JP3895920B2 - 半導体装置 - Google Patents

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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気特性,実装信頼性,組立性に優れた高密度,多ピン化,高速伝送対応の配線テープ,半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年電気,電子部品の高性能化に伴い半導体装置の高集積化および高密度化が強く望まれている。そのため半導体素子はLSI,VLSI,ULSIへと高集積,高機能化され、素子の大型化,多ピン化,高速化,高消費電力化が進んできた。これに対応して多ピン用の半導体装置のパッケージ構造は素子の二辺に接続端子を有する構造から四辺すべてに端子を有する構造に変化してきた。さらに多ピン化対応として多層キャリア基板を用いて実装面全体に接続端子が格子上に有するグリッドアレイ構造が実用化されている。このグリッドアレイ構造の中には高速信号伝送を可能にするため接続端子長を短縮したボールグリッドアレイ構造(BGA)が適用されている。接続端子としてのボール型構造は導体幅も太くなるため低インダクタンス化にも効果的である。さらに最近ではより高速対応として多層キャリア基板に比較的誘電率の低い有機材料が検討されている。しかし有機材料は一般に半導体素子に比べて熱膨張率が大きいため、その熱膨張率差により発生する熱応力のため接続信頼性等に問題がある。最近このようなBGAパッケージにおいて、キャリア基板を用いない構造が提案されている。即ち、半導体素子と実装基板との熱膨張率差により発生する熱応力を低弾性率のエラストマ材料で緩和することにより接続信頼性を向上させる新しい半導体素子パッケージ構造が提案されている(米国特許第5148265号)。このパッケージ構造は半導体素子と実装基板の電気的接続をキャリア基板の代わりにポリイミド等から構成される配線テープを用いている。そのため電気的接続箇所としては半導体素子と配線テープはワイヤボンディング法あるいはリードによるボンディング接続がとられており、配線テープと実装基板ははんだボール端子による電気的接続がなされている。この従来技術に用いられるエラストマは耐熱性に優れた低弾性率材料という観点からシリコーン系材料が一般的に用いられている。シリコーン系材料を用いた応力緩衝層の一般的な形成方法としては配線テープに未硬化の液状樹脂をマスク等を用いて印刷して、その後硬化物を得る工程が用いられている。この方法は印刷により得られる緩衝層の平坦性を確保することが困難なことと印刷工程が繁雑で時間がかかる問題点を有する。そのため量産工程に対して不利であると同時に緩衝層の平坦性が確保できないため組立分留り及び実装信頼性に問題を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は半導体装置において、熱応力を低減するためのエラストマ材料としてフィルム材料を用いることにより平坦性に優れた応力緩衝層を得られる技術を開示するとともに量産性に優れた半導体装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。その手段は配線層を有するテープ材料と半導体素子が電気的に接続され、その配線テープ上に実装基板と電気的に接続するための外部端子を有し、配線テープと半導体素子を絶縁性を保持した状態で接着する材料にフィルム材料を用いた半導体装置において、接着用フィルム材料の物性として実装リフロー条件の温度領域(200〜250℃)の弾性率が1MPa以上であることを特徴とする半導体装置を提供することにより達成される。
【0005】
前記接着用フィルム材料としては、半導体装置の製造工程において実装基板と接続するためのはんだボール等による外部端子を形成する工程、あるいは実装基板に本発明の半導体素子を実装するためのはんだリフロー工程を経る。このリフロー温度は一般に200〜250℃の高温で処理されるため、吸湿した半導体装置は水分が蒸発してその蒸気圧でフィルム材料が膨潤してあるしきい値を超えると発泡現象を生じ、ボイド,剥離等の欠陥を生じる。そのため用いるフィルム材料はできるだけ吸湿率が低いことと同時にリフロー温度での弾性率が高いことが要求される。本発明では各種フィルム材料を検討してリフロー工程の温度領域での接着材料の弾性率が1MPa以上であればリフロー特性に優れていることを見い出した。材料の弾性率の温度依存性の例を図1に示す。
【0006】
また、実装リフロー条件の温度領域(200〜250℃)の弾性率が1MPa以上を維持する材料を用いることにより耐リフロー特性に良好な結果が得られることを見い出している。膨潤量は蒸気圧と弾性率の比で決まり、弾性率が高いほど膨潤量が小さくなる。この膨潤量が材料の機械特性である破断伸び量を超えると発泡現象が生じる。また弾性率は接着用フィルム材料の機械強度とも相関があり、弾性率が高いほど一般的に破断強度,破断伸び量は大きくなる傾向にある。そのためリフロー温度域での弾性率の高い材料を用いることにより膨潤量,機械特性の両面の観点からリフロー特性がよくなる。この時接着用フィルム材料としては熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂から構成される。
