JP3891367B2 - 刺繍縫付方法及び刺繍枠 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、刺繍ミシンにおいて布地を展張するために使用される刺繍枠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13に示すように、従来の刺繍枠70は、外枠71とその内側に嵌入する内枠72とから構成され、内枠72の同図における左右両側部には左右の取付金具73,79が取着されている。左の取付金具73は、内枠72の内周面に当てられてねじ止めされる固定部74と、倒立チャンネル形状に形成されて内枠72及び外枠71の上面を跨ぐ途中部75と、途中部75から枠外側へ突出する突出部76とを備える。突出部76の外側縁の中央部には嵌合切欠77が形成され、後縁の中央部には係止溝78が形成されている。右の取付金具79も同様に、固定部80、途中部81、突出部82、嵌合切欠83及び係止溝84を備える。
【0003】
刺繍枠70に、筒物、例えばユニフォーム48の布地49を展張する場合には、外枠71をユニフォーム48の内部に配置し、その上に胸部又は背部の布地49を載せ、その上に内枠72を置き、布地49を刺繍枠70に対して公知方法で位置決めする。その後、内枠72を布地49とともに外枠71内に押し込み、外枠71の内周面と内枠72の外周面との間に布地49を挟持して、図14に示すように、布地49を刺繍枠70内に展張し、これに刺繍加工を施すのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この刺繍枠70には次のような問題があった。
(1)布地49にマーク用布片Aを刺繍縫付したい場合には、布地49と布片Aとの重なり部分を最小限にして通気性を良くするため、マーク用布片Aの縫付に先立ち、布地49からマーク用布片Aより一回り小さいマークBを後述のヒートカッター90等で切断してくり貫いておく。このとき、ヒートカッター90が当るヒートカット面は見栄えが悪くなったり、後述する切断部固定用のビニール94が残存したりするため、布地49の表面aからマークBを切断すると、完成後のユニフォーム48の見栄えを劣化させるおそれがある。このため、図15に示すように、布地49は裏返して裏面bからマークBを切断する必要がある。
【0005】
しかし、刺繍枠70に展張したユニフォーム48は、そのサイズによっては、突出部76,82が布地49に引掛る等して取付金具73,79が邪魔になり、裏返すことが困難なことがあった。また、マークBを切断した後には布地49を再度表に向ける必要があり、その作業も同様に困難であった。
【0006】
(2)マークBの切断作業には、図16及び図17に示すような切断装置87が使用される。切断装置87は本体88及び載置台89とから成り、本体88はヒートカッター90を備える。載置台89の上部を成す載置部91の上面には凹所92が設けられ、凹所92の上面にはガラス製の配置板93が載設されている。裏返したユニフォーム48を載置部91に被せ、刺繍枠70内に展張した布地49を配置板93上に載置するとともに、刺繍枠70を配置板93周りの凹所92に収納する。載置台89を本体88にセットした後、ヒートカッター90で配置板93上の布地49をマークBに沿って熱溶断する。
【0007】
しかし、刺繍枠70に展張したユニフォーム48は、突出部76,82が布地49に引掛たりはみ出したりして取付金具73,79が邪魔になるため、載置部91に被せる際や、布地49を配置板93上に載置する際や、載置台89を本体88にセットする際に作業を煩雑にしていた。
【0008】
なお、マークB切断後の切断部を固定するため布地49の裏面bにはビニール94を貼着し、これはマーク用布片Aの縫付後に剥がす。
【0009】
(3)マークBを切断したユニフォーム48を再度表に向け、マーク用布片Aを刺繍縫付する。この刺繍加工は、図18に示すように、ユニフォーム48の首を刺繍ミシン60に対して手前側にした状態で、刺繍枠70を取付金具73,79により駆動ビーム61に取付けて行なう。取付金具73,79は、突出部76,82を駆動ビーム61の取付部62に押込んで装着するが、係止溝78,84には方向性があり、取付部62の係止ピン65を進入させ得るよう、刺繍ミシン60に向かって開口している必要がある。
【0010】
