JP3897711B2 - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3897711B2 JP3897711B2 JP2003036161A JP2003036161A JP3897711B2 JP 3897711 B2 JP3897711 B2 JP 3897711B2 JP 2003036161 A JP2003036161 A JP 2003036161A JP 2003036161 A JP2003036161 A JP 2003036161A JP 3897711 B2 JP3897711 B2 JP 3897711B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- image
- photosensitive drum
- transfer
- intermediate transfer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Color Electrophotography (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Control Or Security For Electrophotography (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法を利用した画像形成装置、更に詳細には感光ドラムの周囲に複数の現像器を配置し、感光ドラム上に形成されたトナー像を中間転写体上で各色重ねた後に転写材に一括転写する方式を採用する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式を採用するカラー画像形成装置としては、感光ドラム等の第1の像担持体の他に、中間転写体等の第2の像担持体を備えたものが知られている。この種のカラー画像形成装置は、第1の像担持体上に形成したトナー像を第2の像担持体上に転写する所謂1次転写を行い、この1次転写の工程を複数回繰り返して第2の像担持体上に複数色のトナー像を重ねた後、搬送されてくる紙等の転写材上に複数色のトナー像を一括して2次転写し、定着器でトナー像を転写材に溶融・加圧固着して定着するものである。
【0003】
図9に第2の像担持体として中間転写ベルト(中間転写体)を使用したカラー画像形成装置の一例を示す。
【0004】
矢印A方向に回転する感光ドラム3は、帯電器5によって一様に帯電され、レーザー光6によってその表面に静電潜像が形成される。
【0005】
そして、感光ドラム3の周囲には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色の各色トナーをそれぞれが収納した3個の現像器1−1,1−2,1−3と、ブラック(Bk)のトナーが収納された現像器1−4が配置されている。
【0006】
上記現像器1−1,1−2,1−3のうちの1つが交換手段4によって選択されて感光ドラム3に近接する一方、現像器1−4は感光ドラム3に常時近接し、これらの近接している2つの現像器のうちの1つが感光ドラム3上の静電潜像の現像に供されて感光ドラム3上にトナー像を形成する。
【0007】
前記現像器1−1〜1−4の配置構成に関し、これらY,M,C,Bkの4つの現像器1−1〜1−4の全てが感光ドラム3の周囲に近接する構成を採用すると感光ドラム3の径が大きくなり、装置が大型化してコストが高くなってしまうため、使用頻度が高いBkトナーを含有する現像器1−4は感光ドラム3の周囲に常時近接し、一方、Y,M,Cの3つの現像器1−1〜1−3に関しては、それら3つの現像器1−1〜1−3のうちの1つを自動的に選択して感光ドラム3に近接させ、この構成によって感光ドラム3の小径化を図っている。
【0008】
又、低コスト化の要求から文字情報が多く使用頻度が高いBkトナーには磁性1成分トナーを使用する1成分現像法を用い、画質の向上の要求からY,M,Cトナーには非磁性トナーと磁性キャリヤから成る2成分現像法を用い、このように2つの現像方法を併用している。
【0009】
而して、1次転写ローラ8にバイアスが印加されることによって中間転写ベルト7の裏面にトナーと逆極性の電荷が付与され、感光ドラム3上に現像された前記トナー像は1次転写部位(1次転写ニップ)9を介して中間転写ベルト7上に1次転写される。尚、この1次転写が終了した感光ドラム3の表面に残った1次転写残トナーは、クリーニング部材13によって除去回収され、更に露光14によって残留電荷が除去され、次の色の画像形成過程に入る。
【0010】
