JP3891497B2 - 完全にハロゲン化された重合体からフラッシュ紡糸された繊維 - Google Patents

完全にハロゲン化された重合体からフラッシュ紡糸された繊維 Download PDF

Info

Publication number
JP3891497B2
JP3891497B2 JP53335498A JP53335498A JP3891497B2 JP 3891497 B2 JP3891497 B2 JP 3891497B2 JP 53335498 A JP53335498 A JP 53335498A JP 53335498 A JP53335498 A JP 53335498A JP 3891497 B2 JP3891497 B2 JP 3891497B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
flash
spun
polymer
spinning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP53335498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001508140A (ja
Inventor
シン,ヒユンクツク
トウミネロ,ウイリアム・エイチ
Original Assignee
イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー filed Critical イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
Publication of JP2001508140A publication Critical patent/JP2001508140A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3891497B2 publication Critical patent/JP3891497B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/02Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D01F6/18Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds from polymers of unsaturated nitriles, e.g. polyacrylonitrile, polyvinylidene cyanide
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01DMECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
    • D01D5/00Formation of filaments, threads, or the like
    • D01D5/11Flash-spinning
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/28Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from copolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D01F6/32Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from copolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds comprising halogenated hydrocarbons as the major constituent

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

発明の背景
本発明は完全にハロゲン化された炭化水素重合体および溶媒からフラッシュ紡糸された繊維、特に実質的な数のハロゲン原子がフッ素原子であるフラッシュ紡糸された完全にハロゲン化された重合体に関する。
溶液または分散液からプレクシフィラメント状フィルム・フィブリルのストランドをフラッシュ紡糸する方法は当業界に公知である。「プレクシフィラメント」という言葉は、不規則な長さをもち、平均のフィブリルの厚さが約4ミクロン以下、平均のフィブリルの幅が約25ミクロン以下の多数の薄いリボン状のフィルム−フィブリル要素の一体となった三次元の網状構造を意味する。プレクシフィラメント状構造物においては、フィルム・フィブリル要素は一般に同じ拡がりをもって構造物の長手方向の軸と一緒に並び、該構造物の長さ、幅および厚さを通じて種々の場所で不規則な間隔で間欠的に結合したり分離したりして連続的な三次元構造の網状構造をつくっている。
Bladesに対する米国特許3,227,784号(E.I.duPont de Nemours & Company(DuPont社)に帰属)においては、溶液になった重合体を該溶媒の沸点より高い温度、および自発的な圧力またはそれ以上の圧力において紡糸オリフィスへと連続的に前進させ、温度が低く且つ圧力も実質的に低い区域へとフラッシュ紡糸し、プレクシフィラメント状材料のストランドを得る方法が記載されている。Anderson等に対する米国特許3,227,794号(DuPont社へ帰属)には、繊維生成性の重合体を二つの液相が生じるよりも高い温度および圧力において溶媒に溶解した場合、溶液からプレクシフィラメント状のフィルム・フィブリルが最も良く得られることが記載されている。この圧力は一般に与えられた温度における曇り点圧力と呼ばれる。この溶液を圧力低下室へ通し、ここで該溶液の曇り点圧力より低い圧力まで圧力を低下させて相分離を起こさせる。重合体に富んだ相の中に溶媒に富んだ相を含む、得られた二相分散液を紡糸オリフィスを通して排出させ、プレクシフィラメント状のストランドを得る。
