JP3894859B2 - プラスチック細片の液中比重分離設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、比重差を利用して混合プラスチック細片から、軽質プラスチック細片と重質プラスチック細片とに分離する液中比重分離設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックは、現在広範囲に使用されており、従って色々な分野から大量に廃棄されている。特に、近年、飲料容器用の各種のプラスチックが生活において利用され、毎年増え続けている。これに応じて、使用済みボトル、特に、ペットボトルが廃棄されるようになっている。
【0003】
使用済みペットボトルは、ポリエチレンテレフタールを分離し回収して再生ペットボトルや再生繊維の製造に使用されている。他のプラスチックも、再生材として回収される他に、油化したり、RDF等として固形化燃料として熱源に利用されている。
【0004】
特に多いペットボトル(PETボトル)は、本体がポリエチレンテレフタレート(PET)によって注型され、この容器に、ラベル包装フィルムがポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、PETによって、キャップがPETやPP、PS(内部ネジがPET)によって、本体ネックネジ部がPETによって造られている。金属のキャップや紙ラベルも時々使用されている。
【0005】
プラスチック細片の比重分離は、公知であり、ペットボトル破片を粉砕して、細片を水中に懸濁させ、軽質プラスチックのPPとPEは、水面近くに浮上し、中間部及び下部にPSが滞留し、それと一部オーバラップして底部に重質プラスチックのPETが沈む。この沈静分離を繰り返すことで、PETを回収することができる。しかし、油分や色々な汚れの付着物の除去の為に、苛性ソーダ等を溶かしたアルカリ水が破片洗浄に使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなPPやPEのオレフィン系プラスチックは、比重が1より小さくて分離が簡単であるが、比重が1.04前後のPSと比重が1.34前後のPETとでは上述のように両者が一部オーバラップして沈静分離する傾向があり、沈静作業を断続的に繰り返す必要があったが、断続作業は作業効率が悪かった。特にPSとPETのオーバラップ層をPSの混入を回避するために捨てるのは、PETの回収効率が悪いと言う問題があった。
【0007】
また、比重が1.38前後のポリ塩化ビニルPVC等を他の塩素含有樹脂を、他のプラスチックから分離する技術の開発も待望されている。近年、水と混合して、また温度管理によって1.04から1.80までの間で比重を任意に設定できる新しい比重液も開発されて来ており、水やそれより重い比重液を利用して連続的に比重差分離を行う装置や設備の開発が待望されている。
【0008】
本発明は、上記に鑑みて提案されたものであって、比重差のある少なくとも2種類のプラスチック細片を水や他の比重液を利用して連続的に分離でき、完全自動化もできる分離作業効率の高いプラスチック細片の液中比重分離設備を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラスチック細片の液中比重分離設備は、所定比重に設定された比重液と、比重液よりも軽い軽質プラスチック細片と比重液の比重以上の重い重質プラスチック細片を含んだ少なくとも2種類の被分離プラスチック細片とが供給されて混合する混合手段と、 頂部を開放し、周壁と底壁とで囲まれ、頂部から内部に混合手段から比重液と混合した被分離プラスチック細片がポンプによって供給されて、比重液に浮いた軽質プラスチック細片を比重液と共に溢流として周壁上部の上部出口から分離し、比重液中に懸濁している重質プラスチック細片を周壁の中間部から下部にかけての位置に設けられた下部出口から比重液と共に流出し、底壁の最低部から土砂等の重量物を排出する底部出口とを有する分離槽と、該分離槽の下部出口に設けられ、比重液中に懸濁している重質プラスチック細片を比重液と共に流出させるように間欠的に開閉される開閉弁と、分離槽内部において比重液の液面を、上部出口レベルと下部出口の上縁から上方の位置で液面及び該液面近くに浮いている軽質プラスチック細片が下部出口から流出しない位置の下部レベルとの間で上下動させるように開閉弁を間欠的に開閉する制御手段とから構成されていることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
