JP3897136B2 - 多層配線板及びその製造法 - Google Patents
多層配線板及びその製造法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3897136B2 JP3897136B2 JP07680297A JP7680297A JP3897136B2 JP 3897136 B2 JP3897136 B2 JP 3897136B2 JP 07680297 A JP07680297 A JP 07680297A JP 7680297 A JP7680297 A JP 7680297A JP 3897136 B2 JP3897136 B2 JP 3897136B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- multilayer wiring
- wiring board
- insulating
- hole
- adhesive layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
- H01L2224/48—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
- H01L2224/4805—Shape
- H01L2224/4809—Loop shape
- H01L2224/48091—Arched
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
- H01L2224/48—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
- H01L2224/481—Disposition
- H01L2224/48151—Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
- H01L2224/48221—Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
- H01L2224/48225—Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
- H01L2224/48227—Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation connecting the wire to a bond pad of the item
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
- H01L2224/49—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of a plurality of wire connectors
- H01L2224/491—Disposition
- H01L2224/49105—Connecting at different heights
- H01L2224/49109—Connecting at different heights outside the semiconductor or solid-state body
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/01—Chemical elements
- H01L2924/01019—Potassium [K]
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/01—Chemical elements
- H01L2924/01078—Platinum [Pt]
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/15—Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/151—Die mounting substrate
- H01L2924/1515—Shape
- H01L2924/15153—Shape the die mounting substrate comprising a recess for hosting the device
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/15—Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/151—Die mounting substrate
- H01L2924/1517—Multilayer substrate
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層配線板、特に半導体チップ用パッケージに用いる多層配線板とその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多層配線板は、通常、絶縁接着層と、電源層と、グランド層と、その表面に形成された回路導体と、内部に形成された内層回路と、各層の回路の電気的接続を行う貫通穴あるいは非貫通穴と、表面の回路の絶縁化を行うソルダーレジストから成るものである。
【0003】
このような多層配線板の製造法は多く、例えば、内部の回路や電源層及びグランド層となる内層回路板を、銅張積層板の銅箔の不要な箇所をエッチング除去して作製し、その上に、プリプレグと銅箔を重ねて加熱・加圧して積層一体化した後、接続に必要な箇所に穴をあけて、無電解めっき等でその内壁を金属化し、表面の銅箔の不要な箇所をエッチング除去して、ソルダーレジストを塗布・乾燥して作製する方法が、一般的に知られている。
【0004】
また、各層の内層回路板を別々に作製しておき、ガイドピンを用いて位置合わせし、一括して積層一体化した後貫通穴の形成、表面の回路の形成、ソルダーレジストの形成を行う方法も一般的に知られている。
【0005】
半導体チップ用パッケージに関するものとしては、パッケージの外側の一部に半導体チップと接続された端子部を内部から延長して形成するリードレスチップキャリアとすることが、特開昭59−158579号公報に記載されている。
また、パッケージを搭載する、他の配線板のスルーホールに接続するための端子ピンを複数有するピングリッドアレイとその製造法が、特公昭58−11100号公報に開示されている。
さらに、ピングリッドアレイのピンに代えて、ランド部にはんだボールを融着し、はんだ付けによって電気的接続を行うボールグリッドアレイとすることが、特公昭58−11100号公報に開示されている。
また、端子部を先に形成し、テープ状絶縁フィルムで絶縁化したテープ自動化キャリアとする方法が、特公昭58−26828号公報に開示されている。
【0006】
