JP3894016B2 - チタン錯体を含む有機金属化学蒸着法用溶液原料及び該原料を用いたチタン含有薄膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の配線に用いられる銅(Cu)薄膜を形成加工する際の下地バリアとしてのチタン含有薄膜を形成するための溶液原料に関する。更に詳しくは有機金属化学蒸着(Metal Organic Chemical Vapor Deposition、以下、MOCVDという。)法によりチタン含有薄膜を形成するためのチタン錯体を含む溶液原料及び該原料を用いたチタン含有薄膜の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
銅及び銅系合金は、高い導電性、エレクトロマイグレーション耐性からLSIの配線材料として応用されている。銅はシリコン酸化膜を通じて基板内に簡単に拡散しトランジスタ素子等の電気特性に悪影響を及ぼす問題があるため、銅により配線を行う際には、銅薄膜とシリコン酸化膜の間に下地バリアメタル薄膜を形成し、銅の拡散を防止している。
【0003】
この種の下地バリアメタル薄膜として熱的に安定な高融点金属の窒化物である窒化チタン膜が知られている。これまでMOCVD法で窒化チタン膜を作製する報告例は少なく、最近になってテトラキスジメチルアミノチタン(以下、TDMATという。)錯体やテトラキスジエチルアミノチタン(以下、TDEATという。)を用いて窒化チタン膜を作製する試みがなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記溶液原料で窒化チタン膜をMOCVD法で作製すると、原料に含まれる化合物が熱的安定性に乏しく、成膜が進行するに従って、気化器内部で分解が加速度的に起こり、膜を堆積するはずの成膜室では分解した配位子に起因する有機物のみが気化して他の有機物の気化を妨げ、不均一で安定しない原料の供給が行われていた。このため従来の窒化チタン膜形成用の溶液原料では、成膜速度が小さく、また堆積状態(as deposited)で膜中に炭素や酸素がそれぞれ30atm%以上残留し、所望の窒化チタン膜を高純度で作製することが困難であった。また、この形成した窒化チタン膜の上に銅薄膜を施した場合、窒化チタン膜と銅との密着性が悪く、極めて剥離し易い問題もあった。
【0005】
本発明の目的は、均一で安定した気化が行われ、高い成膜速度で高純度の所望のチタン含有薄膜が得られる有機金属化学蒸着用の溶液原料を提供することにある。
本発明の別の目的は、銅薄膜の下地としてそのバリア性に優れた高純度のチタン含有薄膜を製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、次の式(1)で示されるチタン錯体をアミン系溶媒を除く有機溶媒に溶解したことを特徴とする有機金属化学蒸着法用溶液原料である。
【0007】
【化2】
但し、Rは炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基である。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の式(1)で示されるチタン錯体のRがメチル基、エチル基又はt-ブチル基である請求項1記載の溶液原料である。
請求項1又は2に係る溶液原料をMOCVD法により気相成長させると、均一で安定した気化が行われ、高い成膜速度で高純度の所望のチタン含有薄膜が得られる。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明であって、有機溶媒が飽和炭化水素及びエステル化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物である溶液原料である。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明であって、飽和炭化水素が、炭素数6〜10の直鎖状又は分岐状炭化水素である溶液原料である。
請求項5に係る発明は、請求項3又は4に係る発明であって、飽和炭化水素が、ヘキサン、シクロヘキサン、n-オクタン、イソオクタン、n-デカン及びn-ドデカンからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物である溶液原料である。請求項6に係る発明は、請求項3に係る発明であって、エステル化合物が、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル及び酢酸イソペンチルからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物である溶液原料である。
【0010】
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6いずれか記載の溶液原料を用いて有機金属化学蒸着法によりチタン含有薄膜を作製することを特徴とするチタン含有薄膜の製造方法である。
請求項1ないし6いずれか記載の溶液原料を用いて作製されたチタン含有薄膜は、銅薄膜の下地としてそのバリア性に優れ、高純度である特長を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
