JP3893749B2 - 薄板の加工方法および加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコン半導体ウェーハ等の薄板の外縁部を加工する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ウェーハ製造プロセスは、一般的に、円筒状のインゴットをワイヤーソーや円形状内周刃等で薄板状に切断(スライシング)してウェーハとするスライシング工程と、スライシングによって得られたウェーハの外縁部の角部を除去する面取り工程と、面取り加工されたウェーハの厚さや平坦度を整えるためにウェーハをエッチング液に浸漬して全面をエッチングするエッチング工程と、エッチング処理されたウェーハの表面粗さや平坦度を向上させるために鏡面研磨するための研磨工程とからなる。このようなウェーハ製造プロセスで製造されたウェーハが、その後デバイス製造プロセスに送られる。
【0003】
ところで、前記面取り工程で形成される面取り部は、ウェーハ製造プロセスやデハイス製造プロセスにおける熱的負荷や機械的負荷を原因とするウェーハの破損やチップ・カケの発生を防止する働きをもっている。
【0004】
そして、このウェーハ外縁部に面取り部を形成する場合には、面取り工程で、ウェーハの外縁部に研削加工が施されて面取り形状が作られ、その後、デバイス製造プロセスでの歩留り低下の原因であるパーティクルの発生を防ぐため、ウェーハの外縁部をバフ等を用いて鏡面研磨することも行われている。
【0005】
図5には、従来の研削加工で使用される研削機(加工装置)が示されている。この研削機1では、ウェーハWは吸着盤(保持手段)2に保持され、研削には、ダイヤモンド砥粒を金属で結合した砥石3が用いられている。砥石3の外周には、所望の面取り形状と合致する形状を有する溝4が形成されている。また、この研削機1には、ウェーハWと砥石3の間の相対位置を精密に制御できる位置決め機構(図示せず)が設けられている。さらに、この研削機1には、研削液を供給するノズル5が設けられ、このノズル5から研削液を供給することで、研削加工により発生する研削屑および研削熱を除去するようになっている。
なお、この研削機1には、図示はしないが、砥石3を高速で回転駆動させる砥石回転手段と、吸着盤2ひいてはウェーハWを低速で回転駆動するウェーハ回転手段とを備えている。
そうして、この研削機1では、研削作業領域に研削液を供給しつつ、砥石3とウェーハWの外縁部とを互いに摺接させることによって、研削加工を行うようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記研削機1においては、研削対象であるウェーハWは吸着盤2の保持部を除いて露出しているため、研削作業領域に供給され砥石3の回転による遠心力で飛散した研削液の一部がその露出部に付着したりしていた。また、ウェーハWの回転による遠心力では除去できずに、ウェーハWの露出部に留まる研削液も存在する。これら研削液には研削屑も含まれる。そして、この研削屑は研磨工程でキズの発生の原因となる。
【0007】
また一方で、従来の研削機1では、図5に示すように、研削液として防錆剤が添加された工業用水が循環再利用されているが、この場合、研削液は循環系内で様々な物質と接し、様々な不純物、例えば、溶解している有機物、浮遊している有機物、金属微粒子、金属イオン等を多量に含有したものとなる。そして、このような不純物はウェーハ汚染を惹起させ、ウェーハの電気特性を劣化させることになる。
【0008】
このようなことから、従来、研磨加工前にウェーハWを洗浄することとしていたが、特別な洗浄工程を設けるとすれば、その分、ウェーハ製造プロセスのスループットが悪くなってしまうという問題があった。
【0009】
このような問題は、試料ウェーハ製造のための研削加工においても生じる。
【0010】
すなわち、半導体シリコンウェーハの大口径化は急速に進展しており、このような大口径ウェーハの品質評価(例えば電気特性の評価等)が重要となってきている。この電気特性の評価等では、ウェーハの口径に見合った、処理炉、レジスト塗布装置および露光装置等の前処理装置並びに評価装置が必要となるが、これらを予め準備するとなると、多額の投資が必要となる。
