JP3890633B2 - 回収ポリエステルを使用した繊維製品の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は回収ポリエステルを20重量%以上含有するポリエステルを原料として得られたポリエステル高配向糸を熱処理することにより低収縮化したポリエステルマルチフィラメントを使用したポリエステル繊維製品及びその製造法に関するものである。ここにポリエステル繊維製品とはポリエステル繊維、織編物及びそれらの染色製品のすべてを含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリエチレンテレフタレ−トを主成分とするポリエステルは、その力学的特性、耐熱性、成形性等に優れており、繊維、フィルム、成形品等の分野において極めて広い用途を有している。しかしながら、一方でこれらポリエステル製品は使用後廃棄、回収処分されるが、その際燃焼しようとすると高熱を発し、通常の仕様の焼却炉では焼却炉が損傷し易いなどの問題が生じ、そのため高温耐久性の良い焼却炉が必要になるなどの課題がある。また焼却されずに廃棄された場合には、金属と同様に腐食しないため、永久的に屑として残存する。それを野生動物が誤飲して死亡するなどの問題が生じており、環境保護の観点からも大きな社会問題となっている。そこで資源の再利用、環境保護の視点から廃棄されたポリエステル製品を回収し、再利用することが必要であり、特にポリエステルの使用量が多く、今後も使用量の増大が見込まれるポリエチレンテレフタレ−トを使用した食料用液体用ボトルは回収再利用する価値のある製品であり、実際にその試みが始められている(特開平5−279921号)。
【0003】
これら回収されたポリエステルを製糸して繊維化する際、該ポリエステル中に含有される添加物、異物等の不純物により、衣料用繊維の製糸の際に通常行われる破断伸度が30%となるような延伸工程においては糸切れが多発し操業性が著しく低下するため、回収されたポリエステルから汎用性のある衣料用マルチフィラメントを製糸することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を克服し、ポリエステル成形品を回収、再溶融してポリエステルマルチフィラメントを紡糸し、延伸工程を経由することなく衣料用ポリエステル繊維製品を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。その第1は、主成分である回収ポリエステルを含有するポリエステル原料に対し、多くとも5重量%の有機不純物を含有し、かつ該ポリエステルを紡糸して得られたポリエステルフィラメントの破断伸度が60〜120%の該ポリエステルフィラメントを少なくとも30重量%含有することを特徴とするリサイクルポリエステルを原料として含有するポリエステル繊維製品であり、その第2は、第1に記載の原料ポリエステルの20重量%以上が回収ポリエチレンテレフタレ−トであることを特徴とするリサイクルポリエステルを原料として含有する第1発明記載のポリエステル繊維製品であり、その第3は、第1又は第2に記載のポリエステル原料を使用し、得られた構造一体性パラメーターが0.15超〜0.4である高配向ポリエステルフイラメント未延伸糸を延伸工程を経由することなくキャリヤー能を有する有機化合物を含む溶液中で、到達温度が60〜100℃となる条件で熱処理し、その後120〜190℃の温度で処理するか又は該高配向ポリエステルフィラメント未延伸糸に延伸工程を経由することなく非接触型のヒーターで10〜20%の弛緩熱処理を施すことにより自己伸長させることを特徴とするリサイクルポリエステルを原料として含有するポリエステル繊維製品の製造法に関するものである。
【0006】
なお構造一体性パラメ−タ−とは、湿熱80℃、0.2g/dの荷重下で30秒間処理したときの伸長率を表す。
【0007】
以下本発明について詳細に説明する。本発明における回収ポリエステルとは、主に食用液体用のボトルを原料とする回収ポリエステルを対象としている。一般のボトル用ポリエステルは耐久強度の要求から、一般衣料繊維用樹脂に比べ、重合度が高く繊維に再生するときに加熱溶融しても衣料用繊維として要求される繊維強度を十分満足できることからボトル用ポリエステルを用いることが有利である。
【0008】