上記1次転写工程を4色のトナー像について繰り返し行うことにより、中間転写ベルト7上に4色重ねのフルカラートナー像が形成される。次いで、2次転写内ローラ10aと中間転写ベルト7及び2次転写外ローラ10bの間に形成される2次転写部位11によって挟持搬送される転写材12の裏面に、バイアスが印加された2次転写外ローラ10bからトナーと逆極性の電荷を付与し、前記フルカラートナー像を一括して転写材12に2次転写する。そのフルカラートナー像は、不図示の定着器により定着されて転写材12上に定着される。尚、2次転写が終了した中間転写ベルト7に残った2次転写残トナーは、不図示のクリーニング部材によって除去される。
【0011】
ところで、前記1次転写ローラ8及び2次転写ローラ10a,10bとしては、抵抗が1010Ω・cm以下のローラを用いることが一般的である。
【0012】
又、前記中間転写ベルト7としては、一例として、体積抵抗率が1011〜1016Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ50〜300μm程度の無端状の樹脂ベルトが用いられる。例えば、樹脂ベルトの材質としては、PVdF(ポリフッ化ビニリデン)、ナイロン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート等の樹脂フィルム等を用いることができる。抵抗調整には上記樹脂ベルトにカーボン、ZnO、SnO2 、TiO2 、その他の導電性の充填材を用いることにより108 〜1012Ω・cm程度に体積抵抗率を調整することができる。このように低〜中抵抗化を図ることで、中間転写ベルト7の電荷の蓄積による画像不良が防止することができ、除電機構の省略も可能となる。
【0013】
更に、別の例として、中間転写ベルト7の材質として、樹脂よりも低硬度の厚さ0.5〜2mm程度のゴム材(クロロプレンゴム、EPDM、NBR、ウレタンゴム等)を、体積抵抗率1011〜1016Ω・cm程度に調整して用いることもできる。
【0014】
以上の画像形成装置おいて、中間転写ベルト7上に転写材1枚分のトナー像(α)を形成する1イメージモードと2枚分のトナー像(α)(β)を形成する2イメージモードがあるが、ここでは、感光ドラム3に対するトナー像の形成順番が変更される例として、2イメージモードの場合について説明する。
【0015】
先ず、感光ドラム3に選択的に近接している現像器1−1により単色Yのトナー像(αY)(βY)がこの順に感光ドラム3上に現像され、次いでそのトナー像(αY)(βY)が図10(a)に示すように中間転写ベルト7上に1次転写され、感光ドラム3に選択的に近接する現像器を現像器1−1から現像器1−2に交換している間に感光ドラム3に常時近接している現像器1−4により単色Bkのトナー像(αk)のみが感光ドラム3上に現像され、次いで、中間転写ベルト7上の単色Yのトナー像(αY)に重ねて1次転写されて図10(b)に示すように中間転写ベルト7上にトナー像(αYk)が形成される。
【0016】
交換して感光ドラム3に近接するようになった現像器1−2により単色Mのトナー像(βM)(αM)がこの順に感光ドラム3上に現像され、次いで、トナー像(βM)(αM)が中間転写ベルト7上のトナー像(βY)とトナー像(αYk)に順次重ねて1次転写され、図10(c),(d)に示すように、中間転写ベルト7上にトナー像(βYM)(αYkM)が形成され、次いで感光ドラム3に選択的に近接する現像器を現像器1−2から現像器1−3に交換している間に感光ドラム3に常時近接している現像器1−4により単色Bkのトナー像(βk)のみが感光ドラム3上に現像され、次いで、中間転写ベルト7上のトナー像(βYM)に重ねて1次転写されて図10(e)に示すように中間転写ベルト7上にトナー像(βYMk)が形成され、交換して感光ドラム3に近接するようになった現像器1−3により単色Cのトナー像(αC)(βC)がこの順に感光ドラム3上に現像され、次いで、トナー像(αC)(βC)が中間転写ベルト7上のトナー像(αYkM)(βYMk)に順次重ねて1次転写され、図10(f),(g)に示すように中間転写ドラム7上にトナー像(αYkMC)(βYMkC)が形成され、繰り返し行われた上記1次転写工程により形成された中間転写ベルト7上のトナー像(αYkMC)(βYMkC)が転写材12に一括して2次転写される。
【0017】
上記構成はY,M,Cの現像器1−1,1−2,1−3を交換しているときの時間を有効活用してBkの作像を行い、画像形成に要する時間の短縮を図っている。
【0018】
ところで、一般的に、Y,M,Cトナーに比べてBkトナーの帯電量(トリボ)が少ないことが知られている。これは、Bkトナーに含有される磁性体やカーボンに起因するものと考えられる。又、トナーの帯電量に比例して最適転写バイアスが大きくなることも知られている。更に、同色のBkの場合でも、非磁性Bkトナーに比べて磁性Bkトナーの方がトリボが少ないことも知られている。