Smithに対する米国特許3,484,899号(DuPont社に帰属)には、紡糸オリフィスが水平方向に配置され、これを通してプレクシフィラメント状ストランドをフラッシュ紡糸し得る装置が記載されている。重合体のストランドは通常、回転する突き出した偏向調節板の方へと向けられ、ストランドは拡げられて一層平面的なウエッブ構造物になり、この際ウエッブが動いている捕集ベルトの方へ下降する時、調節板は該構造物を交互に右および左へと向わせる。ベルトの上につくられた繊維性のシートは、重なり合った多方向性の配置で配向したプレクシフィラメント状フィルム・フィブリル網状構造物である。
基本的なフラッシュ紡糸法に対しては多くの改善が長年に亙り報告され、或いは特許となっている。オレフィン重合体をフラッシュ紡糸して不織布をつくる方法は工業化され、Brethauer等に対する米国特許3,851,023号(DuPont社に帰属)を含む多数の特許の主題となっている。重合体溶液からオレフィン重合体をフラッシュ紡糸してパルプ状の製品をつくる方法はShahに対する米国特許5,279,776号(DuPont社に帰属)に記載されている。重合体溶液からオレフィン重合体をフラッシュ紡糸して微小気孔性(microcellar)または超微小気孔性の発泡製品をつくる方法はBlades等の米国特許3,227,664号およびParrishの同3,584,090号(DuPont社に帰属)に記載されている。
フラッシュ紡糸法の工業的応用は先ずポリオレフィンのプレクシフィラメント、特にポリエチレンおよびポリプロピレンのプレクシフィラメントに向けられた。しかし他の重合体のフラッシュ紡糸法についても実験が行なわれている。例えばBlades等の米国特許3,227,784号には、パーフルオロエチレン/パーフルオロプロピレン(90:10)共重合体の溶液をp−(ビストリフルオロメチル)ベンゼンの溶液からフラッシュ紡糸する方法が記載されている(実施例30)。このようなフルオロプロピレンを工業的にフラッシュ紡糸する方法に関しては本出願人は承知していない。米国特許5,328,946号および同5,364,929号には、自発性圧力より高い圧力でパーフルオロ化したシクロアルカン溶媒中にテトラフルオロエチレン重合体を含む溶液が記載されている。
本明細書において「炭化水素」という言葉は主として炭素および水素から構成される有機化合物を意味し、「ハロゲン化炭素」という言葉は全部が炭素およびハロゲンから成る有機化合物を意味し、「オキシハロゲン化炭素」という言葉は全部が炭素、酸素およびハロゲンから成る有機化合物を意味するものとする。
高度にフルオロ化された重合体および共重合体のフィルムは、通常の温度および圧力条件下における酸、塩基および大部分の有機液体に対する優れた抵抗性;優れた誘電特性;良好な引っ張り特性;良好な耐熱性および耐候性;非常に高い融点;および不燃性などのような種々の優れた特性を示す。高度にフルオロ化された重合体および共重合体のフィルムは高速送電用ケーブルの絶縁材のような価値の高い用途に広く使用されている。高度にフルオロ化された重合体および共重合体のフラッシュ紡糸プレクシフィラメントは、例えば高温ガス濾過媒体、ポンプのパッキング、ガスケット、および保護用の衣料のような他の価値の高い用途に広い用途をもっていなければならない。しかし完全にハロゲン化された重合体、例えばテフロンPTFEおよびテフロンPFAは非常に高い融点(それぞれ327℃および305℃)をもっている。またこれらの重合体は最も不活性な公知化合物の範疇に入っている。従ってテフロンPTFEおよびテフロンPFAのような完全にハロゲン化された重合体は、高い温度および圧力においてさえも、溶解することが困難である。完全にハロゲン化された重合体は極端に化学的に不活性であり且つ処理できないために、このような重合体がフラッシュ紡糸するのに使用されたことはない。
従って現在、優れた耐熱性および耐候性、良好な誘電特性、および良好な非粘着性を示す高度にフルオロ化された重合体および共重合体から成るプレクシフィラメント、微小気孔性発泡体の繊維および微小多孔性発泡体のシートが必要とされている。また工業的な温度および圧力条件下において通常の紡糸装置を用い、高度のフルオロ化された炭化水素重合体を工業的にフラッシュ紡糸するのに適した方法も必要とされている。
本発明の概要
本発明に従えば、融点が280℃より高く各ハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子の全数の少なくとも20%がフッ素であるハロゲン化炭素重合体から成る群A、融点が280℃より高く各オキシハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子の全数の少なくとも20%がフッ素であるオキシハロゲン化炭素重合体から成る群B、およびパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂から成る群Cから成る群から選ばれる重合体を少なくとも90重量%含むフラッシュ紡糸された材料が提供される。フッ素は群A、B、およびCから選ばれる重合体の少なくとも80重量%中におけるハロゲン原子の少なくとも95%を占めていることが好適である。本発明の一好適具体化例においては、群Aのハロゲン化炭素および群Bのオキシハロゲン化炭素の少なくとも80重量%がテトラフルオロエチレンから成っている。本発明の他の好適具体化例においては、群Cのパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂はテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)との共重合体を少なくとも80重量%含んでいる。
本発明のフラッシュ紡糸された材料は、BET窒素吸着法で測定された表面積が2m2/gより大きい三次元の一体となった半結晶性の重合体の繊維要素の網状構造をもつプレクシフィラメント状ストランドであり、該要素は網状構造の軸と一緒に同一の広がりで並んでおり、また該プレクシフィラメントは配向したフィルム・フィブリルの構造的な形態をもち、該フィルム・フィブリルは平均のフィルムの厚さが4ミクロンより薄く、平均のフィブリルの幅は25ミクロンよりも狭い。別法として、本発明のフラッシュ紡糸された材料は重合体材料の閉じた多面体の気孔を含む微小多孔性の発泡体であり、隣接する気孔の間で平均の厚さが4ミクロンのフィルム状の気孔壁をもっていることができる。
