JP2002198000A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JP2002198000A
JP2002198000A JP2000393875A JP2000393875A JP2002198000A JP 2002198000 A JP2002198000 A JP 2002198000A JP 2000393875 A JP2000393875 A JP 2000393875A JP 2000393875 A JP2000393875 A JP 2000393875A JP 2002198000 A JP2002198000 A JP 2002198000A
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JP2000393875A
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English (en)
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Yoshifumi Watabe
祥文 渡部
Yukihiro Kondo
行廣 近藤
Koichi Aizawa
浩一 相澤
Takuya Komoda
卓哉 菰田
Yoshiaki Honda
由明 本多
Takashi Hatai
崇 幡井
Tsutomu Kunugibara
勉 櫟原
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】動作中の輝度の低下を抑制できる画像表示装置
を提供する。 【解決手段】リヤプレート10とフェースプレート30
とが対向配置され、両プレート10,30とフレーム4
0とで囲まれた空間は、真空度が1Pa以下の真空状態
に維持される。フェースプレート30におけるリヤプレ
ート10との対向面側にはコレクタ電極31が形成さ
れ、コレクタ電極31を覆うように蛍光体層32が形成
されている。リヤプレート10におけるフェースプレー
ト30との対向面上には、下部電極8と強電界ドリフト
層6と表面電極7とからなる電界放射型電子源が形成さ
れている。電界放射型電子源で発生した熱をフェースプ
レート30側へ伝えるようにフェースプレート30とリ
ヤプレート10との間に介在する放熱手段を設けてあ
る。放熱手段は、フェースプレート30とリヤプレート
10との間に介在する柱状体60により構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放射型電子源
から放射される電子により蛍光体を光らせる画像表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、薄型でフラットな画像表示装
置として、電界放射型電子源を形成した基板を接着した
ガラス基板よりなるリヤプレートと、電界放射型電子源
への対向面に蛍光体が塗布されたガラス基板よりなるフ
ェースプレートとを対向配置し、フェースプレートとリ
ヤプレートとの間に支持用のフレームを介在させて両プ
レート間の空間を真空に保つように構成された画像表示
装置が各所で研究されている。この種の画像表示装置
は、電界放射型電子源から放出された電子によってフェ
ースプレートに塗布されている蛍光体を発光させて、文
字や画像を表示するものである。
【0003】上述の画像表示装置は、代表的な画像表示
装置であるブラウン管に比べて、薄型化、軽量化が可能
であり、また、自ら発光する自発光型であるからバック
ライトが不要であり、バックライト付きの液晶表示装置
に比べて、同等以上の発光輝度を持ちながら、薄型化、
軽量化および低コスト化が可能である、視野角特性が優
れているなどの長所を有している。
【0004】ところで、この種の画像表示装置へ応用す
る電界放射型電子源としては、例えば米国特許3665
241号などに開示されているいわゆるスピント(Spin
dt)型電極が知られている。このスピント型電極は、微
小な三角錐状のエミッタチップを多数配置した基板と、
エミッタチップの先端部を露出させる放射孔を有すると
ともにエミッタチップに対して絶縁された形で配置され
たゲート層とを備え、真空中にてエミッタチップをゲー
ト層に対して負極として高電圧を印加することにより、
エミッタチップの先端から放射孔を通して電子線を放射
するものである。
【0005】しかしながら、スピント型電極は、製造プ
ロセスが複雑であるとともに、多数の三角錐状のエミッ
タチップを精度良く構成することが難しく、例えば平面
発光装置や画像表示装置などへ応用する場合に大面積化
が難しいという問題があった。また、スピント型電極
は、電界がエミッタチップの先端に集中するので、エミ
ッタチップの先端の周りの真空度が低くて残留ガスが存
在するような場合、放射された電子によって残留ガスが
プラスイオンにイオン化され、プラスイオンがエミッタ
チップの先端に衝突するから、エミッタチップの先端が
ダメージ(例えば、イオン衝撃による損傷)を受け、放
射される電子の電流密度や効率などが不安定になった
り、エミッタチップの寿命が短くなってしまうという問
題が生じる。したがって、スピント型電極では、この種
の問題の発生を防ぐために、高真空(約10-5Pa〜約
10-6Pa)で使用する必要があり、高真空封止および
高真空維持のためにコストが高くなるとともに、取扱い
が面倒になるという不具合があった。
【0006】この種の不具合を改善するために、MIM
(Metal Insulator Metal)型やMOS(Metal Oxide
Semiconductor)型の電界放射型電子源、特許第296
6842号、特許第3079086号に開示されている
ような酸化した多孔質半導体層に強電界を作用させて電
子をドリフトさせる電界放射型電子源などが提案されて
いる。ここにおいて、MIM型の電界放射型電子源は金
属(表面電極)−絶縁膜−金属、MOS型の電界放射型
電子源は金属(表面電極)−酸化膜−半導体の積層構造
