JP3892968B2 - 液圧発生用アクチュエータの取付け構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のブレーキやクラッチを液圧で作動する液圧マスタシリンダや、ペダル操作による入力を増大して液圧マスタシリンダを作動する倍力装置等の液圧発生用のアクチュエータを、車体前部側のエンジン室内に取付ける構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体前部のエンジン室内に、ブレーキやクラッチに用いる液圧マスタシリンダや倍力装置を取付ける構造として、例えば特開平6−211115号公報に示されるものがある。
この技術は、ダッシュパネルの乗員室側に固定され、ブレーキペダルを揺動可能に支持するペダルブラケットと、該ペタルブラケットをカウルパネルに分離可能に連結する連結手段と、前記ダッシュパネルの上端部を前記カウルパネルに支持させ、車体前部の衝突時に、前記ダッシュパネルのエンジン室側に固定されたブレーキブースタに作用する衝突エネルギーを、ダッシュパネルの上端部を傾倒させて吸収する傾倒手段とを備えており、車体前部が衝突し、エンジン室が潰れた場合には、エンジン室の構成部品が衝突エネルギーでエンジン室側のブレーキブースタを車体後方へ押し出し、更にブレーキブースタがダッシュパネルとペダルブラケットとを車体後方へ押し出して、ペダルブラケットとカウルパネルとの連結状態が解除されることにより、ブレーキブースタとダッシュパネルと共にペダルブラケットが傾動して、乗員室内で倍力装置に連結されたブレーキペダルがダッシュパネル側へ退避するとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成では、車体前部からの衝突エネルギーが、ブレーキブースタとダッシュパネルを通して、ペダルブラケットとカウルパネルの連結手段に連結状態を解除する方向に作用することが条件となるが、衝突エネルギーの伝わり具合によっては、ペダルブラケットとカウルパネルの連結状態が解除されないことがあり、ブレーキペダルを必ずしもダッシュパネル側へ退避させるとはいえない。また、連結手段や傾倒手段は、支持板に長孔やボルト,係止ピンを組合わせしたり、ダッシュパネルを蛇腹状に折り畳んだ構造が複雑なものとなり、製作工数が多く、コストのかかるものとなっていた。
【0004】
そこで本発明は、部品点数の少ない簡単な構造でありながら、乗員室内のペダルやプッシュロッド等が、車体前部方向からの外力で運転者方向へ突き戻されることのない液圧発生用アクチュエータの取付け構造を、低コストで製作することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的に従って、第1発明では、乗員室との間をダッシュパネルにて仕切った車体前部側のエンジン室内に、ブレーキやクラッチを液圧で作動する倍力装置や液圧マスタシリンダ等の液圧発生用のアクチュエータを取付ける液圧発生用アクチュエータの構造において、前記ダッシュパネルに開口部を設けて、該ダッシュパネルに前記開口部を覆うアクチュエータ取付け板の周囲を複数の連結手段を用いて取付けし、該アクチュエータ取付け板のエンジン室側面に前記アクチュエータを突設すると共に、該アクチュエータの中心軸を挟んで二分されるアクチュエータ取付け板のいずれか一方の連結手段を、車体前部方向からの外力が作用した際に一方の連結手段が他方の連結手段よりも先に破断して他方の連結手段を支点として前記アクチュエータ取付け板が折れ曲がるよう他方の連結手段よりも弱い強度に設定し、前記アクチュエータ取付け板の折れ曲がりによって、前記アクチュエータをアクチュエータ取付け板と共に車体前後方向から傾かせる。
【0006】
また第2発明では、乗員室との間をダッシュパネルにて仕切った車体前部側のエンジン室内に、ブレーキやクラッチを液圧で作動する倍力装置や液圧マスタシリンダ等の液圧発生用のアクチュエータを取付ける液圧発生用アクチュエータの構造において、前記ダッシュパネルのアクチュエータ取付け部の周囲に、連続部を残して半周以上囲う切り込みを設けると共に、該切り込みの連結強度を、前記アクチュエータを前記アクチュエータ取付け部に連結する連結強度よりも弱く設定し、車体前部方向からの外力が作用した際に、前記切り込みが破断して、前記ダッシュパネルが前記連続部を支点として折れ曲がりによって、前記アクチュエータをアクチュエータ取付け板と共に車体前後方向から傾かせる。