本発明の溶液原料は、上記式(1)で示されるチタン錯体をアミン系溶媒を除く有機溶媒に溶解したことを特徴とする有機金属化学蒸着法用溶液原料である。このチタン錯体と有機溶媒の配合比は任意であり、その使用用途や、有機溶媒の種類によって適宜調製することが好ましい。本発明の有機溶媒は、飽和炭化水素及びエステル化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物が使用される。飽和炭化水素は、炭素数6〜10の直鎖状又は分岐状炭化水素である。具体的には、ヘキサン、シクロヘキサン、n-オクタン、イソオクタン、n-デカン及びn-ドデカンからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物が挙げられる。また、エステル化合物は、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル及び酢酸イソペンチルからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物が挙げられる。
【0012】
チタン錯体は、前述した式(1)を一般式とし、Rがメチル基、エチル基又はt-ブチル基が好ましい。具体的には、Rがメチル基の場合は、その構造式は(H3C)2Ti(C5H5)2(以下、DMTiCp2という。)であり、Rがエチル基の場合は、その構造式は(H5C2)2Ti(C5H5)2(以下、DETiCp2という。)であり、Rがt-ブチル基の場合は、その構造式は((H3C)3C)2Ti(C5H5)2(以下、DBTiCp2という。)である。
【0013】
本実施の形態では、MOCVD法には、各溶液を加熱された気化器に供給し、ここで各溶液原料を瞬時に気化させ、成膜室に送る溶液気化CVD法を用いる。図1に示すように、MOCVD装置は、成膜室10と蒸気発生装置11を備える。成膜室10の内部にはヒータ12が設けられ、ヒータ12上には基板13が保持される。この成膜室10の内部は圧力センサー14、コールドトラップ15及びニードルバルブ16を備える配管17により真空引きされる。成膜室10にはニードルバルブ36、ガス流量調節装置34を介してNH3ガス導入管37が接続される。蒸気発生装置11は原料容器18を備え、この原料容器18は溶液原料を貯蔵する。原料容器18にはガス流量調節装置19を介してキャリアガス導入管21が接続され、また原料容器18には供給管22が接続される。供給管22にはニードルバルブ23及び溶液流量調節装置24が設けられ、供給管22は気化器26に接続される。気化器26にはニードルバルブ31、ガス流量調節装置28を介してキャリアガス導入管29が接続される。気化器26は更に配管27により成膜室10に接続される。また気化器26には、ガスドレイン32及びドレイン33がそれぞれ接続される。
この装置では、N2、He、Ar等の不活性ガスからなるキャリアガスがキャリアガス導入管21から原料容器18内に導入され、原料容器18に貯蔵されている溶液原料を供給管22により気化器26に搬送する。気化器26で気化されて蒸気となったチタン錯体は、更にキャリアガス導入管28から気化器26へ導入されたキャリアガスにより配管27を経て成膜室10内に供給される。成膜室10内において、チタン錯体の蒸気を熱分解させ、NH3ガス導入管37より成膜室10内に導入されるNH3ガスと反応させることにより、生成した窒化チタンを加熱された基板13上に堆積させて窒化チタン薄膜を形成する。
【0014】
本発明の溶液原料を用いて作製された窒化チタン薄膜は、銅薄膜の下地としてそのバリア性に優れ、高純度である特長を有する。この窒化チタン薄膜は、例えばシリコン基板表面のSiO2膜上にMOCVD法により形成され、この窒化チタン薄膜の上に銅薄膜がMOCVD法により形成される。なお、本発明の基板はその種類を特に限定されるものではない。
【0015】
【実施例】
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
チタン錯体としてDMTiCp2錯体を用意し、このDMTiCp2の濃度がそれぞれ0.1モル濃度となるように有機溶媒であるn-オクタンに溶解してMOCVD法用溶液原料を調製した。
<実施例2>
有機溶媒をイソオクタンにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例3>
有機溶媒をn-ヘキサンにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0016】
<実施例4>
有機溶媒をn-デカンにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例5>
有機溶媒をドデカンにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例6>
有機溶媒をシクロヘキサンにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0017】
<実施例7>
チタン錯体をDETiCp2錯体にし、有機溶媒をn-オクタンにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例8>
有機溶媒をイソオクタンにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例9>
有機溶媒をn-ヘキサンにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0018】
<実施例10>
有機溶媒をデカンにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例11>
有機溶媒をドデカンにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例12>
有機溶媒をシクロヘキサンにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0019】
<実施例13>
チタン錯体をDBTiCp2錯体にし、有機溶媒をn-オクタンにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例14>
有機溶媒をイソオクタンにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例15>
有機溶媒をn-ヘキサンにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0020】
<実施例16>
有機溶媒をデカンにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例17>
有機溶媒をドデカンにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例18>
有機溶媒をシクロヘキサンにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0021】
<実施例19>
有機溶媒を酢酸ブチルにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例20>
有機溶媒を酢酸イソブチルにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例21>
有機溶媒を酢酸メチルにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0022】
<実施例22>
有機溶媒を酢酸エチルにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例23>
有機溶媒を酢酸ペンチルにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例24>
有機溶媒を酢酸イソペンチルにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0023】
<実施例25>
有機溶媒を酢酸ブチルにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例26>
有機溶媒を酢酸イソブチルにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例27>
有機溶媒を酢酸メチルにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0024】
<実施例28>
有機溶媒を酢酸エチルにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例29>
有機溶媒を酢酸ペンチルにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例30>
有機溶媒を酢酸イソペンチルにした以外は実施例7と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0025】
<実施例31>
有機溶媒を酢酸ブチルにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例32>
有機溶媒を酢酸イソブチルにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例33>
有機溶媒を酢酸メチルにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0026】
<実施例34>
有機溶媒を酢酸エチルにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例35>
有機溶媒を酢酸ペンチルにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<実施例36>
有機溶媒を酢酸イソペンチルにした以外は実施例13と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0027】
<比較例1>
チタン錯体をTDMAT錯体にし、有機溶媒をヘキサンにした以外は実施例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<比較例2>
チタン錯体をTDEAT錯体にした以外は比較例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0028】
<比較例3>
有機溶媒を酢酸ブチルにした以外は比較例1と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
<比較例4>
有機溶媒を酢酸エチルにした以外は比較例2と同様にしてMOCVD用溶液原料を調製した。
【0029】
<比較試験>
実施例1〜36及び比較例1〜4で得られた溶液原料をそれぞれ5種類用意した。基板として、基板表面にSiO2膜(厚さ5000Å)が熱酸化により形成されたシリコン基板を用意した。
用意した基板を図1に示すMOCVD装置の成膜室に設置し、基板温度を300℃とした。気化温度を70℃、圧力を2Torr即ち約266Paにそれぞれ設定した。キャリアガスとしてArガスを用い、その流量を100ccmとした。また反応ガスとしてNH3ガスを用い、その流量を500ccmとした。溶液原料を0.01cc/分の割合で供給し、1、5、10、20及び30分となったときにそれぞれ1種類ごとに成膜室より取り出し、基板上に成膜されたチタン含有薄膜である窒化チタン薄膜について以下に示す試験を行った。
【0030】
▲1▼ 膜厚測定
成膜を終えた基板上の銅薄膜を断面SEM(走査型電子顕微鏡)像から膜厚を測定した。
▲2▼ 剥離試験
各成膜時間で取り出した窒化チタン薄膜の上に厚さ50nmの銅薄膜をスパッタリング法により成膜し、この銅薄膜を形成した基板に対して剥離試験(JISK 5600−5−6)を行った。具体的には、先ず、基板上の銅薄膜にこの膜を貫通するように縦横それぞれ6本づつ等間隔に切込みを入れて格子パターンを基板に形成した。次に、形成した格子パターンの双方の対角線に沿って柔らかいはけを用いて前後にブラッシングした。
▲3▼ 熱安定性評価試験
図2に示す試験装置を用いて以下の試験を行った。この図2に示す装置は、図1に示すMOCVD装置の成膜室を取り除いた構成を有する。
先ず、室温で70℃に加熱した気化器26まで溶液原料を搬送し、10Torr即ち約1.33kPaの減圧下で70℃に加熱して溶液原料を気化させ、その後に気化器26下段のポンプ側に設けられたコールドトラップ15にて気化後の化合物を捕獲した。装置内に投入した原料に対する捕獲量からトラップ回収率を算出した。また、圧力センサーにより気化器内部における圧力上昇を測定した。例えば、表中の数値が60%閉塞ならば、10Torrの1.60倍の圧力が気化器内で生じていることを表す。
実施例1〜8を表1に、実施例9〜16を表2に、実施例17〜24を表3に、実施例25〜32を表4に、実施例33〜36及び比較例1〜4を表5にそれぞれ得られた試験結果を示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
表1〜表3より明らかなように、比較例1〜4の溶液原料を用いて成膜されたチタン含有薄膜は成膜時間当たりの膜厚にばらつきがあり、成膜再現性が悪いことが判る。また成膜速度も非常に遅い。また密着性評価試験では、殆どのサンプルにおいて基板表面から銅薄膜が剥離してしまっていた。熱安定性評価試験では、トラップ回収率が低く、大部分が装置内部に付着してしまったと考えられる。また気化器内部の圧力上昇値も成膜時間が長くなるにつれて上昇しており、分解物が気化器内部や配管内部に付着して圧力上昇したと考えられる。これに対して実施例1〜36の溶液原料を用いて作製されたチタン含有薄膜は、成膜時間が進むに従って膜厚も厚くなっており、成膜安定性が高いことが判る。密着性評価試験では、銅薄膜が剥離する割合が低く、非常に密着性が高いことが判る。熱安定性評価試験では、高いトラップ回収率を示し、気化器内部の圧力上昇値も1%程度と殆ど閉塞するおそれがない。
【0037】
【発明の効果】
以上述べたように、上記式(1)に示すチタン錯体をアミン系溶媒を除く有機溶媒、飽和炭化水素及びエステル化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物に溶解した本発明のMOCVD用溶液原料は、銅薄膜の下地としてそのバリア性に優れ、高純度である特長を有する。本発明の溶液原料を用いてSiO2膜上にチタン含有薄膜を気相成長させる際、高い成膜速度で安定な成膜が可能となる。得られたチタン含有薄膜上へ銅薄膜を作製する際に、成膜法を問わず、密着性に優れた銅薄膜が作製可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MOCVD装置の概略図。
【図2】本発明の実施例に使用される装置を示す概略図。
Claims (7)
- 請求項1記載の式(1)で示されるチタン錯体のRがメチル基、エチル基又はt-ブチル基である請求項1記載の溶液原料。
- 有機溶媒が飽和炭化水素及びエステル化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物である請求項1記載の溶液原料。
- 飽和炭化水素が、炭素数6〜10の直鎖状又は分岐状炭化水素である請求項3記載の溶液原料。
- 飽和炭化水素が、ヘキサン、シクロヘキサン、n-オクタン、イソオクタン、n-デカン及びn-ドデカンからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物である請求項3又は4記載の溶液原料。
- エステル化合物が、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル及び酢酸イソペンチルからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物である請求項3記載の溶液原料。
- 請求項1ないし6いずれか記載の溶液原料を用いて有機金属化学蒸着法によりチタン含有薄膜を作製することを特徴とするチタン含有薄膜の製造方法。
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