また本発明に従えば、上記群A、BおよびCに属する重合体を含むフラッシュ紡糸された材料の製造法が提供される。この方法は、大気中の沸点が0〜200℃であり、環式および多環式化合物を含むパーフルオロ化された炭化水素、パーフルオロ化されたモルフォリン、パーフルオロ炭素、およびヒドロフルオロエーテルから成る群から選ばれる溶媒中に重合体を含む紡糸溶液をつくり、該紡糸溶液の自発性圧力よりも高い圧力において該紡糸溶液を、実質的に低い圧力をもち該溶媒の大気中における沸点よりも少なくとも50℃高い温度をもつ区域へと紡糸することを特徴とする工程から成っている。この紡糸溶液の曇り点圧力は150〜280℃の温度において自発性圧力と50MPaとの間にある。紡糸溶液は、自発性圧力と曇り点圧力との間の圧力で紡糸してプレクシフィラメント状のフィルム・フィブリルのストランドをつくることができるか、或いは曇り点圧力と50MPaとの間で紡糸して微小気孔性の発泡体をつくることができる。
また本発明に従えば、大気圧中の沸点が200℃より低い溶媒とパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂から成る溶液であって、該溶液は自発性圧力と50MPaとの間の圧力、150〜280℃の間の温度にあり、溶液中に溶解した重合体の濃度が溶液の5〜60重量%の間にある溶液が提供される。
【図面の簡単な説明】
本明細書に添付され本明細書の一部をなす添付図面は、本発明の現在の好適な具体化例を例示するものであり、本発明の原理を説明するための記述が付けられている。
図1はパーフルオロデカリンを溶媒として二つの濃度でポリテトラフルオロエチレンを含む溶液の曇り点のデータのプロットである。
図2は種々の異なった溶媒の中にテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)との共重合体を30%含む溶液の曇り点のデータのプロットである。
図3はパーフルオロデカリンまたはパーフルオロ−N−メチルモルフォリンのいずれかを溶媒としてパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂(Nafion(R)XR、DuPont社製)を12%含む溶液の曇り点のデータのプロットである。
発明の詳細な説明
本発明の現在の好適な具体化例を詳細に参照する。その一例を下記に例示する。
Shin等の米国特許5,147,586号に開示され詳細に説明されている装置およびフラッシュ紡糸法を用い、本発明のフラッシュ紡糸されたハロゲン化プレクシフィラメントを製造した。該特許は参考のために添付されている。工業的な用途においては、Brethauer等の米国特許3,851,023号記載の装置を使用して完全にハロゲン化されたプレクシフィラメントを製造することが期待されよう。
完全にハロゲン化された炭化水素重合体からプレクシフィラメントをフラッシュ紡糸する方法は、特に該重合体が完全にフルオロ化されている場合には、高温、高圧の条件下で操作される。重合体の原料は通常の温度と圧力の条件下においては普通選ばれた溶媒には溶解しないが、或る高温、高圧の条件下では溶液を生じる。プレクシフィラメントを製造するフラッシュ紡糸法では、溶液が紡糸口金を通る直前に曇り点まで圧力を下げて相分離を起こさせる。溶液の圧力が曇り点より低い圧力に低下すると、溶液相は重合体に富んだ相と溶媒に富んだ相とに分かれる。非常な高速度で紡糸口金を通過して実質的に低圧の区域に入ると、溶媒は迅速にフラッシュ蒸発し、重合体に富んだ相に存在した重合体は細長いプレクシフィラメントの形に凍結される。
完全にハロゲン化された重合体の溶液をフラッシュ紡糸して得られる繊維のストランドの形状は、重合体を溶解した溶媒の種類、紡糸溶液中の重合体の濃度、および紡糸条件に著しく依存する。プレクシフィラメントを得るためには、重合体の濃度を比較的低く(例えば約20重量%以下)保ち、紡糸の温度および圧力は溶媒が迅速にフラッシュ蒸発するのに十分な程高くする。他方、完全にハロゲン化された重合体の微小気孔性の発泡体の繊維は、通常20%よりも高い重合体濃度において紡糸の温度および圧力を低くして製造される。
十分にフィブリル化されたプレクシフィラメントは通常、使用する紡糸温度が紡糸用の液の臨界温度とその臨界温度よりも40℃低い温度との間の温度であり、紡糸圧力が曇り点圧力よりも僅かに低い圧力である場合に得られる。紡糸圧力が紡糸混合物の曇り点圧力よりも遥かに高い場合には、通常粗いプレクシフィラメント状の「糸に似た」ストランドが得られる。紡糸圧力が徐々に低下するにつれて、ストランドのフィブリルの結合点の間の平均の距離は一般に短くなり、同時にフィブリルは次第に細くなる。紡糸圧力が紡糸混合物の曇り点圧力に近付くと、通常非常に細かいフィブリルが得られ、結合点間の距離は非常に短くなる。紡糸圧力がさらに低下して曇り点圧力よりも低くなると、結合点間の距離は長くなる。シートをつくるのに最も適したフィブリル化されたプレクシフィラメントは通常曇り点よりも僅かに低い紡糸圧力を使用した場合に得られる。紡糸混合物の曇り点圧力よりも遥かに低い圧力を使用した場合には、一般に比較的粗い繊維構造物が得られる。或る場合には、紡糸混合物の曇り点圧力よりも僅かに低い紡糸圧力においても十分にフィブリル化されたプレクシフィラメントを得ることができる。