【0007】
上述の第1発明または第2発明によれば、エンジン室内の倍力装置や液圧マスタシリンダ等のアクチュエータに車体前部方向から外力が作用した場合に、アクチュエータに伝わった外力がアクチュエータ取付け板やアクチュエータ取付け部に作用し、アクチュエータ取付け板の一方の側の連結手段やダッシュパネルの切り込みを破断して、これらを車体前部方向から一方側へ傾かせる。これにより、アクチュエータ取付け板やアクチュエータ取付け部に取付けたアクチュエータが一方側へ傾いて、アクチュエータにつながれた乗員室内のプッシュロッドやペダル等を乗員室の側方やダッシュパネル側へ退避させるので、運転者側への突き戻しがない。
【0008】
更に、第3発明では、第1または第2発明のアクチュエータを、いずれか一方の連結手段またはダッシュパネルの切り込みが車体前後方向から破断し傾く方向へ傾けて配設する。本発明では、車体前部方向からの外力を受けたアクチュエータが傾け方向に倒れ易くなり、外力による運転者側へのペダル等の突き戻しが、より良好に回避される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各形態例を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、第1発明を適用した第1形態例を示し、車体前部側のエンジン室1とこれに続く乗員室2とはダッシュパネル3にて仕切られており、ダッシュパネル3のエンジン室側に液圧発生装置4が突設され、乗員室2に液圧発生装置4の一部とペダル5とが配設されている。
【0010】
ダッシュパネル3は、車体前後方向(図1の左右方向)に正対して鉛直方向に配設されており、液圧発生装置4とペダル5との間には、矩形の開口部3aが、車体前部方向からの外力で傾いた液圧発生装置4の一部を収容し得る大きさで設けられている。開口部3aの周縁角部には、4個のボルト孔3bが穿設されており、開口部3aを覆ってダッシュパネル3に取付けされるアクチュエータ取付け板6に、上述の液圧発生装置4が設けられている。液圧発生装置4は、倍力装置7と液圧マスタシリンダ8との液圧発生用の2つのアクチュエータよりなっており、ペダル5の踏み操作による入力を倍力装置7で増大し、該倍力装置7で増大した入力によって、ブレーキやクラッチの作動に必要な液圧を液圧マスタシリンダ8で発生するようになっている。
【0011】
倍力装置7は、エンジン室1に配設される大径のブースタシェル7aと、アクチュエータ取付け板6の挿通孔6aを通して乗員室2に配設される小径円筒状のバルブハウジング7bと、該バルブハウジング7bから突出配置されるプッシュロッド7cとよりなっている。ブースタシェル7aの前壁左右には2本のボルト9が突設され、同じくブースタシェル7aの後壁に4本のボルト10が、バルブハウジング7bを囲って突設されている。
【0012】
液圧マスタシリンダ8には、シリンダボディ8aの上部にリザーバ11を直結したリザーバ一体型が用いられており、倍力装置7と液圧マスタシリンダ8とは、ブースタシェル7aの前部にシリンダボディ8aを配置して、ブースタシェル7aのボルト9とナット12とを用いて中心軸L1上に直列に連結される。
【0013】
アクチュエータ取付け板6には、ダッシュパネル3の開口部3aよりも一回り大きな矩形の板材が用いられており、その中央には倍力装置7のバルブハウジング7bと同径の挿通孔6aが穿設され、外側の4つの角部にダッシュパネル取付け用のボルト孔6bが穿設されると共に、これら間に倍力装置取付用の4個のボルト孔6cが穿設されている。アクチュエータ取付け板6は、ダッシュパネル3の乗員室側面で開口部3aを覆いながら、外周縁をダッシュパネル3に重ね合わせし、外角部の4つのボルト孔6bをダッシュパネル3のボルト孔3bに位置わせして、ボルト13及びナット14とからなる4組の連結手段15a,15a,15b,15bを用いてダッシュパネル3に取付けされる。
【0014】