混合手段において所定比重の液体に比重液よりも軽質プラスチック細片と比重液の比重以上の重質プラスチック細片を含んだ少なくとも2種類の被分離プラスチック細片が混合されてからポンプによって連続的に分離槽に供給される。
【0011】
分離槽内では、比重液に浮く軽質プラスチック細片は、上部出口から溢流と共に第一篩手段へ供給されてそこで分離され、比重液中に懸濁している重質プラスチック細片は、開閉弁の開放で流出する比重液と共に第二篩手段へ供給されてそこで分離される。土砂等の重量物は分離槽の底部出口から排出手段によって排出される。
【0012】
分離槽への供給量と流出量を釣り合わせるように下部出口の開閉弁を調節して常時上部出口から軽質プラスチック細片を比重液と共に分離流出し下部出口から重質プラスチック細片を比重液と共に分離流出させることができる。
【0013】
分離槽への供給量と流出量を釣り合わせるのが難しくても、分離槽の上部出口レベルと下部レベルまでとの間で液面を上下動させるように周期的に又は間欠的に、開閉弁を開閉することもでき、分離作業を続行することができる。これにより、懸濁している重質プラスチック細片は上部出口から流出するのが防止され、浮いている軽質プラスチック細片は、液面が下部出口まで下がらない内に開閉弁が閉鎖されて上昇されるので重質プラスチック細片と共に下部出口から流出することがない。
【0014】
さらに、液面制御は、分離槽への供給量と、上部出口と下部出口からの流出量とを予測して開閉弁の開閉周期を決定してその開閉を自動化することで本液中比重分離設備の自動化が達成され、作業効率を向上することができる。
【0015】
特に、幾つかの分離槽を直列に配置して、各分離槽間で、徐々に比重の大きい比重液を利用することにより、プラスチック細片の分離精度を高めることができる。
【0016】
被分離プラスチック細片は、プラスチック材が粉砕機によって約5〜30mm平方に破砕されて得られ、定量供給機を経て混合手段に定量供給される構成とでき、細かくすることで細片が重なり合う機会を少なくすると共に、気泡の影響を受けににくくでき、分離精度を高めることができる。
【0017】
また、混合手段では、一定流量で供給されて来る比重液に対してプラスチック細片も定量供給機を経て供給することにより、分離に適した定量供給量を設定し、分離精度を高めることができる。
【0018】
混合手段は、ポンプの吸入部に取り付けられ、被分離プラスチック細片と比重液が供給される入口部を備えたケーシングと、該ケーシングの内部に延長された該ポンプの回転軸の延長部と、該延長部の周囲に設けられた複数の撹拌羽根とから構成され、従来別設されていた混合槽をポンプに一体に組み込むことで配管が省略され、また撹拌羽根をポンプの回転軸の延長部で回転駆動するので混合と供給の構成が非常にコンパクトになる。
【0019】
入口部は、ケーシングの上部に設けられており、また被分離プラスチック細片が供給される細片入口部と、第一篩手段と第二篩手段からの比重液が供給される比重液入口部とを上部に有する上下に長い縦長管が接続され、定量供給されたプラスチック細片をすぐに比重液と共に吸引し一定混合率を維持しつつも、プラスチック細片の供給入口からの空気の吸い込みを最少限に抑制して気泡による分離精度の悪化を防ぐことができる。
【0020】
分離槽は、大きな容積の上下に長い縦長槽から構成され、大きな容積によって下部開閉弁の開放による旋回流等の早い流れの発生が防止され、液面に浮いている軽質プラスチック細片の吸い込みを防いで分離精度の悪化を防止しできる。また上下に長い縦長槽により、軽質プラスチック細片と重質プラスチック細片との分離距離を大きくできて分離精度を高めることができる。
【0021】
