JP2001508140A - 完全にハロゲン化された重合体からフラッシュ紡糸された繊維 - Google Patents

完全にハロゲン化された重合体からフラッシュ紡糸された繊維

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Abstract

(57)【要約】 融点が280℃より高く各ハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子の全数の少なくとも20%がフッ素であるハロゲン化炭素重合体から成る群A、融点が280℃より高く各オキシハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子の全数の少なくとも20%がフッ素であるオキシハロゲン化炭素重合体から成る群B、およびパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂から成る群Cの群A、BおよびCから成る群から選ばれる重合体を少なくとも90重量%含むことを特徴とするフラッシュ紡糸された材料。該フラッシュ紡糸された材料の製造法および該フラッシュ紡糸された材料を製造するための溶液も提供されている。

Description

【発明の詳細な説明】 完全にハロゲン化された重合体からフラッシュ紡糸された繊維 発明の背景 本発明は完全にハロゲン化された炭化水素重合体および溶媒からフラッシュ紡 糸された繊維、特に実質的な数のハロゲン原子がフッ素原子であるフラッシュ紡 糸された完全にハロゲン化された重合体に関する。 溶液または分散液からプレクシフィラメント状フィルム・フィブリルのストラ ンドをフラッシュ紡糸する方法は当業界に公知である。「プレクシフィラメント 」という言葉は、不規則な長さをもち、平均のフィブリルの厚さが約4ミクロン 以下、平均のフィブリルの幅が約25ミクロン以下の多数の薄いリボン状のフィ ルム−フィブリル要素の一体となった三次元の網状構造を意味する。プレクシフ ィラメント状構造物においては、フィルム・フィブリル要素は一般に同じ拡がり をもって構造物の長手方向の軸と一緒に並び、該構造物の長さ、幅および厚さを 通じて種々の場所で不規則な間隔で間欠的に結合したり分離したりして連続的な 三次元構造の網状構造をつくっている。 Bladesに対する米国特許3,227,784号(E.I.duPont de Nemours & Company(DuPont社)に帰属)にお いては、溶液になった重合体を該溶媒の沸点より高い温度、および自発的な圧力 またはそれ以上の圧力において紡糸オリフィスへと連続的に前進させ、温度が低 く且つ圧力も実質的に低い区域へとフラッシュ紡糸し、プレクシフィラメント状 材料のストランドを得る方 法が記載されている。Anderson等に対する米国特許3,227,794 号(DuPont社へ帰属)には、繊維生成性の重合体を二つの液相が生じるよ りも高い温度および圧力において溶媒に溶解した場合、溶液からプレクシフィラ メント状のフィルム・フィブリルが最も良く得られることが記載されている。こ の圧力は一般に与えられた温度における曇り点圧力と呼ばれる。この溶液を圧力 低下室へ通し、ここで該溶液の曇り点圧力より低い圧力まで圧力を低下させて相 分離を起こさせる。重合体に富んだ相の中に溶媒に富んだ相を含む、得られた二 相分散液を紡糸オリフィスを通して排出させ、プレクシフィラメント状のストラ ンドを得る。 Smithに対する米国特許3,484,899号(DuPont社に帰属) には、紡糸オリフィスが水平方向に配置され、これを通してプレクシフィラメン ト状ストランドをフラッシュ紡糸し得る装置が記載されている。重合体のストラ ンドは通常、回転する突き出した偏向調節板の方へと向けられ、ストランドは拡 げられて一層平面的なウエッブ構造物になり、この際ウエッブが動いている捕集 ベルトの方へ下降する時、調節板は該構造物を交互に右および左へと向わせる。 ベルトの上につくられた繊維性のシートは、重なり合った多方向性の配置で配向 したプレクシフィラメント状フィルム・フィブリル網状構造物である。 基本的なフラッシュ紡糸法に対しては多くの改善が長年に亙り報告され、或い は特許となっている。オレフィン重合体をフラッシュ紡糸して不織布をつくる方 法は工業化され、Brethauer等に対する米国特許3,851,023号 (DuPont社に帰属)を含む多数の特許の主題となっている。重合体溶液か らオレフィン重合体をフラッシュ紡 糸してパルプ状の製品をつくる方法はShahに対する米国特許5,279,7 76号(DuPont社に帰属)に記載されている。重合体溶液からオレフィン 重合体をフラッシュ紡糸して微小気孔性(microcellar)または超微 小気孔性の発泡製品をつくる方法はBlades等の米国特許3,227,66 4号およびParrishの同3,584,090号(DuPont社に帰属) に記載されている。 フラッシュ紡糸法の工業的応用は先ずポリオレフィンのプレクシフィラメント 、特にポリエチレンおよびポリプロピレンのプレクシフィラメントに向けられた 。