しかし、図18の下部に二点鎖線で示すように、布地49を刺繍枠70内に展張する際に内枠72の配置方向を間違えており、左の取付金具73が同図右側に、右側の取付金具79が左側にきている場合には、係止溝78,84は刺繍ミシン60に向かって開口せず、従って係止ピン65を進入させ得ないため、刺繍枠70を駆動ビーム61に取付けることができない。この誤った配置を修正するためには、布地49から刺繍枠70を一度外して再度正しく展張し直さねばならず、大変手間がかかっていた。
【0011】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、筒物の布地にマーク用布片を刺繍縫付する場合であっても、マーク切断前後の布地の裏返し及び表返しの際及びマーク切断作業の際に邪魔にならず、しかも、刺繍枠に対する布地の展張方向を間違えた場合にも容易に修正することのできる刺繍枠を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の刺繍縫付方法は、外枠(2)を筒物(48)の内部に配置し、その上に筒物の布地(49)を載せ、その上に左右の取付金具(20,30)を外した内枠(3)を置き、内枠(3)を布地(49)とともに外枠(2)内に押し込み、外枠(2)の内周面と内枠(3)の外周面との間に布地(49)を挟持して、布地(49)を刺繍枠(1)内に展張する工程と、布地(49)の表面(a)を保護するため、筒物(48)を裏返して布地(49)の裏面(b)を表に向け、布地(49)からマーク用布片(A)より一回り小さいマーク(B)を切断する工程と、筒物(48)を再度表に向け、内枠(3)の左右両端部に取付金具(20,30)を取着する工程と、刺繍枠(1)を左右の取付金具(20,30)により刺繍ミシン(60)の駆動ビーム(61)に取付け、布地(49)にマーク用布片(A)を刺繍縫付する工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
この刺繍縫付方法に使用する刺繍枠として、次のa,b,cの発明を挙げる。
<a> 外枠(2)の内周面と内枠(3)の外周面との間に布地(49)を挟持して該布地(49)を刺繍枠(1)内に展張するとともに、前記内枠(3)の左右両側部に取着された左右の取付金具(20,30)により刺繍ミシンの駆動ビーム(61)に取付けられる刺繍枠において、前記左右の取付金具(20,30)を前記内枠(3)に対し治具を用いない手作業で脱着可能にする脱着機構を設け、脱着機構が、内枠(3)に取付けられた金具受具(11)のうちの内枠(3)の内周面に当てられる立上部(12)に植設された雄ねじ(16)と、左右の取付金具(20,30)のうちの立上部(12)の枠内側面に当てられる取着部(21,31)に設けられて雄ねじ(16)を挿通させる透孔(25,35)と、雄ねじ(16)に螺合される雌ねじ孔を備えた指で回せるつまみ(17)とからなることを特徴とする刺繍枠。
【0014】
<b> 外枠(2)の内周面と内枠(3)の外周面との間に布地(49)を挟持して該布地(49)を刺繍枠(1)内に展張するとともに、前記内枠(3)の左右両側部に取着された左右の取付金具(20,30)により刺繍ミシンの駆動ビーム(61)に取付けられる刺繍枠において、前記左右の取付金具(20,30)を前記内枠(3)に対し治具を用いない手作業で脱着可能にする脱着機構を設け、脱着機構が、内枠(3)に取付けられた金具受具(11)のうちの内枠(3)の内周面に当てられる立上部(12)に設けられた雌ねじ孔と、左右の取付金具(20,30)のうちの立上部(12)の枠内側面に当てられる取着部(21,31)に設けられた透孔(25,35)と、透孔(25,35)を経て雌ねじ孔に螺合する雄ねじと、雄ねじに設けられた指で回せるつまみとからなることを特徴とする刺繍枠。
【0015】
<c> 外枠(2)の内周面と内枠(3)の外周面との間に布地(49)を挟持して該布地(49)を刺繍枠(1)内に展張するとともに、前記内枠(3)の左右両側部に取着された左右の取付金具(20,30)により刺繍ミシンの駆動ビーム(61)に取付けられる刺繍枠において、前記左右の取付金具(20,30)を前記内枠(3)に対し治具を用いない手作業で脱着可能にする脱着機構を設け、脱着機構が、内枠(3)に取付けられた金具受具(11)のうちの内枠(3)の内周面に当てられる立上部(12)と、左右の取付金具(20,30)のうちの立上部(12)の枠内側面に当てられる取着部(21,31)とに相対的に設けられた、磁石と鉄等の磁性体との組合せ、又は磁石と磁石との組合せであることを特徴とする刺繍枠。