設備は、好ましくは、分離槽の上部出口の上縁位置に液面の上部出口レベルを検出する上部レベルセンサーと下部出口の上縁位置から若干上に液面の下部レベルを検出する下部レベルセンサーと、開閉弁を制御する制御手段を含み、制御手段が、上部レベルセンサーの信号により開閉弁を開放し、下部レベルセンサーからの信号により開閉弁を閉止するように制御する。分離槽に供給される混合プラスチック細片と比重液とから成るのスラリーと、上部出口と下部出口から流出する量のバランスが崩れても、両レベルセンサーによって自動運転が可能になる。
【0022】
排出手段は、分離槽の底壁の最低部から分離槽の上部出口の上縁位置より高い位置に出口を有するように斜めに設けられたスクリューコンベヤが利用できる。これにより、分離槽の底壁の最低部を常時開放状態にして土砂等の異物をスクリューコンベヤによって水きりをしながら常時排出でき、液体の損失を最少限に抑えることができる。
【0023】
第一篩手段と第二篩手段からの比重液は、比重調節槽に供給されて、該比重調節槽において比重が比重計で測定して、所定比重に調節することが好ましい。分離槽に供給する前に比重液の比重制御をすることが、分離精度を高める上で好ましい。
【0024】
分離槽の上部には、その周壁を取り囲んで頂部からの軽質プラスチック細片を比重液との溢流を受けるように頂部を開放し、上部出口を有し、周壁と上部出口に向かって傾斜した底壁とで囲まれた溢流樋を含むが、さらに、分離槽周壁の上方内部に支持されて混合した被分離プラスチック細片と比重液とが供給される内筒と、その外側の低い外筒と、内筒の下方の邪魔板と、を備えるものが好ましい。内筒から供給される比重差のあるプラスチック細片を邪魔板に当てて分離を促進することができる。
【0025】
さらに、液面に浮いた軽質プラスチック細片の溢流樋への溢流による落下を促進するために、液面を攪拌する撹乱手段を設けるのが好ましい。
【0026】
【実施例】
次に、本発明のプラスチック細片の液中比重分離設備の実施例として、使用済みペットボトルの破片からPPやPEの軽質プラスチック細片とPSやPETの重質プラスチック細片とを分離することを説明する。
【0027】
実施例に係る液中比重分離装置1は、水中に混合し撹拌後に、水中に上部と下部の 分離槽が比較的明瞭に生じる程比重差が大きいプラスチック片の分離に使用する例を示す。このような例として、オレフィン系のPPやPE(比重が約0.93〜0.95)等の軽質プラスチック細片LPと、PS(比重が約1.04)及びPET(比重が約1.34)や、塩素を含んだPVC等の重質プラスチック細片HPとの分離がある。
【0028】
リサイクル対象物のプラスチック廃棄物は、破砕機により所望の大きさに破砕され、破片が比重分離装置20に送られる。その前処理として、図2には、破砕工程を示している。この図2の例では、廃棄物は、破砕工程においては、予め、石や木片、金属片、着色プラスチック容器等の異物を除去し、粗砕機5により約50mm前後の粗い破片P1に粗砕される。破片P1は、風力選別機によって紙やフィルムが粗砕片から分離され、ドラム磁選機とアルミセパレータに供給され、それぞれキャップ等の磁性金属片とアルミキャップ片とが分離される。
【0029】
その後に、粗砕片P1は、粉砕機5に供給されて一辺約5mmから約30mmの細かい被分離プラスチック細片P2に粉砕される。細かくすることにより、液中での分離処理中に、細片P2が重なり合う機会を少なくなり、液中での分散が容易で、気泡の影響を受けないで、分離精度を高める。
【0030】
図2において、粉砕機5からの被分離プラスチック細片P2は、一旦定量供給機6に供給されてから一定量づつ混合部10に供給されて、比重液の水Wと混合される。混合部10に一定流量で供給されて来る水Wに対して、プラスチック細片P2も分離に適した供給量が定量供給機6によって設定されている。
【0031】
混合部10は、図3に示すように、ポンプ15の吸入部17に取り付けられ、被分離プラスチック細片P2と水Wが供給される入口部11Aを備えたケーシング11と、該ケーシング11の内部に延長されたポンプ回転軸16の延長部12と、該延長部12の周囲に設けられた複数の撹拌羽根13とから構成されている。
【0032】