しかし他の重合体のフラッシュ紡糸法についても実験が行なわれている。例え ばBlades等の米国特許3,227,784号には、パーフルオロエチレン /パーフルオロプロピレン(90:10)共重合体の溶液をp−(ビストリフル オロメチル)ベンゼンの溶液からフラッシュ紡糸する方法が記載されている(実 施例30)。このようなフルオロプロピレンを工業的にフラッシュ紡糸する方法 に関しては本出願人は承知していない。米国特許5,328,946号および同 5,364,929号には、自発性圧力より高い圧力でパーフルオロ化したシク ロアルカン溶媒中にテトラフルオロエチレン重合体を含む溶液が記載されている 。 本明細書において「炭化水素」という言葉は主として炭素および水素から構成 される有機化合物を意味し、「ハロゲン化炭素」という言葉は全部が炭素および ハロゲンから成る有機化合物を意味し、「オキシハロゲン化炭素」という言葉は 全部が炭素、酸素およびハロゲンから成る有機化合物を意味するものとする。 高度にフルオロ化された重合体および共重合体のフィルムは、通常の 温度および圧力条件下における酸、塩基および大部分の有機液体に対する優れた 抵抗性;優れた誘電特性;良好な引っ張り特性;良好な耐熱性および耐候性;非 常に高い融点;および不燃性などのような種々の優れた特性を示す。高度にフル オロ化された重合体および共重合体のフィルムは高速送電用ケーブルの絶縁材の ような価値の高い用途に広く使用されている。高度にフルオロ化された重合体お よび共重合体のフラッシュ紡糸プレクシフィラメントは、例えば高温ガス濾過媒 体、ポンプのパッキング、ガスケット、および保護用の衣料のような他の価値の 高い用途に広い用途をもっていなければならない。しかし完全にハロゲン化され た重合体、例えばテフロンPTFEおよびテフロンPFAは非常に高い融点(そ れぞれ327℃および305℃)をもっている。またこれらの重合体は最も不活 性な公知化合物の範疇に入っている。従ってテフロンPTFEおよびテフロンP FAのような完全にハロゲン化された重合体は、高い温度および圧力においてさ えも、溶解することが困難である。完全にハロゲン化された重合体は極端に化学 的に不活性であり且つ処理できないために、このような重合体がフラッシュ紡糸 するのに使用されたことはない。 従って現在、優れた耐熱性および耐候性、良好な誘電特性、および良好な非粘 着性を示す高度にフルオロ化された重合体および共重合体から成るプレクシフィ ラメント、微小気孔性発泡体の繊維および微小多孔性発泡体のシートが必要とさ れている。また工業的な温度および圧力条件下において通常の紡糸装置を用い、 高度のフルオロ化された炭化水素重合体を工業的にフラッシュ紡糸するのに適し た方法も必要とされている。 本発明の概要 本発明に従えば、融点が280℃より高く各ハロゲン化炭素重合体中のハロゲ ン原子の全数の少なくとも20%がフッ素であるハロゲン化炭素重合体から成る 群A、融点が280℃より高く各オキシハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子 の全数の少なくとも20%がフッ素であるオキシハロゲン化炭素重合体から成る 群B、およびパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂から成る群Cから成 る群から選ばれる重合体を少なくとも90重量%含むフラッシュ紡糸された材料 が提供される。フッ素は群A、B、およびCから選ばれる重合体の少なくとも8 0重量%中におけるハロゲン原子の少なくとも95%を占めていることが好適で ある。本発明の一好適具体化例においては、群Aのハロゲン化炭素および群Bの オキシハロゲン化炭素の少なくとも80重量%がテトラフルオロエチレンから成 っている。本発明の他の好適具体化例においては、群Cのパーフルオロ化された イオン交換性重合体樹脂はテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(置換アルキ ルビニルエーテル)との共重合体を少なくとも80重量%含んでいる。 本発明のフラッシュ紡糸された材料は、BET窒素吸着法で測定された表面積 が2m2/gより大きい三次元の一体となった半結晶性の重合体の繊維要素の網 状構造をもつプレクシフィラメント状ストランドであり、該要素は網状構造の軸 と一緒に同一の広がりで並んでおり、また該プレクシフィラメントは配向したフ ィルム・フィブリルの構造的な形態をもち、該フィルム・フィブリルは平均のフ ィルムの厚さが4ミクロンより薄く、平均のフィブリルの幅は25ミクロンより も狭い。別法として、本発明のフラッシュ紡糸された材料は重合体材料の閉じた 多面体の気孔を含む微小多孔性の発泡体であり、隣接する気孔の間で平均の厚さ が4ミクロンのフィルム状の気孔壁をもっていることができる。 また本発明に従えば、上記群A、BおよびCに属する重合体を含むフラッシュ 紡糸された材料の製造法が提供される。