【0016】
前記左右の取付金具(20,30)はそれぞれ前記駆動ビーム(61)に対する方向性のある係止部(27,37)を備え、前記内枠(3)の左右両側部に相互に取替取着可能であることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施した形態例について、図面を参照して説明する。なお、本形態例の実施部位は、従来の形態例と同じくユニフォーム48の布地49であって、マーク用布片Aが刺繍縫付される。
【0019】
まず、図1〜図11に示す第一実施形態の刺繍枠1は、略四角形をなす外枠2とその内側に嵌入する内枠3とから構成され、内枠3の左右両側部に取着された左右の取付金具20,30により、刺繍ミシン60における駆動ビーム61の取付部62に取り付けられて、前後左右に駆動されるようになっている。
【0020】
外枠2及び内枠3は、強度及び弾性の高いガラス繊維強化プラスチックで成形されたもので、各辺は所定の曲率半径で外側へ膨らむように湾曲形成され、四つの角部にもアールが付けられている。外枠2の一つの角部には切離部4が設けられ、該切離部4にはその間隔を調節することにより外枠2を拡縮調節する公知の調節機構5が設けられている。
【0021】
内枠3の上面は左右両側部で段状に突出して段部7を形成し、段部7の中央部は段状に凹んで金具載置凹所8を形成している。金具載置凹所8の中央部はさらに段状に凹んで上側の受具載置凹所9を形成し、内枠3の下面は受具載置凹所9に対応する箇所で凹んで下側の受具載置凹所10を形成している。
【0022】
上下の受具載置凹所9,10には、断面コ字状の金具受具11が取付けられている。金具受具11は、両端部において内枠3の内周面に当てられる立上部12と、立上部12の上縁から枠外側に垂設されて上側の受具載置凹所9に載置される上端部13と、立上部12の下縁から枠外側に垂設されて下側の受具載置凹所10に載置される下端部14とを備える。
【0023】
立上部12の前後両端部は上下端部13,14の前後端縁より前後に突出しており、この突出した前後各端部の枠内側面には、上下に2つ並ぶ金具規制突起15が取付けられている。立上部12の枠内側面の中央部には雄ねじ16が溶接によって植設され、雄ねじ16には雌ねじ孔を備えたつまみ17がねじ込み量を調整可能に螺合されている。つまみ17には先端側ほど小径になったテーパー面17aが形成されている。金具受具11は、上端部13から内枠3の内部を貫通して下端部14まで伸びる3本の雄ねじ18によって内枠3に固定されている。なお、左右の金具受具11,11は同一のものである。
【0024】
内枠3の左右両側部の金具載置凹所8には、左右の取付金具20,30が脱着可能に取着されている。図1及び図2における左の取付金具20は、金具受具11の立上部12の枠内側面に当てられる取着部21と、取着部21の上縁から枠外側に垂設されて金具載置凹所8及び金具受具11の上端部13上に載置される途中部22と、途中部22の外側縁の中央部から下側に垂設されてさらに枠外側に屈曲する断面L字状の突出部23とを備える。取着部21の中央部には、下縁から切り欠かれた切欠24と、該切欠24に続く透孔25とが設けられている。透孔25には、開口側ほど大径になったテーパー面25aが形成されている。突出部23の側縁の中央部には嵌合切欠26が形成され、前記屈曲部分の後縁の中央部には係止溝27が形成されて後方に開口している。右の取付金具30も同様に、取着部31、途中部32、突出部33、切欠34、透孔35、テーパー面35a、嵌合切欠36及び係止溝37を備える。
【0025】
取付金具20,30を取着するには、図2に示すように、取着部21,31を金具受具11の立上部12の枠内側面とつまみ17の枠外側面との間の隙間に上側から差し入れ、切欠24,34を雄ねじ16に落とし込み、透孔25,35を雄ねじ16に掛着させた後、つまみ17を指で回して締め付ける。雄ねじ16の根元に至るまで締め付けられたつまみ17は、図3に示すように、テーパー面17aが透孔25,35のテーパー面25a,35aと当接して係止するため(一部図示略)、適切位置に位置決めされるとともに、ねじの緩みも防止される。これによって、取付金具20,30の枠内・枠外側への移動はつまみ17によって規制され、前後方向への移動は金具規制突起15によって規制(位置決め)され、もって取付金具20,30は金具受具11上に固定される。反対に、取付金具20,30を金具受具11から外すには、つまみ17を指で回して緩め、上記取着方法を逆に行なえばよい。この取付金具20,30の脱着は、治具を用いない手作業で容易に行なうことができる。