従来別設されていた混合槽をポンプに一体に組み込んだこのような構造によって配管を省略し、また撹拌羽根13をポンプ回転軸16の延長部12で回転駆動するようにしているので混合と供給の構成が非常にコンパクトに構成されている。
【0033】
入口部11Aは、ポンプ15から遠いケーシング11の端部の上部に設けられており、また被分離プラスチック細片P2が供給される頂部入口14Aと、比重点検調節槽40からの戻りの水Wが供給される横入口14Bを上部に有する上下に長い縦長管14が接続されており、定量供給されて来るプラスチック細片P2をすぐに戻りの水Wと共に吸引して一定混合率を維持しつつも、プラスチック細片P2の供給頂部入口14Aからの空気の吸い込みを最少限に抑制して気泡による分離精度の悪化を防いでいる。
【0034】
図1と図4には、本発明の実施例に係る分離槽20を示すが、 分離槽20には、被分離プラスチックPは、比重液より比重の大きい重質プラスチック細片と、比重の小さい軽質プラスチック細片とを含んで、比重液と共に混合して、スラリーとして供給される。
【0035】
この実施例の分離槽20は、円筒状の周壁22を備えた縦長の容器となし、容器上部を開放して溢流頂部21として、その直下の周壁外周に溢流樋55を備え、溢流樋55には、上部出口部21で、配管に接続されている。分離槽20の中間部位には、下方に開口した捕獲管251を設け、下部捕獲管路251からの配管を周壁22に貫通させて下部出口部25に接続されている。分離槽20の下底部には、逆円錐状底壁23を備えて、底部出口26を設けている。
【0036】
頂部21から槽内に供給されたスラリーSは、その液面が溢流頂部21に位置して、混合液を周壁頂部から溢流させて、周壁外周に設けた樋部から、上部出口24を通って排出するように、連続的に又は間欠的に液面の制御がされる。
【0037】
液面の調節は、分離槽20への供給量に対して流出量を調節してもよく、分離槽20からの流出量に対して分離槽20へのスラリーSの供給量を調節してもよい。また、多少液面が上下に変動してもよいように、上部出口24は上下に長い長方形状が好ましい。
【0038】
このような構造の分離槽20は、比重液の水Wに浮いた軽質プラスチック細片LPを水Wと共に溢流頂部21から溢流として流出させ、溢流樋55を通じて上部出口24から第一篩35へ流出分離させる。
【0039】
他方、水中に懸濁している重質プラスチック細片HPを周壁下部の下部出口25から水Wと共に第二篩36へ流出分離させる。底壁23の最低部の底部出口26から土砂等の重量物を排出する。
【0040】
分離槽20は、大きな容積の上下に長い縦長槽から構成されているので、下部出口25からの流出は、旋回流等の早い流れの渦の発生を防止しており、液面に浮いている軽質プラスチック細片LPの渦への吸い込みを防いで分離精度の悪化を防止している。また上下に長い縦長槽により、軽質プラスチック細片LPと重質プラスチック細片HPとの分離距離を大きして分離精度を高めるようにしている。
【0041】
図5は、上記実施例の変形例を示すが、この例は、上記実施例のスラリー供給部位の構造を改良したもので、分離槽周壁52の上方内部に内筒61を配置て、混合された被分離プラスチック細片P2と比重液Wとを供給し、内筒61の下端部直下には、上方に反った形状の邪魔板63を配置し、さらに、内筒の下端部を取り囲んで、溢流頂部よりレベルの低い外筒62を配置している。
【0042】
この例では、内筒内に投入されたスラリーが、直下の邪魔板62に遮られて、上方に軽質ブラスチック細片LPを含む上昇流を外筒62内に作って溢流頂部の液面にまで上昇させ、たほう、邪魔板63の周辺からは、重質プラスチック細片HPを伴なって下降する下降流を作って、降下させるもので、これにより、プラスチック細片の軽質と重質の分離が促進される。
【0043】
さらに、この変形例は、撹乱装置64を設けており、液面に浮いた軽質プラスチック細片LPが分離槽50の溢流頂部51に滞留しがちになるので、撹乱装置64によって樋部55への比重液Wの溢流による落下を促進するようにしている。この分離装置は、液面を波立たせる撹乱装置64を備えており、撹乱装置64は、回転軸65によってクランク66を介して液面に対して上下動する波立て筒体67とを含む。筒体により液面を泡立てて、液面に捕獲されたプラスチック細片を液中に分散させて、重質と軽質とのプラスチック細片の分離を高めるものである。