この方法は、大気中の沸点が0〜200 ℃であり、環式および多環式化合物を含むパーフルオロ化された炭化水素、パー フルオロ化されたモルフォリン、パーフルオロ炭素、およびヒドロフルオロエー テルから成る群から選ばれる溶媒中に重合体を含む紡糸溶液をつくり、該紡糸溶 液の自発性圧力よりも高い圧力において該紡糸溶液を、実質的に低い圧力をもち 該溶媒の大気中における沸点よりも少なくとも50℃高い温度をもつ区域へと紡 糸することを特徴とする工程から成っている。この紡糸溶液の曇り点圧力は15 0〜280℃の温度において自発性圧力と50MPaとの間にある。紡糸溶液は 、自発性圧力と曇り点圧力との間の圧力で紡糸してプレクシフィラメント状のフ ィルム・フィブリルのストランドをつくることができるか、或いは曇り点圧力と 50MPaとの間で紡糸して微小気孔性の発泡体をつくることができる。 また本発明に従えば、大気圧中の沸点が200℃より低い溶媒とパーフルオロ 化されたイオン交換性重合体樹脂から成る溶液であって、該溶液は自発性圧力と 50MPaとの間の圧力、150〜280℃の間の温度にあり、溶液中に溶解し た重合体の濃度が溶液の5〜60重量%の間にある溶液が提供される。 図面の簡単な説明 本明細書に添付され本明細書の一部をなす添付図面は、本発明の現在の好適な 具体化例を例示するものであり、本発明の原理を説明するための記述が付けられ ている。 図1はパーフルオロデカリンを溶媒として二つの濃度でポリテトラフルオロエ チレンを含む溶液の曇り点のデータのプロットである。 図2は種々の異なった溶媒の中にテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(プ ロピルビニルエーテル)との共重合体を30%含む溶液の曇り点のデータのプロ ットである。 図3はパーフルオロデカリンまたはパーフルオロ−N−メチルモルフォリンの いずれかを溶媒としてパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂(Nafi on(R)XR、DuPont社製)を12%含む溶液の曇り点のデータのプロッ トである。 発明の詳細な説明 本発明の現在の好適な具体化例を詳細に参照する。その一例を下記に例示する 。 Shin等の米国特許5,147,586号に開示され詳細に説明されている 装置およびフラッシュ紡糸法を用い、本発明のフラッシュ紡糸されたハロゲン化 プレクシフィラメントを製造した。該特許は参考のために添付されている。工業 的な用途においては、Brethauer等の米国特許3,851,023号記 載の装置を使用して完全にハロゲン化されたプレクシフィラメントを製造するこ とが期待されよう。 完全にハロゲン化された炭化水素重合体からプレクシフィラメントをフラッシ ュ紡糸する方法は、特に該重合体が完全にフルオロ化されている場合には、高温 、高圧の条件下で操作される。重合体の原料は通常の温度と圧力の条件下におい ては普通選ばれた溶媒には溶解しないが、或る高温、高圧の条件下では溶液を生 じる。プレクシフィラメントを製造するフラッシュ紡糸法では、溶液が紡糸口金 を通る直前に曇り点まで圧 力を下げて相分離を起こさせる。溶液の圧力が曇り点より低い圧力に低下すると 、溶液相は重合休に富んだ相と溶媒に富んだ相とに分かれる。非常な高速度で紡 糸口金を通過して実質的に低圧の区域に入ると、溶媒は迅速にフラッシュ蒸発し 、重合体に富んだ相に存在した重合体は細長いプレクシフィラメントの形に凍結 される。 完全にハロゲン化された重合体の溶液をフラッシュ紡糸して得られる繊維のス トランドの形状は、重合体を溶解した溶媒の種類、紡糸溶液中の重合体の濃度、 および紡糸条件に著しく依存する。プレクシフィラメントを得るためには、重合 体の濃度を比較的低く(例えば約20重量%以下)保ち、紡糸の温度および圧力 は溶媒が迅速にフラッシュ蒸発するのに十分な程高くする。他方、完全にハロゲ ン化された重合体の微小気孔性の発泡体の繊維は、通常20%よりも高い重合体 濃度において紡糸の温度および圧力を低くして製造される。 十分にフィブリル化されたプレクシフィラメントは通常、使用する紡糸温度が 紡糸用の液の臨界温度とその臨界温度よりも40℃低い温度との間の温度であり 、紡糸圧力が曇り点圧力よりも僅かに低い圧力である場合に得られる。紡糸圧力 が紡糸混合物の曇り点圧力よりも遥かに高い場合には、通常粗いプレクシフィラ メント状の「糸に似た」ストランドが得られる。紡糸圧力が徐々に低下するにつ れて、ストランドのフィブリルの結合点の間の平均の距離は一般に短くなり、同 時にフィブリルは次第に細くなる。紡糸圧力が紡糸混合物の曇り点圧力に近付く と、通常非常に細かいフィブリルが得られ、結合点間の距離は非常に短くなる。 紡糸圧力がさらに低下して曇り点圧力よりも低くなると、結合点間の距離は長く なる。シートをつくるのに最も適したフィブリル化されたプレ クシフィラメントは通常曇り点よりも僅かに低い紡糸圧力を使用した場合に得ら れる。紡糸混合物の曇り点圧力よりも遥かに低い圧力を使用した場合には、一般 に比較的粗い繊維構造物が得られる。或る場合には、紡糸混合物の曇り点圧力よ りも僅かに低い紡糸圧力においても十分にフィブリル化されたプレクシフィラメ ントを得ることができる。 