JP3895085B2 - コンバーゼンス装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の投射管を用いた投射型表示装置(以下、プロジェクターと称す)に適用されるコンバーゼンス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラーテレビ受像機の大型化が促進されているが、陰極線管またはブラウン管(以下、CRTという)を直視するタイプの受像機は、CRTの大型化によりその重量が急激に増大するために、CRTのサイズが自ずと制限されてくる。このため、投射型CRT(以下、投射管という)を用い、投射管面上の映像をレンズで拡大投射するプロジェクターが開発され、直視型で実現困難なサイズの大型画面のテレビ受像機が実用化されている。
【0003】
上記プロジェクターは、カラーテレビ映像を表現するR(赤)、G(緑)、B(青)の三原色の投射管を3本用いた3管式プロジェクターが一般的である。
【0004】
この3管式プロジェクターは、前記したように、R,G,Bの異なる色の映像光を投射する3本の投射管を同一キャビネット内に収納配置し、その各投射管面上の映像光をレンズにて拡大投射させて、スクリーン上で前記三原色の映像を重ね合わせてカラー映像を表示させている。このため、各投射管から投射された映像をスクリーン面で完全に一致させる必要がある。
【0005】
以下、従来のプロジェクターの構成について具体的に説明する。図2はスクリーンの背面に映像が投射されるプロジェクターを示しており、図2(a)は正面から見た説明図で、図2(b)は側面から見た説明図である。キャビネット1の正面上部には、スクリーン2を配置し、そのスクリーン2の下方には、キャビネット背面に設けた反射ミラー3を介して前記スクリーン2にそれぞれR(赤)、G(緑)、B(青)の映像光を投射する投射管4R,4G,4Bが配置されている。前記R、G、Bの投射管から投射された映像光はスクリーン上で結像するように、Gの投射管(以下、G管という)を中心に、図中左にRの投射管(以下、R管という)を、図中右にBの投射管(以下、B管という)をハの字のように配置している。また、各R、G、B管の前方には拡大投射レンズ5が配置されている。スクリーンに拡大投射される映像の大きさは、前記拡大投射レンズの拡大倍率と、R,G,G管から反射ミラーを介したスクリーンまでの投射距離によって設定される。
【0006】
前記R,G,B管からスクリーン面までの投射距離を仮に無限大と仮定すると、キャビネット内のR管、G管、及びB管の取付角度はスクリーンに対して同一で、3管を平行に配置することになる。しかし、実際には投射距離が短いので、3管は夫々異なる角度で取り付けざるを得ず、図2に示すようにG管を中央にスクリーン面に対してR管とB管はその両脇に傾けて取付けられる。
【0007】
また、比較的大きなスクリーンとキャビネットからなる背面投射型プロジェクターでは、R管、G管、B管の投射光の中心(光軸)がスクリーンの中央で交わるように比較的小さな取付角度で配置することが可能であるが、背面投射型プロジェクターでキャビネットのサイズをコンパクトにした場合、短焦点の投射レンズを使って投射距離を短くするため、R管、G管、B管の投射光の中心をスクリーン中央部で一致させることができなくなる。
【0008】
この理由を、図3と図4を用いて説明する。短焦点の投射レンズを使って投射距離を短くし、投射光の中心をスクリーン面中央部で一致させる為には図3(a)に示すようにG管を中心とするR管とB管の傾き取付角度θ1は大きく取る必要がある。ところがR管とB管の傾き角度θ1が大きくなるとスクリーンに表示される映像の品位が低下してしまう。これを図3(b)を用いて説明する。
【0009】
R,G,B管からの投射光の中心(光軸)をスクリーンの中央部で一致させた場合、図3(b)に示すような画像がスクリーンに表示される。この図3(b)は、水平偏向回路と垂直偏向回路での歪み補正とコンバーゼンス回路によるコンバーゼンス補正を行わない状態で長方形の映像を表示した場合を仮定しており、G管の画像を実線で示し、R管の画像を一点差線で示し、B管の画像を点線で示している。
【0010】
つまり、この場合は図3(a)に示すように、R管とB管から投射される光は投射レンズの中心から偏るため、G管に比べレンズ周辺を通った光が投射されることになる。一般に投射レンズに限らずレンズの周辺を透過する光は、収差の増大、解像度の低下、歪みの増加等を招き性能が劣化してしまう。また、投射管の管面においてもR管とB管の映像は中心からずれ、G管に比べると投射管の一方端に偏って表示された映像を投射することになり、投射管もレンズと同様に、中心付近に比べて周辺では電子ビームの形状に対する収差の増大とフォーカス品位の低下等により映像の品位が低下する。また、R管とB管の中心からG管寄りの半分の面に表示される映像は、管面とスクリーンの関係から狭い面積に画面の半分を表示することになり、電子ビームの密度が高くなって管面上の解像度が低下する。
【0011】
そこで、このような画像品位の低下を解消する為に、図4(a)に示すようにR管、G管、B管から投射される光の中心(光軸)をスクリーン上で一致させるのではなく、故意に水平方向にずらし、G管を中心とするR管とB管の傾き取付角度θ2を小さく取って、スクリーンに投射するようにR管とB管の投射光の中心をオフセットさせる方法が通常用いられる。このようにR管とB管の投射光をオフセットさせると、図4(b)に示すような画像がスクリーンに表示される。なお、図4(b)は図3(b)と同一条件の映像を表示させた場合の例を示している。
【0012】
このようにR管とB管の投射光がオフセットされると、R管とB管の管面中央に映像が表示され、投射される光も投射レンズの中央を透過することになり、前述のレンズ周辺における収差の増大と解像度低下及び歪み増加を解消でき、R管とB管の管面に表示される映像の偏りも解消でき投射管による収差の増大とフォーカス品位の低下及び電子ビームの密度による解像度低下が解消可能となる。
【0013】
また、R管とB管の光軸をG管の光軸に対してオフセットさせた場合、R,Bの画像が左右にズレてしまうが、そのズレは電磁偏向によってG管の画像と重なるように補正される。一般にプロジェクターの偏向ヨークは、直視テレビと同じように電子ビームを投射管の隅から隅まで水平方向と垂直方向に大きく偏向させる為の主ヨークと、画像の歪み補正と3色のずれを補正するコンバーゼンス補正の為に、若干電子ビームを偏向する役目を持つコンバーゼンスヨークを一体に組み立てたものになっている。従って、画像の中心のズレは、水平偏向回路に設けた水平センタリング回路を使って主ヨークに直流電流を重畳させるか、コンバーゼンスヨークに流す電流を補正することで簡単に一致させることが可能である。
また、図3(b)に示した画像に比して、図4(b)に示した画像は、R管とB管の画像の台形歪みが小さく前記水平センタリングや画像の歪み補正及びコンバーゼンス補正も容易となる。
【0014】
従って、キャビネツトをコンパクトにした背面投射型のプロジェクタ一では、R管とB管の投射光の中心をG管からオフセットさせて取付け、これによって生じる画像のズレは電磁偏向によってG管の画像に合わせるようにしている。
【0015】
しかしながら、このようなプロジェクターにあっては、投射管のアノード電圧の変動によって、スクリーンに表示される画像のコンバーゼンスが水平方向にずれてしまうという新たな課題が生じてしまう。
【0016】