【0026】
なお、取付金具30は、突出部33の嵌合切欠36及び係止溝37が突出部23の嵌合切欠26及び係止溝27と逆方向を向いている点においてのみ取付金具20と異なり、取着部21と取着部31及び途中部22と途中部32とは同一形状である。従って、左右の取付金具20,30は相互に取替取着可能であって、取替取着した場合には、係止溝27,37は図1及び図2における前方に向かって開口することになる。
【0027】
以上のように構成された刺繍枠1を使用してユニフォーム48の布地49にマーク用布片Aを刺繍縫付する方法について、順を追って説明する。
【0028】
(1)刺繍枠1に布地49を展張する。これには、まず、調節機構5を操作することにより外枠2を布地49の厚さに応じた適切な大きさに拡縮調節する。次に、この外枠2をユニフォーム48の内部に配置し、その上に胸部又は背部の布地49を載せ、その上に内枠3を軽く置く。そして、布地49を刺繍枠1に対して公知方法で位置決めした後、内枠3を布地49とともに外枠2内に押し込み、外枠2の内周面と内枠3の外周面との間に布地49を挟持して、図4に示すように、布地49を刺繍枠1内に展張する。なお、ユニフォーム48のサイズによっては、以下に説明する裏返し作業時等に取付金具20,30が邪魔になるため、布地49の展張に先立ち、内枠3から取付金具20,30を外しておく。
【0029】
(2)布地49からマーク用布片Aより一回り小さいマークBを切断する。これには、まず、布地49の表面aを保護するため、図5に示すように、ユニフォーム48を裏返して布地49の裏面bを表に向ける。
【0030】
マークBの切断に使用する切断装置50は、本体51及び載置台52とから成り、本体51はヒートカッター53を備える。載置台52は、図6に示すように、基部54と、基部54から立設される支持部55と、上部の載置部56とを備える。載置部56の上面には凹所57が設けられ、凹所57の上面にはガラス製の配置板58が載設されている。なお、切断装置50の詳細な構造及び機能については本発明と直接関係が無いので説明を省略する。
【0031】
裏返したユニフォーム48を載置台52の載置部56に被せ、図7に示すように、刺繍枠1内に展張した布地49を配置板58上に載置するとともに、刺繍枠1を配置板58周りの凹所57に収納する。続いて、図8に示すように、載置台52を本体51にセットした後、ヒートカッター53で配置板58上の布地49をマークBに沿って熱溶断する。マークB切断後の切断部を固定するため、布地49の裏面bにビニール59を貼着する。そして、ユニフォーム48を再度表に向け、内枠3の左右両端部に取付金具20,30を取着する。
【0032】
(3)図9に示すように、刺繍枠1を刺繍ミシン60の駆動ビーム61の前端部に設けられた取付部62に取付ける。図10及び図11に示すように、取付部62において、63は金属製の支持板、64は支持板の上面に張られたポリエチレン樹脂製のシート部材、65は支持板63に植設されシート部材64より突出した係止ピン65である。66は駆動ビーム61に片持ち支持され途中から二股に分かれた板ばね部材、67は板ばね部材66の下面に取着されたポリエチレン樹脂製の半円柱状の嵌合部材であって、該嵌合部材67は板ばね部材66により常に下方へ付勢されている。
【0033】
ユニフォーム48の首を刺繍ミシン60に対して手前側にした状態で、取付金具20,30の突出部23,33の前記屈曲部分の後縁をシート部材64の上面に載せ、突出部23,33を取付部62に押込むと、係止溝27,37に係止ピン65が進入して係止し(一部図示略)、刺繍枠1の左右方向の移動を規制する。また、嵌合切欠26,36に嵌合部材67が嵌まり込んで係止し(一部図示略)、刺繍枠1の前後方向及び上下方向の移動を規制する。従って、刺繍枠1は容易にかつ確実に取付けられる。
【0034】