【0019】
図11及び図12はトナーの種類或は状態における最適な2次転写バイアスを模式的に示した図である。図11は感光体上のトナーに対して帯電を行わない場合を示し、図12は感光体上のトナーに対して帯電を行った場合を示している。
【0020】
このような状態で、中間転写ベルト7上の非磁性Y,M,Cトナーと磁性Bkトナーを2次転写ニップ部11で一括転写しようとしたときに、Y,M,Cトナーの最適2次転写バイアスを2次転写バイアスに用いると、図11が示すように、Bkトナーに対してはバイアスが大き過ぎるために2次転写不良を起こし、一方、Bkトナーの最適2次転写バイアスを2次転写バイアスに用いるとY,M,Cトナーに対してはバイアスが小さ過ぎるために2次転写不良を起こす。
【0021】
そこで、従来、図9に示すポスト帯電器2により感光ドラム3上の磁性Bkトナー像の帯電量を増加させ、図12に示すように磁性トナーも非磁性トナーも最適に2次転写できるようにしている。
【0022】
又、特開平11−231597号公報には、2つの画像形成部に表裏一対の画像を形成し、両面同時一括転写する際に、表裏一対画像の帯電量を、感光ドラムに設けた帯電器によって略一致に調整する構成が記載されている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来例には以下のような問題があった。
【0024】
即ち、感光ドラム3から中間転写ベルト7上に転写されたトナーは、その後に繰り返し行われる1次転写工程の間も中間転写ベルト7上に保持され続けるが、1次転写ニップ部9において、トナーと感光ドラム3又は中間転写ベルト7との間で電荷の授受が行われ、2次転写直前では図13(a),(b)に示すように、同じ色のトナーでも1次転写ニップ部を通過する回数の多いトナーの方が帯電量(トリボ)が多い。
【0025】
前述のように、トナーの帯電量に比例して最適2次転写バイアスも増加することが知られており、この結果、図14に示すように、1次転写ニップ部を2回通過させて2次転写するのと、3回通過させて2次転写するのとでは最適2次転写バイアスが異なる。従来例では、1次転写ニップ部9を非磁性トナー像の(αM)が2回通過・(βM)が3回通過し、磁性トナーの(αk)が3回通過・(βk)が2回通過する。
【0026】
然るに、図14に示すように、非磁性トナー同士の場合はトリボ差が元々小さいため、通過回数が異なっても共通の最適2次転写バイアスを得ることができた。
【0027】
しかしながら、磁性トナー(αk)(βk)の場合は、図13(b)に示すように、通過回数に対する帯電量の変化の差が非磁性トナーの場合に比べて大きく、図9に示す前記ポスト帯電器2によって前記磁性Bkトナー像(αk)と(βk)に同量の電荷を付与した場合、図14に示すように、1次転写部9を2回通過する該磁性トナー(βk)又は3回通過する該磁性トナー(αk)の何れか一方が2次転写不良を起こす場合があった。つまり、中間転写体上の2枚分のトナー像を構成するフルカラートナー像(α)か(β)の何れか一方が2次転写時に2次転写不良を起こす場合があった。
【0028】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、中間転写体に対する各色現像剤像の形成順番が変わった場合にも、2次転写を良好に行うことができる画像形成装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体上の静電潜像を非磁性トナーで現像する現像手段と、前記像担持体上の静電像を磁性トナーで現像する現像手段と、該現像手段により現像された各現像剤像を中間転写体上に順次重ねて1次転写する1次転写手段と、前記中間転写体上に重ねて転写された現像剤像を転写材に一括して2次転写を行う2次転写手段と、前記像担持体上の磁性トナーの現像剤像のみに電荷を付与する電荷付与手段と、を有し、前記磁性トナーの現像剤像の1次転写順序が異なる現像剤像を中間転写体上に形成可能であり、前記電荷付与手段は、前記磁性トナーの前記現像剤像が1次転写されてから2次転写されるまでの間に1次転写部を通過する回数が少なくなるほど、前記磁性トナーの前記現像剤像への付与電荷を多くすることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0031】
<実施の形態1>
図1は本発明に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
【0032】
矢印A方向に回転する感光ドラム3は、正の帯電特性を有するアモルファスシリコン系感光体であって、帯電器5によって一様に正に帯電され、レーザー光6によってその表面に静電潜像が形成される。