従って、従来のプロジェクターにおいては、高圧安定装置を設けてアノード電圧の変動を抑えるようにしており、高圧発生手段と偏向手段を分離したタイプの回路が採用されている。この高圧安定化装置を備えた従来のプロジェクターを図5を用いて説明する。なお、この図は、1つの投射管に対する回路のみが図示されているが、他の投射管についても同様の回路が適用される。
【0017】
図5において、アンテナ51に誘起された高周波テレビジョン信号(RF信号)はチューナ52に供給され、チューナ52は選局回路53によって制御されて所定のチャンネルを選局し、中間周波信号(IF信号)に変換して検波・増幅回路54に出力する。検波・増幅回路54はIF信号を検波して、増幅した後信号処理IC55に出力する。
【0018】
信号処理IC55は入力されたベースバンド映像信号に対してビデオ処理、クロマ処理及び同期偏向処理を施し、ベースバンド映像信号をR(赤)、G(緑)、B(青)信号に変換して、投写管ドライブ回路56に供給するようになっている。また、信号処理IC55は、映像信号から分離した水平パルスHを水平ドライブ回路57及び高圧ドライブ回路58に与え、垂直パルスVを垂直出力回路59に与える。
【0019】
水平ドライブ回路57、水平出力回路61、水平出力トランス62及び垂直出力回路59によって偏向回路60が構成されている。水平ドライブ回路57は水平周期の水平ドライブパルスを水平出力回路61に与え、水平出力回路61は水平周期の鋸歯状波電流を発生して水平偏向コイル63に与える。この鋸歯状波電流は水平出力トランス62にも供給されている。また、水平出力トランス62は水平周期の水平パルスHDも出力してコンバーゼンス補正回路75に供給するようになっている。垂直出力回路59は垂直パルスに基づいて垂直周期の鋸歯状波電流を発生して垂直偏向コイル64に供給する。また、垂直出力回路59は垂直周期のパルスVDを発生してコンバーゼンス補正回路75に出力するようになっている。
【0020】
一方、投写管ドライブ回路56は原色信号に基づいて投写管68を駆動する。投射管68は水平、垂直偏向コイル63、64及びコンバーゼンス補正用コイル71とを有している。水平及び垂直偏向コイル63、64は夫々水平出力回路61及び垂直出力回路59からの鋸歯状波電流に基づいて投射管68の水平及び垂直偏向を制御する。また、コンバーゼンス補正用コイル71は後述するコンバーゼンス補正回路75からコンバーゼンス補正電流が供給されて、投射管68のコンバーゼンスを補正するようになっている。投射管68はこれらの水平及び垂直偏向コイル63,64とコンバーゼンス補正用コイル71とによって水平及び垂直偏向が制御されて、RGB信号のいずれかによる画像を管面から出射するようになっている。
【0021】
また、投写管68に高圧発生装置67によって発生された高圧がアノード69に供給されるようになっている。高圧発生装置67は、高圧ドライブ回路58、高圧出力回路65及びフライバックトランス66によって構成されている。高圧ドライブ回路58は水平周期のパルスを高圧出力回路65に与える。高圧出力回路65はフライバックトランス66に水平周期の電流を流す。フライバックトランス66は1次巻線及び2次巻線を有し、1次巻線の電圧を高圧制御装置72によって制御することにより、2次巻線から得られる高圧出力を安定化し、この高圧出力を投射管68のアノード69に供給するようになっている。
【0022】
また、高圧発生装置67からの高圧出力は、高圧変動検出部76によって検出され、高圧の変動に応じて前記高圧制御装置72を制御するようにしている。高圧変動検出部76は、抵抗R1 ,R2 及び比較器77によって構成され、アノード69の電圧が抵抗R1 ,R2 による抵抗分割によって検出されるようになっている。抵抗R1、R2 の接続点の電圧は比較器77に供給されて、比較器77は、抵抗R1,R2 の接続点の電圧と基準電圧とを比較することにより、高圧の変動に応じた制御電圧を高圧制御装置72に出力する。高圧制御装置72は、例えば、制御トランジスタ及び可飽和リアクタ等によって構成されており、高圧変動に応じてフライバックトランス66の1次巻線の電圧を制御することにより、高圧変動分を零にするように動作する。これらの高圧変動検出部76及び高圧制御装置72によって高圧安定化装置73が構成されている。
【0023】
次に、図6を用いて高圧変動検出部76及び高圧安定化装置73の一例を説明する。
【0024】
高圧変動検出部76は抵抗R1 乃至R7 、コンデンサC1 ,C2 、ツェナーダイオードDz1、ボルテージホロワ81及びコンパレータ82によって構成されている。ボルテージホロワ81及びコンパレータ82によって比較器77が構成される。ツェナーダイオードDz1、抵抗R5 乃至R7 及びコンデンサC2 は、所定の基準電圧を発生してコンパレータ82の正極性入力端に供給するようになっている。抵抗R1 ,R2 の接続点と基準電位点との間に接続された抵抗R3 及びコンデンサC1 の並列回路は、抵抗R1 ,R2 の接続点に現れる電圧を平滑して抵抗R4 を介してボルテージホロワ81に与えるようになっている。この電圧はボルテージホロワ81を介してコンパレータ82の負極性入力端に供給される。コンパレータ82は正極性入力端に入力される基準電圧とボルテージホロワ81の出力との差分を高圧制御装置72に出力する。
【0025】
高圧制御装置72は抵抗R8 ,R9 、トランジスタQ1 及び可飽和リアクタ83によって構成されている。電源端子84はトランジスタQ1 のコレクタエミッタ路、可飽和リアクタ83の1次巻線及び抵抗R9 を介して基準電位点に接続されている。また、可飽和リアクタ83の2次巻線は、一端が120Vを供給する電源端子85に接続され、他端がフライバックトランス66の1次巻線に接続されており、可飽和リアクタ83の2次巻線のインダクタンスは、1次巻線に流れる電流に反比例して変化する。
【0026】
このように構成された高圧安定化装置73は、フライバックトランス66の2次側に設けられている高圧変動検出部76の出力をフライバックトランス66の1次側に帰還することにより高圧制御を行うもので、例えば急激に高輝度となって高圧が低下した場合は、高圧変動検出部76のコンパレータ82の出力が高くなり、可飽和リアクタ83の1次巻線に流れる電流を増加させるようにしている。これにより、2次巻線のインダクタンスが減少し可飽和リアクタ83による電圧降下が小さくり、電源端子85からフライバックトランス66の1次巻線に供給される電圧が大きくなって、フライバックトランス66の2次巻線に現れる高圧を上昇するように制御し、高圧の安定化が図られている。しかし、完全に高圧を一定の電圧にすることは困難で、高圧は若干変動してしまう。そして、この高圧変動によって画面が台形に歪む。
【0027】
ところで、このような高圧安定化装置73は、図6からも分かるように、回路構成が複雑となりコストも高騰する。従って、回路構成を簡素化して小型な普及型のプロジェクターを提供しようとしても前記高圧安定化装置が必要となるため大幅なコスト低減は難しかった。
【0028】
仮に、この高圧安定化装置を削減すると、各投射管に表示される映像の輝度変化に応じて画面中央部のコンバーゼンスが水平方向にズレてしまうという新たな課題が発生する。一般に、電磁偏向による投射管の電子ビームの移動量は、偏向ヨークで発生させた磁界の強さに比例し、アノード電圧の1/2乗に反比例する。スクリーンサイズが50インチ程度の背面投射型のプロジェクターを想定して、アノード電圧の変動によるコンバーゼンスのズレを演算する。
【0029】