微小気孔性発泡体の繊維をフラッシュ紡糸する場合、比較的低い曇り点圧力を得るためには比較的強い溶媒を使用する。微小気孔性の発泡体は通常完全にハロゲン化された重合体の紡糸溶液中の濃度が比較的低い場合で、且つ温度が比較的低く圧力が曇り点圧力よりも高い場合に得られる。紡糸圧力がその溶液の曇り点圧力より僅かに低い場合でも、通常プレクシフィラメントではなくて微小気孔性の発泡体の方を得ることができる。熔融シリカおよびカオリンのような造核剤を紡糸混合物に加え、溶媒のフラッシュ蒸発を容易にし、大きさが小さい均一な気孔を得ることができる。微小気孔性の発泡体は、潰れた形或いは完全にまたは部分的に膨らんだ形で得ることができる。多くの重合体/溶媒系においては、微小気孔性の発泡体は、紡糸オリフィスを出た後溶媒の蒸気が気孔の内部で凝縮するかおよび/または気孔から拡散して出る際に潰れる傾向がある。低密度の膨らんだ形を得るためには、通常紡糸液に膨張剤を加える。膨張剤は気孔壁を通る拡散のために透過係数が空気より小さく、従って膨張剤が長期間気孔の中に留まり、同時に空気を気孔の中に拡散させて気孔を膨らんだ状態に保つものでなければならない。浸透圧によって空気は気孔の中に拡散してくる。使用できる適当な膨張剤の中には低沸点の部分的にハロゲン化された炭化水素およびハロゲン化炭素、例えばクロロフルオロ炭化水素、フルオロ炭化水素、クロロフルオロ炭素、およびパーフルオロ炭素;不活性ガス、例えば二酸化炭素および窒素;低沸点の炭化水素溶媒、例えばブタンおよびイソペンタン;および他の低沸点有機溶媒およびガスが含まれる。大気中における沸点はほぼ室温かまたはそれ以下である。
微小気孔性発泡体の繊維は通常断面が円形の紡糸オリフィスから紡糸される。しかし吹込み成形したフィルムに使用されるものと同様な環状のダイス型を使用し、フラッシュ紡糸された微小気孔性発泡体のシートをつくることができる。完全に膨らんだ発泡体、紡糸したままの繊維または押出されたままの発泡体シートは、これを膨張剤が溶解した溶媒中に浸漬することによって後で膨らませることもできる。膨張剤は溶媒の可塑化作用のために気孔の中に拡散して行く。乾燥した後も膨張剤は気孔の内部に留まり、浸透圧によって空気が気孔の中に拡散し微小気孔性の発泡体を膨らんだ状態に保つ。微小気孔性の発泡体は密度が0.005〜0.50g/ccである。気孔は一般に多面体の形をもち、気孔の平均の大きさは約300μ以下、好ましくは約150μ以下である。気孔壁の厚さは一般に約3μ以下、典型的には約2μ以下である。
完全にハロゲン化された重合体のプレクシフィラメント状のパルプはGale等の米国特許5,279,776号(DuPont社に帰属)に記載されたフラッシュ紡糸されたプレクシフィラメントをディスクで精製することによって製造することができる。別法としてこのようなパルプは米国特許5,279,776号(DuPont社に帰属)記載のものと似た装置を使用してフラッシュ紡糸することにより重合体溶液から直接製造することができる。これらのパルプは本質的にプレクシフィラメントであり、三次元の網状構造をもっている。しかしパルプの繊維は長さが比較的短く、横方向の寸法が小さい。平均の繊維長は約200μ以下、好ましくは50μよりも短い。パルプの繊維は2m2/gよりも大きい比較的大きな表面積をもっている。
フラッシュ紡糸して本発明の高度にフルオロ化された重合体のプレクシフィラメントをつくることができる重合体は、ハロゲン原子の少なくとも20%がフッ素である完全にハロゲン化された炭化水素重合体である。好ましくは完全にハロゲン化された炭化水素重合体は、ハロゲン化された重合体の少なくとも80%の中のハロゲン原子の少なくとも95%がフッ素原子である。
フラッシュ紡糸して本発明のフラッシュ紡糸された重合体材料をつくることができる融点が280℃よりも高い完全にハロゲン化された重合体には、ポリテトラフルオロエチレン[−(CF2CF2)−]、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体[−(CF2CF2a−(CF(CF3)CF2b−]、およびテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体[−(CF2CF2a−(CF(OC37)CF2b−]が含まれる。フラッシュ紡糸できる融点が幾分低い他のパーフルオロ化された共重合体はテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)の共重合体であり、これは例えばNafion(R)の商品名でDuPont社から市販されているパーフルオロ化されたイオン交換性の重合体樹脂、[−(CF2CF2a−(CF(OCF2CF(CF3)OCF2CF2SO2F)CF2b−]である。本発明によりフラッシュ紡糸し得るパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂は式[−(CF2CF2a−(CF(OCF2CF(CF3)OCF2CF2ZO2X)CF2b−]を有し、ここでZは硫黄または炭素であり、Xはフッ素、水素またはOM(Mはアルカリ金属を表す)であることができる。このようなパーフルオロ化されたイオン交換樹脂は米国特許3,282,875号(DuPont社に帰属)に記載されている。
溶液フラッシュ紡糸装置が耐え得る温度および圧力の条件は極めて広いが、一般に極端な温度および圧力の条件で操作を行なわないことが好適である。本発明方法によりフラッシュ紡糸された完全にハロゲン化された重合体をフラッシュ紡糸する好適な温度範囲は約200〜400℃であるが、好適な圧力範囲は溶液の自発性圧力から約7250psig(50MPa)までの範囲であり、さらに好ましくは溶液の自発性圧力ないし3625psig(25MPa)の範囲である。本明細書において「自発性圧力」という言葉は、或る与えられた温度における紡糸材料の自然な蒸気圧である。従って溶液中の完全にハロゲン化された重合体からプレクシフィラメントをフラッシュ紡糸する場合には、溶媒は好適範囲の温度および圧力において完全にハロゲン化された重合体を溶解しなければならない。プレクシフィラメント状のフィルム・フィブリルをフラッシュ紡糸するの必要な二相溶液をつくるためには、溶液の曇り点圧力は所望の圧力および温度の操作範囲内になければならない。また溶液はプレクシフィラメントの生成に必要な爆発的なフラッシュ條発を生じるのに十分高い圧力において所望の二相をなしていなければならない。
