JP3897286B2 - 成型品取出機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、樹脂成形機から成型品を吸着保持して取り出す成型品取出機、詳しくは成型品を吸着保持するチャックの移動位置を数値入力したり、教示入力したりする際に使用する可搬型の操作ボックスに、成型品を吸着する際の各種吸着圧を設定して表示すると共に成型品吸着時の吸着圧が予め設定された不良吸着圧以下の場合には作業者に吸着不良を警告する警告手段を備えた成型品取出機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
成型品取出機から離れた箇所に設けられる操作ボックスに、吸着部材による成型品の実吸着圧を検出して表示したり、成型品に応じた所望の吸着圧を設定して表示する機能を備えたものとして、例えば特開2001−18266号公報に示す技術が知られている。
【0003】
該技術は、成形用吸着用の吸盤、負圧発生源および該負圧発生源と前記吸盤とを連通接続する吸気管を有する成形品吸着系と、成形品吸着系の吸着圧を検知する吸着圧検知器と、この吸着圧検知器の出力を数値変換して表示する吸着圧表示部と、成形品吸着系の吸着圧を設定する吸着圧設定手段と、この吸着圧設定手段の出力を数値変換して表示する設定圧表示部とを有するコントローラとを備えて、射出成形機に取付けられている射出成形品取出装置において、前記コントローラが射出成形品取出装置から離れた位置に設置されていることを特徴としている。
【0004】
しかし、上記した技術にあっては成形品吸着系から離れたコントローラ内に吸着圧検知器を設けて吸着系と分岐接続する構成であるため、吸着系の吸着圧が大きく変動した際にのみ実吸着圧を検出可能で、吸着系の実吸着圧をリアルタイムで検出できなかった。
【0005】
また、成形品吸着系とコントローラ内の吸着圧検知器を可撓性のパイプで接続する必要があるが、コントローラ自体、データ設定時の利便性から持ち運び可能であることを前提としているため、パイプ自体が可撓性を有していることが不可欠であるが、吸着圧を正確に検出するにはパイプが撓んだときであってもその断面積が常に一定であることが必要である。この要求を満たすにはパイプ自体に可撓性を持たせて折り曲げ可能にすることが困難になり、コントローラの持ち運び性が悪くなってコントローラ自体の操作性を悪くしている。
【0006】
更に、上記したコントローラにあっては、不正確な実吸着圧を検出して表示するのみで、成型品の吸着不良が発生したか否かまで検出できなかった。
【0007】
本発明は、上記した従来の欠点を解決するために発明されたもので、その課題とする処は、負圧発生装置とチャックの吸着部材における負圧吸着系の実吸着圧を正確に検出してチャックによる成型品の実吸着状態を有効に監視可能とする成型品取出機を提供することにある。
【0008】
本発明の他の課題は、検出された実吸着圧が予め設定された所定の不良吸着圧以下の場合には吸着不良による取出不良を作業者に警告して取出作業を効率化することができる成型品取出機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、成型品を吸着する吸着部材を有したチャックを移動制御して成型品を金型内から金型外の所定の箇所に取り出す成型品取出機及び該成型品取出機から離間した箇所に配置されると共に電気ケーブルを介して接続され、チャックの移動位置を設定する各種入力手段及び入力された移動位置を表示する表示手段を備えた操作ボックスにあって、該成型品取出機には、負圧を発生する負圧発生装置負圧発生装置と吸着部材とを接続する吸着系負圧発生装置による負圧を可変調整する負圧調整部材吸着系の実吸着圧を検出して電気信号を出力する吸着圧検出器を設けると共に、操作ボックスには、吸着部材による成型品の吸着圧を設定する吸着圧設定手段、吸着圧検出器からの電気信号に基づいて吸着系の実吸着圧を表示する吸着圧表示手段、吸着部材による成型品の吸着良否を判別するための不良吸着圧を設定する不良吸着圧設定手段、吸着部材による成型品の吸着時に実吸着圧が不良吸着圧以下の場合に警告する警告手段及び吸着圧設定手段により設定された吸着圧に基づいて負圧調整部材を制御して実吸着圧を所望の吸着圧に可変制御すると共に成型品吸着時の実吸着圧が不良吸着圧以下の時に警告手段を作動制御する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項2は、成型品を吸着する吸着部材を有したチャックを移動制御して成型品を金型内から金型外の所定の箇所に取り出す成型品取出機及び該成型品取出機から離間した箇所に配置されると共に電気ケーブルを介して接続され、チャックの移動位置を設定する各種入力手段及び入力された移動位置を表示する表示手段を備えた操作ボックスにあって、成型品取出機には、負圧を発生する負圧発生装置負圧発生装置と吸着部材とを接続する吸着系負圧発生装置による負圧を可変調整する負圧調整部材吸着系の負圧を開閉する負圧開閉部材吸着系の実吸着圧を検出して電気信号を出力する吸着圧検出器吸着系に圧縮空気を供給する圧縮空気開閉部材吸着系に供給される圧縮空気の圧力を可変調整する噴射圧調整部材を設けると共に、操作ボックスには、吸着部材による成型品の吸着圧を設定する吸着圧設定手段、吸着圧検出器からの電気信号に基づいて吸着系の実吸着圧を表示する吸着圧表示手段、吸着部材による成型品の吸着良否を判別するための不良吸着圧を設定する不良吸着圧設定手段、吸着部材による成型品の吸着時に実吸着圧が不良吸着圧以下の場合に警告する警告手段、吸着系に供給される圧縮空気圧を設定する圧縮空気圧設定手段及び吸着圧設定手段により設定された吸着圧に基づいて負圧調整部材を制御して実吸着圧を所望の吸着圧に可変制御すると共に成型品吸着時の実吸着圧が不良吸着圧以下の時に警告手段を作動制御し、かつ圧縮空気圧設定手段より設定された圧縮空気圧に基づいて圧縮空気圧調整部材を制御して所定の圧縮空気圧に可変制御すると共に成型品の吸着保持を解除する際に負圧開閉部材を閉作動制御した状態で圧縮空気開閉部材を開作動して吸着系に圧縮空気を供給して吸着部材から圧縮空気を噴射させる制御手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施形態】
以下に実施形態を示す図に従って本発明を説明する。
先ず、成型品取出機1について説明すると、図1〜図4において、樹脂成形機の固定側取付盤3の上部には成型品取出機1の本体フレーム5の基部が固定される。該本体フレーム5は樹脂成形機の中心軸線(長手方向)と直交する方向で、金型上方と樹脂成形機外の操作側または反操作側へ延びる長さからなり、走行体7が軸線直交方向へ往復移動可能に支持される。
【0012】
該走行体7には軸線方向へ延びる前後フレーム9が設けられ、前後フレーム9には前後走行体11が軸線方向へ往復移動可能に支持される。前後走行体11には昇降フレーム13が上下方向へ移動可能に支持され、該昇降フレーム13の下部には成型品を吸着する多数の吸着部材15が設けられたチャック17が取り付けられる。
【0013】
本体フレーム5に対して走行体7、前後フレーム9に対して前後走行体11及び前後走行体11に対して昇降フレーム13は、例えばサーボモータ等の電動モータ19・21・23を駆動制御して往復移動される。電動モータ19・21・23を使用した往復駆動機構としては、電動モータに連結されて回転する送りねじにナットを噛み合わせた送りねじ駆動機構、所定の長さからなる有端ベルトに電動モータの回転軸に設けられた歯付き回転体を噛み合わせた有端ベルト駆動機構、一方に電動モータが連結された一対の回転体に張設される無端ベルトの一部を可動部に固定した無端ベルト駆動機構の何れであってもよい。また、電動モータ19・21・23自体を固定子と可動子から構成したリニアモータであってもよい。
【0014】
上記した走行体7には負圧調整部材としての負圧調整器25、圧縮空気開閉弁27、負圧発生装置29、吸着圧検出器31、噴射空気圧調整器33、噴射空気開閉弁35が設けられる。
その内、負圧調整器25はダイヤフラム、吸気用電磁弁及び排気用電磁弁等により入力される電気信号に比例して空気圧を無段階に制御可能な構造からなり、成型品取出機1に接続された圧縮空気配管から供給される、例えば空気圧:5kg/cmの圧縮空気を所望の圧力に可変調整する。
【0015】
圧縮空気開閉弁27は負圧調整器25と負圧発生装置29を接続する配管に設けられる電磁ソレノイドバルブ(図示せず)により構成され、負圧発生装置29に対して圧縮空気を供給したり、遮断したりする。
【0016】
負圧発生装置29は供給された圧縮空気が通過する際に、ベルヌーイの法則により負圧を発生させる構成からなる。該負圧発生装置29により発生する負圧(吸着圧)は負圧調整器25により可変された圧縮空気圧により調整可能に構成される。
【0017】
吸着圧検出器31は、負圧発生装置29と吸着部材15を接続する配管途中に設けられ、例えばダイヤフラムに、ピエゾ素子やバイモルフ素子等の圧電素子としての歪みゲージを取り付けた構成からなり、負圧変化に伴う歪みゲージの変形に応じた電気信号を出力する。
【0018】
負圧調整器25の前段側と吸着圧検出器31の後段側には噴射用配管が分岐接続され、該噴射用配管には噴射空気圧調整器33及び噴射空気開閉弁35が直列に設けられる。そして噴射空気圧調整器33は負圧調整器25と同様な構造からなり、供給される圧縮空気圧を、吸着部材15による成型品の吸着を解除する際の所望の空気圧力に可変制御する。また、噴射空気開閉弁35は電磁ソレノイドバルブ等により構成され、吸着部材15に対して圧力調整された圧縮空気を供給したり、遮断したりする。
【0019】
例えば樹脂成形機の操作パネルや樹脂成形機の操作側または反操作側の床面等のように成型品取出機1から離れた箇所には操作ボックス37が設けられる。操作ボックス37の設置態様としては、工場床面に設置され、成型品取出機1を駆動制御する各種制御ユニットが収容された制御ボックス39の盤面に着脱可能に取り付けたり、床面に設けられたスタンド(図示せず)に着脱可能に取り付けた態様がある。
【0020】
操作ボックス37は、主としてチャック17の移動位置を数値入力したり、教示入力する際に使用するもので、作業者がチャック17の実際の移動位置を確認しながら行う必要から可搬可能に構成され、制御ボックス39に対して電気ケーブル40により接続される。
【0021】
操作ボックス37には上記したようにチャック17の各移動位置を数値入力したり、教示入力するのに必要な各種のキーやスイッチ及び入力されたデータを確認するための表示部材(いずれも図示せず)が設けられているが、この他に本発明を実現する吸着圧設定手段としての吸着圧設定部材41と設定吸着圧表示部材43、吸着圧表示手段としての実吸着圧表示部材45、不良吸着圧設定手段としての不良吸着圧設定部材47と設定不良吸着圧表示部材49、噴射圧設定部材51と設定噴射圧表示部材53、噴射時間設定部材52と設定噴射時間表示部材54及びブザーや警告灯等の警告手段としての警告部材55が設けられる。
【0022】
吸着圧設定部材41は、吸着保持される成型品の形状や材質の硬柔、軽重、大小等に応じた最適吸着圧に設定する。また、設定吸着圧表示部材43は吸着圧設定部材41により設定された負圧(吸着圧)を表示する。
【0023】
実吸着圧表示部材45は吸着圧検出器31からの電気信号に基づいて吸着部材15に接続される配管内の実吸着圧(実負圧)をリアルタイムに表示する。
【0024】
不良吸着圧設定部材47は吸着部材15が成型品を吸着保持する際に吸着不良になるおそれがある不良吸着圧値を設定するもので、成型品の形状や大きさ(重さ)等により適宜設定される。不良吸着圧設定部材47により設定される不良吸着圧は、警告部材55を作動させる際の基準値になるものである。設定不良圧表示部材49は不良吸着圧設定部材47により設定された不良吸着圧を表示する。
【0025】
噴射圧設定部材51は、吸着部材15による成型品の吸着を開始する際に成型品に向かって噴射される空気圧を所望の圧力に設定するもので、設定噴射圧表示部材53は噴射圧設定部材51により設定された噴射圧を表示する。
【0026】
噴射時間設定部材52は吸着部材15による成型品の吸着解除時に吸着部材15から噴射する圧縮空気の噴射時間を設定するもので、設定噴射時間表示部材54は噴射時間設定部材52により設定された噴射時間を表示する。
【0027】
警告部材55は、例えばブザーや警告灯等からなり、吸着部材15による成型品吸着時に吸着圧検出器31により検出される実吸着圧が不良吸着圧設定部材47により設定された不良吸着圧以下になったときに作動され、作業者に吸着不良を警告する。尚、図中の符号56は各種吸着圧や噴射圧及び噴射時間等を数値入力する際に使用するテンキーである。
【0028】
上記した吸着圧設定部材41により設定された吸着圧に基づいて電磁弁に印加される電圧の制御、噴射圧設定部材51により設定された噴射圧に基づいて電磁弁に印加される電圧の制御や、設定吸着圧表示部材43、実吸着圧表示部材45、設定不良吸着圧表示部材49、設定噴射圧表示部材53及び設定噴射時間表示部材54による表示制御及び警告部材55の作動制御は操作ボックス37に内蔵された制御手段としての制御装置57により制御される。
【0029】
尚、上記した吸着圧設定部材41、不良吸着圧設定部材47、噴射圧設定部材51及び噴射時間設定部材52は1個の切換スイッチと数値キーとの組み合わせにより構成してもよい。即ち、1個の切換スイッチにより吸着圧設定、不良吸着圧設定、噴射圧設定及び噴射時間設定の各モードを選択的に切換えると共に夫々の設定モード切換え時に要求される各吸着圧を数値キーにより入力して設定する。
【0030】
また、夫々の設定吸着圧表示部材43、実吸着圧表示部材45、設定不良吸着圧表示部材49、設定噴射圧表示部材53及び設定噴射時間表示部材54としては1個の表示部材により構成することができる。この場合にあっては、上記した設定用の切換スイッチによる切換えに連動して表示部材の表示を切換えたり、一画面上に夫々の設定圧を分画表示してもよい。そして設定用の切換スイッチにより選択された夫々の設定モードにおいて数値キーが所定時間の間、操作されない場合には常に実吸着圧を表示させればよい。
【0031】
次に、成型品の吸着圧設定作用及び警告作用について説明する。
吸着部材15により成型品を吸着保持して樹脂成形機から取り出す取出動作を実行するに先立って成型品の形状、材質の硬柔、大小や軽重に応じて吸着圧を設定する必要がある。即ち、成型品の材質が硬く、大型で重量物の場合には吸着圧を高く、反対に小型軽量で材質が柔い場合には吸着圧を低く設定する必要がある。
【0032】
負圧発生装置29による最大発生負圧が、例えば−60kpsの場合、吸着圧設定部材41を操作して吸着部材15による吸着圧を、取り出す成型品に応じて上記数値内の、例えば−40kpsにセットして設定吸着圧表示部材43にセットされた吸着圧を表示させる。また、不良吸着圧設定部材47を操作して吸着部材15による成型品の吸着不良を判断するための不良吸着圧を設定してその値を設定不良吸着圧表示部材49に表示させる。
【0033】
今、吸着部材15に成型品を吸着させる際にその吸着圧が予め設定された一定時間内に、上記した−25kps以上にならない場合には成型品に対して吸着部材15の当接状態が不均一であったり、吸着部材15が磨耗して真空漏れが発生し、取出し途中に吸着部材15から成型品が離脱するおそれがある。これを防止して作業者に吸着圧が不良であることを警告するため、不良吸着圧設定部材47により不良吸着圧を、例えば−25kpsに設定する。
【0034】
更に、吸着部材15による成型品の吸着保持を解除する際にその吸着解除を確実に行うため、吸着部材15から圧縮空気を噴射させて吸着解除を強制的に行うが、噴射圧が高く、噴射時間が長い場合には成型品が過度に飛び出して所定の解放位置に落下させることが困難になり、反対に噴射圧が低く、噴射時間が短い場合には吸着解除を確実に行えず、取出不良の原因になっている。
【0035】
このため、噴射圧設定部材51により成型品に応じた所望の噴射圧に設定し、設定噴射圧表示部材53にセットされた噴射圧を表示させる。また、噴射時間設定部材52により噴射時間を設定すると共に設定噴射時間表示部材54に噴射時間を表示させる。
【0036】
上記のように各種の吸着条件及び噴射条件をセットした後に吸着部材15により成型品を吸着保持して取り出す際には、チャック17を移動制御して型開した金型内に進入させた後に前進して可動金型内に保持された成型品に相対させた状態で作動する金型内の突出し機構により金型内の成型品を突き出して吸着保持させる。
【0037】
この吸着保持に伴って吸着系の吸着力(負圧)が高くなり、その際の吸着系における実吸着圧(負圧)を常に吸着圧検出器31により検出して実吸着圧表示部材45に表示させる。
【0038】
そして吸着部材15による成型品の吸着に伴って吸着圧検出器31により検出される吸着圧が、吸着圧設定部材41により設定された吸着圧に達すると、制御装置57は、負圧調整器25にセットされた所望の吸着圧に応じた電気信号を印加して負圧発生装置29に供給される圧縮空気圧、従って負圧発生装置29により発生する負圧を設定された吸着圧(負圧)になるように調整し、吸着部材15による成型品の吸着圧を吸着圧設定部材41によりセットされた値になるように制御する。これにより吸着部材15により成型品が過度に吸着されることによる変形等を防止する。
【0039】
尚、上記説明は、吸着圧検出器31により検出される吸着圧が、吸着圧設定部材41によりセットされた吸着圧に達した際に負圧調整器25により実吸着圧をセットされた吸着圧になるように制御するものとしたが、例えば吸着圧検出器31により検出される実吸着圧が、セットされた吸着圧に達する前の、例えば−35kpsに達した際に負圧調整器25を予測制御して実吸着圧がセットされた吸着圧(本例の場合、−40kps)になるようにしてもよい。
【0040】
一方、吸着部材15が成型品を吸着保持した際に吸着圧検出器31により検出される実吸着圧が、予め設定された一定時間内に不良吸着圧設定部材47によりセットされた不良吸着圧(本例にあっては−25kps)に達しない場合には、成型品に対する吸着部材15の当接状態が悪かったり、吸着部材15の磨耗により真空漏れが発生して成型品を確実に吸着保持できず、取出不良になるおそれがある。
【0041】
この場合にあっては、制御装置57は警告部材55を作動制御してブザーを鳴動したり、警告灯を点灯または点滅して作業者に吸着不良であることを警告する。
尚、制御装置57は吸着部材15による成型品の吸着圧が不良の場合には、警告部材55を作動させると同時に成型品取出機1の取出動作を中断してもよい。
【0042】
そして、予め設定された所定の吸着圧で保持された状態で成型品が所定の成型品解放位置へ移動されると、制御装置57は圧縮空気開閉弁27を閉鎖駆動して負圧発生装置29に対する圧縮空気の供給を遮断して吸着を中断すると同時に噴射空気開閉弁35を開放駆動して噴射空気圧調整器33により所定の空気圧に調整された圧縮空気を吸着部材15から噴射して成型品に噴射して吸着を強制解除させる。
【0043】
本実施形態は、以下の作用効果を有している。
1.成型品を吸着保持する際には、成型品に応じて予めセットされた最適吸着圧になるように制御するため、吸着時における成型品の傷付きや吸着圧不良による取出不良を防止することができる。
【0044】
2.成型品吸着時の吸着圧が、予めセットされた不良吸着圧以下の場合には警告部材55を作動して作業者に吸着圧不良を警告して取出不良を防止することができる。
【0045】
3.成型品を吸着解除する際には、最適な空気圧で成型品を噴射して吸着を強制解除することができ、取出不良を防止することができる。
【0046】
本発明は、以下のように変更実施することができる。
1.上記説明は、負圧発生装置を、供給される圧縮空気の流通に伴って負圧を発生させる構造としたが、真空発生装置が設置された工場にあっては負圧調整器を介して排気管を吸着部材15に直接接続してもよい。
【0047】
2.成型品取出機1としては、チャック17を直交三次元方向へ移動させる形式のものの他に、チャック17を二次元方向移動形式、旋回移動形式の何れであってもよく、要は成型品を保持するチャック17に吸着部材15を備えた全ての成型品取出機1を本発明の対象とする。
【0048】
3.上記説明は、警告手段としてブザーや警告等を例に説明したが、他の警告手段としては指定された携帯電話へ電話して予め設定されたアームメッセージを音声出力する送信手段や指定されたアドレスに予め設定されたアラームメッセージを送信する送信手段により構成してもよい。
【0049】
4.上記説明の負圧調整器25及び噴射圧調整器33を電磁弁及びダイヤフラム等により構成したが、電磁弁の代わりにステップモータを使用してダイヤフラムへの流量を制御して圧力調整してもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明は、負圧発生装置とチャックの吸着部材における負圧吸着系の実吸着圧を正確に検出してチャックによる成型品の実吸着状態を有効に監視可能とすることができる。また、検出された実吸着圧が予め設定された所定の不良吸着圧以下の場合には吸着不良による取出不良を作業者に警告して取出作業を効率化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成型品取出機の全体斜視図である。
【図2】吸着系に関する各部材の取り付け状態を示す説明図である。
【図3】操作ボックスの全体斜視図である。
【図4】吸着系と操作ボックスの接続状態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1−成型品取出機、15−吸着部材、17−チャック、29−負圧発生装置、25−負圧調整部材としての負圧調整器、31−吸着圧検出器、41−吸着圧設定手段としての吸着圧設定部材、45−吸着圧表示手段としての実吸着圧表示部材、47−不良吸着圧設定手段としての不良吸着圧設定部材、55−警告手段としての警告部材

Claims (6)

  1. 成型品を吸着する吸着部材を有したチャックを移動制御して成型品を金型内から金型外の所定の箇所に取り出す成型品取出機及び該成型品取出機から離間した箇所に配置されると共に電気ケーブルを介して接続され、チャックの移動位置を設定する各種入力手段及び入力された移動位置を表示する表示手段を備えた操作ボックスにあって、
    該成型品取出機には、負圧を発生する負圧発生装置負圧発生装置と吸着部材とを接続する吸着系負圧発生装置による負圧を可変調整する負圧調整部材吸着系の実吸着圧を検出して電気信号を出力する吸着圧検出器を設けると共に
    操作ボックスには、吸着部材による成型品の吸着圧を設定する吸着圧設定手段、吸着圧検出器からの電気信号に基づいて吸着系の実吸着圧を表示する吸着圧表示手段、吸着部材による成型品の吸着良否を判別するための不良吸着圧を設定する不良吸着圧設定手段、吸着部材による成型品の吸着時に実吸着圧が不良吸着圧以下の場合に警告する警告手段及び吸着圧設定手段により設定された吸着圧に基づいて負圧調整部材を制御して実吸着圧を所望の吸着圧に可変制御すると共に成型品吸着時の実吸着圧が不良吸着圧以下の時に警告手段を作動制御する制御手段を設けた
    ことを特徴とする成型品取出機。
  2. 成型品を吸着する吸着部材を有したチャックを移動制御して成型品を金型内から金型外の所定の箇所に取り出す成型品取出機及び該成型品取出機から離間した箇所に配置されると共に電気ケーブルを介して接続され、チャックの移動位置を設定する各種入力手段及び入力された移動位置を表示する表示手段を備えた操作ボックスにあって、
    成型品取出機には、負圧を発生する負圧発生装置負圧発生装置と吸着部材とを接続する吸着系負圧発生装置による負圧を可変調整する負圧調整部材吸着系の負圧を開閉する負圧開閉部材吸着系の実吸着圧を検出して電気信号を出力する吸着圧検出器吸着系に圧縮空気を供給する圧縮空気開閉部材吸着系に供給される圧縮空気の圧力を可変調整する噴射圧調整部材を設けると共に
    操作ボックスには、吸着部材による成型品の吸着圧を設定する吸着圧設定手段、吸着圧検出器からの電気信号に基づいて吸着系の実吸着圧を表示する吸着圧表示手段、吸着部材による成型品の吸着良否を判別するための不良吸着圧を設定する不良吸着圧設定手段、吸着部材による成型品の吸着時に実吸着圧が不良吸着圧以下の場合に警告する警告手段、吸着系に供給される圧縮空気圧を設定する圧縮空気圧設定手段及び吸着圧設定手段により設定された吸着圧に基づいて負圧調整部材を制御して実吸着圧を所望の吸着圧に可変制御すると共に成型品吸着時の実吸着圧が不良吸着圧以下の時に警告手段を作動制御し、かつ圧縮空気圧設定手段より設定された圧縮空気圧に基づいて圧縮空気圧調整部材を制御して所定の圧縮空気圧に可変制御すると共に成型品の吸着保持を解除する際に負圧開閉部材を閉作動制御した状態で圧縮空気開閉部材を開作動して吸着系に圧縮空気を供給して吸着部材から圧縮空気を噴射させる制御手段を設けた
    ことを特徴とする成型品取出機。
  3. 請求項1又は2の制御手段は、吸着部材による成型品の実吸着圧が吸着圧設定手段により設定された吸着圧以上になった際に負圧発生装置を負圧調整して実吸着圧を設定された吸着圧にほぼ一致させるように負圧調整部材を制御する成型品取出機。
  4. 請求項2の制御手段は、圧縮空気圧設定手段により設定された所望の空気圧に応じて吸着系に供給する圧縮空気圧を可変するように噴射圧調整部材を制御する成型品取出機。
  5. 請求項1又は2に記載の制御手段は、常には吸着圧検出器により検出される実吸着圧を表示すると共にそれぞれの設定モードが選択された際に設定された数値を切換えるように表示手段を制御する成型品取出機。
  6. 請求項1又は2に記載の制御手段は、吸着圧検出器により検出される実吸着圧及びそれぞれの設定モードにより設定された数値を分割表示するように表示手段を制御する成型品取出機。
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