【0033】
そして、上記感光ドラム3の周囲には、Y(イエロー)、M(マゼンタ),Cの3色の負極性に帯電した各色トナーがそれぞれ収納された3個の現像器1−1,1−2,1−3と、負極性に帯電したBk(ブラック)のトナーが収納された現像器1−4が配置されている。
【0034】
上記現像器1−1,1−2,1−3のうちの1つが交換手段4によって選択された感光ドラム3に近接する一方、現像器1−4は感光ドラム3に常時近接し、これらの近接している2つの現像器のうちの1つが感光ドラム3上の静電潜像の現像に供され、感光ドラム3上にトナー像を形成する。
【0035】
尚、ポスト帯電器2に、トナーと同極性の負極性のバイアスを印加して感光ドラム3上のBkトナー像に負極性の電荷を付与する。又、Bk(黒)トナーには磁性1成分トナー、Y(イエロー)・M(マゼンタ)・C(シアン)トナーには非磁性トナーと磁性キャリヤから成る2成分現像剤を用い、1成分現像法と2成分現像法を併用している。
【0036】
次に、1次転写ローラ8にバイアスが印加されることにより中間転写ベルト7の裏面にトナーと逆極性の電荷が付与され、感光ドラム3上に現像された前記トナー像は、1次転写ニップ部9を介して中間転写ベルト7上に1次転写される。尚、この1次転写が終了した感光ドラム3の表面に残った1次転写残トナーは、クリーニング部材13によって除去回収され、更に露光14によって残留電荷が除去され、次の色の画像形成過程に入る。
【0037】
この1次転写工程を4色のトナー像について繰り返し行うことにより、中間転写ベルト7上に4色重ねのフルカラートナー像が形成される。次いで、2次転写内ローラ10aと中間転写ベルト7及び2次転写外ローラ10bの間に形成される2次転写部位11によって挟持搬送される転写材12の裏面に、バイアスが印加された2次転写外ローラ10bからトナーと逆極性の電荷を付与し、前記フルカラートナー像を一括して転写材12に2次転写する。そのフルカラートナー像は、不図示の定着器により定着されて転写材12上に定着される。尚、2次転写が終了した中間転写ベルト7に残った2次転写残トナーは、不図示のクリーニング部材によって除去される。
【0038】
ここで、前記1次転写ローラ8と2次転写ローラ10a,10bとしては、抵抗が106 Ω・cmの導電性ゴムローラを用いている。又、前記中間転写ベルト7には、厚さ75μm程度の無端状のPI(ポリイミド)樹脂ベルトをカーボンで体積抵抗率108 〜109 Ω・cm程度に抵抗調整したものを用いた。
【0039】
以上の画像形成装置おいて、中間転写ベルト7上に転写材1枚分のトナー像(α)を形成する1イメージモードと2枚分のトナー像(α)(β)を形成する2イメージモードがあるが、ここでは、画像形成順番が変わる2イメージモードの場合に関して説明する。
【0040】
先ず、感光ドラム3に選択的に近接している現像器1−1により単色Yのトナー像(αY)(βY)がこの順に感光ドラム3上に現像され、次いで、図10(a)に示すように中間転写ベルト7上に1次転写され、感光ドラム3に選択的に近接する現像器を現像器1−1から現像器1−2に交換している間に感光ドラム3に常時近接している現像器1−3により単色Bkのトナー像(αk)のみが感光ドラム3上に現像され、次いで、ポスト帯電器2に負極のバイアスVαが印加されて該トナー像(αk)に負の電荷が付与され、次いで、中間転写ベルト7上の単色Yのトナー像(αY)に重ねて1次転写されて図10(b)に示すように中間転写ベルト7上にトナー像(αYk)が形成され、交換して感光ドラム3に近接するようになった現像器1−2により単色Mのトナー像(βM)(αM)がこの順に感光ドラム3上に現像され、次いで、中間転写ベルト7上の単色Yのトナー像(βY)とトナー像(αYk)に順次重ねて1次転写され、図10(c),(d)に示すように、中間転写ベルト7上にトナー像(βYM)(αYkM)が形成され、次いで感光ドラム3に選択的に近接する現像器を現像器1−2から現像器1−4に交換している間に感光ドラム3に常時近接している現像器1−3により単色Bkのトナー像(βk)のみが感光ドラム3上に現像され、次いで、ポスト帯電器2に負極のバイアスVβが印加されて該トナー像(βk)に負の電荷が付与され、次いで、中間転写ベルト7上のトナー像(βYM)に重ねて1次転写されて図10(e)に示すように中間転写ベルト7上にトナー像(βYMk)が形成され、交換して感光ドラム3に近接するようになった現像器1−4により単色Cのトナー像(αC)(βC)がこの順に感光ドラム3上に現像され、次いで、中間転写ベルト7上のトナー像(αYkM)(βYMk)に順次重ねて1次転写されて、図10(f),(g)に示すように中間転写ベルト7上にトナー像(αYkMC)(βYMkC)が形成され、繰り返し行われた上記1次転写工程により形成された中間転写ベルト7上のフルカラートナー像(αYkMC)(βYMkC)が転写材12に一括して2次転写される。