を有する平面型の電界放射型電子源であり、MIM型や
MOS型の電界放射型電子源は、それぞれ絶縁膜、酸化
膜に高電界を作用させることにより、それぞれ絶縁膜、
酸化膜を電子がトンネルして表面電極を通りぬけて真空
中に放出される。
【0007】また、酸化した多孔質半導体層に強電界を
作用させて電子をドリフトさせる電界放射型電子源は、
例えば半導体基板上に積層した半導体層に陽極酸化処理
を施すことにより多孔質半導体層(例えば、多孔質多結
晶シリコン層)を形成した後に、多孔質半導体層に酸化
処理を施すことによって酸化した多孔質半導体層を形成
し、その後、酸化した多孔質半導体層上に金属薄膜より
なる表面電極を形成したものであって、例えば図7に示
すように、導電性基板たるn形シリコン基板1の主表面
側に酸化した多孔質多結晶シリコン層よりなる強電界ド
リフト層6が形成され、強電界ドリフト層6上に表面電
極7が形成され、n形シリコン基板1の裏面にオーミッ
ク電極2が形成されている。
【0008】図7に示す構成の電界放射型電子源では、
表面電極7を真空中に配置するとともに図8に示すよう
に表面電極7に対向してコレクタ電極31を配置し、表
面電極7をn形シリコン基板1(オーミック電極2)に
対して正極として直流電圧Vpsを印加するとともに、コ
レクタ電極31を表面電極7に対して正極として直流電
圧Vcを印加することにより、n形シリコン基板1から
注入された電子が強電界ドリフト層6をドリフトし表面
電極7を通して放出される(なお、図8中の一点鎖線は
表面電極7を通して放出された電子e-の流れを示
す)。ここにおいて、表面電極7とオーミック電極2と
の間に流れる電流をダイオード電流Ipsと称し、コレク
タ電極12と表面電極7との間に流れる電流を放出電子
電流Ieと称し、ダイオード電流Ipsに対する放出電子
電流Ieが大きい(Ie/Ipsが大きい)ほど電子放出効
率が高くなる。なお、図7および図8に示す構成の電界
放射型電子源では、表面電極7とオーミック電極2との
間に印加する直流電圧Vpsを10〜20V程度の低電圧
としても電子を放出させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MIM
型やMOS型の電界放射型電子源、酸化した多孔質半導
体層を用いた電界放射型電子源では、電子放出部に流れ
る電流によるジュール熱によって発熱するので、電子が
絶縁膜をトンネルする際、酸化膜をトンネルする際、あ
るいは酸化した多孔質半導体層をドリフトする際に散乱
しやすくなり、放出電子量や電子放出効率が動作中に低
下してしまうという不具合があり、画像表示装置の電子
源として応用した場合に画像表示装置の輝度が動作中に
低下してしまうという不具合があった。
【0010】特に、酸化した多孔質半導体層を備えた電
界放射型電子源では、MIM型やMOS型の電界放射型
電子源に比べて電子のドリフト距離が長いので散乱の影
響を受けやすく、ジュール熱による発熱によって半導体
微結晶中で散乱される電子が増えると、放出電子量や電
子放出効率の動作中の低下が顕著になるという不具合が
あった。
【0011】また、電界放射型電子源を画像表示装置に
応用した場合、ジュール熱による発熱は配線の抵抗を増
大させることになり、大面積の画像表示装置では配線の
抵抗による個々の電子放出部に印加される電圧が中央部
に行くほど小さくなり、放出電子量や電子放出効率が動
作中に低下してしまい、結果的に画像表示装置の輝度の
面内ばらつきを生じさせるという不具合があった。
【0012】また、表面電極の厚さは電子がトンネルで
きる程度の厚さ(例えば、10nm)程度の厚さに設定
されているので、ジュール熱による発熱によってエレク
トロマイグレーションが加速して島状化が進んで表面電
極の高抵抗化や断線が起こり、画像表示装置の輝度の低
下や画素の欠落が発生し、寿命が短くなってしまうとい
う不具合があった。
【0013】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、動作中の輝度の低下を抑制できる画
像表示装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、電子を放出する複数の電子放出
部を有する電界放射型電子源が前面側に設けられたリヤ
プレートと、電界放射型電子源からの電子線を受けて可
視光領域の光を発光する蛍光体層が後面側に設けられリ
ヤプレートの前面側に対向配置されてリヤプレートとの
間の空間が真空に保たれるフェースプレートと、電界放
射型電子源で発生した熱をフェースプレート側へ伝える
ようにフェースプレートとリヤプレートとの間に介在す
る放熱手段とを備えてなることを特徴とするものであ
り、電界放射型電子源で発生した熱をフェースプレート
側へ伝えるようにフェースプレートとリヤプレートとの
間に介在する放熱手段を備えていることにより、電界放
射型電子源で発生した熱をフェースプレート側から大気
中へ放出することができるので、電界放射型電子源の温
度上昇を抑制できるから、動作中における電界放射型電
子源の放出電子量および電子放出効率を安定させること
ができ、また、電界放射型電子源の表面電極などのエレ
クトロマイグレーションによる高抵抗化や断線を防止す
ることができるので、輝度の低下や画素の欠落を防止す
ることができ、長寿命化を図れる。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
プレートとの間に介在する柱状体よりなり、当該柱状体
の表面に高抵抗膜若しくは絶縁膜が形成されているの
で、高抵抗膜若しくは絶縁膜により電気絶縁性を確保で
きるから、柱状体として用いる材料の制約が少なくな
り、より熱伝導性が高い材料を用いることが可能にな
る。
【0016】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
プレートとの間に介在する窒化アルミニウムよりなる柱
状体であるので、柱状体の熱伝導率が大きくしかも電気
絶縁性が高いから、放熱性が向上し、また、柱状体の電
気絶縁性が大きいことにより請求項2の発明のように柱
状体の表面に高抵抗膜や絶縁膜を形成する必要がなくな
る。
【0017】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
プレートとの間に介在する金属よりなる柱状体であり、
当該柱状体の表面に絶縁膜が形成されているので、絶縁
膜により電気絶縁性を確保できるから、柱状体として用
いる金属の制約が少なくなり、より熱伝導性が高い材料
を用いることが可能になる。
【0018】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、前記電界放射型電子源は、複数の電子放出部に共有
されるバス電極を備え、前記放熱手段は、前記フェース
プレートと前記リヤプレートとの間に介在する柱状体よ
りなり、当該柱状体は前記リヤプレートの厚み方向にお
いてバス電極に重なる部位に配設されているので、バス
電極を備えていることにより、配線の抵抗を小さくする
ことができ、また、柱状体が前記リヤプレートの厚み方
向においてバス電極に重なる部位に配設されていること
により、放熱性が向上するとともに、各電子放出部にお
いて電子が放出される面の面積が小さくなるのを抑制す
ることができる。
【0019】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
プレートとの間に介在する柱状体よりなり、前記フェー
スプレートと前記リヤプレートとの少なくとも一方に
は、厚み方向において前記柱状体に重なる部分に熱伝導
性の高い材料よりなる放熱体が埋設されているので、前
記電界放射型電子源で発生した熱をより迅速に放熱させ
ることができる。
【0020】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
プレートとの間に介在する柱状体よりなり、前記フェー
スプレートと前記リヤプレートとの少なくとも一方の大
気側には、厚み方向において前記柱状体に重なる部分に
放熱用のパターンが設けられているので、前記電界放射
型電子源で発生した熱をより迅速に放熱させることがで
きる。
【0021】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、前記フェースプレートの後面側に前記蛍光体層を覆
うように被着された金属膜よりなるメタルバック層と、
前記フェースプレートと前記リヤプレートとの間を規定
距離に保つように前記フェースプレートと前記リヤプレ
ートとの間に介在する枠状のフレームとを備え、前記放
熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤプレートと
の間に介在する柱状体よりなり、前記メタルバック層
は、前記柱状体と接触する部分の厚さを前記蛍光体層に
重なる部分の厚さよりも厚くしてあるので、前記電界放
射型電子源で発生した熱をより効率的に放出することが
できて、前記電界放射型電子源の温度上昇をより抑制す
ることができ、放出電子量および電子放出効率がさらに
安定するとともに信頼性が向上する。
【0022】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、前記フェースプレートの後面側に前記蛍光体層を覆
うように被着された金属膜よりなるメタルバック層と、
前記フェースプレートと前記リヤプレートとの間を規定
距離に保つように前記フェースプレートと前記リヤプレ
ートとの間に介在する枠状のフレームとを備え、メタル
バック層がフレームの外側まで延設されているので、前
記電界放射型電子源で発生した熱を前記放熱手段および
前記メタルバック層を介して大気中へ放出することがで
きるから、放熱性が向上し、前記電界放射型電子源の温
度上昇をより抑制することができ、放出電子量および電
子放出効率がさらに安定するとともに信頼性が向上す
る。
【0023】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項9の発明において、前記放熱手段は、耐大気圧用の補
強スペーサとして機能する程度の強度を有するので、耐
大気圧用の補強スペーサを別途に設ける必要がなくな
る。
【0024】請求項11の発明は、請求項1ないし請求
項10の発明において、前記電子放出部は、前記電子源
側基板の厚み方向において前記電子源側基板側の下部電
極と前記フェースプレート側の表面電極との間に設けら
れた酸化若しくは窒化した多孔質半導体層よりなるドリ
フト部を有し、ドリフト部は、少なくとも、前記電子源
側基板の厚み方向に沿って形成された複数の柱状の半導
体結晶と、半導体結晶間に介在するナノメータオーダの
半導体微結晶と、半導体結晶の表面に形成された第1の
絶縁膜と、半導体微結晶の表面に形成され当該半導体微
結晶の結晶粒径よりも小さな膜厚の第2の絶縁膜とから
なるので、電子放出時の真空度依存性が小さく低コスト
化を図ることができ、また、ドリフト部では電子が半導
体微結晶に衝突せずに第2の絶縁膜に印加されている電
界で加速されてドリフトし、ドリフト部で発生した熱の
一部が柱状の半導体結晶を通して放熱されるから、電子
放出時にポッピング現象が発生せず安定して電子を放出
することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態の画像
表示装置は、図1に示すように、表面電極7を通して電
子を放出する複数の電子放出部を有する電界放射型電子
源が前面側に設けられたガラス基板よりなるリヤプレー
ト10と、リヤプレート10に対向配置されたガラス基
板よりなるフェースプレート30と、リヤプレート10
とフェースプレート30との間に介在しリヤプレート1
0とフェースプレート30との間の距離を規定距離に保
つ枠状のフレーム40とを備えている。
【0026】フレーム40は、リヤプレート10および
フェースプレート30それぞれに、フリットガラスやエ
ポキシ系の真空用接着剤などにより接着されており、フ
ェースプレート30とリヤプレート10とフレーム40
とで囲まれた空間は、真空度が1Pa以下の真空状態に
維持されている。なお、フレーム40としては、例え
ば、ガラス板を用いてもよいし、表面をほうろうなどに
より絶縁処理した金属板を使用してもよい。
【0027】フェースプレート30は、リヤプレート1
0との対向面(後面)に、透明電極よりなるコレクタ電
極31が設けられており、コレクタ電極31には電界放
射型電子源の電子放出部から放射された電子線により可
視光領域の光を発光する蛍光体層32が設けられてい
る。なお、蛍光体層32は、コレクタ電極31における
リヤプレート10との対向面側(後面側)に形成されて
いる。
【0028】電界放射型電子源は、リヤプレート10に
おけるフェースプレート30との対向面上に列設された
複数の下部電極8と、下部電極8にそれぞれ重なる形で
形成された複数の酸化した多孔質多結晶シリコン層より
なるドリフト部6aおよびドリフト部6aの間を埋める
分離部6bを有する強電界ドリフト層6と、強電界ドリ
フト層6上でドリフト部6aおよび分離部6bに跨って
下部電極8に交差(直交)する方向に列設された複数の
表面電極7とを備えている。ここにおいて、下部電極8
はアルミニウム薄膜からなる導電性層により構成し、表
面電極7は金属薄膜(例えば、金薄膜)からなる導電性
薄膜により構成している。なお、表面電極7の膜厚は1
0nmに設定されているが、この膜厚は特に限定するも
のではない。また、強電界ドリフト層6の厚さは1.5
μmに設定してあるが、強電界ドリフト層6の厚さも特
に限定するものではない。なお、分離部6bは、ノンド
ープの多結晶シリコンにより構成している。
【0029】上述の電界放射型電子源は、リヤプレート
10におけるフェースプレート30との対向面上に列設
された複数の下部電極8と、強電界ドリフト層6上に列
設された複数の表面電極7との間に強電界ドリフト層6
のドリフト部6aが挟まれているから、表面電極7と下
部電極8との組を適宜選択して選択した組間に電圧を印
加することにより、選択された表面電極7と下部電極8
との交点に相当する部位のドリフト部6aに強電界が作
用して電子が放出される。つまり、表面電極7と下部電
極8とからなる格子の格子点に電子放出部たる電子源を
配置したことに相当し、電圧を印加する表面電極7と下
部電極8との組を選択することによって所望の格子点か
ら電子を放出させることが可能になる。なお、表面電極
7と下部電極8との間に印加する電圧は10〜20V程
度になっている。ここにおいて、各表面電極7は、短冊
状に形成され、長手方向の端部にそれぞれパッド27が
形成されている。また、各下部電極8も、短冊状に形成
され、長手方向の端部上にそれぞれパッド28が形成さ
れている。各パッド28は各下部電極8への印加電圧を
個別に制御できる第1のマトリクスコントロール回路
(図示せず)に接続され、各パッド27は各表面電極7
への印加電圧を個別に制御できる第2のマトリクスコン
トロール回路(図示せず)に接続される。
【0030】上述の電界放射型電子源は、リヤプレート
10の一表面(前面)上へ、図2に示すように下部電極
8とドリフト部6aと表面電極7とが厚み方向において
重なる部分よりなる上記電子放出部が上記格子の格子点
に配置されたものであり、表面電極7を真空中に配置す
るとともに図3に示すように表面電極7に対向してコレ
クタ電極31を配置し、表面電極7を下部電極8に対し
て正極として直流電圧Vpsを印加するとともに、コレク
タ電極31を表面電極7に対して正極として直流電圧V
cを印加することにより、下部電極8から注入された電
子がドリフト部6aをドリフトし表面電極7を通して放
出される(なお、図3中の一点鎖線は表面電極7を通し
て放出された電子e-の流れを示す)。ここにおいて、
表面電極7と下部電極8との間に流れる電流をダイオー
ド電流Ipsと称し、コレクタ電極12と表面電極7との
間に流れる電流を放出電子電流Ieと称し、ダイオード
電流Ipsに対する放出電子電流Ieが大きい(Ie/Ips
が大きい)ほど電子放出効率が高くなる。なお、この電
子放出部では、表面電極7と下部電極8との間に印加す
る直流電圧Vpsを10〜20V程度の低電圧としても電
子を放出させることができる。
【0031】ところで、電界放射型電子源におけるドリ
フト部6aは、製造工程において下部電極8上に形成さ
れたノンドープの多結晶シリコン層の一部を陽極酸化処
理により多孔質化した後、酸化処理を行うことにより形
成されており、図4に示すように、少なくとも、リヤプ
レート10の一表面側に列設された柱状の多結晶シリコ
ンのグレイン(半導体結晶)51と、グレイン51の表
面に形成された薄いシリコン酸化膜52と、グレイン5
1間に介在するナノメータオーダの半導体微結晶たるシ
リコン微結晶63と、シリコン微結晶63の表面に形成
され当該シリコン微結晶63の結晶粒径よりも小さな膜
厚の絶縁膜であるシリコン酸化膜64とから構成される
と考えられる。すなわち、強電界ドリフト層6のドリフ
ト部6aは、各グレインの表面が多孔質化し各グレイン
の中心部分では結晶状態が維持されていると考えられ
る。したがって、強電界ドリフト層6のドリフト部6a
では、下部電極8から注入された電子がシリコン微結晶
63に衝突せずにシリコン酸化膜64に印加されている
電界で加速されてドリフトし、ドリフト部6aで発生し
た熱が柱状のグレイン51を通して放熱されるものと考
えられ、電子放出時にポッピング現象が発生せず高効率
で電子を放出することができる。
【0032】なお、本実施形態では、シリコン酸化膜5
2が第1の絶縁膜を構成し、シリコン酸化膜64が第2
の絶縁膜を構成している。また、強電界ドリフト層6の
ドリフト部6aを酸化した多孔質多結晶シリコン層によ
り形成しているが、強電界ドリフト層6のドリフト部6
aを窒化した多孔質多結晶シリコン層により形成しても
よく、多孔質多結晶シリコン層以外の多孔質半導体層を
酸化若しくは窒化したものでもよい。ここにおいて、強
電界ドリフト層6のドリフト部6aを窒化した多孔質多
結晶シリコン層とした場合には図4にて説明した各シリ
コン酸化膜52,64がいずれもシリコン窒化膜とな
る。
【0033】ところで、本実施形態では、電界放射型電
子源で発生した熱をフェースプレート30側へ伝えるよ
うにフェースプレート30とリヤプレート10との間に
介在する放熱手段を設けている点に特徴がある。ここに
おいて、放熱手段は、フェースプレート30とリヤプレ
ート10との間に介在する円柱状の柱状体60により構
成している。柱状体60の構成材料としては、例えば電
気絶縁性が大きくかつ熱伝導率がガラスに比べて十分に
大きな材料である高熱伝導性セラミック(例えば、窒化
アルミニウム)などを用いればよいが、柱状体60の材
料として熱伝導率がガラスに比べて十分に大きな金属や
合金を用いて柱状体60の表面に高抵抗膜若しくは絶縁
膜を被着するようにしてもよく、この場合には高抵抗膜
若しくは絶縁膜により電気絶縁性を確保することができ
るから、柱状体60として用いる材料の制約が少なくな
り(選択肢が多くなり)、より熱伝導性が高い材料も用
いることが可能になる。
【0034】しかして、本実施形態の画像表示装置で
は、電界放射型電子源で発生した熱をフェースプレート
30側へ伝えるようにフェースプレート30とリヤプレ
ート10との間に介在する放熱手段を備えているので、
電界放射型電子源で発生した熱をフェースプレート30
側から大気中へ放出することができ、電界放射型電子源
の温度上昇を抑制できるから、動作中における電界放射
型電子源の放出電子量および電子放出効率を安定させる
ことができ、また、電界放射型電子源の表面電極7のエ
レクトロマイグレーションによる高抵抗化や断線を防止
することができるので、輝度の低下や画素の欠落を防止
することができ、長寿命化を図れる。また、本実施形態
では、リヤプレート10におけるフェースプレート30
との対向面上に電界放射型電子源を直接形成してあるの
で、装置全体の薄型化および軽量化を図ることができ
る。しかも、電界放射型電子源から放出される電子が表
面電極7の面内で略均一に垂直方向(法線方向)へ放出
されるから、フォーカス用の電極などを設けることなし
に高精細化を図ることができ、低消費電力化および薄型
化および軽量化を図ることができる。また、放熱手段た
る柱状体60に、耐大気圧用の補強スペーサとして機能
する程度の強度を持たせておけば、耐大気圧用の補強ス
ペーサを別途に設ける必要がなくなる。
【0035】なお、本実施形態では、リヤプレート10
の構成材料がガラスとなっているが、ガラスに限定され
るものではなく、例えばセラミックを用いてもよい。ま
た、本実施形態では蛍光体層32を構成する蛍光体とし
てCRT用蛍光体P−22を用いているが、蛍光体の材
料もP−22に限定されるものではない。ここに、フェ
ースプレート30とリヤプレート10との間の距離は蛍
光体層32に使用する材料によって適宜変更すればよ
い。
【0036】(実施形態2)本実施形態の基本構成は実
施形態1と略同じであって、図5に示すように、表面電
極7が実施形態1で説明した格子点に相当する部位に配
置され、図5(b)における上下方向に列設された複数
の表面電極7が列設方向に延長されたバス電極17に接
続されている点が相違する。すなわち、本実施形態にお
ける電界放射型電子源は複数のバス電極17を備えてお
り、各バス電極17それぞれは複数の表面電極7に共有
され、各表面電極7はドリフト部6aおよび下部電極8
と重なっているから、各バス電極17それぞれは複数の
電子放出部に共有されていることになる。また、本実施
形態では、上記放熱手段たる柱状体60がリヤプレート
10の厚み方向においてバス電極17に重なる部位に配
設されている(柱状体60がバス電極17に接触してい
る)点が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素
には同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】しかして、本実施形態の画像表示装置で
は、電界放射型電子源がバス電極17を備えていること
により、配線の抵抗を小さくすることができる。また、
柱状体60がリヤプレート10の厚み方向においてバス
電極17に重なる部位に配設されていることにより、放
熱性が向上するとともに、各電子放出部において電子が
放出される面の面積が小さくなるのを抑制することがで
きる。なお、本実施形態では、表面電極7についてのみ
バス電極17を設けてあるが、下部電極8についてバス
電極17と交差する方向に列設されたバス電極を設けて
もよく、複数の下部電極8で共有されるバス電極と重な
る部位に柱状体60を設けるようにしてもよい。また、
下部電極8についてのみバス電極を設けて当該バス電極
に重なる部位に柱状体60を設けるようにしてもよい。
【0038】(実施形態3)本実施形態の基本構成は実
施形態1と略同じであって、図6に示すように、フェー
スプレート30におけるリヤプレート10との対向面
(後面)に赤色の蛍光体層32(R)および緑色の蛍光
体層32(G)および青色の蛍光体層32(B)が列設
されており、画素ごとに3色(赤、緑、青)の蛍光体層
32(R),32(G),32(B)が設けられてお
り、蛍光体層32(R),32(G),32(B)が設
けられていない部分にはブラックストライプよりなる分
離体34が設けられている点が相違する。また、フェー
スプレート30におけるリヤプレート10との対向面側
(後面側)には各蛍光体層32(R),32(G),3
2(B)および分離帯34を覆うように金属膜よりなる
メタルバック層33が被着されている点も相違する。こ
こにおいて、分離帯34は、画像を引き締め、3色の混
合を防止する働きがある。また、フェースプレート30
の後面側に分離体34が設けられさらにメタルバック層
33が設けられていることにより、フェースプレート3
0の前面側から(つまり、画像表示装置の外部から)柱
状体60が見えるのを防ぐことができ、美観が損なわれ
るのを防止できる。
【0039】一方、電界放射型電子源は、各表面電極7
がそれぞれ3種類の蛍光体層32(R),32(G),
32(B)のうちの1つにのみ重なるようになっている
ので、各蛍光体層32(R),32(G),32(B)
を個別に光らせることができる。
【0040】ところで、本実施形態の画像表示装置で
は、放熱手段たる柱状体60の一端がリヤプレート10
におけるフェースプレート30との対向面上に形成され
た下部電極8に接触し、他端がフェースプレート30に
おけるリヤプレート10との対向面側に形成されたメタ
ルバック層33のうち分離体34に重なる部分に接触し
ている。ここにおいて、メタルバック層33は、柱状体
60と接触する部分(つまり、非発光領域になる分離体
34と重なる部分)の厚さを蛍光体層32(R),32
(G),32(B)に重なる部分(つまり、発光領域に
なる部分)の厚さよりも厚くしてあるので、電界放射型
電子源で発生した熱をより効率的に放出することができ
て、電界放射型電子源の温度上昇をより抑制することが
でき、放出電子量および電子放出効率がさらに安定する
とともに信頼性が向上する。しかも、本実施形態では、
メタルバック層33がフレーム40の外側まで延設され
ているので、電界放射型電子源で発生した熱を放熱手段
たる柱状体60およびメタルバック層33を介して大気
中へ放出することができる(つまり、フェースプレート
30、リヤプレート10.フレーム40のいずれも通ら
ない経路で熱を大気中へ放出することができる)から、
放熱性が向上し、電界放射型電子源の温度上昇をより抑
制することができ、放出電子量および電子放出効率がさ
らに安定するとともに信頼性が向上する。
【0041】また、リヤプレート10は、厚み方向にお
いて柱状体60に重なる部分に熱伝導性の高い材料より
なるピン状の放熱体62が埋設されているので、電界放
射型電子源で発生した熱をより迅速に放熱させることが
できる。なお、本実施形態では、リヤプレート10に放
熱体62を埋設しているが、フェースプレート30にお
いて柱状体60に重なる部分にピン状の放熱体を埋設す
るようにしてもよい。
【0042】また、本実施形態の画像表示装置では、リ
ヤプレート10の裏面側に、厚み方向において柱状体6
0に重なる部分に放熱用のパターン61が設けられてい
るので、電界放射型電子源で発生した熱をより一層迅速
に放熱させることができる。ここに、放熱用のパターン
61は、リヤプレート10の裏面側に設けられるもので
あるから、断面積を柱状体60の断面積よりも十分に大
きく設定することができ、放熱性を向上させることがで
きる。なお、本実施形態では、リヤプレート10の大気
側(裏面側)に放熱用のパターン61を設けてあるが、
フェースプレート30の大気側(前面側)に放熱用のパ
ターンを設けるようにしてもよい。他の構成は実施形態
1と同様である。
【0043】
【発明の効果】請求項1の発明は、電子を放出する複数
の電子放出部を有する電界放射型電子源が前面側に設け
られたリヤプレートと、電界放射型電子源からの電子線
を受けて可視光領域の光を発光する蛍光体層が後面側に
設けられリヤプレートの前面側に対向配置されてリヤプ
レートとの間の空間が真空に保たれるフェースプレート
と、電界放射型電子源で発生した熱をフェースプレート
側へ伝えるようにフェースプレートとリヤプレートとの
間に介在する放熱手段とを備えてなるものであり、電界
放射型電子源で発生した熱をフェースプレート側へ伝え
るようにフェースプレートとリヤプレートとの間に介在
する放熱手段を備えていることにより、電界放射型電子
源で発生した熱をフェースプレート側から大気中へ放出
することができるので、電界放射型電子源の温度上昇を
抑制できるから、動作中における電界放射型電子源の放
出電子量および電子放出効率を安定させることができ、
また、電界放射型電子源の表面電極などのエレクトロマ
イグレーションによる高抵抗化や断線を防止することが
できるので、輝度の低下や画素の欠落を防止することが
でき、長寿命化を図れるという効果がある。
【0044】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
プレートとの間に介在する柱状体よりなり、当該柱状体
の表面に高抵抗膜若しくは絶縁膜が形成されているの
で、高抵抗膜若しくは絶縁膜により電気絶縁性を確保で
きるから、柱状体として用いる材料の制約が少なくな
り、より熱伝導性が高い材料を用いることが可能になる
という効果がある。
【0045】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
プレートとの間に介在する窒化アルミニウムよりなる柱
状体であるので、柱状体の熱伝導率が大きくしかも電気
絶縁性が高いから、放熱性が向上し、また、柱状体の電
気絶縁性が大きいことにより請求項2の発明のように柱
状体の表面に高抵抗膜や絶縁膜を形成する必要がなくな
るという効果がある。
【0046】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
プレートとの間に介在する金属よりなる柱状体であり、
当該柱状体の表面に絶縁膜が形成されているので、絶縁
膜により電気絶縁性を確保できるから、柱状体として用
いる金属の制約が少なくなり、より熱伝導性が高い材料
を用いることが可能になるという効果がある。
【0047】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、前記電界放射型電子源は、複数の電子放出部に共有
されるバス電極を備え、前記放熱手段は、前記フェース
プレートと前記リヤプレートとの間に介在する柱状体よ
りなり、当該柱状体は前記リヤプレートの厚み方向にお
いてバス電極に重なる部位に配設されているので、バス
電極を備えていることにより、配線の抵抗を小さくする
ことができ、また、柱状体が前記リヤプレートの厚み方
向においてバス電極に重なる部位に配設されていること
により、放熱性が向上するとともに、各電子放出部にお
いて電子が放出される面の面積が小さくなるのを抑制す
ることができるという効果がある。
【0048】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
プレートとの間に介在する柱状体よりなり、前記フェー
スプレートと前記リヤプレートとの少なくとも一方に
は、厚み方向において前記柱状体に重なる部分に熱伝導
性の高い材料よりなる放熱体が埋設されているので、前
記電界放射型電子源で発生した熱をより迅速に放熱させ
ることができるという効果がある。
【0049】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
プレートとの間に介在する柱状体よりなり、前記フェー
スプレートと前記リヤプレートとの少なくとも一方の大
気側には、厚み方向において前記柱状体に重なる部分に
放熱用のパターンが設けられているので、前記電界放射
型電子源で発生した熱をより迅速に放熱させることがで
きるという効果がある。
【0050】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、前記フェースプレートの後面側に前記蛍光体層を覆
うように被着された金属膜よりなるメタルバック層と、
前記フェースプレートと前記リヤプレートとの間を規定
距離に保つように前記フェースプレートと前記リヤプレ
ートとの間に介在する枠状のフレームとを備え、前記放
熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤプレートと
の間に介在する柱状体よりなり、前記メタルバック層
は、前記柱状体と接触する部分の厚さを前記蛍光体層に
重なる部分の厚さよりも厚くしてあるので、前記電界放
射型電子源で発生した熱をより効率的に放出することが
できて、前記電界放射型電子源の温度上昇をより抑制す
ることができ、放出電子量および電子放出効率がさらに
安定するとともに信頼性が向上するという効果がある。
【0051】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、前記フェースプレートの後面側に前記蛍光体層を覆
うように被着された金属膜よりなるメタルバック層と、
前記フェースプレートと前記リヤプレートとの間を規定
距離に保つように前記フェースプレートと前記リヤプレ
ートとの間に介在する枠状のフレームとを備え、メタル
バック層がフレームの外側まで延設されているので、前
記電界放射型電子源で発生した熱を前記放熱手段および
前記メタルバック層を介して大気中へ放出することがで
きるから、放熱性が向上し、前記電界放射型電子源の温
度上昇をより抑制することができ、放出電子量および電
子放出効率がさらに安定するとともに信頼性が向上する
という効果がある。
【0052】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項9の発明において、前記放熱手段は、耐大気圧用の補
強スペーサとして機能する程度の強度を有するので、耐
大気圧用の補強スペーサを別途に設ける必要がなくなる
という効果がある。
【0053】請求項11の発明は、請求項1ないし請求
項10の発明において、前記電子放出部は、前記電子源
側基板の厚み方向において前記電子源側基板側の下部電
極と前記フェースプレート側の表面電極との間に設けら
れた酸化若しくは窒化した多孔質半導体層よりなるドリ
フト部を有し、ドリフト部は、少なくとも、前記電子源
側基板の厚み方向に沿って形成された複数の柱状の半導
体結晶と、半導体結晶間に介在するナノメータオーダの
半導体微結晶と、半導体結晶の表面に形成された第1の
絶縁膜と、半導体微結晶の表面に形成され当該半導体微
結晶の結晶粒径よりも小さな膜厚の第2の絶縁膜とから
なるので、電子放出時の真空度依存性が小さく低コスト
化を図ることができ、また、ドリフト部では電子が半導
体微結晶に衝突せずに第2の絶縁膜に印加されている電
界で加速されてドリフトし、ドリフト部で発生した熱の
一部が柱状の半導体結晶を通して放熱されるから、電子
放出時にポッピング現象が発生せず安定して電子を放出
することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す一部破断した概略斜視図であ
る。
【図2】同上における電界放射型電子源の要部概略断面
図である。
【図3】同上における電界放射型電子源の動作説明図で
ある。
【図4】同上における電界放射型電子源の動作説明図で
ある。
【図5】実施形態2を示し、(a)は要部断面図、
(b)は(a)のX−X’断面図である。
【図6】実施形態3の要部概略断面図である。
【図7】従来の電界放射型電子源の一例を示す概略断面
図である。
【図8】同上の電界放射型電子源の動作説明図である。
【符号の説明】
6 強電界ドリフト層 6a ドリフト部 6b 分離部 7 表面電極 8 下部電極 10 リヤプレート 17 バス電極 30 フェースプレート 31 コレクタ電極 32 蛍光体層 33 メタルバック層 34 分離体 40 フレーム 51 グレイン 52 シリコン酸化膜 60 柱状体 61 パターン 62 放熱体 63 シリコン微結晶 64 シリコン酸化膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相澤 浩一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 菰田 卓哉 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 本多 由明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 幡井 崇 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 櫟原 勉 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5C032 AA01 BB20 CC10 5C036 BB04 EE01 EE12 EF01 EF06 EF09 EG01 EG12 EG36 EH06 EH08 EH11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子を放出する複数の電子放出部を有す
    る電界放射型電子源が前面側に設けられたリヤプレート
    と、電界放射型電子源からの電子線を受けて可視光領域
    の光を発光する蛍光体層が後面側に設けられリヤプレー
    トの前面側に対向配置されてリヤプレートとの間の空間
    が真空に保たれるフェースプレートと、電界放射型電子
    源で発生した熱をフェースプレート側へ伝えるようにフ
    ェースプレートとリヤプレートとの間に介在する放熱手
    段とを備えてなるとを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記放熱手段は、前記フェースプレート
    と前記リヤプレートとの間に介在する柱状体よりなり、
    当該柱状体の表面に高抵抗膜若しくは絶縁膜が形成され
    てなることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記放熱手段は、前記フェースプレート
    と前記リヤプレートとの間に介在する窒化アルミニウム
    よりなる柱状体であることを特徴とする請求項1記載の
    画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記放熱手段は、前記フェースプレート
    と前記リヤプレートとの間に介在する金属よりなる柱状
    体であり、当該柱状体の表面に絶縁膜が形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記電界放射型電子源は、複数の電子放
    出部に共有されるバス電極を備え、前記放熱手段は、前
    記フェースプレートと前記リヤプレートとの間に介在す
    る柱状体よりなり、当該柱状体は前記リヤプレートの厚
    み方向においてバス電極に重なる部位に配設されてなる
    ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記放熱手段は、前記フェースプレート
    と前記リヤプレートとの間に介在する柱状体よりなり、
    前記フェースプレートと前記リヤプレートとの少なくと
    も一方には、厚み方向において前記柱状体に重なる部分
    に熱伝導性の高い材料よりなる放熱体が埋設されてなる
    ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記放熱手段は、前記フェースプレート
    と前記リヤプレートとの間に介在する柱状体よりなり、
    前記フェースプレートと前記リヤプレートとの少なくと
    も一方の大気側には、厚み方向において前記柱状体に重
    なる部分に放熱用のパターンが設けられてなることを特
    徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記フェースプレートの後面側に前記蛍
    光体層を覆うように被着された金属膜よりなるメタルバ
    ック層と、前記フェースプレートと前記リヤプレートと
    の間を規定距離に保つように前記フェースプレートと前
    記リヤプレートとの間に介在する枠状のフレームとを備
    え、前記放熱手段は、前記フェースプレートと前記リヤ
    プレートとの間に介在する柱状体よりなり、前記メタル
    バック層は、前記柱状体と接触する部分の厚さを前記蛍
    光体層に重なる部分の厚さよりも厚くしてなることを特
    徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記フェースプレートの後面側に前記蛍
    光体層を覆うように被着された金属膜よりなるメタルバ
    ック層と、前記フェースプレートと前記リヤプレートと
    の間を規定距離に保つように前記フェースプレートと前
    記リヤプレートとの間に介在する枠状のフレームとを備
    え、メタルバック層がフレームの外側まで延設されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  10. 【請求項10】 前記放熱手段は、耐大気圧用の補強ス
    ペーサとして機能する程度の強度を有することを特徴と
    する請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の画像表
    示装置。
  11. 【請求項11】 前記電子放出部は、前記リヤプレート
    の厚み方向において前記リヤプレート側の下部電極と前
    記フェースプレート側の表面電極との間に設けられた酸
    化若しくは窒化した多孔質半導体層よりなるドリフト部
    を有し、ドリフト部は、少なくとも、前記リヤプレート
    の厚み方向に沿って形成された複数の柱状の半導体結晶
    と、半導体結晶間に介在するナノメータオーダの半導体
    微結晶と、半導体結晶の表面に形成された第1の絶縁膜
    と、半導体微結晶の表面に形成され当該半導体微結晶の
    結晶粒径よりも小さな膜厚の第2の絶縁膜とからなるこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに
    記載の画像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003071576A1 (fr) * 2002-02-19 2003-08-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Dispositif d'affichage d'image

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