【0044】
他の撹乱装置64には、分離槽50内に、間欠的に圧力空気を吹きこむ空気配管を備えることもできる。
【0045】
図1において、上記の実施例と変形例には共通して、底部出口26には、分離槽20の上部出口24の上縁位置より高い位置に出口27Aを有するように斜めに設けられたスクリューコンベヤ27が接続されており、底部出口26を常時開放状態にして土砂等の異物をスクリューコンベヤ27によって水きりをしながら常時排出でき、液体の損失を最少限に抑えるようにしている。
【0046】
下部出口25は、比重液と重質プラスチック細片との混合液が排出されるが、この下部出口25には開閉弁31を接続して、スラリーSの液面が常に溢流頂部21に位置して、溢流するように分離槽20への供給量に対して下部出口25からの流出量を調節設定している。この開閉弁31の開度調節によって分離槽20への供給量と流出量を釣り合わせて常時上部出口24から軽質プラスチック細片LPを水Wと共に分離流出させることができる。
【0047】
尤も、分離槽20への供給量と流出量を釣り合わせるのが難しい場合には、図4に示す如く、分離槽20の上部出口レベルL1と下部レベルL2までとの間で液面を上下動させるように、レベルセンサーS1、S2と、タイマーによって周期的に開閉弁31を開閉制御することにより、分離作業を続行することもできる。
【0048】
このような開閉弁の制御は、液面が下部出口25のレベルにまで低下しないように、開閉弁31を閉鎖して、再び液面を上昇させて、液面に浮遊する軽質プラスチック細片LPが、下部出口25から流出することを防止する。
【0049】
タイマー制御の場合は、分離槽20への供給量と、上部出口24と下部出口25からの流出量とを予測して、開閉弁31の開閉周期を算定してその周期にタイマーは設定される。
【0050】
センサー制御の場合、分離槽20の周壁22には、上部出口24の上縁位置に液面の上部出口レベルL1を検出する上部レベルセンサーS1と下部出口25の上縁位置から若干上に液面の下部レベルL2を検出する下部レベルセンサーS2とが設けられ、開閉弁31は上部レベルセンサーS1によって開放され、下部レベルセンサーS2によって閉鎖されるように制御され、液面を上下行程Dに渡って上下動させる電動弁から構成されている。分離槽20に供給されて来る混合プラスチック細片P2と比重液Wとから成るスラリーSと、上部出口24と下部出口25から流出する量のバランスが崩れても、両レベルセンサーS1、S2によって自動運転が続行される。
【0051】
第一篩35は、分離槽20の上部出口24から軽質プラスチック細片LPと比重液Wとが供給されて、それらを振動篩で分離して軽質プラスチック細片LPを出口35Aから排出し、比重液Wを比重点検調節槽40に戻す。第二篩36は、開閉弁31から重質プラスチック細片HPと比重液Wとが供給されて、それらを振動篩で分離して重質プラスチック細片HPを出口36Aから排出し、比重液Wを比重点検調節槽40に戻す。比重点検調節槽40では、比重液Wは比重計42で比重が点検され、比重液の追加やヒータ43による温度管理によって所定比重に調節される。分離槽20の前で点検することで分離精度の悪化を防止することができる。
【0052】
上記の構成のプラスチック細片の比重分離設備1は、水を比重液として使用しているが、水よりも小さい比重の液体を使用して比重調節してPPとPEをさらに、分離したり、さらに、現在開発されていて、水と混合して1.04から1.80までの間で比重を任意に設定できる新しい比重液を使用してさらに、、PSとPETを分離することもできる。段階的に分離して行く場合、本液体中比重分離設備を連続的に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るプラスチック細片の液中比重分離設備に使用する分離槽の模式的外観図。
【図2】 図1に示した分離槽に接続される液中比重分離設備の外観図である。
【図3】 本発明の実施例に使用する混合供給ポンプを概略説明する断面図である。
【図4】 本発明の実施例に係る分離槽の模式的断面図である。