微小気孔性発泡体の繊維をフラッシュ紡糸する場合、比較的低い曇り点圧力を 得るためには比較的強い溶媒を使用する。微小気孔性の発泡体は通常完全にハロ ゲン化された重合体の紡糸溶液中の濃度が比較的低い場合で、且つ温度が比較的 低く圧力が曇り点圧力よりも高い場合に得られる。紡糸圧力がその溶液の曇り点 圧力より僅かに低い場合でも、通常プレクシフィラメントではなくて微小気孔性 の発泡体の方を得ることができる。熔融シリカおよびカオリンのような造核剤を 紡糸混合物に加え、溶媒のフラッシュ蒸発を容易にし、大きさが小さい均一な気 孔を得ることができる。微小気孔性の発泡体は、潰れた形或いは完全にまたは部 分的に膨らんだ形で得ることができる。多くの重合体/溶媒系においては、微小 気孔性の発泡体は、紡糸オリフィスを出た後溶媒の蒸気が気孔の内部で凝縮する かおよび/または気孔から拡散して出る際に潰れる傾向がある。低密度の膨らん だ形を得るためには、通常紡糸液に膨張剤を加える。膨張剤は気孔壁を通る拡散 のために透過係数が空気より小さく、従って膨張剤が長期間気孔の中に留まり、 同時に空気を気孔の中に拡散させて気孔を膨らんだ状態に保つものでなければな らない。浸透圧によって空気は気孔の中に拡散してくる。使用できる適当な膨張 剤の中には低沸点の部分的にハロゲン化された炭化水素およびハロゲン化炭素、 例えばクロロフルオロ炭化水素、フルオロ炭化水素、クロロフルオロ炭素、お よびパーフルオロ炭素;不活性ガス、例えば二酸化炭素および窒素;低沸点の炭 化水素溶媒、例えばブタンおよびイソペンタン;および他の低沸点有機溶媒およ びガスが含まれる。大気中における沸点はほぼ室温かまたはそれ以下である。 微小気孔性発泡体の繊維は通常断面が円形の紡糸オリフィスから紡糸される。 しかし吹込み成形したフィルムに使用されるものと同様な環状のダイス型を使用 し、フラッシュ紡糸された微小気孔性発泡体のシートをつくることができる。完 全に膨らんだ発泡体、紡糸したままの繊維または押出されたままの発泡体シート は、これを膨張剤が溶解した溶媒中に浸漬することによって後で膨らませること もできる。膨張剤は溶媒の可塑化作用のために気孔の中に拡散して行く。乾燥し た後も膨張剤は気孔の内部に留まり、浸透圧によって空気が気孔の中に拡散し微 小気孔性の発泡体を膨らんだ状態に保つ。微小気孔性の発泡体は密度が0.00 5〜0.50g/ccである。気孔は一般に多面体の形をもち、気孔の平均の大 きさは約300μ以下、好ましくは約150μ以下である。気孔壁の厚さは一般 に約3μ以下、典型的には約2μ以下である。 完全にハロゲン化された重合体のプレクシフィラメント状のパルプはGale 等の米国特許5,279,776号(DuPont社に帰属)に記載されたフラ ッシュ紡糸されたプレクシフィラメントをディスクで精製することによって製造 することができる。別法としてこのようなパルプは米国特許5,279,776 号(DuPont社に帰属)記載のものと似た装置を使用してフラッシュ紡糸す ることにより重合体溶液から直接製造することができる。これらのパルプは本質 的にプレクシフィラメントであり、三次元の網状構造をもっている。しかしパル プの繊維 は長さが比較的短く、横方向の寸法が小さい。平均の繊維長は約200μ以下、 好ましくは50μよりも短い。パルプの繊維は2m2/gよりも大きい比較的大 きな表面積をもっている。 フラッシュ紡糸して本発明の高度にフルオロ化された重合体のプレクシフィラ メントをつくることができる重合体は、ハロゲン原子の少なくとも20%がフッ 素である完全にハロゲン化された炭化水素重合体である。好ましくは完全にハロ ゲン化された炭化水素重合体は、ハロゲン化された重合体の少なくとも80%の 中のハロゲン原子の少なくとも95%がフッ素原子である。 フラッシュ紡糸して本発明のフラッシュ紡糸された重合体材料をつくることが できる融点が280℃よりも高い完全にハロゲン化された重合体には、ポリテト ラフルオロエチレン[−(CF2CF2)−]、テトラフルオロエチレン/ヘキサ フルオロプロピレン共重合体[−(CF2CF2a−(CF(CF3)CF2b− ]、およびテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル) 共重合体[−(CF2CF2a−(CF(OC37)CF2b−]が含まれる。 フラッシュ紡糸できる融点が幾分低い他のパーフルオロ化された共重合体はテト ラフルオロエチレンとパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)の共重合体 であり、これは例えばNafion(R)の商品名でDuPont社から市販され ているパーフルオロ化されたイオン交換性の重合体樹脂、[−(CF2CF2a −(CF(OCF2CF(CF3)OCF2CF2SO2F)CF2b−]である。 本発明によりフラッシュ紡糸し得るパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹 脂は式[−(CF2CF2a−(CF(OCF2CF(CF3)OCF2CF2ZO2 X)CF2b−]を 有し、ここでZは硫黄または炭素であり、Xはフッ素、水素またはOM(Mはア ルカリ金属を表す)であることができる。