なお、左右の取付金具20,30はそれぞれ駆動ビーム61に対する方向性のある係止溝27,37を備えるので、布地49を刺繍枠1内に展張する際に内枠3の配置方向を間違えており、図9に二点鎖線で示すように、左の取付金具20が同図右側に、右の取付金具30が左側にきている場合には、係止溝27,37は係止ピン65に向かって開口せず、刺繍枠1を駆動ビーム61に取付けることができない。この場合には、取付金具20,30をそれぞれ内枠3から外し、相互に取替えて再度内枠3に取着すれば、係止溝27,37が係止ピン65に向かって開口する正しい配置に容易に修正することができる。
【0035】
(4)布地49にマーク用布片Aを刺繍縫付した後、ビニール59をアイロンで剥がす。なお、マーク用布片Aの刺繍方法については、本発明と直接関係が無いので説明を省略する。
【0036】
本形態例の刺繍枠1によれば、取付金具20,30は治具を用いない手作業で容易に脱着可能なので、必要に応じて取外せば、ユニフォーム48を裏返したり表返したりする際にも邪魔にならず、また、切断装置50での切断作業時にも邪魔にならない。さらに、左右の取付金具20,30はそれぞれ駆動ビーム61に対する方向性のある係止溝27,37を備えるが、刺繍枠1に対する布地49の展張方向を間違えた場合であっても、取付金具20,30を相互に取替取着するだけで駆動ビーム61に対する方向を修正できるので、従来のように布地49を展張し直す必要が無い。
【0037】
図12に示す第二実施形態の刺繍枠40は、取付金具20,30が鉄製であって、取着部21,31が切欠及び透孔を備えず、金具受具11の立上部12の枠内側面に磁石41が接着された点においてのみ第一実施形態と相違するものである。従って、第一実施形態と共通の部分については、図12に第一実施形態と同一符号を付して説明を省略する。本形態例では、取着部21,31の枠外側面を立上部12の枠内側面に当てて磁力で吸着させることにより、取付金具20,30を金具受具11に固定する。該吸着は手作業で解くことができ、本形態例の刺繍枠40によっても第一実施形態と同様の効果が得られる。
【0038】
その他、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば次のように発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)第一実施形態の雄ねじ16とつまみ17に代えて、頭部に指で回せるつまみを一体的に備えた雄ねじを使用し、該雄ねじを枠内側から透孔25,35を経て金具受具11に設けられた雌ねじ孔にねじ込み量を調整可能に螺合してもよい。
【0039】
(2)第二実施形態の磁石41を取付金具20,30の方に接着し、金具受具11を鉄製にしてもよく、取付金具20,30及び金具受具11の双方に磁石41を接着してもよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明の刺繍枠は、上記の通り構成されているので、筒物の布地にマーク用布片を刺繍縫付する場合であっても、マーク切断前後の布地の裏返し及び表返しの際及びマーク切断作業の際に邪魔にならず、しかも、刺繍枠に対する布地の展張方向を間違えた場合にも容易に修正することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第一実施形態の刺繍枠を示す斜視図である。
【図2】同刺繍枠の要部拡大斜視図である。
【図3】(a)は同刺繍枠の要部拡大断面図であり、(b)は(a)の分解断面図である。
【図4】同刺繍枠に布地を展張した際の平面図である。
【図5】同刺繍枠に展張された布地を裏返した際の平面図である。
【図6】第一実施形態で使用する切断装置の載置台の斜視図である。
【図7】布地を展張した同刺繍枠を切断装置の載置台に載置した際の断面図である。
【図8】同刺繍枠に展張された布地からマークを切断する際の概略斜視図である。
【図9】布地を展張した同刺繍枠を刺繍ミシンに取付ける際の平面図である。
【図10】刺繍ミシンの取付部の側面図である。
【図11】図9の要部拡大斜視図である。
【図12】第二実施形態の刺繍枠を示す要部拡大斜視図である。
【図13】従来の刺繍枠を示す斜視図である。
【図14】同刺繍枠に布地を展張した際の平面図である。
【図15】同刺繍枠に展張された布地を裏返した際の平面図である。
【図16】従来例で使用する切断装置の載置台の斜視図である。
