JP3893332B2 - チップドレッサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スポット溶接に使用する一対の電極チップを研磨するチップドレッサに関し、特に、研磨時に生ずる切粉が詰まったことを検知できるチップドレッサに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来のチップドレッサでは、スポット溶接用の一対の電極チップにおける相互の先端を挿入可能な研磨孔を、備えるとともに、研磨孔内に、回転時、挿入した一対のチップ先端を同時に研磨可能なカッタを、配設させて構成されていた。そして、カッタには、研磨時に発生する切粉を研磨孔外に排出可能に、研磨孔に沿って貫通する排出孔が形成されていた。
【0003】
しかし、従来のチップドレッサでは、切粉が排出孔から円滑に排出されずに残る場合があり、そのような場合には、その後の研磨時、一対の電極チップが円滑に研磨されず、研磨不良となっていた。
【0004】
しかしながら、従来のチップドレッサでは、切粉の詰まりを検知する装置を具備していなかった。
【0005】
そのため、スポット溶接が、通常、一対の電極チップを溶接ロボットのサーボガンに組み付けて、自動化されて行なわれており、チップの研磨作業と研磨後の溶接作業とが自動的に行なわれることから、上記のような研磨不良は、直ちに溶接不良を招くことから、対策が望まれていた。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するものであり、研磨時の切粉の詰まりを検知して、その後の研磨不良を防止することができるチップドレッサを提供することをと目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るチップドレッサは、スポット溶接用の一対の電極チップにおける相互の先端を、研磨孔に挿入させて、研磨孔内に配設されて回転するカッタに当てて研磨する構成とするとともに、
カッタが、研磨時に発生する切粉を研磨孔外に排出可能に、研磨孔に沿って貫通する排出孔を備えて構成されるチップドレッサであって、
非研磨時のカッタの回転時における排出孔の回転領域を覆うように配置されて、投光部と受光部とを有して切粉を検知可能な光透過型若しくは光反射型のセンサ部と、
センサ部からの、投光部からの光信号を受光部が受光した受光オン信号と、投光部からの光信号を受光部が受光しない受光オフ信号と、を入力可能な制御装置と、
を備えて、
制御装置が、排出孔の切粉による詰まりを、カッタの回転時において、光透過型のセンサ部からの連続する受光オフ信号を入力した際、若しくは、光反射型のセンサ部からの連続する受光オン信号を入力した際、に検知するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るチップドレッサでは、光透過型センサ部を使用する場合、非研磨時におけるカッタの回転時に、そのセンサ部における受光部と投光部とが、排出孔の回転領域を間にし、かつ、研磨孔の軸線に沿う両側に、配置されて、制御装置が、光透過型センサ部からの受光オン信号と受光オフ信号とを入力可能となる。
【0009】
そして、排出孔に切粉の詰まりが無ければ、光透過型センサ部における投光部の光信号は、排出孔を貫通して受光部に到達する状態と、排出孔の周縁部位に当たって遮られる状態と、を繰り返して、光透過型センサ部は、受光オン信号と受光オフ信号とを繰り返す信号を制御装置に出力する。
【0010】
一方、排出孔に切粉の詰まりがあれば、カッタの回転時、光透過型センサ部における投光部の光信号は、排出孔を貫通せずに切粉に遮られ、かつ、排出孔の周縁部位に当たって遮られることとなって、受光部に到達しない。すなわち、制御装置は、光透過型センサ部からの受光オフ信号を連続的に入力することとなる。
【0011】
そのため、制御装置は、光透過型センサ部からの連続する受光オフ信号を入力すれば、排出孔が切粉によって詰まっていることを検知できることから、別途、パトライト等の作業者が認知し易い認知手段を、作動させて、作業者に通報して、排出孔から、切粉を排出させることができる。
【0012】
また、光反射型センサ部を使用する場合、非研磨時におけるカッタの回転時に、そのセンサ部における受光部と投光部とが、排出孔の回転領域を覆うように、研磨孔の軸線に沿う一方側に配置されて、制御装置が、光透過型センサ部からの受光オン信号と受光オフ信号とを入力可能となる。
【0013】
そして、排出孔に切粉の詰まりが無ければ、光反射型センサ部における投光部の光信号は、排出孔を貫通して受光部に到達しない状態と、排出孔の周縁部位に当たって反射して受光部に到達する状態と、を繰り返して、光反射型センサ部は、受光オフ信号と受光オン信号とを繰り返す信号を制御装置に出力する。
【0014】
一方、排出孔に切粉の詰まりがあれば、カッタの回転時、光反射型センサ部における投光部の光信号は、切粉に当たって反射し、かつ、排出孔の周縁部位に当たって反射して、受光部に到達することとなる。すなわち、制御装置は、光反射型センサ部からの受光オン信号を連続的に入力することとなる。
【0015】
そのため、制御装置は、光反射型センサ部からの連続する受光オン信号を入力すれば、排出孔が切粉によって詰まっていることを検知できることから、別途、パトライト等の作業者が認知し易い認知手段を、作動させて、作業者に通報して、排出孔から、切粉を排出させることができる。
【0016】
したがって、本発明に係るチップドレッサでは、研磨時の切粉の詰まりを検知して、その後の研磨不良を防止することができる。
【0017】
そして、センサ部は、一対の電極チップを研磨孔の軸線上に配置させるように移動させた際に、電極チップ側の移動部材に押されて、復帰可能に、研磨孔から離脱する保持プレートに、保持させることが望ましい。
【0018】
このような構成では、一対の電極チップを、カッタで研磨するように、移動させた際、センサ部を保持した保持プレートが、移動部材に押されて、研磨孔からセンサ部を離脱させるように、移動される。そして、逆に、研磨後に、一対の電極チップとともに移動部材が、カッタから離れるように移動すれば、保持プレートが復帰して、センサ部の投光部と受光部とが、研磨孔に配置されて、切粉の詰まりの有無を検知することができる。すなわち、このような構成では、電極チップの研磨後に、自動的に、その直前の研磨時に発生した切粉の詰まりの有無を検知でき、溶接ロボットによる自動化されたスポット溶接作業に、好適に使用することができる。
【0019】
この場合、保持プレートが、移動部材に押されて移動する際の研磨孔を通過する領域に、排出孔側に突出して、切粉を排出可能なブラシを、備えて構成されていれば、排出孔に詰まった切粉をブラシで排出させることが可能となり、極力、切粉による排出孔の詰まりを防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態のチップドレッサ10は、図1〜3に示すように、ドレッサ本体11と、切粉検知装置30と、を備えて構成されている。ドレッサ本体11は、ハウジング12内に支持されて回転する研磨用カッタ20を配設させて、構成されている。
【0021】
実施形態の研磨用カッタ20は、図3・5・6に示すように、板状のカッタ本体27と、カッタ本体27を保持するホルダ21と、カッタ本体27をホルダ21に止めるための取付ねじ25と、を備えて構成されている。このカッタ20は、ドレッサ本体11の略円板状の回転駆動部14に取り付けられて、カッタ本体27の切刃27a・27aにより、一対の電極チップ1・2を研磨することとなる。
【0022】
なお、実施形態の場合には、研磨用カッタ20は、図3・4に示すように、上下方向で対向する電極チップ1・2に対応し、チップ研磨時の回転中心軸Yが、上下方向に沿って配置されている。
【0023】
ホルダ21は、図3〜6に示すように、チップ1・2の研磨する各先端の形状に対応して凹んだ受面22・23を上下に備えた略直方体形状として、回転中心軸Y付近から外周側に切り欠かれて、上下方向に貫通する一つの切欠き21aを備えて、構成されている。そして、切欠き21aにおけるホルダ21の回転方向後方側の端面に、カッタ本体27を取り付ける取付面24が、形成され、カッタ本体27が、取付面24にねじ25止めされている。
【0024】
カッタ本体27は、高速度工具鋼等の金属板から、ワイヤカッタにより形成された板状として、ホルダ21への取付固定時、上下の切刃27a・27aを、受面22・23に一致させるように、配置させることとなる。これらの切刃27a・27aは、カッタ20の回転時に、各チップ1・2の先端面の全域を研磨できるように、配置されている。
【0025】
