JP3296863B2 - チタン系薄膜の作製方法 - Google Patents

チタン系薄膜の作製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機チタン化合物を原料
として基板上にチタン系薄膜を作製する方法に関する。
チタン系薄膜は、半導体デバイス、センサ−、光学部
品、音響製品等に用いられる金属膜、保護膜、誘電体
膜、密着膜や、刃物や工具のバイト等の表面硬化膜とし
て用いられる。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体デバイスの作製工程におい
て、シリコン基板と配線とを接続するためのコンタクト
ホ−ル部分の構造が重要な問題となっている。すなわ
ち、配線材(たとえば、スパッタリングで作製したAl
−1%Si−0.5%CuやCVD法で作製したW)と
基板材のSiとの間で相互拡散が生じ、このために、コ
ンタクト部の安定性、さらにはデバイス全体の安定性に
問題が生じている。このため、近年、シリコン基板と配
線材との間にチタン系物質の薄膜を作製して、上述の相
互拡散を防止する試みがなされている。この種の用途の
チタン系物質の薄膜の例としては、シリコン基板上にス
パッタリングにより厚さ約20nmの金属チタン(T
i)膜を堆積し、その上にリアクティブスパッタリング
により窒化チタン(TiN)膜を堆積させるものがあ
る。このチタン系薄膜の膜厚は、通常、TiとTiNを
合わせて100〜150nm程度である。このチタン系
薄膜の上に、配線材として、スパッタリングを用いてA
l−1%Si−0.5%Cu膜や、CVDを用いてW膜
を作製する。
【0003】ところで、半導体デバイスの集積度が増加
するにつれてコンタクトホ−ル部のアスペクト比が1よ
り大きくなり、そうなると、段差部の被覆性のあまり良
くないスパッタリングによるチタン系物質の成膜では、
コンタクトホ−ルの底面部に均一に堆積させることがで
きなくなってきた。このため、TiCl4やTi[N
(CH324を原料としたCVD法による成膜が行わ
れている。しかし、このCVD法によれば、金属チタン
の堆積は不可能であるし、TiN膜の作製に関しても堆
積温度を600℃前後と高温にする必要があった。
【0004】そこで、CVD法を用いて比較的低温でチ
タン系薄膜を作製するために、ビスシクロペンタジエニ
ルチタン:Ti(C552を原料として用いる方法が
開発されている。ビスシクロペンタジエニルチタンは、
2個のシクロペンタジエニル:C55がTiと結合した
物質である。特開平2−241033号公報には、Ti
(C552ガスを処理室に導入してレーザ光で励起す
ることにより、基板上にチタン膜を作製すること及びこ
のチタン膜をシリサイド化させることが記載されてい
る。また、特公昭57−42970号公報には、処理室
内にアンモニアガスとTi(C552ガスを供給し
て、基板温度を100〜400℃に保つことにより、T
iN膜を作製することが記載されており、これによれ
ば、比較的低温でTiN膜を作製できるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】Ti(C552を用
いてチタン系薄膜を作製する場合、次のような問題点が
ある。図5(A)はTi(C552の化学構造を示し
たものである。Ti(C552は、2個のシクロペン
タジエニルC55がTiと結合した物質であるが、結合
してない二つの電子雲10が図示の方向に延びている。
矢印12は電子のスピンの方向である。これらの電子雲
10の存在により、Ti(C552はラジカル状態と
なっている。したがって、Ti(C552を用いてチ
タン系薄膜を作製する場合に、Ti(C552からC5
5が外れて目的のチタン系薄膜が基板上に堆積する主
反応のほかに、C55が外れないで別の好ましくない副
反応が生じやすい。図5(B)は副反応の一例を示す。
この副反応では、Ti(C552が、中間の遷移構造
14を経て、水素原子が一つ結合した状態に変化してい
る。Ti(C552はさらに別の副反応も生じやす
く、図6(A)〜(C)は各種の副反応で生じたさまざ
まな生成物を示すものである。このように各種の副反応
が生じると反応系が複雑になり、目的とするチタン系薄