すべての人工的な重合体の中で、恐らくテフロンPTFEは溶解するのが最も困難な重合体であり、従ってやはりフラッシュ紡糸をするのが最も困難な重合体である。本発明においてテフロンPTFEは加圧下において300℃またはそれ以上の温度に加熱されるまで可溶にはならないことが見出された。このような高い温度および圧力においても、テフロンPTFEを溶解し得る唯一の溶媒は、パーフルオロ化された多環化合物、例えばパーフルオロデカリン(C1018、沸点=142℃)およびパーフルオロパーヒドロフェナントレン(C1424、沸点=142℃)である。パーフルオロ化された多環化合物は英国のBNFL Fluorochemicals Ltd.から下記の商品名で市販されている。Flutec PP6(C1018、沸点=142℃);Flutec PP9(C1120、沸点=160℃);Flutec PP10(C1322、沸点=190℃);Flutec PP11(C1424、沸点=215℃);およびFlutec PP24(C1626、沸点=244℃)。これらの溶媒化合物の中でパーフルオロデカリンは、フラッシュ紡糸を行なうためにテフロンPTFEを溶解し得る最低の沸点をもった溶媒と考えられるので、テフロンPTFEに対する最も適したフラッシュ紡糸剤であることが見出された。
テフロンPFAはテフロンPTFEよりも僅かに多く溶解する。テフロンPFAは、上記のパーフルオロ化された多環化合物の他に、高温および高圧において或る種のパーフルオロ化された溶媒、例えばパーフルオロ−N−メチルモルフォリン(3MのPF5052)、パーフルオロヘキサンおよびパーフルオロシクロヘキサンに、また或る種のフルオロ炭化水素、例えばHFC−4310mee(DuPont社のVertrel XF)に可溶である。しかしパーフルオロデカリンはテフロンPFAに対する最も適したフラッシュ紡糸剤であることが見出された。
パーフルオロ化されたイオン交換樹脂は高温、高圧において或る種のパーフルオロ化された溶媒、例えばパーフルオロ−N−メチルモルフォリン(3MのPF5052)、パーフルオロヘキサン、およびパーフルオロシクロヘキサン;或る種のフルオロ炭化水素、例えばHFC−4310mee(DuPont社のVertrel XF);および或る種のヒドロフルオロエタン、例えば1,1,1,2,2,3,3−フルオロプロピル−1,2,2,2−フルオロエチルエーテル(即ちCF3CF2CF2−O−CHFCF3)に溶解することができる。これらのイオン交換樹脂はまた高温、高圧において上記のパーフルオロ化された多環化合物に可溶である。Nafion(R)イオン交換樹脂をフラッシュ紡糸してプレクシフィラメント状の糸を得るのにパーフルオロ−N−メチルモルフォリンを使用して成功を得た。微小気孔性発泡体の繊維およびシートをフラッシュ紡糸するにはパーフルオロデカリンを使用することができる。
重合体/溶媒の組み合わせの曇り点圧力を決定する装置および方法は上記のShin等に対する米国特許5,147,586号に記載されている。選ばれた溶媒または溶媒の対の中における多数の完全にフルオロ化された重合体の異なった温度における曇り点圧力を図1〜3に示す。これらのプロットは特定の重合体/溶媒の組み合わせに対しフラッシュ紡糸が可能であるかどうかを決定するのに使用される。各曲線の上方では重合体は溶媒系に完全に溶解する。各曲線の下方では重合体に富んだ相と溶媒に富んだ相との分離が起こる。境界線の所では、低圧から高圧へと通過する場合には相分離は消失し、高圧から低圧へと通過する場合には相分離が始まる。
図1はパーフルオロデカリン中にポリテトラフルオロエチレン[−(CF2CF2)−]を含む溶液に対する異なった温度における曇り点圧力のプロットである。図1ではこの曇り点データがフルオロ重合体の二つの異なった濃度、即ち2重量%(曲線1)および15重量%(曲線2)において与えられている。
図2は下記の溶媒中におけるテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体[−(CF2CF2a−(CF(OC37)CF2b−]の30重量%溶液に対する曇り点データのプロットである。溶媒はHFC−4310mee(DuPont社のVertrel XF)(曲線1);DuPont社製のVertrel 245(パーフルオロ(ジメチルシクロブタン))(曲線2);3M製のPF5052(パーフルオロ−N−メチルモルフォリン)(曲線3);3M社からFC−77の商品名で市販されている沸点が97℃、分子量が415のパーフルオロ化された溶媒(曲線4);およびPP6(パーフルオロデカリン)(曲線5)である。
図3はパーフルオロ−N−メチルモルフォリン(曲線1)およびパーフルオロデカリン(曲線2)中にテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)の共重合体[−(CF2CF2a−(CF(OCF2CF(CF3)OCF2CF2SO2F)CF2b−]のNafion(R)XRパーフルオロ化されたイオン交換樹脂を12重量%含む溶液の曇り点データのプロットである。
下記実施例により本発明を例示する。これらの実施例は単に例示のためであり、本発明を如何なる方法でも限定するものではない。
実施例
試験法
上記の説明および下記の本発明を限定しない実施例において報告された種々の特性および性質を決定するために次の試験法を用いた。
ストランドのデニールは該ストランドの長さ15cmの試料の重さから決定される。
フラッシュ紡糸したストランドの強度伸びおよび靭性はInstron社の引張り試験機を使用して決定した。ストランドは70°F、65%の相対湿度でコンディショニングして試験した。次いでストランドに1インチ当たり10回の撚りをかけ、Instron試験機のジョーに取付た。2インチのゲージ長を用い毎分4インチの初期伸び速度を使用した。破断時の強度はg/デニール(gpd)単位で記録した。破断時の伸びは2インチゲージ長の試料の%として記録した。靭性は試料1デニール当たりの試料を破断するのに要する仕事の目安であり、gpd単位で報告される。モジュラスは応力/歪み曲線の傾斜に相当し、gpd単位で報告される。
プレクシフィラメント状フィルム・フィブリル・ストランド製品の表面積はフラッシュ紡糸された製品のフィブリル化の程度と細かさの他の目安である。表面積はS.Brunauer,P.H.EmmettおよびE.TellerのJ.Am.Chem.Soc.誌、60巻、309〜319頁(1938年)の論文記載のBET窒素吸着法によって測定し、m2/g単位で報告される。
実施例1〜27の試験装置
実施例1〜27に使用した装置は米国特許5,147,586号記載の紡糸装置である。この装置は2個の円筒形の高圧室から成り、それぞれ、室の内容物に圧力を及ぼすピストンが取付られている。円筒の内径は1.0インチ(2.54cm)、内容積は50cm3である。この円筒は端の所で、3/32インチ(0.23cm)の直径の通路、および静止混合器として作用する一連の細かい目をもったスクリーンを含む混合室を通して連結されている。容器の内容物を静止混合器を通して二つの円筒の間で強制的に前後に移動させることにより混合を行なう。オリフィスを開くための迅速に作用する装置を備えた紡糸口金アセンブリーがT字管を通して上記通路に取付られている。紡糸口金アセンブリーは直径0.25インチ(0.63cm)、長さ約2.0インチ(5.08cm)の導入孔、および下記表に直径および長さの両方(0.076cm)が示された紡糸口金オリフィスから成っている。オリフィスの測定値はミル単位(1ミル=0.0254mm)で表されている。或る場合には紡糸オリフィスの出口にトンネルが配置されている。トンネルの直径は紡糸オリフィスの直径の数倍である。このトンネルは、フラッシュ紡糸の際に、より層状になったジェットを得るのに使用される。実施例1、8および12のトンネルは円錐状のトンネルで、オリフィスの開口部から60°の角度でほぼ100ミル(25mm)の長さに亙って拡がっている。他のすべてのトンネルは円筒形であり、その寸法は下記寸法表に記載されている。ピストンは油圧系で供給される高圧の水によって駆動される。
実施例1〜27で報告されている試験においては、上記の試験装置に部分的にフルオロ化された重合体のペレットと溶媒とを装入する。高圧の水を使用してピストンを駆動し、1500〜3000psi(10,340〜10,680kPa)の混合圧力を発生させる。次に重合体および溶媒を混合温度に加熱し、約1時間の間この温度に保ち、この間ピストンを使用して交互に二つの円筒の間で約50psi(345kPa)の圧力差をつくり、重合体と溶媒とを繰り返し混合通路を通して一つの円筒から他の円筒へと押し込み、混合を行なって紡糸用の混合物をつくる。次いで紡糸混合物の温度を最終的な紡糸温度に上昇させ、約15分間この温度に保って温度を平衡にし、この時間の間混合を継続する。圧力低下室の状況に似せるために、紡糸の直前に紡糸混合物の圧力を所望の紡糸圧力に低下させる。これは紡糸室と所望の紡糸圧力に保たれた高圧の水を含む遥かに大きなタンク(「蓄積器」)との間の弁を開くことによって行なわれる。紡糸室と蓄積室との間の弁を開いた後、約1〜5秒の間紡糸口金オリフィスを開く。この期間は工業的な紡糸装置の圧力低下室における滞在時間にほぼ対応する。紡糸中コンピュータを用い紡糸口金の直前で記録された圧力を紡糸圧力として入力する。
実施例1〜27の実験条件および結果を下記表1〜6に示す。最初SI単位では得られなかったすべての試験データはSI単位に変換されている。
実施例1〜3
実施例1〜3においては、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体(Teflon(R)PFA、DuPont社製)を種々の濃度でパーフルオロデカリンからフラッシュ紡糸してプレクシフィラメントをつくった。Teflon(R)PFA(350級)は融点が305℃の高分子量級のものである。
Figure 0003891497
実施例4〜9
実施例4〜9においては、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体(Teflon(R)PFA、DuPont社製)を種々の濃度でパーフルオロデカリンからフラッシュ紡糸して発泡体の繊維をつくった。Teflon(R)PFA(350級)は融点が305℃の高分子量級のものである。
Figure 0003891497
実施例10〜13
実施例10〜13においては、テトラフルオロエチレンの重合した単量体単位から成る重合体(Teflon(R)PTFE、DuPont社製)を種々の濃度でパーフルオロデカリンからフラッシュ紡糸してプレクシフィラメントをつくった。
Figure 0003891497
Figure 0003891497
実施例14〜17
実施例14〜17においては、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体であるNafion(R)XR(DuPont社製)を種々の濃度でパーフルオロ−N−メチルモルフォリン(PF5052)からフラッシュ紡糸してプレクシフィラメントをつくった。Nafion(R)XRはパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂であり、その熔融流動速度は290℃で約48である。
Figure 0003891497
実施例17〜23
実施例17〜23においては、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体(Nafion(R)XR、DuPont社製)を種々の濃度で、パーフルオロデカリン単独、およびパーフルオロデカリンとパーフルオロ−N−メチルモルフォリン(PF5052、3M社製)との種々の割合の溶媒からフラッシュ紡糸した。各実施例において微小気孔性発泡体の繊維が得られた。
Figure 0003891497
実施例24〜26
実施例24〜26においては、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体(TEeflon(R)PFA(350級)、DuPont社製)と、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体(Nafion(R)XR、DuPont社製)との配合物を種々の濃度で、パーフルオロデカリンからフラッシュ紡糸して発泡体の繊維を得た。
Figure 0003891497
本発明のフラッシュ紡糸を行なう装置および方法に対して種々の変更および変形を行ない得ることは当業界の専門家には明らかである。従って本発明はその広い態様において上記の特定の詳細点および例示的な実施例に限定されるものではない。即ち上記の説明、添付図面および実施例に含まれるすべての事項は例示的であり限定的なものではないことを了解されたい。