【0007】
また接着層としては上記材料による接着剤の他、粘着性樹脂,粘接着性樹脂から構成される場合もある。リフロー工程の温度領域で1MPa以上の弾性率を維持するためには熱可塑性樹脂の場合にはリフロー工程の温度領域(200〜250℃)以上に弾性率の変化点であるガラス転移温度があることが望ましい。また熱硬化性樹脂の場合には、ガラス転移温度より高温のゴム領域である程度の化学的ないし物理的な橋架け構造を有することが必要である。即ち、ゴム領域の弾性率と橋架け密度は一般に比例関係にあり、弾性率を高くするためには橋架け密度を高くすることが必要である。またフィルム材料は応力緩衝層として機能するため室温の弾性率が4000MPa以下の低弾性率樹脂から構成されていることが望ましい。
【0008】
またフィルム材料の特性としてはリフロー特性の観点から85℃/85%RH,168時間での吸湿率が3%以下であることが望ましい。フィルム材料の場合シリコーン系以外の低弾性率材料が適用可能である。またフィルム材料の構成としては接着剤成分のみからなる均一構造だけでなく、例えば支持体の両面に接着剤層を有する三層構造で構成されている場合、多孔質の支持体に接着剤が含浸され構成されている場合等もある。フィルム形状としては各種打抜きによる形状,メッシュ形状等がある。メッシュ形状は貼付け面積を小さくすることができ吸湿時の耐リフロー性向上にさらに効果的である。
【0009】
三層構造で代表される多層構造の場合、支持体,接着層は上記の熱硬化性樹脂,熱可塑性樹脂,粘着性樹脂,粘接着性樹脂等二種類以上を組み合わせることが可能である。また接着層は両面あるが、それぞれ違う材料であることも可能である。例えば配線テープ側の配線層の凹凸を埋めるためには流動性の高い熱硬化性樹脂を用い、反対側の平坦な半導体素子を接着する部分には高温で短時間で接着可能な熱可塑性樹脂の組み合わせ等がある。
【0010】
本発明の一般的な半導体装置の製造工程を図2に示す。代表的な製造工程は次の3種類に分類される。ひとつは(図2−a)(1)配線層を有するテープに接着用フィルムを貼り付ける工程、(2)配線層を有するテープに接着用フィルムを介して半導体素子と絶縁性を保持した状態で貼り付ける工程、(3)テープ上に形成されている配線層と半導体素子上のパッドとを電気的に接続する工程、 (4)上記電気的に接続した箇所を絶縁物により封止する工程、(5)テープ上に実装基板と接続するための外部端子を形成する工程、からなる半導体素子の製造方法である。
【0011】
この方法は後述するように配線テープとフィルム材料を長尺のリール工程で扱うことができ、量産性を上げるのに効果的な製造方法である。また第二の製造方法としては(図2−b)(1)半導体素子に接着用フィルムを形成する工程、 (2)配線層を有するテープを接着用フィルムを介して半導体素子と絶縁的に貼り付ける工程、(3)テープ上に形成されている配線層と半導体素子上のパッドとを電気的に接続する工程、(4)上記電気的に接続した箇所を絶縁物により封止する工程、(5)テープ上に実装基板と接続するための外部端子を形成する工程、からなる半導体素子の製造方法がある。この方法はウエハ段階の状態で半導体素子上に応力緩衝層を形成することも可能で、半導体素子そのものの歩留り向上に効果的な製造方法である。
【0012】
三つ目の方法としては(図2−c)(1)接着用フィルムを介して配線層を有するテープと半導体素子を位置合わせして一括で絶縁的に貼り合わせる工程、 (2)テープ上に形成されている配線層と半導体素子上のパッドとを電気的に接続する工程、(3)上記電気的に接続した箇所を絶縁物により封止する工程、 (4)テープ上に実装基板と接続するための外部端子を形成する工程、からなる半導体素子の製造方法がある。これは製造工程数を減少することができ、製造時間の短縮に有効である。
【0013】
これら製造方法は基本的には次の工程から形成されている。即ち配線層を形成したテープ材料と半導体素子の間に本発明における接着性フィルム材料を何らかの方法で設置して所定温度,所定圧力,所定時間の条件により一括あるいは逐次で両者を接着する。その後テープ上の配線層と半導体素子の接続パッドを電気的に接続する。接続方法としてはあらかじめ配線テープに回路により形成された接続リードを用いて半導体素子と接続する方法、この場合はシングルポイントボンディングあるいは一括ギャングボンディング法等が用いられる。
【0014】
また別の接続技術としては両者をワイヤボンディングにより接続する方法等が用いられる。次に接続部分を絶縁材料により封止して、最後に配線テープ上に実装基板との電気的接続端子である外部端子を形成する。外部端子としては一般的にははんだボールを用いる場合、めっきによるボール形成法を用いることが多い。めっきの場合金属としては金,ニッケル,銅,はんだ等が挙げられる。
【0015】
製造工程で量産性を上げるためには、例えば(図2−a)で示したように接着用フィルム材料をあらかじめ配線テープと一体化する工程が重要である。
