JP3891516B2 - 地下壁排水用パネル、これを用いた地下壁施工法及び地下壁の排水構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下の湧水を地下壁の室内側で排水する技術に関し、特にコンクリート地下壁の形成後に取り付けられる地下壁排水用パネル、これを用いた地下壁施工法及び地下壁排水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、地下の湧水をコンクリート地下壁の内側(室内側)で排水する方法として、地下壁の内側にコンクリートブロックを積み上げ、地下壁とブロック壁の間に排水路を形成する二重壁工法が一般に用いられてきた。
【0003】
しかしながら、上記二重壁工法は信頼性の高い施工が可能である反面、大きなデッドスペースを生じ空間の有効利用率が低下すると共に、コンクリートブロック等を構築する手間が多大であり、工期の長期化、工事費の増大を招くといった問題が有った。
【0004】
一方、近年、上記二重壁工法の問題点を解消すべく様々な工法が提案されている。
【0005】
例えば実公平8−6117号公報及び特公平8−30343号公報には、裏面に排水溝を有しこの排水溝を透水性又は通水性シートで覆ったパネルを、地下壁内側の型枠パネルとして用いる方法が開示されている。
【0006】
また、特開平9−184159号公報には、裏面に排水溝を有すると共に側面にも溝を有するパネルを、地下壁内側の型枠パネル若しくは後付パネルとして用いる方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排水溝を有するパネルを地下壁内側の型枠パネルとして用いる、所謂打ち込み式排水用型枠パネル工法では、コンクリート地下壁と排水用パネルを同時に施工でき工期の短縮を図ることができる反面、コンクリート表面の施工状況を確認することができない。このため、コンクリート壁にジャンカ等の施工不良箇所が発生していても補修することができず、多量の漏水が発生する危険性がある。従って、特にパネル相互の目地部の漏水対策を十分に行う必要があると共に、たとえ目地部の漏水対策が十分に行われたとしても、多量の漏水が発生していると排水用パネルが変形したり、場合によってはコンクリート壁から剥離してしまう等の問題がある。
【0008】
一方、側面にも溝を有する排水用パネルを後付けする工法では、コンクリート壁の施工不良箇所の補修が可能であることに加え、パネル側面に形成された溝がパネル相互の目地部からの漏水を防止できるというメリットがある。しかしながら、パネル側面に形成できる溝の大きさはパネルの厚みによって制限され、パネル側面の欠け防止等を考慮すると、むやみに大きな溝を形成することができず、パネル相互の目地部からの漏水対策が必ずしも十分とは言えない場合もあった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、地下壁の内側部分において浸透水の排水を確実に行い得ると共に、極めて容易に漏水対策等の施工が可能な地下壁の内側排水構造を実現することを目的とし、かかる排水構造に使用される地下壁排水用パネル及びこれを用いた地下壁施工法の提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく成された本発明の構成は以下の通りである。
【0011】
即ち、本発明の第1は、コンクリート地下壁の室内側に取り付けられる排水用パネルであって、例えば図7に示すように、非透水性板状体10の裏面の少なくとも左右両縁部12が中央部11よりも低く形成され、且つ、非透水性板状体10の上下両縁部13が中央部11よりも低く形成されていることを特徴とする地下水壁排水用パネルにある。
【0012】
上記本発明第1の地下壁排水用パネルは、さらにその特徴として、例えば図9に示すように、「非透水性板状体10の左右両縁部12から中央部11を通って下辺に通じる溝14を有する」こと、例えば図11に示すように、「非透水性板状体10の中央部11に、上辺から下辺に通じる溝15を有する」こと、例えば図15に示すように、「非透水性板状体10の少なくとも左右の側面に、上辺から下辺に通じる溝16を有する」こと、「非透水性板状体が独立気泡を有する合成樹脂発泡体からなる」こと、「非透水性板状体の表面に表面材を設けてなる」こと、をも含むものである。
【0013】
また、本発明の第2は、コンクリート地下壁を形成後、その室内側コンクリート面に上記本発明の第1の地下壁排水用パネルをその裏面の中央部にて接着して取り付けることを特徴とする地下壁施工法にある。
【0014】
更に、本発明の第3は、コンクリート地下壁の室内側コンクリート面に接して上記本発明の第1の地下壁排水用パネルが取り付けられていることを特徴とする地下壁の排水構造にある。
【0015】
本発明の地下壁排水用パネルは、コンクリート地下壁の施工後にその内側(室内側)に直接取り付けられるものであって、地下壁部分における内側排水構造を構築するために用いられる。即ち、本発明の地下壁排水用パネルによれば、地下壁構造体の内側にコンクリート地下壁を浸透してきた浸透水の排水路を形成し、かかる浸透水を集水ピット等に導くことができるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の地下壁排水用パネルの基本的な構成例を図1に示す。図1において、10は非透水性の板状体からなる排水用パネル、11はパネル10の中央部、12はパネル10の左右両縁部である。
【0017】
非透水性のパネル10の材料としては、耐水性・断熱性等に優れたものが好ましく、例えばポリスチレン発泡体,ポリエチレン発泡体,ポリウレタン発泡体等の独立気泡を有する合成樹脂発泡体が好適である。特に押出発泡ポリスチレン(商品名「スタイロフォーム」:ダウ化工(株)製)は、その低い吸水性の故に最も好ましい。このような合成樹脂発泡体は、特に従来のコンクリートブロックの二重壁に較べて断熱性を付与できるという利点がある。
【0018】
パネル10の裏面(本明細書においてはコンクリート地下壁に取り付けられる側をパネルの裏面と称している。)の左右両縁部12は、所定の広さでパネル厚の一部が切り欠かれており、中央部11よりも低く形成されている。すなわち、本例では左右両縁部12を除く中央部11が平坦な凸部として形成されている。
【0019】
上記のような構成を有する本発明の地下壁排水用パネルは、コンクリート地下壁の内側に取り付けることにより、地下壁からの浸透水を排水することができると同時に、浸透水がパネル相互の目地部から室内側へ滲み出すのを防止できるものである。
【0020】
即ち、図2に示すように、本発明の地下壁排水用パネルをコンクリート地下壁20の内側に相互に当接して横方向に取り付けると、当接部分(目地部)の内側に上下方向に通じる所定の大きさの空間21が形成される。このため、地下壁20の亀裂等から浸透し空間21に達した浸透水は、この空間21の部分でコンクリート壁若しくはパネル面に沿って流下する。一方、このような空間21が無い場合には、目地部の表面防水処理を行ったとしても、浸透水が毛管力によって目地部を介してパネル表面にまで滲み出してしまう恐れがある。
【0021】
本発明の排水用パネルにおいては、特にパネル裏面の任意の広さの領域の左右両縁部12を中央部11よりも低く形成することにより、パネルの厚みに特に制限されることなく且つパネル側端部の欠けを防止しつつ、パネル相互の目地部の内側に大きな空間21の形成を可能にしている。このようにして形成される大きな空間21は、コンクリート壁からの流出物によって目詰まりする危険性も少なく、パネル相互の目地部からの漏水をより確実に防止することができる。
【0022】
本発明の排水用パネルにおいて、左右両縁部12の断面形状は特に限定されるものではなく、図1のように方形状に切り欠いたものの他にも、例えば図3に示すように三角形状に切り欠いたり、図4に示すように円形状に切り欠いたものであってもよく、要するに前述の如くパネル相互の目地部の内側に所望の大きな空間21を形成できるものであればよい。
【0023】
パネル相互の目地部から室内側へ浸透水が滲み出すのを防止する観点からすれば、上記空間21におけるコンクリート壁面からパネル相互の当接部までの沿面距離が長いことが好ましい。このために本発明においては、左右両縁部12部分の沿面距離を長くし、例えば図5及び図6に示すような断面形状を有するパネルとすることもできる。但し、余りに複雑な断面形状は、加工が煩雑になると共に、欠け・割れ等の発生原因ともなるため、施工現場の湧水の状況やパネルの厚み等を考慮して適宜設計すべきである。
【0024】
また、地下の階高が高く、本発明の排水用パネルを上下方向にも相互に連結させる必要がある場合には、例えば図7及び図8に示すように、パネル10の左右両縁部12のみならず上下両縁部13も中央部11より低く形成することが好ましい。これにより、上下方向に当接するパネル相互の目地部の内側にも所望の大きさの空間を形成することができ、かかる目地部から浸透水が室内側へ滲み出すのを防止することができる。特に、図8に示すように、平坦な凸部を形成している中央部11の上部を左右両縁部12側に傾斜させることにより、コンクリート壁面と上方のパネルとの間を流下した浸透水をスムーズに下方に導くこともできる。
【0025】
本発明の排水用パネルにおいては、例えば図9及び図10に示すように、更に、パネル10の左右両縁部12から中央部11を通って下辺に通じる溝14を設けておくことも好ましい。即ち、このような溝14を設けておくと、図2に示した目地部の内側の空間21を流下する浸透水を溝14を介してパネル10の内側(中央側)に導くことができ、目地部からの浸透水の室内側への滲み出しをより確実に防止することができる。
【0026】
上記の溝14の幅,深さ,形状等は適宜設計することができ、例えば深さに関して言えば、図9及び図10に示したように中央部11の高さよりも浅く形成したものに限らず、中央部11の高さと同じ深さで形成するなどしてもよい。また、幅や深さの異なる複数の溝14を組み合わせることもできる。
【0027】
また、例えば図11に示すように、更に、パネル10の中央部11に上辺から下辺に通じる溝15を設けておくことも好ましい。即ち、このような溝15を設けておくと、コンクリート壁面とパネルの中央部11の間の浸透水を図2に示した目地部の内側の空間21と溝15に分散することができる。その結果、空間21を流下する浸透水の量を減少させることができ、目地部からの浸透水の室内側への滲み出しをより確実に防止することができる。
【0028】
また、図12に示すように、上下方向にも当接して使用するためにパネル10の上下両縁部13を中央部11より低く形成したものにあっては、中央部11の上端を内側の溝15側に傾斜させておくのも好ましい。即ち、これによりコンクリート壁面と上方のパネルとの間を流下した浸透水を溝15側に導くことができ、上記と同様、空間21を流下する浸透水の量を減少させることができ、目地部からの浸透水の室内側への滲み出しをより確実に防止することができる。
【0029】
本発明の排水用パネルにおいては、図13及び図14に示すように、前記の溝14及び溝15の双方を設けることが特に好ましい。このような場合には、コンクリート壁面とパネルの中央部11の間の浸透水を図2に示した目地部の内側の空間21と溝15に分散することができると共に、空間21を流下する浸透水を溝14を介してパネル10の内側に導くこともでき、目地部からの室内側への滲み出しの更なる防止が可能となる。尚、図示の例では、溝15の一部、即ち溝14との合流点よりも下方の部分は溝14としても機能している。
【0030】
また、図13及び図14に示したように、溝14と溝15を互いに連通させた場合には、浸透水によるパネルの変形防止及びコンクリート壁からの剥離防止の観点からも好ましい。この点について以下に説明する。
【0031】
前述のように、本発明の排水用パネルにおいては、排水路となる空間21(図2参照)を比較的大きく形成することができると共に、排水路となる溝14,溝15の大きさも自由に設定することができるため、これらの排水路を容易には閉塞しない程度に十分な大きさで形成することができる。とは言え、長期的にはコンクリート壁からの析出物(エフロレッセンス)によって一部の排水路が閉塞することも考慮しておくことは必要である。
【0032】
排水路の一部が閉塞すると浸透水が局部的に溜まってしまうが、排水用パネル10は非透水性であるため、かかる浸透水がパネル面から直接室内側に滲み出すことはない。しかし、地下水の水頭圧が高い場合には、パネルの背面に溜まった浸透水の水圧が高くなりパネルに大きな応力がかかり、場合によってはパネルが変形したり剥離することも考えられる。万が一、排水路の閉塞が確認された後では、その補修は極めて困難である。
【0033】
一方、図13及び図14のように排水路を互いに連通させた場合には、排水路の一部が閉塞され、或る排水路内の浸透水の水位が連通溝(溝14)まで上昇してくると、かかる浸透水は溝14を介して隣接する他の排水路に流れるため、閉塞された排水路内の水圧が高くなるのを防止することができ、パネルの変形及び剥離等を防止できるものである。
【0034】
本発明の排水用パネルにおいては、例えば図15に示すように、パネル10の側面に溝16を設けておくことも好ましい。図示のパネルは上下方向にも当接して使用されるパネルであるため、パネルの側面全周に渡って溝16を形成しているが、左右方向のみに当接して使用されるパネルにあっては左右の側面にのみ溝16を形成してもよい。このようなパネル10を互いに突き合わせて連結させると、図2の空間21の室内側に更に第2の空間が形成され、目地部からの浸透水の室内側への滲み出しをより確実に防止することができるものである。
【0035】
上記の溝16は、パネルの厚さによっても異なるが、通常、幅が3mm〜10mm程度、深さが3mm〜10mm程度とすることができる。尚、溝16は、やとい実によるパネル同士の連結に用いることもできる。更に、(図示しないが)パネル10の少なくとも左右の側面に本実加工をしておけば、パネル同士の結合を確実にすることができる。
【0036】
また、本発明の排水用パネルにおいては、例えば図16に示すように、パネル10の表面に表面材17を設けておくことも好ましく、これによりパネルの取り付けと表面仕上げを同時に行うことができる。
【0037】
表面材17は、透水性,非透水性のどちらであっても良く、広く一般的に表面材として用いられている材料を用いることができ、例えば珪酸カルシウム板、フレキシブルボード、ALC板、石膏ボード、木材、合板、タイル、プレキャストコンクリート板等を用いることができる。
【0038】
パネルを建て込む際の作業性を考慮すると、パネル10と表面材17が一体化された状態において、その側面部分がほぼ面一になっているのが好ましい。即ち、パネル相互の連結部分を段継ぎや嵌め込み等の形態による場合には、パネルを左右にずらしながら作業を行う必要があるが、パネル側面部分が面一若しくは表面材17が若干内側に設けられている場合には単に立て掛けるだけで容易にパネル同士を連結させることができる。特に、後述の本発明の地下壁施工法においては、本発明のパネルをコンクリート面に接着して取り付けるため、パネルを左右にずらしながらの取り付け作業には適さない。
【0039】
次に、本発明の地下壁排水用パネルを用いる本発明の地下壁施工法及び地下壁の排水構造の例を、図17〜図20を参照しつつ説明する。
【0040】
図17〜図19は地下壁の横断面図の例であり、図17は図14に示したようなパネルの表面に表面材17を設けたものを使用した場合、図18は図16に示したようなパネルを使用した場合、図19は図15に示したようなパネルを取り付けた施工状態を示している。また、図20は図16に示したようなパネルを上下2段に取り付けた地下壁の縦断面図の例である。
【0041】
本発明の地下壁施工法においては、コンクリート地下壁を形成後に、室内側のコンクリート面に本発明の排水用パネルをその裏面の中央部にて接着して取り付ける。以下、施工手順の一例を説明する。
【0042】
まず、コンクリート地下壁20を形成し、バリ,ジャンカ等の施工不良箇所をハツリ及びムラ直し等して平坦な下地を形成する。
【0043】
次に、コンクリート壁20の所定の位置に防水系の接着剤22を塗布し、排水用パネルの裏面の凸部(中央部11)にてパネルをコンクリート壁20に接着して取り付ける。これにより、パネル相互の目地部の内側には排水路として機能する空間21が形成されると共に、溝14,溝15及び溝16が形成されている場合には、これらによっても排水路として機能する所定の空間が形成される。尚、パネルの接着は必ずしも中央部11の全面で行う必要は無く、中央部11の一部において行ってもよい。
【0044】
パネルの取り付けには、ホールインアンカー若しくは図19に示すようなジョイント構造を上記接着剤と併用して用いることもできる。かかるジョイント構造は、コンクリート壁20の型枠固定用のセパレータ23の先端ネジ部にジョイントナット24を取り付け、これに繋ぎセパレータ25を介して座金ボルト26によりパネルを固定しているものである。尚、このようなジョイント構造を採用する場合には、所定の部分に防水系の接着剤若しくは止水リング等を設け、パネルに穿設した開口部からの浸透水の滲み出しを防止する必要がある。
【0045】
最後に、表面材17を予め設けていないパネルを使用する場合には表面材17を接着した後、パネル相互の目地部にシーリング材27を施す。尚、前述のように本発明のパネルを用いれば、パネル相互の目地部の内側に、地下壁20からの浸透水が室内側に滲み出すのを防止できる十分に大きな空間21を形成できるため、かかる目地部の処理は簡易な方法で行うことができ、別途、補修防水層を設けるなど煩雑な防水施工を行う必要がない。
【0046】
このようにして施工される本発明の地下壁排水構造では、地下壁20を浸透してきた浸透水は、空間21及び溝14,溝15,溝16等からなる排水路を流下し、図20に示すようにパネル下部の水抜き管28を通って集水ピット29等に集められる。
【0047】
また、本発明の地下壁排水構造において、上階の地下壁からの浸透水をさらに下階の地下壁排水構造を介して集水ピットに導く場合には、図21に示すようにコンクリート壁20とパネルの内側に排水管30の設置空間が形成されるような断面形状にパネルを加工しておくとよい。
【0048】
また、例えば図22に示すように、パネルの側縁部を所望の断面形状に形成することにより、隅部におけるパネル相互の目時部の内側にも排水路として機能する空間21を形成することができ、地下構造体の全壁面に渡って本発明の排水構造を施工することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、以下の効果を奏する。
【0050】
(1)コンクリート地下壁に後付けされる本発明の地下壁排水用パネルは、地下壁からの浸透水を効率良く排水することができると共に、パネル相互の目地部からの浸透水の室内側への滲み出しも確実に防止することができる。
【0051】
(2)特に、左右両縁部から中央部を通って下辺に通じる溝14、上辺から下辺に通じる溝15を設けた本発明の地下壁排水用パネルにあっては、パネル相互の目地部からの浸透水の室内側への滲み出しに関し、更なる防止効果が発揮される。
【0052】
(3)本発明の地下壁排水用パネルを用いる地下壁施工法によれば、補修防水層を設けるなど煩雑な作業を必要とせず、パネル相互の目地部の防水施工を極めて簡易的に行うことができる。
【0053】
(4)総合的には、地下壁の内側部分において浸透水の排水を確実に行い得る内側排水構造を、短期間且つ低コストで構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の地下壁排水用パネルの一例を示す図である。
【図2】 図1のパネルをコンクリート地下壁に取り付けた状態を示す横断面図である。
【図3】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図4】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図5】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図6】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図7】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図8】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図9】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図10】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図11】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図12】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図13】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図14】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図15】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図16】 本発明の地下壁排水用パネルの別の例を示す図である。
【図17】 本発明の地下壁排水構造の一例を示す横断面図である。
【図18】 本発明の地下壁排水構造の別の例を示す横断面図である。
【図19】 本発明の地下壁排水構造の別の例を示す横断面図である。
【図20】 本発明の地下壁排水構造の一例を示す縦断面図である。
【図21】 本発明の地下壁排水構造の別の例を示す横断面図である。
【図22】 本発明の地下壁排水構造の別の例を示す横断面図である。
【符号の説明】
10 排水用パネル
11 中央部
12 左右縁部
13 上下縁部
14,15,16 溝
17 表面材
20 コンクリート地下壁
21 空間
22 接着剤
23 セパレータ
24 ジョイントナット
25 繋ぎセパレータ
26 座金ボルト
27 シーリング材
28 水抜き管
29 集水ピット
30 排水管
Claims (8)
- コンクリート地下壁の室内側に取り付けられる排水用パネルであって、非透水性板状体の裏面の少なくとも左右両縁部が中央部よりも低く形成され、且つ、前記非透水性板状体の上下両縁部が中央部よりも低く形成されていることを特徴とする地下壁排水用パネル。
- 前記非透水性板状体の左右両縁部から中央部を通って下辺に通じる溝を有することを特徴とする請求項1に記載の地下壁排水用パネル。
- 前記非透水性板状体の中央部に、上辺から下辺に通じる溝を有することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の地下壁排水用パネル。
- 前記非透水性板状体の少なくとも左右の側面に、上辺から下辺に通じる溝を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の地下壁排水用パネル。
- 前記非透水性板状体が独立気泡を有する合成樹脂発泡体からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の地下壁排水用パネル。
- 前記非透水性板状体の表面に表面材を設けてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の地下壁排水用パネル。
- コンクリート地下壁を形成後、その室内側コンクリート面に請求項1〜6のいずれかに記載の地下壁排水用パネルをその裏面の中央部にて接着して取り付けることを特徴とする地下壁施工法。
- コンクリート地下壁の室内側コンクリート面に接して請求項1〜6のいずれかに記載の地下壁排水用パネルが取り付けられていることを特徴とする地下壁の排水構造。
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