膜を作製するときに反応の制御が難しくなる。特に、膜
厚や成膜速度を精密に制御しようとする場合には副反応
が支障になる。
【0006】この発明の目的は、シクロペンタジエニル
チタンを原料としたCVD法によってチタン系薄膜を作
製する場合に、反応の制御性を良好にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】第1の発明は、
処理室内に基板を設置し、処理室内を排気した後、トリ
スシクロペンタジエニルチタン及びテトラシクロペンタ
ジエニルチタンの少なくとも一つからなる有機チタン化
合物を気化させて処理室内に導き、基板の表面近傍で前
記有機チタン化合物を化学反応させて、基板表面にチタ
ン系薄膜を堆積するものである。ここで、チタン系薄膜
とは、金属チタン薄膜及びチタン化合物薄膜を意味し、
チタン化合物薄膜の代表例としては、窒化チタン:Ti
Nやチタンシリサイド:TiSi2が挙げられる。原料
となる有機チタン化合物は、トリスシクロペンタジエニ
ルチタン:Ti(C553を単独で用いる場合と、テ
トラシクロペンタジエニルチタン:Ti(C554
単独で用いる場合と、Ti(C553とTi(C
554の両方を同時に用いる場合とがある。これらの
原料の合成方法は、例えば、「F. W. Siegert ら J. Or
ganometal. Chem. 20 (1969) p.141-145」や「G. P. Pe
z ら Adv. Organomet. Chem. 19 (1981) p.1-50 」に記
載されている。
【0008】図2(A)はTi(C553の化学構造
を示したものであり、3個のシクロペンタジエニル:C
55がTiと結合している。図2(B)はTi(C
554の化学構造を示したものであり、4個のシクロ
ペンタジエニル:C5 H5 がTiと結合している。これ
らのTi(C553とTi(C554においては、T
iの周囲が3個または4個のシクロペンタジエニル:C
55でプロテクトされているので、Ti(C552
おけるような非結合性電子雲は存在しない。したがっ
て、目的とするチタン系薄膜を堆積する場合に、図5に
示すような副反応が生じにくく、チタン系薄膜を制御性
良く堆積することができる。
【0009】第2の発明は、第1の発明において、有機
チタン化合物以外の原料を用いることなくチタン薄膜を
堆積するものである。
【0010】第3の発明は、第1の発明において、処理
室内にシラン系気体を前記有機チタン化合物と同時に導
入し、基板表面にチタンシリサイド薄膜を堆積するもの
である。シラン系気体としては、シランガス、ジシラン
ガス、トリシランガス、シラン誘導体のガス、これらの
混合ガス、あるいはこれらを水素ガス、アルゴンガス、
窒素ガスで希釈したガスなどを利用できる。
【0011】第4の発明は、処理室内にアンモニア系気
体を前記有機チタン化合物と同時に導入し、基板表面に
窒化チタン薄膜を堆積するものである。アンモニア系気
体としては、アンモニアガス、アンモニア誘導体のガ
ス、これらの混合ガス、あるいはこれらを水素ガス、ア
ルゴンガス、窒素ガスで希釈したガスなどを利用でき
る。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の方法を実施するためのCV
D装置の一例の正面断面図である。処理室3はオ−ステ
ナイト系ステンレススチ−ル製で内径が約40cm、高
さが30cmである。処理室3の内部には基板ホルダー
2があり、これにより基板1を保持する。基体ホルダ−
2の主たる表面はオ−ステナイト系ステンレススチ−ル
またはインコネルで作ってある。
【0013】基板ホルダー2には温度調整機構20を設
けてある。この温度調整機構20は熱電対21と加熱ヒ
ーター22からなる。基板ホルダー2は加熱ヒーター2
2で加熱でき、熱電対21によって基板ホルダー2の温
度を測定する。測定した基板ホルダ−2の温度に基づい
て、図示しない温度調整器によりヒ−タ−22の供給電
力を調整し、基板1を目的とする温度に設定することが
できる。
【0014】処理室3には排気機構40を設けてある。
この排気機構40は以下に述べるポンプやバルブからな
る。処理室3内の気体は、メインバルブ41を通してタ