このようなパーフルオロ化されたイオ ン交換樹脂は米国特許3,282,875号(DuPont社に帰属)に記載さ れている。 溶液フラッシュ紡糸装置が耐え得る温度および圧力の条件は極めて広いが、一 般に極端な温度および圧力の条件で操作を行なわないことが好適である。本発明 方法によりフラッシュ紡糸された完全にハロゲン化された重合体をフラッシュ紡 糸する好適な温度範囲は約200〜400℃であるが、好適な圧力範囲は溶液の 自発性圧力から約7250psig(50MPa)までの範囲であり、さらに好 ましくは溶液の自発性圧力ないし3625psig(25MPa)の範囲である 。本明細書において「自発性圧力」という言葉は、或る与えられた温度における 紡糸材料の自然な蒸気圧である。従って溶液中の完全にハロゲン化された重合体 からプレクシフィラメントをフラッシュ紡糸する場合には、溶媒は好適範囲の温 度および圧力において完全にハロゲン化された重合体を溶解しなければならない 。プレクシフィラメント状のフィルム・フィブリルをフラッシュ紡糸するの必要 な二相溶液をつくるためには、溶液の曇り点圧力は所望の圧力および温度の操作 範囲内になければならない。また溶液はプレクシフィラメントの生成に必要な爆 発的なフラッシュ條発を生じるのに十分高い圧力において所望の二相をなしてい なければならない。 すべての人工的な重合体の中で、恐らくテフロンPTFEは溶解するのが最も 困難な重合体であり、従ってやはりフラッシュ紡糸をするのが最も困難な重合体 である。本発明においてテフロンPTFEは加圧下において300℃またはそれ 以上の温度に加熱されるまで可溶にはならな いことが見出された。このような高い温度および圧力においても、テフロンPT FEを溶解し得る唯一の溶媒は、パーフルオロ化された多環化合物、例えばパー フルオロデカリン(C1018、沸点=142℃)およびパーフルオロパーヒドロ フェナントレン(C1424、沸点=142℃)である。パーフルオロ化された多 環化合物は英国のBNFL Fluorochemicals Ltd.から下 記の商品名で市販されている。Flutec PP6(C1018、沸点=142 ℃);Flutec PP9(C1120、沸点=160℃);Flutec P P10(C1322、沸点=190℃);Flutec PP11(C1424、沸 点=215℃);およびFlutec PP24(C1626、沸点=244℃) 。これらの溶媒化合物の中でパーフルオロデカリンは、フラッシュ紡糸を行なう ためにテフロンPTFEを溶解し得る最低の沸点をもった溶媒と考えられるので 、テフロンPTFEに対する最も適したフラッシュ紡糸剤であることが見出され た。 テフロンPFAはテフロンPTFEよりも僅かに多く溶解する。テフロンPF Aは、上記のパーフルオロ化された多環化合物の他に、高温および高圧において 或る種のパーフルオロ化された溶媒、例えばパーフルオロ−N−メチルモルフォ リン(3MのPF5052)、パーフルオロヘキサンおよびパーフルオロシクロ ヘキサンに、また或る種のフルオロ炭化水素、例えばHFC−4310mee( DuPont社のVertrel XF)に可溶である。しかしパーフルオロデ カリンはテフロンPFAに対する最も適したフラッシュ紡糸剤であることが見出 された。 パーフルオロ化されたイオン交換樹脂は高温、高圧において或る種のパーフル オロ化された溶媒、例えばパーフルオロ−N−メチルモルフォ リン(3MのPF5052)、パーフルオロヘキサン、およびパーフルオロシク ロヘキサン;或る種のフルオロ炭化水素、例えばHFC−4310mee(Du Pont社のVertrel XF);および或る種のヒドロフルオロエタン、 例えば1,1,1,2,2,3,3−フルオロプロピル−1,2,2,2−フル オロエチルエーテル(即ちCF3CF2CF2−O−CHFCF3)に溶解すること ができる。これらのイオン交換樹脂はまた高温、高圧において上記のパーフルオ ロ化された多環化合物に可溶である。Nafion(R)イオン交換樹脂をフラッ シュ紡糸してプレクシフィラメント状の糸を得るのにパーフルオロ−N−メチル モルフォリンを使用して成功を得た。微小気孔性発泡体の繊維およびシートをフ ラッシュ紡糸するにはパーフルオロデカリンを使用することができる。 重合体/溶媒の組み合わせの曇り点圧力を決定する装置および方法は上記のS hin等に対する米国特許5,147,586号に記載されている。選ばれた溶 媒または溶媒の対の中における多数の完全にフルオロ化された重合体の異なった 温度における曇り点圧力を図1〜3に示す。これらのプロットは特定の重合体/ 溶媒の組み合わせに対しフラッシュ紡糸が可能であるかどうかを決定するのに使 用される。各曲線の上方では重合体は溶媒系に完全に溶解する。各曲線の下方で は重合体に富んだ相と溶媒に富んだ相との分離が起こる。境界線の所では、低圧 から高圧へと通過する場合には相分離は消失し、高圧から低圧へと通過する場合 には相分離が始まる。 