50インチ程度のプロジェクターのオフセット量は、スクリーン面上で30mm程度が一般的である。このオフセット量に設定したプロジェクターの各R,G,B管のアノード電圧は、アノード電流が最大の時で30kV程度であり、変動の大きさは2kV程度である。オフセツト量30mmの画像中心のズレは、偏向ヨークもしくはコンバーゼンスヨークに流す電流で電磁偏向されて、アノード電流が最大の時に完璧に補正されているものと仮定すると、アノード電流が零に近い状態ではアノード電圧が2kV上昇することによってその補正量が減少する。すなわち、30mm×(30kV/32kV)1/2=29mmとなり、アノード電流の大きさ即ち画面の明るさによって画面中央部のR管とB管の画像(コンバーゼンス)がG管に対して1mmズレてしまうことになる。このズレが許容出来ない場合には、前記高圧安定化装置を採用することになるが、前記フライバックトランス66の1次側に接続されている可飽和リアクタンスはかなり大きくてコストの高い巻線部品となってしまう。また、可飽和リアクタンスのインダクタンスを制御するのに直流電流を流すが、このために2〜3Wの電力も消費してしまう。
【0030】
また、投射管のアノード電圧の変動を検出してコンバーゼンス補正を行うことも提案されている。例えば特開平8−102956号公報には、図5に示すように抵抗R1,R2によって検出した高圧をインバータ78及びローパスフィルタ74を介してコンバーゼンス補正回路75に供給し、コンバーゼンスの補正量を投射管の高圧変化に応じて補正するようにした例が示されている。
【0031】
この特開平8−102956号公報の場合は、投射管のアノード電圧の変化に応じてコンバーゼンスの補正量を制御するものであるが、画面の左右に行く程補正量を多くし画面の中央部ではゼ口になるように、R,G,B管の全てに補正をかけるようにしており、その補正方法及び回路構成が複雑であり、小型のプロジェクターに適用するには難があった。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
従来の3管式プロジェクターでは、投射管のアノード電圧の変動によって画面中央部のコンバーゼンスがずれてしまうという欠点があり、高庄安定化装置を設けてアノード電圧の変動を抑える必要があった。
【0033】
また、高圧変動に応じてコンバーゼンス補正量を制御する方法もあるが、小型で廉価のプロジェクターに適用するには回路構成が複雑であり、回路の簡略化にはさらなる改善が必要であった。
【0034】
本発明は、高圧安定化装置を必要とせずに3つの投射管のコンバーゼンス補正を可能とし、かつ投射管のアノード電圧の変動によるコンバーゼンスのずれを簡単に補正できるコンバーゼンス装置を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の投射管を中心にしてその両側に第2,第3の投射管を所定の角度をもって配置し、前記各投射管から投射された画像をスクり―ンにて合成するようにしたプロジェクターにおいて、
前記各投射管のアノードに高電圧を供給するための高圧発生回路と、
前記スクリーン上に投射された画像のコンバーゼンスのズレを補正するコンバーゼンス調整用信号を生成するコンバーゼンス制御手段と、
前記第1,第2,第3の投射管に取付けられたコンバーゼンスヨークと、
前記各投射管のアノード電圧の変動を検出する検出回路と、
前記検出回路からの検出出力が供給され、前記アノード電圧の変動量に応じて前記第2,第3の投射管からの投射画像の画面位置を前記第1の投射管からの投射画像を中心にして相対的に補正する補正信号を生成し、この補正信号によって前記第2,第3の投射管に対するコンバーゼンス調整用信号を補正する画面位置補正手段と、
前記第1の投射管のコンバーゼンスヨークに前記コンバーゼンス制御手段から第1のコンバーゼンス調整用信号を供給し、前記第2,第3の投射管のコンバーゼンスヨークに前記画面位置補正手段から補正された第2,第3のコンバーゼンス調整用信号をそれぞれ供給する手段とを具備し、
前記高電圧を安定化する装置を必要とせずに前記スクリーン上でのコンバーゼンス補正を可能としたことを特徴とするコンバーゼンス装置である。
【0036】
本発明のコンバーゼンス装置によれば、投射管のアノード電圧の変動を検出し、このアノード電圧の変動量に応じて第2,第3の投射管からの投射画像の画面位置を補正する補正信号を生成するようにし、その補正方向は第1の投射管からの投射画像を中心にして相対的に補正するようにしている。これにより高圧安定化装置を必要とせずにコンバーゼンスの補正を可能にしたものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に係るコンバーゼンス装置の一実施形態を示すブロック図である。
【0038】
なお、本発明のプロジェクターは、図4で示したように、G管からの投射光の中心(光軸)と、R管及びB管からの投射光の中心(光軸)がスクリーン上の中央部で一致せず、図中左右方向にオフセットして配置された短焦点のプロジェクターであり、以下の説明ではこのようなプロジェクターにおけるコンバーゼンス装置として説明する。
【0039】
図1において、の符号11は水平出力回路から供給される水平周期パルス入力端子で、符号12は垂直出力回路から供給される垂直周期パルス入力端子である。この各入力端子11,12に供給された水平と垂直の周期パルスは、デジタルコンバーセンス制御回路13に供給されて、水平方向と垂直方向に設定された複数の調整点に対応させて各R,G,B管のコンバーゼンス調整用データを生成し、かつ、調整点相互間については上述のコンバーゼンス補正用データを基に水平と垂直方向に補間処理を行って補正データを作成し、画面上の各部分毎のデジタルコンバーゼンス調整用信号を生成出力する。なお、デジタルコンバータ制御回路13で生成されるデジタルコンバーゼンス調整用信号は、スタティックコンバーゼンス調整信号とダイナミックコンバーゼンス調整用信号が生成される。
【0040】
このデジタルコンバーゼンス制御回路13で生成されたデジタルコンバーゼンス調整用信号の内、G管用のコンバーゼンス調整用信号は、デジタル・アナログコンバータ14Gでアナログ信号に変換され、そのアナログ信号をローパスフィルター15Gと増幅器16Gを介して、G管17Gの水平コンバーゼンスヨーク18Gに供給される。
【0041】
また、前記デジタルコンバーゼンス制御回路13から出力されるR管とB管用のデジタルコンバーゼンス調整用信号は、後述する画面位置補正装置19の加算回路20に供給される。この加算回路20は、R管とB管の高圧変動に対応した画面位置補正データでを作成し、前記スタティックデジタルコンゼンス調整信号に加算し、R管とB管それぞれに補正されたデジタルコンバーゼンス調整用信号を供給するものである。この加算回路20の出力はそれぞれデジタル・アナログコンバータ14R,14Bとローパスフィルター15R,15B及び増幅器16R,16Bを介してR管とB管17R,17Bの水平コンバーゼンスヨーク18R,18Bに供給される。
【0042】
一方、水平出力トランジスタ23のベース電極には、水平周期の駆動電圧が供給され、このトランジスタ23のコレクタ・エミッタ路と並列にダンパーダイオード24,共振コンデンサ25,及び水平偏向コイル26とS字補正コンデンサ27の直列回路が接続されている。水平偏向コイル26は水平出力トランジスタ23のオン・オフに伴って水平鋸歯状波電流が供給され、その水平鋸歯状波電流の帰線期間に生じるパルス電圧をフライバックトランス28で昇圧するようにしている。前記フライバックトランス28は、1次巻き線28a,2次巻き線28bを有し、1次巻線28aには直流電圧Vccが供給され、2次巻線28bの一端はコンデンサ28dを介してアースされており、抵抗28cが1次巻線と2次巻線の間に接続されている。そして2次巻き線28bに生じるパルスを整流器29で整流して直流高電圧を得られるようにしている。この高電圧は、前記各R,G,B管17R,17G,17Bのアノード電極に供給される。