このような半導体チップ用パッケージ(以下チップキャリアという)は、絶縁材料にセラミックスを使用するものが多く、これらのチップキャリアに半導体チップの端子とワイヤボンディングによって電気的接続を行うものであり、有機絶縁材料は、これらのチップキャリアに半導体チップを搭載した後に、環境から半導体チップや接続部を保護するための封止材料として用いられていた。
【0007】
さらに、近年では、セラミックスのチップキャリアが、焼成を行うための工程が多くなり経済的でないことから、有機絶縁材料を用いた、いわゆる多層配線板の技術によって、チップキャリアを製造する方法が開発されている。例えば、ピングリッドアレイのパッケージを有機絶縁材料を用いて製造する方法が、特公平3−25023号公報に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、多層配線板においても、近年では、電子機器の小型化・多機能化が求められ、配線の高密度化、薄型化が必要となってきている。そこで、内層回路間の絶縁接着層に使用する絶縁材料にも、薄型化が求められてきており、従来のガラス織布や不織布を使用したプリプレグでは、ガラス織布や不織布の厚さによる対応ができなくなってきた。したがって、絶縁樹脂を塗布したり、絶縁樹脂のフィルム化が行われている。
【0009】
しかし、このような絶縁接着層に、ガラス織布や不織布等の強化材を含まないものを使用すると、絶縁接着層中にボイドや剥離の発生が見られるようになり、接続信頼性やはんだ耐熱性が低下するという課題があった。
【0010】
本発明は、接続信頼性やはんだ耐熱性の高い多層配線板、特に半導体チップ用パッケージに用いる多層配線板と、そのような多層配線板を製造する方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の多層配線板は、例えば図1に示すように、複数の絶縁層2と、絶縁層2に支持された導体回路3からなる複数の導体回路層と、絶縁層2と導体回路層または絶縁層2とを接着する絶縁接着層1と、導体回路3と電気的に接続された導体をその内壁に有するスルーホール4と、半導体チップ6を納めるためのキャビティ5とを有する多層配線板において、絶縁接着層1が、ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性樹脂成分とから成る接着フィルムで、絶縁接着層1のBステージでの貯蔵弾性率が30℃で1000〜5000MPaの範囲にあり、絶縁接着層1のCステージでの貯蔵弾性率が300℃で30MPa以上であり、かつ、絶縁接着層1のガラス転移温度が180℃以上であることを特徴とする。
【0012】
このような多層配線板は、予め半導体チップ6を納めるためのキャビティ5の部分をくり抜き加工した、絶縁層2上に導体回路3を形成した回路板と、絶縁接着層1と、絶縁層2または絶縁層2上に導体回路3を形成した回路板とを重ねて、加熱・加圧して積層一体化し、スルーホール4となる穴をあけ、その穴の内壁に導体回路3と電気的に接続された導体を形成する多層配線板の製造法において、絶縁接着層1が、ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性樹脂成分とから成る接着フィルムで、Bステージでの貯蔵弾性率が30℃で1000〜5000MPaの範囲にあり、Cステージでの貯蔵弾性率が300℃で30MPa以上であり、かつ、ガラス転移温度が180℃以上である絶縁接着層1を用いることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる絶縁接着層は、Bステージでの貯蔵弾性率が30℃で1000〜5000MPaの範囲であり、Cステージでの貯蔵弾性率が300℃で30MPa以上、かつ、ガラス転移温度が180℃以上である必要があるが、Bステージでの粘弾性が30℃で1000MPa未満であると、樹脂の流動が大きく、そのため、キャビティへのしみ出しが大きくなり、5000MPaを超えると、内層の導体回路の充填性が低くなったり、取り扱い性が低下し、Cステージでの貯蔵弾性率が300℃で30MPa未満であるか、あるいは、ガラス転移温度が180℃未満であると、樹脂の流動や絶縁層2とのガラス転移温度の差により、接続信頼性及びはんだ耐熱性が低下してしまう。
【0014】
本発明では、絶縁接着層1が、ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性樹脂成分とから成る接着フィルムであることが好ましく、このポリアミドイミド樹脂には、芳香族環を3個以上有するジアミンと無水トリメット酸とを反応させて得られる一般式(1)で示される芳香族ジイミドジカルボン酸と一般式(2)で示される芳香族ジイソシアネートとを反応させて得られる芳香族ポリアミドイミド樹脂、または、芳香族ジイミドジカルボン酸として、2,2−ビス〔4−{4−(5−ヒドロキシカルボニル−1,3−ジオン−イソインドリノ)フェノキシ}フェニル〕プロパンと、芳香族ジイソシアネートとして、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られる芳香族ポリアミドイミド樹脂を使用することが好ましい。
【0015】
【化1】
【0016】
【化2】
【0017】
芳香族環を3個以上有するジアミンには、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、4,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等を、単独でまたはこれらを組み合わせて用いることができる。
【0018】
また芳香族ジイソシアネートには、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、2,4−トリレンダイマー等を、単独でまたは組み合わせて用いることができる。
【0019】
熱硬化性樹脂成分には、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化剤、もしくは、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化促進剤を用いることが好ましい。また、グリシジル基は多いほどよく、3個以上であればさらに好ましい。グリシジル基の数により、配合量が異なり、グリシジル基が多いほど配合量が少なくても、Cステージでの300℃の貯蔵弾性率の向上が可能である。また、エポキシ樹脂の硬化剤と硬化促進剤を併用すればさらに好ましい。
エポキシ樹脂の硬化剤または硬化促進剤は、エポキシ樹脂と反応するもの、または、硬化を促進させるものであればどのようなものでもよく、例えば、アミン類、イミダゾール類、多官能フェノール類、酸無水物類等が使用できる。
【0020】