【0041】
ここで、ポスト帯電器2に印加する負のバイアスの絶対値Vα(1次転写部を3回通過するトナー像αkに対するポスト帯電器2への印加電圧),Vβ(1次転写部を2回通過するトナー像βkに対するポスト帯電器2への印加電圧)の設定について説明する。
【0042】
先ず、図2に示すように、2次転写バイアスを非磁性トナーの最適2次転写バイアスの範囲の最小値に固定し、ポスト帯電器2に印加するバイアスを調整して磁性トナー(Bk)の帯電量を徐々に増量させ、それに応じて画像不良のない最適1次転写バイアスを用い、磁性トナー(Bk)が2次転写不良しなくなったときの2次転写直前の磁性トナー(Bk)の単位質量当たりの帯電量の絶対値Q1(μC/g)を求める。
【0043】
同様に、2次転写バイアスを非磁性トナーの最適2次転写バイアスの範囲の最大値に固定し、ポスト帯電器2に印加するバイアスを調整して磁性トナー(Bk)の帯電量を徐々に増量させ、それに応じて画像不良のない最適1次転写バイアスを用い、磁性トナー(Bk)が2次転写不良しなくなってから再び2次転写不良し始めたときの2次転写直前の磁性トナー(Bk)の単位質量当たりの帯電量の絶対値Q2(μC/g)を求める。
【0044】
本実施の形態のトナー像(1次転写部を3回通過するαk)と(1次転写部を2回通過するβk)のそれぞれについて、ポスト帯電器2に印加するバイアスを変えて1次転写を行い、該(αk)と(βk)の2次転写直前のトナーの単位質量当たりの帯電量(μC/g)の関係を求めると図3のようになる。尚、1次転写バイアス値はポスト帯電器2に印加するバイアスに応じて最適な値に設定される。
【0045】
図3より、1次転写を通過する回数の少ない、即ち中間転写ベルトへの転写順番が遅いトナー像の方がポスト帯電器に印加する電圧を高くする必要があることが分かる。
【0046】
よって、2次転写直前のトナーの単位質量当たりの帯電量がQ1からQ2の間にあるときに、磁性トナーと非磁性トナーは共に2次転写不良を起こすことなく一括転写できるため、図1より、
V1≦Vα≦V2、V3≦Vβ≦V4
になる。
【0047】
尚、本実施の形態においては、ポスト帯電器による帯電は、非磁性トナーに対して電荷量が大きく異なる磁性トナーに対してのみ行う例が示された。しかしながら、非磁性トナー同士であっても互いの電荷量が大きく異なり、最適な2次転写バイアスの共通化が図れないような場合においては、非磁性トナーに対してもポスト帯電器を用いてトリボ調整行うことが望ましい。その際、先の説明で述べた通り、ポスト帯電器の印加電圧を1次転写の通過回数(中間転写体への転写順番)に応じた値とすれば良い。
【0048】
又、複数の現像器間でトリボ値が異なり、そのままでは最適な2次転写バイアスを共有できないような場合においては、各現像器による現像剤のトリボ差が小さくなるように、各現像器により形成された現像剤像に、適宜、ポスト帯電器による帯電を行うようにした画像形成装置においても、本発明を適用することができる。この場合、ポスト帯電器に印加される電圧値は、現像器に応じた制御値が設定される。よって、図3に示すような特性データが各現像器毎に準備され、制御に用いられることになる。
【0049】
又、本実施の形態では、中間転写ベルト7上に転写材1枚分のトナー像(α)を形成する1イメージモードから2枚分のフルカラートナー像(α)(β)を形成する2イメージモードになり、その(α)(β)で磁性Bkトナー像の形成順が変わったときに、ポスト帯電器2の制御を変えて印加するバイアス値をVα,Vβになるように制御する例について述べたが、イメージモードの場合に限らず、他の目的でトナー像の重ね順番が変わる場合においても、本発明が有効であることは勿論である。
【0050】
又、本実施の形態においては、ポスト帯電器2に印加する電圧値を制御する方法について説明したが、印加する電流値を制御しても良い。
【0051】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
【0052】
本実施の形態においては、ポスト帯電器の印加電圧の値を、トナー像の重ね順番のみならず、感光ドラム上に形成したパッチ画像の検知結果も加味して決定することを特徴とする。本実施の形態によれば、装置の長期使用等に伴ってトナートリボが変動した場合においても、安定した2次転写を行うことができる。
【0053】
以下、本実施の形態について説明する。
【0054】
図4は本実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図であり、本図においては前記実施の形態1と同じ構成のものについては同符号を付している。
