JP3895491B2 - 鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ及び制振方法 - Google Patents

鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ及び制振方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3895491B2
JP3895491B2 JP04428899A JP4428899A JP3895491B2 JP 3895491 B2 JP3895491 B2 JP 3895491B2 JP 04428899 A JP04428899 A JP 04428899A JP 4428899 A JP4428899 A JP 4428899A JP 3895491 B2 JP3895491 B2 JP 3895491B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
pressure
solenoid
flow path
side chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04428899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000238637A (ja
Inventor
治彦 川崎
雅一 中里
順一 荒井
幸司 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP04428899A priority Critical patent/JP3895491B2/ja
Publication of JP2000238637A publication Critical patent/JP2000238637A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3895491B2 publication Critical patent/JP3895491B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fluid-Damping Devices (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Safety Valves (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両の車体に発生する横揺れを制振するセミアクティブ制御用ダンパ、およびこのダンパを利用して制振方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両のように振動発生側の台車と制振側の車体マスが極めて大きいものであってもこれを効果的に制振することのできる横振れ制振用のセミアクティブ制御ダンパ、およびこのダンパを利用した制御システムとして例えば日本国特開平8−99634号公報及び特開平8−239040号公報に開示されている。
【0003】
これらの公報に開示されている制御ダンパは台車と車体との間に介装されるストロークセンシングシリンダと、このストロークセンシングシリンダのヘッド側室からロッド側室に向う作動流体の流れのみを許容する流路と、サクションバルブを通じてストロークセンシングシリンダのヘッド側室に通じるリザーバと、ヘッド側室をリザーバに連通する流路中に介装した圧側用のアンロードバルブと、同じくロッド側室をヘッド側室に連通する流路中に介装した伸側用のアンロードバルブと、ロッド側室とリザーバとの間に介装した減衰力制御回路を備えたものである。
【0004】
そして前者の減衰力制御回路は複数の減衰力発生用の固定オリフィスを直列に配置すると共にそれぞれの固定オリフィスを制御する開閉バルブを並列に設けたものである。他方後者の減衰力制御回路は固定オリフィスと、絞り開度を連続的に比例制御する常開の比例バルブまたは比例圧力制御バルブとを並列に設けたものである。
【0005】
上記のようなダンパを利用した各制振システムでは、車体に設置された検知器からの車体速度信号と、ストロークセンシングシリンダからのダンパ変位信号およびこれらから算出したダンパ速度信号を用いて、コンピュータにより減衰力発生回路の発生減衰力を制御すると共に伸側用アンロードバルブおよび圧側用アンロードバルブを制御して鉄道車両の横揺れを抑えている。
【0006】
そして前者の場合、車体速度信号とダンパ速度信号に基づいてコンピュータにより開閉バルブを切換え、後者の場合には同じ信号でコンピュータにより比例バルブまたは比例制御バルブと連続的に制御するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の制御システムは機能上特に欠陥があるわけではないが、次のような不具合の改善が望まれている。
【0008】
第1に、選択的な開閉バルブの切換制御または比例バルブの比例制御により共に固定絞りの抵抗を変化させて減衰力を発生させているから、固定オリフィスの絞り抵抗はこれを通過する作動油の通過流量により決まる。
【0009】
その結果作動油の通過流量はダンパ速度に比例することでストロークセンシングシリンダを用いてダンパ変位信号を取り出し、コンピュータでダンパ速度信号を算出し、この値を用いて減衰力の演算に基づいて制御しなければならない。いいかえれば必ずストロークセンシングシリンダとその信号が必要となり、制御システムが大型となり、コストアップとなる。
【0010】
第2に、電源のオフ時に所定の減衰力を発生させてストロークセンシングシリンダを通常のダンパとして働くようにする為に専用の別の減衰力制御回路を設けている。この場合の専用の減衰力制御回路は絞りと、リリーフ弁と、切換バルブとを備えている為にその分部品点数が多く、制御システム全体が大型となり、コストアップとなる。その上、切換バルブの切換制御には専用の制御信号系が必要となり、制御系が複数化し、これにより制御システムがますます大型となりコストアップとなる。
【0011】
そこで、本発明の目的は、減衰力制御回路における減衰力制御をダンパ速度信号を使用せず、車体の車体速度信号のみで行え、電源オフ時であっても別の専用回路を設けずに制御時と同じ減衰力制御回路で共通に制御でき、制御系を簡略化し、部品点数が少なく、小型化が図れる鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ及び制振方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の制振ダンパは、台車と車体との間に介装されるシリンダと、シリンダのヘッド側室からロッド側室に向かう作動流体の流れのみを許容する流路と、サクションバルブを介してシリンダのヘッド側室に通じるリザーバと、ヘッド側室をリザーバに連通する流路と、この流路中に介装した圧側用のアンロードバルブと、ロッド側室とリザーバとの間に介装した減衰力制御回路とを備え、当該減衰力制御回路は固定絞りと、固定絞りに並列に設けられ比例ソレノイドからの入力の増加に伴ってリリーフ設定圧力を連続して最高圧力から最低圧力に制御していく比例電磁式リリーフ弁とを有している鉄道車両の横揺れ制振用ダンパに於て、上記比例電磁式リリーフ弁は、弁ケースと、弁ケースに設けた入口ポートと戻りポートと、入口ポートと戻りポートに連通する貫通孔と油孔とからなる通路を備えた弁座体と、弁座体内に挿入されて当該通路を開閉する弁体と、弁体を閉じ方向に付勢するリリーフ圧力設定用のばねと、ばねの基端を支持する押圧体を摺動可能に配設した調整螺体と、調整螺体に設けられて上記押圧体のストロークを規制する係止部材と、調整螺体の中央に移動自在に螺挿して押圧体の基端を支持する調整螺杆と、押圧体と調整螺体との間に形成した受圧室と、上記入口ポートから分岐した油路と、上記受圧室を上記戻りポートと上記油路に選択的に連通する連絡油路と、上記ばねに対向して設けられて上記弁体を開き方向への力を加えるソレノイドと、弁体とソレノイドにおける可動鉄心との間に位置してソレノイドの励磁により弁体を押圧しつつ上記受圧室側連絡油路の戻りポートへの連通から入口ポート側から分岐した油路への連通に切り換える切換弁とを備えていることを特徴とする。