アミン類としては、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等が使用でき、イミダゾール類としては、アルキル基置換イミダゾール、ベンズイミダゾール等が使用でき、多官能フェノール類としては、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA及びこれらのハロゲン化合物、さらに、アルデヒドとの縮合物であるノボラック、レゾール樹脂等が使用でき、酸無水物類としては、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等が使用できる。このうち、硬化剤としては、多官能フェノール類、硬化促進剤としては、イミダゾール類を用いることが好ましい。
【0021】
これらの硬化剤または硬化促進剤の必要な量は、アミン類の場合は、アミンの活性水素の当量と、エポキシ樹脂のエポキシ基のエポキシ当量がほぼ等しくなる量が好ましい。次に、イミダゾール類の場合は、単純に活性水素との当量比とならず、経験的にエポキシ100重量部に対して、1〜10重量部必要となる。多官能フェノール類や酸無水物類の場合、エポキシ樹脂1当量に対して、0.8〜1.2当量必要である。
これらの硬化剤または硬化促進剤の量は、少なければ未硬化のエポキシ樹脂が残り、Cステージでの300℃の貯蔵弾性率が小さく、多すぎると、未反応の硬化剤及び硬化促進剤が残り、絶縁性が低下する。
【0022】
この他に、必要に応じてスルーホール内壁等のめっき密着性を上げること、及びアディティブ法で配線板を製造するために、無電解めっき用触媒を加えることもできる。
【0023】
本発明では、これらの組成物を有機溶媒中で混合して、耐熱性樹脂組成物とする。このような有機溶媒としては、溶解性が得られるものであればどのようなものでもよく、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、シクロヘキサノン等が使用できる。
この耐熱性樹脂組成物を、離型PET等に塗布して接着シートを作製したり、金属箔の片面に塗布して金属箔付き接着シートとすることができ、塗布した後は目的に応じた硬化状態に加熱乾燥して使用することができる。
【0024】
この耐熱性樹脂組成物の配合比は、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、熱硬化性樹脂成分10〜150重量部であることが好ましく、熱硬化性樹脂成分が10重量部未満であると、Cステージでの300℃の貯蔵弾性率が低く、150重量部を越えると、相溶性が低下し撹拌時にゲル化してしまったり、フィルムの可撓性が低下してしまう。
【0025】
本発明の回路板は、通常の配線板に用いる銅張り積層板の不要な銅箔をエッチング除去して得られたものを用いることができる。
この銅張り積層板の絶縁層2には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂などの熱硬化性樹脂や、これらの樹脂をガラス布、ガラス紙、アラミド紙等の強化繊維に含浸したもの、あるいはこれらの樹脂に前記繊維やガラスチョップドストランド、樹脂による短繊維、セラミックスファイバ、ウイスカなどの強化繊維を混入したものが使用できる。
この銅張り積層板の銅箔には、通常の圧延銅箔や電解銅箔に加えて、薄い銅箔とそれを支持するキャリア金属からなる複合金属箔を使用することもでき、このような複合金属箔としてアルミニウム箔に離型処理をして銅箔と貼り合わせたものや、薄い銅層/ニッケル層/厚い銅層のように、中間に銅と異なるエッチング処理が行える金属層を設けエッチング除去するときのストッパとして用いるものなどがある。
【0026】
このような回路板は、上記のように、不要な箇所の銅箔をエッチング除去したものを用いることもできるが、先にバイアホールを形成しておくこともできる。
それは、例えば、銅張り積層板に両面銅張り積層板を用い、通常の両面配線板を作製する要領で、バイアホールとなる穴をあけ、少なくともその穴内壁にめっきによって導体を形成し、不要な銅をエッチング除去して両面に配線導体を有する回路板を作製することである。
また、導体回路を形成した回路板の上に絶縁接着層を介してバイアホールとなる穴をあけた銅張り積層板を重ね、加熱加圧して積層一体化し、銅めっきを行って、バイアホールの内壁を金属化し、不要な銅をエッチング除去して作製することもできる。
さらに、その上に、絶縁接着層を介してバイアホールとなる穴をあけた銅張り積層板を重ね、加熱加圧して積層一体化し、銅めっきを行って、バイアホールの内壁を金属化し、不要な銅をエッチング除去して、これを繰り返し、全ての導体回路を必要な層数にすることもできる。
【0027】
本発明のキャビティは、図2に示すように、半導体チップ6を搭載するための空間を形成するものであるが、さらに、この多層配線板と半導体チップ6とを接続するために、多層配線板の方に内部端子となる導体回路3を設けなければならず、その内部端子の数が多いと、1層の配線だけでは不足することがあり、この場合には、図3に示すように、複数の層に内部端子となる導体回路3を設けることができる。この場合、キャビティの形状は、半導体チップ6を接着固定する箇所に最も近い絶縁層2から順に、その大きさを同じか大きくし、それぞれの絶縁層2上に形成され露出した導体回路3に、半導体チップ6と電気的接続を行うための内部端子となる導体回路3を設けることができる。
【0028】
また、本発明のキャビティは、貫通孔とし、図4に示すように、その貫通孔の一方の開口部を塞ぐようにヒートシンク8を設け、放熱性の高い多層配線板とすることもできる。
このヒートシンク8には、図5に示すように、半導体チップ6を搭載する支持部81と支持部81の周囲に支持部81より薄い鍔部82を設けたものを用い、最外層の絶縁層2に支持部81とほぼ同じ大きさの孔を設け、その孔にヒートシンク8の支持部81を嵌合できるようにすることもできる。
このヒートシンク8の、絶縁層2と接着される鍔部82の面には、凹凸を形成することもでき、ヒートシンク8と多層配線板の接着強度を高めることができ、好ましい。
【0029】
このような多層配線板の積層形成方法としては、上記のようにして形成した、絶縁接着層1と回路板を、図6(a)に示すように、鏡板101/製品の表面を保護する保護フィルム105/上記絶縁層2と絶縁接着層1と絶縁層2または回路板を重ねた多層配線板の構成104/クッション材103/キャビティの形状に孔をあけた成形品102/鏡板101、の順に重ね、加熱・加圧して積層一体化することによって製造することができる。
【0030】
また、ヒートシンク8を同時に接着するときには、図6(b)に示すように、積層時の構成を、鏡板101/クッション材103/(例えばポリエチレンフィルム)のように積層加熱温度でフローの大きい融点の低いフィルム111/製品の表面を保護する融点の高いフィルム110/上記絶縁層2と絶縁接着層1と絶縁層2または回路板を重ねた多層配線板の構成104/クッション材103/キャビティの形状に孔をあけた成形品102/鏡板101、の順に重ねることによって製造することができる。
【0031】