【0055】
図4において、15は感光ドラム3上に形成したパッチ画像の濃度を検出する濃度検出手段、16は感光ドラム3の表面電位を検出する表面電位検出手段である。
【0056】
而して、パッチ画像は以下のように形成される。
【0057】
図5に示すように、感光ドラム3をVd=+500Vに一様帯電し、レーザ光6によりV1=+150Vの箇所を適宜形成することによってパッチ用の潜像形成が行われる。このとき、感光ドラム3の表面電位を表面電位検出手段16で検出しながら電位制御を行えば、より正確な潜像形成を行うことができる。
【0058】
次に、図6に示すように、負に帯電したトナーを有する現像器1−4に、現像バイアスVdc=+300Vが印加され、Vd部との電位コントラストによりトナーパッチが形成される。ここで現像されるトナー量は、トナーの帯電量Q0(μC/g)に応じた値となる。
【0059】
濃度検出手段15は、発光部と受光部を持ち、発光部からの反射光を受光することにより感光ドラム3上のトナーパッチ濃度を検出する。ここで、トナー帯電量Qとトナーパッチ濃度Dとの間には、図7に示すような相関があることが実験的に分かっている。即ち、パッチ濃度が増加する程、トナー帯電量は低下するという傾向がある。よって、所定の電位コントラストの下でパッチ画像を形成し、そのパッチ濃度を検出することによって、そのときのトナートリボを知ることができる。
【0060】
ところで、画像形成装置を使い続けると、トナーの帯電量Qが、図8に示すようにQ0からQxに低下することがあり、そのときのパッチ濃度はDxとして検出される。
【0061】
装置初期のトナー帯電量がQ0であり、ポスト帯電器2に印加されるバイアスが前記実施の形態1に示された範囲、V1≦Vα≦V2、V3≦Vβ≦V4であるならば、トナー像αkとβkの2次転写直前のトナー帯電量は、図3に示された最適範囲Q1〜Q2の範囲に収めることができる。
【0062】
しかしながら、装置を使い続けることによりトナー帯電量がQ0からQxに低下すると、ポスト帯電器2の印加電圧が前記のままであると、トナー像αkとβkの2次転写直前のトナー帯電量はQ1以下になってしまい、転写不良を招いてしまうことがある。
【0063】
そこで、本実施の形態においては、パッチ濃度を検出することでトナー帯電量の変化を検出し、その検出結果に応じて、画像形成順番に応じて決定されたポスト帯電器の印加電圧を補正するようにしている。
【0064】
以下にその具体的な方法を示す。
【0065】
前述のように、図5及び図6に示すようにパッチ画像を形成し、その濃度を検出し、図7の特性を参照することによってそのときのトナー帯電量を知ることができる。そして、そのときの検出されたトナー帯電量をQxとする。
【0066】
而して、トナー帯電量の変化に応じて、図1におけるV1,V2,V3,V4を、それぞれV1’,V2’,V3’,V4’と補正する。尚、V1’,V2’,V3’,V4’は、初期のトナー帯電量をQ0とすると、以下のように表される。
【0067】
V1’=V1×(Qx/Q0)
V2’=V2×(Qx/Q0)
V3’=V3×(Qx/Q0)
V4’=V4×(Qx/Q0)
よって、補正後のポスト帯電器2への印加電圧Vα,Vβは、以下の範囲内となる。
【0068】
V1’≦Vα≦V2’、V3’≦Vβ≦V4’
以上のような構成によれば、トナー像の画像形成順番によらず、且つ、装置の長期使用等に伴いトナートリボが変動した場合においても、安定した2次転写を行うことができる。
【0069】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体上の静電潜像を非磁性トナーで現像する現像手段と、前記像担持体上の静電像を磁性トナーで現像する現像手段と、該現像手段により現像された各現像剤像を中間転写体上に順次重ねて1次転写する1次転写手段と、前記中間転写体上に重ねて転写された現像剤像を転写材に一括して2次転写を行う2次転写手段と、前記像担持体上の磁性トナーの現像剤像のみに電荷を付与する電荷付与手段と、を有し、前記磁性トナーの現像剤像の1次転写順序が異なる現像剤像を中間転写体上に形成可能であり、前記電荷付与手段は、前記磁性トナーの前記現像剤像が1次転写されてから2次転写されるまでの間に1次転写部を通過する回数が少なくなるほど、前記磁性トナーの前記現像剤像への付与電荷を多くすることで、前記磁性トナーの現像剤像の1次転写順序が異なる現像剤像を中間転写体上に形成可能した場合にも、2次転写を良好に行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】トナーの最適2次転写バイアスを示す図である。