そして、切刃27aに隣接する切欠き21a側の部位が、切粉を研磨孔15外に排出させる排出孔28としている。すなわち、ホルダ21に取り付けられたカッタ本体27における回転方向側の凹部が、排出孔28としている。この排出孔28は、カッタ20の回転時、停止していた時の排出孔28の開口が、排出孔28の周縁部位20a・20bで覆われて、排出孔28の一部でも、常時開口状態を維持しないように、構成されている。そして、実施形態の場合、カッタ20の各切刃27aが、それぞれ、研磨するチップ1・2に対して、一つとしていることから、切刃27aに隣接する排出孔28は、一つとしている。
【0026】
また、研磨用カッタ20を固定する回転駆動部14は、中央に貫通された研磨孔15を備え、取付ねじ17を利用して、研磨孔15内に、研磨用カッタ20を配設固定している。回転駆動部14は、図3・4に示すように、外周面に、歯車13に噛合する歯部16を備え、ドレッサ本体11のモータ18(図1・2参照)の回転駆動力が、歯車13に伝達され、歯部16を介在させて、回転駆動部14が、カッタ20とともに、回転中心軸Yを中心として、回転するように構成されている。研磨孔15の内周面には、カッタ20を回転時に押圧する押圧面15a・15aが形成されている。
【0027】
切粉検知装置30は、図1〜3に示すように、ハウジング12の下面から延びて、上方へ突出する支持軸32を有した取付ベース31と、支持軸32に支持される可動部35と、可動部35に保持された光透過型のセンサ部40と、制御装置45と、を備えて構成されている。
【0028】
実施形態の制御装置45は、ドレッサ本体11の側方に配置されて、センサ部40からの信号に基づいて、パトライト46を点灯させるように作動するとともに、ドレッサ本体11のモータ18の作動を制御したり、さらに、電極チップ1・2を保持する図示しないサーボガンやサーボガンを保持する図示しない溶接ロボット等の作動も制御して、溶接ロボットのスポット溶接作業全般を、制御している。
【0029】
さらに、実施形態の場合、制御装置45は、カッタ20の回転を確認するために、ドレッサ本体11のカッタ20の回転駆動部分である歯車13・歯部16・ホルダ21のいずれかの回転を検知するためのロータリエンコーダ等の回転確認センサを接続させており、モータ18を回転駆動させるように制御していても、カッタ20が回転していなければ、既述の回転確認センサからの信号を入力させて、パトライト46を点灯させるように、構成されている。
【0030】
可動部35は、切粉の検知時に、ハウジング12を間にした上下に、若干の隙間を有して配設される一対の保持プレート37(37U・37D)を備え、支持軸32を回動中心として、回動可能としている。また、可動部35は、支持軸32の周囲に配置されたねじりコイルばね33により、支持軸32を回動中心として、図1に示す時計方向に付勢されている。そして、可動部35は、取付ベース31に突設されたストッパ34に当接して、その位置が停止されている。
【0031】
各保持プレート37U・37Dは、上下に貫通する検出口37aを備えるとともに、三本の連結ピン36を使用して一体化されている。そして、ストッパ34によって停止された際、各保持プレート37U・37Dの検出口37aは、ドレッサ本体11の研磨孔15と一致する位置の上下に配置されるように、設定されている。
【0032】
さらに、各保持プレート37U・37Dの検出口37aには、それぞれ、光電スイッチからなる光透過型センサ部40の受光部42と投光部41とが、配設されている。これらの受光部42と投光部41とは、ストッパ34によって停止された状態で、カッタ20の回転時における排出孔28の回転領域を間にし、かつ、研磨孔15の軸線Yに沿う両側で、相互に対向するように、配置されることとなる。さらに詳しく述べれば、投光部41から出力される光信号の通過点Xは、図7に示すように、カッタ20の回転中心軸Y近傍で、かつ、中心軸Yから距離h(実施形態では、3mm程度)ずれた位置に配置されて、排出孔28に切粉Cが貯留されていない場合に、投光部41からの光信号が、排出孔28を通過して、受光部42に到達できるように、設定されている。
【0033】
そして、センサ部40は、投光部41からの光信号を受光部42が受光した場合には、受光オン信号を制御装置45に出力し、また、投光部41からの光信号を受光部42が受光しない場合には、受光オフ信号を制御装置45に出力するように、構成されている。
【0034】
なお、制御装置45は、排出孔28の切粉Cによる詰まりを、カッタ20の回転時において、センサ部40からの連続する受光オフ信号を入力した際に、検知し、その際、カッタ20の回転を停止させるとともに、パトライト46を点灯するように、構成されている。
【0035】
また、各保持プレート37U・37Dは、外周面に、円弧状の案内面37bを備えて構成されている。これらの案内面37bは、電極チップ1・2の研磨時、図示しない溶接ロボットが各チップ1・2を、研磨孔15の軸線Y上に配置させるように移動させた際に、電極チップ1・2側の移動部材4に押されて、ばね33による付勢力により復帰可能に、研磨孔15の両側から可動部35(各保持プレート37U・37D)が円滑に離脱できるように、所定の円弧状に形成されている。なお、移動部材4としては、実施形態の場合、チップ1・2自体としているが、他に、各チップ1・2を嵌めるサーボガンのシャンクやアーム等の部材を、利用してもよい。
【0036】
さらに、各保持プレート37U・37Dには、研磨孔15側の面に、ブラシ38が突設されている。各ブラシ38は、移動部材4に押されてプレート37U・37Dが移動する際の研磨孔15を通過する領域に配置されて、排出孔28側に突出し、排出孔28に残留している切粉Cを排出可能に、配設されている。
【0037】
実施形態のチップドレッサ10の使用態様を説明すると、まず、制御装置45が、図示しない溶接ロボットの作動を制御して、所定回数のスポット溶接を完了させれば、各電極チップ1・2を研磨する作業に移行させる。
【0038】
この研磨作業は、一対の電極チップ1・2を研磨孔15の軸線Y上に配置させて、回転するカッタ20にチップ1・2を上下から押圧させることにより、行なう。この時、移動部材(電極チップ1・2)4に押されて、図8に示すように、可動部35が、支持軸32を中心として、反時計方向に回転し、各電極チップ1・2が、研磨孔15の軸線Y上に配置される。ついで、サーボガンの作動により、各チップ1・2が、カッタ20側に押圧され、回転するカッタ20に研磨されることとなる。その際、通常は、切粉Cが生じても、その切粉Cは、排出孔28におけるチップ1・2の外周縁付近から落下することとなる。
【0039】
その後、カッタ20による研磨が完了すれば、研磨された各チップ1・2は、研磨孔15の軸線Y上に沿って、ドレッサ本体11の上下に配置され、さらに、研磨孔15の軸線Y上へ配置させたと逆方向に、移動されて、スポット溶接作業に復帰する。このチップ1・2の移動時、実施形態では、移動部材4の移動とともに、可動部35が、ばね33の付勢力により、ストッパ34に当接するまで、復帰する。
【0040】
可動部35が復帰すれば、光透過型のセンサ部40の受光部42と投光部41とが排出孔28の回転領域を間にする上下両側に配置されて、制御装置45が、センサ部40からの受光オン信号と受光オフ信号とを入力可能となる。
【0041】
そして、カッタ20が回転されて、排出孔28に切粉Cの詰まりが無ければ、センサ部40における投光部41の光信号は、排出孔28を貫通して受光部42に到達する状態(図7のB参照)と、排出孔28の周縁部位20a・20bに当たって遮られる状態(図7のA参照)と、を繰り返して、センサ部40は、受光オン信号と受光オフ信号とを繰り返す信号を、制御装置45に出力することとなる。制御装置45は、このようなセンサ部40からの受光オン信号と受光オフ信号とを繰り返す信号を入力すれば、排出孔28に切粉Cの詰まりが無いことを検知して、カッタ20の回転を停止させ、つぎのスポット溶接に移行することとなる。そして、チップドレッサ10は、所定回数のスポット溶接後におけるつぎのチップ1・2の研磨を、待つこととなる。
【0042】
一方、排出孔28に切粉Cの詰まりがあれば、カッタ20の回転時、センサ部40における投光部41からの光信号は、排出孔28を貫通せずに切粉Cに遮られ(図7のC参照)、かつ、排出孔28の周縁部位20a・20bに当たって遮られることとなって(図7のA参照)、受光部42に到達しない。すなわち、制御装置45は、センサ部40からの受光オフ信号を、連続的に入力することとなる。
【0043】
そのため、制御装置45は、センサ部40からの連続する受光オフ信号を入力すれば、排出孔28が切粉Cによって詰まっていることを検知できることから、作業者が認知し易い認知手段としてのパトライト46を点灯させて、作業者に通報し、かつ、カッタ20の回転を停止させることとなる。そして、作業者は、可動部35を研磨孔35から離脱させて、排出孔28から、切粉Cを排出させ、つぎのチップ1・2の研磨作業に備えればよい。
【0044】
したがって、実施形態のチップドレッサ10では、研磨時の切粉Cの詰まりを検知して、その後の研磨不良を防止することができる。
【0045】
なお、実施形態では、制御装置45によって、モータ18が回転駆動するように制御されていても、カッタ20が回転しなければ、排出孔28が切粉Cに詰まっていなくとも、制御装置45は、センサ部40からの連続する受光オフ信号(例えば、光信号の通過点Xが排出孔28の周縁部位20a・20bに配置されている場合)や、センサ部40から連続する受光オン信号(例えば、光信号の通過点Xが排出孔28に配置されている場合)を入力してしまい、誤った判断をしてしまう。しかし、制御装置45は、記述したように、カッタ20の回転駆動部分である歯車13・歯部16・ホルダ21のいずれかの回転を検知するためのロータリエンコーダ等の回転確認センサを接続させており、モータ18が回転駆動するように制御していても、カッタ20の回転が無ければ、その異常を検知して、パトライト46を点灯するように構成されていることから、上記のような誤判断を防止することができる。
【0046】
そして、実施形態では、センサ部40が、一対の電極チップ1・2を研磨孔15の軸線Y上に配置させるように移動させた際に、電極チップ1・2側の移動部材4に案内面37bを押され、ばね33により復帰可能として、研磨孔15の両側から離脱するように、保持プレート37U・37Dにより、保持されている。
【0047】
そのため、一対の電極チップ1・2を、カッタ20で研磨するように、移動させた際、センサ部40を保持した保持プレート37U・37Dが、移動部材4に押されて、研磨孔15の両側からセンサ部40を離脱させるように、移動される。そして、逆に、研磨後に、一対の電極チップ1・2とともに移動部材4が、カッタ20から離れるように移動すれば、保持プレート37U・37Dが復帰して、センサ部40の投光部41と受光部42とが、排出孔28の回転領域の両側に円滑に配置されて、切粉Cの詰まりの有無を検知することができる。すなわち、このような構成では、電極チップ1・2の研磨後に、自動的に、その直前の研磨時に発生した切粉Cの詰まりの有無を検知でき、溶接ロボットによる自動化されたスポット溶接作業に、好適に使用することができる。
【0048】
さらに、実施形態の場合、保持プレート37U・37Dには、移動部材4に押されて移動する際の研磨孔15を通過する領域に、排出孔28側に突出して、切粉Cを排出可能なブラシ38・38が、配設されている。そのため、排出孔28に詰まった切粉Cをブラシ38・38で排出させることが可能となり、極力、切粉Cによる排出孔28の詰まりを防止することができる。ちなみに、図例では、保持プレート37U・37Dの両方に、ブラシ38を配設させたが、例えば、上方の保持プレート37U側だけとなる片側だけに、ブラシ38を配設させてもよい。
【0049】
なお、実施形態の切粉検知装置30では、光透過型のセンサ部40を使用した場合を示したが、図9に示すように、光反射型のセンサ部40Aを使用してもよい。
【0050】
この光反射型のセンサ部40Aでは、受光部42と投光部41とが、排出孔28の回転領域を覆うように、研磨孔15の軸線に沿う一方側(図例では上方側)の保持プレート37Uに配置されて、排出孔28に詰まった切粉Cを検知可能としている。図例の場合には、投光部41からの光信号は、回転中心軸Yから3mm程度ずれた受面23側の切刃27a付近を通過点Xとして、切粉Cが無い場合には、さらに、下方側の保持プレート37Dの検出口37aを通過するように、設定されている。勿論、制御装置45は、光反射型センサ部40Aからの受光オン信号と受光オフ信号とを入力可能としている。
【0051】
このような構成では、排出孔28に切粉Cの詰まりが無ければ、光反射型センサ部40Aにおける投光部41の光信号は、排出孔28を貫通して受光部42に到達しない状態と、排出孔28の周縁部位20a・20bに当たって反射して受光部42に到達する状態と、を繰り返して、光反射型センサ部40Aは、受光オフ信号と受光オン信号とを繰り返す信号を制御装置に出力する。
【0052】