このような多層配線板には、他の配線板との電気的接続を行うための外部端子11を設けることができ、例えば、図7(a)に示すように、複数のピン9を用いれば、ピングリッドアレイとすることができ、また、図7(b)に示すように、はんだボール10による電気的接続を行うためのランドを形成すれば、ボールグリッドアレイとすることもできる。
さらには、図7(c)に示すように,これらを組み合わせて、チップ−オン−チップ配線板、あるいは、マルチチップモジュールとすることもできる。
【0032】
【実施例】
(芳香族ポリアミドイミドの合成)
還流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌機を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を3個以上有するジアミンとして2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン123.2g(0.3mol)、無水トリメリット酸115.3g(0.6mol)を、溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)716gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン143gを投入してから温度を上げ約160℃で2時間還流させた。水分定量受器に水が約10.8ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に戻し、芳香族ジイソシアネートとして4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート75.1g(0.3mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、芳香族ポリアミドイミド樹脂(以下PAIと略す)のNMP溶液樹脂を得た。
【0033】
実施例1
この実施例を図8〜図10を参照して説明する。
(1)絶縁層2として、図8(a)に示すような、厚さが0.4mmのBTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)の銅箔を除去したものの片面に、0.2mmの深さで座ぐり加工し、キャビティとなる凹所11を形成した2a基板と、
(2)絶縁接着層1として、図8(b)に示すような、Bステージでの貯蔵弾性率が30℃で3000MPa、Cステージでの貯蔵弾性率が300℃で100MPa、ガラス転移温度が217℃である、芳香族ポリアミドイミド樹脂/エポキシ樹脂であるEOCN1020(日本化薬株式会社製、商品名)/多官能フェノール類であるKA1160(大日本インキ工業株式会社製、商品名)の重量比が100/21/11で構成される、厚み0.05mmの接着フィルムに、基板2aの座ぐり加工部11より大きいキャビティとなる開口部12bを設けた接着フィルム1bと、
(3)図8(c)に示すような、厚さが0.4mmのBTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)に、接着フィルム1bのキャビティとなる開口部12bと同じ大きさのキャビティとなる開口部12cを設け、基板2eと重ねたときに露出する部分に、半導体チップ6とワイヤボンディング13で接続するための内部端子となる導体回路3を形成した基板2cと、
(4)図8(d)に示すような、(2)と同じ材質で厚さ0.075mmの接着フィルムに、基板2cのキャビティとなる開口部12cより大きい開口部12dを設けた接着フィルム1dと、
(5)図8(e)に示すような、厚さが0.4mmのBTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)の銅箔を除去し、接着フィルム1dのキャビティとなる開口部12dと同じ大きさの開口部12eを設けた基板2eと、
(6)図8(f)に示すような、(2)と同じ材質で厚さ0.1mmの接着フィルムに接着フィルムに、基板2eのキャビティとなる開口部12eと同じ大きさのキャビティとなる開口部12fを設けた接着フィルム1fと、
(7)図8(g)に示すような、厚さが0.2mmのBTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)の銅箔を除去した基板2gとして準備し、
(8)図9に示すように、鏡板101/保護フィルム105/上記(1)〜(7)の多層配線板の構成104/クッション材103/キャビティの形状に孔をあけた成形品102/鏡板101、の順に重ねて、180℃、30kgf/cm2で150分の条件で、加熱加圧して積層一体化した。
(9)図10(a)に示すように、前記積層したものに、スルーホール4となる穴をあけ、図10(b)に示すように、穴内壁及び表面への無電解めっき14を行い、図10(c)に示すように、不要な銅をエッチング除去して外層の導体回路3を形成し、さらにキャビティを形成するために、図10(d)に示すように、基板2eのキャビティとなる開口部12eと同じ箇所に同じ大きさの開口部15を、基板2gの該当する箇所に、ルーター加工により設け、スルーホール4に複数のピン9を固定して、キャビティを有するピングリッドアレイを作製した。
【0034】
実施例2
(1)絶縁層2として、図11(a)に示すような、厚さが0.2mmのBTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)から銅箔を除去した基板2hとし、
(2)絶縁接着層1として、図11(b)に示すような、実施例1の(2)と同じ材質の厚さ0.05mmの接着フィルムに、キャビティを形成する開口部12iを設けた接着フィルム1iと、
(3)図11(c)に示すような、厚さが0.4mmのBTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)に、接着フィルム1iのキャビティとなる開口部12iと同じ大きさの開口部12jを設け、基板2lと重ねたときに露出する部分に、半導体チップ6とボンディングワイヤ13で接続するための内部端子となる導体回路3を形成した基板2jと、
(4)図11(d)に示すような、前記(2)と同じ材質の厚さ0.05mmの接着フィルムに、基板2jのキャビティとなる開口部12jより大きい開口部12kを設けた接着フィルム1kと、
(5)図11(e)に示すような、厚さが0.4mmのBTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)に、接着フィルム1kのキャビティとなる開口部12kと同じ大きさの開口部12lを設け、基板2nと重ねたときに露出する部分に、半導体チップ6とボンディングワイヤ13で接続するための内部端子となる導体回路3を形成した基板2lと、
(6)図11(f)に示すような、前記(2)と同じ材質の厚さ0.05mmの接着フィルムに、基板2lのキャビティとなる開口部12lより大きい開口部12mを設けた接着フィルム1mと、
(7)図11(g)に示すような、厚さが0.4mmのBTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)の銅箔を除去し、接着フィルム1mのキャビティとなる開口部12mと同じ大きさの開口部12nを設けた基板2nと、
(8)図11(h)に示すような、前記(2)と同じ材質の厚さ0.05mmの接着フィルムに、基板1nのキャビティとなる開口部12nと同じ大きさの開口部12oを設けた接着フィルム1oと、
(9)図11(i)に示すような、厚さが0.4mmのBTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)の銅箔を除去した基板2pとして準備し、
(10)図9に示すように、鏡板101/保護フィルム105/上記(1)〜(9)の多層配線板の構成104/クッション材103/キャビティの形状に孔をあけた成形品102/鏡板101、の順に重ね、180℃、30kgf/cm2で150分の条件で加熱加圧して積層一体化した。
(11)図12(a)に示すように、積層成形したものに、スルーホール4となる穴をあけ、図12(b)に示すように、穴内壁及び表面に無電解によるめっき14を行い、図12(c)に示すように、はんだボール10を融着するためのランドを含む導体回路3を形成し、さらにキャビティを形成するために、図12(d)に示すように、基板1oの開口部12oと同じ箇所に同じ大きさの開口部15を、基板1pの該当する箇所に、ルーター加工により設け、ソルダーレジストを塗布乾燥して、ボールグリッドアレイを作製した。
【0035】
実施例3
実施例1において、基板2aの座ぐり加工に代えて、貫通穴を設け、図5に示すような、鍔部を有するヒートシンク8を準備し、図6(b)に示すように、積層の構成を、鏡板101/クッション材103/融点の低いフィルム111/融点の高いフィルム110/上記絶縁層2と絶縁接着層1と絶縁層2または回路板を重ねた多層配線板の構成104/クッション材103/キャビティの形状に孔をあけた成形品102/鏡板101、の順に重ねた以外は、同じ条件でピングリッドアレイを作製した。
【0036】
実施例4〜6
実施例1〜3に用いたBTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)を、エポキシ樹脂含浸ガラス布銅張積層板であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)に代えた以外は、同じ条件でピングリッドアレイまたはボールグリッドアレイを作製した。
【0037】
実施例7
(1)絶縁層2として、図13(a)に示すような、厚さが0.2mmのエポキシ樹脂含浸ガラス布銅張積層板であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)の銅箔を除去したものの片面に0.1mmの深さで座ぐり加工し、キャビティとなる凹所11を形成した基板2qと、
(2)絶縁接着層1として、図13(b)に示すような、実施例1の(2)と同じ材質の厚さ0.05mmの接着フィルムに、基板2qの座ぐり加工部11より大きいキャビティとなる開口部12rを設けた接着フィルム1rと、
(3)図13(e)に示すような、予め、厚さが0.1mmのエポキシ樹脂含浸ガラス布銅張積層板であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)2枚201、202にそれぞれ導体回路3と後にバイアホール7となる穴を形成したものを、(2)と同じ材質で厚さ0.1mmの接着フィルム211を介して、180℃、30kgf/cm2の条件で積層接着したものに、図13(d)に示すような、接着フィルム1rのキャビティとなる開口部12rと同じ大きさの開口部12sを設け、基板2uと重ねたときに露出する部分に、半導体チップ6とワイヤボンディング13で接続するための内部端子となる導体回路3を形成した基板2sを準備し、
(4)図13(e)に示すような、前記(2)と同じ材質の厚さ0.05mmの接着フィルムに、基板2sのキャビティとなる開口部12sより大きい開口部12tを設けた接着フィルム1tと、
(5)図13(f)に示すような、予め、厚さが0.1mmのエポキシ樹脂含浸ガラス布銅張積層板であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)2枚203、204に、それぞれ導体回路3と、バイアホール7となる穴を形成したものを、(2)と同じ材質で厚さ0.1mmの接着フィルム212を介して、180℃、30kgf/cm2の条件で積層接着したものに、図13(g)に示すような、接着フィルム1tのキャビティとなる開口部12tと同じ大きさの開口部12uを設け、基板2wと重ねたときに露出する部分に、半導体チップ6とボンディングワイヤ13で接続するための内部端子となる導体回路3を形成した基板2uと、
(6)図13(h)に示すような、前記(2)と同じ材質の厚さ0.05mmの接着フィルムに、基板2uのキャビティとなる開口部12uより大きい開口部12vを設けた接着フィルム1vと、
(7)図13(i)に示すような、厚さが0.4mmのエポキシ樹脂含浸ガラス布銅張積層板であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)の銅箔を除き、接着フィルム1vのキャビティとなる開口部12vと同じ大きさの開口部12wを設けた基板2wと、
(8)図13(j)に示すような、前記(2)と同じ材質の厚さ厚さ0.05mmの接着フィルムに、基板2wのキャビティとなる開口部12wと同じ大きさの開口部12xを設けた接着フィルム1xと、
(9)図13(k)に示すような、厚さが0.4mmのエポキシ樹脂含浸ガラス布銅張積層板であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)の銅箔を除いた基板2yとして準備し、
(10)図9に示すように、鏡板101/保護フィルム105/上記(1)〜(9)の多層配線板の構成104/クッション材103/キャビティの形状に孔をあけた成形品102/鏡板101、の順に重ね、180℃、30kgf/cm2で150分の条件で加熱加圧し積層一体化した。
(11)積層成形したものに、スルーホール4となる穴をあけ、穴内壁及び表面に無電解によるめっき14を行い、さらに電気めっきを行い、外層の導体回路3を形成し、さらにキャビティを形成するために、基板2wのキャビティとなる開口部12wと同じ箇所に同じ大きさの開口部15を、基板2yの該当する箇所に、ルーター加工により設け、図12に示すような多層チップキャリア用配線板を作製した。
【0038】
実施例8〜11
実施例1〜3において、BTレジン系片面銅張積層板であるCCH−HL830(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)と、実施例7において、エポキシ樹脂含浸ガラス布銅張積層板であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)に代えて、ポリイミド樹脂含浸ガラス布銅張積層板であるMCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いた以外は、実施例1〜3及び7と同じ条件で、ピングリッドアレイまたはボールグリッドアレイまたは、多層チップキャリア用配線板を作製した。
【0039】
実施例12〜22
実施例1〜11に用いた、絶縁接着層に代えて、Bステージでの弾性率が30℃で3500MPa、Cステージでの弾性率が300℃で170MPa、ガラス転移温度が223℃である芳香族ポリアミドイミド樹脂/EOCN1020(エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製)/KA1160(多官能フェノール類、大日本インキ工業株式会社製)の重量比が、100/43/23の接着フィルムを用いた以外は、それぞれの実施例と同じ条件で、ピングリッドアレイまたはボールグリッドアレイまたは、多層チップキャリア用配線板を作製した。
【0040】
比較例1〜8
実施例1〜8に用いた、絶縁接着層に代えて、Bステージでの弾性率が30℃で2500MPa、Cステージでの弾性率が300℃で5.2MPa、ガラス転移温度が229℃であるポリアミドイミド樹脂のみから成る接着フィルムを用いた以外は、それぞれの実施例と同じ条件で、ピングリッドアレイまたはボールグリッドアレイまたは、多層チップキャリア用配線板を作製した。
【0041】
比較例9〜16
実施例1〜8に用いた、絶縁接着層に代えて、芳香族ポリアミドイミド樹脂/EOCN1020(エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製)/KA1160(多官能フェノール類、大日本インキ工業株式会社製)の重量比が100/98/58とから成る接着フィルムを用いた以外は、それぞれの実施例と同じ条件で、ピングリッドアレイまたはボールグリッドアレイまたは、多層チップキャリア用配線板を作製した。
【0042】
このようにして作製した多層配線板は、初期の状態では、剥離、ボイドともに無く良好であった。しかし、260℃、2分間のはんだフロート試験を行うと、実施例のものでは絶縁接着層に剥離、ボイドが発生しなかったが、比較例1〜8のものでは、Cステージでの貯蔵弾性率が低いため、絶縁接着層中に剥離、ボイドが多数発生した。また、比較例9〜16のものでは、熱硬化性樹脂成分の配合量が多く、撹拌時にゲル化したものや、フィルム形成が不可能であり、多層配線板を作製できなかった。
【0043】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明により、多層配線板に用いる絶縁接着層を、Bステージでの貯蔵弾性率が30℃において、1000〜5000MPaの範囲にあり、Cステージでの貯蔵弾性率が300℃において、30MPa以上、かつ、ガラス転移温度が180℃以上とすることで、Bステージの取り扱い性が良好で、かつ、接続信頼性や耐熱性に優れた多層配線板とその製造法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一使用例を説明するための断面図である。
【図2】本発明の第1の実施態様を示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施態様を示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施態様を示す断面図である。
【図5】本発明の第4の実施態様を示す断面図である。
【図6】(a)及び(b)は、それぞれ、本発明の実施例を説明するための概略断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図8】(a)〜(g)は、それぞれ本発明の一実施例の構成を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施例の方法を説明するための断面図である。
【図10】(a)〜(e)は、それぞれ本発明の第1の実施形態における方法を説明するための断面図である。
【図11】(a)〜(e)は、それぞれ本発明の他の実施例の構成を示す断面図である。
【図12】(a)〜(d)は、それぞれ本発明の他の実施例における方法を説明するための断面図である。
【図13】(a)〜(k)は、それぞれ本発明のさらに他の実施例の構成を示す断面図である。
【図14】本発明のさらに他の実施例における構造を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1.絶縁接着層 2.絶縁層
3.内部端子となる導体回路 4.スルーホール
5.キャビティ 6.半導体チップ
7.バイアホール 8.ヒートシンク
81.支持部 82.鍔部
9.ピン 10.はんだボール
11.キャビティとなる凹部
12b、12c、12d、12e、12f、12i、12j、12k、12l、12m、12n、12o、12r、12s、12t、12u、12v、12w、12x.キャビティとなる開口部
13.ボンディングワイヤ 14.めっき
15.開口部 101.鏡板
102.成形品 103.クッション材
104.多層配線板の構成 105.保護フィルム
110.融点の高いフィルム 111.融点の低いフィルム
1b、1d、1f、1i、1k、1m、1o、1r、1t、1v、1x、211、212.接着フィルム
2a、2c、2e、2g、2h、2j、2l、2n、2p、2q、2s、2u、2w、2y、201、2020、203、204.基板
Claims (20)
- 複数の絶縁層と、絶縁層に支持された回路導体からなる複数の導体回路層と、絶縁層と導体回路層または絶縁層とを接着する絶縁接着層と、導体回路と電気的に接続された導体をその内壁に有するスルーホールと、半導体チップを納めるためのキャビティとを有する多層配線板において、絶縁接着層が、ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性樹脂成分とから成る接着フィルムで、絶縁接着層のBステージでの貯蔵弾性率が30℃で1000〜5000MPaの範囲にあり、絶縁接着層のCステージでの貯蔵弾性率が300℃で30MPa以上であり、かつ、絶縁接着層のガラス転移温度が180℃以上であることを特徴とする多層配線板。
- 熱硬化性樹脂成分が、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化剤もしくは硬化促進剤からなることを特徴とする請求項1に記載の多層配線板。
- ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性樹脂成分の重量比が、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対して、熱硬化性樹脂成分10〜150重量部の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の多層配線板。
- 多層配線板が、隣接する導体回路板層間の電気的接続を行うバイアホールを有することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれかに記載の多層配線板。
- キャビティが、半導体チップを接着固定する箇所に最も近い絶縁層から順に、その大きさを同じかあるいは大きくし、それぞれの絶縁層上に形成され露出した導体回路に、半導体チップと電気的接続を行うための内部端子部を有することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれかに記載の多層配線板。
- キャビティが、貫通孔であり、その貫通孔の一方の開口部に、その開口部を塞ぐようにヒートシンクが設けられていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれかに記載の多層配線板。
- 他の配線板との電気的接続を行うための外部端子が、最外層の絶縁層上に設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の多層配線板。
- 外部端子が、複数のピンであることを特徴とする請求項7に記載の多層配線板。
- 外部端子が、はんだボールによる電気的接続を行うためのランド部であることを特徴とする請求項7に記載の多層配線板。
- 予め半導体チップを納めるためのキャビティの部分をくり抜き加工した、絶縁層上に導体回路を形成した回路板と、絶縁接着層と、絶縁層または絶縁層上に導体回路を形成した回路板とを重ねて、加熱・加圧して積層一体化し、スルーホールとなる穴をあけ、その穴の内壁に導体回路と電気的に接続された導体を形成する多層配線板の製造法において、絶縁接着層が、ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性樹脂成分とから成る接着フィルムであり、Bステージでの貯蔵弾性率が30℃で1000〜5000MPaの範囲にあり、Cステージでの貯蔵弾性率が300℃で30MPa以上であり、かつ、ガラス転移温度が180℃以上である絶縁接着層を用いることを特徴とする多層配線板の製造法。
- 熱硬化性樹脂成分が、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化剤もしくは硬化促進剤であることを特徴とする請求項10に記載の多層配線板の製造法。
- ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性樹脂成分の重量比が、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対して、熱硬化性樹脂成分10〜100重量部の範囲であることを特徴とする請求項10または11に記載の多層配線板の製造法。
- 予め半導体チップを納めるためのキャビティ部をくり抜き加工した、絶縁層上に導体回路を形成した回路板と、絶縁接着層と、絶縁層または絶縁層上に導体回路を形成した回路板とを重ねて、加熱・加圧して積層一体化する工程に、少なくとも隣接する導体回路層間の電気的接続を行うバイアホールを形成する工程を有することを特徴とする請求項10〜12のうちいずれかに記載の多層配線板の製造法。
- 回路板の導体回路の上に絶縁接着層を介してバイアホールとなる穴をあけた銅張り積層板を重ね、加熱加圧して積層一体化し、銅めっきを行って、バイアホールの内壁を金属化し、不要な銅をエッチング除去し、さらに、その上に、絶縁接着層を介してバイアホールとなる穴をあけた銅張り積層板を重ね、これを繰り返すことを特徴とする請求項13に記載の多層配線板の製造法。
- 先に、バイアホールとなる穴内壁を金属化した回路板を用いることを特徴とする請求項13に記載の多層配線板の製造法。
- 絶縁接着層と複数の回路板にくり抜き加工して設けた、半導体チップを納めるためのキャビティ部が、半導体チップを接着固定する箇所に最も近い絶縁層から順に、その大きさを同じか大きくしたものを用いることを特徴とする請求項10〜15のうちいずれかに記載の多層配線板の製造法。
- 全ての絶縁接着層と絶縁層と回路板に、予め半導体チップを納めるためのキャビティ部をくり抜き加工し、回路板と、絶縁接着層と、絶縁層または回路板とを重ねて、加熱加圧して積層一体化し、スルーホールとなる穴をあけ、その穴の内壁に回路板の導体回路と電気的に接続された導体を形成した後、その貫通孔の一方の開口部に、その開口部を塞ぐようにヒートシンクを設けることを特徴とする請求項10〜16のうちいずれかに記載の多層配線板の製造法。
- ヒートシンクに、半導体チップを搭載する支持部と、支持部の周囲に支持部より薄い鍔部を設けたものを用い、最外層の絶縁層に支持部とほぼ同じ大きさの孔を設け、その孔にヒートシンクの支持部を嵌合・接着することを特徴とする請求項17に記載の多層配線板の製造法。
- ヒートシンクの鍔部に、凹凸を形成したものを用いることを特徴とする請求項17または18に記載の多層配線板の製造法。
- 予め半導体チップを納めるためのキャビティ部をくり抜き加工した、回路板と、絶縁接着層と、絶縁層または回路板とを重ねて、加熱・加圧して積層一体化するにあたり、積層時の構成を、プレス鏡板/製品の表面を保護するフィルム状物/絶縁接着層と複数の回路板を重ねたもの/クッション材/キャビティの形状に孔をあけた成形品/プレス鏡板の順に重ね、加熱・加圧して積層一体化することを特徴とする請求項10〜19のうちいずれかに記載の多層配線板の製造法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07680297A JP3897136B2 (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 多層配線板及びその製造法 |
SG1997003839A SG76530A1 (en) | 1997-03-03 | 1997-10-22 | Circuit boards using heat resistant resin for adhesive layers |
TW086115635A TW398165B (en) | 1997-03-03 | 1997-10-22 | Circuit boards using heat resistant resin for adhesive layers |
US08/957,011 US6121553A (en) | 1997-03-03 | 1997-10-23 | Circuit boards using heat resistant resin for adhesive layers |
KR1019970055908A KR100276747B1 (ko) | 1997-03-03 | 1997-10-29 | 접착층용 내열성 수지를 이용한 회로판 |
DE19748075A DE19748075C2 (de) | 1997-03-03 | 1997-10-30 | Klebstoffzusammensetzung für isolierende Klebschichten für Leiterplatten |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07680297A JP3897136B2 (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 多層配線板及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10270858A JPH10270858A (ja) | 1998-10-09 |
JP3897136B2 true JP3897136B2 (ja) | 2007-03-22 |
Family
ID=13615792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07680297A Expired - Fee Related JP3897136B2 (ja) | 1997-03-03 | 1997-03-28 | 多層配線板及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3897136B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100303393B1 (ko) * | 1998-11-16 | 2001-09-24 | 마이클 디. 오브라이언 | 반도체패키지의 회로기판 구조 및 그 제조방법 |
KR100303391B1 (ko) * | 1998-11-16 | 2001-09-24 | 마이클 디. 오브라이언 | 반도체패키지의 회로기판 구조 및 그 제조방법 |
KR100303392B1 (ko) * | 1998-11-16 | 2001-09-24 | 마이클 디. 오브라이언 | 반도체패키지의 회로기판 구조 및 그 제조방법 |
US6195264B1 (en) * | 1998-11-18 | 2001-02-27 | International Business Machines Corporation | Laminate substrate having joining layer of photoimageable material |
KR100982795B1 (ko) * | 2008-07-10 | 2010-09-16 | 삼성전기주식회사 | 전자소자 내장형 인쇄회로기판 제조방법 |
-
1997
- 1997-03-28 JP JP07680297A patent/JP3897136B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10270858A (ja) | 1998-10-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100276747B1 (ko) | 접착층용 내열성 수지를 이용한 회로판 | |
KR100818470B1 (ko) | 프리프레그, 금속박장 적층판 및 이들을 사용한 인쇄회로판 | |
KR100971865B1 (ko) | 인쇄 배선판용 프리프레그, 금속박장 적층판 및 인쇄 배선판, 및 다층 인쇄 배선판의 제조 방법 | |
JP4455806B2 (ja) | プリプレグ及び積層板 | |
US20120285732A1 (en) | Multi-layer wiring board | |
JP5124984B2 (ja) | 印刷配線板 | |
JPH07288385A (ja) | 多層配線板及びその製造法 | |
TWI491320B (zh) | Metal foil laminates and printed circuit boards | |
JP4096394B2 (ja) | 多層配線板及びその製造法 | |
JP3897136B2 (ja) | 多層配線板及びその製造法 | |
JP4035883B2 (ja) | 多層プリント配線板及びその製造法 | |
JP2008201117A (ja) | 樹脂付き金属薄膜、印刷回路板及びその製造方法、並びに、多層配線板及びその製造方法 | |
JP4075581B2 (ja) | 接着剤層付きプリプレグ、金属張積層板の製造方法及び金属張積層板 | |
JP5017750B2 (ja) | 接続基板とその接続基板を用いた多層配線板と接続基板の製造方法とその方法を用いた多層配線板の製造方法 | |
JP2010037489A (ja) | 接着フィルム及び樹脂付き金属箔 | |
JP2008137367A (ja) | 金属張積層板、並びに印刷回路板及びその製造方法 | |
JP2004168942A (ja) | 接着剤層付きプリプレグの製造方法及び接着剤層付きプリプレグ | |
JP4774702B2 (ja) | プリプレグ、並びにこれを用いて得られる金属箔張積層板及び印刷回路板 | |
JPH11340624A (ja) | 多層配線板の製造方法 | |
JP4595434B2 (ja) | プリプレグ、並びにこれを用いて得られる金属箔張積層板及び印刷回路板 | |
JP4378628B2 (ja) | プリプレグ、積層板及びこれらを使用した印刷回路板 | |
JPH10242654A (ja) | 多層プリント配線板およびその製造法 | |
JP2005281663A (ja) | プリプレグ及びこれを用いた金属箔張積層板、印刷回路板。 | |
JP2012169680A (ja) | 印刷配線板 | |
JP2004200354A (ja) | 配線板及びその製造方法、ならびに配線板用部材及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040323 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060831 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060914 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061109 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061130 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061213 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105 Year of fee payment: 6 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140105 Year of fee payment: 7 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |