JP3892923B2 - 実体顕微鏡およびそれに用いる実体顕微鏡用コンバージョンレンズ - Google Patents

実体顕微鏡およびそれに用いる実体顕微鏡用コンバージョンレンズ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は実体顕微鏡用のコンバージョンレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
実体顕微鏡は、物体を左右眼独立で観察するためのもので、大別して次の二つのタイプのものがある。その一つは図11に示すような構成のもので、左右の両光軸が所定の角度をもって左右対称に配置された二つの観察光学系を備えたグリノー式実体顕微鏡である。他の実体顕微鏡は図12に示すように、射出光束がアフォーカル像を作るように配置された左右共通の単一の対物レンズとその像を左右眼で観察するために対物レンズの後方に左右対称に配置された二つの観察光学系を備えたもので、ガリレオ式実体顕微鏡である。
【0003】
これらの実体顕微鏡は、いずれも一般の光学顕微鏡とは異なり左右眼の夫々の専用光路を有するため標本を肉眼で見るように立体視できる。
【0004】
したがって、このような実体顕微鏡は、凹凸のあるICチップ等のように部分的に厚みが異なっている物体の観察に有効であり、特に細胞の核のように中心部とその周辺部の厚さが極端に異なる標本を観察しながらその核に何らかの物質を注入するマニピュレーションの操作等を行なうのに適している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような実体顕微鏡は、一般の光学顕微鏡より倍率が低いために、光学顕微鏡ほど大きく標本を拡大して観察することは出来ない。現在製品化されている実体顕微鏡のうち、光学系顕微鏡の対物レンズの倍率に相当する実体顕微鏡における対物レンズとズームレンズとの両方の倍率を掛け合わせた倍率は、最高のものでガリレオ式実体顕微鏡の場合約16倍、グリノー式実体顕微鏡で約22倍であり、光学顕微鏡の倍率に比べると小さい。
【0006】
このように、一般に実体顕微鏡は、倍率が低いために、例えば生物の細胞核に何らかの物質を注入する等のマニピュレーションの操作を実体顕微鏡を用いて行なうことは難しく、倍率の高い一般の顕微鏡にて観察しながら行なっている。
【0007】
しかし、光学顕微鏡にて観察する場合、核中心部に焦点を合わせると周辺部には焦点が合わず像がぼけることがある。このような場合、顕微鏡対物レンズの開口数を小さくすると焦点深度が深くなり中心部と周辺部とを同時に観察しやすくなるが、中心部と周辺部とを同一面内にて観察し得るだけで、立体的に観察することはできない。
【0008】
しかし、このように同一平面内で観察しながら細胞核に針を挿入する場合、針と細胞との距離が判断しにくく、光学顕微鏡にて観察しながらマニピュレーションの操作を確実に行なうことはできない。
【0009】
そのために、比較的大きな標本は、実体顕微鏡により観察し、実体顕微鏡では観察できないような小さな標本のみを倍率の高い光学顕微鏡にて観察することが考えられる。しかし、小さな標本は一般の光学顕微鏡にて観察するために立体的には観察できず、その上、このように実体顕微鏡と一般の顕微鏡とを使い分ける方法は、2台の顕微鏡を必要とし、そのため、より広い収納空間が必要になる。また、観察の途中で顕微鏡を変更することは、夫々の顕微鏡によってその操作方法が異なるために、標本の位置を移動させる操作または標本にピントを合わせるためのステージの上下動操作等に慣れるのに時間がかかり作業性が悪くなる。
【0010】
又、上記のマニピュレーションの操作を行なうことのほか、例えばICチップのゴミの検査等においても、高倍率でしかも立体観察を行なうことが出来ればより効率的に作業を行なうことができる。したがって、高倍率の実体顕微鏡の有効性は極めて大である。
【0011】
実体顕微鏡の倍率を高くするための方法として、対物レンズ又はズームレンズの倍率を高くすることが考えられる。
【0012】
しかし、ズームレンズの倍率を高くすると、ズームレンズの全長が長くなり、又光束が太くなるためにレンズの外径が大きくなり、そのためズームレンズが大型化しこれを組込むための大きなスペースが必要になる。したがって、実体顕微鏡自体が大型になり、システム的に又収納的に不利になる。またズームレンズの全長が長くなるとアイポイントが高くなり操作性が悪くなる。又ズームレンズの倍率を高くすると光学性能上対物レンズの倍率を高くできない。