【0013】
同じく他の制振用ダンパは、 台車と車体との間に介装されるシリンダと、シリンダのヘッド側室からロッド側室に向かう作動流体の流れのみを許容する流路と、サクションバルブを介してシリンダのヘッド側室に通じるリザーバと、ヘッド側室をリザーバに連通する流路と、この流路中に介装した圧側用のアンロードバルブと、ロッド側室とリザーバとの間に介装した減衰力制御回路とを備え、当該減衰力制御回路は固定絞りと、固定絞りに並列に設けられ比例ソレノイドからの入力の増加に伴ってリリーフ設定圧力を連続して最高圧力から最低圧力に制御していく比例電磁式リリーフ弁とを有している鉄道車両の横揺れ制御用ダンパに於て、上記比例電磁式リリーフ弁は、弁ケースと、弁ケースに設けた入口ポートと戻りポートと、弁ケース内に摺動自在に挿入されて上記入口ポートと戻りポートに連通する貫通孔と油孔とからなる通路を備えた弁座体と、弁座体内に挿入されて当該通路を開閉する弁体と、弁体を閉じ方向に付勢するリリーフ圧力設定用のばねと、ばねの基端を支持する調整螺杆を備えた調整螺体と、弁座体とソレノイドとの間に形成した受圧室と、上記入口ポートから分岐した油路と、上記受圧室を上記戻りポートと上記油路に選択的に連通する連絡油路と、上記ばねに対向して設けられて上記弁体を開き方向への力を加えるソレノイドと、弁体とソレノイドにおける可動鉄心との間に位置してソレノイドの励磁により弁体を押圧しつつ上記受圧室側連絡油路の戻りポートへの連通から入口ポートから分岐した油路への連通に切り換える切換弁とを備えていることを特徴とするものである。
【0014】
上記の各制振用ダンパにおいて、シリンダのヘッド側室からロッド側室に向かう作動流体の流れのみを許容する流路が伸側用のアンロード流路と当該アンロード流路中に設けた伸側用のアンロードバルブのオフの位置に設けたチェックバルブとで構成するのが好ましい。
【0015】
同じくシリンダのヘツド側室からロッド側室に向かう作動流体の流れのみを許容する流路が、ピストンに設けた流路とこの流路中に設けたチェックバルブとで構成してもよい。
【0016】
更に上記のダンパを使用した鉄道車両の横揺れ制振方法は、 台車と車体との間に介装されるシリンダと、シリンダのヘッド側室からロッド側室に向かう作動流体の流れのみを許容する流路と、この油路中に介装した伸側用のアンロードバルブと、サクションバルブを介してシリンダのヘッド側室に通じるリザーバと、ヘッド側室をリザーバに連通する流路と、この流路中に介装した圧側用のアンロードバルブと、ロッド側室とリザーバとの間に介装した減衰力制御回路とを備え、当該減衰力制御回路は固定絞りと、固定絞りに並列に設けられ比例ソレノイドからの入力の増加に伴ってリリーフ設定圧力を連続して最高圧力から最低圧力に制御していく比例電磁式リリーフ弁とを有し、上記比例電磁式リリーフ弁は、弁ケースと、弁ケースに設けた入口ポートと戻りポートと、入口ポートと戻りポートに連通する貫通孔と油孔とからなる通路を備えた弁座体と、弁座体内に挿入されて当該通路を開閉する弁体と、弁体を閉じ方向に付勢するリリーフ圧力設定用のばねと、ばねの基端を支持する押圧体を摺動可能に配設した調整螺体と、調整螺体に設けられて上記押圧体のストロークを規制する係止部材と、調整螺体の中央に移動自在に螺挿して押圧体の基端を支持する調整螺杆と、押圧体と調整螺体との間に形成した受圧室と、上記入口ポートから分岐した油路と、上記受圧室を上記戻りポートと上記分岐油路に選択的に連通する連絡油路と、上記ばねに対向して設けられて上記弁体を開き方向への力を加えるソレノイドと、弁体とソレノイドにおける可動鉄心との間に位置してソレノイドの励磁により弁体を押圧しつつ上記受圧室側連絡油路の戻りポートへの連通から入口ポートから分岐した油路への連通に切り換える切換弁とを備えている制振用ダンパを使用し、車体に設けた検出手段からの車体速度信号などの車体側の信号のみに基づいて減衰力制御回路で発生する最適値に最も近い減衰力値をコンピュータで演算し、この演算結果に基づいて上記比例電磁式リリーフ弁を比例制御するる一方、上記検出手段から車体速度により車体の揺れ方向をコンピユータで判断して上記圧側用のアンロードバルブと伸側用のアンロードバルブを選択的に切換制御することを特徴とするものである。
【0017】
同じく他の方法は、 台車と車体との間に介装されるシリンダと、シリンダのヘッド側室からロッド側室に向かう作動流体の流れのみを許容する流路と、この流路中に介装した伸側用のアンロードバルブと、サクションバルブを介してシリンダのヘッド側室に通じるリザーバと、ヘッド側室をリザーバに連通する流路と、この流路中に介装した圧側用のアンロードバルブと、ロッド側室とリザーバとの間に介装した減衰力制御回路とを備え、当該減衰力制御回路は固定絞りと、固定絞りに並列に設けられ比例ソレノイドからの入力の増加に伴ってリリーフ設定圧力を連続して最高圧力から最低圧力に制御していく比例電磁式リリーフ弁とを有し、上記比例電磁式リリーフ弁は、弁ケースと、弁ケースに設けた入口ポートと戻りポートと、弁ケース内に摺動自在に挿入されて上記入口ポートと戻りポートに連通する貫通孔と油孔とからなる通路を備えた弁座体と、弁座体内に挿入されて当該通路を開閉する弁体と、弁体を閉じ方向に付勢するリリーフ圧力設定用のばねと、ばねの基端を支持する調整螺杆を備えた調整螺体と、弁座体とソレノイドとの間に形成した受圧室と、上記入口ポートから分岐した油路と、上記受圧室を上記戻りポートと分岐油路に選択的に連通する連絡油路と、上記ばねに対向して設けられて上記弁体を開き方向への力を加えるソレノイドと、弁体とソレノイドにおける可動鉄心との間に位置してソレノイドの励磁により弁体を押圧しつつ上記受圧室側連絡油路の戻りポートへの連通から入口ポートから分岐した油路への連通に切り換える切換弁とを備えている制振用ダンパを使用し、車体に設けた検出手段からの車体速度信号などの車体側の信号のみに基づいて減衰力制御回路で発生する最高値に最も近い減衰力値をコンピュータで演算し、この演算結果に基づいて上記比例電磁式リリーフ弁を比例制御する一方、上記検出手段から車体速度により車体の揺れ方向をコンピュータで判断して上記圧側用のアンロードバルブと伸側用のアンロードバルブを選択的に切換制御することを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1、図には本発明の各実施の形態を示し、その基本構造は、従来と同じく、台車Aと車体Bとの間に介装されるシリンダ106と、シリンダ106のヘッド側室111からロッド側室112に向かう作動流体の流れのみを許容する流路と、サクションバルブ122を介してシリンダ106のヘッド側室111に通じるリザーバ107と、ヘッド側室111をリザーバ107に連通する流路120と、この流路120中に介装した圧側用のアンロードバルブ118と、ロッド側室112とリザーバ107との間に介装した減衰力制御回路108とを備え、当該減衰力制御回路108は固定絞り126と、固定絞り126に並列に設けられ比例ソレノイド45からの入力の増加に伴ってリリーフ設定圧力を連続して最高圧力から最低圧力に制御していく比例電磁式リリーフ弁Vとを有している。
上記の比例電磁式リリーフ弁Vは、図4の実施形態に示すように、弁ケース7と、弁ケース7に設けた入口ポート32と戻りポート34と、入口ポート32と戻りポート34に連通する貫通孔25と油孔31とからなる通路を備えた弁座体20と、弁座体20内に挿入されて当該通路を開閉する弁体27と、弁体27を閉じ方向に付勢するリリーフ圧力設定用のばね30と、ばね30の基端を支持する押圧体17を摺動可能に配設した調整螺体9と、調整螺体9に設けられて上記押圧体17のストロークを規制する係止部材19と、調整螺体9の中央に移動自在に螺挿して押圧体17の基端を支持する調整螺杆14と、押圧体17と調整螺体9との間に形成した受圧室18と、上記入口ポート32から分岐した油路35と、上記受圧室18を上記戻りポート34と上記油路35に選択的に連通する連絡油路43と、上記ばね30に対向して設けられて上記弁体27を開き方向への力を加えるソレノイド45と、弁体27とソレノイド45における可動鉄心46との間に位置してソレノイド45の励磁により弁体27を押圧しつつ上記受圧室18側連絡油路43の戻りポート34への連通から入口ポート32から分岐した油路35への連通に切り換える切換弁48とを備えている。