【0043】
前記整流器29で整流された電圧は、抵抗30aと30bの分圧抵抗からなる電圧検出器30で分圧され、その分圧点からアノード電圧の変動に伴って変化する電圧を検知するようにしている。この電圧検知器30で検出された電圧は、アナログ・デジタルコンバータ22に供給され、複数ビツトのデジタル信号に変換し、このデジタル信号を画面位置補正回路21に供給するようにしている。この画面位置補正回路21は、アノード電圧の変動によって生じるR管、B管の投射画像の位置ズレを補正するためにの位置補正信号を生成する。
【0044】
この画面位置補正回路21で生成されるコンバーゼンス位置補正信号は、加算回路20に供給され、前記デジタルコンバーゼンス制御回路13で生成されたR管、B管用のコンバーゼンス補正信号と加算処理され、位置補正用のコンバーゼンス信号が生成される。そして、R管17RとB管17Bの各位置補正用コンバーゼンス信号は、それぞれのデジタル・アナログコンバータ14R,14Bとローパスフィルタ15R,15Bおよび増幅器16R,16Bを介して、水平コンバーゼンスヨーク18R,18Bに供給され、R管とB管17R,17Bの投射光のコンバーゼンス補正と位置補正を行うようにしている。
【0045】
次に本発明のプロジェクターにおいて、投射管のアノード電圧が変動した場合のコンバーゼンスの補正動作を説明する。
【0046】
図4で示したように、R管の光軸はG管の投射光中心から左にずれており、アノード電圧が最も高くなる投射画像は全体的に図中左方向にズレる傾向にある。このため、画面位置補正回路21は、アノード電圧が最も高いときには、R管の投射光を図中右方向に大きく位置補正する補正信号を生成し、アノード電圧の変動量の減少に応じて右方向の位置補正量を小さくする補正信号を生成させる。また、B管の投射光は、逆にアノード電圧が最も高くなると全体的に図中右方向にズレる傾向にある。このため、アノード電圧が最も高いときには、B管の投射画像を図中左方向に大きく位置補正する補正信号を生成し、アノード電圧の変動量の減少に応じて左方向の位置補正量を小さくする補正信号を生成させる。
【0047】
つまり、アノード電圧の変動に対して、次に示す位置補正信号を生成する。
【0048】
これにより、各陰極線管17R,17G,17Bから投射されてスクリーン上で合成される映像は、輝度変化等によって画面位置がズレても電圧検出器31で検出したアノード電圧の変動に応じた画面位置補正信号を画面位置補正回路21で生成することができ、その画面位置補正信号をデジタルコンバーゼンス制御回路13で生成されたR管とB管用のコンバーゼンス補正信号に加算することにより、R管17RとB管17Bの投射画像の位置を補正することがが可能となり、G管の投射画像の方向に移動修正することができる。しかも高圧安定化装置を用いることもない。
【0049】
なお、上記の本発明の説明においては、デジタルコンバーゼンス補正を例に説明したが、アナログコンバーゼンス補正回路を用いることも可能である。アナログコンバーゼンス回路を用いた際には、R管17RとB管17Bの水平コンバーヨーク18R,18Bに供給するアナログコンバーゼンス補正信号に、やはりアナログ回路で構成した画面位置補正回路によって生成した画面位置補正信号を重畳させてアノード電圧の変化によるR管17RとB管17Bの位置補正が可能となる。アナログコンバーゼンス回路を用いる場合には、図1のアナログ・デジタルコンバータ22は不要となる。
【0050】
また、画面位置補正回路21で生成する位置補正信号は、電圧検出器31で検出したアノード電圧を用いているが、フライバックトランス28から供給されるアノード電流を制限する為に、フライバツクトランス28に設けられる自動輝度制限回路(ABL回路)の電圧(ABL電圧)を用いることも可能である。すなわち、投射管のアノード電圧の変動と相関のある電圧を用いることで、確実に、かつ高圧安定回路を用いることなく、コンバーゼンス補正と共に、表示画像の画面位置補正が可能となる。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明はスクリーンに対して、G管を中心にしてその両側にR管及びB管を配置し、各投射管をオフセット配置させたプロジェクタにおいて、投射管のアノード電圧の変動によって、R管とB管からの投射画像の位置が変化した場合でも、高圧安定回路を用いることなく、スクリーン中央部の画面の位置ズレを補正することができ、コンバーゼンスのズレがない画像を表示させることができ、プロジェクターのコンパクト化と、消費電力の削減ができる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンバーゼンス装置の一実施形態を示すブロック図。
【図2】従来の背面投射型プロジェクタの構成を示す説明図。
【図3】従来の背面投射型プロジェクタの1例を示し、(a)は投射管の配置と投射光の関係を示す説明図で、(b)はスクリーンに投射される投射画像を示す説明図。
【図4】従来の背面投射型プロジェクタの他の例を示し、(a)は投射管の配置と投射光の関係を示す説明図で、(b)はスクリーンに投射される投射画像を示す説明図で、。
【図5】従来のプロジェクタの回路構成を示すブロック図。
【図6】従来のプロジェクタにおける高圧安定装置を示すブロック図。
【符号の説明】
11…水平周期パルス入力端子、12…垂直周期パルス入力端子、13…デジタルコンバーゼンス制御回路、14…デジタル・アナログコンバータ、15…ローパスフィルタ、16…増幅器、17…投射陰極線、18…水平コンバーゼンスヨーク、19…画面位置補正装置、20…加算回路、21…画面位置補正回路、22…アナログ・デジタルコンバータ、23…水平出力トランジタ、24…ダンパーダイオード、25…コンデンサ、26…偏向コイル、27…コンデンサ、28…フライバックトランス、31…アノード電圧検出器
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の投射管を用いた投射型表示装置(以下、プロジェクターと称す)に適用されるコンバーゼンス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラーテレビ受像機の大型化が促進されているが、陰極線管またはブラウン管(以下、CRTという)を直視するタイプの受像機は、CRTの大型化によりその重量が急激に増大するために、CRTのサイズが自ずと制限されてくる。このため、投射型CRT(以下、投射管という)を用い、投射管面上の映像をレンズで拡大投射するプロジェクターが開発され、直視型で実現困難なサイズの大型画面のテレビ受像機が実用化されている。
【0003】
上記プロジェクターは、カラーテレビ映像を表現するR(赤)、G(緑)、B(青)の三原色の投射管を3本用いた3管式プロジェクターが一般的である。
【0004】
この3管式プロジェクターは、前記したように、R,G,Bの異なる色の映像光を投射する3本の投射管を同一キャビネット内に収納配置し、その各投射管面上の映像光をレンズにて拡大投射させて、スクリーン上で前記三原色の映像を重ね合わせてカラー映像を表示させている。このため、各投射管から投射された映像をスクリーン面で完全に一致させる必要がある。
【0005】