図1はパーフルオロデカリン中にポリテトラフルオロエチレン[−(CF2C F2)−]を含む溶液に対する異なった温度における曇り点圧力の プロットである。図1ではこの曇り点データがフルオロ重合体の二つの異なった 濃度、即ち2重量%(曲線1)および15重量%(曲線2)において与えられて いる。 図2は下記の溶媒中におけるテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピ ルビニルエーテル)共重合体[−(CF2CF2a−(CF(OC37)CF2b −]の30重量%溶液に対する曇り点データのプロットである。溶媒はHFC −4310mee(DuPont社のVertrel XF)(曲線1);Du Pont社製のVertrel 245(パーフルオロ(ジメチルシクロブタン ))(曲線2);3M製のPF5052(パーフルオロ−N−メチルモルフォリ ン)(曲線3);3M社からFC−77の商品名で市販されている沸点が97℃ 、分子量が415のパーフルオロ化された溶媒(曲線4);およびPP6(パー フルオロデカリン)(曲線5)である。 図3はパーフルオロ−N−メチルモルフォリン(曲線1)およびパーフルオロ デカリン(曲線2)中にテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(置換アルキル ビニルエーテル)の共重合体[−(CF2CF2a−(CF(OCF2CF(CF3 )OCF2CF2SO2F)CF2b−]のNafion(R)XRパーフルオロ化 されたイオン交換樹脂を12重量%含む溶液の曇り点データのプロットである。 下記実施例により本発明を例示する。これらの実施例は単に例示のためであり 、本発明を如何なる方法でも限定するものではない。 実施例 試験法 上記の説明および下記の本発明を限定しない実施例において報告され た種々の特性および性質を決定するために次の試験法を用いた。 ストランドのデニールは該ストランドの長さ15cmの試料の重さから決定さ れる。 フラッシュ紡糸したストランドの強度伸びおよび靭性はInstron社の 引張り試験機を使用して決定した。ストランドは70°F、65%の相対湿度で コンディショニングして試験した。次いでストランドに1インチ当たり10回の 撚りをかけ、Instron試験機のジョーに取付た。2インチのゲージ長を用 い毎分4インチの初期伸び速度を使用した。破断時の強度はg/デニール(gp d)単位で記録した。破断時の伸びは2インチゲージ長の試料の%として記録し た。靭性は試料1デニール当たりの試料を破断するのに要する仕事の目安であり 、gpd単位で報告される。モジュラスは応力/歪み曲線の傾斜に相当し、gp d単位で報告される。 プレクシフィラメント状フィルム・フィブリル・ストランド製品の表面積はフ ラッシュ紡糸された製品のフィブリル化の程度と細かさの他の目安である。表面 積はS.Brunauer,P.H.EmmettおよびE.TellerのJ .Am.Chem.Soc.誌、60巻、309〜319頁(1938年)の論 文記載のBET窒素吸着法によって測定し、m2/g単位で報告される。 実施例1〜27の試験装置 実施例1〜27に使用した装置は米国特許5,147,586号記載の紡糸装 置である。この装置は2個の円筒形の高圧室から成り、それぞれ、室の内容物に 圧力を及ぼすピストンが取付られている。円筒の内径は1.0インチ(2.54 cm)、内容積は50cm3である。この円 筒は端の所で、3/32インチ(0.23cm)の直径の通路、および静止混合 器として作用する一連の細かい目をもったスクリーンを含む混合室を通して連結 されている。容器の内容物を静止混合器を通して二つの円筒の間で強制的に前後 に移動させることにより混合を行なう。オリフィスを開くための迅速に作用する 装置を備えた紡糸口金アセンブリーがT字管を通して上記通路に取付られている 。紡糸口金アセンブリーは直径0.25インチ(0.63cm)、長さ約2.0 インチ(5.08cm)の導入孔、および下記表に直径および長さの両方(0. 076cm)が示された紡糸口金オリフィスから成っている。オリフィスの測定 値はミル単位(1ミル=0.0254mm)で表されている。或る場合には紡糸 オリフィスの出口にトンネルが配置されている。トンネルの直径は紡糸オリフィ スの直径の数倍である。このトンネルは、フラッシュ紡糸の際に、より層状にな ったジェットを得るのに使用される。実施例1、8および12のトンネルは円錐 状のトンネルで、オリフィスの開口部から60°の角度でほぼ100ミル(25 mm)の長さに亙って拡がっている。他のすべてのトンネルは円筒形であり、そ の寸法は下記寸法表に記載されている。ピストンは油圧系で供給される高圧の水 によって駆動される。 実施例1〜27で報告されている試験においては、上記の試験装置に部分的に フルオロ化された重合体のペレットと溶媒とを装入する。高圧の水を使用してピ ストンを駆動し、1500〜3000psi(10,340〜10,680kP a)の混合圧力を発生させる。