Claims (9)

  1. 融点が280℃より高く各ハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子の全数の少なくとも20%がフッ素であるハロゲン化炭素重合体から成る群A、
    融点が280℃より高く各オキシハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子の全数の少なくとも20%がフッ素であるオキシハロゲン化炭素重合体から成る群B、および
    パーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂から成る群C、
    から選ばれる重合体を少なくとも90重量%含むフラッシュ紡糸された半結晶性重合体の繊維要素が三次元的に一体となった網状構造体であって、該要素は、平均のフィルム厚さが4μより薄い配向したフィルム・フィブリルであるか、或いは、平均の厚さが4μより薄いフィルム状の気孔壁を有する閉じた多面体の気孔を含む発泡体である、ことを特徴とするフラッシュ紡糸された網状構造体
  2. フッ素が群A、BおよびCから選ばれた該重合体の少なくとも80重量%のハロゲン原子の少なくとも95%をなしていることを特徴とする請求項1記載のフラッシュ紡糸された網状構造体
  3. 該群Aのハロゲン化炭素重合体および該群Bのオキシハロゲン化炭素の少なくとも80重量%がテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項1記載のフラッシュ紡糸された網状構造体
  4. 群Cのパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂がテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)との共重合体少なくとも80重量%含んでいることを特徴とする請求項1記載のフラッシュ紡糸された網状構造体
  5. 該繊維要素が、配向したフィルム・フィブリルであって、平均のフィルムの厚さが4μより薄く、平均のフィブリルの幅25μより狭く、BET窒素吸着法で測定した表面積が2m2/gより大きいことを特徴とする請求項1、2、3、または4記載のフラッシュ紡糸された網状構造体。
  6. 該繊維要素が、薄いフィルム状の気孔壁を有しその平均の厚さが隣接した気孔の間で4μより薄い閉じた多面体の重合材料の気孔から成る微小気孔性の発泡体であることを特徴とする請求項1、2、3、または4記載のフラッシュ紡糸された網状構造体。
  7. 請求項1のフラッシュ紡糸された網状構造体を製造する方法であって、
    大気中の沸点が0〜200℃であり、環式および多環式化合物を含むパーフルオロ化された炭化水素、パーフルオロ化されたモルフォリン、パーフルオロ炭素、およびヒドロフルオロエーテルから成る群から選ばれる溶媒中に重合体を含む紡糸溶液をつくる工程、および
    該紡糸溶液の自発性圧力よりも高い圧力において該紡糸溶液を、実質的に低い圧力をもち該溶媒の大気中における沸点よりも少なくとも50℃高い温度をもつ区域へと紡糸する工程、
    から成ることを特徴とする方法。
  8. 該紡糸溶液は曇り点圧力が150〜280℃の範囲の温度において自発性圧力と50MPaとの間であり、該紡糸溶液を紡糸溶液の自発性圧力と曇り点圧力との間の圧力で紡糸してフィルム・フィブリルストランドをつくることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 該紡糸溶液は曇り点圧力が150〜280℃の範囲の温度において自発性圧力と50MPaとの間であり、該紡糸溶液を曇り点圧力と50MPaとの間の圧力で紡糸して微小気孔性の発砲体をつくることを特徴とする請求項7記載の方法。
JP53335498A 1997-01-09 1997-01-09 完全にハロゲン化された重合体からフラッシュ紡糸された繊維 Expired - Fee Related JP3891497B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/US1997/000155 WO1998030739A1 (en) 1997-01-09 1997-01-09 Fibers flash-spun from fully halogenated polymers