【0013】
一方、対物レンズの倍率を高くすると、ズーム高倍時から低倍時までのすべての状態において光学性能を良好に保つためには、レンズの枚数を増加させたり、レンズの外径を大きくしなければならず製造コストが高くなり高価な実体顕微鏡になる。
【0014】
特に、すべてのズーム状態において軸上から軸外までの光学性能を良好に保った対物レンズで現在知られている2倍程度の倍率以上の倍率の実体顕微鏡用対物レンズを設計することは非常に困難である。このような高倍率の実体顕微鏡用対物レンズを実現するためには、組合わせるズームレンズの倍率を低くする必要がある。現在製品化されている対物レンズの最高倍率は、ズームレンズの倍率が7.5倍の場合、2倍程度である。
【0015】
このように、ズームレンズの倍率を高くすると対物レンズの倍率を充分に高くすることができず又対物レンズの倍率を高くするとズームレンズの倍率を充分高くすることができない。つまり、実体顕微鏡においてはズームレンズと対物レンズの倍率を掛け合わせた倍率を高くすることは困難であった。
【0016】
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、総合倍率を高くし得る実体顕微鏡及び実体顕微鏡の総合の倍率を高くするために用いられるコンバージョンレンズを提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の実体顕微鏡及び実体顕微鏡用コンバージョンレンズは、左右一対の観察光学系を有する実体顕微鏡の対物レンズと標本との間に着脱可能に配置することを特徴とする。
本発明の実体顕微鏡は、標本からの光を対物レンズ及び左右一対の観察光学系で所定の倍率で観察することができる実体顕微鏡において、前記対物レンズを収納する円筒状の対物レンズ用保持枠と、この対物レンズ用保持枠の標本側に配置され、配置された際に前記所定の倍率より高倍で観察できるためのコンバージョンレンズ用レンズと、このコンバージョンレンズ用レンズを収納し、前記対物レンズ用保持枠の標本側で着脱可能に装着できる、標本側が円錐状のコンバージョンレンズ用保持枠を具備することを特徴とする。
また、本発明の実体顕微鏡用コンバージョンレンズは、標本からの光を対物レンズ及び左右一対の観察光学系で所定の倍率で観察することができる実体顕微鏡の標本側に装着する実体顕微鏡用コンバージョンレンズにおいて、前記対物レンズを収納する円筒状の対物レンズ用保持枠の標本側に配置され、配置された際に前記所定の倍率より高倍で観察できるためのコンバージョンレンズ用レンズと、このコンバージョンレンズ用レンズを収納し、前記対物レンズ用保持枠の標本側で着脱可能に装着できる、標本側が円錐状のコンバージョンレンズ用保持枠を具備することを特徴とする。
【0018】
本発明の実体顕微鏡用コンバージョンレンズによれば、これを実体顕微鏡の対物レンズと標本の間に挿入することによって、実体顕微鏡の総合の倍率を従来にない極めて高いものとし、極めて小さい標本を拡大ししかも立体的に観察し得るもので、これにより微小物体におけるマニピュレーション操作等を可能にしたものである。
【0019】
又、コンバージョンレンズを対物レンズと標本との間より除去することにより、観察物体を広い視野にて観察し得るようにして物体を全体として把握し得るものである。
【0020】
又、本発明の実体顕微鏡用コンバージョンレンズは、ズーム光学系等の変倍機構を備えた観察光学系を有する実体顕微鏡の対物レンズと標本との間に着脱可能に配置するもので、観察光学系を含めた全体の収差が、変倍機構の変倍範囲の中心の倍率よりも少なくとも高い倍率にて良好に補正されるようにしたものである。
【0021】
上記コンバージョンレンズの場合、特に変倍機構の変倍範囲の最も倍率の高い領域において収差が良好に補正されていることが望ましい。
【0022】
このように、本発明のコンバージョンレンズを変倍機構を有する観察光学系を備えた実体顕微鏡に使用する場合は、変倍機構の倍率の低い領域において本発明のコンバージョンレンズを挿入しても総合の倍率はあまり増加せず、コンバージョンレンズを用いることによるメリットが少ない。したがって、本発明のコンバージョンレンズは、変倍機構の倍率の高い領域にて用いることが極めて効果的である。