一方、排出孔28に切粉Cの詰まりがあれば、カッタ20の回転時、光反射型センサ部40Aにおける投光部41の光信号は、切粉Cに当たって反射し、かつ、排出孔28の周縁部位20a・20bに当たって反射して、受光部42に到達することとなる。すなわち、制御装置45は、光反射型センサ部40Aからの受光オン信号を連続的に入力することとなる。
【0053】
そのため、制御装置45は、光反射型センサ部40Aからの連続する受光オン信号を入力すれば、排出孔28が切粉Cによって詰まっていることを検知できることから、別途、パトライト46等の作業者が認知し易い認知手段を、作動させて、作業者に通報して、排出孔28から、切粉Cを排出させることができる。
【0054】
また、実施形態では、移動部材4の移動時、一対の保持プレート37U・37Dを備えた可動部35を、支持軸32を回転中心として回動させるように、構成したが、他に、可動部35を、移動部材4の移動方向に沿い、かつ、排出孔28の半径方向に、直線状に、往復移動させるように構成してもよい。
【0055】
さらに、実施形態では、電極チップ1・2を上下方向で研磨する構成としたが、勿論、一対の電極チップ1・2の対向方向に対応させて、研磨用カッタ20の回転中心軸(研磨孔15の軸線)Yを、上下方向以外の水平方向等に配置させても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のチップドレッサの概略平面図である。
【図2】実施形態のチップドレッサの概略部分正面図である。
【図3】実施形態のチップドレッサにおける概略縦断面図であり、図1のIII−III部位に対応する。
【図4】実施形態のチップドレッサにおけるドレッサ本体の回転駆動部と研磨用カッタとの組付状態の概略平面図である。
【図5】実施形態に使用する研磨用カッタの斜視図である。
【図6】実施形態に使用する研磨用カッタの分解斜視図である。
【図7】実施形態における切粉の検知時の状態を示す説明図である。
【図8】実施形態の保持プレートの移動状態を示す平面図である。
【図9】実施形態の変形例であり、光反射型のセンサ部を使用した状態を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
1・2…電極チップ、
4…移動部材、
10…チップドレッサ、
15…研磨孔、
20…カッタ、
28…排出孔、
37(37U・37D)…保持プレート、
38…ブラシ、
40…(光透過型の)センサ部、
40A…(光反射型の)センサ部、
41…投光部、
42…受光部、
45…制御装置、
Y…カッタの回転中心軸・研磨孔の軸線、
C…切粉。
Claims (3)
- スポット溶接用の一対の電極チップにおける相互の先端を、研磨孔に挿入させて、前記研磨孔内に配設されて回転するカッタに当てて研磨する構成とするとともに、
前記カッタが、研磨時に発生する切粉を前記研磨孔外に排出可能に、前記研磨孔に沿って貫通する排出孔を備えて構成されるチップドレッサであって、
非研磨時の前記カッタの回転時における前記排出孔の回転領域を覆うように配置されて、投光部と受光部とを有して前記切粉を検知可能な光透過型若しくは光反射型のセンサ部と、
該センサ部からの、前記投光部からの光信号を前記受光部が受光した受光オン信号と、前記投光部からの光信号を前記受光部が受光しない受光オフ信号と、を入力可能な制御装置と、
を備えて、
前記制御装置が、前記排出孔の切粉による詰まりを、前記カッタの回転時において、前記光透過型のセンサ部からの連続する前記受光オフ信号を入力した際、若しくは、前記光反射型のセンサ部からの連続する前記受光オン信号を入力した際、に検知するように構成されていることを特徴とするチップドレッサ。 - 前記センサ部が、前記一対の電極チップを前記研磨孔の軸線上に配置させるように移動させた際に、前記電極チップ側の移動部材に押されて、復帰可能に、前記研磨孔から離脱する保持プレートに、保持されていることを特徴とする請求項1に記載のチップドレッサ。
- 前記保持プレートが、前記移動部材に押されて移動する際の前記研磨孔を通過する領域に、前記排出孔側に突出して、前記切粉を排出可能なブラシを、備えて構成されていることを特徴とする請求項2に記載のチップドレッサ。
Priority Applications (1)
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