繊維性能を維持し、工業的生産を可能にするためには、ポリエステル繊維におけるポリエステル以外の不純物を多くとも5重量%含有してなることが必須であり(理想的には0重量%にすることが最も望ましく)、分別して回収されたポリエステルボトルを原料とする必要がある。しかしながら食用液体用のボトルは加熱滅菌された液体を封入するため、ボトル口栓部分にはある程度の耐熱性が要求される。このためポリエステルボトルの口栓部分は異素材を用いることが多く、ポリエステルボトルを原料とする以上、これらの異素材を除去することは困難である。しかし、これらの異素材の量は高々5重量%以下の有機不純物である。後記に記載するようにその製糸方法を工夫すれば衣料用繊維としては十分に要求性能が満足される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の回収ポリエステルとしては有機不純物を多くとも5重量%含有する食用液体用ポリエステルボトルの回収品を原料として使用する。
【0010】
ここで言う有機不純物とは、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカ−ボネイト、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、スチレンブタジエンゴム、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン及びこれらの熱分解物、更にはそれらの副生成物である。
【0011】
本発明においては、該有機不純物が主成分であるポリエステルに対して5重量%を超えたものは紡糸時のノズル背圧上昇が著しく、衣料用繊維として製糸困難であり、本発明には使用することができない。
【0012】
更に製品中のポリエステルマルチフィラメントは破断伸度が60〜120%であることが必要であり、60%未満では通常の延伸工程が必要となり、延伸時の糸切れが頻発して操業性が低下し、コスト的に不利である。逆に120%を超えるものであると、染色加工時に硬化することにより、もろくなり耐久性に欠けるだけでなく、着用時にスナッグが発生し易く衣料用途として用いるには実用性に欠ける。
【0013】
これらポリエステルマルチフィラメントは繊維製品中に少なくとも30重量%含有されていることが必要であり、30重量%未満であると回収ポリエステルを用いる量が少なく再利用の効率が低下し、本発明の目的を満足しない。
【0014】
また、原料となるポリエステルの20重量%以上は回収されたポリエステルであることが必要であり、20重量%未満であると再利用の効率が低下し、本発明の目的を達し得ない。
【0015】
更に、本発明においては構造一体性パラメーターが0.15超〜0.4の高配向糸を用いることが必要である。
【0016】
構造一体性パラメーターが0.1未満であると配向性が高く、キャリヤー能を有する有機化合物を含む溶液中での処理(以下、キャリヤー処理という)時、もしくは弛緩熱処理時に結晶化が生じ易く、後の乾熱処理時に伸長しない。一方、0.7を超えると配向性が不十分でキャリヤー処理もしくは弛緩熱処理後の乾熱処理時の結晶化が阻害され伸長しない。
【0017】
本発明におけるキャリヤー能を有する有機化合物とは安息香酸、安息香酸エステル等の安息香酸誘導体、サルチル酸、サルチル酸エステル等のサルチル酸誘導体、フェ−ノル、m−クレゾ−ル等のフェノ−ル類、モノクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族類、アセトフェノン等のケトン類、ハロゲン化フェノ−ル類、フェニルフェノ−ル類、アソニ−ル等のエ−テル類、ジ−及びトリフェニルメタン類、ジフェニル誘導体、メチルナフタレン、ナフト−ル等のナフタレン類、アニリン類等の主に芳香族系の有機化合物誘導体の何れか1種又は2種以上の混合物をいう。
【0018】
キャリヤー能を有する有機化合物は、水系、有機溶剤系の何れでもよい。またキャリヤー能を有する有機化合物以外に乳化剤、精練剤、分散剤、PH緩衝剤等各種助剤及び各種染料を場合によっては数種含んでいてもよい。これらの処理は単独で行うことも、精練工程、染色工程等と同時に行うこともでき、処理方法としては精練浴と共に処理するか又は染色浴と共に処理する等の方法がある。また単独で行う場合は本発明の処理方法以前にポリエステルのガラス転移点以上の温度が上らなければ、どの時点で行っても構わない。
【0019】