【図17】同刺繍枠に展張された布地からマークを切断する際の概略斜視図である。
【図18】布地を展張した同刺繍枠を刺繍ミシンに取付ける際の平面図である。
【符号の説明】
1 刺繍枠
2 外枠
3 内枠
16 雄ねじ
17 つまみ
17a テーパー面
20 取付金具
24 切欠
25 透孔
25a テーパー面
26 嵌合切欠
27 係止溝
30 取付金具
34 切欠
35 透孔
35a テーパー面
36 嵌合切欠
37 係止溝
40 刺繍枠
41 磁石
49 布地

Claims (5)

  1. 外枠(2)を筒物(48)の内部に配置し、その上に筒物の布地(49)を載せ、その上に左右の取付金具(20,30)を外した内枠(3)を置き、内枠(3)を布地(49)とともに外枠(2)内に押し込み、外枠(2)の内周面と内枠(3)の外周面との間に布地(49)を挟持して、布地(49)を刺繍枠(1)内に展張する工程と、
    布地(49)の表面(a)を保護するため、筒物(48)を裏返して布地(49)の裏面(b)を表に向け、布地(49)からマーク用布片(A)より一回り小さいマーク(B)を切断する工程と、
    筒物(48)を再度表に向け、内枠(3)の左右両端部に取付金具(20,30)を取着する工程と、
    刺繍枠(1)を左右の取付金具(20,30)により刺繍ミシン(60)の駆動ビーム(61)に取付け、布地(49)にマーク用布片(A)を刺繍縫付する工程とを含むことを特徴とする刺繍縫付方法。
  2. 外枠(2)の内周面と内枠(3)の外周面との間に布地(49)を挟持して該布地(49)を刺繍枠(1)内に展張するとともに、前記内枠(3)の左右両側部に取着された左右の取付金具(20,30)により刺繍ミシンの駆動ビーム(61)に取付けられる刺繍枠において、前記左右の取付金具(20,30)を前記内枠(3)に対し治具を用いない手作業で脱着可能にする脱着機構を設け、
    脱着機構が、内枠(3)に取付けられた金具受具(11)のうちの内枠(3)の内周面に当てられる立上部(12)に植設された雄ねじ(16)と、左右の取付金具(20,30)のうちの立上部(12)の枠内側面に当てられる取着部(21,31)に設けられて雄ねじ(16)を挿通させる透孔(25,35)と、雄ねじ(16)に螺合される雌ねじ孔を備えた指で回せるつまみ(17)とからなることを特徴とする刺繍枠。
  3. 外枠(2)の内周面と内枠(3)の外周面との間に布地(49)を挟持して該布地(49)を刺繍枠(1)内に展張するとともに、前記内枠(3)の左右両側部に取着された左右の取付金具(20,30)により刺繍ミシンの駆動ビーム(61)に取付けられる刺繍枠において、前記左右の取付金具(20,30)を前記内枠(3)に対し治具を用いない手作業で脱着可能にする脱着機構を設け、
    脱着機構が、内枠(3)に取付けられた金具受具(11)のうちの内枠(3)の内周面に当てられる立上部(12)に設けられた雌ねじ孔と、左右の取付金具(20,30)のうちの立上部(12)の枠内側面に当てられる取着部(21,31)に設けられた透孔(25,35)と、透孔(25,35)を経て雌ねじ孔に螺合する雄ねじと、雄ねじに設けられた指で回せるつまみとからなることを特徴とする刺繍枠。
  4. 外枠(2)の内周面と内枠(3)の外周面との間に布地(49)を挟持して該布地(49)を刺繍枠(1)内に展張するとともに、前記内枠(3)の左右両側部に取着された左右の取付金具(20,30)により刺繍ミシンの駆動ビーム(61)に取付けられる刺繍枠において、前記左右の取付金具(20,30)を前記内枠(3)に対し治具を用いない手作業で脱着可能にする脱着機構を設け、
    脱着機構が、内枠(3)に取付けられた金具受具(11)のうちの内枠(3)の内周面に当てられる立上部(12)と、左右の取付金具(20,30)のうちの立上部(12)の枠内側面に当てられる取着部(21,31)とに相対的に設けられた、磁石と鉄等の磁性体との組合せ、又は磁石と磁石との組合せであることを特徴とする刺繍枠。
  5. 前記左右の取付金具(20,30)はそれぞれ前記駆動ビーム(61)に対する方向性のある係止部(27,37)を備え、前記内枠(3)の左右両側部に相互に取替取着可能である請求項2、3又は4記載の刺繍枠。
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