【図3】ポスト帯電器に印加するバイアスと2次転写直前のトナーの帯電量との関係を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図5】感光ドラム表面上の電位の状態を示す図である。
【図6】感光ドラム表面上にパッチトナーが載った状態を示す図である。
【図7】パッチ濃度とトナー帯電量都の関係を示す図である。
【図8】パッチ濃度とトナー帯電量との関係を示す図である。
【図9】従来の画像形成装置の概略構成図である。
【図10】画像重ね順番を示す模式図である。
【図11】トナー毎の最適2次転写バイアスの様子を示す図である。
【図12】ポスト帯電を行った場合のトナー毎の最適2次転写バイアスの様子を示す図である。
【図13】1次転写通過回数とトナートリボとの関係を示す図である。
【図14】トナー毎の最適2次転写バイアスの様子を示す図である。
【符号の説明】
1−1〜1−4 現像器(現像手段)
2 ポスト帯電器
3 感光ドラム(像担持体)
4 交換手段
5 帯電器
6 レーザー光(潜像形成手段)
7 中間転写ベルト(中間転写体)
8 1次転写ローラ(1次転写手段)
9 1次転写ニップ部
10a 2次転写内ローラ(2次転写手段)
10b 2次転写外ローラ(2次転写手段)
11 2次転写部位
12 転写材
13 クリーニング部材
14 露光
15 濃度検出手段
16 表面電位検出手段(電位検出手段)
Claims (1)
- 像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体上の静電潜像を非磁性トナーで現像する現像手段と、前記像担持体上の静電像を磁性トナーで現像する現像手段と、該現像手段により現像された各現像剤像を中間転写体上に順次重ねて1次転写する1次転写手段と、前記中間転写体上に重ねて転写された現像剤像を転写材に一括して2次転写を行う2次転写手段と、前記像担持体上の磁性トナーの現像剤像のみに電荷を付与する電荷付与手段と、を有し、前記磁性トナーの現像剤像の1次転写順序が異なる現像剤像を中間転写体上に形成可能であり、前記電荷付与手段は、前記磁性トナーの前記現像剤像が1次転写されてから2次転写されるまでの間に1次転写部を通過する回数が少なくなるほど、前記磁性トナーの前記現像剤像への付与電荷を多くすることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003036161A JP3897711B2 (ja) | 2002-02-15 | 2003-02-14 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002038612 | 2002-02-15 | ||
JP2002-38612 | 2002-02-15 | ||
JP2003036161A JP3897711B2 (ja) | 2002-02-15 | 2003-02-14 | 画像形成装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003307908A JP2003307908A (ja) | 2003-10-31 |
JP2003307908A5 JP2003307908A5 (ja) | 2006-03-30 |
JP3897711B2 true JP3897711B2 (ja) | 2007-03-28 |
Family
ID=29405214
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003036161A Expired - Fee Related JP3897711B2 (ja) | 2002-02-15 | 2003-02-14 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3897711B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006184438A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Kyocera Mita Corp | フルカラー画像形成方法 |
-
2003
- 2003-02-14 JP JP2003036161A patent/JP3897711B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003307908A (ja) | 2003-10-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4684617B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4110035B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004325793A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002162801A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006195143A (ja) | 画像形成装置 | |
US6842600B2 (en) | Image forming apparatus with order-of image-transfer charge control feature | |
JP2007072167A (ja) | 画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP4432377B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3897711B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP6887978B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4454806B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002244369A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002372828A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2001117317A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002365937A (ja) | 画像形成装置 | |
JP7140553B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2003248361A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005017627A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2003241478A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4069582B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005164779A (ja) | 画像形成装置 | |
JPH10207148A (ja) | カラー画像形成装置 | |
JP2012027242A (ja) | カラー画像形成装置及びその製造方法 | |
JP2000098763A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005181906A (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20060124 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060213 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060213 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060602 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060606 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060804 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060905 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061106 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061212 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061219 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140105 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |