JP3894854B2 - 廃棄物リサイクル方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてマテリアルリサイクル困難な廃プラスチックを有用化するための小規模分散処理に適合した廃棄物リサイクル方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、埋め立て処理場の逼迫、資源を有効活用すべきとの国家的要請の高まり、重金属による環境への影響等が問題視されてきており、特にマテリアルリサイクル困難な廃プラスチック等の廃棄物の削減やリサイクルが急務となっている。例えば化学繊維・OA機器・家電製品等に使用されているプラスチックは多品種であり金属や異種プラスチックと混在し汚染された廃棄物となって排出される。そこで従来では、廃プラスチックから金属や無機質等の不溶部分を分離する方式として、例えばプリント基板に実装されている電子部品を当該プリント基板から加熱と外力を併用して分離するための自動部品分離装置等を使用している。また、熱分解のみによる軽質油化方式や低分子化モノマーリサイクル方式等もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来においては、油脂は食用油として年間40万トン消費されその半分が業務用に消費されており、その廃食用油の環境汚染の問題が叫ばれているが有効な対策がないのが現状である。また、我国のプラスチック年間生産量は1500万トンを超え、約1000万トンの廃プラスチックを排出しておりその環境汚染が叫ばれてから約30年余りになるが未だ有効適切な処理システムが確立されていない。これは、プラスチックの種類や使用および排出形態が多種多様であり、その処理システムも焼却以外は高炉用燃料として利用する大規模集中処理方式の外は見るべき新処理方式が無いからである。特に小規模分散処理方式についてはリペットや焼却・埋め立て処理の外は殆ど企業化されていないのが現状である。例えば、電磁波遮蔽を目的にパソコン等のOA機器に使用されている例えばLSIやコネクタ(金を多く含む)等の電子部品がハンダ(鉛・錫)付けによって実装されているプリント基板(銅・ガラス繊維・エポキシ樹脂を主に含む)や、主としてメッキ処理されたABS樹脂・ポリカーボネート樹脂、および美観と表面保護を目的に自動車のグリル等に使用されるメッキ処理されたABS樹脂等は、廃棄された場合、メッキ金属部分の除去が困難であるためマテリアルリサイクルできず焼却または埋め立て処理されているのが現状である等の諸々の問題点を有していた。
【0004】
そこで本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、夾雑物や異種プラスチックの混在によりマテリアルリサイクル困難な廃プラスチックを、アスファルトもしくは接着剤等の改良剤、あるいは加熱用燃料もしくは切削油等の添加剤等としてリサイクル可能にして有用化し、しかも、環境汚染の基である廃食用油と廃プラスチックを同時に、焼却や埋め立てに依らない溶媒化分解という新規な熱分解方式により処理することができ、環境保全と炭酸ガス削減に寄与する新規性・独創性においても優れている新リサイクルシステムを構築することのできる小規模分散処理に適合した廃棄物リサイクル方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を達成するため、本発明による請求項1記載の廃棄物のリサイクル方法は、ポリカーボネート樹脂,ABS樹脂,ポリアミド樹脂,またはポリウレタン樹脂、もしくはこれ等に金属または無機繊維の夾雑物が混在している廃棄物に、廃食用油脂を添加し、高温における溶媒化熱分解反応を利用して廃棄物の合成樹脂部分を熱分解液状化する化学的熱分解工程と、
前記化学的熱分解工程によって分離した液状部分を減圧蒸留により、再利用可能な重質油部分と軽質油部分とに分離する蒸留分離工程と、
前記蒸留分離工程によって生成された重質油部分と軽質油部分をそれぞれ再利用可能とするものである。
本発明による請求項2記載の方法は、請求項1記載の方法において、廃棄物と共に投入される廃食用油脂に、当該廃棄物から分別収集したポリアミド樹脂あるいは当該廃棄物から前記分離工程で分離されたポリアミド樹脂自体を添加するものである。
本発明による請求項3記載の方法は、請求項2記載の方法において、前記油脂に添加されるポリアミド樹脂は、廃棄物と廃食用油脂全体を100%としたときに、10%〜50%の範囲とするものである。
本発明による請求項4記載の方法は、請求項2記載の方法において、前記油脂に添加されるポリアミド樹脂は、廃棄物と廃食用油脂全体を100%としたときに、20%とするものである。
本発明による請求項5記載の方法は、請求項3記載の方法において、化学的熱分解温度は330℃〜370℃とするものである。
本発明による請求項6記載の方法は、請求項3記載の方法において、前記廃棄物がオレフィン系樹脂の場合は、化学的熱分解温度は350℃〜370℃とするものである。
本発明による請求項7記載の方法は、請求項3記載の方法において、前記廃棄物が縮合系のポリウレタンまたはポリアミドであるときは化学的熱分解温度は約330℃とするものである。
本発明による請求項8記載の方法は、請求項1〜7記載の方法において、前記蒸留分離工程によって生成された重質油部分は、アスファルトもしくは接着剤の改良剤,塗料もしくはインキの樹脂成分として、
軽質油部分は、加熱用燃料もしくは切削油の添加剤として再利用することができる。
【0006】
以上のように構成された本発明に係る廃棄物リサイクル方法において、化学的熱分解工程5は、脂肪酸グリセリッド等の廃食用重質油である油脂の高温における溶媒化熱分解反応によって廃棄物の分子内の開裂反応を生じさせ、廃棄物の合成樹脂部分を液状化(中分子化)させる。
また、蒸留分離工程6は、化学的熱分解工程によって分離した液状部分を減圧(真空)蒸留により、再利用可能な軽質油部分と重質油部分とに分離させる。
さらに、油脂に添加されるポリアミド系樹脂は、化学的熱分解工程において、ポリアミド系樹脂の熱分解によりアンモニアの水素原子を炭化水素基で置換した化合物であるアミンが生成され、このアミンによって廃棄物の分解量や分解速度等を高める。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の一実施の形態を説明すると、図において示される符号1は、廃棄物リサイクル工程を示すものであり、メッキ処理されている合成樹脂製の廃棄物へ油脂を添加する油脂添加工程2、油脂の高温における溶媒化熱分解反応を利用して廃棄物の合成樹脂部分を熱分解して液状化するための加熱工程3、金属や無機質等の不溶部分を分離するための比重・遠心分離工程4それぞれから成る化学的熱分解工程5と、化学的熱分解工程5によって分離した液状部分を減圧(真空)蒸留により再利用可能な軽質油部分と重質油部分とに分離するための蒸留分離工程6とから成る。
【0008】
この種の合成樹脂製の廃棄物としては、パソコン等のOA機器に利用されているポリカーボネート樹脂・ABS樹脂、ナイロン繊維に利用されているポリアミド樹脂、断熱材に利用さているポリウレタン樹脂、FRPに利用されている不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル繊維に利用されているポリエステル樹脂等の金属や夾雑物の混在している混合プラスチック等を対象とする。
【0009】
また、油脂の特性は、高温300℃付近まで比較的安定であり、250℃付近から殆どのプラスチックを溶解し溶媒化分解を示し始める。そして、300℃付近から脂肪酸グリセリッドの熱分解が始まり遊離脂肪酸やグリセリン分解物を生成し始める。生成した遊離脂肪酸は油脂中に溶解している廃プラスチックのエステル結合・アミド結合・ウレタン結合等を切断する酸触媒として作用する。また、グリセリン分解物(アクロレインやケトン)は水素供与体として作用し、酸触媒により切断された分子の末端基と反応する。そして、300〜350℃において油脂は遊離脂肪酸やアクロレインやケトンを経て更に熱分解し、オレフィンとなり重合し、炭化水素油になる。尚、溶媒化分解とは、溶媒(廃食用油)が溶質(廃棄物)に作用して起こす分解反応、複分解反応、溶媒による分子内の開裂反応を指す。
【0010】
次に、本発明の具体的な廃棄物リサイクル方法について説明する。まず、マテリアルリサイクル困難な夾雑物や異物の混在している廃プラスチック等の廃棄物に例えば脂肪酸グリセリッド等の廃食用重質油である油脂を20〜40%添加して、300〜350℃の温度に加熱し、油脂の高温における溶媒化熱分解反応により、0.5〜1時間で廃プラスチックを分子量5000前後に中分子化し、液温150〜200℃で金属や不溶部分を比重差分離もしくは遠心分離し、分離した液状部分を液温250〜300℃、真空度10〜20Torrで減圧蒸留し、軽質油部分を溜出させ、残留した重質油部分と分離させる。例えば試験例としては、生産工程中の廃ABS樹脂80%、廃食用油20%を温度350℃で約1時間熱分解した場合、生成物収率が重質油60%(液温250℃、20Torr減圧蒸留)、軽質油30%、水分およびガス分10%となった。このように実験の結果、廃食用油の添加により従来の熱分解方式より常圧下且つ低温下でしかも短時間で樹脂分を中分子化して重質油化し減容化できた。
【0011】
次に、蒸留分離工程6によって生成された重質油部分と軽質油部分との再利用の具体的方法について説明する。蒸留分離工程6によって生成された重質油部分は、例えば舗装用・防水用のアスファルトもしくは接着剤等の改質・改良剤として使用可能にする。一方、蒸留分離工程6によって生成された軽質油部分は、加熱用燃料もしくは切削油等の添加剤として使用可能にする。例えば重質油から金属や不溶部分等を比重差分離・遠心分離し、分離した液状部分を減圧蒸留により軽質油部分を溜出除去した重質油部分は、アスファルトとの相容性が良好となり、10%以上添加することができる。その上アスファルトの金属や無機骨材との接着性を向上させ、アスファルトの改質・改良剤として有効に利用できる。このとき、アスファルト用改質剤製造においては減圧蒸留装置を付加する必要があるがそれ以外の精製工程はいっさい必要としない。一方、溜出した軽質油部分は、切削油添加剤もしくは加熱燃料として使用できる。
【0012】
尚、本発明に係る廃棄物リサイクル方法は、アスファルト防水材料の建築廃材および同材料製造工場における産業廃棄物のアスファルトとしてのリサイクルに応用したり、廃カーペットタイルを破砕しバッキングのPVCコンパウンドを分離し、ナイロン繊維を主にしたバルキーな廃棄物の減容処理に応用したり、焼却処理されている化繊古着衣料やFRP製廃船の処理、ウレタン断熱材製造工場の産業廃棄物の減容化処理および硬化性樹脂廃棄物処理等に応用できる。
【0013】
次に、本発明に係る廃棄物リサイクル方法の他の実施の形態について説明する。すなわち、本実施の形態では、化学的熱分解工程5における油脂添加工程2で投入される廃プラとして、アミド結合を有する重合体であるポリアミド系樹脂(通称ナイロン樹脂:ナイロン6、ナイロン66等)を添加利用したものである。あるいは、廃棄物の分別収集したポリアミド系樹脂の屑、もしくは廃棄生成物として分離処理されたポリアミド自体を、廃棄物と共に投入される油脂に添加するものとしてある。
【0014】
特にポリアミド系樹脂は、ジアミンとジカルボン酸の重縮合によって合成されるものや、ωアミノカルボン酸の重縮合あるいはラクタムの開環重合から合成されるものがある。ポリアミド系樹脂は、主としてエンジニアリングプラスチックとして用いられ、これの分別収集した屑、あるいは廃棄生成物として分離処理されたポリアミド自体を、当初から前記脂肪酸グリセリッド等の油脂に添加するのである。こうすることで化学的熱分解工程において、ポリアミド系樹脂の熱分解によりアンモニアの水素原子を炭化水素基で置換した化合物であるアミンが生成され、このアミンが加熱工程における廃棄物の分解量や分解速度等を高めるものとなる。
【0015】
このときの添加に際し、ポリアミド系樹脂の比率としては、樹脂部分が100に対してポリアミド部分が10%〜50%の範囲で、好ましくは20%程度とすることが好ましい。また、温度条件は330℃〜370℃の範囲であって、特にオレフィン系樹脂による廃棄物では350℃〜370℃の高温側が、またポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド等の縮合系の廃棄物では330℃程度の低温側が良く、反応時間は約3時間以内が好ましい。例えば、ポリカーボネート系樹脂やABS樹脂による廃棄物では、分解量、分解速度共に5〜8倍程度大きくなる。このとき分解に伴い低分子量・中分子量の2極分布が生起する。また、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂による廃棄物では、分解量、分解速度共に2〜5倍程度大きくなる。しかも、従来では例えば330℃〜350℃で硬質なポリカーボン等の付着物が反応器壁に生起するが、本実施の形態の方法によればこのようなコークス化すなわちコークス質の析出が無くなる。
【0016】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているために、夾雑物や異種プラスチックの混在によりマテリアルリサイクル困難な廃プラスチックを、アスファルトもしくは接着剤等の改良剤、あるいは加熱用燃料もしくは切削油等の添加剤等としてリサイクル可能にし有用化するための小規模分散処理に適合した廃棄物リサイクル方法を提供することができる。しかも、環境汚染の基である廃食用油と廃プラスチックを同時に、焼却や埋め立てに依らない溶媒化分解という新規な熱分解方式により処理することができ、環境保全と炭酸ガス削減と資源有効利用等に大きく貢献することのできる新規性・独創性においても優れた新リサイクルシステムを構築することができる。また、従来の単なる熱分解方式に比較して、300〜350℃と分解温度が低く、分解時間も短縮でき、省エネルギー化できる方法であると共に、既存の熱分解油化装置をそのまま利用することもでき、また200〜250℃で廃プラスチックが溶解するので、局部過熱を在来油方式よりも減少することができる。
【0017】
すなわちこれは本発明が、ポリカーボネート樹脂,ABS樹脂,ポリアミド樹脂,またはポリウレタン樹脂、もしくはこれ等に金属または無機繊維の夾雑物の混在している廃棄物に廃食用油脂を添加し、高温における溶媒化熱分解反応を利用して廃棄物の合成樹脂部分を熱分解液状化して金属や無機質等の不溶部分を分離する化学的熱分解工程5と、化学的熱分解工程5によって分離した液状部分を減圧(真空)蒸留により、再利用可能な軽質油部分と重質油部分とに分離する蒸留分離工程6とから成るからであり、これにより、従来の単なる熱分解のみによる軽質油化方式よりも省エネルギー的な方法を提供することができる。また、従来のようなメタノールやトルエンのような危険な有機溶剤を使用したり、精度の高い蒸留工程や複雑な製作工程を必要としたりする低分子化モノマーリサイクル方式よりも安全である。さらに、安全な油脂すなわち廃食用油による常圧下の溶媒化分解という化学的熱分解により廃棄物を低温度短時間で中分子化・重質油化・減容化・有用化することができ、しかも減圧蒸留以外の精製工程を必要としない安全且つ簡単なリサイクル方式とすることができる。また、生成物が重質油であるため消防法の規制が緩やかであり、しかも生成物自体は税法の規制を受けない。
【0018】
また、廃食用油脂を使用したので、分解温度を低く、反応時間を短くでき、省エネルギーとなり、コークス化せず排出が容易となる。また、通常の油化方式では軽質油化の収率が低くコークス化し易い廃プラスチックでも重質油化や減容化が容易に行なえる。
【0019】
廃棄物は、ポリカーボネート樹脂・ABS樹脂・ポリアミド樹脂またはポリウレタン樹脂、もしくはこれ等に金属や無機繊維の夾雑物の混在しているものであり、また蒸留分離工程6によって生成された重質油部分は、アスファルトもしくは接着剤の改良剤として使用可能にし、一方、蒸留分離工程6によって生成された軽質油部分は、加熱用燃料もしくは切削油の添加剤として使用可能にしたので、夾雑物や異種プラスチックの混在によりマテリアルリサイクル困難な廃プラスチック等の廃棄物を容易にリサイクル有用化することができ、しかも環境保全と炭酸ガス削減と資源有効利用等に大きく貢献することのできる小規模分散処理に適合した廃棄物リサイクル方法を提供することができる。
【0020】
廃棄物と共に投入される廃食用油脂に、当該廃棄物から分別収集したポリアミド樹脂あるいは当該廃棄物から前記分離工程で分離されたポリアミド樹脂自体を添加するものとしたので、化学的熱分解工程におけるポリアミド樹脂の熱分解によりアミンが生成され、このアミンが加熱工程における廃棄物の分解量や分解速度等を高めることができる。
【0021】
油脂に添加されるポリアミド樹脂は、廃棄物と廃食用油脂全体を100%としたときに、ポリアミド部分が10%〜50%の範囲で、好ましくは20%程度であり、また温度条件は330℃〜370℃の範囲であって、このうちオレフィン系樹脂による廃棄物では350℃〜370℃の高温側が、一方、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミドの縮合系の廃棄物では330℃程度の低温側が適用され、反応時間は約3時間以内であるものとしたので、例えば、ポリカーボネート樹脂やABS樹脂による廃棄物では、分解量、分解速度共に5〜8倍程度大きくすることが可能となる。また、ポリプロピレン樹脂による廃棄物では、分解量、分解速度共に2〜5倍程度大きくすることが可能となる。しかも、従来では例えば330℃〜350℃で硬質なポリカーボン等の付着物が反応器壁に生起するが、本発明によればこのようなコークス化すなわちコークス質の析出が皆無となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における廃棄物リサイクル工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 廃棄物リサイクル工程
2 廃棄物への油脂の添加工程
3 加熱工程
4 比重・遠心分離工程
5 化学的熱分解工程5
6 蒸留分離工程

Claims (8)

  1. ポリカーボネート樹脂,ABS樹脂,ポリアミド樹脂,またはポリウレタン樹脂、もしくはこれ等に金属または無機繊維の夾雑物が混在している廃棄物に、
    廃食用油脂を添加し、高温における溶媒化熱分解反応を利用して廃棄物の合成樹脂部分を熱分解液状化する化学的熱分解工程と、
    前記化学的熱分解工程によって分離した液状部分を減圧蒸留により、再利用可能な重質油部分と軽質油部分とに分離する蒸留分離工程と、
    前記蒸留分離工程によって生成された重質油部分と軽質油部分をそれぞれ再利用する廃棄物のリサイクル方法。
  2. 廃棄物と共に投入される廃食用油脂に、当該廃棄物から分別収集したポリアミド樹脂あるいは当該廃棄物から前記分離工程で分離されたポリアミド樹脂自体を添加するものとした請求項1記載の廃棄物リサイクル方法。
  3. 前記油脂に添加されるポリアミド樹脂は、廃棄物と廃食用油脂全体を100%としたときに、10%〜50%の範囲である請求項2記載の廃棄物リサイクル方法。
  4. 前記油脂に添加されるポリアミド樹脂は、廃棄物と廃食用油脂全体を100%としたときに、20%である請求項2記載の廃棄物リサイクル方法。
  5. 請求項3記載の方法において化学的熱分解温度は330℃〜370℃である廃棄物リサイクル方法。
  6. 請求項3記載の方法において、前記廃棄物がオレフィン系樹脂の場合は、化学的熱分解温度は350℃〜370℃である廃棄物リサイクル方法。
  7. 請求項3記載の方法において、前記廃棄物が縮合系のポリウレタンまたはポリアミドであるときは化学的熱分解温度は約330℃である廃棄物リサイクル方法。
  8. 前記蒸留分離工程によって生成された重質油部分は、アスファルトもしくは接着剤の改良剤,塗料もしくはインキの樹脂成分として、
    軽質油部分は、加熱用燃料もしくは切削油の添加剤として再利用する請求項1〜7記載の廃棄物のリサイクル方法。
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