JP3898658B2 - 木造建築物の耐震装置及び木造建築物の耐震方法 - Google Patents

木造建築物の耐震装置及び木造建築物の耐震方法 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、木造軸組み構造の建築物へ簡単に取り付けて、強度の地震の発生に際しても、前記建築物の崩壊を防止することができる木造建築物の耐震装置及び木造建築物の耐震方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、梁や桁と柱,大引き(土台)とを連結して軸組みの骨組みを構成させた既設の家屋にあっては、地震によって生ずる崩壊に対する補強対策を行おうとすると、その施工が大掛かりとなって工期と工費がかさみ、十分な工事を行うことができないものであった。
また、室内において、その補強構成材によって多くのスペースを占領されて有効に部屋を使用することができないものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記した問題点を解決するためになされたもので、垂直材と水平材とを連結して所定の骨組みを形成した木造建築物にあって、骨組みにおける矩形状の側面空間部において、該側面空間部の上部における垂直材と水平材とが交叉する上部一側交叉部と、前記側面空間部の下部における垂直材と水平材とが交叉する下部他側交叉部とを第一連結体により筋違い状に連結し、側面空間部の上部における垂直材と水平材とが交叉する上部他側交叉部と、側面空間部の下部における記垂直材と水平材とが交叉する下部一側交叉部とを第二連結体により筋違い状に連結することにより、既設の木造軸組構造の建築物へ簡単に取り付けて、強度の地震の発生に際しても建築物の崩壊を防止することができ、しかも、室内の空間を阻害することなく有効的に使用することができる木造建築物の耐震装置及び木造建築物の耐震方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するための本発明の手段は、垂直材と水平材とを連結して所定の骨組みを形成した木造建築物にあって、前記骨組みにおける矩形状の側面空間部において、該側面空間部の上部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する上部一側交叉部と、前記側面空間部の下部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する下部他側交叉部とを第一連結体により筋違い状に連結し、前記側面空間部の上部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する上部他側交叉部と、前記側面空間部の下部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する下部一側交叉部とを第二連結体により筋違い状に連結してなり、前記第一連結体は、前記上部一側交叉部と前記下部他側交叉部とにそれぞれ巻き付けた一対の第一連結部材と、これら前記一対の第一連結部材の間に設けた第一緊張手段とを有し、前記第二連結体は、前記上部他側交叉部と前記下部一側交叉部とにそれぞれ巻き付けた一対の第二連結部材と、これら前記一対の第二連結部材の間に設けた第二緊張手段とを有し、これら前記第一連結体および前記第二連結体により、前記側面空間部を交叉状に緊締させて前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する前記上部一側交叉部と前記下部他側交叉部と前記上部他側交叉部と前記下部一側交叉部とを緊張状態で連結させたものである。
【0005】
また、請求項2記載の木造建築物の耐震装置は、請求項1記載の木造建築物の耐震装置において、一対の第一連結部材は、上部一側交叉部側の第一連結部材と下部他側交叉部側の第一連結部材であり、前記上部一側交叉部側の第一連結部材は上部一側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記上部一側交叉部側の第一連結部材を止め付ける上部一側交叉部側の固着手段と、前記下部他側交叉部側の第一連結部材は下部他側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記下部他側交叉部側の第一連結部材を止め付ける下部他側交叉部側の固着手段と、一対の第二連結部材は、上部他側交叉部側の第二連結部材と下部一側交叉部側の第二連結部材であり、前記上部他側交叉部側の第二連結部材は上部他側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記上部他側交叉部側の第二連結部材を止め付ける上部他側交叉部側の固着手段と、前記下部一側交叉部側の第二連結部材は下部一側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記下部一側交叉部側の第二連結部材を止め付ける下部一側交叉部側の固着手段とを設けたものである。
【0006】
また、請求項3記載の木造建築物の耐震方法は、垂直材と水平材とを連結して所定の骨組みを形成した木造建築物にあって、前記骨組みにおける矩形状の側面空間部において、該側面空間部の上部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する上部一側交叉部と、前記側面空間部の下部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する下部他側交叉部とを第一連結体により筋違い状に連結するに際し、前記上部一側交叉部と前記下部他側交叉部とにそれぞれ一対の第一連結部材を巻き付け、該巻き付けが解けないように前記一対の第一連結部材を止め付け、その後、前記一対の第一連結部材の間に設けた第一緊張手段により前記上部一側交叉部と前記下部他側交叉部とを緊張状態で連結させたものであり、前記第一連結体は、前記上部一側交叉部と前記下部他側交叉部とにそれぞれ巻き付けた一対の第一連結部材と、これら前記一対の第一連結部材の間に設けた前記第一緊張手段とを有しているものである。
【0007】
また、請求項4記載の木造建築物の耐震方法は、請求項3記載の木造建築物の耐震方法において、一対の第一連結部材は、上部一側交叉部側の第一連結部材と下部他側交叉部側の第一連結部材であり、前記上部一側交叉部側の第一連結部材は上部一側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記上部一側交叉部側の第一連結部材を止め付ける上部一側交叉部側の固着手段と、前記下部他側交叉部側の第一連結部材は下部他側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記下部他側交叉部側の第一連結部材を止め付ける下部他側交叉部側の固着手段とを設けたものである。
【0008】
【発明の実施の態様】
次に、本発明に関する木造建築物の耐震装置及び木造建築物の耐震方法の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1および図4においてAは木造建築物の耐震装置で、垂直材1と水平材2とを連結して所定の骨組みbを形成した木造建築物Hに使用されるものであって、第一連結体3と、第二連結体4とにより基本的に構成される。
なお、垂直材1は、地面5に設けた布石(布基礎等の一般的基礎も含む)6上に下端を載置した柱等の耐力を有する建築構造体であって、高さ方向に対して一連状に形成される。また、該垂直材1にあって、布石6上に載置される部分については、水平材2に接続した束(図示せず)を用いることもある。
更に、水平材2は、梁や桁および土台や大引きなどの耐力を有する建築構造体であって、水平方向に対して一連状に形成される。
【0009】
前記した第一連結体3は、骨組みbにおける矩形状の側面空間部7において、該側面空間部7の上部における垂直材(柱)1と水平材(梁や桁)2とが略直交状態に交叉する上部一側交叉部8と、側面空間部7の下部における垂直材(柱)1と水平材(土台や大引き)2とが略直交状態に交叉する下部他側交叉部9とを筋違い状に連結したものである。
前記した側面空間部7とは、図1に示すように、所定間隔で立設させた一対の垂直材(柱)1,1と、上部の水平材(梁や桁)2と下部の水平材(土台や大引き)2とにより形成された縦方向の矩形状の枠内であり、この側面空間部7の内部およびこの枠に沿って壁や建具等が設けられる。
【0010】
そして、この第一連結体3は、上部一側交叉部8と下部他側交叉部9とにそれぞれ巻き付けた一対の第一連結部材10,11と、これら一対の第一連結部材10,11の間に設けた第一緊張手段12とを有する。
【0011】
前記した一対の第一連結部材10,11は、ワイヤーロープや合成樹脂繊維製ロープあるいは天然繊維製ロープなど堅牢で耐久性および可撓性(垂直材1や水平材2に対しての巻き付けやすさ)が良好な素材により形成されているもので、このうち、本実施例においての使用にあって、強度性や耐久性,作業性等からワイヤーロープの選択が最も好ましい。
この一対の第一連結部材10,11にワイヤーロープを用いた場合は、その線径を任意に選定し得るものであるが、例えば、5φ〜20φ程度の線径のものを用いることが、予想される地震に対する十分な耐震強度を発揮させることができるもので、これを一本の使用または複数本を束ねて使用する。
【0012】
前記した第一緊張手段12は、一対の第一連結部材10,11に接続して上部一側交叉部8と下部他側交叉部9とを交叉状に、側面空間部7に対してそれぞれ内方(図1において矢印xで示す方向)へ牽引させて緊張状態に保持させると共にその状態を維持させるもので、必要強度に応じて一個または複数個設ける。
この第一緊張手段12は、慣用の金属製のターンバックルを用いることができるもので、その長さは、例えば、300mm〜450mm程度のものを使用することが、予想される地震に対する十分な耐震強度を発揮させることができる。
該第一緊張手段12にターンバックルを用いた場合は、連結枠体13の両端部へそれぞれおねじが正逆に異なるおねじ体14,15を螺合させてあって、該おねじ体14,15の外端部に、一対の第一連結部材10,11が接続される環状部材16,17を付設してある。また、第一緊張手段12を上部一側交叉部8側へ片寄せて設けることにより、第一連結部材11は第一連結部材10より長尺に形成される。
なお、該第一緊張手段12は、ターンバックル以外にも、一対の第一連結部材10,11を緊張させる手段であれば任意の手段が用いられるもので、例えば、チェーンブロック類などが挙げられる。
【0013】
前記した第二連結体4は、その構成自体は、前記した第一連結体3と同様に構成されるもので、骨組みbにおける矩形状の側面空間部7において、該側面空間部7の上部における垂直材(柱)1と水平材(梁や桁)2とが交叉する上部他側交叉部18と、側面空間部7の下部における垂直材(柱)1と水平材(土台や大引き)2とが交叉する下部一側交叉部19とを筋違い状に連結してある。
【0014】
そして、この第二連結体4は、上部他側交叉部18と下部一側交叉部19とにそれぞれ巻き付けた一対の第二連結部材20,21と、これら一対の第二連結部材20,21の間に設けた第二緊張手段22とを有する。
【0015】
前記した一対の第二連結部材20,21は、ワイヤーロープや合成樹脂繊維製ロープあるいは天然繊維製ロープなど堅牢で耐久性および可撓性(垂直材1や水平材2に対しての巻き付けやすさ)が良好な素材により形成されているもので、このうち、本実施例においての使用にあって、強度性や耐久性,作業性等からワイヤーロープの選択が最も好ましい。
この一対の第二連結部材20,21にワイヤーロープを用いた場合は、その線径を任意に選定し得るものであるが、例えば、5φ〜20φ程度の線径のものを用いることが、予想される地震に対する十分な耐震強度を発揮させることができるもので、これの一本の使用または複数本を束ねて使用する。
【0016】
前記した第二緊張手段22は、一対の第二連結部材20,21に接続して上部他側交叉部18と下部一側交叉部19とを交叉状に、側面空間部7に対してそれぞれ内方(図1において矢印yで示す方向)へ牽引させて緊張状態にさせると共にその状態を維持させるもので、必要強度に応じて一個または複数個設ける。
この第二緊張手段22は、慣用の金属製のターンバックルを用いることができるもので、その長さは、例えば、300mm〜450mm程度のものを使用することが、予想される地震に対する十分な耐震強度を発揮させることができる。
該第二緊張手段22にターンバックルを用いた場合は、連結枠体23の両端部へそれぞれおねじが正逆に異なるおねじ体24,25を螺合させてあって、該おねじ体24,25の外端部に、一対の第二連結部材20,21が接続される環状部材26,27を付設してある。また、第二緊張手段22を上部他側交叉部9側へ片寄せて設けることにより、第一連結部材21は第一連結部材20より長尺に形成される。
なお、該第二緊張手段22は、ターンバックル以外にも、一対の第二連結部材20,21を緊張させる手段であれば任意の手段が用いられるもので、例えば、チェーンブロック類などが挙げられる。
【0017】
第一連結部材11と第二連結部材21との外周部には、図1および図5に示すように、ゴム製や合成樹脂製などからなるチューブ状の被覆部材29を外装すれば、直接第一連結部材11と第二連結部材21とへ触れることがなく、また、外観的体裁も良好となる。
【0018】
したがって、前記のように構成される本発明実施例の木造建築物の耐震装置Aは、以下に述べる作用を奏する。
すなわち、垂直材1と水平材2とを連結して所定の骨組みbを形成した木造建築物Hにあって、前記した第一連結体3および第二連結体4により、側面空間部7を交叉状に緊締させて、垂直材1と水平材2とが交叉する上部一側交叉部8と下部他側交叉部9と上部他側交叉部18と下部一側交叉部19とを緊張状態で連結させるものである。
【0019】
更に詳述すれば、例えば、まず、図2に示すように、垂直材(柱)1と水平材(梁や桁)2とが交叉する上部一側交叉部8へ、第一連結部材10を一重あるいは複数重に巻き付け、その端末あるいは中間部を第一緊張手段12におけるおねじ体14の環状部材16に通し、固着手段30により解けないように確実に止め付ける。
この固着手段30は、図3に示すように、受け本体31とこの受け本体31へ挿嵌させたU字ボルト32とにより装着孔33を形成して、この装着孔33内へ複数本の第一連結部材10を挿し通し、U字ボルト32のおねじ34へ螺合させた締め付けナット35を緊締することにより、前記複数本の第一連結部材10はその止め付け位置において該第一連結部材10の長さ方向および直径方向への移動が防止される。
また、該固着手段30により上部一側交叉部8の近傍において、この第一連結部材10を緊締することで、上部一側交叉部8への該第一連結部材10の固着が良好となり妄動が防止される。
【0020】
そして、図4に示すように、垂直材(柱)1と水平材(土台や大引き)2とが交叉する下部他側交叉部9へ、第一連結部材11を一重あるいは複数重に巻き付け、その端末あるいは中間部を第一緊張手段12におけるおねじ体14の環状部材16に通し、前記同様に、固着手段30により解けないように確実に止め付けると共に、下部他側交叉部9への該第一連結部材11の固着を良好とさせその妄動を防止させる。
【0021】
したがって、第一連結体3および第二連結体4は、側面空間部7内およびその近傍にあって、縦方向のクロス状に張られている。
【0022】
この状態で、第一連結体3の第一緊張手段12と第二連結体4の第二緊張手段22とを操作して、第一連結部材10,11と第二連結部材20,21とを側面空間部7の内方へ向かってそれぞれ引っ張ると、第一連結体3および第二連結体4に所定の緊張力が与えられ、かつ、この緊張状態が保持される。
【0023】
地震の発生により木造建築物Hに横揺れ(図1において矢印Z方向)を生じようとしても、垂直材1および水平材2は、本発明実施例の木造建築物の耐震装置Aによりその動きが規制されて、側面空間部7の矩形状態が変形することなく維持されるので、したがって、該木造建築物Hの崩壊が防止される。
なお、第一連結部材10,11と第二連結部材20,21にワイヤーロープを用いたときは、該ワイヤーロープが伸縮する特性などにより、この第一連結部材10,11と第二連結部材20,21とに若干の延伸が生ずるため、急激に掛かった前記横揺れの際に、該横揺れの開始移動荷重を吸収し、垂直材1と水平材2とへ過大な衝撃荷重を与えない。
【0024】
図6においては木造建築物Hを平面的に示すもので、この例において、骨組みbにあって、平面矩形状に形成される平面空間部36において、該平面空間部36における一辺とこの一辺を平行する他辺とに、第一連結体3および第二連結体4をそれぞれ一対あるいはそれ以上(複数の一対の辺に対して)を設ける。
これにより、側面空間部7の矩形状態が一層維持され、該木造建築物Hの崩壊のさらなる防止が図れる。
【0025】
そして、図7においては図6と同様に木造建築物Hを平面的に示すもので、この例において、骨組みbにあって、平面矩形状に形成される平面空間部36において、該平面空間部36における一辺とこの一辺を平行する他辺とに、第一連結体3および第二連結体4を設け、更に、平面空間部36における一辺および他辺と直交する二辺とに、第一連結体3および第二連結体4をそれぞれ一対あるいはそれ以上(複数の一対の辺に対して)を設ける。
【0026】
これにより、図7において矢印nおよび矢印mに示すそれぞれが略直交する方向における両方向の横揺れに対して、側面空間部7の矩形状態が維持され、該木造建築物Hの崩壊が防止される。
なお、前記した平面空間部36とは、所定間隔で立設させた一対の垂直材(柱)1,1と、上部の水平材(梁や桁)2と下部の水平材(土台や大引き)2とにより形成された、図6,図7に示すような、横方向の矩形状の枠内であり、この平面空間部36の内部およびこの枠に沿って床などが設けられる。
【0027】
書類名「特許願」において記載された「発明者」および「特許出願人」の欄において表示される、「氏名」および「氏名又は名称」の項における「加藤 ▲たく▼次」中、「▲たく▼」は、下記に表示されるイメージデータの文字が置き換えられたものである。

【外1】
Figure 0003898658
【0028】
【発明の効果】
前述のように構成される本発明は、簡単な構成により既存の垂直材と水平材とを連結して所定の骨組みを形成した木造建築物へ安価で容易に取り付けることができ、地震発生時に起こる横揺れに十分対抗することができ、該木造建築物の崩壊を防止することができる格別な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る木造建築物の耐震装置の一実施例を示す概略的な正面図である。
【図2】図1における木造建築物の耐震装置の垂直材と上部水平材とに掛け渡した状態の要部を示す説明図である。
【図3】図1における木造建築物の耐震装置の固着手段の一例を示す斜視図である。
【図4】図1における木造建築物の耐震装置の垂直材と下部水平材とに掛け渡した状態の要部を示す説明図である。
【図5】図1における木造建築物の耐震装置の第一および第二連結部材へ被覆部材を外装した状態を示す断面図である。
【図6】図1における木造建築物の耐震装置の他の取付例を示す平面図である。
【図7】図1における木造建築物の耐震装置の更に他の取付例を示す平面図である。
【符号の説明】
A…木造建築物の耐震装置.b…骨組み.H…木造建築物.1…垂直材.2…水平材.3…第一連結体.4…第二連結体.7…側面空間部.8…上部一側交叉部.9…下部他側交叉部.10,11…第一連結部材.12…第一緊張手段.18…上部他側交叉部.19…下部一側交叉部.20,21…第二連結部材.22…第二緊張手段.36…平面空間部

Claims (4)

  1. 垂直材と水平材とを連結して所定の骨組みを形成した木造建築物にあって、
    前記骨組みにおける矩形状の側面空間部において、該側面空間部の上部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する上部一側交叉部と、前記側面空間部の下部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する下部他側交叉部とを第一連結体により筋違い状に連結し、
    前記側面空間部の上部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する上部他側交叉部と、前記側面空間部の下部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する下部一側交叉部とを第二連結体により筋違い状に連結してなり、
    前記第一連結体は、前記上部一側交叉部と前記下部他側交叉部とにそれぞれ巻き付けた一対の第一連結部材と、これら前記一対の第一連結部材の間に設けた第一緊張手段とを有し、
    前記第二連結体は、前記上部他側交叉部と前記下部一側交叉部とにそれぞれ巻き付けた一対の第二連結部材と、これら前記一対の第二連結部材の間に設けた第二緊張手段とを有し、
    これら前記第一連結体および前記第二連結体により、前記側面空間部を交叉状に緊締させて前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する前記上部一側交叉部と前記下部他側交叉部と前記上部他側交叉部と前記下部一側交叉部とを緊張状態で連結させたことを特徴とする木造建築物の耐震装置。
  2. 一対の第一連結部材は、上部一側交叉部側の第一連結部材と下部他側交叉部側の第一連結部材であり、
    前記上部一側交叉部側の第一連結部材は上部一側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記上部一側交叉部側の第一連結部材を止め付ける上部一側交叉部側の固着手段と、
    前記下部他側交叉部側の第一連結部材は下部他側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記下部他側交叉部側の第一連結部材を止め付ける下部他側交叉部側の固着手段と、
    一対の第二連結部材は、上部他側交叉部側の第二連結部材と下部一側交叉部側の第二連結部材であり、
    前記上部他側交叉部側の第二連結部材は上部他側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記上部他側交叉部側の第二連結部材を止め付ける上部他側交叉部側の固着手段と、
    前記下部一側交叉部側の第二連結部材は下部一側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記下部一側交叉部側の第二連結部材を止め付ける下部一側交叉部側の固着手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の木造建築物の耐震装置。
  3. 垂直材と水平材とを連結して所定の骨組みを形成した木造建築物にあって、
    前記骨組みにおける矩形状の側面空間部において、該側面空間部の上部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する上部一側交叉部と、前記側面空間部の下部における前記垂直材と前記水平材とが十字状に交叉する下部他側交叉部とを第一連結体により筋違い状に連結するに際し、
    前記上部一側交叉部と前記下部他側交叉部とにそれぞれ一対の第一連結部材を巻き付け、該巻き付けが解けないように前記一対の第一連結部材を止め付け、その後、前記一対の第一連結部材の間に設けた第一緊張手段により前記上部一側交叉部と前記下部他側交叉部とを緊張状態で連結させたものであり、
    前記第一連結体は、前記上部一側交叉部と前記下部他側交叉部とにそれぞれ巻き付けた一対の第一連結部材と、これら前記一対の第一連結部材の間に設けた前記第一緊張手段 とを有している
    ことを特徴とする木造建築物の耐震方法。
  4. 一対の第一連結部材は、上部一側交叉部側の第一連結部材と下部他側交叉部側の第一連結部材であり、
    前記上部一側交叉部側の第一連結部材は上部一側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記上部一側交叉部側の第一連結部材を止め付ける上部一側交叉部側の固着手段と、
    前記下部他側交叉部側の第一連結部材は下部他側交叉部に巻き付けられ、該巻き付けが解けないように前記下部他側交叉部側の第一連結部材を止め付ける下部他側交叉部側の固着手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項記載の木造建築物の耐震方法
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