【0016】
この場合の一般的な製造方法としては図3に示すように配線層を形成したテープを長尺のリール工程で搬送して接着用フィルムを所定の大きさに打抜きながら貼付けていく方法が量産性に有効である。この場合接着層が熱硬化性樹脂の場合は未硬化のAステージあるいは半硬化のBステージの状態で配線テープに接着する。得られた接着性フィルム付配線テープを用いて半導体素子と接着する工程で樹脂はさらに硬化が進み最終的にCステージに達する。あるいは接着剤が配線テープと一体化する工程で既にCステージに達する場合には硬化したフィルム部分の上に接着成分を新たに形成する場合もある。
【0017】
形成法として一般的には塗布法,フィルム貼付け法がある。接着成分が室温で粘着性がない場合が望ましいが、粘着性を有する時は離型紙等を用いる場合がある。
【0018】
図4にこの場合の接着性フィルム付配線テープの構成を示す。この配線テープは半導体素子と接着が可能である。この場合、配線テープ側の接着層に熱硬化性樹脂を用い、半導体素子を接着する側を熱可塑性樹脂を用いることによりより簡便に図4に示す接着能を有する配線テープを供給することができる。
【0019】
次に接着層が熱可塑性,粘着性あるいは粘接着性材料の場合は配線テープとの接着と半導体素子との接着の二段階の条件は全く同じにすることも可能である。熱硬化性樹脂の場合と異なり反応を途中段階で制御する必要がなく、作業性に優れた製造工程を提供することが可能である。
【0020】
粘着性あるいは粘接着性材料の場合、接着温度は室温も可能で半導体素子の反りの点からも有利な材料である。あらかじめ接着用フィルムが配線テープと一体化している場合は半導体素子を接着する際の位置合せが容易になる。そのため接着装置の治具も非常に簡便になり、量産性工程に有利である。
【0021】
また本発明における半導体装置は配線テープ上の配線回路の凹凸をフィルムの接着層で埋め込む場合もあり、この場合も配線テープとの接着時に埋め込み性の良否を配線テープとの一体化の工程で確認でき、半導体素子を接続する前に不良を除くことが可能で、半導体素子の無駄を防ぐことができ歩留り向上の点からも有利である。
【0022】
フィルム材料の接着成分を構成する代表的な熱硬化性及び熱可塑性樹脂としてはエポキシ樹脂,ポリイミド樹脂,ポリアミド樹脂,シアネート樹脂,イソシアネート樹脂,含フッ素樹脂,含ケイ素樹脂,ウレタン樹脂,アクリル樹脂,スチレン樹脂,マレイミド樹脂,フェノール樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,ジアリルフタレート樹脂,シアナミド樹脂,ポリブタジエン樹脂,ポリアミドイミド樹脂,ポリエーテル樹脂,ポリスルホン樹脂,ポリエステル樹脂,ポリオレフィン樹脂,ポリスチレン樹脂,ポリ塩化ビニル樹脂,トランスポリイソプレン樹脂,ポリアセタール樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリフェニレンエーテル樹脂,ポリフェニレンスルフィド樹脂,ポリアリレート樹脂,ポリエーテルイミド樹脂,ポリエーテルスルホン樹脂,ポリエーテルケトン樹脂,液晶ポリエステル樹脂,ポリアリルエーテルニトリル樹脂,ポリベンゾイミダゾール樹脂、その他各種ポリマーブレンド,ポリマーアロイ等が挙げられる。
【0023】
これら熱硬化及び熱可塑性樹脂は加熱により溶融あるいは軟化により接着性を有する材料である。これに対して粘着及び粘接着性材料は圧力をかけることにより接着性を有する材料である。
【0024】
粘着及び粘接着性材料としてはシリコーン系,ブタジエン,イソプレン等のゴム系,アクリル樹脂系,ポリビニルエーテル系等がある。このうち粘接着性材料には室温硬化型,熱、UV,EB等による硬化型,促進剤併用型等がある。このうち室温硬化型は空気中の水分で反応する湿気反応型,光開始剤を含有している太陽光反応型,過酸化物等を含む嫌気型材料がある。熱硬化型は一般的にはチウラム系,フェノール系,イソシアネート系等の架橋剤を含有しており、所定の温度で粘着成分が三次元架橋して接着層になる。
【0025】
UV,EB反応型は各種光開始剤を含有した材料である。促進剤併用型は反応促進剤,架橋剤等を含んだ溶液が粘着層表面に塗布されており、接着圧力により両成分が混合して経時的に反応が進行して最終的に接着層を形成する。本発明における粘接着剤としては熱硬化性型が比較的好適である。これを用いることにより室温で配線テープと半導体素子を位置合わせして接着後、恒温槽等により多数個一度に所定温度に上げて硬化反応を進め接着強度を確保することにより量産性に優れ、かつ信頼性に優れた半導体装置を提供できる。
【0026】
接着用フィルム材料の弾性率は高温域ではリフロー特性の観点から高弾性率であることが望ましいが室温域ではできるだけ弾性率が低いことが望ましい。それは半導体素子と実装基板は一般に熱膨張率が異なるため実装時にはんだボール等から構成される外部端子に熱応力が発生して接続信頼性が重要課題になる。
【0027】
半導体素子と実装基板の間に存在する接着用フィルム材料の弾性率が低ければこの部分が応力緩衝層になり接続信頼性の観点から有利になる。室温の弾性率として4000MPa以下であることが望ましい。さらに願わくば温度サイクル試験全域(−55℃〜150℃)での弾性率が2000MPa以下であることが望ましい。このような高温で弾性率を維持しつつ、室温を含む低温域で比較的低弾性率材料としてはシリコーン系材料が用いられることが多い。シリコーン系材料からなるフィルム材料は本発明において極めて重要な材料の一種である。
【0028】
しかし上記特性を満足するシリコーン系以外のフィルム材料はシリコーンと比較して次の利点を有している。即ち、シリコーンは凝集エネルギーが小さいため高温放置等(例えば150℃以上)の長期加熱処理において環状の低分子化合物が徐々に熱分解して周囲への汚染の原因になる場合もある。
【0029】
本発明のフィルム材料の構成としては接着剤成分のみからなる均一構造だけでなく、例えば支持体の両面に接着剤層を有する三層構造で構成されている場合、多孔質の支持体に接着剤が含浸され構成されている場合等もある。フィルム材料の支持体としてはポリイミド,エポキシ,ポリエチレンテレフタレート,セルロース,アセテート,含フッ素ポリマ等のフィルムあるいは多孔質材料が挙げられる。
【0030】
フィルム形状としては各種打抜きによる形状,メッシュ形状等がある。メッシュ形状は貼付け面積を小さくすることができ吸湿時の耐リフロー特性の向上に有効である。三層構造の場合、両面の接着層の厚さ,種類を任意に制御することができ、貼り付け時の流動性の制御が容易である。また中央の支持体により確実に絶縁層が確保できる利点がある。
【0031】
接着用フィルム材料の85℃/85%RHの飽和吸湿率が3%以下の材料を用いることによりリフロー時の吸湿による蒸気圧の値を低く抑えることができ、良好なリフロー特性が得られる。
【0032】
配線層を有するテープは一般にフレキシブル回路基板から構成される。即ち絶縁層としてはポリイミド系材料,導体との接着層としてはエポキシ系材料,ポリイミド系材料,フェノール系材料,ポリアミド系材料等が用いられる。また導体層としては多くの場合銅が用いられる。配線回路としては銅の上にニッケル,金めっき等で被覆されることもある。フレキシブル回路基板の中には導体との接着層を用いないポリイミド絶縁層に直接銅が形成された材料を用いることもある。
【0033】
また配線層を有するテープは多層配線構造をとる場合もある。この時は配線テープ内に信号配線層以外に電源層,グランド層等を形成することができ、電気特性に優れた半導体装置を提供することが可能になる。
【0034】
配線層を有するテープ材料と半導体素子を電気的に接続するための半導体素子上のバッド端子の配置構造としては代表的には次の二つの型がある。
【0035】
一つは図5に示すような周辺パッド配置構造である。この場合半導体装置の外部端子の配置構造として図6に示すように三種類の構造がある。即ち外部端子が半導体素子の下にある場合(Fan Inタイプ,図6−1)、半導体素子の外側にある場合(Fan Outタイプ,図6−2)、その両方にある場合(Fan In/Outタイプ,図6−3)が挙げられる。
【0036】
パッド配置の別な場合としては図7に示す中央配置構造がある。この場合の半導体装置は図8に示す構造がとられる。
【0037】
本発明において半導体素子とはSi,GaAs等の半導体からなるウエハ上にメモリ,ロジック,ゲートアレイ,カスタム,パワートランジスタ等のIC, LSI等を形成し、リード,バンプ等に接続する端子を有する素子である。
【0038】
本発明は配線層を有するテープを半導体素子と実装基板の電気的接続の仲介材料として用いた半導体装置において配線テープと半導体素子との絶縁性を保持した状態で接着材料として高温域であるリフロー温度領域(200〜250℃)での弾性率が1MPa以上のフィルム材料を用いることにより耐リフロー特性,接続信頼性に優れた半導体装置を提供することが可能になった。フィルム材料を用いることにより従来の印刷法等に比べてより量産性に優れた製造方法を提供することが可能になる。
【0039】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
エポキシ系接着フィルム(日立化成,AS3000,厚さ50μm)を半導体素子と配線テープの間に位置合わせをして設置して170℃1分,圧力50kgf/cm2 で接着して、さらに180℃60分恒温槽中で後硬化を実施した。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとシングルポイントボンディングにより電気的に接続した。接続部分をエポキシ系封止材料(日立化成, RC021C)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−1に示す半導体装置を得た。
【0040】
得られた半導体装置を85℃/85%RHの恒温恒湿層で168時間吸湿後、最高温度245℃の赤外線リフローに入れて接着層に発泡現象による剥離,ボイド等の欠陥が発生しないか確認した。さらに得られた半導体装置のリード及びはんだバンプの接続信頼性を確認した。このとき実装基板としてはガラス布基材エポキシ樹脂銅張積層板FR−4(日立化成,MCL−E−67)を用いた。信頼性試験は温度サイクル(−55℃←→150℃,1000回)条件で評価した。