次に重合体および溶媒を混合温度に加熱し、約1 時間の間この温度に保ち、この間ピストンを使用して交互に二つの円筒の間で約 50psi(345kPa) の圧力差をつくり、重合体と溶媒とを繰り返し混合通路を通して一つの円筒から 他の円筒へと押し込み、混合を行なって紡糸用の混合物をつくる。次いで紡糸混 合物の温度を最終的な紡糸温度に上昇させ、約15分間この温度に保って温度を 平衡にし、この時間の間混合を継続する。圧力低下室の状況に似せるために、紡 糸の直前に紡糸混合物の圧力を所望の紡糸圧力に低下させる。これは紡糸室と所 望の紡糸圧力に保たれた高圧の水を含む遥かに大きなタンク(「蓄積器」)との 間の弁を開くことによって行なわれる。紡糸室と蓄積室との間の弁を開いた後、 約1〜5秒の間紡糸口金オリフィスを開く。この期間は工業的な紡糸装置の圧力 低下室における滞在時間にほぼ対応する。紡糸中コンピュータを用い紡糸口金の 直前で記録された圧力を紡糸圧力として入力する。 実施例1〜27の実験条件および結果を下記表1〜6に示す。最初SI単位で は得られなかったすべての試験データはSI単位に変換されている。 実施例1〜3 実施例1〜3においては、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(プロピル ビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体(Teflon(R)P FA、DuPont社製)を種々の濃度でパーフルオロデカリンからフラッシュ 紡糸してプレクシフィラメントをつくった。Teflon(R)PFA(350級 )は融点が305℃の高分子量級のものである。 実施例4〜9 実施例4〜9においては、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(プロピル ビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体(Teflon(R)P FA、DuPont社製)を種々の濃度でパーフルオロデカリンからフラッシュ 紡糸して発泡体の繊維をつくった。Teflon(R)PFA(350級)は融点 が305℃の高分子量級のものである。 実施例10〜13 実施例10〜13においては、テトラフルオロエチレンの重合した単量体単位 から成る重合体(Teflon(R)PTFE、DuPont社製)を種々の濃度 でパーフルオロデカリンからフラッシュ紡糸してプレクシフィラメントをつくっ た。 名前および級 形状 融点(℃) Teflon(R)PTFE 7A 粒状樹脂 327 Teflon(R)PTFE T−62 微粉末 327 Teflon(R)PTFE TE−3311 水性分散液 327 註: Teflon(R)PTFE樹脂は非常に高い分子量(>1MM)をもち 、分子量を測定する適当な溶媒がない。従ってTeflon(R)PTFEの分子 量は知られていないが、いくつかの重合体に対しては種々の推定がなされている 。 実施例14〜17 実施例14〜17においては、テトラフルオロエチレンおよびパーフ ルオロ(置換アルキルビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体 であるNafion(R)XR(DuPont社製)を種々の濃度でパーフルオロ −N−メチルモルフォリン(PF5052)からフラッシュ紡糸してプレクシフ ィラメントをつくった。Nafion(R)XRはパーフルオロ化されたイオン交 換性重合体樹脂であり、その熔融流動速度は290℃で約48である。 実施例17〜23 実施例17〜23においては、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロ( 置換アルキルビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体(Naf ion(R)XR、DuPont社製)を種々の濃度で、パーフルオロデカリン単 独、およびパーフルオロデカリンとパーフルオロ−N−メチルモルフォリン(P F5052、3M社製)との種々の割合の溶媒からフラッシュ紡糸した。各実施 例において微小気孔性発泡体の繊維が得られた。 実施例24〜26 実施例24〜26においては、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロ( プロピルビニルエーテル)の重合した単量体単位から成る共重合体(TEefl on(R)PFA(350級)、DuPont社製)と、テトラフルオロエチレン およびパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)の重合した単量体単位から 成る共重合体(Nafion(R)XR、DuPont社製)との配合物を種々の 濃度で、パーフルオロデカリンからフラッシュ紡糸して発泡体の繊維を得た。 本発明のフラッシュ紡糸を行なう装置および方法に対して種々の変更および変 形を行ない得ることは当業界の専門家には明らかである。従って本発明はその広 い態様において上記の特定の詳細点および例示的な実施例に限定されるものでは ない。即ち上記の説明、添付図面および実施例に含まれるすべての事項は例示的 であり限定的なものではないことを了解されたい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.融点が280℃より高く各ハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子の全 数の少なくとも20%がフッ素であるハロゲン化炭素重合体から成る群A、 融点が280℃より高く各オキシハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子の全 数の少なくとも20%がフッ素であるオキシハロゲン化炭素重合体から成る群B 、および パーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂から成る群Cの群A、Bおよび Cから成る群から選ばれる重合体を少なくとも90重量%含むことを特徴とする フラッシュ紡糸された材料。 2.フッ素が群A、BおよびCから選ばれた該重合体の少なくとも80重量 %のハロゲン原子の少なくとも95%をなしていることを特徴とする請求項1記 載の材料。 3.該群Aのハロゲン化炭素重合体および該群Bのオキシハロゲン化炭素の 少なくとも80重量%がテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項 1記載の材料。 4.群Cのパーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂がテトラフルオロ エチレンとパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)との共重合体の少なく とも80重量%をなしていることを特徴とする請求項1記載の材料。 5.該フラッシュ紡糸された材料はBET窒素吸着法で測定した表面積が2 m2/gより大きいプレクシフィラメント状ストランドであり、半結晶性の重合 した繊維要素の三次元的に一体となった網状構造を有し、 該要素は網状構造の軸と同じ拡がりをもって並んでおり且つ配向したフィルム・ フィブリルの構造的な形態を有し、該フィルム・フィブリルは平均のフィルムの 厚さが4μより薄く、平均のフィブリルの幅は25μより狭いことを特徴とする 請求項1、2、3、または4記載の材料。 6.該フラッシュ紡糸された材料は、薄いフィルム状の気孔壁を有しその平 均の厚さが隣接した気孔の間で4μより薄い閉じた多面体の重合材料の気孔から 成る微小気孔性の発泡体であることを特徴とする請求項1、2、3、または4記 載の材料。 7.融点が280℃より高く各ハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子の全 数の少なくとも20%がフッ素であるハロゲン化炭素重合体から成る群A、 融点が280℃より高く各オキシハロゲン化炭素重合体中のハロゲン原子の全 数の少なくとも20%がフッ素であるオキシハロゲン化炭素重合体から成る群B 、および パーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂から成る群Cの群A、Bおよび Cから成る群から選ばれる重合体を少なくとも90重量%含むフラッシュ紡糸さ れた材料を製造する方法において、 大気中の沸点が0〜200℃であり、環式および多環式化合物を含むパーフル オロ化された炭化水素、パーフルオロ化されたモルフォリン、パーフルオロ炭素 、およびヒドロフルオロエーテルから成る群から選ばれる溶媒中に重合体を含む 紡糸溶液をつくり、 該紡糸溶液の自発性圧力よりも高い圧力において該紡糸溶液を、実質的に低い 圧力をもち該溶媒の大気中における沸点よりも少なくとも50℃高い温度をもつ 区域へと紡糸することを特徴とする工程から成ること を特徴とする方法。 8.該紡糸溶液は曇り点圧力が150〜280℃の範囲の温度において自発 性圧力と50MPaとの間であり、該紡糸溶液を紡糸溶液の自発性圧力と曇り点 圧力との間の圧力で紡糸してプレクシフィラメント状のフィルム・フィブリルス トランドをつくることを特徴とする請求項7記載の方法。 9.該紡糸溶液は曇り点圧力が150〜280℃の範囲の温度において自発 性圧力と50MPaとの間であり、該紡糸溶液を曇り点圧力と50MPaとの間 の圧力で紡糸して微小気孔性の発泡体をつくることを特徴とする請求項7記載の 方法。 10.大気中の沸点が200℃より低い溶媒とパーフルオロ化されたイオン交 換性重合体樹脂とから成る溶液であって、該溶液は圧力が自発性圧力と50MP aとの間にあり、温度が150〜280℃であり、溶液中の溶解した重合体の濃 度は溶液の5〜60重量%の範囲にあることを特徴とする溶液。 11.該パーフルオロ化されたイオン交換性重合体樹脂はテトラフルオロエチ レンとパーフルオロ(置換アルキルビニルエーテル)との共重合体の少なくとも 80重量%を占めていることを特徴とする請求項10記載の溶液。
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