そこで、これらの問題を解決するため、大口径ウェーハを既存の評価装置に適した大きさとなるように加工し(以下、このような薄板の径変化を行う加工を「サンプリング加工」という。)、既存の評価装置を使用して、その試料の品質評価等をする方法が考えられている。この場合のサンプリング加工は、インゴットの状態、スライシング工程後、ラッピング工程、ウェーハ表面の鏡面研磨後(研磨工程後)のどの段階でも実施される可能性がある。しかし薄板(ウェーハ)に形成した後、つまりスライシング工程以降の工程で行うのが、研削量等の面から有利である。試料ウェーハを形成するためにウェーハ1枚分だけ研削すれば済むからである。特に、電気特性の評価等を考えると、サンプリング加工は、大口径ウェーハ製造プロセスの全工程を得た後、つまりポリッシング工程後に行い、この最終的なウェーハから試料ウェーハを得ることが好ましい。そして、スライシング工程以降の工程で行われるサンプリング加工では、従来の面取りと同様であり、面取り工程で用いられる装置とほぼ同様なものが用いられる。
【0011】
この試料ウェーハはサンプリング加工前の大口径ウェーハに対して品質特性が変化せず、維持されることが必要である。特性が電気特性の場合は、微量の金属、あるいは有機物による汚染、微細な固体粒子の付着、あるいは、微弱な結晶の乱れに鋭敏なので、サンプリング加工においては、加工環境起因の汚染を生じさせないこと、ウェーハから発生する微細な研削屑(シリコン屑)を付着させないこと、並びにウェ一ハの測定面への硬い部材などの接触を避けることが求められる。
サンプリング加工は、特に研削量が多く、研削屑が付着しやすくウェーハ表面に残留しやすいので注意を要する。
【0012】
本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、薄板の表面を汚染することなく、その外縁部を研削加工することができる薄板の加工方法および加工装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の薄板の加工方法は、砥石による研削加工によって、一面が吸着盤により真空吸着された薄板の外縁部の面取りを行うにあたり、前記薄板の表裏面のうち研削作業領域および前記吸着盤による吸着部を除いた大部分を、前記薄板の表裏面に対向する部分に凹部からなるポートが形成されたカバーで覆って、前記研削作業領域から離れた位置で前記ポートを通して前記薄板の表裏面と前記カバーとの間に純水を供給し、該純水を少なくとも前記砥石に向けて噴出させつつ、面取りを行うようにしたことを特徴とする。
この薄板の加工方法によれば、薄板の表裏面のうち研削作業領域および薄板の吸着部を除いた大部分をカバーで覆っているので、このカバーによって、飛散した研削屑が薄板の表裏面に付着するのを効果的に防止できる。また、研削作業領域から離れた位置でポートを通して薄板の表裏面とカバーとの間に純水を供給し、該純水を少なくとも砥石に向けて噴出させているので、砥石の回転に伴う研削屑の薄板への付着を極力防止できることになる。
【0014】
請求項2記載の薄板の加工方法は、請求項1記載の薄板の加工方法において、前記純水をかけ流しすることを特徴とする。
この薄板の加工方法によれば、純水をかけ流しにしているので、循環利用に伴う汚染が防止できる。
【0015】
請求項3記載の薄板の加工方法は、請求項1または2記載の薄板の加工方法において、前記薄板に保護膜を形成した後に面取りを行うようにしたことを特徴とする。ここで「保護膜」については、純度が高く加工対象となるウェーハを汚染させる恐れがなく、接着性に優れ、加工時には剥離することがないもので、外部環境起因による汚染防止効果が高い、つまり保護膜形成時にピンホール等が少なく、また、最終的に剥離が容易なものであることが好ましい。この要望に応えるものの一例として、半導体デバイス(半導体集積回路)製造でのリソグラフィ工程において用いられている数多くのレジスト(例えばゴム+ビスアジド系(合成ゴム系)のフォトレジスト)が挙げられる。この工程で用いられるレジストは、高純度であり、剥離技術等も確立されており、その方法がそのまま、本発明に適用できるからである。
この薄板の加工方法によれば、保護膜を形成した後に面取りを行うので、ウェーハの汚染がさらに効果的に防止される。
【0016】
請求項4記載の薄板の加工装置は、砥石による研削加工によって、一面が吸着盤により真空吸着された薄板の外縁部の面取りを行うように構成された加工装置において、前記薄板の表裏面に対向する部分に凹部からなるポートが形成され、かつ、前記薄板の表裏面のうち研削作業領域および前記吸着盤による吸着部を除いた大部分を覆うカバーと、前記研削作業領域から離れた位置で前記ポートを通して前記薄板の表裏面と前記カバーとの間に純水を供給する純水供給手段とを備え、前記薄板の表裏面と前記カバーとの間に供給された前記純水を前記研削作業領域に向けて噴出させつつ、面取りを行うように構成されていることを特徴とする。この場合、「砥石」および「薄板」の少なくとも一方が回転駆動されるものであっても良い。
この薄板の加工装置によれば、薄板の表裏面のうち研削作業領域および薄板の吸着部を除いた大部分をカバーで覆っているので、飛散した研削屑が薄板の表裏面に付着するのを効果的に防止できる。また、研削作業領域から離れた位置でポートを通して薄板の表裏面とカバーとの間に純水を供給し、該純水を少なくとも砥石に向けて噴出させているので、研削屑が薄板に残留することもなくなる。
【0017】
請求項5記載の薄板の加工装置は、請求項4記載の薄板の加工装置において、前記純水供給手段によって前記薄板の中央側、例えばウェーハ保持手段の回転軸の中心位置から該薄板の外縁部に向けて前記純水をさらに供給するように構成されていることを特徴とする。
この薄板の加工装置によれば、純水の流れを、研削作業領域で発生する研削屑を効果的に排出するための砥石部に集中する流れと、研削屑が薄板の中央部側へ侵入するのを阻止するための放射状に外方に向かう流れの2つで構成されているので、より効果的に研削屑の付着を防止できることになる。なお、後者の流れは、ウェーハの外縁での流速が均等になるようにすることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1には本発明に係る薄板の加工装置としてウェーハの研削機が示されている。
この研削機10においては、ウェーハWの下方に該ウェーハWを真空吸着するための吸着盤(保持手段)11が設けられている。この場合、吸着盤11の表面は水平の方が、純水の流速の均等化のために好ましい。この吸着盤11は回転テーブル12上に設置され、さらに、この回転テーブル12はXYテーブル13上に保持されている。ここで、回転テーブル12上に設置された吸着盤11は回転テーブル12と共に図示しないモータによって回転駆動されるようになっている。また、XYテーブル13は図示しないモータによってスクリュやラック・ピニオンを介して同図の左右方向および紙面に直交する方向に動作するようになっている。
【0019】
また、この研削機10においては、吸着盤11の隣には砥石20が設けられている。この砥石20としては、特に限定はされないが、ダイヤモンド砥粒を金属で結合したものが用いられている。そして、砥石20の外周には、所望の面取り形状と合致する形状を有する溝20aが形成されている。符号21は砥石20を支持する主軸であって、この主軸21は図示しないモータに連結されている。そして、この図示しないモータによって砥石20が回転駆動されるようになっている。また、砥石20の主軸21はZテーブル(図示せず)に保持されている。ここで、Zテーブルは図示しないモータによってスクリュやラック・ピニオンを介して同図の上下方向に動作するようになっている。
【0020】
さらに、この研削機10においては、ウェーハWの表裏面(上下面)を研削作業領域およびウェーハWの保持部を除いて覆うカバー30,31が設けられている。このカバー30,31は、特に限定はされないが、テフロン、PVC等のプラスチックによって構成されている。このカバー30,31のうち上側に位置するカバー30は例えば上下に動作可能に構成され、上方に動作させた状態で、ウェーハWの吸着盤11への装着・離脱ができるようになっている。なお、カバー30,31の間にはウェーハWが設置され、ウェーハWの表裏面との間に所定の隙間を形成しなければならないので、カバー30,31の少なくとも一方に他方に当接するストッパ(図示せず)を設けておくことが好ましい。
【0021】
続いて、カバー30,31の構造を図2および図3に基づいて説明すれば、カバー30の形状は、平面的に見た場合に、ほぼ「D」字状に構成されていて、砥石20に対向する部分が直線状に構成されている。これは、ウェーハWの一部をその直線部から露出させるためのものである。また、このカバー30の下側には、平面的に見た場合、ほぼ「D」字状に構成された凹部32が形成されると共に、この凹部32よりも砥石20寄りの位置に他の凹部33が形成されている。そして、この凹部32,33によって2つのポート32a,33aが構成されている。これらポート32a,33aは、吸着盤11によって保持されるウェーハWの内側領域に構成されている。このようにすることで、ウェーハWの外縁部では、ウェーハWとカバー30の隙間が狭くなり流速が大きくなる。また、流速を均等化する効果もあり、研削屑による汚染防止にとって好ましいものとなる。