(実施例2)
ポリイミドフィルム(宇部興産,SGA,厚さ50μm)の両面にダイボンディング用フィルム材料からなる接着剤(日立化成,DF335)を各50μm塗布して三層構造のフィルム材料とした。得られたフィルム材料を配線テープに位置合わせをして貼り付けた。この時接着条件は170℃5秒,圧力30kgf/cm2 とした。この条件では未接着の接着層は半導体素子を貼り付けるのに十分な接着能を有している。
【0041】
フィルム材料を貼り付けた配線テープと半導体素子の接着は200℃1分,圧力30kgf/cm2 とした。さらに200℃60分恒温槽中で後硬化を実施した。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとギャングボンディングにより電気的に接続した。接続部分をエポキシ系封止材料(日立化成,RC021C)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−2に示す半導体装置を得た。
【0042】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例3)
エポキシ樹脂とアクリル系ゴムから構成される低弾性率接着フィルム(日立化成,試作品,厚さ150μm)を半導体素子と配線テープの間に位置合わせをして設置して180℃30秒,圧力100kgf/cm2 で接着して、さらに180℃60分恒温槽中で後硬化を実施した。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとワイヤボンディングにより電気的に接続した。接続部分をシリコーン系封止材料(東芝シリコーン,TSJ3150)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−3に示す半導体装置を得た。
【0043】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例4)
ガラス布基材エポキシ樹脂積層板(日立化成,MCL−E−679の両面銅箔エッチング除去品,厚さ50μm)の両面にエポキシ樹脂とアクリル系ゴムから構成される低弾性率接着フィルム(日立化成,試作品,厚さ50μm)を張合せて三層構造のフィルム材料とした。
【0044】
このフィルム材料を用いて半導体素子と配線テープの間に位置合わせをして設置して200℃20秒,圧力80kgf/cm2 で接着して、さらに180℃60分恒温槽中で後硬化を実施した。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとシングルポイントボンディングにより電気的に接続した。接続部分をシリコーン系封止材料(東芝シリコーン,TSJ3153)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図8に示す半導体装置を得た。
【0045】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例5)
三層構造を有するLOCフィルム(日立化成,HM122U,厚さ100μm)を配線テープに位置合わせをして貼り付けた。この時接着条件は300℃2秒,圧力150kgf/cm2 とした。貼り付けにあたっては図2に示した長尺の装置を用いてフィルムを所定の形状に打抜きながら配線テープに連続的に貼り付けた。このフィルムの接着層は熱可塑性樹脂のため、未接着部分の接着層は半導体素子を貼り付けるのに十分な接着能を有している。
【0046】
フィルム材料を貼り付けた配線テープと半導体素子の接着は300℃10秒,圧力100kgf/cm2 とした。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとシングルポイントボンディングにより電気的に接続した。接続部分をエポキシ系封止材料(北陸塗料,チップコート8107)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−1に示す半導体装置を得た。
【0047】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例6)
熱可塑性ポリイミドフィルム(三井東圧化学,レグルスPI−UAY,厚さ 100μm)を半導体素子に位置合わせをして貼り付けた。この時接着条件は 250℃2秒,圧力30kgf/cm2 とした。このフィルムは熱可塑性樹脂のため、さらに配線テープを貼り付けるのに十分な接着能を有している。
【0048】
配線テープとフィルム材料を貼り付けた半導体素子の接着は250℃10秒,圧力20kgf/cm2 とした。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとワイヤボンディングにより電気的に接続した。接続部分をエポキシ系封止材料(北陸塗料,チップコート8107)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−2に示す半導体装置を得た。
【0049】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例7)
ポリイミドフィルム(宇部興産,SGA,厚さ50μm)の片面に含フッ素ポリイミド(ヘキサフルオロビスフェノールAFとビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの反応物,ガラス転移温度260℃)を50 μm塗布し、もう一方の片面にはポリエーテルエーテルケトン(ジヒドロオキシナフタレンとジフルオロベンゾフェノンの反応物,ガラス転移温度154℃)を50μm塗布して二種類の接着剤層を有する三層構造のフィルム材料を作製した。
【0050】
得られたフィルム材料のガラス転移温度の低い接着層を用いて配線テープに位置合わせをして貼り付けた。この時接着条件は200℃1分,圧力30kgf/ cm2 とした。このフィルムの接着層は熱可塑性樹脂のため、さらに半導体素子を貼り付けるのに十分な接着能を有している。フィルム材料を貼り付けた配線テープと半導体素子の接着は300℃10秒,圧力80kgf/cm2 とした。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとギャングボンディングにより電気的に接続した。接続部分をエポキシ系封止材料(北陸塗料,チップコート8107)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−3に示す半導体装置を得た。
【0051】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例8)
シリコーンフィルム(東レダウコーニング,JCR6126,厚さ150μmプレス成形品)の片面にシリコーン接着剤(信越化学,KE1820)を20μm塗布し、配線テープに位置合わせをして貼り付けた。この時接着条件は150℃1分,圧力 30kgf/cm2 とした。さらに半導体素子を貼り付けるためもう一方の片面に同様にシリコーン接着剤(信越化学,KE1820)を20μm塗布し、フィルム材料を貼り付けた配線テープと半導体素子を接着した。接着条件は200℃30秒,圧力20kgf/cm2 とした。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとギャングボンディングにより電気的に接続した。接続部分をシリコーン系封止材料(東レダウコーニング,DA6501)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図8に示す半導体装置を得た。
【0052】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例9)
両面BT樹脂を塗布した多孔質ポリテトラフルオロエチレン(ジャパンゴアテック,厚さ190μm)を用いて配線テープに位置合わせをして貼り付けた。この時接着条件は150℃1分,圧力30kgf/cm2 とした。このフィルムの接着層は熱硬化性樹脂のBステージ状態(半硬化)であるため、さらに半導体素子を貼り付けるのに十分な接着能を有している。
【0053】
フィルム材料を貼り付けた配線テープと半導体素子の接着は200℃2分,圧力70kgf/cm2 とした。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとギャングボンディングにより電気的に接続した。接続部分をエポキシ系封止材料(日立化成,R021C)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−1に示す半導体装置を得た。
【0054】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例10)
三層構造を有する粘着フィルム(寺岡製作所,テープNo.760,厚さ145μm,カプトンフィルムの両面にシリコーン系粘着剤)を配線テープに位置合わせをして貼り付けた。この時接着条件は室温5秒,圧力50kgf/cm2 とした。貼り付けにあたっては図2に示した長尺の装置を用いてフィルムを所定の形状に打抜きながら配線テープに連続的に貼り付けた。このフィルムの接着層は粘着性樹脂のため、未接着部分の接着層は半導体素子を貼り付けるのに十分な接着能を有している。
【0055】
フィルム材料を貼り付けた配線テープと半導体素子の接着は室温10秒,圧力5kgf/cm2 とした。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとシングルポイントボンディングにより電気的に接続した。接続部分をシリコーン系封止材料(東芝シリコーン,TSJ3150)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−2に示す半導体装置を得た。
【0056】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例11)
三層構造を有する粘接着フィルム(厚さ150μm,アラミド不織布(100μm)の両面にブタジェン系粘接着剤)を半導体素子と配線テープの間に位置合わせをして一括で貼り付けた。この時接着条件は室温5秒,圧力50kgf/cm2 とした。この状態では粘着状態なのである程度の位置合わせの修正が可能である。このフィルムの接着層は粘接着性樹脂のため、さらに180℃60分恒温槽中で硬化させ三次元架橋構造の接着状態とした。
【0057】
次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとシングルポイントボンディングにより電気的に接続した。接続部分をシリコーン系封止材料(東芝シリコーン,TSJ3150)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−3に示す半導体装置を得た。
【0058】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例12)
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(和光純薬)とビス−(4−(2−アミノフェノキシフェニル)エーテル(合成品)をジメチルアセトアミド中、5℃で等量反応させポリアミド酸を形成し、さらに250℃に加熱してポリイミドを得た。得られたポリイミド100g中に4,4′−グリシジル−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニルエーテル(油化シェル)19.5gとフェノールノボラック(明和化成)10.6g,触媒としてトリフェニルフォスフェート(和光純薬)0.2gをジメチルアセトアミド中で混合して不揮発分20重量%のワニスを作製して厚さ100μmのフィルムを作製した。
【0059】
作製したフィルムを配線テープに位置合わせをして貼り付けた。この時接着条件は170℃10秒,圧力30kgf/cm2 とした。この条件では未接着の接着層は半導体素子を貼り付けるのに十分な接着能を有している。フィルム材料を貼り付けた配線テープと半導体素子の接着は200℃1分,圧力30kgf/cm2 とした。さらに200℃60分恒温槽中で後硬化を実施した。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとギャングボンディングにより電気的に接続した。接続部分をエポキシ系封止材料(日立化成,RC021C)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−2に示す半導体装置を得た。
【0060】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(実施例13)
実施例12で作製したワニスをポリイミドフィルム(宇部興産,SGA,厚さ50μm)の片面に厚さ20μm塗布(熱硬化性樹脂成分)して、さらにもう一方の片面は実施例7で作製したワニスである含フッ素ポリイミド(ヘキサフルオロビスフェノールAFとビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの反応物,ガラス転移温度260℃)を10μm塗布(熱可塑性樹脂成分)して三層構造のフィルムを作製した。熱硬化性樹脂成分側で配線テープに位置合わせをして貼り付けた。
【0061】
この時接着条件は170℃10秒,圧力30kgf/cm2 とした。さらに200℃60分恒温槽中で後硬化を実施した。次に熱可塑性樹脂成分側を用いて半導体素子を貼付けた。接着条件は350℃2秒,圧力80kgf/cm2 とした。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとギャングボンディングにより電気的に接続した。接続部分をエポキシ系封止材料(北陸塗料,チップコート8107)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−2に示す半導体装置を得た。
【0062】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(比較例1)
シリコーン系樹脂(東レダウコーニング,JCR6126)を配線テープに位置合わせをしてメタルマスクにより厚さ150μmのエラストマを印刷により形成した。形成後150℃60分恒温槽中で硬化反応印刷後のエラストマの平坦度をレーザ膜厚計により測定した。エラストマを有する配線テープに半導体素子を貼り付けるための接着層として、エラストマ上面にシリコーン接着剤(信越化学,KE1820)を20μm塗布し、位置合わせをして半導体素子を貼り付けた。
【0063】
この時接着条件は150℃1分,圧力30kgf/cm2 とした。次に配線テープ上にある接続リードを用いて半導体素子のパッドとギャングボンディングにより電気的に接続した。接続部分をシリコーン系封止材料(東芝シリコーン,TSJ3150)で封止した。最後に配線テープ上に実装基板との接続端子であるはんだボールを取り付けて図6−1に示す半導体装置を得た。
【0064】
得られた半導体装置のリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(比較例2)
ポリイミドフィルム(宇部興産,SGA,厚さ50μm)の両面に、200℃以下に融点を有する熱可塑性樹脂(ポリアミド12,融点175℃)を接着層 (厚さ30μm)として塗布した三層構造のフィルムを用いて実施例1と同様に半導体装置を作製してリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
(比較例3)
ポリイミドフィルム(宇部興産,SGA50)の両面に、室温で高弾性率であるエポキシ樹脂(日立化成,R021C)を接着層(厚さ20μm)として塗布した三層構造のフィルムを用いて実施例1と同様に半導体装置を作製してリフロー特性及びリード及びはんだバンプの接続信頼性を実施例1と同様な方法で確認した。
【0065】
【表1】
Figure 0003895920
【0066】
【発明の効果】
配線層を有するテープ材料と半導体素子が電気的に接続され、その配線テープ上に実装基板と電気的に接続するための外部端子を有し、配線テープと半導体素子を絶縁的に接着する材料にフィルム材料を用いた半導体装置において、接着用フィルム材料のリフロー温度域(200〜250℃)の弾性率が1MPa以上の材料を用いることにより耐リフロー特性に優れた半導体装置を提供できる。半導体素子と実装基板との熱膨張率差により生じる熱応力を緩衝する部分にフィルム材料を用いることにより量産性に優れた製造方法を提供することができる。
【0067】
またフィルム材料は平坦度に優れており、厚さ150μm程度に対して高低差5μm以内を確保することができ、作業性に優れた製造工程を提供することができる。フィルム材料の応力緩衝効果により、温度サイクル試験で配線テープと半導体素子を電気的に接合しているリード部分及び半導体装置と実装基板を電気的に接続しているバンプの両方の接続信頼性を同時に満足することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】材料の弾性率の温度依存性を示す図。
【図2】本発明における半導体装置の製造工程を示す図、(2−a)フィルムを配線テープにあらかじめ貼り付ける製造方法、(2−b)フィルムを半導体素子にあらかじめ貼り付ける製造方法、(2−c)配線テープと半導体素子をフィルムを介して一括で貼り付ける製造方法。
【図3】長尺リールを用いたフィルム貼り付けの連続工程を示す図。
【図4】接着剤層付フィルムを有する配線テープを示す図。
【図5】周辺パッドを有する半導体素子を示す図。
【図6】周辺パッドを有する半導体素子を用いた半導体装置の例を示す図。
【図7】中央部にパッドを有する半導体素子を示す図。
【図8】中央部にパッドを有する半導体素子を用いた半導体装置の例を示す図。
【符号の説明】
2.1,4.1,6.1,8.1…配線テープ、2.1.1…バンプに接続されたリード、2.2,4.2,6.2,8.2…緩衝体フィルム、2.3,5.1,6.3,7.1,8.3…半導体素子、2.4,6.4,8.4…封止樹脂、2.5,6.5,8.5…外部端子(はんだバンプ)、3.1…配線テープの長尺リール、3.2…フィルムの長尺リール、3.3…打抜き治具、3.4…配線テープ上に形成されたフィルム、4.1.1…配線テープ上に形成されたリード、4.3…接着剤層、5.1.1,7.1.1…接続パッド、6.6…外枠(ヒートスプレッダ等)。

Claims (4)

  1. 半導体素子と、配線層を有する配線テープと、実装基板に電気的に接続するための外部端子と、該配線テープと該半導体素子とを絶縁的に接着するための接着用フィルムとを有し、前記配線層が該半導体素子のパッド及び該外部端子に接続され、該接着用フィルムの室温での弾性率が4000MPa以下であり、200〜250℃の温度領域での弾性率が1MPa以上であり、前記接着用フィルムが多孔質の支持体に接着剤が含浸された構成であることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1において、該配線テープの配線層と該半導体素子のパッドとがワイヤボンディングにより接続されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1において、該接着用フィルムが応力緩衝層であることを特徴とする半導体装置。
  4. 半導体素子と、誘電体フィルム上に配線層を有する配線テープと、該半導体素子と該配線テープとの間に介在し熱応力を緩和する応力緩衝層として機能する接着用フィルムと、実装基板に接続するための外部端子とを備え、該接着用フィルムが多孔質の支持体を有し、該接着用フィルムを介して該半導体素子のパッドを有する面と該配線テープとが絶縁性を保持して接着され、該配線テープ上にある接続リードが該半導体素子の該パッドに接続され、該配線テープに実装基板に接続するための該外部端子が形成され、前記接着用フィルムの室温での弾性率が4000MPa以下であることを特徴とする半導体装置。
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