ダッシュパネル3に連結されたアクチュエータ取付け板6は、中央の挿通孔6aと内側のボルト孔6cとが、ダッシュパネル3の開口部3a内に位置し、倍力装置7のバルブハウジング7bを、挿通孔6aのエンジン室1側から挿通して、ブースタシェル7aの後壁をアクチュエータ取付け板6のエンジン室側面に接合し、ブースタシェル7aの4本のボルト10を、それぞれアクチュエータ取付け板6のボルト孔6cに挿通して、乗員室2側へ突出するボルト10にナット16を螺着することにより、倍力装置7と液圧マスタシリンダ8とが液圧発生装置4として、中心軸L1を車体前後線L2に合致させてアクチュエータ取付け板6に取付けされる。この取付けにより、倍力装置7のバルブハウジング7bが挿通孔6aから乗員室2内へ突出配置され、更にバルブハウジング7bから乗員室2へ突出するプッシュロッド7cの後端に、上端を図示しない車体側に揺動可能に枢支されるペダル5が支軸17を用いて連結される。
【0015】
アクチュエータ取付け板6をダッシュパネル3に連結する4組の連結手段15a,15a,15b,15bは、倍力装置7と液圧マスタシリンダ8の中心軸L1を挟んで上下に二分した場合に、中心軸L1から上側の2組が下側の2組の連結強度よりも弱く設定されている。この連結強度は、中心軸L1を挟んだ上下のボルト13とナット14の材質や軸径等を変えることによって設定され、車体前部の衝突など、車体前部方向(図1の左側)からの外力が液圧発生装置4のシリンダボディ8aの先端側に作用した場合に、液圧発生装置4からアクチュエータ取付け板6に伝わった外力によって、連結強度を弱めた中心軸L1から上半分の2組の連結手段15a,15aのボルト13またはナット14が、中心軸L1から下半分の2組の連結手段15b,15bよりも小さな外力で破断するようにしている。
【0016】
これにより、アクチュエータ取付け板6が、ダッシュパネル3の開口部3aを通して、下側の2組の連結手段15b,15bを支点に乗員室2側へ折れ曲り、液圧発生装置4が、その一部をダッシュパネル3の開口部3aより乗員室2側へ突出させながら、アクチュエータ取付け板6と共に車体前後方向から下方向へ傾き、乗員室2内のバルブハウジング7bやプッシュロッド7c,ペダル5を、図1の想像線の如く乗員室2の下方乃至はダッシュパネル方向へ退避させる。
【0017】
中心軸L1から上半分のアクチュエータ取付け板6内に位置する連結手段15a,15aの破断は、車体前部方向からの外力が、液圧発生装置4の中心軸L1上を推力として作用する場合や、中心軸L1を外れたオフセット荷重として作用した場合にも可能であり、いずれの場合も、上側の2組の連結手段15a,15aの破断により、バルブハウジング7bやプッシュロッド7c,ペダル5を確実に退避させて、運転者側への突き戻しを良好に回避することができる。
【0018】
このように本形態例は、ダッシュパネル3とアクチュエータ取付け板6とを連結する4組の連結手段15a,15a,15b,15bの連結強度を、液圧発生装置4の中心軸L1を境に変えるだけで上述の作用を行なうことができ、部品点数が多く複雑な連結手段や傾倒手段を用いていた従来のものと較べると、余分な製作工数と組付け工数が殆どかからないので、生産性と組付け性に優れており、しかも低コストでの提供が可能となる。
【0019】
図3及び図4は、第3発明を適用した第2形態例を示すもので、本形態例では、シリンダボディ20aの上部にリザーバ21を直結したリザーバ一体型の液圧マスタシリンダ20を単体でアクチュエータとして用いており、シリンダボディ20aの後端には、第2発明のダッシュパネル取付け部分となる菱形の取付けフランジ20bが、中心軸L1からリザーバ21側へ傾斜して設けられている。
【0020】
エンジン室1と乗員室2とを仕切るダッシュパネル22は、上述の第1形態例と同様に、車体前後方向(図3の左右方向)に正対して鉛直方向に配設されており、該ダッシュパネル22にアクチュエータ取付け部22aが設けられている。アクチュエータ取付け部22aは、上側に連続部22bを残しながら、ダッシュパネル22の乗員室側面に、液圧マスタシリンダ20の取付けフランジ20bを囲う大きさで切り込み23を入れて、該切り込み23の内側をアクチュエータ取付け部22aとしたもので、アクチュエータ取付け部22a内には、中央に挿通孔22cが、その両側に2つのボルト孔22dがそれぞれ穿設されている。
【0021】
液圧マスタシリンダ20は、取付けフランジ20bをアクチュエータ取付け部22aのエンジン室側面に接合し、取付けフランジ20bとアクチュエータ取付け部22aのボルト孔20c,22dを位置合わせし、これらボルト孔20c,22dとボルト24及びナット25を用いて、ダッシュパネル22に取付けされプッシュロッド26が乗員室2内に配設される。液圧マスタシリンダ20の取付けフランジ20bは、前述の如く中心軸L1に対してリザーバ側に傾斜しているため、液圧マスタシリンダ20は、中心軸L1を車体前後方向線L2から角度Θ分上傾させてアクチュエータ取付け部22aに取付けされる。
【0022】
ダッシュパネル22の切り込み23は、エンジン室側に僅かな肉厚を残した断面V字状の連続溝で形成されていて、液圧マスタシリンダ20をアクチュエータ取付け部22aに連結するボルト24及びナット25よりも弱い連結強度に設定されている。また、ダッシュパネル22の連続部22bは、車体前部方向からの外力を最初に受けるシリンダボディ20aの先端側よりもやや低い位置にあり、シリンダボディ20aの先端側に車体前部方向からの外力が作用した際に、液圧発生装置20とアクチュエータ取付け部22aとに、連続部22bの近辺を支点とする回転モーメントが、図3の時計方向に発生するようにしている。
【0023】
本形態例は、以上のように構成されており、ダッシュパネル22のアクチュエータ取付け部22aに中心軸L1を上傾して取付けられた液圧マスタシリンダ20は、車体前部方向からの外力がシリンダボディ20aの先端に倒れ荷重として作用し、更にシリンダボディ20aからダッシュパネル22のアクチュエータ取付け部22aに、図3の時計方向の回転モーメントとして作用する。これにより、ダッシュパネル22の切り込み23が破断し、アクチュエータ取付け部22aが連続部22bの近辺を支点にエンジン室1側へ折れ曲って、液圧マスタシリンダ20を更に上方向へ傾かせ、乗員室2内のプッシュロッド26やペダル5を、図3の想像線の如く乗員室2の下方乃至はダッシュパネル方向へ退避させる。
【0024】
本形態例は、液圧マスタシリンダ20の中心軸L1を、車体前後方向線L2から上方向へ角度Θ分傾けて配設しているので、車体前部方向からの外力が、車体前後方向線L2から外れたオフセット荷重として作用した外力にも、液圧マスタシリンダ20を車体前部方向から上方向へ確実に傾けて、運転者側へのバルブハウジング6bやプッシュロッド6c,ペダル5の突き戻しをより良好に回避することができる。更に本形態例は、第1形態例で用いたアクチュエータ取付け板が不要となるので、第1形態例よりも一層組付け性と経済性を向上することができる。
【0025】
尚、第1発明では、アクチュエータ取付け板をダッシュパネルのエンジン室側面に取付けることもできる。この場合には、連結手段の破断でアクチュエータ取付け板がエンジン室側に折れ曲って、液圧発生用のアクチュエータをアクチュエータ取付け板と共に傾かせることとなる。
【0026】
また、第1発明のダッシュパネルとアクチュエータ取付け板との連結手段として、第1形態例で示したボルト・ナット以外に溶接や接着剤を用いることもでき、これらを適宜組合わせすることもできる。更に、この連結手段は、アクチュエータの中心軸を挟んで二分されるいずれか一方を、車体前部方向からの外力で他方よりも先に破断させて、倍力装置や液圧マスタシリンダ等のアクチュエータをアクチュエータ取付け板と共に傾かせればよく、連結手段の切断は、車体下側や車体左右のいずれの側であってもよい。
【0027】
第2発明の切り込みは、少なくともアクチュエータのダッシュパネル取付け部分を半周以上囲っていれば、車体前部方向からの外力によって、切り込みに囲まれたアクチュエータ取付け部をエンジン室側または反エンジン室側へ傾かせることが可能で、アクチュエータ取付け部は、僅かな部分がダッシュパネルとつながっていればよい。更に切り込みの形状は、第2形態例のV字溝以外の溝や、ダッシュパネルを貫通するスリットをミシン目の如く断続させてもよい。
【0028】
また第3発明では、第1発明または第2発明の倍力装置や液圧マスタシリンダ等のアクチュエータを、予め車体前後方向から側方へ傾けて配設しておくことにより、アクチュエータに車体前部方向から外れたオフセット荷重として作用する外力にも、アクチュエータを傾き方向へ確実に倒して、運転者側へのペダル等の突き戻しを良好に回避することができる。更に、第1発明のアクチュエータ取付け板や第2発明のアクチュエータ取付け部自体を、車体前後方向から側方へ傾けておくこともできる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、第1発明または第2発明によれば、ダッシュパネルとアクチュエータ取付け板との連結手段の連結強度を一部変えたり、ダッシュパネルに切り込みを入れる等の簡単な構造で、乗員室内のペダルやプッシュロッド等を運転者側より確実に退避させて、運転者側への突き戻しを良好に回避することができ、部品点数が多く複雑な連結手段や傾倒手段を用いていた従来のものと較べると、余分な製作工数も組付け工数もかからないので、生産性と組付け性に優れており、しかも低コストでの提供が可能となる。
【0030】
また、第3発明によれば、車体前部方向から様々な角度のオフセット荷重としてアクチュエータに作用する外力にも、初期段階でアクチュエータを連結手段のいずれか一方またはダッシュパネルの切り込みが破断して傾く方向へ倒して確実性を高めて、運転者側へのペダルやプッシュロッド等の突き戻しを良好に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例を示すアクチュエータ取付け状態の正面図
【図2】本発明の第1形態例を示す要部側面図
【図3】本発明の第2形態例を示すアクチュエータ取付け状態の正面図
【図4】本発明の第2形態例を示す要部側面図
【符号の説明】
1…エンジン室
2…乗員室
3,22…ダッシュパネル
3a…開口部
3b,6b,6c,22d…ボルト孔
4,20…液圧発生装置
5…ペダル
6…アクチュエータ取付け板
6a,22c…挿通孔
7…倍力装置(本発明の液圧発生用アクチュエータ)
7a…ブースタシェル
7b…バルブハウジング
7c,26…プッシュロッド
8,20…液圧マスタシリンダ(本発明の液圧発生用アクチュエータ)
8a,20a…シリンダボディ
9,10,13,24…ボルト
12,14,16,25…ナット
15a,15b…ボルト13とナット14よりなる連結手段
17…支軸
20b…取付けフランジ(第2発明のダッシュパネル取付け部分)
22a…アクチュエータ取付け部
22b…連続部
23…切り込み
L1…液圧発生装置4の中心軸
L2…車体前後方向線
Θ…液圧マスタシリンダ20の傾斜角
Claims (3)
- 乗員室との間をダッシュパネルにて仕切った車体前部側のエンジン室内に、ブレーキやクラッチを液圧で作動する倍力装置や液圧マスタシリンダ等の液圧発生用のアクチュエータを取付ける液圧発生用アクチュエータの構造において、前記ダッシュパネルに開口部を設けて、該ダッシュパネルに前記開口部を覆うアクチュエータ取付け板の周囲を複数の連結手段を用いて取付けし、該アクチュエータ取付け板のエンジン室側面に前記アクチュエータを突設すると共に、該アクチュエータの中心軸を挟んで二分されるアクチュエータ取付け板のいずれか一方の連結手段を、車体前部方向からの外力が作用した際に一方の連結手段が他方の連結手段よりも先に破断して他方の連結手段を支点として前記アクチュエータ取付け板が折れ曲がるよう他方の連結手段よりも弱い強度に設定し、前記アクチュエータ取付け板の折れ曲がりによって、前記アクチュエータをアクチュエータ取付け板と共に車体前後方向から傾かせることを特徴とする液圧発生用アクチュエータの取付け構造。
- 乗員室との間をダッシュパネルにて仕切った車体前部側のエンジン室内に、ブレーキやクラッチを液圧で作動する倍力装置や液圧マスタシリンダ等の液圧発生用のアクチュエータを取付ける液圧発生用アクチュエータの構造において、前記ダッシュパネルのアクチュエータ取付け部の周囲に、連続部を残して半周以上囲う切り込みを設けると共に、該切り込みの連結強度を、前記アクチュエータを前記アクチュエータ取付け部に連結する連結強度よりも弱く設定し、車体前部方向からの外力が作用した際に、前記切り込みが破断して、前記ダッシュパネルが前記連続部を支点として折れ曲がりによって、前記アクチュエータをアクチュエータ取付け板と共に車体前後方向から傾かせることを特徴とする液圧発生用アクチュエータの取付け構造。
- 前記アクチュエータを、前記いずれか一方の連結手段または前記ダッシュパネルの切り込みが車体前後方向から破断し傾く方向へ傾けて配設したことを特徴とする請求項1または2に記載の液圧発生用アクチュエータの取付け構造。
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- 1998-04-23 JP JP11337998A patent/JP3892968B2/ja not_active Expired - Fee Related
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