同じく、他の比例電磁式リリーフ弁Vは、図5に示すように、弁ケース7と、弁ケース7に設けた入口ポート32と戻りポート34と、弁ケース7内に摺動自在に挿入されて上記入口ポート32と戻りポート34に連通する貫通孔25と油孔31とからなる通路を備えた弁座体20 a と、弁座体20 a 内に挿入されて当該通路を開閉する弁体27と、弁体を閉じ方向に付勢するリリーフ圧力設定用のばね30と、ばね30の基端を支持する調整螺杆14を備えた調整螺体9と、弁座体20 a とソレノイド45との間に形成した受圧室18 a と、上記入口ポート32から分岐した油路35と、上記受圧室18 a を上記戻りポート34と油路35に選択的に連通する連絡油路41 a と、上記ばね30に対向して設けられて上記弁体27を開き方向への力を加えるソレノイド45と、弁体27とソレノイド45における可動鉄心46との間に位置してソレノイド45の励磁により弁体27を押圧しつつ上記受圧室18 a 側連絡油路41 a の戻りポート34への連通から入口ポート32から分岐した油路35への連通に切り換える切換弁48 a とを備えている。
以下更に詳しく説明する。」
【0019】
図1において、振動発生側である台車Aと制振側である車体Bの間には、この発明によるセミアクティブ制御用ダンパC,Dが互いに対向して水平に配置してある。
【0020】
これらセミアクティブ制御用ダンパC,Dはその何れか一方のみであってもよいが、この実施例のように二本用いることによって一方の故障時にフェイルセーフ効果を果たすことである。
【0021】
また、制振側の車体Bには、当該車体Bの振動状態を検知する加速度計或いは速度計等からなる検知器Eが設けている。
【0022】
上記セミアクティブ制御用ダンパC,Dは、図2に示すように、シリンダ106とリザーバ107および減衰力制御回路108とからなっている。
【0023】
シリンダ106は、シリンダ106の内部を摺動自在のピストン110でヘッド側室111とロッド側室112とに区画し、かつ、ピストン110からは外部に向ってピストンロッド113が延びている。
【0024】
セミアクティブ制御用ダンパC,Dは、それぞれオフの位置においてチェックバルブ116,117をもつ位置を、また、オンの位置において導通位置を保つ圧側用と伸側用の二つのアンロードバルブ118,119を備えている。
【0025】
圧側用のアンロードバルブ118は、ヘッド側室111とリザーバ107を連通する流路120の途中に介装されており、かつ、オフの位置でヘッド側室111からリザーバ107に向う作動流体の流れをチェックバルブ116で阻止すると共に、オンの位置でヘッド側室111を流路120でリザーバ107に連通するように配置してある。
【0026】
それに対して、伸側用のアンロードバルブ119は、圧側用のアンロードバルブ118の入口側からロッド側室112に向って延びる流路121の途中に介装され、かつ、オフの位置でシリンダ106のロッド側室112からヘッド側室111に向う作動流体の流れをチェックバルブ117で阻止すると共に、オンの位置でロッド側室112をヘッド側室111に連通するように配設されている。
【0027】
また、ヘッド側室111は、サクションバルブ122をもつ吸込流路123によってもリザーバ107に通じており、かつ、ロッド側室112がフィルタ124から減衰力制御回路108を通してリザーバ107に通じている。
【0028】
減衰力制御回路108には、上流側のロッド側室112から下流側のリザーバ107へと向って、最大発生減衰力を規制する固定絞り126およびリリーフ圧力を連続的に比例する比例電磁式リリーフ弁Vを並列配置してある。
【0029】
これにより、まずシリンダ106のピストン110が動き始めの低速度領域てはロッド側室112から減衰力回路108に押し出されてきた作動流体が、固定絞り126を通してリザーバ107に流れその圧損により減衰力が発生する。
【0030】
さらにピストン速度が中・高速度領域に入り、圧損が固定絞り126と並列に配置された比例電磁式リリーフ弁Vのリリーフ設定圧力に達すると弁体27が開閉し作動流体をリザーバ107に流し回路圧力を一定に保ち最大減衰力が制御される。
【0031】
よって、比例電磁式リリーフ弁Vのリリーフ設定圧力を連続的に操作することにより、ピストン速度に関係なく最大減衰力を連続的に変化させることができる。
【0032】
比例電磁式リリーフ弁Vは弁ケース1と、入口ポート32と戻りポート34との間に開閉自在に設けた弁体27と、弁体27を閉じ方向に付勢するばね30と、ばね30の背部側に設けた受圧室17と、受圧室17を入口ポート32と戻りポート34に選択的に連通させる切換弁48と、切換弁48の切換制御するソレノイド45とを備えている。
【0033】
以上により、台車Aの横振れによって車体Bに横方向への振れが生じてこれら台車Aと車体Bの間に相対変位が生じたとすると、当該台車Aと車体Bの振れ方向に対応してこれら台車Aと車体Bとの間に介装したシリンダ106が伸縮動作する。
【0034】
シリンダ106が伸長動作すると、リザーバ107内の作動流体をサクションバルブ122から吸込流路123を通してヘッド側室111に吸い込みつつ、ロッド側室112内の作動流体を減衰力制御回路108に向いフィルタ124を通して押し出す。
【0035】
反対に、シリンダ106が圧縮動作した場合には、サクションバルブ122が閉じてロッド側室111内の作動流体を流路120から伸側用のアンロードバルブ114のチェックバルブ117を開いてロッド側室112に流し、ロッド側室112からピストンロッド113の侵入体積分に相当する量の作動流体をフィルタ124を通して減衰力制御回路108に押し出す。そして、これら減衰力制御回路108に向って押し出されてきた作動流体は、前述した固定絞り126と比例電磁式リリーフ弁Vの制御の下でリザーバ107に流れる。
【0036】
したがって、台車Aと車体Bの間の相対横振れ速度に対応して比例電磁式リリーフ弁Vを適切に操作することにより、減衰力制御回路108が所定の減衰力を発生して車体Bの横振れを効果的に抑える。
【0037】
図1に於て、車体Bに設けた検知器Eは、当該車体Bの振れを車体信号Tとして検出し、この車体信号Tはコンピュータ信号変換用の処理回路Fでプラスの車体速度信号U1とマイナスの車体速度信号U2に処理されたのちにコンピュータGに入力される。
【0038】
なお、検知器Eが速度計である場合には、上記のようにして処理回路Fによりプラスの車体速度信号U1とマイナスの車体速度信号U2に処理されるが、加速度計であった場合には、処理回路Fで加速度を一旦速度に変換してからプラスの車体速度信号U1とマイナスの車体速度信号U2に処理される。
【0039】
コンピュータGは、一方では、車体B側の検知器Eから送られてくる車体速度信号U1,U2によりそのときの車体Bの振れ方向を判断し、バルブドライバ回路H,Hを通して各制御用ダンパC,Cの圧側用或いは伸側用のアンロードバルブ118,119に切換信号PまたはQを出力してそれらを選択的にオン・オフ制御する。
【0040】
同じく車体側の信号を減衰力制御回路108で発生する最適値に最も近い減衰力をコンピュータGで演算し、この演算結果を制御信号Xとして出力し、この制御信号Xをソレノイド45に印加して電磁式リリーフ弁Vを比例制御する。
【0041】
以上により、セミアクティブ制御用ダンパC,Cは、台車Aと車体Bとの間に生じた横方向の振れに対して以下に述べるような制御の下で動作しつつ制振作用を行う。
【0042】
ただし、上記の制御を行う際にセミアクティブ制御用ダンパC,Cは、それぞれの動作方向が逆になるだけで作用としては同様の機能を果たす。
【0043】
したがって、一方の動作についてのみ説明すれば他方の動作は容易に理解できることであるので、ここでは説明の繁雑化を防ぐために一方のセミアクティブ制御用ダンパCを用いたダンパシステムについて以下に述べる。
【0044】
▲1▼[車体Bが左側に振れた時]
走行中に車体Bが左側に振れたとすると、検知器Eから処理回路Fを通してプラスの車体速度信号U1がコンピュータGに入力される。