−ボ分子ポンプ43で排気される。ターボ分子ポンプ4
3には油回転ポンプ44が接続されている。メインバル
ブ41とタ−ボ分子ポンプ43との間にはバリアブルコ
ンダクタンスバルブ42を設置してある。処理室3の真
空計45からの信号に基づいて、バリアブルコンダクタ
ンスバルブ42のコンダクタンスを変化させることによ
り、処理室3内の圧力を一定に保つことができる。な
お、処理室3を、大気圧から、タ−ボ分子ポンプ43が
動作可能となる圧力(約1Torr)まで排気するため
には、荒引き排気系(図示せず)も必要である。この荒
引き排気系には、ル−ツポンプと油回転ポンプとを併用
するのが有効である。
【0015】処理室3にはシクロペンタジエニルチタン
50の気化機構60が接続されている。この気化機構6
0は、気化室61と、これを加熱したり排気したりする
機構とからなる。気化室61の底部にはシクロペンタジ
エニルチタン50を溜めておき、これを気化させて処理
室3に導入する。気化室61はヒーター63で加熱で
き、熱電対62で気化室61の壁面温度をモニタ−する
ことができる。この温度に基づいて、温度調整器(図示
せず)によりヒ−タ−63の供給電力を調整し、シクロ
ペンタジエニルチタン50を目的とする温度に設定する
ことができる。一点鎖線で囲った領域64は、ヒ−タ−
63で加熱する領域である。ヒ−タ−63としてはマン
トルヒ−タ−を用いることができる。あるいは、加熱す
る領域64の全体を恒温槽として加熱することもでき
る。処理室3と気化室61の間には導入バルブ65があ
り、これを開閉することによって堆積の開始と終了を制
御する。
【0016】気化室61は、排気バルブ66とバリアブ
ルコンダクタンスバルブ69と真空ポンプ67とによっ
て排気される。真空ポンプ67は、上述の排気機構40
と同様にターボ分子ポンプと油回転ポンプとの組み合わ
せとするのが有効である。あまり良質な膜を求めない場
合は、真空ポンプ67として単に油回転ポンプだけを用
いることもできる。気化室61には真空計68が設置さ
れ、この真空計68からの信号に基づいてバリアブルコ
ンダクタンスバルブ69のコンダクタンスを変化させる
ことにより、気化室61の圧力を所定の圧力にコントロ
−ルできる。
【0017】気化室61にはキャリアガス導入機構70
が接続されている。キャリアガスを流量コントロ−ラ−
(図示せず)を通して、矢印71の方向からバルブ72
を通して固体状態のシクロペンタジエニルチタン50に
吹き込む。これにより、シクロペンタジエニルチタン5
0を効果的に気化し、これを処理室3内に導入する。ま
た、キャリアガスにより反応副生成物の排気を容易にす
る。キャリアガスとしてはアルゴンガス、窒素ガス、ま
たは水素ガスを用いることができる。
【0018】処理室3には反応ガス導入機構80が接続
されている。この反応ガス導入機構80を用いて、Ti
Si2膜を作製する場合にはシラン系ガスを導入した
り、TiN膜を作製する場合にはアンモニア系ガスを導
入したりする。反応ガスは、流量コントロ−ラ−(図示
せず)を通して所定の流量に設定され、矢印81の方向
からバルブ82を通り、ガス吹き出しリング83に設け
た小孔84から処理室3内に導入される。
【0019】次に、基板1の表面にチタン膜を堆積する
手順を説明する。 <操作1>気化室61内に、図2(A)に示すトリスシ
クロペンタジエニルチタン:Ti(C553を約5グ
ラム入れる。 <操作2>気化室61内を真空ポンプ67で真空に排気
する。 <操作3>キャリアガス導入機構70からアルゴンガス
を20sccmの流量で流し、排気側のバリアブルコン
ダクタンスバルブ69を調整することによって気化室6
1内の圧力を1Torrに保つ。 <操作4>気化室61の壁面を加熱して130℃に保持
する。 <操作5>処理室3内に基板1を設置し、処理室3内を
真空に排気する。 <操作6>温度調整機構20を用いて基板1を約320
℃に保つ。 <操作7>この状態で導入バルブ65をゆっくり開き、
同時に排気バルブ66を閉じる。この時点を堆積開始と
する。 <操作8>バリアブルコンダクタンスバルブ42を調整
して処理室3内の圧力を1Torrに調節する。 <操作9>以上の操作により、基板1にチタン膜が堆積
されていく。目的の膜厚が得られた時点でバリアブルコ
ンダクタンスバルブ42を全開し、導入バルブ65を閉
じて排気バルブ66を開く。この時点で堆積終了とす
る。 <操作10>基板1を真空中で冷却した後、処理室3を
大気に開放して基板1を取り出す。
【0020】以上の操作を行うことにより、基板1上に
チタン膜を作製することができた。コンタクトホ−ルの
パタ−ンをあらかじめ作製してある基板を用いた場合、
320℃の低温で、コンタクトホ−ル底部に均一にチタ
ンの薄膜を作製することが可能となった。
【0021】上述の<操作1>においてトリスシクロペ
ンタジエニルチタン:Ti(C553の代わりに、図
2(B)に示すテトラシクロペンタジエニルチタン:T
i(C554を用いることもできる。その場合は、<
操作4>における気化室加熱温度を50℃にする。ま
た、Ti(C553とTi(C554とを同時に用い
る場合には、それぞれの気化室を設ける。
【0022】次に、TiN膜を作製する手順を説明す
る。TiN膜を作製するには、上述のチタン膜の作製手
順に加えて、窒素成分を含むガスを反応ガス導入機構8
0から導入する手順を追加すればよい。すなわち、上述
のチタン膜の作製手順のうち、<操作5>と<操作6>
の間に以下の<操作5A>と<操作5B>を追加し、<
操作9>と<操作10>の間に以下の<操作9A>を追
加する。 <操作5A>反応ガス導入機構80を用いて、アンモニ
アガスを20sccmの流量で処理室3内に導入する。 <操作5B>バリアブルコンダクタンスバルブ42を用
いて処理室3内の圧力を1Torrに調節する。 <操作9A>バルブ82を閉じ処理室3内を排気する。 以上の操作を行うことによって基板1の表面にTiN膜
を低温で堆積させることができた。
【0023】次に、TiSi2膜を作製する手順を説明
する。TiSi2膜を作製するには、上述のTiN膜の
作製手順において、<操作5A>の代わりに以下の<操
作5C>を実行する。 <操作5C>反応ガス導入機構80を用いて、ジシラン
ガスを20sccmの流量で処理室3内に導入する。 以上の操作を行うことによって320℃の低温で基板1
上にTiSi2膜を堆積させることができた。
【0024】これらの手法を組み合わせると、異種のチ
タン系薄膜を同一処理室内で積層することが可能となっ
た。例えば、Si基板と配線材との間のバリアメタルを
形成するために、厚さ20nmのチタン膜の上に、厚さ
80〜130nmのTiN膜を、同一の処理室内で真空
を破らずに引き続いて作製することができる。このこと
は生産技術の点から非常に有用である。
【0025】図3は図1の装置の変更例である。図1の
装置と異なるところは、ガス分散機構30を設けたこと
である。このガス分散機構30は複数層のガス分散板3
1を備えており、これらのガス分散板31がヒーター3
2で加熱される。このガス分散機構30によってシクロ
ペンタジエニルチタン50は均一に分散してから処理室
3内に導入され、かつ、所望の温度で処理室3内に導入
される。この図3の装置は、図1の装置に比べて、より
大きな面積に均一な薄膜を作製することができる。
【0026】図4は図1の装置の別の変更例である。図
1の装置と異なるところは、光励起機構90を設けたこ
とである。エキシマレ−ザ源92から出たエキシマレー
ザ光93は、光学窓91を透過して、ガス吹き出しリン
グ83と基板1の間の空間において反応ガスに照射され
る。この空間を通過したエキシマレーザ光93は光学窓
94から出ていく。この光励起機構90を用いると、化
学反応を促進させるためのエネルギーとして、基板1か
らの熱エネルギーに加えて、レーザ光93からの光エネ
ルギーが加わることになる。そのため、図1の装置と比
較して、より高速に膜を堆積させることができる。
【0027】本発明の方法を用いて作製したチタン系薄
膜は、半導体デバイスにおけるバリアメタルとしてのみ
ならず、次のような各分野で利用される。例えば、チタ
ン膜に関して言えば、ガラスまたはSiO2膜上にA
u、Ptその他の金属膜やPZT等の高誘電体膜を堆積
する場合において、その膜の密着性を上げるために、目
的とする堆積膜の下地として、チタン膜を50nm堆積
することができる。また、TiN膜について言えば、半
導体デバイスや各種センサ−等の配線用Al膜と併用す
ることによって、耐マイグレ−ション用薄膜として有用
となる。また、刃物や工具の表面にTiN膜を堆積させ
た場合、表面硬化膜としても有用である。CVD法は段
差部の被覆性が良いので、表面にもともと存在するキズ
をも被覆して耐蝕性を向上させる利点もある。さらに、
TiSi2膜について言えば、半導体デバイス用の次期
配線材として重要視されており、本発明の方法により作
製した膜が有効である。
【0028】すでに述べたチタン系薄膜のほかに、Ba
TiO3やPZT等の薄膜も本発明の方法を用いて作製
できる。例えば、PZT薄膜を作製するには、上述のT
i(C553またはTi(C554に加えて、Pb原
料として、四エチル鉛:Pb(C254、ジシクロペ
ンタジエニル鉛:Pb(C552、またはビスビバロ
イルメタナト鉛:Pb(DPM)2を用い、さらに、Z
r原料として、t−ブトキシジルコニウム:Zr(O−
t−C494、またはビバロイルメタナトジルコニウ
ム:Zr(DPM)4を用いる。この場合、図3の装置
を用いて、Ti原料用の気化室61のほかに、Pb原料
用の気化室とZr原料用の気化室とを別個に設けて、こ
れらの気化室で得られたガスをガス分散機構30に導入
するようにする。また、BaTiO3を作製するには、
上述のTi(C553またはTi(C554に加え
て、Ba原料として、ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−3,5−ヘプタネジオナトバリウム(II):Ba
(thd)2を用いる。この場合も、図3の装置を用い
て、Ti原料用の気化室61のほかに、Ba原料用の気
化室を別個に設ける。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法を用いると、チタン系薄膜
を制御性良好に作製でき、低温で、段差被覆性良く、か
つ、大面積に均一に、チタン系薄膜を作製することが可
能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する装置の一実施例の正面
断面図である。
【図2】本発明に用いるシクロペンタジエニルチタンの
構造式を示す図である。
【図3】図1の装置の変更例の正面断面図である。
【図4】図1の装置の別の変更例の正面断面図である。
【図5】従来用いられたシクロペンタジエニルチタンの
構造式と副反応を示す図である。
【図6】シクロペンタジエニルチタンの副反応による別
の生成物を示す図である。
【符号の説明】
1…基板 2…基板ホルダ− 3…処理室 20…温度調整機構 40…排気機構 50…シクロペンタジエニルチタン 60…気化機構 70…キャリアガス導入機構 80…反応ガス導入機構
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 16/00 - 16/56 H01L 21/285 CA(STN) INSPEC(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室内に基板を設置し、処理室内を排
    気した後、トリスシクロペンタジエニルチタン及びテト
    ラシクロペンタジエニルチタンの少なくとも一つからな
    る有機チタン化合物を気化させてこれを処理室内に導
    き、基板の表面近傍で前記有機チタン化合物を化学反応
    させて、基板表面にチタン系薄膜を堆積することを特徴
    とするチタン系薄膜の作製方法。
  2. 【請求項2】 前記チタン系薄膜がチタン薄膜であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の作製方法。
  3. 【請求項3】 処理室内にシラン系気体を前記有機チタ
    ン化合物と同時に導入し、基板表面にチタンシリサイド
    薄膜を堆積することを特徴とする請求項1記載の作製方
    法。
  4. 【請求項4】 処理室内にアンモニア系気体を前記有機
    チタン化合物と同時に導入し、基板表面に窒化チタン薄
    膜を堆積することを特徴とする請求項1記載の作製方
    法。
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