体シールドトンネルaどうしを連通させた後、コンクリート30を打設することにより、トンネルAの周方向に隣接する単体シールドトンネルaどうしが一体的に接合されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このようにして隣接する単体シールドトンネルaどうしを接合する際に、周囲からの大きな土水圧に備えてあらかじめ周囲の地山を、薬液(固化材)を注入する等して充分に地固めする必要がある。
【0010】
しかし、薬液注入による地固めは、薬液を大量に消費する等の理由により工事費が嵩み、また薬液の注入にばらつきが生じやすく確実性に乏しい等の課題があった。
【0011】
さらに、薬液注入によって地固めする代わりに、隣接する単体シールドトンネル間に、山止め板を架け渡して周囲からの土水圧に備える方法も行われているが、地盤が堅固な場合には設置しにくい等の課題があった。
【0012】
また、単体のシールド機で大断面トンネルを掘進しようとすると、相当大型のシールド機を必要とするが、それでも掘進可能なトンネルの大きさには自ずと限界があった。
【0013】
この発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、例えば大断面トンネル等の地下構造物をきわめて経済的かつ効率的に、しかもきわめて安全に構築できるようにした地下構造物およびその施工方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の地下構造物は、複数の単体シールドトンネルをその径方向に互いに隣接して掘進し、当該単体シールドトンネルどうしを連通することにより構築される地下構造物において、互いに隣接する一方の単体シールドトンネルの端部に継手用凹部を設け、当該継手用凹部に他方の単体シールドトンネルの端部を嵌合すると共に双方の単体シールドトンネルどうしを連通し、前記単体シールドトンネルの内周は複数の主桁を備えた複数の鋼殻と当該鋼殻の内側に打設されたコンクリートから構成し、前記継手用凹部は複数の主桁を備えた複数の鋼殻から構成してなることを特徴とするものである。
【0015】
請求項2記載の地下構造物は、請求項1記載の地下構造物において、 隣接する複数の単体シールドトンネル内に補強鉄筋を連続して配筋し、かつコンクリートを連続して打設してなることを特徴とするものである。
【0016】
請求項3記載の地下構造物の施工方法は、複数の単体シールドトンネルをその径方向に隣接して掘進し、当該単体シールドトンネルどうしを連通することにより構築される地下構造物の施工方法において、先行の単体シールドトンネルをその径方向の一端側に中が充填材で埋められ、かつトンネルの掘進方向に連続する継手用凹部を設けながら掘進する工程と、後行の単体シールドトンネルをその一端側を前記継手用凹部に嵌合しつつ、継手用凹部内の充填材を切削しながら掘進する工程と、先行の単体シールドトンネルと後行の単体シールドトンネルどうしを径方向に連通する工程とからなることを特徴とするものであ。
【0017】
請求項4記載の地下構造物の施工方法は、請求項3記載の地下構造物の施工方法において、先行の単体シールドトンネルと後行の単体シールドトンネル内に補強鉄筋を連続して配筋し、かつコンクリートを連続して打設することを特徴とするものである。
【0018】
そして、この発明に係る請求項5記載の地下構造物の施工方法は、請求項2、3または4の記載において、継手用凹部の端部に凍結管を単体シールドトンネルの掘進方向に連続して取り付け、この凍結管に冷媒を通して継手用凹部周辺の地盤を凍結する。
【0019】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
図1(a)は、地下構造物として構築された、大断面トンネルの内周を覆工する外殻部躯体およびそのトンネル周方向の接合部を示し、また図1(b)は地下高速道路や地下街などとして利用される大断面トンネルを示す。
【0020】
図において、大断面トンネルBは偏平な矩形の大断面形に構築され、その内周は、図2(a),(b)に図示するような鋼コンクリート合成構造の外郭部躯体Aによって復工されている。
【0021】
大断面トンネルBの周囲には、外郭部躯体Aを構築するために小断面の単体シールドトンネルaが大断面トンネルBの周方向に隣接し、かつ大断面トンネルBの軸方向に連続して掘進されている。
【0022】
そして、各単体シールドトンネルaの内周、さらには大断面トンネルBの内周には、例えば図3に図示するような鋼殻1が大断面トンネルBの周方向と軸方向に互いに接合しながら二重に設置されている。
【0023】
また、二重に設置された外側と内側の鋼殻1,1間にせん断補強材2が大断面トンネルBの軸方向と周方向に所定間隔に格子状(図2(a))またはトラス状(図2(b))に複数設置されている。
【0024】
さらに、外側と内側の鋼殻1,1間に周方向補強鉄筋3aが大断面トンネルBの周方向に複数配筋され、かつコンクリート4が打設され、さらに必要に応じて軸方向補強鉄筋3bが大断面トンネルBの軸方向に複数配筋されている。こうして、大断面トンネルBの内周が外殻部躯体Aによって覆工されている。
【0025】
鋼殻1は、トンネルの地山を保持する鋼製セグメントに相当するもので、大断面トンネルBの周方向と軸方向にそれぞれ平行に延在する複数本の主桁5と縦リブ6、他にトンネルの地山に接するスキンプレート7等を有して矩形板状に形成されている。
【0026】
主桁5と縦リブ6はいずれも、形鋼、平鋼、または平鋼などを組み合わせたビルトアップ鋼材などから形成され、格子状に組み立てられている。特に、主桁5は、RC構造の主筋に相当するもので、大断面トンネルBの軸方向に所定間隔に設置されている。
【0027】
また、スキンプレート7は鋼板から形成され、主桁5と縦リブ6とからなる軸組の地山側に取り付けられている。なお、これらの部材は溶接又はボルト接合によって互いに一体的に接合されている。
【0028】
さらに、各単体シールドトンネルaにおいて、単体シールドトンネルaの周方向に隣接する主桁5どうしは、例えば主桁5の端部間の片側又は両側に接合プレート8を添え付け、かつ主桁5と接合プレート8を複数本の高力ボルト9で接合する高力ボルト摩擦接合または溶接によって接合されている。
【0029】
また特に、隣接する単体シールドトンネルa,a間において、一方の単体シールドトンネルaの端部に他方の単体シールドトンネルaの端部が嵌合した状態で接合されている。
【0030】
その際、単体シールドトンネルaの接合部分に一次覆工材として設置されている鋼殻1のスキンプレート7とこの部分に二次覆工材として所定の厚さに打設されているコンクリート4を撤去して、隣接する単体シールドトンネルaどうしが大断面トンネルBの周方向に連通している。
【0031】
また、隣接する単体シールドトンネルa,a間に跨がって周方向補強鉄筋3aが多数配筋され、さらに隣接する単体シールドトンネルa,a間に連続してコンクリート4が打設されている。
【0032】
こうして、外殻部躯体Aを構築するために掘進された単体シールドトンネルaどうしが大断面トンネルBの周方向に一体的に接合されている。
【0033】
このような構成において、次にこの発明に係る地下構造物の施工方法を、大断面トンネルの外殻部躯体を構築する場合について説明する(図4,5参照)。
▲1▼ 最初に、外殻部躯体Aを構築するために、複数の単体シールドトンネルaを大断面トンネルBの周方向に隣接して掘進する。
【0034】
その際、各単体シールドトンネルaの内周は、一次覆工材として鋼殻1を単体シールドトンネルaの周方向と軸方向に互いに接合しながら複数設置し、かつその内側に二次覆工材としてコンクリート4を所定の厚さに打設してそれぞれ覆工する。
【0035】
また、各単体シールドトンネルaの一端側に、その上下両端部に鋼殻1と同じ構成の鋼殻1aをそれぞれ突設することにより、大断面トンネルBの周方向に断面略溝状に開口する継手用凹部Sを単体シールドトンネルaの軸方向に連続して形成する(STEP−1,2)。
【0036】
また、継手用凹部Sの開口端部にPC板などからなる塞ぎ板10を取り付けて継手用凹部Sを塞ぐとともに、継手用凹部S内にモルタル等の低強度の充填材11を充填する。
【0037】
さらに、継手用凹部Sの周囲の地盤が軟弱なときは、単体シールドトンネルaの内側から周囲の地盤中に薬液を注入する等して地固めする必要があるが、その他の方法として、例えば継手用凹部Sの両端部に凍結管12を単体シールドトンネルaの軸方向に連続して取り付け、この凍結管12に冷媒を通して周囲の軟弱地盤を凍結してもよい(STEP−1,2)。
【0038】
なお、これらの作業はいずれも、単体シールドトンネルaを掘進するシールド機のテール部内で行うことにより施工の安全性を図る。
▲2▼ 次に、後から掘進する単体シールドトンネルa(以下「後行トンネルa」という)を、その一端側を先に掘進した単体シールドトンネルa(以下「先行トンネルa」という)の継手用凹部Sに嵌合し、かつその一端側で先行トンネルaの継手用部S内の充填材11と塞ぎ板10を切削しながら掘進する(STEP−3,4)。
【0039】
その際、後行トンネルaを、その一端側が先行トンネルaの継手用凹部Sから離脱しない範囲で径方向に適宜移動しながら掘進すると共により、先行トンネルと後行トンネル間の離隔調整を行うことができるので、掘進時の施工誤差などを容易に吸収できる。
(3) 次に、継手用凹部S内の、残りの充填材11を人力で全て掘削し、さらにこの部分に一次覆工材として設置されている鋼殻1のスキンプレート7aと二次覆工材として充填されているコンクリート4を撤去して後行トンネルaと先行トンネルaを径方向に連通させる(STEP−5)。
(4) 次に、先行トンネルaと後行トンネルa間に周方向補強鉄筋3aを多数、連続して配筋し、そしてコンクリート4を連続して打設する(STEP−6)。
【0040】
このようにして、先行トンネルと後行トンネルをこれらの径方向に隣接して順に施工することにより大断面トンネルの外殻部躯体Aを構築でき、また外殻部躯体Aの内側土砂を掘削することにより大断面トンネルBを構築できる。
発明の実施の形態2.
図6は、地下構造物として構築された、大断面トンネルの内周を復工する外郭部躯体およびその施工方法の他の例を示し、隣接する単体シールドトンネルaの対向する側に、単体シールドトンネルaの軸方向に連続する継手用凹部Sが互いに対向してそれぞれ設けられている。
【0041】
また、隣接する単体シールドトンネルa,a間に跨がって周方向補強鉄筋3aが双方の継手用凹部Sを通って多数配筋され、さらに隣接する単体シールドトンネルaおよび継手用凹部Sに連続してコンクリート4が打設されている。
【0042】
こうして、単体シールドトンネルaどうしが大断面トンネルBの周方向に一体的に接合され、外殻部躯体Aが構築されている。
【0043】
このような構成において、次に施工方法を説明する。
▲1▼ 最初に、先行トンネルaを、その径方向の一端側に中を充填材11で埋めた継手用凹部Sを掘進方向に連続して設けながら掘進する。
▲2▼ 次に、後行トンネルaを、その径方向の一端側に中を充填材11で埋めた継手用凹部Sを掘進方向に連続し、かつ▲1▼の工程で設けた、先行トンネルaの継手用凹部Sと対向させて設けながら掘進する(STEP−1,2)。
▲3▼ 次に、先行トンネルおよび後行トンネルの継手用凹部S内の充填材11と塞ぎ板10を切削する。また、先行トンネルaと後行トンネルaを径方向に連通する(STEP−3)。
▲4▼ 次に、先行トンネルa、後行トンネルaおよび双方の継手用凹部S間に周方向補強鉄筋3aと軸方向補強鉄筋3bを多数連続して配筋し、かつコンクリート4を連続して打設する(STEP−4)。
【0044】
このようにして、先行トンネルと後行トンネルを径方向に隣接して順に施工することにより大断面トンネルの外殻部躯体Aを構築でき、また外殻部躯体Aの内側土砂を掘削することにより大断面トンネルBを構築できる。
【0045】
なお、先行トンネルおよび後行トンネルの施工方法、継手用凹部Sの施工方法、さらには先行トンネルと後行トンネルを連通する方法は全て、発明の実施の形態1で説明した方法と全く同じである。
発明の実施の形態3.
図7と図8は、地下構造物として構築された大断面トンネルを示し、図において、大断面トンネルBは隣接して掘進された2つの単体シールドトンネルaから偏平な矩形の大断面形に構築されている。
【0046】
また、その内周は、図8に図示するように、例えば図3に図示するような鋼殻1とその内側に所定の厚さに打設されたコンクリート4とからなる鋼コンクリート合成構造の外郭部躯体Aによって復工されている。
【0047】
なお、単体シールドトンネルaと鋼殻1などの構成は、先の例(発明の実施の形態1)で説明した通りである。
【0048】
このような構成において、次にこの発明に係る地下構造物の施工方法を説明する(図9参照)。
▲1▼ 最初に、外殻部躯体Aを構築するために、2本の単体シールドトンネルaを大断面トンネルBの径方向に隣接して掘進する。
【0049】
その際、各単体シールドトンネルaの内周は、一次覆工材として鋼殻1を単体シールドトンネルaの周方向と軸方向に互いに接合しながら複数設置するとともに、その内側に二次覆工材としてコンクリート4を所定の厚さに打設してそれぞれ覆工する(STEP−1,2)。
【0050】
また、先行トンネルaの一端側に、その上下両端部に鋼殻1と同じ構成の鋼殻1aをそれぞれ突設することにより、トンネルBの周方向に真横に開口する断面略溝状の継手用凹部Sを先行トンネルaの軸方向に連続して形成する(STEP−1,2)。
【0051】
また、継手用凹部Sの開口端部にPC板などからなる塞ぎ板10を取り付けて継手用凹部Sを塞ぎ、かつ継手用凹部S内にモルタル等からなる低強度の充填材11を充填する。
【0052】
さらに、継手用凹部Sの周囲の地盤が軟弱なときは、先行トンネルaの内側から周囲の地盤中に薬液を注入する等して地固めする必要があるが、その他の方法として、例えば継手用凹部Sの両端部に凍結管12を先行トンネルaの軸方向に連続して取り付け、この凍結管12に冷媒を通して周囲の軟弱地盤を凍結してもよい(STEP−1,2)。
【0053】
なお、これらの作業はいずれも、先行トンネルaを掘進するシールド機のテール部内で行うことにより施工の安全性を図る。
▲2▼ 次に、後行トンネルaを、その一端を先行トンネルaの継手用凹部Sに嵌 合し、かつその一端側で先行トンネルaの継手用部S内の充填材11と塞ぎ板10を切削しながら掘進する(STEP−3)。
【0054】
なお、その際、後行トンネルaを、その一端側が先行トンネルaの継手用凹部Sから離脱しない範囲で径方向に適宜移動しながら掘進するとにより、先行トンネルと後行トンネル間の離隔調整を行うことができるので、掘進時の施工誤差などを容易に吸収できる。
▲3▼ 次に、継手用凹部S内の、残りの充填材11を人力で全て掘削し、さらにこの部分に一次覆工材として設置されているスキンプレートと二次覆工材として充填されているコンクリートを撤去して先行トンネルaと後行トンネルaを径方向に連通させる(STEP−4)。
▲4▼ このようにして、先行トンネルと後行トンネルをこれらの径方向に隣接して順に施工することにより大断面トンネルBを構築できる。
【0055】
なお、必要に応じて単体シールドトンネルaを横に複数隣接して必要な広さの大断面トンネルを容易に構築できる。
【0056】
【発明の効果】
この発明に係る地下構造物は以上説明した構成からなり、特に隣接する一方の単体シールドトンネルの端部に他方の単体シールドトンネルの端部を嵌合し、この隣接する単体シールドトンネル間に補強鉄筋を連続して配筋し、かつコンクリートを連続して打設して構築してあるので、複数の単体シールドトンネルから、例えば大断面トンネルの内周を覆工する外殻部躯体を構築する場合などに、隣接する単体シールドトンネルどうしを確実・強固に接合でき、また接合部の止水処理を確実に行うことができる。
【0057】
また、この発明に係る地下構造物の施工方法は、特に後行の単体シールドトンネルを、その一端側を先行トンネルの一端側に設けられた継手用凹部に嵌合し、かつ継手用凹部内の充填材を切削しながら掘進するので、継手用凹部を後行トンネルの掘進時の案内ガイドとして利用でき、施工精度の向上が図れる等の効果がある。
【0058】
また、後行トンネルを掘進する際に、後行トンネルの端部が継手用凹部から離脱しない範囲で後行トンネルをその径方向に適宜移動することにより、施工上の誤差を簡単に吸収できる。
【0059】
また、継手用凹部には低強度の充填材を充填するので、後行トンネルの掘進中に周囲からの土圧で継手用凹部が変形したり、この部分からトンネル側に漏水を起こすのを防止できる。
【0060】
さらに、先行の単体シールドトンネルと後行のシールドトンネルを径方向に連通し、かつこの単体シールドトンネル間に補強鉄筋を連続して配筋し、かつコンクリートを連続して打設することにより地下構造物を一体的に構築できる。
【0061】
また、継手用凹部の端部に凍結管を単体シールドトンネルの軸方向に連続して取り付け、この凍結管に冷媒を通して継手用凹部周囲の地盤を凍結することにより、土水圧の影響を受けることなく、きわめて安全に行うことができる。
【0062】
また、特に請求項4記載の地下構造物の施工方法によれば、複数の単体シールドトンネルを隣接して掘進することにより、特に大型シールド機によらなくても小型のシールド機で大断面トンネルをきわめて経済的に掘進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は大断面トンネルの外殻部躯体の一部断面図、(b)は(a)に図示する外殻部躯体によって内周が覆工された大断面トンネルの断面図である。
【図2】(a)、(b)は、外殻部躯体の一部斜視図である。
【図3】鋼殻の一部斜視図である。
【図4】施工工程を示す外殻部躯体の接合部の断面図である。
【図5】施工工程を示す外殻部躯体の接合部の断面図である。
【図6】施工工程を示す外殻部躯体の接合部の断面図である。
【図7】大断面トンネルの軸直角方向の断面図である。
【図8】図7に図示する大断面トンネルの内周を覆工している外殻部躯体の一部斜視図である。
【図9】施工工程を示す外殻部躯体の接合部の断面図である。
【図10】(a)は従来の大断面トンネルの断面図、(b)はその内周を覆工している鋼殻の一部斜視図である。
【符号の説明】
A 外殻部躯体
B 大断面トンネル
S 継手用凹部
a 単体シールドトンネル
1 鋼殻
2 せん断補強鋼材
3a 周方向補強鉄筋
3b 軸方向補強鉄筋
4 コンクリート
5 主桁
6 縦リブ
7 スキンプレート
8 接合プレート
9 接合ボルト
10 塞ぎ板
11 充填材
12 凍結管

Claims (5)

  1. 複数の単体シールドトンネルをその径方向に互いに隣接して掘進し、当該単体シールドトンネルどうしを連通することにより構築される地下構造物において、互いに隣接する一方の単体シールドトンネルの端部に継手用凹部を設け、当該継手用凹部に他方の単体シールドトンネルの端部を嵌合すると共に双方の単体シールドトンネルどうしを連通し、前記単体シールドトンネルの内周は複数の主桁を備えた複数の鋼殻と当該鋼殻の内側に打設されたコンクリートから構成し、前記継手用凹部は複数の主桁を備えた複数の鋼殻から構成してなることを特徴とする地下構造物。
  2. 隣接する複数の単体シールドトンネル内に補強鉄筋を連続して配筋し、かつコンクリートを連続して打設してなることを特徴とする請求項1記載の地下構造物。
  3. 複数の単体シールドトンネルをその径方向に隣接して掘進し、当該単体シールドトンネルどうしを連通することにより構築される地下構造物の施工方法において、先行の単体シールドトンネルをその径方向の一端側に中が充填材で埋められ、かつトンネルの掘進方向に連続する継手用凹部を設けながら掘進する工程と、後行の単体シールドトンネルをその一端側を前記継手用凹部に嵌合しつつ、継手用凹部内の充填材を切削しながら掘進する工程と、先行の単体シールドトンネルと後行の単体シールドトンネルどうしを径方向に連通する工程とからなることを特徴とする地下構造物の施工方法。
  4. 先行の単体シールドトンネルと後行の単体シールドトンネル内に補強鉄筋を連続して配筋し、かつコンクリートを連続して打設することを特徴とする請求項3記載の地下構造物の施工方法。
  5. 継手用凹部の端部に凍結管を単体シールドトンネルの掘進方向に連続して取り付け、当該凍結管に冷媒を通して継手用凹部の周辺の地盤を凍結することを特徴とする請求項3または4記載の地下構造物の施工方法。
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