【0045】
コンピュータGは、このプラスの車体速度信号U1に基づいて車体Bが左方に振れていることを判定し、圧側用のアンロードバルブ118に切換信号Pを出力してそれをオンの位置に切り換える。
【0046】
ここで、台車Aが車体Bよりも遅い速度で左方に振れているか、或いは、車体Bとは逆に右方に振れたとすると、シリンダ106は伸長側に動作して内部の作動流体を減衰力制御回路108に押し出す。
【0047】
車体Bは横振れ速度が通常の範囲内であれば、上記したように、コンピュータGから当該横振れ速度に応じた制御信号Xを電磁式リリーフ弁Vに送ってそのリリーフ圧力を制御しつつ、シリンダ106から減衰力制御回路108に押し出されてくる作動流体を固定絞り126と比例電磁式リリーフ弁Vの制御動作によりそのときどきの発生減衰力を制御して車体Bの横振れを抑える。
【0048】
一方、車体Bが左方に振れているときに、例えば、台車Aがレールの狂い等により車体Bの左方への横振れ速度よりも速い速度で左方に振れたとすると、シリンダ106が圧縮動作して当該シリンダ106のヘッド側室111にも減衰力制御回路108の発生減衰力に応じた流体圧力が発生することになる。
【0049】
このヘッド側室111に発生した流体圧力は、ピストンロッド113の存在によって生じるヘッド側室111とロッド側室112の受圧面積差によりシリンダ106の伸長方向に向って押す力として作用し、車体Bをさらに大きく左方に振ることになるので当該流体圧力を生じないようにする必要がある。
【0050】
しかし、この場合にあっても車体B自体は左方に振れ動いているために、検知器Eからのプラスの車体速度信号U1に基づいてコンピュータGは圧側用のアンロードバルブ118に切換信号Pを出力し続け、当該圧側用のアンロードバルブ118をオンの位置に保ち続ける。
【0051】
これにより、ヘッド側室111の作動流体は、流路120から圧側用のアンロードバルブ118を通してリザーバ107に逃げる。
【0052】
その結果、シリンダ106のヘッド側室111には流体圧力が発生しないことになり、当該シリンダ106が車体Bをさらに大きく左方に振るのを阻止する。
【0053】
▲2▼[車体Bが右側に振れた時]
上記とは反対に車体Bが右方に振れたとすると、検知器Eからマイナスの車体速度信号U2がコンピュータGに入力される。
【0054】
このマイナスの車体速度信号U2に基づいてコンピュータGは、今度は、伸側用のアンロードバルブ119に切換信号Qを出力してそれをオンの位置に切り換える。
【0055】
ここで、台車Aが車体Bよりも遅い速度で右方に振れているか、或いは、車体Aとは逆に左方に振れたとすると、シリンダ106は圧縮側に動作して内部の作動流体を減衰力制御回路108に向けて押し出す。
【0056】
コンピュータGは、先の車体Bが左方に振れた場合と同様に、マイナスの車体速度信号U2に基づいて制御信号Xを出力して比例電磁式リリーフ弁Vのリリーフ圧力を比例制御し、減衰力制御回路108の発生減衰力を適切に制御して車体Bの右方への横振れを効果的に抑える。
【0057】
▲3▼[電源のオフや異常事態の発生による制御不能時]
この場合にあっても、車体Bの左右方向への振れに伴ってシリンダ106が伸縮動作を繰り返すことになるので、内部の作動流体は減衰力制御回路108に向って押し出される。
【0058】
しかし、電源のオフ時やスタンバイ信号の消滅時にあっては、それと同時にコンピュータGからの切換信号P,Qとを制御信号Xも断たれることになるので、圧側および伸側用のアンロードバルブ118,119と比例電磁式リリーフ弁Vは図2のオフの位置を保つ。
【0059】
これにより、シリンダ106から減衰力制御回路108に押し出しされてきた作動流体は、固定絞り126を通してリザーバ107に流れ、当該絞り126の圧損が比例電磁式リリーフ弁Vのオフ位置でのリリーフ設定圧力で所定の減衰力を発生しつつ通常のダンパとして働き、車体Bの左右方向への振れを制振することでフェイルセーフ効果を果たすことになる。
【0060】
図3は、この発明の他の実施の形態を示すものである。
【0061】
これまで述べてきた図2のものにあっては、シリンダ106の圧縮動作時において、ヘッド側室111からロッド側室112に向って作動流体を流すための流路を、外部に設けた流路120,120と伸側用のアンロードバルブ119のオフの位置に設けたチェックバルブ117とで構成している。
【0062】
それに対して、図3に示した実施の形態にあっては、圧側および伸側用のアンロードバルブ118,119オフの位置に設けたチェックバルブ116,117をそれぞれ廃し、かつ、当該オフの位置をブロックポジションとしている。
【0063】
そして、その代りに、シリンダ106のピストン110に対してヘッド側室111とロッド側室112を連通する流路130を形成し、この流路130に対してヘッド側室111からロッド側室112に向かう作動流体の流れのみを許容するチェックバルブ131をハウジング配設している。
【0064】
これによっても、シリンダ106は、圧縮動作時にサクションバルブ122を閉じてヘッド側室111内の作動流体を流路130からチェックバルブ131を開いてロッド側室112に流し、かつ、ロッド側室112からピストンロッド113の侵入体積分に相当する量の作動流体をフイルタ124を通して減衰力制御回路108に押し出すことになる。
【0065】
かくして、図3の実施の形態にあっても、先の実施の形態の場合と同様に、シリンダ106が一方向流れのダンパとして作用することになるのである。
【0066】
次に比例電磁式リリーフ弁Vの実施の形態を述べる。
【0067】
図4は、比例電磁式リリーフ弁Vの一実施形態を示す。この比例電磁式リリーフ弁Vは、軸方向に並べて三つの環状溝2,3,4とこれら環状溝3,4との間に環状突起5を形成した貫通ボアー6を有する弁ケース7で外郭部分を形作っている。この比例電磁式リリーフ弁Vは図2又は図3の減衰力制御回路108に接続され、シリンダ106のヘッド側室112に連通する入口ポート32とリザーバ107に連通する戻りポート34とを備えている。
【0068】
ボアー6の一端開口部は、送りねじ8を介して進退自在に螺挿した調整螺体9によって閉じられており、しかも、当該調整螺体9に環状溝2を挾んで介装したシール10,11で油密状態を保っている。
【0069】
調整螺体9の内部には、内方端から途中までに亙って太径の穴12が形成してあり、外部から調整螺体9を貫通してこの穴12内へと向いシール13を介装して油密状態を保ちつつ調整螺杆14を螺挿している。
【0070】
調整螺体9と調整螺杆14は、それぞれ独立した止めナット15,16を備えており、これら止めナット15,16で弁ケース7と調整螺体9の間および調整螺体9と調整螺杆14の間を任意の相対位置関係で自由にロックし得るようにしている。
【0071】
調整螺体9における穴12の内部には、押圧体17を摺動自在に嵌挿して基端部分に受圧室18を区画し、しかも、出口部分には、環状の係止部材19を螺着して上記した調整螺杆14の先端と協同しつつ押圧体17の摺動範囲を制限するようにしてある。
【0072】
それに対して、ボアー6の他端開口部からは、弁座体20と端蓋21を両者の間にシール56を介装して順次に軸方向へと並べて挿入し、この端蓋21をシール22で油密状態に保ちつつねじ込んで取り付けることにより、ボアー6に設けた環状突起5と端蓋21とで弁座体20を挾んで固定して配置してある。
【0073】
なお、この実施の形態の場合、弁座体20は、先端側に軸方向へと並べて連設した制限筒23を備えており、端蓋21でこの制限筒23の基端部分をボアー6の環状突起5に押し付けて固定している。
【0074】
これにより、弁座体20と制限筒23との間に介装したシール24をボアー6の内壁面に押し付け、当該シール24で弁座体20とボアー6の内壁面との間を油密状態に保ちつつ、制限筒23の先端を上記した調整螺体9と対向させて調整螺体9の最大螺入位置を制限するようにしてある。
【0075】
弁座体20は、中心部に位置する軸方向への貫通孔25とそれに平行する貫通油路26とを備え、貫通孔25の内方端から弁体27のガイド28を摺動自在に挿入することによって弁体27を支持している。
【0076】
弁体27におけるガイド部28の外周面には、ラビリンス溝29を設けて貫通孔25との間をシールすると共に、弁体27と押圧体17との間にリリーフ圧力設定用のばね30を改装し、このリリーフ圧力設定用のばね30で弁体27を弁座体20へと押し付けることにより、ガイド部28と反対側の貫通孔25の内方端を閉じている。
【0077】
上記貫通孔25は、弁座体20に設けた油孔31を通じて環状溝4から弁ケース7に設けた回路圧力導入用の入口ポート32に通じ、かつ、リリーフ圧力設定用のばね30に抗して弁体27を押し開くことで、制限筒23に設けた油孔33から弁ケース7側の環状溝3を通して戻りポート34へと通じるようになっている。
【0078】
また、上記と並行して、入口ポート32へと通じる環状溝4は、弁ケース7に設けた油路35を通じて弁ケース7と端蓋21との間に形成した環状油路36にも通じ、当該環状油路36から端蓋21の外周面に設けた環状溝37と径方向に延びる油路38を通して端蓋21の中心部に軸方向へと向けて設けた貫通孔39に連通している。
【0079】
さらに、上記した貫通孔39は、前記した弁座体20の貫通油路26と制限筒23の油孔33および弁ケース7の環状溝3を通じて戻りポート34に通じ、かつ、端蓋21にシール40で油路38と隔離して設けた油路41と環状溝42から弁ケース7に設けた連絡油路43を通して環状溝2から押圧体17の背面側にある受圧室18へも通じている。
【0080】
一方、端蓋21の外方端には、シール44により油密状態を保ってソレノイド45を螺着し、これら端蓋21とソレノイド45とで比例型のソレノイドを構成すると共に、この比例型のソレノイド45の可動鉄心46と前記した弁体27のガイド部28との間に所定の切換隙間47を存して端蓋21の貫通孔39の内部に切換弁48を納めている。
【0081】
上記切換弁48は、ソレノイド45のオフ時において、端蓋21との間に介装したばね49により端蓋21の油路41を弁座体20の貫通油路26から制限筒23の油孔33おわび弁ケース7の環状溝3を通して戻りポート34へと連通する後退位置にオフセットされている。
【0082】
そして、ソレノイド45の励磁に伴い可動鉄心46で切換弁48をばね49に抗して押し勧め、それまで戻りポート34に連通していた油路41を油路38へと連通して、押圧体17の背面側の受圧室18を入口ポート32への連通に切り換える。
【0083】
しかも、同時に、切換隙間47を埋めて弁体27のガイド部28を押圧しつつ弁体27に対してソレノイド45からの入力を開く方向への力として加え、この開き方向への力によりリリーフ圧力設定用のばね30の見掛け上のばね力を下げて弁体27のリリーフ設定圧力を高低に制御するように構成したのである。
【0084】
次に、以上のように構成した図3の実施の形態による比例電磁式リリーフ弁Vの作用について説明する。
【0085】
ここで今、比例電磁式リリーフ弁Vにおけるリリーフ設定圧力の最高圧力への調整操作は、先ず、調整螺杆14をねじ込んで調整螺体9に沿い押圧体17を押し進め、当該押圧体17の先端を調整螺体9に設けた係止部材19へと押し付けてやる。
【0086】
続いて、この状態から今度は、調整螺体9を回して送りねじ8により調整螺杆14と押圧体17を伴いつつ進退させ、押圧体17と弁体27との間に介装したリリーフ圧力設定用のばね30のばね長を変えてばね力を所望の値に設定することによって行われる。
【0087】
それに対して、ソレノイド45のオフ時におけるリリーフ設定圧力の中間圧力は、上記の状態から調整螺杆14を螺退させてリリーフ圧力設定用のばね30のばね長を延ばし、ばね力を所望の値に下げることによって先の最高圧力よりも低くかつソレノイド45からの最大入力で決まる最低圧力よりも高い任意のリリーフ設定圧力に設定される。
【0088】
一方、この状態からの使用に際し、ソレノイド45をオンにして微少電流を流すと、ソレノイド45が動作を始めて可動鉄心46で切換弁48を切り換え、当該切換弁48を通してソレノイド45からの入力を弁体27のガイド部28に加えつつ、油路38,41を連通して受圧室18を戻りポート34への連通から入口ポート32への連通に切り換える。
【0089】
しかし、このときの微少電流値では、切換弁48を遠して弁体27のガイド部28に加えるソレノイド45からの入力が極めて小さく、ばね49に抗して切換弁48を切り換えることのみに消費されてしまうので、単に切換隙間47を埋めて切換弁48を切り換えるだけで弁体27のガイド部28に力を加えるまでには至らない。
【0090】
そうとは言っても、切換弁48の切り換えによって受圧室18には入口ポート32からの回路圧力が当該切換弁48を通して導かれるので、リリーフ圧力設定用のばね30を押し縮めつつ調整螺杆14を残して押圧体17を押し進め、当該押圧体17を調整螺体9に設けた係止部材19へと押し付ける。
【0091】
これにより、押圧体17と弁座体20の位置関係が先に述べたリリーフ設定圧力を最高圧力に設定したときと全く同じとなり、それに伴って、リリーフ圧力設定用のばね30のばね長も同じとなることからそのときのリリーフ設定圧力は最高圧力を保持する。
【0092】
しかも、上記した状態からソレノイド45に印加される電流値を増やしていくと、それにほぼ比例して弁体27のガイド部28に対するソレノイド45からの入力が増大していき、リリーフ設定圧力は、最低圧力へと向って連続的に低下していくことになる。
【0093】
さらに、作動中において、故障やその他の何等かの理由によりソレノイド45がオフの状態になったとすると、ソレノイド45からの入力が零となって切換弁48がばね49の復元力で元の状態に戻り、受圧室18が戻りポート34への連通に切り換わる。
【0094】
これにより、受圧室18に加わっていた入口ポート32からの回路圧力が断たれて低圧側へと連通し、押圧体17がリリーフ圧力設定用のばね30により押されて調整螺杆14へと当接する位置で後退する。
【0095】
この状態もまた、押圧体17と弁座体20の位置関係が先に述べたリリーフ設定圧力を中間圧力に設定したときの状態と全く同じで、リリーフ圧力設定用のばね30のばね長も同一長さとなることから、そのときのリリーフ設定圧力は、最高圧力よりも低くかつソレノイド45からの最大入力で決まる最低圧力よりも高い中間圧力となる。
【0096】
このようにして、通常の作動時にあっては、比例電磁リリーフ弁1としての所定の制御を行いながら、しかも、何等かの不具合でソレノイド45がオフになったときのリリーフ設定圧力を任意の中間圧力に保って位置が必要とする最小制御力を確保しつつ、装置としての性能を充分に発揮し得なくなるという不都合を除去することができるのである。
【0097】
また、図5は、この発明による別の実施の形態である比例電磁式リリーフ弁Vを示すものであって、その基本的な構成については、先の図4で示した実施の形態の比例電磁式リリーフ弁Vと軌を一にしているので。ここでは、説明の重複を避けるために異なる部分についてのみ説明することにする。
【0098】
図5に示す比例電磁式リリーフ弁Vにあっては、先の図4の実施の形態のように、調整螺杆14とリリーフ圧力設定用のばね30との間に押圧体17を介装して受圧室18とすることなく、リリーフ圧力設定用のばね30の基端を調整螺杆14によりばね受け30aを介して直に支持している。
【0099】
その代わりに、端蓋21aの先端側に突出部50を形成して弁座体20aの基端側を嵌め込み、この弁座体20aのみを調整螺体9aと端蓋21aとの間で弁ケース7のボアー6に対し摺動自在としてソレノイド45における端蓋21aとの間に受圧室18aを形成している。
【0100】
そして、この受圧面18aを油路41aから切換弁48aの内部を通して弁座体20aに設けた油路26aにより調整螺体9aの油孔33aと弁ケース7の環状溝3とで戻りポート34に連通すると共に、切換弁48aの切り換え動作に伴い油路38,41aを連通して受圧室18aを戻りポート34への連通から入口ポート32への連通に切り換えるように構成したのである。
【0101】
このように構成した図5の比例電磁式リリーフ弁Vにあっても、リリーフ設定圧力の最高圧力への調整操作は、先づ、調整螺体9aをねじ込んで弁座体20aをボアー6と端蓋21aの突出部50に沿って押し進め、当該弁座体20aの基端をソレノイド45における端蓋21aへと押し付けてやる。
【0102】
続いて、この状態から今度は、調整螺杆14を回してリリーフ圧力設定用のばね30のばね長を変え、当該リリーフ圧力設定用のばね30のばね力を所望の値に設定することによって行われる。
【0103】
また、比例ソレノイドのオフ時におけるリリーフ設定圧力の中間圧力は、上記の状態から調整螺杆14を伴いつつ調整螺体9aを螺進させてリリーフ圧力設定用のばね30のばね長を延ばし、ばね力を所望の値に下げることによって先の最高圧力よりも低くかつソレノイドからの最大入力で決まる最低圧力よりも高い任意のリリーフ設定圧力に設定される。
【0104】
そして、使用に際しソレノイド45をオンにして微少電流を流してやると、ソレノイド45が動作を始めて切換弁48aを切り換え、当該切換弁48aを通してソレノイド45からの入力を弁体27のガイド部28に加えつつ受圧室18aを戻りポート34への連通から入口ポート32への連通に切り換える。
【0105】
これにより、受圧室18aには、切換弁48aを通して入口ポート32からの回路圧力が導かれることになるので、リリーフ圧力設定用のばね30を押し縮めつつ弁座体20aを押し進め、当該弁座体20aを調整螺体9aの先端に押し付ける。
【0106】
この状態は、調整螺体9aと弁座体20aの位置関係が先に述べたリリーフ設定圧力を最高圧力に設定したときの状態と全く同じで、リリーフ圧力設定用のばね30のばね長も同じとなることからそのときのリリーフ設定圧力は最高圧力となる。
【0107】
しかも、この状態からソレノイドに印加される電流値を増やしていくと、先の図1の実施の形態の場合と同様に、それにほぼ比例して弁体27のガイド部28に対するソレノイド45からの入力が増大していき、リリーフ設定圧力は、最低圧力へと向って連続的に低下していくことになる。
【0108】
それに対し、上記の作動中に故障やその他の何等かの理由によってソレノイド45がオフの状態になったとすると、切換弁48aが元の状態に切り換わって受圧室18aが戻りポート34へと連通する。
【0109】
それに伴い、受圧室18aに加わっていた入口ポート32からの回路圧力が断たれて圧力が低下することから、弁座体20aが弁体37を伴いつつリリーフ圧力設定用のばね30により押され、調整螺体9aから離れてソレノイド45の端蓋21aに当る最後退位置まで移動する。
【0110】
ただし、この場合において、当該比例電磁式リリーフ弁Vがリリーフ動作状態にあったとすると、弁体27が弁座体20aから離れて貫通孔25を開いているので、リリーフ圧力設定用のばね30により弁体27を通して弁座体20aを押し戻すことはできない。
【0111】
そこで、このような状態の生じる恐れがある使用態様の場合にあっては、図2にみられるように、調整螺体9aと弁座体20aの間に戻しばね55を介装しておき、この戻しばね55のばね力で弁座体20aをソレノイド45の端蓋21aに当る最後退位置まで移動させるようにしてやればよい。
【0112】
そして、上記したこの状態もまた、調整螺体9aと弁座体20aの位置関係が先に述べたリリーフ設定圧力を中間圧力に設定したときの状態と全く同じで、リリーフ圧力設定用のばね30のばね長も同じとなることから、そのときのリリーフ設定圧力は、最高圧力よりも低くかつソレノイド35からの最大入力で決まる最低圧力よりも高い中間圧力となる。
【0113】
このようにして、通常の作動時にあっては、比例電磁式リリーフ弁Vとしての所定の制御を行いながら、しかも、何等かの不具合によってソレノイド45がオフになったときのリリーフ設定圧力を任意の中間圧力に保ち、装置が必要とする最小制御力を確保しつつ装置としての性能を充分に発揮し得なくなるという不具合を除去することになる。
【0114】
なお、これまで述べてきた上記図1および図2の実施の形態にあっては、弁座体20,20aの油路26,26aとソレノイド45における可動鉄心46の両側の空間部分を結ぶ油路51とにダンピングオリフィス52,53を介装しているが、これらダンピングオリフィス52,53は、比例電磁式リリーフ弁Vとしての作動の安定化を図るためのものである。
【0115】
また、油路35の途中には、環状油路36から入口ポート32に向う作動媒体の逆流を阻止する逆止弁54を介装してあるが、これら逆止弁54は、比例電磁式リリーフ弁Vの作動中に入口ポート32側の圧力が戻りポート34側の圧力まで低下し、それに伴い、受圧室18,18aの圧力が低下してリリーフ設定圧力が中間圧力になってしまうのを防止するためのものである。
【0116】
したがって、先に述べた図2における戻しばね55を含めてこれらのダンピングオリフィス52,53と逆止弁54は、比例電磁式リリーフ弁Vの使用上の態様からそのような必要がない場合には必ずしも設けてやらなくてもよいことは勿論である。
【0117】
【発明の効果】
本発明によれば次の効果がある。
【0118】
(1)本発明に係る制振用ダンパと、このダンパを利用した制振方法によれば、減衰力制御回路が固定絞りと、この固定絞りに並列に設けられて比例ソレノイドからの入力の増加に伴ってリリーフ設定圧力を連続して最高圧力に制御していく比例電磁式リリーフ弁とを有しているから、ストロークセンシングシリンダ等のダンパ変位検出手段を使用する必要がなくなり、併せて減衰力制御にダンパ速度信号を必要としない為に部品点数が少なく、制振システム全体が小型となり、コストダウンを図れる。
【0119】
(2)同じく制振ダンパ電源ダンパは電源オフ時に所定の減衰力を発生し通常のダンパとして機能するから、わざわざ別の専用の減衰力制御回路を設ける必要が無いから、小型化が図れ、コストダウンを達成できる。即ち、電源のオフ時に比例電磁式リリーフ弁を電源オフ時の特性を制御時の特性範囲で自由に設定できるようにしているから、電源オフ時のための別な減衰力制御回路および特別な制御が不用となり、制御系の簡素化が図れ、制御システムの小型化とコストダウンを図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両の横揺れ制振システムのブロック図である。
【図2】上記制振システムに使用する制振用ダンパの一実施の形態に係る回路図である。
【図3】同じく他の実施の形態に係る制振用ダンパの回路図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る比例電磁式リリーフ弁の縦断正面図である。
【図5】他の実施の形態に係る比例電磁式リリーフ弁の縦断正面図である。
【符号の説明】
7 弁ケース
8 減衰力制御回路
9 調整螺体
14 調整螺杆
17 押圧体
18,18a 受圧室
19 係止部材
20 弁座体
27 弁体
30 ばね
32 入口ポート
34 戻りポート
45 比例ソレノイド
46 可動鉄心
48,48a 切換弁
106 シリンダ
107 リザーバ
111 ヘッド側室
112 ロッド側室
117 チェックバルブ
118 圧側用のアンロードバルブ
119 伸側用のアンロードバルブ
120,121 流路
122 サクションバルブ
130 流路
131 チェックバルブ
A 台車
B 車体
C ダンパ
G コンピュータ
E 検出手段
V 比例電磁式リリーフ弁

Claims (6)

  1. 台車Aと車体Bとの間に介装されるシリンダ106と、シリンダ106のヘッド側室11からロッド側室112に向かう作動流体の流れのみを許容する流路と、サクションバルブ122を介してシリンダ106のヘッド側室111に通じるリザーバ107と、ヘッド側室111をリザーバ107に連通する流路120と、この流路120中に介装した圧側用のアンロードバルブ118と、ロッド側室112とリザーバ107との間に介装した減衰力制御回路108とを備え、当該減衰力制御回路108は固定絞り126と、固定絞り126に並列に設けられ比例ソレノイド45からの入力の増加に伴ってリリーフ設定圧力を連続して最高圧力から最低圧力に制御していく比例電磁式リリーフ弁Vとを有している鉄道車両の横揺れ制振用ダンパに於て、上記比例電磁式リリーフ弁Vは、弁ケース7と、弁ケース7に設けた入口ポート32と戻りポート34と、入口ポート32と戻りポート34に連通する貫通孔25と油孔31とから通路を備えた弁座体20と、弁座体20内に挿入されて当該通路を開閉する弁体27と、弁体27を閉じ方向に付勢するリリーフ圧力設定用のばね30と、ばね30の基端を支持する押圧体17を摺動可能に配設した調整螺体9と、調整螺体9に設けられて上記押圧体17のストロークを規制する係止部材19と、調整螺体9の中央に移動自在に螺挿して押圧体17の基端を支持する調整螺杆14と、押圧体17と調整螺体9との間に形成した受圧室18と、上記入口ポート32から分岐した油路35と、上記受圧室18を上記戻りポート34と上記油路35に選択的に連通する連絡油路43と、上記ばね30に対向して設けられて上記弁体27を開き方向への力を加えるソレノイド45と、弁体27とソレノイド45における可動鉄心46との間に位置してソレノイド45の励磁により弁体27を押圧しつつ上記受圧室18側連絡油路43の戻りポート34への連通から入口ポート32側から分岐した油路35への連通に切り換える切換弁48とを備えていることを特徴とする鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ。
  2. 台車Aと車体Bとの間に介装されるシリンダ106と、シリンダ106のヘッド側室111からロッド側室112に向かう作動流体の流れのみを許容する流路と、サクションバルブ122を介してシリンダ106のヘッド側室111に通じるリザーバ107と、ヘッド側室111をリザーバ107に連通する流路120と、この流路120中に介装した圧側用のアンロードバルブ118と、ロッド側室112とリザーバ107との間に介装した減衰力制御回路108とを備え、当該減衰力制御回路108は固定絞り126と、固定絞り126に並列に設けられ比例ソレノイド45からの入力の増加に伴ってリリーフ設定圧力を連続して最高圧力から最低圧力に制御していく比例電磁式リリーフ弁Vとを有している鉄道車両の横揺れ制御用ダンパに於て、上記比例電磁式リリーフ弁Vは、弁ケース7と、弁ケース7に設けた入口ポート32と戻りポート34と、弁ケース7内に摺動自在に挿入されて上記入口ポート32と戻りポート34に連通する貫通孔25と油孔31とからなる通路を備えた弁座体20 a と、弁座体20 a 内に挿入されて当該通路を開閉する弁体27と、弁体を閉じ方向に付勢するリリーフ圧力設定用のばね30と、ばね30の基端を支持する調整螺杆14を備えた調整螺体9と、弁座体20aとソレノイド45との間に形成した受圧室18aと、上記入口ポート32から分岐した油路35と、上記受圧室18 a を上記戻りポート34と油路35に選択的に連通する連絡油路41 a と、上記ばね30に対向して設けられて上記弁体27を開き方向への力を加えるソレノイド45と、弁体27とソレノイド45における可動鉄心46との間に位置してソレノイド45の励磁により弁体27を押圧しつつ上記受圧室18a側連絡油路41 aの戻りポート34への連通から入口ポート32側から分岐した油路35への連通に切り換える切換弁48aとを備えていることを特徴とする鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ。
  3. シリンダ106のヘッド側室111からロッド側室112に向かう作動流体の流れのみを許容する流路がヘッド側室111に接続した流路120とこの流路120に連通する伸側用のアンロード流路121と当該アンロード流路121中に設けた伸側用のアンロードバルブ119のオフの位置に設けたチェックバルブ117とで構成したことを特徴とする請求項1又は2の鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ。
  4. シリンダ106のヘッド側室111からロッド側室112に向かう作動流体の流れのみを許容する流路が、ピストン110に設けた流路130とこの流路130中に設けたチェックバルブ131とで構成したことを特徴とする請求項1又は2の鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ。
  5. 台車Aと車体Bとの間に介装されるシリンダ106と、シリンダ106のヘッド側室111からロッド側室112に向かう作動流体の流れのみを許容する流路121と、この流路121中に介装した伸側用のアンロードバルブ119と、サクションバルブ122を介してシリンダ106のヘッド側室111に通じるリザーバ107と、ヘッド側室111をリザーバ107に連通する流路120と、この流路120中に介装した圧側用のアンロードバルブ118と、ロッド側室112とリザーバ107との間に介装した減衰力制御回路108とを備え、当該減衰力制御回路108は固定絞り126と、固定絞り126に並列に設けられ比例ソレノイド45からの入力の増加に伴ってリリーフ設定圧力を連続して最高圧力から最低圧力に制御していく比例電磁式リリーフ弁Vとを有し、上記比例電磁式リリーフ弁Vは、弁ケース7と、弁ケース7に設けた入口ポート32と戻りポート34と、入口ポート32と戻りポート34に連通する貫通孔25と油孔31とからなる通路を備えた弁座体20と、弁座体20内に挿入されて当該通路を開閉する弁体27と、弁体27を閉じ方向に付勢するリリーフ圧力設定用のばね30と、ばね30の基端を支持する押圧体17を摺動可能に配設した調整螺体9と、調整螺体9に設けられて上記押圧体17のストロークを規制する係止部材19と、調整螺体9の中央に移動自在に螺挿して押圧体17の基端を支持する調整螺杆14と、押圧体17と調整螺体9との間に形成した受圧室18と、上記入口ポート32から分岐した油路35と、上記受圧室18を上記戻りポート34と上記油路35に選択的に連通する連絡油路43と、上記ばね30に対向して設けられて上記弁体27を開き方向への力を加えるソレノイド45と、弁体27とソレノイド45における可動鉄心46との間に位置してソレノイド45の励磁により弁体27を押圧しつつ上記受圧室18側連絡油路43の戻りポート34への連通から入口ポート32側から分岐した油路35への連通に切り換える切換弁48とを備えている制振用ダンパを使用し、車体Bに設けた検出手段Eからの車体速度信号U1,U2などの車体B側の信号のみに基づいて減衰力制御回路108で発生する最適値に最も近い減衰力値をコンピュータGで演算し、この演算結果に基づいて上記比例電磁式リリーフ弁Vを比例制御する一方 、上記検出手段Eから車体速度により車体の揺れ方向をコンピユータGで判断して上記圧側用のアンロードバルブ118と伸側用のアンロードバルブ119を選択的に切換制御することを特徴とする鉄道車両の横揺れ制振方法。
  6. 台車Aと車体Bとの間に介装されるシリンダ106と、シリンダ106のヘッド側室111からロッド側室112に向かう作動流体の流れのみを許容する流路121と、この流路121中に介装した伸側用のアンロードバルブ119と、サクションバルブ122を介してシリンダ106のヘッド側室111に通じるリザーバ107と、ヘッド側室111をリザーバ107に連通する流路120と、この流路120中に介装した圧側用のアンロードバルブ118と、ロッド側室112とリザーバ107との間に介装した減衰力制御回路108とを備え、当該減衰力制御回路108は固定絞り126と、固定絞り126に並列に設けられ比例ソレノイド45からの入力の増加に伴ってリリーフ設定圧力を連続して最高圧力から最低圧力に制御していく比例電磁式リリーフ弁Vとを有し、上記比例電磁式リリーフ弁Vは、弁ケース7と、弁ケース7に設けた入口ポート32と戻りポート34と、弁ケース7内に摺動自在に挿入されて上記入口ポート32と戻りポート34に連通する貫通孔25と油孔31とからなる通路を備えた弁座体20 a と、弁座体20 a 内に挿入されて当該通路を開閉する弁体27と、弁体を閉じ方向に付勢するリリーフ圧力設定用のばね30と、ばね30の基端を支持する調整螺杆14を備えた調整螺体9と、弁座体20aとソレノイド45との間に形成した受圧室18aと、上記入口ポート32から分岐した分岐油路35と、上記受圧室18 a を上記戻りポート34と分岐油路35に選択的に連通する連絡油路41 a と、上記ばね30に対向して設けられて上記弁体27を開き方向への力を加えるソレノイド45と、弁体27とソレノイド45における可動鉄心46との間に位置してソレノイド45の励磁により弁体27を押圧しつつ上記受圧室18a側連絡油路41 aの戻りポート34への連通から入口ポート32側分岐油路35への連通に切り換える切換弁48aとを備えている制振用ダンパを使用し、車体Bに設けた検出手段Eからの車体速度信号U1,U2などの車体側の信号のみに基づいて減衰力制御回路108で発生する最高値に最も近い減衰力値をコンピュータGで演算し、この演算結果に基づいて上記比例電磁式リリーフ弁Vを比例制御する一方、上記検出手段Eから車体速度により車体Bの揺れ方向をコンピュータGで判断して上記圧側用のアンロードバルブ118と