【0023】
一方コンバージョンレンズを使用する実体顕微鏡の変倍範囲全体にわたって全体の収差が良好に補正されるように設計するよりも、一部の領域において全体の収差が良好に補正されるようにする方が、収差補正が容易であり又少ないレンズ枚数での簡単な構成にて実体顕微鏡とコンバージョンレンズを組合わせた全体の収差が良好に補正されたコンバージョンレンズを実現し得るメリットを有する。この場合、少なくとも変倍範囲の中心よりも高い倍率である領域内にて全体の収差が良好になるようにすることが望ましく、特に最も高い倍率付近にて全体の収差が良好に補正されていることが好ましい。
【0024】
又、本発明のコンバージョンレンズは、物体側より順に正の屈折力の第1レンズ群と、メニスカス形状の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群の3群構成にすることが望ましい。このようにコンバージョンレンズ中にメニスカス形状のレンズを配置することにより像面湾曲等の収差を良好に補正し得る。
【0025】
又、三つのレンズ群すべてを単レンズにて構成すれば少ない枚数にてレンズ系を構成し得るが、1つのレンズ群を複数のレンズにて構成することも可能である。例えば第2レンズ群を接合レンズにし、メニスカス形状の接合レンズとすれば像面湾曲等の収差のほか色収差の補正にとっても好ましい。
【0026】
又本発明のコンバージョンレンズは、前記3群のレンズ構成としそのうちの第2レンズ群のメニスカスレンズを凸面を物体側に向けた構成にすれば、像面湾曲等の収差の補正と共に、長い作動距離を確保しつつレンズ系全体を簡単な構成になし得る。
【0027】
又本発明のメニスカスレンズにおいて、最も物体側の面を平面又は凹面にすれば、十分なNAを確保しかつ作動距離を長くし得るので好ましい。
【0028】
又本発明のコンバージョンレンズにおいて、最も物体側のレンズの外径を他のレンズの外径よりも小にすることにより、コンバージョンレンズ先端の形状を細く出来、顕微鏡による拡大観察をしながらの作業が容易になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実体顕微鏡用コンバージョンレンズの実施の形態について述べる。
【0030】
本発明の第1の実施の形態は、図1乃至図3に示す通りである。これら図のうち図1はこの第1の実施の形態のコンバージョンレンズ1と対物レンズ2とを組合わせた光学系の構成を示し、図2は本発明のコンバージョンレンズ1を用いた実体顕微鏡の全体の光学系の概要を示す図、図3はコンバージョンレンズ1と対物レンズ2のレンズ保持枠を示す図で、コンバージョンレンズ1と対物レンズ2を着脱可能に結合させた構成を示す図である。
【0031】
前記の図2に示す実体顕微鏡は、標本10からの光線は、コンバージョンレンズ1と対物レンズ2とを通り平行光となり、更にアフォーカルのズームレンズを通って平行光で射出し、結像レンズ4により結像される。この結像レンズ4による像を左右の接眼レンズ5,6を通して観察し得るように構成されている。
【0032】
この図2に示す光学系において、コンバージョンレンズを光路より除去すれば元の実体顕微鏡の倍率にて標本10を観察でき、図2のようにコンバージョンレンズ1を装着すれば拡大された倍率にて観察できる。
【0033】
図1は、この第1の実施の形態のコンバージョンレンズ1と対物レンズ2とを組合わせた光学系の実施例1の断面図で、この実施例のデータは下記の通りである。
1 =-249.244 d1 =2.9 n1 =1.83400 ν1 =37.17
2 =61.037 d2 =8.6 n2 =1.49700 ν2 =81.61
3 =-14.328 d3 =0.4
4 =39.243 d4 =22.3 n3 =1.49700 ν3 =81.61
5 =-43.481 d5 =3.4 n4 =1.71850 ν4 =33.52
6 =64.339 d6 =2.7
7 =-6321.393 d7 =4.0 n5 =1.75500 ν5 =52.33
8 =32.302 d8 =9.9 n6 =1.72342 ν6 =37.95
9 =-85.233 d9 =2.0
10=137.710 d10=9.8 n7 =1.62280 ν7 =57.05
11=-65.473 d11=1.1
12=-55.905 d12=5.5 n8 =1.64450 ν8 =40.82
13=55.905 d13=11.3 n9 =1.49700 ν9 =81.61
14=-110.616 d14=2.1
15=59.222 d15=21.3 n10=1.65016 ν10=39.39
16=-33.156 d16=5.5 n11=1.64450 ν11=40.82
17=51.848 d17=4.3
18=248.625 d18=6.8 n12=1.48749 ν12=70.21
19=-87.040
ただし、r1,r2,・・・はレンズ各面の曲率半径、d1,d2,・・・は各レンズの肉厚およびレンズ間隔、n1,n2,・・・は各レンズの屈折率、ν1,ν2,・・・は各レンズのアッベ数である。
この実施例1に示すように、本発明は、倍率を拡大するためのコンバージョンレンズ1が標本10と対物レンズ2との間に配置されている。このコンバージョンレンズ1のレンズ構成は、標本側から順に、凹レンズと凸レンズとを接合した正の屈折力の第1レンズ群G1と、凸レンズと凹レンズとを接合したメニスカス形状の接合レンズの第2レンズ群G2と、凹レンズと凸レンズとを接合した接合レンズの正の屈折力の第3レンズ群G3とにて構成された3群構成である。
【0034】
又、図3のようにコンバージョンレンズ1を保持する枠11の対物レンズ側とは、対物レンズ2の保持枠12の先端側と結合されてねじ部13により固定されており、それによりコンバージョンレンズ1が対物レンズ2に着脱自在になっている。このコンバージョンレンズ1の外径は、ズーム倍率が最低の時の像高のほぼ半分の像高が結像できるくらいの有効径を確保し得る大きさである。
【0035】
この実施例1の光学系においては、コンバージョンレンズ1を装着することにより、実体顕微鏡の総合倍率は、コンバージョンレンズ装着前の総合倍率の約2.5倍に拡大できる。
【0036】
実施例1のコンバージョンレンズは、正の屈折力の第1レンズ群G1と正の屈折力の第3レンズ群G3の間にメニスカス形状の第2群を配置することにより、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3で発生する収差を効果的に補正するようにしている。またこの第2レンズ群G2を設けたことにより作動距離(WD)を長くしている。
【0037】
また、前述のようにこのコンバージョンレンズの外径は、ズーム最低倍率の時の像高のほぼ半分にしてあるので、図3に示すように標本10からの角度θが40°であり、マニピュレーターを操作する時、針とコンバージョンレンズが干渉するのを極力防止し得る構造になっている。しかも、コンバージョンレンズ1の外径が小さいので、実体顕微鏡から目を外して直接標本を目視する場合、僅かに目を標本側へ移動するだけでよく、操作上極めて便利である。
【0038】
図4は、図3に示すコンバージョンレンズ1の変形例であって、コンバージョンレンズを構成する各レンズの外径を小さくすることによって角度θを大きくしたもので、θ=50°である。
【0039】
実施例1の光学系の収差状況は図5に示す通りで、(A)がコンバージョンレンズ1と対物レンズ2とを組合わせた時の又(B)が対物レンズ2の収差曲線図で、いずれも非点収差およびコマ収差である。これら収差曲線図は、逆追跡によるものつまり像側(図1の右側)より平行光線を入射させて物体面上に結像させる時のものである。
図5の(A)、(B)より明らかなようにコンバージョンレンズと対物レンズとを組み合わせた時と、対物レンズのみの時とで、収差曲線が同様の形状をしている。つまり本発明のコンバージョンレンズを装着することにより対物レンズの収差レベル(光学性能)を維持したまま、倍率を高くすることができる。また、この実施例のようにコンバージョンと対物レンズとを夫々収差を良好に補正すれば、異なるコンバージョンレンズと対物レンズの組み合わせが可能になり、しかもコンバージョンレンズと対物レンズとを組み合わせたレンズ系も良好な光学性能を維持し得る。
即ち本発明のコンバージョンレンズは、像の見えの上で許される収差のレベル以上に厳しいレベルまでに収差補正を行なっており、したがって上記実施例に示すように対物レンズに装着した状態での収差が極めて良好であり、又前述のように特別に設計された対物レンズはなく他の異なる対物レンズと組み合わせてもトータルの収差状況は極めて良好に維持される。
【0040】
図6は本発明の実体顕微鏡用コンバージョンレンズの実施例2の断面図で、図1と同様にコンバージョンレンズ1’と実施例1の対物レンズと同じ対物レンズ2とを組合わせた状態の光学系を示すものである。この実施例2の光学系のレンズデーターは下記の通りである。
1 =-50.242 d1 =6.5 n1 =1.51633 ν1 =64.15
2 =-102.722 d2 =6.8 n2 =1.62280 ν2 =57.04
3 =-13.505 d3 =0.4
4 =30.245 d4 =19.4 n3 =1.49700 ν3 =81.61
5 =-19.424 d5 =5.1 n4 =1.71850 ν4 =33.52
6 =56.501 d6 =2.7
7 =584.034 d7 =5.3 n5 =1.77250 ν5 =49.60
8 =32.537 d8 =8.6 n6 =1.72342 ν6 =37.95
9 =-58.803 d9 =2.8
10=139.139 d10=8.7 n7 =1.64100 ν7 =56.93
11=-79.696 d11=1.2
12=-63.420 d12=5.5 n8 =1.64450 ν8 =40.82
13=51.128 d13=12.2 n9 =1.49700 ν9 =81.61
14=-121.073 d14=1.3
15=55.650 d15=21.5 n10=1.65016 ν10=39.39
16=-35.247 d16=5.5 n11=1.64450 ν11=40.82
17=48.693 d17=3.9
18=161.881 d18=7.4 n12=1.48749 ν12=70.21
19=-94.076
上記実施例2のコンバージョンレンズは、標本側から順に、凹レンズと凸レンズの接合レンズの正の屈折力の第1レンズ群G1と、凸レンズと凹レンズの接合レンズのメニスカス形状レンズの第2レンズ群G2と、凹レンズと凸レンズを接合した接合レンズの正の屈折力の第3レンズ群G3とよりなる3群構成である。この実施例2の光学系は、コンバージョンレンズを装着する前の実体顕微鏡の総合倍率を、コンバージョンレンズを装着することにより3倍拡大することができる。
【0041】
図7乃至図9は、本発明の第2の実施の形態を示すもので、コンバージョンレンズを対物レンズに装着する時の装着手段を示すもので、この装着手段が第1の実施の形態と異なる。
【0042】
この第2の実施の形態は、コンバージョンレンズの保持枠25の対物レンズ側にカギ受け部26を設けたもので、一方対物レンズの保持枠27のコンバージョンレンズ側にはカギ部28を設けてある。そして、カギ部28とカギ受け部26とは軽く嵌合し得るように設定されている。又図8は対物レンズのコンバージョンレンズと結合する側を示すもので、この図に示すように、保持枠27にはストッパー部30が形成されている。又図9はコンバージョンレンズの対物レンズと結合する側を示す図で保持枠25の突起部31が当接することにより、コンバージョンレンズと対物レンズとの光軸が一致するように設定されている。以上の構造のコンバージョンレンズを対物レンズにそのカギ受け部26にカギ部28を嵌合した後に固定ビス29により両者の位置関係を固定する。このような構造により、コンバージョンレンズを対物レンズに対し簡単に着脱し得る。
【0043】
図10は、本発明の第3の実施の態様を示すもので、コンバージョンレンズを対物レンズへ固定する手段が他の第1、第2の実施の態様とも異なっている。
【0044】
図10に示すように、対物レンズ2の側方には回転軸39を有する円盤38が、この回転軸39を中心に回転し得るように構成されている。この円盤38にはコンバージョンレンズ1の他に別のコンバージョンレンズ36が着脱可能に取付けられている。
【0045】
上記のような構成の実体顕微鏡において、円盤38を回転軸39のまわりに回動させるとコンバージョンレンズ36の光軸を対物レンズ2の光軸に一致させることが出来、これによりコンバージョンレンズ1よりコンバージョンレンズ36に切り換えることができる。
【0046】
この第3の実施の形態は、円盤38に倍率の異なる複数のコンバージョンレンズを取付けておき、円盤38を回動させることによって必要なコンバージョンレンズを用いての観察を行なうことが出来る。これにより実体顕微鏡の総合倍率を複数の異なった倍率に拡大し得るため、観察に最も適した倍率での観察が可能になる。又、円盤38に対物レンズ2のみによる観察を可能にする穴を設けることにより対物レンズ2のみによる観察が可能になる。つまり、この実施の形態の実体顕微鏡によれば、対物レンズ2のみによる低倍率での比較的広い視野での観察、コンバージョンレンズを加えての高倍での観察であって複数のもののうち適当な倍率のコンバージョンレンズを選択しての観察を切換えて行なうことができる。
【0047】
以上述べた本発明の実態顕微鏡用コンバージョンレンズは、特許請求の範囲の各請求項に記載するものの他、下記の各項に記載する構成のコンバージョンレンズも本発明の目的を達成し得ることは明らかである。
【0048】
(1)特許請求の範囲の請求項1に記載するレンズ系で、第2群のメニスカスレンズが凸面を物体側に向け配置されていることを特徴とする実体顕微鏡用コンバージョンレンズ。
【0049】
(2)特許請求の範囲の請求項3に記載するレンズ系で、最も物体側の面が平面又は凹面であることを特徴とする実体顕微鏡用コンバージョンレンズ。
【0050】
(3)特許請求の範囲の請求項1に記載するレンズ系で、最も物体側のレンズの外径が他のレンズの外径よりも小であることを特徴とする実体顕微鏡用コンバージョンレンズ。
【0051】
【発明の効果】
本発明は、標本と対物レンズとの間に光学系(コンバージョンレンズ)を配置することにより、総合倍率を高くするもので、これによって極めて小さな物体を十分に拡大ししかも立体的に観察し得る。又標本と対物レンズの間に配置する光学系は、着脱可能又は切換え可能であるため必要に応じて低倍率と高倍率の切換え又は高倍率であって異なる適宜な倍率での切換えが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の対物レンズとを組合わせた状態における断面図
【図2】本発明のコンバージョンレンズを用いた実体顕微鏡の光学系の概要を示す図
【図3】本発明の実施例1と対物レンズとを組合わせた構成の鏡筒を示す図
【図4】本発明の実施例1と対物レンズとを組合わせた構成の他の鏡筒を示す図
【図5】本発明の実施例1の収差曲線図
【図6】本発明の実施例2の対物レンズと組合わせた状態における断面図
【図7】本発明のコンバージョンレンズの対物レンズへの着脱機構を示す図
【図8】図7に示す着脱機構の対物レンズ側の構成を示す図
【図9】図7に示す着脱機構のコンバージョンレンズ側の構成を示す図
【図10】本発明のコンバージョンレンズの対物レンズへの着脱機構の他の例を示す図
【図11】従来の実体顕微鏡の光学系を示す図
【図12】従来の他の実体顕微鏡の光学系を示す図

Claims (4)

  1. 標本からの光を対物レンズ及び左右一対の観察光学系で所定の倍率で観察することができる実体顕微鏡において、前記対物レンズを収納する円筒状の対物レンズ用保持枠と、この対物レンズ用保持枠の標本側に配置され、配置された際に前記所定の倍率より高倍で観察できるためのコンバージョンレンズ用レンズと、このコンバージョンレンズ用レンズを収納し、前記対物レンズ用保持枠の標本側で着脱可能に装着できる、標本側が円錐状のコンバージョンレンズ用保持枠を具備することを特徴とする実体顕微鏡。
  2. 標本からの光を対物レンズ及び左右一対の観察光学系で所定の倍率で観察することができる実体顕微鏡の標本側に装着する実体顕微鏡用コンバージョンレンズにおいて、前記対物レンズを収納する円筒状の対物レンズ用保持枠の標本側に配置され、配置された際に前記所定の倍率より高倍で観察できるためのコンバージョンレンズ用レンズと、このコンバージョンレンズ用レンズを収納し、前記対物レンズ用保持枠の標本側で着脱可能に装着できる、標本側が円錐状のコンバージョンレンズ用保持枠を具備することを特徴とする実体顕微鏡用コンバージョンレンズ。
  3. 前記コンバージョンレンズが、標本側より順に正の屈折力の第1レンズ群と、メニスカスレンズを含む第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群とからなる請求項1の実体顕微鏡
  4. 標本側より順に正の屈折力の第1レンズ群と、メニスカスレンズを含む第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群とよりなる請求項2の実体顕微鏡用コンバージョンレンズ。
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