【図5】 本発明の実施例に係る分離槽の模式的断面図である。
【符号の説明】
5 粉砕機
6 定量供給機
10 混合手段
11 ケーシング
11A 入口部
12 ポンプ回転軸の延長部
13 撹拌羽根
15 ポンプ
16 回転軸
20 分離槽
21 溢流頂部
22 周壁
23 底壁
24 上部出口
25 下部出口
26 底部出口
27 排出手段
31 開閉弁
35 第一篩手段
36 第二篩手段
40 比重調節槽
55 溢流樋
58 底壁
61 内筒
62 外筒
63 邪魔板
HP 重質プラスチック細片
LP 軽質プラスチック細片
W 比重液(水)
Claims (9)
- 所定比重に設定された比重液と、比重液よりも軽い軽質プラスチック細片と比重液の比重以上の重い重質プラスチック細片を含んだ少なくとも2種類の被分離プラスチック細片とが供給されて混合する混合手段と、
頂部を開放し、周壁と底壁とで囲まれ、頂部から内部に上記混合手段から比重液と混合した被分離プラスチック細片がポンプによって供給されて、比重液に浮いた軽質プラスチック細片を比重液と共に溢流として周壁上部の上部出口から分離し、比重液中に懸濁している重質プラスチック細片を周壁の中間部から下部にかけての位置に設けられた下部出口から比重液と共に流出し、底壁の最低部から土砂等の重量物を排出する底部出口とを有する分離槽と、
該分離槽の下部出口に設けられ、比重液中に懸濁している重質プラスチック細片を比重液と共に流出させるように間欠的に開閉される開閉弁と、
分離槽内部において比重液の液面を、上部出口レベルと下部出口の上縁から上方の位置で液面及び該液面近くに浮いている軽質プラスチック細片が下部出口から流出しない位置の下部レベルとの間で上下動させるように開閉弁を間欠的に開閉する制御手段と、
を含むプラスチック細片の液中比重分離設備。 - 上記の設備が、さらに、
上記分離槽の上部出口から軽質プラスチック細片と比重液とが供給されて、それらを分離して軽質プラスチック細片を出口から排出し、比重液を上記混合手段に戻す第一篩手段と 上記開閉弁から重質プラスチック細片と比重液とが供給されて、それらを分離して重質プラスチック細片を出口から排出し、比重液を上記混合手段に戻す第二篩手段と、
を含む請求項1に記載の設備。 - 上記の混合手段が、ポンプの吸入部に取り付けられて被分離プラスチック細片と比重液を供給する入口部を備えたケーシングと、該ケーシングの内部に延長された該ポンプの回転軸の延長部と、該延長部の周囲に設けられた複数の撹拌羽根と、から成る請求項1記載の設備。
- 上記のケーシングの入口部が、ケーシングの上部に設けられ、該入口部には、被分離プラスチック細片が供給される細片入口部と、第一篩手段と第二篩手段からの比重液が供給される比重液入口と、を上部に有する縦長管が接続されている請求項3記載の設備。
- 分離槽が、縦長槽である請求項1記載の設備。
- 設備が、分離槽の上部出口の上縁位置に液面の上部出口レベルを検出する上部レベルセンサーと下部出口の上縁位置から上に液面の下部レベルを検出する下部レベルセンサーと、開閉弁を制御する制御手段を含み、
制御手段が、上部レベルセンサーの信号により開閉弁を開放し、下部レベルセンサーからの信号により開閉弁を閉止するように制御するようにした請求項1記載の設備。 - 排出手段は、分離槽の底壁の最低部から分離槽の上部出口の上縁位置より高い位置に出口を有するように斜めに設けられたスクリューコンベヤから構成されている請求項1記載の設備。
- 上記の設備が、第一篩手段と第二篩手段から排出した重液体の比重を測定して所定比重に調節して、ポンプに供給する比重調節装置を含む請求項2記載の設備。
- 上記の分離槽が、その周壁を取り囲んで頂部からの軽質プラスチック細片を比重液との溢流を受けるように頂部を開放し、上部出口を有し、周壁と上部出口に向かって傾斜した底壁とで囲まれた溢流樋と、分離槽周壁の上方内部に支持されて混合した被分離プラスチック細片と比重液とが供給される内筒と、その外側の低い外筒と、内筒の下方の邪魔板と、液面を波立たせる撹乱手段とを有している請求項1記載の設備。
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