JP3898825B2 - 位置登録方法およびその移動端末 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基地局と無線回線を介して接続される移動端末の位置を基地局側に登録する事業所用ディジタルコードレス電話の位置登録方法およびその移動端末に関し、特に、制御チャネルを用いて位置登録する際に着信群番号が消滅して着呼呼出しが不可能になる期間を排除できる事業所用ディジタルコードレス電話の位置登録方法およびその移動端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、ディジタルコードレス電話方式では、着呼の際に移動端末を探索する無駄なトラフィックの増加を避けるため主装置が着呼の際に呼出し先の移動端末が通信できる基地局を把握できるように、かつ移動端末では、待ち受け中の状態から通信中の状態までの表示を制御するため登録先の基地局との間で制御チャネルによる制御を受けられるように、基地局と無線回線を介して接続される移動端末の位置を基地局側に登録している。
【0003】
位置登録の動作は、RCR((財)電波システム開発センター)の標準規格STD−28に規定されたリンクチャネル確立フェーズのチャネル種別に基いて一斉呼出しチャネル(PCH)および個別セル用チャネル(SCCH)を用いて行われる。
【0004】
従来、この種の位置登録方法およびその移動端末では、例えば、図3に示されるPHS(パーソナルハンディホンシステム)のように、主装置1に対して複数の多機能電話機2−1、2−2、〜および無線基地局(セルステーション)(以後、CSと略称する)3−1、3−2、〜が接続され、CS3−1、3−2、〜に対して移動端末(パーソナルステーション)(以後、PSと略称する)104−1、104−2、〜が無線回線を介して接続されている。
【0005】
通常、主装置は、図示されるように、CSテーブルおよび着信群番号テーブルを有し、CSテーブルには各CSに対応してそれぞれのCSの着信群番号位置に位置登録したPSの登録番号が格納され、着信群番号テーブルには登録されたPSそれぞれの登録番号に対応して通知された着信群番号が格納される。
【0006】
各PS104−1、104−2、〜それぞれには、PS番号が加入者番号または内線番号として予め登録されており、かつ制御チャネルをCSと同期確立するための着信群番号が初期値として登録されている。この着信群番号は、PSの位置登録の際に登録不可能である場合には、登録できるような別の着信群番号に変更され、かつ、この変更は関連するCS3−1、3−2、〜から主装置1に通知される。
【0007】
次に、図3に図4を併せ参照して、PS104−2における位置登録手順について説明する。この例では、PS104−2が、登録番号4−2を有し、着信群番号“0”が予め初期設定されているものとする。
【0008】
まず、PS104−2は所定の手順により現在の初期値着信群番号“0”に基いてCS3−2に対して制御チャネルの同期を確立する(手順S101)。次いで、PS104−2は制御チャネルを介して位置登録情報を要求し取得する(手順S102)。PS104−2は、得た位置登録情報で着信群番号位置を調査し(手順S103)、「空き」がある場合(手順S104のYES)には現在の着信群番号“0”を調べる(手順S105)。
【0009】
手順S105が“YES”で現在の着信群番号“0”に「空き」がある場合には、PS104−2は、所定の位置登録の処理手順により登録を完了し(手順S106)、何時でも発呼または着呼受付けできる待機状態に移行して(手順S107)、位置登録手順を終了する。
【0010】
一方、上記手順S104が“NO”で着信群番号位置に「空き」がない場合、または上記手順S104が“YES”で着信群番号位置に「空き」がある場合でも手順S105が“NO”で現在登録されている着信群番号“0”に「空き」がない場合、いずれの場合も、PS104−2は、上記手順S101で確立された制御チャネルを解放し(手順S111)、現在登録されている着信群番号“0”を「空き」の別の着信群番号、例えば“1”に変更する(手順S112)。
【0011】
次いで、PS104−2は、この変更後の着信群番号“1”に基いてCS3−2に対して制御チャネルの同期を確立し(手順S113)、次いで、制御チャネルを介して位置登録情報を要求し取得する上記手順102に戻り、上記手順S104が“YES”で変更後の着信群番号“1”位置の「空き」を確認し、上記手順S106の位置登録の処理手順を行うまで上記手順を繰り返す。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の位置登録方法およびその移動端末では、基地局から送出される位置登録情報で着信群番号位置を調査した結果、着信群番号位置に「空き」がない場合、または着信群番号位置に「空き」がある場合でも現在登録されている着信群番号に「空き」がない場合、いずれの場合でも、一旦確立した制御チャネルを解放し、着信群番号を「空き」位置の着信群番号に登録変更して着信群番号位置の「空き」を見付けることになる。
【0013】
したがって、上記説明では、図4における手順S112から手順S106までの間、手順S112で移動端末に登録された変更後の着信群番号は基地局側に登録されておらず、基地局からこの移動端末に対して着呼呼出しする場合、変更前の着信群番号に基く着呼呼出しのため、着信先の端末を呼出しすることができないという問題点がある。
【0014】
本発明の課題は、上記問題点を解決し、移動端末から位置登録する際に、基地局からの着呼呼出し不能事態の発生を防止できる位置登録方法およびその移動端末を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明による事業所用ディジタルコードレス電話の位置登録方法は、基地局から送信される制御チャネルの同期を着信群番号に基き確立したのち前記基地局に位置登録して待機状態に移行する事業所用ディジタルコードレス電話の位置登録方法において、制御チャネルを用いて位置登録する際、すでに登録済みの着信群番号に対する登録が可能な場合のみ位置登録し、この登録済みの着信群番号に対する位置登録が不可能な場合にはすでに登録済みの着信群番号をそのままにして前記位置登録の処理待ち合わせている
【0016】
また、本発明による事業所用ディジタルコードレス電話の移動端末は、基地局から送信される制御チャネルの同期を着信群番号に基き確立したのち前記基地局に位置登録して待機状態に移行する事業所用ディジタルコードレス電話の移動端末において、制御チャネルを用いて位置登録する際、前記基地局から得た位置登録情報に基いて位置登録が可能な場合のみ位置登録し、この登録済みの着信群番号に対する位置登録が不可能な場合にはすでに登録済みの着信群番号をそのままにして前記位置登録の処理を待ち合わせる位置登録手段を備えている。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は本発明の実施の一形態を示す機能ブロック図である。図1に示された事業所用ディジタルコードレス電話システムは、主装置1、複数の多機能電話機2−1、2−2、〜、複数の基地局(以後、CS)3−1、3−2、〜、および複数の移動端末(以後、PS)4−1、4−2、〜により構成されているものとする。
【0019】
主装置1、複数の多機能電話機2−1、2−2、〜および複数のCS3−1、3−2、〜は従来と同様の機能を有するものとする一方、PS4−1、4−2、〜には、PS4−2で図示されるように、タイマが設けられ、電話番号または内線番号としての登録番号と着信群番号とが予め登録され、これらの番号は使用中に変更がないものとする。PS4−2では、登録番号“4−2”および着信群番号“0”が予め登録されているものとする。
【0020】
したがって、主装置1は、図示されるように、CSテーブルおよび着信群番号テーブルを有し、CSテーブルには各CSに対応してそれぞれのCSの着信群番号位置に位置登録したPSの登録番号が格納されるが、着信群番号テーブルには登録されたPSそれぞれの登録番号に対応して固定された着信群番号が格納されることになる。
【0021】
次いで、図1に図2を併せ参照してPS4−2の位置登録手順について説明する。
【0022】
まず、PS4−2は、所定の手順により登録ずみの着信群番号“0”に基いて最寄りのCS3−2との間で制御チャネルとの同期を確立し(手順S1)、この制御チャネルのうち個別セル用チャネル(SCCH)を介して位置登録情報を要求し一斉呼出しチャネル(PCH)を介して取得する(手順S2)。PS4−2は得た位置登録情報の着信群番号位置から登録の可否を調べる(手順S3)。
【0023】
着信群番号位置に「空き」がありかつこの「空き」位置に自己に登録された着信群番号“0”を含むような登録可能な場合(手順S4のYES)には、PS4−2は、所定の位置登録の処理手順により登録を完了し(手順S5)、何時でも発呼または着呼受付けできる待機状態に移行して(手順S6)、位置登録手順を終了する。
【0024】
一方、上記手順S4が“NO”で着信群番号位置に「空き」がない場合、または着信群番号位置に「空き」があっても登録されている着信群番号“0”に「空き」がない場合、いずれの場合でも登録不可能なので、PS4−2は、所定の時限によるタイマを起動する(手順S11)。
【0025】
このタイマがタイムアウトになるまで(手順S12のNO)、PS4−2は、CS3−2に位置登録情報を要求して取得する手順S2に戻り、位置登録を完了する手順S5を終了するまで手順を繰り返す。
【0026】
一方、上記手順S12が“YES”でタイマがタイムアウトになった場合、PS4−2は、確立中の制御チャネルを解放して(手順S13)、ひとまず手順を終了し、この手順は改めて再開される。
【0027】
上記手順では、手順S5でPS4−2の登録位置は変更されるが、PS4−2の着信群番号“0”は初期値のままで、変更されることはない。
【0028】
したがって、PSでは、CSとの制御チャネルが確立している限り、着呼のための呼出しを、何時でも、どこでも、同一の着信群番号“0”によりCSから受けて着信処理手順に移行することができる。
【0029】
上記説明では、主装置および基地局が従来同様の機能を有するとして説明したが、移動端末には着信群番号の変更機能がないので、主装置および基地局でも、運用中の着信群番号変更機能を省略してもよい。
【0030】
また、上記説明では、主装置の着信群番号テーブルがPSの登録番号に対応して一つの着信群番号を格納するように図示したが、着信群番号に対応して複数のPSの登録番号を格納してもよく、このような構成に場合、着呼の際のように、着信群番号に対応する一斉呼出しに都合がよい。
【0031】
上記説明では、従来に対する相違点を移動端末のみの機能変更として課題を解決したが、移動通信システム全体の位置登録方法として上記機能を実現することもできる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、基地局と無線回線を介して接続される移動端末の位置を基地局側に、制御チャネルを用いて位置登録する際、すでに登録済みの着信群番号に対する登録が可能な場合のみ位置登録し、この登録済みの着信群番号に対する位置登録が不可能な場合には登録を待ち合わせ、すでに登録済みの着信群番号を変更することがないことを特徴とする事業所用ディジタルコードレス電話の位置登録方法またはその移動端末が得られる。
【0033】
この方法または構成によって、移動端末から位置登録する際に、基地局からの着呼呼出し不能事態の発生を防止できるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す機能ブロック図である。
【図2】図1における主要動作手順の一形態を示すフローチャートである。
【図3】従来の一例を示す機能ブロック図である。
【図4】図3における主要動作手順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 主装置
3−1、3−2 CS(セルステーション、基地局)
4−1、4−2 PS(パーソナルステーション、移動端末)

Claims (4)

  1. 基地局から送信される制御チャネルの同期を着信群番号に基き確立したのち前記基地局に位置登録して待機状態に移行する事業所用ディジタルコードレス電話の位置登録方法において、制御チャネルを用いて位置登録する際、すでに登録済みの着信群番号に対する登録が可能な場合のみ位置登録し、この登録済みの着信群番号に対する位置登録が不可能な場合にはすでに登録済みの着信群番号をそのままにして前記位置登録の処理待ち合わせることを特徴とする事業所用ディジタルコードレス電話の位置登録方法。
  2. 請求項1において、登録済みの着信群番号に対する位置登録が不可能な場合には所定の時限をもって登録可能になるまで待ち合わせ、登録可能になった際に位置登録することを特徴とする事業所用ディジタルコードレス電話の位置登録方法。
  3. 基地局から送信される制御チャネルの同期を着信群番号に基き確立したのち前記基地局に位置登録して待機状態に移行する事業所用ディジタルコードレス電話の移動端末において、制御チャネルを用いて位置登録する際、前記基地局から得た位置登録情報に基いて位置登録が可能な場合のみ位置登録し、この登録済みの着信群番号に対する位置登録が不可能な場合にはすでに登録済みの着信群番号をそのままにして前記位置登録の処理を待ち合わせる位置登録手段を備えることを特徴とする事業所用ディジタルコードレス電話の移動端末。
  4. 請求項3において、所定の時限を有するタイマを備え、前記位置登録手段は、制御チャネルを用いて位置登録する際に前記基地局から得た位置登録情報に基いて位置登録が不可能な場合、前記タイマを起動し、前記所定の時限がタイムアウトになるまでの間に位置登録が可能になった際に位置登録することを特徴とする事業所用ディジタルコードレス電話の移動端末。
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