一方、カバー31は、平面的に見た場合、吸着盤11を外周方向で囲繞するように環状に構成されていて、砥石20に対向する部分が直線状に構成されている。これは、ウェーハWの一部をその直線部から露出させるためのものである。また、このカバー31の下側には、平面的に見た場合、吸着盤11を外周方向で取り囲む馬蹄状の凹部34が形成されると共に、この凹部34よりも砥石20寄りの位置に他の凹部35が形成されている。そして、この凹部34,35によって2つのポート34a,35aが構成されている。これらポート34a,35aは、吸着盤11によって保持されるウェーハWの内側領域に構成されている。このようにすることで、ウェーハWの外縁部では、ウェーハWとカバー31の隙間が狭くなり流速が大きくなる。また、流速を均等化する効果もあり、研削屑による汚染防止にとって好ましいものとなる。
なお、ポート32a,33a,34a,35aには純水供給装置40の純水供給パイプが連結されている。さらに、カバー31と吸着盤11との間にはパッキン等のシール材36が介装され、これによりカバー31と吸着盤11との隙間を閉塞し、純水が全てウェーハWの外縁部に向けて流れるようにしている。
【0022】
また、XYテーブル13上には回転テーブル12を囲繞するように排水槽50が設けられている。
【0023】
この研削機10においては、研削作業領域に純水を供給しつつ、砥石20とウェーハWの外縁部とを互いに摺接させることによって、研削加工を行うようになっている。
【0024】
このように構成された研削機10によれば、ウェーハWの表裏面を研削作業領域およびウェーハWの保持部を除いてカバー30,31で覆っているので、このカバー30,31によって、飛散した研削屑がウェーハWの表裏面に付着するのを効果的に防止できる。また、研削作業領域から離れた位置でウェーハWの表裏面とカバー30,31との間に純水を供給し、図4に示すように、該純水をポート33a,35aから砥石20に向けて集中して噴出させているので、砥石20の回転に伴う研削屑のウェーハWへの付着を極力防止できることになる。また、研削作業領域には、ポート33a,35aから純水が十分に供給されるので、研削屑や研削熱が効果的に除去できる。一方、ポート32a,34aから放射状に噴出させているので、より研削屑のウェーハWへの付着を防止できることになる。
【0025】
なお、ウェーハWを吸着盤11に取り付ける際、および取り出す際の研削屑、潤滑油のミスト、種々の塵埃の付着を防止するためには、研削加工前にスピンコータを用いて、ウェーハの表裏面をレジストで被覆しておくことが好ましい。また、このレジストとしては研削加工後、容易に剥離することができるものを使用することが好ましい。
【0026】
【実施例】
大口径ウェーハとして、直径が200mm、結晶方位指標はノッチである鏡面研磨されたウェーハを用い、これにサンプリング加工を施し、直径150mmのノッチ付きウェーハに加工した。但し、ウェーハの中心は200mmウェーハの中心より25mm偏移させた。サンプリング加工前のウェーハの電気的性質は、ウェーハ中心からの距離によって異なることが知られているが、この場合、もし中心部のみからサンプリングすれば、中心部の特性のみしか評価できず、もとのウェーハ全体(径方向全体)を評価したことにならない、つまり周辺25mmを評価したことにならないからである。
【0027】
カバーの外形は一部が直線状に欠けた円形(ほぼ「D」字状の形状)とし、円形部の直径は目的とする試料ウェーハの直径より10mm大きい160mmとした。また、カバーのウェーハ側の面には、純水の流路となる深さ5mmのポートを2箇所設けた。
また、砥石側の小さいポートでは砥石に集中する流れを形成し、大きいポートでは放射状の流れを形成した。
【0028】
次に、サンプリング加工の方法について説明すれば、ウェーハ表面にレジスト(ゴム+ビスアジド系(合成ゴム系)のフォトレジスト)を塗布し保護膜を形成した直径200mmウェーハを、その中心が吸着盤の中心と25mm偏芯するように位置決めした後、吸着盤に真空吸着で保持した。ウェーハとの間隙が500〜600μmになるようにカバーを取り付け、純水を、上側のカバーの2つのポートおよび下側のカバーの2つのポートへそれぞれ3リットル/minを供給した。
【0029】
そして、ウェーハを回転し、高速で回転する砥石の位置をXYテーブルで制御することにより、ウェーハの外径を150mmに縮小し、その縁部に面取り加工を施し、外周の特定箇所にノッチの形成と面取り加工を施し、試料ウェーハを得た。
【0030】
その後、カバーに付着したシリコン屑をシャワーで洗浄除去した後、純水を流し続けたまま、カバーを試料ウェーハから離し、真空吸着を解除したうえで、試料ウェーハを回収した。その後、レジストの剥離洗浄を行った後、電気特性を測定した。
【0031】
その結果を示せば次の通りである。
すなわち、研削中の純水の流れは、砥石の近傍では、砥石の高速回転により純水は飛散しているが、砥石の近傍以外では、カバーとウェーハが成す隙間により、純水が放射状に流出している。加工の初段階でウェーハがカバーよりはみ出している際は、純水はウェーハの表裏面を膜状で流れるが、加工が進行しウェーハがカバーより小さくなると、純水はカバーの端から、放物線を描いて膜状で落下する。つまり、砥石の近傍を除けば、純水の流れの方向はウェーハの中央側から外方へ向かうもののみであり、シリコン屑が、この流れに逆らってウェーハ中央部に達することはなくウェーハの表裏面にシリコン屑等は残存しなかった。
【0032】
さらに、汚染状況を確認するため、何の処理も施されていない直径200mmの研磨ウェーハと本発明を実施したウェーハ、つまり同じロットのウェーハにレジストを塗布し、前述した直径150mmへのサンプリング加工し、レジストを剥離し洗浄した試料ウェーハの品質評価を行った。
【0033】
光散乱法で測定したウェーハ表面のパーティクル密度、加熱気化ICP一MS法で測定したウェーハ表面の金属イオン濃度、並びにウェーハ表面に形成した熱酸化膜の耐圧と信頼性という電気特性とも差はなかった。
すなわち、本願によりウェーハの特性を変化させることなく、評価装置に適した大きさの試料ウェーハのサンプリング加工ができることが確認された。このことは、シリコン屑やその他の汚染のないウェーハの外縁部の加工ができることを意味する。
【0034】
また、前記した熱酸化膜の形成、並びに電気特性の測定という工程を経ても、試料ウェーハには破損、チップ、カケは全く発生しなかった。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明では薄板の面取り加工およびサンプリング加工において、いずれも研削屑等でウェーハの表裏面を汚染することなく、ウェーハの外縁部に研削加工を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研削機の概念図である。
【図2】上側カバーの平面図である。
【図3】下側カバーの平面図である。
【図4】純水の流れを示す図である。
【図5】従来の研削機の概略図である。
【符号の説明】
10 研削機
11 吸着盤(保持手段)
20 砥石
30,31 カバー
W ウェーハ

Claims (5)

  1. 砥石による研削加工によって、一面が吸着盤により真空吸着された薄板の外縁部の面取りを行うにあたり、前記薄板の表裏面のうち研削作業領域および前記吸着盤による吸着部を除いた大部分を、前記薄板の表裏面に対向する部分に凹部からなるポートが形成されたカバーで覆って、前記研削作業領域から離れた位置で前記ポートを通して前記薄板の表裏面と前記カバーとの間に純水を供給し、該純水を少なくとも前記砥石に向けて噴出させつつ、面取りを行うようにしたことを特徴とする薄板の加工方法。
  2. 前記純水をかけ流しすることを特徴とする請求項1記載の薄板の加工方法。
  3. 前記薄板に保護膜を形成した後に面取りを行うようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の薄板の加工方法。
  4. 砥石による研削加工によって、一面が吸着盤により真空吸着された薄板の外縁部の面取りを行うように構成された加工装置において、前記薄板の表裏面に対向する部分に凹部からなるポートが形成され、かつ、前記薄板の表裏面のうち研削作業領域および前記吸着盤による吸着部を除いた大部分を覆うカバーと、前記研削作業領域から離れた位置で前記ポートを通して前記薄板の表裏面と前記カバーとの間に純水を供給する純水供給手段とを備え、前記薄板の表裏面と前記カバーとの間に供給された前記純水を前記研削作業領域に向けて噴出させつつ、面取りを行うように構成されていることを特徴とする薄板の加工装置。
  5. 前記純水供給手段によって前記薄板の中央側から該薄板の外縁部に向けて前記純水をさらに供給するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の薄板の加工装置。
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