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001508140A JP2001508140A (ja) 2001-06-19
JP3891497B2 true JP3891497B2 (ja) 2007-03-14

Family

ID=22260189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP53335498A Expired - Fee Related JP3891497B2 (ja) 1997-01-09 1997-01-09 完全にハロゲン化された重合体からフラッシュ紡糸された繊維

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6218460B1 (ja)
EP (1) EP0951591B1 (ja)
JP (1) JP3891497B2 (ja)
CA (1) CA2274633A1 (ja)
DE (1) DE69708918T2 (ja)
ES (1) ES2165583T3 (ja)
WO (1) WO1998030739A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100523062C (zh) * 2001-07-13 2009-08-05 纳幕尔杜邦公司 高度氟化离子交换聚合物的溶解方法
US20050131116A1 (en) * 2002-07-12 2005-06-16 Qun Sun Process for dissolution of highly fluorinated ion-exchange polymers
US20050029695A1 (en) * 2002-09-25 2005-02-10 Weinberg Mark Gary Surface-modified plexifilamentary structures, and compositions therefor
KR101272425B1 (ko) 2003-04-03 2013-06-07 이 아이 듀폰 디 네모아 앤드 캄파니 균일한 물질을 형성하기 위한 회전식 공정
US7582240B2 (en) * 2004-04-01 2009-09-01 E. I. Du Pont De Nemours And Company Rotary process for forming uniform material
US20070202764A1 (en) * 2005-04-01 2007-08-30 Marin Robert A Rotary process for forming uniform material
JP7069982B2 (ja) * 2018-04-02 2022-05-18 株式会社豊田中央研究所 不織布
US11932971B2 (en) * 2018-10-29 2024-03-19 Toray Industries, Inc. Method of producing precursor fiber for carbon fiber and carbon fiber
CN111286790B (zh) * 2020-03-05 2021-08-03 上海青昀新材料科技有限公司 一种安全的溶液纺丝方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3227664A (en) 1961-12-07 1966-01-04 Du Pont Ultramicrocellular structures of crystalline organic polymer
NL300881A (ja) 1962-11-23
GB1062086A (en) 1963-08-16 1967-03-15 Du Pont Improvements in or relating to ultramicrocellular structures
US3282875A (en) 1964-07-22 1966-11-01 Du Pont Fluorocarbon vinyl ether polymers
US3484899A (en) 1967-04-06 1969-12-23 Du Pont Spinneret pack for flash extrusion
US3851023A (en) 1972-11-02 1974-11-26 Du Pont Process for forming a web
US4358545A (en) 1980-06-11 1982-11-09 The Dow Chemical Company Sulfonic acid electrolytic cell having flourinated polymer membrane with hydration product less than 22,000
US4608089A (en) 1985-07-19 1986-08-26 E. I. Du Pont De Nemours And Company Cement matrix composites and method of making same
US4940525A (en) 1987-05-08 1990-07-10 The Dow Chemical Company Low equivalent weight sulfonic fluoropolymers
US5147586A (en) 1991-02-22 1992-09-15 E. I. Du Pont De Nemours And Company Flash-spinning polymeric plexifilaments
US5328946A (en) * 1991-08-29 1994-07-12 E. I. Du Pont De Nemours And Company Solvents for tetrafluoroethylene polymers
US5279776A (en) 1991-09-17 1994-01-18 E. I. Du Pont De Nemours And Company Method for making strong discrete fibers
US5290846A (en) * 1992-08-28 1994-03-01 E. I. Du Pont De Nemours And Company Solvents for fluorinated polymers
US5364929A (en) * 1993-01-13 1994-11-15 E. I. Du Pont De Nemours And Company Dissolution of tetrafluoroethylene polymers at superautogenous pressure
US6136911A (en) * 1996-01-11 2000-10-24 E.I. Du Pont De Nemours And Company Fibers flash-spun from partially fluorinated polymers
US6034008A (en) * 1996-08-19 2000-03-07 E. I. Du Pont De Nemours And Company Flash-spun sheet material
US5985196A (en) * 1998-01-20 1999-11-16 E. I. Du Pont De Nemours And Company Flash spinning process and flash spinning solution

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001508140A (ja) 2001-06-19
ES2165583T3 (es) 2002-03-16
DE69708918D1 (de) 2002-01-17
CA2274633A1 (en) 1998-07-16
EP0951591B1 (en) 2001-12-05
US6218460B1 (en) 2001-04-17
DE69708918T2 (de) 2002-07-18
WO1998030739A1 (en) 1998-07-16
EP0951591A1 (en) 1999-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3839489B2 (ja) 部分フッ素置換ポリマー類のフラッシュ紡糸で作られた繊維
KR0178284B1 (ko) 중합체 플렉시필라멘트의 플래쉬 방사용 탄화수소/조용매 방사액
US5192468A (en) Process for flash spinning fiber-forming polymers
KR0132669B1 (ko) 중합성 플랙시필라멘트의 프래시-방사
US6162379A (en) Flash spinning process and flash spinning solution
JP3891497B2 (ja) 完全にハロゲン化された重合体からフラッシュ紡糸された繊維
EP0640154A1 (en) ALCOHOL-BASED SPINNING LIQUIDS FOR FLASH SPINNING OF POLYMERIC PLEXIFILAMENTS.
US6153134A (en) Flash spinning process
JP2756489B2 (ja) フラツシユ紡糸
JP3782460B2 (ja) フラッシュ紡糸法及びフラッシュ紡糸溶液
US6270709B1 (en) Flash spinning polymethylpentene process and product
US6136911A (en) Fibers flash-spun from partially fluorinated polymers
EP1208251B1 (en) Flash-spinning process and solution
US7179413B1 (en) Flash-spinning process and solution
CA2247401A1 (en) Flash spinning process and products
KR20000069977A (ko) 충분히 할로겐화된 중합체로부터 플래쉬 방사된 섬유

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20031205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20060303

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060711

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091215

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111215

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees