JP3900384B2 - 映像信号処理装置及び映像信号処理方法 - Google Patents
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Description
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
【0002】
発明の属する技術分野
従来の技術(図4)
発明が解決しようとする課題(図4)
課題を解決するための手段(図1〜図3)
発明の実施の形態
(1)本実施の形態によるニユース番組制作放送システムの構成(図1)
(2)入力バツフア装置31及びクリツプサーバ33の構成
(3)本実施の形態の動作及び効果(図1〜図3)
(4)他の実施の形態(図1〜図3)
発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】
本発明は映像信号処理装置及び映像信号処理方法に関し、例えばニユース番組制作放送システムに適用して好適なものである。
【0004】
【従来の技術】
従来、放送局におけるニユース番組制作放送システムの1つとして、図4に示すように構成されたものがある。
【0005】
かかる構成のニユース番組制作放送システム1においては、デイスクアレイ構成の記録再生部を有する第1及び第2のAV(Audio Video )サーバ2、3と、複数台の編集装置4A〜4Nと、このシスムテ1全体の制御を司るシステム制御部5と、各種データが格納されたデータ記憶装置6とがネツトワーク7を介して接続されることにより構成されている。そして第1のAVサーバ2に、取材現場から電送回線を介して転送されてきた又は取材テープから再生された非圧縮又は低圧縮された映像音声データD1A〜D1Nが複数系統で供給される。
【0006】
このとき第1のAVサーバ2は、システム制御部5の制御のもとに、供給される映像音声データD1A〜D1Nのなかから指定された複数系統の映像音声データD1(D1A〜D1N)を同時取り込み、これらをそれぞれフアイル化して記録再生部の指定されたアドレス位置に格納する。
【0007】
そしてこの第1のAVサーバ2内に格納された各フアイルの映像音声データD1は、各編集装置4A〜4Nをそれぞれ用いて当該第1のAVサーバ2から複数フアイル分を同時に読み出すことができ、当該読み出した各映像音声データD1に基づく映像をそれぞれ編集装置4A〜4Nにモニタ表示させることができる。
【0008】
またオペレータは、この編集装置4A〜4Nにモニタ表示された映像を目視確認しながら、映像音声データD1をどのように加工編集して放送用のニユース映像を作成するかといつた編集実行順序を規定したリスト(以下、これをEDL(Edit Decision List)と呼ぶ)を作成することができ、当該作成したEDLを編集装置4A〜4Nに登録し、これを実行させることができる。
【0009】
実際上編集装置4A〜4Nは、EDLの実行時、第1のAVサーバ2を制御することにより必要な映像音声データD1を読み出し、これをEDLに基づいて加工編集すると共に、この編集処理により得られた映像音声データD2A〜D2Nを第2のAVサーバ3に送出する。
【0010】
このとき第2のAVサーバ3は、システム制御部5の制御のもとに、供給される編集された映像音声データD2A〜D2Nを順次取り込み、これをフアイル化して記録再生部の指定されたアドレス位置に格納する。
【0011】
そしてこの第2のAVサーバ3に保持された映像音声データD2A〜D2Nは、この後データ記憶装置6内の管理情報に基づいて、システム制御部5の制御のもとに必要な時刻に再生、伸長されて外部のオンエア装置(図示せず)に送出され、当該オンエア装置を介して放送される。
【0012】
このようにしてこのニユース番組制作放送システム1では、取材により得られた映像音声データD1A〜D1Nを所望状態に編集して所定時間に放送することができるようになされている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述のようなニユース番組制作放送システム1において、より多くの人が第1のAVサーバ2に登録された取材により得られた映像音声データD1A〜D1Nの内容を確認できると共に、より多くの人員によつてEDLを作成し得るようにすることができれば、ニユース番組作成作業の効率や、編集により得られるニユース映像の質を向上させ得るものと考えられる。
【0014】
しかしながらかかる構成のニユース番組制作放送システム1においては、第1のAVサーバ2に接続することのできる編集装置4A〜4Nの数が第1のAVサーバ2のデータ転送能力によつて決定し、システム的に編集装置4A〜4Nの数を容易には増加させ難い問題があつた。
【0015】
かかる問題点を解決するため、近年、取材により得られた非圧縮又は低圧縮された映像音声データをそのまま第1のAVサーバに記憶保持する一方、当該映像音声データを高圧縮して第2のAVサーバに記憶保持し、当該第2のAVサーバに記憶保持された高圧縮された映像音声データに基づいて当該第2のAVサーバに接続されたEDL作成装置によりEDLを作成し、この作成されたEDLに基づいて、第1のAVサーバに格納された映像音声データを自動編集装置により加工編集し得るようにニユース番組制作放送システムを構築することが本願特許出願人によつて考えられている。
【0016】
このように構成されたニユース番組制作放送システムでは、従来のニユース番組制作放送システム1(図4)との比較において、従来のニユース番組制作放送システム1の第1のAVサーバ2と、本システムの第2のAVサーバとが同じデータ転送能力を有している場合に、第1のAVサーバ2に接続できる編集装置4A〜4Nの数よりも多くのEDL作成装置を本システムの第2のサーバに接続でき、その分より多くの人が取材により得られた映像音声データの内容を確認できると共に、より多くの人員によつてEDLを作成し得る利点がある。
【0017】
そしてこのようなニユース番組制作放送システムにおいて、取材により得られた映像音声データを高速で取り込むことができれば、ニユース番組特有の即時性といつた要求に答えることができ、その分よりニユース番組作成作業の効率や、編集により得られるニユース映像の質を向上させ得るものと考えられる。
【0018】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、番組制作作業の効率を向上させ得る映像信号処理装置及び映像信号処理方法を提案しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、映像信号処理装置に、実時間よりも高速で入力する非圧縮又は低圧縮された映像信号を記憶する第1の記憶手段と、映像信号を実時間に伸長する入力バツフア手段と、当該伸長された映像信号を高圧縮して記憶する第2の記憶手段と、当該高圧縮された映像信号に基づいて編集実行順序を規定した編集実行順序リストを作成することができる編集実行順序リスト作成手段と、作成された編集実行順序リストに基づいて、第1の記憶手段に記憶された映像信号を加工編集する編集実行順序リスト実行手段とを設けるようにした。
【0020】
この結果高速で入力する映像信号を取り込むことができる。またより多くの編集実行順序リスト作成を第2の記憶保持手段に接続することができ、その分より多くの人が第1及び第2の記憶保持手段に記憶保持された映像信号の内容を確認できると共に、より多くの人員によつて編集実行順序リストを作成し得るようにすることができる。
【0021】
また本発明においては、映像信号処理方法において、実時間よりも高速で入力する非圧縮又は低圧縮された映像信号を第1の記憶手段に記憶すると共に、当該映像信号を実時間に伸長した後、第2の記憶手段に高圧縮して記憶する第1のステツプと、第2の記憶手段に記憶した高圧縮された映像信号に基づいて編集実行順序を規定した編集実行順序リストを作成する第2のステツプと、第2のステツプにおいて作成された編集実行順序リストに基づいて、第1の記憶手段に記憶した非圧縮又は低圧縮された映像信号を加工編集する第3のステツプとを設けるようにした。
【0022】
この結果高速で入力する映像信号を取り込むことができる。また第1及び第2の記憶手段に記憶した映像信号の内容をより多くの人が確認できると共に、より多くの人員によつて編集実行順序リストを作成し得るようにすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0024】
(1)本実施の形態によるニユース番組制作放送システムの構成
図1において、20は全体として本発明を適用したニユース番組制作放送システムを示し、EDLを作成するためのオフラインEDL作成系22と、加工編集した各映像音声データの送出時刻を規定したリスト(以下、これをオンエアリストと呼ぶ)やニユース原稿及び当該ニユース原稿の使用順序のリスト等を作成するためのオンエアリスト作成系23と、オフラインEDL作成系22において作成されたEDLに基づいて編集処理を実行するオンライン編集送出系24と、必要な映像音声データを保管するためのアーカイブ25と、このニユース番組制作放送システム20全体の制御を司るシステム制御部26とから構成され、これらオフラインEDL作成系22、オンエアリスト作成系23、オンライン編集送出系24、アーカイブ25及びシステム制御部26がLAN(Local Area Network)27を介して接続されている。
【0025】
この場合このニユース番組制作放送システム20には、取材現場から電話回線又は衛星通信回線等の電送回線を介して転送され、又は取材テープからビデオテープレコーダにより再生された映像音声データD10が複数系統で供給され、これがオンライン編集送出系24のデイリーサーバ30及びオフラインEDL作成系22の入力バツフア装置31に入力する。なお以下の説明においては、各映像音声データD10は非圧縮又は低圧縮(例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)2 422プロフアイル アツト メインレベル規格による圧縮)されて供給されるものとする。
【0026】
デイリーサーバ30においては、デイスクアレイ構成の記録再生部を有し、高速でのデータ入出力が可能なAVサーバでなり、システム制御部26の制御のもとに、供給される各映像音声データD10のなかから指定された複数系統の映像音声データD10を順次取り込み、これらをそれぞれフアイル化して記録再生部内の指定されたアドレス位置に格納する。
【0027】
一方入力バツフア装置31は、システム制御部26の制御のもとに、供給される各映像音声データD10のなかからデイリーサーバ30と同じ系統の映像音声データD10を順次取り込む。そして入力バツフア装置31は、この取り込んだ映像音声データD10が実時間速度(非圧縮又は低圧縮で実時間速度)であつた場合には当該映像音声データD10をそのままエンコーダ部32に送出する。
【0028】
これに対して入力バツフア装置31は、取り込んだ映像音声データD10が実時間速度よりも高速(低圧縮で高速)であつた場合には、当該映像音声データD10を複数チヤンネルに時分割すると共に、各チヤネルの映像音声データD10をそれぞれ実時間に伸長し、かくして得られた各チヤネルの映像音声データD11A〜D11Nをそれぞれエンコーダ部32に送出する。
【0029】
エンコーダ部32は、供給される映像音声データD10又は各映像音声データD11A〜D11Nを順次取り込み、これをJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式等の所定の圧縮方式で2〔Mbps〕程度に高能率縮符号化し、得られた高圧縮符号化データD12をクリツプサーバ33に送出する。
【0030】
クリツプサーバ33は、デイスクアレイ構成の記録再生部を有するAVサーバでなり、入力する高圧縮符号化データD12をシステム制御部26の制御のもとに順次取り込み、これをフアイル化して記録再生部内の指定されたアドレス位置に格納する。
【0031】
そしてこのクリツプサーバ33に収録された各フアイルのデータ(高圧縮符号化データD12)は、当該クリツプサーバ33に接続されたパーソナルコンピユータ構成の複数台の各EDL作成装置34A〜34Nをそれぞれ用いて読み出すことができる。
【0032】
実際上各EDL作成装置34A〜34Nは、EDL作成モード時、オペレータにより所望のフアイルの読み出し命令が入力されると、クリツプサーバ33及びLAN27を順次介してシステム制御部26にアクセスし、当該システム制御部26を介してクリツプサーバ33を制御することにより、当該クリツプサーバ33に対応するフアイルの高圧縮符号化データD12を順次読み出させる。
【0033】
またEDL作成装置34A〜34Nは、このクリツプサーバ33から読み出させた高圧縮符号化データD20を復号し、得られた映像音声データに基づく映像をモニタ表示する。
【0034】
このときオペレータは、EDL作成装置34A〜34Nを介してクリツプサーバ33を制御し、当該クリツプサーバ33に所望の動作(再生、巻戻し又は早送り等)を実行させることができ、またこのとき当該EDL作成装置34A〜34Nのモニタに表示された映像を目視確認しながらイン点及びアウト点等の編集に必要な各種情報を当該EDL作成装置30A〜30Nに入力するようにしてEDLを作成することができる。
【0035】
さらにEDL作成装置34A〜34Nは、作成されたEDLに基づいてクリツプサーバ33から対応する高圧縮符号化データD20を読み出してこれを復号し、得られた映像音声データをEDLに基づいて加工編集し、編集結果をモニタ表示することができ、これにより作成したEDLに基づく編集結果をオペレータ及びデイレクタ等が確認することができるようになされている。
【0036】
そしてこのEDL作成装置34A〜34Nを用いて作成されたEDLのデータ(以下、これをEDLデータと呼ぶ)は、当該EDL作成装置34A〜34Nからクリツプサーバ33及びLAN27を順次介してシステム制御部26に転送され、当該システム制御部26の制御のもとに外部記憶装置35にデータベースとして登録される。
【0037】
一方オンエアリスト作成系23においては、パーソナルコンピユータ構成のデータベース管理装置36と、外部記憶装置37と、データベース管理装置36とネツトワーク38を介して接続された複数台のパーソナルコンピユータ39A〜39Nとから構成されており、これらパーソナルコンピユータ39A〜39Nを用いてオンエアリストや、各ニユース番組における各ニユース項目のアナウンサが読む原稿を作成し得るようになされている。
【0038】
そしてこれら作成されたオンエアリスト及び原稿の各データは、データベース管理装置36の制御のもとに外部記憶装置37にデータベースとして登録されると共に、オンエアリストのデータ(以下、これをオンエアリストデータと呼ぶ)がLAN27を介してシステム制御部26に与えられ、これが外部記憶装置35にデータベースとして登録される。
【0039】
そしてシステム制御部26は、この外部記憶装置35に登録されたEDLデータ及びオンエアリストデータに基づいてオンライン編集送出系24を制御する。
【0040】
実際上システム制御部26は、オンライン編集送出系24のデイリーサーバ30と接続された複数台の自動編集装置でなるEDL実行装置40A〜40Cの稼働状態を常時監視しており、いずれかのEDL実行装置40A〜40Cが先行する後述の編集処理を終了すると、外部記憶装置35に記憶されたEDLデータをオンエアリストデータに基づいてオンエアの早いものを優先的に読み出し、これをLAN27を介してそのEDL実行装置40A〜40Cに送出する。
【0041】
EDL実行装置40A〜40Cは、システム制御部26から与えられるEDLデータに基づいてデイリーサーバ30を制御し、当該デイリーサーバ30に格納されている非圧縮又は低圧縮された映像音声データD10のなかから必要な映像音声データD10を順次読み出させる。またEDL実行装置40A〜40Cは、この映像音声データD10が低圧縮されている場合にはこれを復号した後、この映像音声データD10を与えられたEDLデータに基づいて指定された状態に加工編集し、得られた映像音声データD13A〜D13Cをそれぞれオンエアサーバ41に送出する。
【0042】
なおデイリーサーバ30にはマニユアル操作の編集装置42も接続されており、オペレータが当該編集装置42を用いてデイリーサーバ30に格納された映像音声データD10を読み出し、加工編集することもできる。そしてこの結果得られた編集された映像音声データD13Dがオンエアサーバ41に送出される。
【0043】
オンエアサーバ41は、デイスクアレイ構成の記録再生部を有するAVサーバでなり、入力する映像音声データD13A〜D13Dをシステム制御部26の制御のもとに順次取り込み、これをフアイル化して記録再生部内の指定されたアドレス位置に格納する。
【0044】
そしてこのオンエアサーバ41に収録された各フアイルデータ(編集された映像音声データD13A〜D13D)は、この後外部記憶装置35に格納されたオンエアリストデータに基づいて、LAN27に接続されたパーソナルコンピユータ構成のオンエアターミナル49により送出時刻が管理され、指定された時刻になるとシステム制御部26の制御のもとにオンエアサーバ41から読み出されて図示しない後段のオンエア装置に送出される。
【0045】
このようにしてこのニユース番組制作放送システム20では、オフラインEDL作成系22において作成されたEDLに基づいてオンライン編集送出系24において非圧縮又は低圧縮された映像音声データD10を用いて編集処理を実行し、得られた映像音声データD13A〜D13Dをオンエアリストに基づいてオンエア装置に送出し得るようになされ、これにより指定された時刻に指定された状態に編集されたニユース映像及び音声を放送させることができるようになされている。
【0046】
かかる構成に加えこのニユース番組制作放送システム20の場合、オンライン編集送出系24には、例えばMO(Magnnet Optical )チエンジヤ等の安価なかつ記憶容量の大きい記録再生部を有するAVサーバでなるニアラインサーバ43が設けられており、システム制御部26の制御のもとに、デイリーサーバ30及びオンエアサーバ41に格納された映像音声データD10、D13A〜D13Dをニアラインサーバ43に転送し、これを当該ニアラインサーバ43内に格納することができるようになされている。
【0047】
またニアラインサーバ43内に格納された映像音声データD10、D13A〜D13Dは、システム制御部26の制御のもとに、デイリーサーバ30に転送して当該デイリーサーバ30内に格納することができ、これにより高価なデイスクアレイ構成のデイリーサーバ30の記録再生部の記憶容量を増加させることなく、オンライン編集送出系24の入力段の記憶容量を増加させ得るようになされている。
【0048】
さらにニアラインサーバ43は、SCSI(Small Computer System Interface )等の所定のインターフエースを介してアーカイブ25内のカートマシン44と接続されており、システム制御部26の制御のもとに、ニアラインサーバ43内の映像音声データD10、D13A〜D13Dをアーカイブ25内のカートマシン44に転送し、当該映像音声データD10、D13A〜D13Dをこのカートマシン44を介して磁気テープ等の所定の記録媒体に記録することができる。これによりこのニユース番組制作放送システム20では、必要な映像音声データを資料として保管し得るようになされている。
【0049】
このときアーカイブ25に設置されたパーソナルコンピユータ構成のデータベース管理装置45には、システム制御部26からLAN27を介してその映像音声データD10、D13A〜D13Dの内容に関する各種管理データが供給される。そしてこの各種管理データがデータベース管理装置45の制御のもとに、外部記憶装置46に与えられ、データベースとして保存される。
【0050】
さらにこのときアーカイブ25のデータベース管理装置45には、システム制御部26の制御のもとに、オンエアリスト作成系23のデータベース管理装置36からLAN27を介してその映像音声データに対応する原稿データを転送させることができ、これをデータベース管理装置45の制御のもとに外部記憶装置46内のデータベースに登録させることもできる。
【0051】
またアーカイブ25内に保管された磁気テープ等の記録媒体に記録された映像音声データD10、D13A〜D13Dは、カートマシン44により再生してオフラインEDL作成系22の入力バツフア装置31及びオンライン編集送出系24のデイリーサーバ30に転送することができ、これにより保管した映像音声データD10、D13A〜D13Dを再び編集に利用することができるようになされている。
【0052】
なおこのニユース番組制作放送システム20の場合、LAN27にはパーソナルコンピユータ構成のフアイリングターミナル47が接続されており、当該フアイリングターミナル47を用いて、入力バツフア装置31及びデイリーサーバ30に取り込ませる映像音声データD10の指定や、当該指定した映像音声データD10のフアイル名の入力、及びデイリーサーバ30に収録され映像音声データD10の内容確認を行うことができる。
【0053】
またこのニユース番組制作放送システム20の場合、LAN27にはパーソナルコンピユータ構成のEDLプレビユーターミナル48も接続されており、当該EDLプレビユーターミナル48を用いて外部記憶装置35内に格納されたEDLデータを読み出し、当該EDLデータに基づく編集をいずれかのEDL実行装置40A〜40Cに実行させて、その実行結果をそのEDL実行装置40A〜40Cに接続された図示しないモニタに表示させ、スピーカから出力させることができる。
【0054】
さらにこのニユース番組制作放送システム20の場合、オンエアターミナル49を用いてオンエアサーバ41に格納された所望のフアイルデータ(編集された映像音声データD13A〜D13D)を読み出し、当該フアイルデータに基づく映像及び音声をオンエアサーバ41に接続された図示しないモニタに表示させ、スピーカから出力させることができ、これによりオペレータが実際に放送される編集されたニユース映像を放送前に事前に確認することができるようになされている。
【0055】
(2)入力バツフア装置31及びクリツプサーバ33の構成
ここで入力バツフア装置31は、図2に示すように、速度判別回路50、バツフアメモリ51、デマルチプレクサ52、複数台のデコーダ53A〜53N、CPU54及びインターフエース回路55がバス56を介して接続されることにより構成されている。
【0056】
そしてCPU54は、インターフエース回路55及びLAN27を順次介してシステム制御部26と接続されており、かくしてこれらインターフエース回路55及びLAN27を介してシステム制御部26との間において各種情報を送受信し得るようになされている。
【0057】
この場合速度判別回路50は、入力する映像音声データD10が実時間速度か又は高速速度かを判別し、当該映像音声データD10が実時間であつた場合にはこれをそのままエンコーダ部32内の所定のエンコーダ32Nに送出する一方、当該映像音声データD10が高速であつた場合にはこれをバツフアメモリ51に格納する。
【0058】
このときバツフアメモリ51は、CPU54の制御のもとに、格納された映像音声データD10を所定時間ごとに順次読み出し、これをデマルチプレクサ52に送出する。
【0059】
デマルチプレクサ52は、CPU54の制御のもとに、供給される映像音声データD10が1/N圧縮されたものであるものとして、図3(A)のように当該映像音声データD1をN個のフアイルに時分割し、得られた各フアイルの映像音声データD10A〜D10Nをそれぞれ対応するデコーダ53A〜53Nに順次送出する。
【0060】
各デコーダ53A〜53Nは、CPU54の制御のもとに、供給される各フアイルの映像音声データD10A〜D10Nを順次復号することにより図3(B)のように実時間に伸長し、かくして得られた映像音声データD11A〜D11Nをエンコーダ部32の対応するエンコーダ32A〜32Nに送出する。
【0061】
そしてこのエンコーダ部32に与えられた映像音声データD10又は各映像音声データD11A〜D11Nは、上述のようにエンコーダ部32の各エンコーダ32A〜32Nにより高圧縮符号化され、得られた各高圧縮符号化データD12A〜D12Nがそれぞれクリツプサーバ33に送出される。
【0062】
クリツプサーバ33においては、エンコーダ部32の各エンコーダ32A〜32Nにそれぞれ対応して設けられた複数の第1のインターフエース回路60A〜60N、CPU61、デイスクアレイ構成の記録再生部62、各EDL作成装置34A〜34Nにそれぞれ対応して設けられた複数の第2のインターフエース回路63A〜63N及び第3のインターフエース回路64がバス65を介して接続されることにより構成されている。
【0063】
そしてCPU61は、第3のインターフエース回路64及びLAN27を順次介してシステム制御部26と接続されており、かくしてこれらインターフエース回路64及びLAN27を介してシステム制御部26との間において各種情報を送受信し得るようになされている。
【0064】
この場合各第1のインターフエース回路60A〜60Nは、エンコーダ部32の対応するエンコーダ32A〜32Nから供給される各高圧縮符号化データD12A〜D12Nを、CPU61の制御のもとに順次取り込み、これをバス65を介して記録再生部62に送出する。
【0065】
そして記録再生部62は、供給される各高圧縮符号化データD12A〜D12NをCPU61の制御のもとに順次取り込み、これを結合し、1つのフアイルとして指定されたアドレス位置に格納する。
【0066】
そしてこの記録再生部62に蓄えられた各フアイルデータ(高圧縮符号化データD12A〜D12Nからなる高圧縮符号化データD12(図1))は、この後いずれかのEDL作成装置34A〜34Nから再生要求がシステム制御部26を介してCPU61に与えられると、当該CPU61の制御のもとに記録再生部62から読み出され、対応するEDL作成装置34A〜34Nに送出される。
【0067】
(3)本実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、このニユース番組制作放送システム20では、供給される映像音声データD10をデイリーサーバ30に格納すると共に、当該映像音声データD10を入力バツフア装置31に入力し、当該映像音声データD10が実時間速度である場合にはこれをそのまま高圧縮符号化してクリツプサーバ33に格納する一方、高速の場合にはこれを複数チヤネルに時分割し、各チヤンネルの映像音声データD11A〜D11Nをそれぞれ実時間に伸長した後これら各チヤンネルの映像音声データD11A〜D11Nを高圧縮符号化してクリツプサーバ33に格納する。
【0068】
そしてこのクリツプサーバ33に格納された高圧縮符号化された映像音声データD10(高圧縮符号化データD12)は、EDL作成装置34A〜34Nによつて読み出し、復号することができ、当該復号された映像音声データD10に基づく映像をEDL作成装置34A〜34Nにモニタ表示させることができる。またオペレータは、このモニタ表示された映像に基づいて、EDL作成装置34A〜34Nを用いてEDLを作成することができる。
【0069】
そしてこの作成されたEDLに基づいてEDL実行装置40A〜40Nがデイリーサーバ30に格納された非圧縮又は低圧縮の映像音声データD10を用いて編集処理を実行し、得られた映像音声データD13A〜D13Dがオンエアサーバ41に登録され、指定された時刻に再生されて送出される。
【0070】
従つてこのニユース番組制作放送システム20では、上述のように、従来のニユース番組制作放送システム1(図4)との比較において、第1のAVサーバ2(図4)及びクリツプサーバ33(図1)が同じデータ転送能力を有している場合に、第1のAVサーバ2に接続することのできる編集装置4A〜4N(図4)の数よりも多くのEDL作成装置34A〜34Nをクリツプサーバ33に接続することができ、その分より多くの人がクリツプサーバ33及びデイリーサーバ30に登録された取材により得られた映像音声データD10の内容を確認でき、またより多くの人員によつてEDLを作成することができる。
【0071】
さらにこのニユース番組制作放送システム20では、上述のように入力する映像音声データD10が高速であつても取り込むことができるため、ニユース番組特有の即時性といつた要求に答えることができ、その分よりニユース番組作成作業の効率や、編集により得られるニユース映像の質を向上させることができる。
【0072】
以上の構成によれば、供給される映像音声データD10をデイリーサーバ30により記憶保持すると共に、当該映像音声データD10が実時間で入力する場合にはそのまま高圧縮符号化してクリツプサーバ33に記憶保持する一方、当該映像音声データD10が高速で入力する場合には実時間に伸長した後高圧縮符号化してクリツプサーバ33に記憶保持し、クリツプサーバ33に記憶保持された高圧縮符号化された映像音声データD10(高圧縮符号化データD12)に基づいてEDL作成装置34A〜34NによりEDLを作成し、得られたEDLに基づいてデイリーサーバ30に記憶保持された非圧縮又は低圧縮の映像音声データD10を用いてEDL実行装置40A〜40Cにより編集処理を行うようにしたことにより、高速で入力する映像音声データD10を取り込み得ると共に、より多くの人が取材により得られた映像音声データD10の内容を確認でき、かつより多くの人員によつてEDLを作成し得るようにすることができ、かくして番組制作作業の効率を向上させ得るニユース番組制作放送システムを実現できる。
【0073】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、高速で入力する非圧縮又は低圧縮された映像音声データD10を記憶する第1の記憶手段として、デイスクアイレ構成の記録再生部を有するAVサーバでなるデイリーサーバ30を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の記憶手段を適用できる。
【0074】
また上述の実施の形態においては、高速で入力する映像音声データD10を実時間に伸長する入力バツフア手段としての入力バツフア装置31を図2のように構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成を適用できる。この場合入力バツフア手段が高速で入力する映像音声データD10を順次実時間に伸長しながら、当該実時間に伸長された映像音声データD11を1チヤンネルでエンコーダ部32に送出するようにしても良い。
【0075】
さらに上述の実施の形態においては、入力バツフア装置31により伸長された映像音声データD11を高圧縮して記憶保持する第2の記憶手段を、図2のように構成されたエンコーダ部32と、デイスクアレイ構成の記録再生部62(図2)を有するクリツプサーバ33とで構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成を適用できる。
【0076】
さらに上述の実施の形態においては、クリツプサーバ33に記憶保持された高圧縮された映像音声データD10(高圧縮符号化データD20)に基づいてEDLを作成することのできる編集実行順序リスト作成手段として、パーソナルコンピユータ構成のEDL作成装置34A〜34Nを適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成のものを適用できる。
【0077】
さらに上述の実施の形態においては、EDL作成装置34A〜34Nにおいて作成されたEDLに基づいて、デイリーサーバ30に記憶保持された非圧縮又は低圧縮された映像音声データD10を加工編集する編集実行順序リスト実行手段を、このニユース番組制作放送システム20全体の制御を司るシステム制御部26と、複数台のEDL実行装置40A〜40Cとで構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば作成されたEDLに基づいてEDL実行装置40A〜40Cの稼働状態を制御する制御部をシステム制御部26とは別体に設けるようにしても良く、編集実行順序リスト実行手段の構成としては、この他種々の構成を適用できる。
【0078】
さらに上述の実施の形態においては、本発明をニユース番組を制作放送するためのニユース番組制作放送システム20に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、入力する映像信号を加工編集するこの他種々の映像信号処理装置に適用できる。
【0079】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、映像信号処理装置に、実時間よりも高速で入力する非圧縮又は低圧縮された映像信号を記憶する第1の記憶手段と、当該映像信号を実時間に伸長する入力バツフア手段と、当該伸長された映像信号を高圧縮して記憶する第2の記憶手段と、当該高圧縮された映像信号に基づいて編集実行順序リストを作成することのできる編集実行順序リスト作成手段と、作成された編集実行順序リストに基づいて、第1の記憶手段に記憶された映像信号を加工編集する編集実行順序リスト実行手段とを設けるようにしたことにより、高速の映像信号を取り込むことができると共に、第1及び第2の記憶手段に記憶された映像信号の内容をより多くの人が確認でき、かつより多くの人員によつて編集実行順序リストを作成し得るようにすることができる。かくするにつき番組制作作業の効率を向上させ得る映像信号処理装置を実現できる。
【0080】
また本発明によれば、映像信号処理方法に、実時間よりも高速で入力する非圧縮又は低圧縮された映像信号を第1の記憶手段に記憶すると共に、当該映像信号を実時間に伸長した後、第2の記憶手段に高圧縮して記憶する第1のステツプと、第2の記憶手段に記憶した高圧縮された映像信号に基づいて編集実行順序を規定した編集実行順序リストを作成する第2のステツプと、第2のステツプにおいて作成された編集実行順序リストに基づいて、第1の記憶手段に記憶した非圧縮又は低圧縮された映像信号を加工編集する第3のステツプとを設けるようにしたことにより、高速の映像信号を取り込むことができると共に、第1及び第2の記憶手段に記憶した映像信号の内容をより多くの人が確認でき、かつより多くの人員によつて編集実行順序リストを作成し得るようにすることができる。かくするにつき番組制作作業の効率を向上させ得る映像信号処理方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるニユース番組制作放送システムの全体構成を示すブロツク図である。
【図2】入力バツフア装置及びクリツプサーバの構成を示すブロツク図である。
【図3】入力バツフア装置の処理の説明に供する概念図である。
【図4】従来のニユース番組制作放送システムの構成を示すブロツク図である。
【符号の説明】
20……ニユース番組制作放送システム、22……オフラインEDL作成系、23……オンエアリスト作成系、24……オンライン編集送出系、25点手アーカイブ、26……システム制御部、27……LAN、30……デイリーサーバ、31……入力バツフア装置、32……エンコーダ部、32A〜32N……エンコーダ、33……クリツプサーバ、34A〜34N……EDL作成装置、35……外部記憶装置、36、45……データベース管理装置、40A〜40C……EDL実行装置、41……オンエアサーバ、42……編集装置、43……ニアラインサーバ、44……カートマシン、52……デマルチプレフサ、53A〜53N……デコーダ、D10、D11、D13A〜D13D……映像音声データ、D12……高圧縮符号化データ。
Claims (3)
- 実時間よりも高速で入力する非圧縮又は低圧縮された映像信号を記憶する第1の記憶手段と、
上記映像信号を実時間に伸長する入力バツフア手段と、
上記入力バツフア手段により伸長された上記映像信号を高圧縮して記憶する第2の記憶手段と、
上記第2の記憶手段に記憶された高圧縮された上記映像信号に基づいて編集実行順序を規定した編集実行順序リストを作成することができる編集実行順序リスト作成手段と、
上記編集実行順序リスト作成手段において作成された上記編集実行順序リストに基づいて、上記第1の記憶手段に記憶された非圧縮又は低圧縮された上記映像信号を加工編集する編集実行順序リスト実行手段と
を具えることを特徴とする映像信号処理装置。 - 上記入力バツフア手段は、
上記実時間に伸長した映像信号を複数チヤネルで出力し、
上記第2の記憶手段は、
上記入力バツフア手段から出力される各上記チヤンネルの上記実時間に伸長された映像信号をそれぞれ高圧縮し、1つのフアイルに結合して記憶する
ことを特徴とする請求項1に記載の映像信号処理装置。 - 実時間よりも高速で入力する非圧縮又は低圧縮された映像信号を第1の記憶手段に記憶すると共に、当該映像信号を実時間に伸長した後、第2の記憶手段に高圧縮して記憶する第1のステツプと、
上記第2の記憶手段に記憶した高圧縮された上記映像信号に基づいて編集実行順序を規定した編集実行順序リストを作成する第2のステツプと、
上記第2のステツプにおいて作成された上記編集実行順序リストに基づいて、上記第1の記憶手段に記憶した非圧縮又は低圧縮された上記映像信号を加工編集する第3のステツプと
を具えることを特徴とする映像信号処理方法。
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