    伸側用のアンロードバルブ119を選択的に切換制御することを特徴とする鉄道車両の横揺れ制振方法。
JP04428899A 1999-02-23 1999-02-23 鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ及び制振方法 Expired - Fee Related JP3895491B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04428899A JP3895491B2 (ja) 1999-02-23 1999-02-23 鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ及び制振方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04428899A JP3895491B2 (ja) 1999-02-23 1999-02-23 鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ及び制振方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000238637A JP2000238637A (ja) 2000-09-05
JP3895491B2 true JP3895491B2 (ja) 2007-03-22

Family

ID=12687330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04428899A Expired - Fee Related JP3895491B2 (ja) 1999-02-23 1999-02-23 鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ及び制振方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3895491B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4884827B2 (ja) * 2006-04-28 2012-02-29 日本車輌製造株式会社 振動抑制装置
JP5462110B2 (ja) * 2009-09-22 2014-04-02 日本車輌製造株式会社 鉄道車両の制振用ダンパ
JP5627096B2 (ja) * 2010-10-05 2014-11-19 日本車輌製造株式会社 鉄道車両の制振用ダンパ
JP5296811B2 (ja) * 2011-01-17 2013-09-25 住友重機械工業株式会社 クライオポンプ及び真空バルブ装置
JP6363934B2 (ja) 2014-10-17 2018-07-25 Kyb株式会社 シリンダ装置
JP6313693B2 (ja) 2014-10-24 2018-04-18 Kyb株式会社 液圧機器
CN108052062B (zh) * 2017-12-15 2024-07-05 贵州新安航空机械有限责任公司 一种电磁阀静铁芯的装配装置及其装配方法
CN109190240B (zh) * 2018-08-29 2022-12-16 华南理工大学 一种并串联r式汽车减振器的压力损失计算方法
CN109101748B (zh) * 2018-08-29 2022-12-16 华南理工大学 一种并联r式汽车减振器的压力损失计算方法
CN109299518B (zh) * 2018-08-29 2022-12-16 华南理工大学 一种串联r式汽车减振器的压力损失计算方法
CN109033708B (zh) * 2018-08-29 2022-12-16 华南理工大学 一种串并联r式汽车减振器的压力损失计算方法
CN112576566B (zh) * 2020-12-07 2023-03-24 重庆红江机械有限责任公司 一种位移反馈比例流量控制阀

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000238637A (ja) 2000-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100675113B1 (ko) 감쇠력 조정식 유압 완충기
US6079526A (en) Damping force control type hydraulic shock absorber
KR100451289B1 (ko) 감쇠력 조정식 유압 완충기
JP3895491B2 (ja) 鉄道車両の横揺れ制振用ダンパ及び制振方法
KR100745004B1 (ko) 감쇠력 조정식 유압 완충기
JP2947874B2 (ja) ダンパ
JP4985984B2 (ja) 減衰力調整式緩衝器
JPH084818A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP2000193013A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
EP1038750B1 (en) Rolling damping damper for a railroad vehicle and method for damping
JP2001074154A (ja) 比例電磁式リリーフ弁
KR100290627B1 (ko) 철도차량의 횡진동 제진용 댐퍼 및 제진방법
TWI640702B (zh) Cylinder device
JPH09222146A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP2011085209A (ja) 大型車両の懸架装置
US6736093B2 (en) Device for controlling at least one gas-changing of an internal combustion engine
JPH109327A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP3265523B2 (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP3484488B2 (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP3419812B2 (ja) 差動型直動リリーフ弁
JPH1159455A (ja) ラック式ステアリング
JPH10252804A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP3989242B2 (ja) シーケンス弁
US4721345A (en) Actuator of anti-skid device for motor vehicles
JP4155811B2 (ja) 差圧調整弁

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060606

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061214

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3895491

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131222

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees