JP3898120B2 - 発光基板および該発光基板を用いた発光素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光基板および該発光基板を用いた発光素子、並びに該発光素子を用いた表示装置に関するものである。より詳しくは、蛍光体を用いた発光基板および該発光基板を光源として用いた発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、マルチメディア社会の到来により、様々な新しいディスプレイが開発されている。その中でも、従来からある電子線励起蛍光体を用いたCRT(Cathode Ray Tube)は、自発光による視野角の広さ、ピーク輝度の高さ、低価格という点から、現在もディスプレイの主流として用いられている。また、電界放出型電子源を用いたフィールドエミッションディスプレイ(FED)は、CRTと同様に電子線励起蛍光体を用いた自発光型フラットパネルディスプレイとして研究、開発が盛んに行われている。
【0003】
従来の電子線励起蛍光体を用いた発光素子として、図5に示す発光素子50がある。図5に示す発光素子50は、透明体51と、酸化亜鉛からなるウイスカを有する電子線励起蛍光体からなる蛍光層52とを有している。
【0004】
ウイスカとは、針状(ひげ状)を呈した単結晶のことであり、一般的にその単結晶の大きさは直径が約0.1μmから数十μm程度である。ウイスカのうち、酸化亜鉛からなるウイスカは、正四面体の中心から各頂点方向へ成長したいわゆる針状の結晶が4本一組となっている。すなわち、形状的には、針状の結晶が正四面体の体心から4頂点に伸びた形状を形成している。また、酸化亜鉛は、ZnO:Znとして電子線励起蛍光体に用いられる材料であり、この酸化亜鉛ウイスカと絶縁性蛍光体とを用いた電子線励起蛍光体が従来より提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
【0005】
電子線励起蛍光体とは、カソードルミネッセンスとも呼ばれ、電子線の照射により励起されて発光する蛍光体のことである。最も代表的な電子線励起蛍光体として、カラーテレビ用CRTに用いられているP22がある。P22とは、1945年から使用されているアメリカEIA(Electronics Industries Association)により定められた蛍光面の表示記号である。P22は、青・緑・赤の三色の発光色を有する蛍光体からなり、青にはZnS:Ag、緑にはZnS:Cu,Au,Al、赤にはY2O2S:Eu3+等が用いられている。青・緑に用いられている蛍光体は、ドナー−アクセプター対発光を用いた蛍光体であり、比較的広範な発光ピークを持つ。一方、赤に用いられる蛍光体は、Eu3+イオンの4f6内殻電子の遷移により生じる発光であり、結晶場の影響を受けにくいため、輝線スペクトルとなる。
【0006】
また、電子線励起蛍光体における発光輝度Bは、近似式として、
B=Kf(i)[V−V0]n
で表される。ここで、Kは定数、nは1〜3の整数、Vは加速電圧である。また、V0はdead voltageと呼ばれ、これ以上の電圧にならないと電子線励起蛍光体が発光を行わない値である。f(i)は発光輝度の電流依存性を表しており、電流密度が10-2〜10-3A/cm2程度まで、発光輝度は電流値にほぼ比例する。また、低い加速電圧では、飽和特性はより低い電流密度で生じる傾向がある。このため、加速電圧をより上げることにより、より効率よく高輝度を得ることができる。
【0007】
図5に示すように、従来の発光素子50は、図示しない電子源から放出された電子線53が蛍光体と衝突することにより、蛍光体が励起状態となり発光する。蛍光体から放出された光は、軌跡54のように透明体51を透過して外部へ放出されるようになっている。
【0008】
しかしながら、従来の電子線励起蛍光体による発光素子50では、光が透明体51から外部、すなわち空気中に入射する際に全反射という現象が生じる。全反射とは、密媒体b(屈折率nb)から疎媒体a(屈折率na)に光が入射する場合(nb>na)に、臨界角と呼ばれる角度以上で入射する光が、密媒体bと疎媒体aとの界面でもとの密媒体bに全て反射される現象をいう。臨界角i0の正弦は、以下の式で表される。