以下、従来のプロジェクターの構成について具体的に説明する。図2はスクリーンの背面に映像が投射されるプロジェクターを示しており、図2(a)は正面から見た説明図で、図2(b)は側面から見た説明図である。キャビネット1の正面上部には、スクリーン2を配置し、そのスクリーン2の下方には、キャビネット背面に設けた反射ミラー3を介して前記スクリーン2にそれぞれR(赤)、G(緑)、B(青)の映像光を投射する投射管4R,4G,4Bが配置されている。前記R、G、Bの投射管から投射された映像光はスクリーン上で結像するように、Gの投射管(以下、G管という)を中心に、図中左にRの投射管(以下、R管という)を、図中右にBの投射管(以下、B管という)をハの字のように配置している。また、各R、G、B管の前方には拡大投射レンズ5が配置されている。スクリーンに拡大投射される映像の大きさは、前記拡大投射レンズの拡大倍率と、R,G,G管から反射ミラーを介したスクリーンまでの投射距離によって設定される。
【0006】
前記R,G,B管からスクリーン面までの投射距離を仮に無限大と仮定すると、キャビネット内のR管、G管、及びB管の取付角度はスクリーンに対して同一で、3管を平行に配置することになる。しかし、実際には投射距離が短いので、3管は夫々異なる角度で取り付けざるを得ず、図2に示すようにG管を中央にスクリーン面に対してR管とB管はその両脇に傾けて取付けられる。
【0007】
また、比較的大きなスクリーンとキャビネットからなる背面投射型プロジェクターでは、R管、G管、B管の投射光の中心(光軸)がスクリーンの中央で交わるように比較的小さな取付角度で配置することが可能であるが、背面投射型プロジェクターでキャビネットのサイズをコンパクトにした場合、短焦点の投射レンズを使って投射距離を短くするため、R管、G管、B管の投射光の中心をスクリーン中央部で一致させることができなくなる。
【0008】
この理由を、図3と図4を用いて説明する。短焦点の投射レンズを使って投射距離を短くし、投射光の中心をスクリーン面中央部で一致させる為には図3(a)に示すようにG管を中心とするR管とB管の傾き取付角度θ1は大きく取る必要がある。ところがR管とB管の傾き角度θ1が大きくなるとスクリーンに表示される映像の品位が低下してしまう。これを図3(b)を用いて説明する。
【0009】
R,G,B管からの投射光の中心(光軸)をスクリーンの中央部で一致させた場合、図3(b)に示すような画像がスクリーンに表示される。この図3(b)は、水平偏向回路と垂直偏向回路での歪み補正とコンバーゼンス回路によるコンバーゼンス補正を行わない状態で長方形の映像を表示した場合を仮定しており、G管の画像を実線で示し、R管の画像を一点差線で示し、B管の画像を点線で示している。
【0010】
つまり、この場合は図3(a)に示すように、R管とB管から投射される光は投射レンズの中心から偏るため、G管に比べレンズ周辺を通った光が投射されることになる。一般に投射レンズに限らずレンズの周辺を透過する光は、収差の増大、解像度の低下、歪みの増加等を招き性能が劣化してしまう。また、投射管の管面においてもR管とB管の映像は中心からずれ、G管に比べると投射管の一方端に偏って表示された映像を投射することになり、投射管もレンズと同様に、中心付近に比べて周辺では電子ビームの形状に対する収差の増大とフォーカス品位の低下等により映像の品位が低下する。また、R管とB管の中心からG管寄りの半分の面に表示される映像は、管面とスクリーンの関係から狭い面積に画面の半分を表示することになり、電子ビームの密度が高くなって管面上の解像度が低下する。
【0011】
そこで、このような画像品位の低下を解消する為に、図4(a)に示すようにR管、G管、B管から投射される光の中心(光軸)をスクリーン上で一致させるのではなく、故意に水平方向にずらし、G管を中心とするR管とB管の傾き取付角度θ2を小さく取って、スクリーンに投射するようにR管とB管の投射光の中心をオフセットさせる方法が通常用いられる。このようにR管とB管の投射光をオフセットさせると、図4(b)に示すような画像がスクリーンに表示される。なお、図4(b)は図3(b)と同一条件の映像を表示させた場合の例を示している。
【0012】
このようにR管とB管の投射光がオフセットされると、R管とB管の管面中央に映像が表示され、投射される光も投射レンズの中央を透過することになり、前述のレンズ周辺における収差の増大と解像度低下及び歪み増加を解消でき、R管とB管の管面に表示される映像の偏りも解消でき投射管による収差の増大とフォーカス品位の低下及び電子ビームの密度による解像度低下が解消可能となる。
【0013】
また、R管とB管の光軸をG管の光軸に対してオフセットさせた場合、R,Bの画像が左右にズレてしまうが、そのズレは電磁偏向によってG管の画像と重なるように補正される。一般にプロジェクターの偏向ヨークは、直視テレビと同じように電子ビームを投射管の隅から隅まで水平方向と垂直方向に大きく偏向させる為の主ヨークと、画像の歪み補正と3色のずれを補正するコンバーゼンス補正の為に、若干電子ビームを偏向する役目を持つコンバーゼンスヨークを一体に組み立てたものになっている。従って、画像の中心のズレは、水平偏向回路に設けた水平センタリング回路を使って主ヨークに直流電流を重畳させるか、コンバーゼンスヨークに流す電流を補正することで簡単に一致させることが可能である。
また、図3(b)に示した画像に比して、図4(b)に示した画像は、R管とB管の画像の台形歪みが小さく前記水平センタリングや画像の歪み補正及びコンバーゼンス補正も容易となる。
【0014】
従って、キャビネツトをコンパクトにした背面投射型のプロジェクタ一では、R管とB管の投射光の中心をG管からオフセットさせて取付け、これによって生じる画像のズレは電磁偏向によってG管の画像に合わせるようにしている。
【0015】
しかしながら、このようなプロジェクターにあっては、投射管のアノード電圧の変動によって、スクリーンに表示される画像のコンバーゼンスが水平方向にずれてしまうという新たな課題が生じてしまう。
【0016】
従って、従来のプロジェクターにおいては、高圧安定装置を設けてアノード電圧の変動を抑えるようにしており、高圧発生手段と偏向手段を分離したタイプの回路が採用されている。この高圧安定化装置を備えた従来のプロジェクターを図5を用いて説明する。なお、この図は、1つの投射管に対する回路のみが図示されているが、他の投射管についても同様の回路が適用される。
【0017】
図5において、アンテナ51に誘起された高周波テレビジョン信号(RF信号)はチューナ52に供給され、チューナ52は選局回路53によって制御されて所定のチャンネルを選局し、中間周波信号(IF信号)に変換して検波・増幅回路54に出力する。検波・増幅回路54はIF信号を検波して、増幅した後信号処理IC55に出力する。
【0018】
信号処理IC55は入力されたベースバンド映像信号に対してビデオ処理、クロマ処理及び同期偏向処理を施し、ベースバンド映像信号をR(赤)、G(緑)、B(青)信号に変換して、投写管ドライブ回路56に供給するようになっている。また、信号処理IC55は、映像信号から分離した水平パルスHを水平ドライブ回路57及び高圧ドライブ回路58に与え、垂直パルスVを垂直出力回路59に与える。
【0019】
水平ドライブ回路57、水平出力回路61、水平出力トランス62及び垂直出力回路59によって偏向回路60が構成されている。水平ドライブ回路57は水平周期の水平ドライブパルスを水平出力回路61に与え、水平出力回路61は水平周期の鋸歯状波電流を発生して水平偏向コイル63に与える。この鋸歯状波電流は水平出力トランス62にも供給されている。また、水平出力トランス62は水平周期の水平パルスHDも出力してコンバーゼンス補正回路75に供給するようになっている。垂直出力回路59は垂直パルスに基づいて垂直周期の鋸歯状波電流を発生して垂直偏向コイル64に供給する。また、垂直出力回路59は垂直周期のパルスVDを発生してコンバーゼンス補正回路75に出力するようになっている。
【0020】
一方、投写管ドライブ回路56は原色信号に基づいて投写管68を駆動する。投射管68は水平、垂直偏向コイル63、64及びコンバーゼンス補正用コイル71とを有している。水平及び垂直偏向コイル63、64は夫々水平出力回路61及び垂直出力回路59からの鋸歯状波電流に基づいて投射管68の水平及び垂直偏向を制御する。また、コンバーゼンス補正用コイル71は後述するコンバーゼンス補正回路75からコンバーゼンス補正電流が供給されて、投射管68のコンバーゼンスを補正するようになっている。投射管68はこれらの水平及び垂直偏向コイル63,64とコンバーゼンス補正用コイル71とによって水平及び垂直偏向が制御されて、RGB信号のいずれかによる画像を管面から出射するようになっている。
【0021】
また、投写管68に高圧発生装置67によって発生された高圧がアノード69に供給されるようになっている。高圧発生装置67は、高圧ドライブ回路58、高圧出力回路65及びフライバックトランス66によって構成されている。高圧ドライブ回路58は水平周期のパルスを高圧出力回路65に与える。高圧出力回路65はフライバックトランス66に水平周期の電流を流す。フライバックトランス66は1次巻線及び2次巻線を有し、1次巻線の電圧を高圧制御装置72によって制御することにより、2次巻線から得られる高圧出力を安定化し、この高圧出力を投射管68のアノード69に供給するようになっている。
【0022】
また、高圧発生装置67からの高圧出力は、高圧変動検出部76によって検出され、高圧の変動に応じて前記高圧制御装置72を制御するようにしている。高圧変動検出部76は、抵抗R1 ,R2 及び比較器77によって構成され、アノード69の電圧が抵抗R1 ,R2 による抵抗分割によって検出されるようになっている。抵抗R1、R2 の接続点の電圧は比較器77に供給されて、比較器77は、抵抗R1,R2 の接続点の電圧と基準電圧とを比較することにより、高圧の変動に応じた制御電圧を高圧制御装置72に出力する。高圧制御装置72は、例えば、制御トランジスタ及び可飽和リアクタ等によって構成されており、高圧変動に応じてフライバックトランス66の1次巻線の電圧を制御することにより、高圧変動分を零にするように動作する。これらの高圧変動検出部76及び高圧制御装置72によって高圧安定化装置73が構成されている。
【0023】
次に、図6を用いて高圧変動検出部76及び高圧安定化装置73の一例を説明する。
【0024】
高圧変動検出部76は抵抗R1 乃至R7 、コンデンサC1 ,C2 、ツェナーダイオードDz1、ボルテージホロワ81及びコンパレータ82によって構成されている。ボルテージホロワ81及びコンパレータ82によって比較器77が構成される。ツェナーダイオードDz1、抵抗R5 乃至R7 及びコンデンサC2 は、所定の基準電圧を発生してコンパレータ82の正極性入力端に供給するようになっている。抵抗R1 ,R2 の接続点と基準電位点との間に接続された抵抗R3 及びコンデンサC1 の並列回路は、抵抗R1 ,R2 の接続点に現れる電圧を平滑して抵抗R4 を介してボルテージホロワ81に与えるようになっている。この電圧はボルテージホロワ81を介してコンパレータ82の負極性入力端に供給される。コンパレータ82は正極性入力端に入力される基準電圧とボルテージホロワ81の出力との差分を高圧制御装置72に出力する。
【0025】
高圧制御装置72は抵抗R8 ,R9 、トランジスタQ1 及び可飽和リアクタ83によって構成されている。電源端子84はトランジスタQ1 のコレクタエミッタ路、可飽和リアクタ83の1次巻線及び抵抗R9 を介して基準電位点に接続されている。また、可飽和リアクタ83の2次巻線は、一端が120Vを供給する電源端子85に接続され、他端がフライバックトランス66の1次巻線に接続されており、可飽和リアクタ83の2次巻線のインダクタンスは、1次巻線に流れる電流に反比例して変化する。
【0026】
このように構成された高圧安定化装置73は、フライバックトランス66の2次側に設けられている高圧変動検出部76の出力をフライバックトランス66の1次側に帰還することにより高圧制御を行うもので、例えば急激に高輝度となって高圧が低下した場合は、高圧変動検出部76のコンパレータ82の出力が高くなり、可飽和リアクタ83の1次巻線に流れる電流を増加させるようにしている。これにより、2次巻線のインダクタンスが減少し可飽和リアクタ83による電圧降下が小さくり、電源端子85からフライバックトランス66の1次巻線に供給される電圧が大きくなって、フライバックトランス66の2次巻線に現れる高圧を上昇するように制御し、高圧の安定化が図られている。しかし、完全に高圧を一定の電圧にすることは困難で、高圧は若干変動してしまう。そして、この高圧変動によって画面が台形に歪む。
【0027】
ところで、このような高圧安定化装置73は、図6からも分かるように、回路構成が複雑となりコストも高騰する。従って、回路構成を簡素化して小型な普及型のプロジェクターを提供しようとしても前記高圧安定化装置が必要となるため大幅なコスト低減は難しかった。
【0028】
仮に、この高圧安定化装置を削減すると、各投射管に表示される映像の輝度変化に応じて画面中央部のコンバーゼンスが水平方向にズレてしまうという新たな課題が発生する。一般に、電磁偏向による投射管の電子ビームの移動量は、偏向ヨークで発生させた磁界の強さに比例し、アノード電圧の1/2乗に反比例する。スクリーンサイズが50インチ程度の背面投射型のプロジェクターを想定して、アノード電圧の変動によるコンバーゼンスのズレを演算する。
【0029】
50インチ程度のプロジェクターのオフセット量は、スクリーン面上で30mm程度が一般的である。このオフセット量に設定したプロジェクターの各R,G,B管のアノード電圧は、アノード電流が最大の時で30kV程度であり、変動の大きさは2kV程度である。オフセツト量30mmの画像中心のズレは、偏向ヨークもしくはコンバーゼンスヨークに流す電流で電磁偏向されて、アノード電流が最大の時に完璧に補正されているものと仮定すると、アノード電流が零に近い状態ではアノード電圧が2kV上昇することによってその補正量が減少する。すなわち、30mm×(30kV/32kV)1/2=29mmとなり、アノード電流の大きさ即ち画面の明るさによって画面中央部のR管とB管の画像(コンバーゼンス)がG管に対して1mmズレてしまうことになる。このズレが許容出来ない場合には、前記高圧安定化装置を採用することになるが、前記フライバックトランス66の1次側に接続されている可飽和リアクタンスはかなり大きくてコストの高い巻線部品となってしまう。また、可飽和リアクタンスのインダクタンスを制御するのに直流電流を流すが、このために2〜3Wの電力も消費してしまう。
【0030】
また、投射管のアノード電圧の変動を検出してコンバーゼンス補正を行うことも提案されている。例えば特開平8−102956号公報には、図5に示すように抵抗R1,R2によって検出した高圧をインバータ78及びローパスフィルタ74を介してコンバーゼンス補正回路75に供給し、コンバーゼンスの補正量を投射管の高圧変化に応じて補正するようにした例が示されている。
【0031】
この特開平8−102956号公報の場合は、投射管のアノード電圧の変化に応じてコンバーゼンスの補正量を制御するものであるが、画面の左右に行く程補正量を多くし画面の中央部ではゼ口になるように、R,G,B管の全てに補正をかけるようにしており、その補正方法及び回路構成が複雑であり、小型のプロジェクターに適用するには難があった。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
従来の3管式プロジェクターでは、投射管のアノード電圧の変動によって画面中央部のコンバーゼンスがずれてしまうという欠点があり、高庄安定化装置を設けてアノード電圧の変動を抑える必要があった。
【0033】
また、高圧変動に応じてコンバーゼンス補正量を制御する方法もあるが、小型で廉価のプロジェクターに適用するには回路構成が複雑であり、回路の簡略化にはさらなる改善が必要であった。
【0034】
本発明は、高圧安定化装置を必要とせずに3つの投射管のコンバーゼンス補正を可能とし、かつ投射管のアノード電圧の変動によるコンバーゼンスのずれを簡単に補正できるコンバーゼンス装置を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の投射管を中心にしてその両側に第2,第3の投射管を所定の角度をもって配置し、前記各投射管から投射された画像をスクり―ンにて合成するようにしたプロジェクターにおいて、
前記各投射管のアノードに高電圧を供給するための高圧発生回路と、
前記スクリーン上に投射された画像のコンバーゼンスのズレを補正するコンバーゼンス調整用信号を生成するコンバーゼンス制御手段と、
前記第1,第2,第3の投射管に取付けられたコンバーゼンスヨークと、
前記各投射管のアノード電圧の変動を検出する検出回路と、
前記検出回路からの検出出力が供給され、前記アノード電圧の変動量に応じて前記第2,第3の投射管からの投射画像の画面位置を前記第1の投射管からの投射画像を中心にして相対的に補正する補正信号を生成し、この補正信号によって前記第2,第3の投射管に対するコンバーゼンス調整用信号を補正する画面位置補正手段と、
前記第1の投射管のコンバーゼンスヨークに前記コンバーゼンス制御手段から第1のコンバーゼンス調整用信号を供給し、前記第2,第3の投射管のコンバーゼンスヨークに前記画面位置補正手段から補正された第2,第3のコンバーゼンス調整用信号をそれぞれ供給する手段とを具備し、
前記高電圧を安定化する装置を必要とせずに前記スクリーン上でのコンバーゼンス補正を可能としたことを特徴とするコンバーゼンス装置である。
【0036】
本発明のコンバーゼンス装置によれば、投射管のアノード電圧の変動を検出し、このアノード電圧の変動量に応じて第2,第3の投射管からの投射画像の画面位置を補正する補正信号を生成するようにし、その補正方向は第1の投射管からの投射画像を中心にして相対的に補正するようにしている。これにより高圧安定化装置を必要とせずにコンバーゼンスの補正を可能にしたものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に係るコンバーゼンス装置の一実施形態を示すブロック図である。
【0038】
なお、本発明のプロジェクターは、図4で示したように、G管からの投射光の中心(光軸)と、R管及びB管からの投射光の中心(光軸)がスクリーン上の中央部で一致せず、図中左右方向にオフセットして配置された短焦点のプロジェクターであり、以下の説明ではこのようなプロジェクターにおけるコンバーゼンス装置として説明する。
【0039】
図1において、の符号11は水平出力回路から供給される水平周期パルス入力端子で、符号12は垂直出力回路から供給される垂直周期パルス入力端子である。この各入力端子11,12に供給された水平と垂直の周期パルスは、デジタルコンバーセンス制御回路13に供給されて、水平方向と垂直方向に設定された複数の調整点に対応させて各R,G,B管のコンバーゼンス調整用データを生成し、かつ、調整点相互間については上述のコンバーゼンス補正用データを基に水平と垂直方向に補間処理を行って補正データを作成し、画面上の各部分毎のデジタルコンバーゼンス調整用信号を生成出力する。なお、デジタルコンバータ制御回路13で生成されるデジタルコンバーゼンス調整用信号は、スタティックコンバーゼンス調整信号とダイナミックコンバーゼンス調整用信号が生成される。
【0040】
このデジタルコンバーゼンス制御回路13で生成されたデジタルコンバーゼンス調整用信号の内、G管用のコンバーゼンス調整用信号は、デジタル・アナログコンバータ14Gでアナログ信号に変換され、そのアナログ信号をローパスフィルター15Gと増幅器16Gを介して、G管17Gの水平コンバーゼンスヨーク18Gに供給される。
【0041】
また、前記デジタルコンバーゼンス制御回路13から出力されるR管とB管用のデジタルコンバーゼンス調整用信号は、後述する画面位置補正装置19の加算回路20に供給される。この加算回路20は、R管とB管の高圧変動に対応した画面位置補正データでを作成し、前記スタティックデジタルコンゼンス調整信号に加算し、R管とB管それぞれに補正されたデジタルコンバーゼンス調整用信号を供給するものである。この加算回路20の出力はそれぞれデジタル・アナログコンバータ14R,14Bとローパスフィルター15R,15B及び増幅器16R,16Bを介してR管とB管17R,17Bの水平コンバーゼンスヨーク18R,18Bに供給される。
【0042】
一方、水平出力トランジスタ23のベース電極には、水平周期の駆動電圧が供給され、このトランジスタ23のコレクタ・エミッタ路と並列にダンパーダイオード24,共振コンデンサ25,及び水平偏向コイル26とS字補正コンデンサ27の直列回路が接続されている。水平偏向コイル26は水平出力トランジスタ23のオン・オフに伴って水平鋸歯状波電流が供給され、その水平鋸歯状波電流の帰線期間に生じるパルス電圧をフライバックトランス28で昇圧するようにしている。前記フライバックトランス28は、1次巻き線28a,2次巻き線28bを有し、1次巻線28aには直流電圧Vccが供給され、2次巻線28bの一端はコンデンサ28dを介してアースされており、抵抗28cが1次巻線と2次巻線の間に接続されている。そして2次巻き線28bに生じるパルスを整流器29で整流して直流高電圧を得られるようにしている。この高電圧は、前記各R,G,B管17R,17G,17Bのアノード電極に供給される。
【0043】
前記整流器29で整流された電圧は、抵抗30aと30bの分圧抵抗からなる電圧検出器30で分圧され、その分圧点からアノード電圧の変動に伴って変化する電圧を検知するようにしている。この電圧検知器30で検出された電圧は、アナログ・デジタルコンバータ22に供給され、複数ビツトのデジタル信号に変換し、このデジタル信号を画面位置補正回路21に供給するようにしている。この画面位置補正回路21は、アノード電圧の変動によって生じるR管、B管の投射画像の位置ズレを補正するためにの位置補正信号を生成する。
【0044】
この画面位置補正回路21で生成されるコンバーゼンス位置補正信号は、加算回路20に供給され、前記デジタルコンバーゼンス制御回路13で生成されたR管、B管用のコンバーゼンス補正信号と加算処理され、位置補正用のコンバーゼンス信号が生成される。そして、R管17RとB管17Bの各位置補正用コンバーゼンス信号は、それぞれのデジタル・アナログコンバータ14R,14Bとローパスフィルタ15R,15Bおよび増幅器16R,16Bを介して、水平コンバーゼンスヨーク18R,18Bに供給され、R管とB管17R,17Bの投射光のコンバーゼンス補正と位置補正を行うようにしている。
【0045】
次に本発明のプロジェクターにおいて、投射管のアノード電圧が変動した場合のコンバーゼンスの補正動作を説明する。
【0046】
図4で示したように、R管の光軸はG管の投射光中心から左にずれており、アノード電圧が最も高くなる投射画像は全体的に図中左方向にズレる傾向にある。このため、画面位置補正回路21は、アノード電圧が最も高いときには、R管の投射光を図中右方向に大きく位置補正する補正信号を生成し、アノード電圧の変動量の減少に応じて右方向の位置補正量を小さくする補正信号を生成させる。また、B管の投射光は、逆にアノード電圧が最も高くなると全体的に図中右方向にズレる傾向にある。このため、アノード電圧が最も高いときには、B管の投射画像を図中左方向に大きく位置補正する補正信号を生成し、アノード電圧の変動量の減少に応じて左方向の位置補正量を小さくする補正信号を生成させる。
【0047】
つまり、アノード電圧の変動に対して、次に示す位置補正信号を生成する。
【0048】
これにより、各陰極線管17R,17G,17Bから投射されてスクリーン上で合成される映像は、輝度変化等によって画面位置がズレても電圧検出器31で検出したアノード電圧の変動に応じた画面位置補正信号を画面位置補正回路21で生成することができ、その画面位置補正信号をデジタルコンバーゼンス制御回路13で生成されたR管とB管用のコンバーゼンス補正信号に加算することにより、R管17RとB管17Bの投射画像の位置を補正することがが可能となり、G管の投射画像の方向に移動修正することができる。しかも高圧安定化装置を用いることもない。
【0049】
なお、上記の本発明の説明においては、デジタルコンバーゼンス補正を例に説明したが、アナログコンバーゼンス補正回路を用いることも可能である。アナログコンバーゼンス回路を用いた際には、R管17RとB管17Bの水平コンバーヨーク18R,18Bに供給するアナログコンバーゼンス補正信号に、やはりアナログ回路で構成した画面位置補正回路によって生成した画面位置補正信号を重畳させてアノード電圧の変化によるR管17RとB管17Bの位置補正が可能となる。アナログコンバーゼンス回路を用いる場合には、図1のアナログ・デジタルコンバータ22は不要となる。
【0050】
また、画面位置補正回路21で生成する位置補正信号は、電圧検出器31で検出したアノード電圧を用いているが、フライバックトランス28から供給されるアノード電流を制限する為に、フライバツクトランス28に設けられる自動輝度制限回路(ABL回路)の電圧(ABL電圧)を用いることも可能である。すなわち、投射管のアノード電圧の変動と相関のある電圧を用いることで、確実に、かつ高圧安定回路を用いることなく、コンバーゼンス補正と共に、表示画像の画面位置補正が可能となる。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明はスクリーンに対して、G管を中心にしてその両側にR管及びB管を配置し、各投射管をオフセット配置させたプロジェクタにおいて、投射管のアノード電圧の変動によって、R管とB管からの投射画像の位置が変化した場合でも、高圧安定回路を用いることなく、スクリーン中央部の画面の位置ズレを補正することができ、コンバーゼンスのズレがない画像を表示させることができ、プロジェクターのコンパクト化と、消費電力の削減ができる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンバーゼンス装置の一実施形態を示すブロック図。
【図2】従来の背面投射型プロジェクタの構成を示す説明図。
【図3】従来の背面投射型プロジェクタの1例を示し、(a)は投射管の配置と投射光の関係を示す説明図で、(b)はスクリーンに投射される投射画像を示す説明図。
【図4】従来の背面投射型プロジェクタの他の例を示し、(a)は投射管の配置と投射光の関係を示す説明図で、(b)はスクリーンに投射される投射画像を示す説明図で、。
【図5】従来のプロジェクタの回路構成を示すブロック図。
【図6】従来のプロジェクタにおける高圧安定装置を示すブロック図。
【符号の説明】
11…水平周期パルス入力端子、12…垂直周期パルス入力端子、13…デジタルコンバーゼンス制御回路、14…デジタル・アナログコンバータ、15…ローパスフィルタ、16…増幅器、17…投射陰極線、18…水平コンバーゼンスヨーク、19…画面位置補正装置、20…加算回路、21…画面位置補正回路、22…アナログ・デジタルコンバータ、23…水平出力トランジタ、24…ダンパーダイオード、25…コンデンサ、26…偏向コイル、27…コンデンサ、28…フライバックトランス、31…アノード電圧検出器
Claims (7)
- 第1の投射管を中心にしてその両側に第2、第3の投射管を所定の角度をもって配置し、前記各投射管から投射された画像をスクリーンにて合成するようにしたプロジェクターにおいて、
前記各投射管のアノードに高電庄を供給するための高圧発生回路と、
前記スクリーン上に投射された画像のコンバーゼンスのズレを補正するコンバーゼンス調整用信号を生成するコンバーゼンス制御手段と、
前記第1、第2、第3の投射管に取付けられたコンバーゼンスヨークと、
前記各投射管のアノード電圧の変動を検出する検出回路と、
前記検出回路からの検出出力が供給され、前記アノード電圧の変動量に応じて前記第2、第3の投射管からの投射画像の画面位置を前記第1の投射管からの投射画像を中心にして相対的に補正する補正信号を生成し、この補正信号によって前記第2、第3の投射管に対するコンバーゼンス調整用信号を補正する画面位置補正手段と、
前記第1の投射管のコンバーゼンスヨークに前記コンバーゼンス制御手段から第1のコンバーゼンス調整用信号を供給し、前記第2、第3の投射管のコンバーゼンス∃−クに前記画面位置補正手段から補正された第2、第3のコンバーゼンス調整用信号をそれぞれ供給する手段とを具備し、
前記高電圧を安定化する装置を必要とせずに前記スクリーン上でのコンバーゼンス補正を可能としたことを特徴とするコンバーゼンス装置。 - 前記プロジェクターは、第1の投射管の光軸に対し、前記第2、第3の投射管の光軸が前記スクリーン上で交わることなく左右方向にオフセットするように各投射管が配置されて成ることを特徴とする請求項1記載のコンバーゼンス装置。
- 前記画面位置補正手段は、前記アノード電圧が高い方向に変動した場合には、前記第2、第3の投射管からの投射画像の画面位置を大きく補正する補正信号を生成し、前記アノード電圧が低い方向に変動した場合には、前記第2、第3の投射管からの投射画像の画面位置を小さく補正する補正信号を生成するようにしたことを特徴とする請求項1記載のコンバーゼンス装置。
- 前記画面位置補正手段は、前記第2、第3の投射管からの投射画像の画面位置を補正する前記補正信号と、前記コンバーゼンス制御回路からのコンバーゼンス調整用信号とを加算する加算回路を有して成ることを特徴とする請求項1記載のコンバーゼンス装置。
- 前記コンバーゼンス制御手段は、前記スクリーン上に表示される画像の複数の調整点に対応させてそれぞれコンバーゼンス調整用データを生成するデジタルコンバーゼンス補正回路で成ることを特徴とする請求項1記載のコンバーゼンス装置。
- 前記検出手段は、前記高圧発生回路から出力される高電圧を分圧する分圧回路と、この分圧回路によって分圧された電圧を所定の基準電圧と比較する比較回路とを有してなることを特徴とする請求項1記載のコンバーゼンス装置。
- 前記検出手段は、前記投射管のアノード電流を自動制限するためのABL電圧を検出するようにしたことを特徴とする請求項1記載のコンバーゼンス装置。
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