【0009】
sini0=na/nb
このため、電子線53により励起された蛍光体の発光の中で、界面に臨界角より小さい角度で入射した光は透明体51を通過するものの、界面に臨界角以上で入射した光は、図5に示す軌跡55のように、全反射され空気中には放射されず、透明体51中を導波する。このように、全反射した光は、透明体51を導波し透明体51側面から外部に放射されるか、あるいは透明体51へ吸収されることにより熱へ変換される等によって発光に寄与することなく損失となってしまう。
【0010】
これを解決するために、図6および図7に示す発光素子56では、透明体57と蛍光体層58との間に透明体57の屈折率よりも小さい屈折率を有する低屈折率材料層59を形成することにより全反射を防止している(例えば、特許文献3)。特許文献3によれば、低屈折率材料層59を形成することにより、図6および図7に示す軌跡60のように、蛍光体から放出された光が低屈折率材料層59から透明体57へ入射する際に、全反射を防止して光の損失を生じることなく空気中へ放出することができるようになっている。
【0011】
また、蛍光体層58での発光は、蛍光体層58の透明体57側と電子源(図示せず)側との両側で行われるため、電子源側での発光は例えばCRTとしての輝度には加わらず無駄となってしまう。そのため、蛍光体層58の電子源側にメタルバックと呼ばれるアルミニウム膜(図示せず)を蒸着し、電子源側に発光した光をメタルバックにより反射させ、輝度を2倍程度高める方法がある。この方法の他の利点としては、導電性を有しない蛍光体のチャージアップ防止およびイオンによる焼損の防止がある。
【0012】
【特許文献1】
特公平5−77717号公報(公告日:平成5年10月27日)
【0013】
【特許文献2】
特許第2506980号公報(登録日:平成8年4月2日)
【0014】
【特許文献3】
特開2001−202827号公報(公開日:平成13年7月27日)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献3の場合では、蛍光体から放出された光の一部が、低屈折率材料層59から透明体57へ入射する際に、図7に示す軌跡61のように、光が低屈折率材料層59と透明体57との界面にて表面反射され、蛍光体層58へ戻ってしまう。表面反射は、媒質間の屈折率差が大きいほど、また入射角が大きいほど起こりやすくなるため、ある角度以上の角度で透明体57に入射する光は全て表面反射される。そして、表面反射され蛍光体層58に戻った光は、蛍光体に吸収される。すなわち、空気中に放出されずに表面反射され蛍光体に吸収されることによる損失が生じてしまう。
【0016】
また、上記特許文献1および2の場合では、ウイスカとして酸化亜鉛からなるウイスカを用いることにより、蛍光体層52へ導電性付与することができること、および酸化亜鉛ウイスカが無色透明であるため透光性が高いことを挙げている。しかしながら、上記蛍光体層52を用いたとしても全反射による光の損失を低減することができないとともに、蛍光体層52は低速電子線励起蛍光体を使用しているため、発光素子を形成する際に蛍光体層52とメタルバックとを組み合わせることができず、電子源側に発光した光の損失を低減することができない。
【0017】
従って、従来の電子線励起蛍光体を用いた発光素子では、発光した光の全反射、蛍光体による吸収等により、光の外部取り出し効率が低下し、発光素子としての発光効率を低下させてしまうという問題点を有している。
【0018】
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであり、透明体とメタルバックとの間に、蛍光体と透明ウイスカとからなる蛍光体層を形成することで、透明体中での全反射を防止するとともに、透明体表面での表面反射により蛍光体層に戻る光も発光に寄与させることを可能とし、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができる発光基板および該発光基板を用いた発光素子を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる発光基板は、上記課題を解決するために、蛍光体と針状結晶部を有する単結晶体とを含む発光層と、上記蛍光体から放出された光を透過する透明体と、上記蛍光体から放出された光を反射する反射膜とを備え、上記発光層は、上記透明体と反射膜との間に備えられていることを特徴としている。
【0020】
上記構成によれば、蛍光体と単結晶体とを含む発光層は、一方の面に蛍光体から放出された光を透過する透明体を有し、他方の面に蛍光体から放出された光を反射する反射膜を有している。
【0021】
蛍光体から放出された光のうち、透明体側に放出された光の多くは、透明体を透過した後に発光基板の外部へと放出される。一方で、反射膜側に放出された光は、反射膜にて反射されることによって透明体側へ進む。そして、透明体側へ進んだ光の多くは、透明体を透過して発光基板の外部へと放出される。また、透明体側に放出された光の一部、または反射されて透明体側へ進んだ光の一部は、透明体表面での表面反射により反射膜側へ進む。しかし、これらの光についても反射膜により反射されて再び透明体側へ進む。
【0022】
すなわち、発光層を透明体と反射膜との間に備えることにより、蛍光体から透明体側へ放出された光をそのまま外部へと放出するのみならず、蛍光体から反射膜側へ放出された光や、透明体表面での表面反射により反射膜側へ進んだ光についても反射膜にて反射して透明体から外部へと放出することができる。
【0023】
また、発光層には針状結晶部を有する単結晶体を含んでおり、蛍光体から放出された光は、単結晶体内にて反射を繰り返した後に透明体へ入射する。これにより、蛍光体から放出された光を効率的に透明体へ入射させることができる。また、蛍光体から放出された光は単結晶体を透過した後に透明体に入射するため、光が透明体に入射する角度を調節することが可能となり、透明体表面での光の表面反射を低減することができる。
【0024】
さらに、反射膜を備えていない発光基板では、透明体側の反対側へ放出された光は外部へと放出されることなく損失していたのに対して、反射膜を備えることにより、反射膜にて反射して再び透明体側へ進ませることが可能となり、蛍光体から放出された光を損失することなく外部へ放出することができる。
【0025】
従って、透明体と反射膜との間に、蛍光体と単結晶体とからなる発光層を形成することにより、透明体での全反射を防止することができるとともに、透明体表面での表面反射により発光層に戻る光をも発光に寄与させることを可能とする。その結果、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができる発光基板を容易かつ安価に提供することができる。
【0026】
本発明にかかる発光基板は、上記構成に加え、発光層の単結晶体が透明体の次に形成され、該単結晶体の層の次に蛍光体の層が形成され、該単結晶体の針状結晶部が蛍光体の層に侵入し、反射膜の付近まで達していることを特徴としている。
【0027】
上記構成によれば、単結晶体の最大長が、発光層の層厚と等しいため、単結晶体の針状結晶部が反射膜を突き抜けることを防止することができ、蛍光体から放出された光が反射されることなく漏洩してしまうことを防止することができる。また、単結晶体を透過した光が直ぐに透明体へ入射するようになっているため、蛍光体から放出された光をさらに効率的に透明体へ入射させることができる。
【0028】
これにより、蛍光体から放出された光の損失をさらに低減させ、高い輝度効率で発光することができる発光基板を得ることができる。
【0029】
本発明にかかる発光基板は、上記構成に加え、上記単結晶体は、正四面体の体心からその4頂点に向かってそれぞれ伸びる針状結晶部を有する形状であることを特徴としている。
【0030】
上記構成によれば、例えば、単結晶体を透明体上に形成する際に、単結晶体の配向制御を行うことなしに、同一方向へ配向した単結晶体の層を形成することができる。これにより、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができる発光基板を容易に得ることができる。
【0031】
本発明にかかる発光基板は、上記構成に加え、上記単結晶体は、酸化亜鉛からなることを特徴としている。
【0032】
上記構成によれば、酸化亜鉛からなる単結晶体を用いることにより、発光層に導電性を付与することが可能となり、例えば蛍光体として絶縁性蛍光体を使用した場合に、反射膜が配置されていることと合わせて、蛍光層のチャージアップを防止することができる。また、発光層の熱伝導性能を向上させることが可能となるため、発光層が高輝度の発光を行っている時においても発光層の熱的劣化を防止することができる。
【0033】
これにより、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができるとともに、熱的耐性および電気的耐性を有する発光基板を得ることができる。
【0034】
本発明にかかる発光素子は、上記課題を解決するために、上記のいずれかに記載の発光基板と、上記発光層に向かって電子線を放出する電子源とを備えていることを特徴としている。
【0035】
上記構成によれば、電子源から発光層に向かって放出された電子線が発光層の蛍光体と衝突することにより、蛍光体が励起状態となり発光する。上記いずれかに記載の発光基板を用いることにより、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができる発光素子を得ることができる。
【0036】
本発明にかかる表示装置は、上記課題を解決するために、上記記載の発光素子を用いてなることを特徴としている。
【0037】
上記構成によれば、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができる表示装置を得ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図4に基づいて以下に説明する。
【0039】
図4に示すように、本発明にかかる面発光素子(発光素子)1は、フェースプレート(発光基板)2、バックプレート3、スペーサ4、取り出し配線5a・5b、リング状ゲッタ6、チップオフ管7を有している。
【0040】
フェースプレート2は、第1ガラス基板(透明体)8、蛍光体膜(発光層)9およびメタルバック(反射膜)10から構成されている。第1ガラス基板8上には蛍光体膜9が形成され、蛍光体膜9上にはメタルバック10が形成されている。蛍光体膜9は、酸化亜鉛からなるウイスカ(単結晶体)11と電子線が照射されることにより励起状態となり発光する蛍光体(以下、電子線励起蛍光体ともいう)12とからなる膜である。また、蛍光体膜9は、第1ガラス基板8の次にウイスカ11の層が形成され、ウイスカ11の層の次に蛍光体12の層が形成された構成となっている。すなわち、ウイスカ11を第1ガラス基板8と蛍光体12の層との間に設け、かつ、ウイスカ11の突起が蛍光体12の層に侵入し、メタルバック10付近まで達している構成となっている。メタルバック10は、アルミニウムからなっており、蛍光体12から放出された光を反射するようになっている。また、蛍光体膜9およびメタルバック10が形成された面の第1ガラス基板8上には、取り出し配線5aが形成されている。
【0041】
バックプレート3は、電子源13および第2ガラス基板14から構成されており、第2ガラス基板14上に電子源13が形成されている。電子源13は、蛍光体12を発光させるために、蛍光体膜9に向かって電子線を放出するようになっている。また、電子源13が形成された面の第2ガラス基板14上には、取り出し配線5bが形成されている。
【0042】
フェースプレート2およびバックプレート3は、第1ガラス基板8の蛍光体膜9およびメタルバック10が形成された面と、第2ガラス基板14の電子源13が形成された面とが対向するように、スペーサ4を介して配置されている。スペーサ4は、額縁形状をしており、蛍光体膜9およびメタルバック10が形成された面の第1ガラス基板8上に、蛍光体膜9およびメタルバック10を取り囲むようにして、また電子源13が形成された面の第2ガラス基板14上に、電子源13を取り囲むようにして配置されている。また、スペーサ4はリング状ゲッタ6を内包しているチップオフ管7を備えており、チップオフ管7を用いてフェースプレート2、バックプレート3およびスペーサ4によって囲まれた内部の空気を抜くことにより真空状態にし、リング状ゲッタ6を用いて内部の真空度を高めるようになっている。
【0043】
上記ウイスカ11とは、針状(ひげ状)を呈した単結晶のことであり、本実施の形態におけるウイスカ11は、正四面体の体心からその4頂点に向かってそれぞれ伸びる針状結晶部を有する形状、いわゆるテトラポット(登録商標)形状をしており、その全長は蛍光体膜9の膜厚と等しい。なお、ウイスカ11の全長が蛍光体膜9の膜厚と等しいとは、ウイスカ11の全長と蛍光体膜9の膜厚とが互いに全く等しい場合の他に、各々がほぼ等しい場合(例えば、ウイスカ11の全長が蛍光体膜9の膜厚の90%以上である場合)も含むことを意味している。本実施の形態では、針状結晶部の針状短繊維長が10μm、針状短繊維径が1μmのウイスカ11を使用している。
【0044】
上記構成を有する面発光素子1を製造する方法の一例について説明する。
【0045】
まず、大きさが30mm×45mm×2.3mmtである第1ガラス基板8上にディスペンサを用いて銀ペーストを塗布し、取り出し配線5aを形成する。そして、第1ガラス基板8表面を、HF,NH4HF,NaOH等によって軽くエッチングし、中和およびすすぎを行った後に、第1ガラス基板8表面にシラノール基を形成する。次に、シラノール基が形成された第1ガラス基板8表面を温水で濡らし、0.5wt%PVA(Poly Vinyl Alcohol)希釈溶液を塗布する。そして、第1ガラス基板8表面を乾燥させることによりPVA下地層を形成する。
【0046】
そして、上記第1ガラス基板8に形成されたシラノール基およびPVA下地層の上に、酸化亜鉛からなるウイスカ11を分散させたスラリーをスピンコートにより塗布し、乾燥させる。上記ウイスカ11を塗布する方法は、液中での電気泳動を用いる方法や、静電塗装または静電植毛等の空気中で静電的に付着させる方法を用いてもよい。また、ウイスカ11を上記形状とすることにより、ウイスカ11塗布時に配向制御を行うことなく同一方向へ配向した塗布が可能となる。
【0047】
さらに、青・緑・赤の蛍光体を重量比1:1:1で混合して分散させた蛍光体12のスラリーを、ウイスカ11が塗布された第1ガラス基板8上にスピンコートにより塗布し、乾燥させる。これにより、第1ガラス基板8の次にウイスカ11の層が形成され、ウイスカ11の層の次に蛍光体12の層が形成された、ウイスカ11と蛍光体12とからなる蛍光体膜9を形成する。
【0048】
次に、メタルバックを平坦な状態で形成させるために、蛍光体膜9表面にイソブチルメタクリレート系樹脂ラッカー液を塗布し、有機樹脂塗膜を製膜する。そして、真空蒸着により有機樹脂塗膜上に膜厚200nmのアルミニウム薄膜を製膜する。その後、熱処理を行い、有機樹脂塗膜を熱分解除去することによって、メタルバック10を形成する。これにより、図1ないし図3に示すように、本発明にかかる、第1ガラス基板8とメタルバック10との間に蛍光体膜9が配置されたフェースプレート2が形成される。
【0049】
次に、大きさが30mm×45mm×2.3mmtである第2ガラス基板14上にディスペンサを用いて銀ペーストを塗布し、取り出し配線5bを形成する。そして、電界電子放出特性に優れたカーボンナノチューブを分散させたガラスペーストを、第2ガラス基板14上にスクリーン印刷により塗布する。その後、ガラスペーストが塗布された第2ガラス基板14を140℃で15分間乾燥させ、450℃で10分間保持して焼成することによって電子源13を形成する。これにより、第2ガラス基板14上に電子源13が形成されたバックプレート3が形成される。
【0050】
次に、第1ガラス基板8の蛍光体膜9が形成された面上の、蛍光体膜9が形成されていない部分にフリットガラスペーストを塗布する。また、第2ガラス基板14の電子源13が形成された面上の、電子源13が形成されていない部分にフリットガラスペーストを塗布する。そして、第1ガラス基板8のフリットガラスペーストが塗布された部分と第2ガラス基板14のフリットガラスペーストが塗布された部分とに、厚さ2mmの額縁形状を有するスペーサ4を配置することによりフェースプレート2とバックプレート3とを接合する。フェースプレート2およびバックプレート3の接合は、スペーサ4を介して、第1ガラス基板8の蛍光体膜9が形成されている面と第2ガラス基板14の電子源13が形成されている面とが互いに向き合うようにして行われる。また上記接合は、窒素ガス雰囲気中、400℃の条件で行われる。
【0051】
そして、スペーサ4に備えられているチップオフ管7を用いてフェースプレート2、バックプレート3およびスペーサ4に囲まれた内部の空気を抜き、真空排気を行った後に、チップオフ管7によって封じ切り、内部を真空状態にする。その後、誘導過熱することによりリング状ゲッタ6を加熱、活性化させ内部の真空度を高める。
【0052】
以上により、本発明にかかる電子線励起蛍光体を用いた面発光素子1が製造される。
【0053】
次に、本発明にかかる電子線励起蛍光体を用いた面発光素子1が発光する機構について図3に基づいて説明する。
【0054】
バックプレート3の電子源13から放出された電子線15が、フェースプレート2のメタルバック10を透過して蛍光体12と衝突することにより、蛍光体12は励起状態となり発光し、光を放出する。蛍光体12から放出された光は、第1ガラス基板8側に進む光とメタルバック10側に進む光とに分かれる。また、第1ガラス基板8に到達した光の一部は、軌跡17のように、第1ガラス基板8表面で表面反射され、蛍光体膜9をメタルバック10側へ進む。
【0055】
なお、上述のように蛍光体膜9は、第1ガラス基板8の次にウイスカ11の層が形成され、ウイスカ11の層の次に蛍光体12の層が形成された構成となっている。これにより、メタルバック10を透過し蛍光体膜9に入射された電子線が、蛍光体12ではなく、先にウイスカ11に入射してしまうことを最小限に抑えることができる。したがって、蛍光体膜9は、ウイスカ11の層がガラス基板8と蛍光体12の層との間に形成され、かつ、ウイスカ11の針状結晶部が蛍光体12の層に侵入し、メタルバック10付近まで達している構成であることが最も望ましい。
【0056】
第1ガラス基板8側に放出された光には、そのまま第1ガラス基板8に到達する光と、ウイスカ11を透過した後に第1ガラス基板8に到達する光とがある。蛍光体12から放出されそのまま第1ガラス基板8へ入射光は、軌跡16aのように第1ガラス基板8を透過してフェースプレート2の外部、すなわち面発光素子1の外部に放出される。蛍光体12から放出されウイスカ11に入った光は、軌跡16bのように、ウイスカ11内部の表面にて反射を繰り返し、第1ガラス基板8へ入射した後に、第1ガラス基板8を透過して面発光素子1の外部に放出される。
【0057】
なお、蛍光体12から放出された光の多くがウイスカ11を透過するため、光を効率よく面発光素子1の外部に放出することができる。また、ウイスカ11を透過する光は、ウイスカ11内で反射を繰り返し第1ガラス基板8に入射するため、第1ガラス基板8へ入射する光の入射角を調節することができ、第1ガラス基板8表面での表面反射を低減することができる。また、蛍光体膜9のウイスカ11と蛍光体12とのすき間は真空となっており、蛍光体12から放出された光は、真空中を経由して第1ガラス基板8に入射し面発光素子1の外部に放出されるようになっている。真空の屈折率は第1ガラス基板8の屈折率よりも小さいため第1ガラス基板8中での全反射は起こらなくなり、全反射による光の損失を低減することができる。
【0058】
一方、メタルバック10側に放出された光には、そのままメタルバック10に到達する光と、ウイスカ11を透過した後にメタルバック10に到達する光とがある。ウイスカ11を透過する光は、ウイスカ11内部の表面にて反射を繰り返し、メタルバック10に到達する。蛍光体12からメタルバック10側に放出された光は、そのままメタルバック10に到達する光およびウイスカ11を透過した後にメタルバック10に到達する光の双方共に、メタルバック10によって第1ガラス基板8側へ反射される。また、上記の第1ガラス基板8表面にて表面反射され、蛍光体膜9をメタルバック10側へ進む光についても、メタルバック10によって第1ガラス基板8側へ反射される。
【0059】
メタルバック10により第1ガラス基板8側へ反射された光には、蛍光体12から第1ガラス基板8側へ放出された光と同様に、そのまま第1ガラス基板8を透過して面発光素子1の外部に放出される光と、ウイスカ11を透過した後に第1ガラス基板8を透過して面発光素子1の外部に放出される光とがある。メタルバック10によって反射された光においても、その多くがウイスカ11を透過するため、第1ガラス基板8表面での表面反射を低減することができるとともに、光を効率よく面発光素子1の外部に放出することができる。
【0060】
すなわち、蛍光体膜9の第1ガラス基板8と隣接している面と反対側の面に、蛍光体膜9と隣接するようにメタルバック10を配置することにより、電子源13側に発光された光をメタルバック10によって反射することが可能となるとともに、第1ガラス基板8側に発光された光であって第1ガラス基板8表面にて表面反射された光をメタルバック10によって第1ガラス基板8側へ再び反射することが可能となる。このため、第1ガラス基板8の表面にて蛍光体膜9へ反射された光の損失および電子源13側に発光した光の損失を低減することができる。すなわち、蛍光体12から放出された光の損失を低減するとともに、効率よく面発光素子1の外部に光を放出することが可能となる。
【0061】
なお、ウイスカ11の最大長を例えば蛍光体膜9の厚さと等しくなるような長さとすれば、ウイスカ11の針状結晶部の先端がメタルバック10を突き抜け、電子源13側に露出することを回避することができ、電子源13側への光の漏洩を防止することができる。すなわち、第1ガラス基板8表面での表面反射により発光層である蛍光体膜9に戻った光や、蛍光体12からメタルバック10側に放出された光の損失をさらに低減することが可能となる。
【0062】
さらに、酸化亜鉛からなるウイスカ11を用いることにより、蛍光体膜9に導電性を付与することができ、メタルバック10が配置されていることと合わせて、例えばP22のような絶縁性蛍光体を用いた場合の蛍光体膜のチャージアップを防止することができるとともに、熱伝導性能が向上するため、高輝度の発光を行っている時の蛍光体膜の熱的劣化を防止することが可能となる。
【0063】
以上により、本発明にかかる面発光素子1による、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率での発光が行われる。
【0064】
ここで、第1ガラス基板8と同様のガラス基板上にウイスカを塗布せずに蛍光体のみが塗布された従来の面発光素子と、本発明の面発光素子1との発光効率を比較する。
【0065】
輝度測定と、輝度測定の際の投入電力とから発光効率を求めた結果、従来の構成を有する面発光素子では17(lm/W)であったのに対し、本発明にかかる面発光素子1では24(lm/W)となり、発光効率が約1.4倍向上した。すなわち、本発明の面発光素子1のように、蛍光体12とウイスカ11とからなる蛍光体膜9を、第1ガラス基板8とメタルバック10との間に形成することによって、蛍光体12から放出された光の損失を低減することが可能となり、発光効率を向上させることができることがわかる。
【0066】
以上により、蛍光体12から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができるフェースプレート2と、フェースプレート2を用いた面発光素子1とを容易に得ることができる。また、本発明の面発光素子1を用いた表示装置とすることにより、発光効率のよい表示装置を製造することができる。
【0067】
なお、本実施の形態におけるフェースプレート2および面発光素子1の製造条件は、一例を示したにすぎず、本発明はこの数値に限定されるものではない。
【0068】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる発光基板は、蛍光体と針状結晶部を有する単結晶体とを含む発光層と、上記蛍光体から放出された光を透過する透明体と、上記蛍光体から放出された光を反射する反射膜とを備え、上記発光層は、上記透明体と反射膜との間に備えられている構成である。
【0069】
上記構成によれば、発光層を透明体と反射膜との間に備えることにより、蛍光体から透明体側へ放出された光をそのまま外部へと放出するのみならず、蛍光体から反射膜側へ放出された光や、透明体表面での表面反射により反射膜側へ進んだ光についても反射膜にて反射して透明体から外部へと放出することができる。
【0070】
従って、透明体と反射膜との間に、蛍光体と単結晶体とからなる発光層を形成することにより、透明体での全反射を防止することができるとともに、透明体表面での表面反射により発光層に戻る光をも発光に寄与させることを可能とする。その結果、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができる発光基板を容易かつ安価に提供することができるという効果を奏する。
【0071】
本発明にかかる発光基板は、上記構成に加え、発光層の単結晶体が透明体の次に形成され、該単結晶体の層の次に蛍光体の層が形成され、該単結晶体の針状結晶部が蛍光体の層に侵入し、反射膜の付近まで達している構成である。上記構成によれば、蛍光体から放出された光の損失をさらに低減させ、高い輝度効率で発光することができる発光基板を得ることができるという効果を奏する。
【0072】
上記の発光基板において、上記単結晶体は、正四面体の体心からその4頂点に向かってそれぞれ伸びる針状結晶部を有する形状である構成としてもよい。上記構成によれば、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができる発光基板を容易に得ることができるという効果を奏する。
【0073】
上記の発光基板において、上記単結晶体は、酸化亜鉛からなる構成としてもよい。上記構成によれば、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができるとともに、熱的耐性および電気的耐性を有する発光基板を得ることができるという効果を奏する。
【0074】
以上のように、本発明にかかる発光素子は、上記のいずれかに記載の発光基板と、上記発光層に向かって電子線を放出する電子源とを備えている構成である。
【0075】
上記構成によれば、電子源から発光層に向かって放出された電子線が発光層の蛍光体と衝突することにより、蛍光体が励起状態となり発光する。上記いずれかに記載の発光基板を用いることにより、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができる発光素子を得ることができるという効果を奏する。
【0076】
以上のように、本発明にかかる表示装置は、上記記載の発光素子を用いてなる構成である。上記構成によれば、蛍光体から放出された光の損失を低減させ、高い輝度効率で発光することができる表示装置を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における電子線励起蛍光体を用いた面発光素子の、蛍光体膜を示す断面図である。
【図2】図1に示す蛍光体膜の要部の断面図である。
【図3】蛍光体膜における光の軌跡を示すものであり、図2に示す蛍光体膜の要部の断面図である。
【図4】上記面発光素子を示す断面図である。
【図5】従来の構成からなる発光素子の蛍光体層を示す断面図である。
【図6】従来の他の構成からなる発光素子の蛍光体層を示す断面図である。
【図7】図6に示す蛍光面における光の軌跡を示す蛍光体層の断面図である。
【符号の説明】
1 面発光素子(発光素子)
2 フェースプレート(発光基板)
3 バックプレート
8 第1ガラス基板(透明体)
9 蛍光体膜(発光層)
10 メタルバック
11 ウイスカ(単結晶体)
12 蛍光体
13 電子源
14 第2ガラス基板
15 電子線
Claims (5)
- 蛍光体と針状結晶部を有する単結晶体とを含む発光層と、
上記蛍光体から放出された光を透過する透明体と、
上記蛍光体から放出された光を反射する反射膜とを備え、
上記発光層が上記透明体と反射膜との間に備えられ、
上記発光層の単結晶体は上記透明体の次に形成され、該単結晶体の層の次に上記蛍光体の層が形成され、
単結晶体の針状結晶部が蛍光体の層に侵入し、反射膜まで達していることを特徴とする発光基板。 - 上記単結晶体は、正四面体の体心からその4頂点に向かってそれぞれ伸びる針状結晶部を有する形状であることを特徴とする請求項1に記載の発光基板。
- 上記単結晶体は、酸化亜鉛からなることを特徴とする請求項1または2に記載の発光基板。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発光基板と、
上記発光層に向かって電子線を放出する電子源とを備えていることを特徴とする発光素子。 - 請求項4に記載の発光素子を用いてなることを特徴とする表示装置。
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