これらの処理はポリエステル高配向未延伸糸のガラス転移点以下で開始することが肝要である。即ち、ガラス転移点以上で処理を開始すると、処理液による収縮性機能が働く前に、原糸の収縮が生じ伸長しない。それゆえ製品自体に欠点が多く発生し、風合いも固くなり、ふくらみもでない。従ってキャリヤー能を有する有機化合物を含む溶液中で、ガラス転移点以下の温度で処理を開始し、最終到達温度が60℃以上100℃以下になるようにして収縮を抑制した後、乾熱120℃以上190℃以下で処理することにより伸長する。
【0020】
キャリヤー処理最終温度が100℃を超えると、高圧処理釜が必要でコストが高くなり、逆に60℃未満であると結晶化による低収縮化が不十分で乾熱処理時の伸長性が低下するため共に本発明では採用することができない。またキャリヤー処理後の乾熱処理温度が120℃未満であると結晶化が不十分であり伸長しない。また190℃を超えると風合い的に硬くなり衣料用とし用いることができない。
【0021】
別に自己伸長糸を得る方法としては、高配向糸を弛緩熱処理する方法があるが、この方法では10〜20%以上の弛緩熱処理が必要であり、10%未満であると収縮能力を十分に除去できず伸長性が得られない。また20%を超えると配向度が下がりすぎて結晶化が生じ難く伸長性が得られないだけでなく、弛緩熱処理時に加工張力が低下し糸切れが生じ易く操業性が低下する。
【0022】
嵩高性を付与する方法としては上記方法が好ましい。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。なお、本発明の評価における測定値は以下の方法で測定した。
【0024】
(有機不純物含有量) 赤外吸収スペクトル法により成分分析を行い有機不純物を同定すると共に核磁気共鳴法(1HNMR)により含有量を測定した。
【0025】
(破断伸度) 製品中から単糸1本を取り出し、小型テンシロンを用いて破断伸度を測定した。
【0026】
実施例1
回収されたポリエチレンテレフタレ−ト製食用液体用ボトル(ポリエチレンテレフタレ−トに対して有機不純物が4.5重量%含有したポリエステル)を1辺が約5mmのフレ−ク状に粉砕し、極限粘度(30℃、フエノ−ル/テトラクロロエタン=6/4の溶媒で測定)が0.6dl/gの衣料用ポリエチレンテレフタレ−トに対して50重量%混合したものを100℃で5時間、予備乾燥を行った後、130℃で16時間、本乾燥を行い、溶融押出紡糸機を使用して、0.5mmの孔径の吐出孔を持つ紡糸口金から紡糸温度285℃、引取り速度2700m/min.で溶融紡糸し、30デニ−ル、18フィラメントの丸断面の高配向未延伸糸Iを得た。この糸と衣料用ポリエチレンテレフタレ−トを用いて製糸された20デニ−ル、18フィラメントの高収縮糸を交絡ノズルを用いて流体交絡混繊を行い、得られた混繊糸に1200回/mのS撚を付与して70℃でセットし、これを経糸及び緯糸として用い、これらを2本交互に打込んだ平組織の織物となし、得られた織物に処理を施した。
【0027】
上記によって得られた織物をオルト−フェニルフェノ−ル系のキャリヤー、テトロシンOEN〔山川薬品(株)〕が2g/lの濃度(キャリヤー濃度10%owf相当、有機化合物濃度約6%owf相当)に分散し、調整されたエマルジョンの処理液250mlに入れ(浴比1:50)、液流型染色機にて処理温度30℃で開始し、撹拌しながら1℃/min の速度で昇温し、80℃まで昇温した後、30分間撹拌、冷却して取出した。処理後、洗浄及び乾燥を行い、続いて150℃、3分の乾熱リラックス処理を行い、精練、プレセットの後、50g/lの苛性ソ−ダ溶液で処理し、30重量%減量した後ファイナルセットして仕上げ布を得た。得られた布帛の触感はポリエステル織物の風合い評価の経験の長い染色加工技術者3名によって判定した。従来の延伸工程を経て製造された自己伸長織物と同等の風合い及び着用耐久性のある布帛が得られた。上記と同様に回収ポリエチレンテレフタレ−ト製食用液体用ボトル(ポリエチレンテレフタレ−トに対して有機不純物が4.5重量%含有されたポリエステル)を本発明のポリエステル繊維の紡出用原料として100%使用した場合も上記と同様に処理をして同様の結果が得られた。
【0028】
実施例2
回収されたポリエチレンテレフタレ−ト製食用液体用ボトル(ポリエチレンテレフタレ−トに対して有機不純物が4.5重量%含有したポリエステル)を1辺が約5mmのフレ−ク状に粉砕し、極限粘度(30℃、フェノ−ル/テトラクロロエタン=6/4の溶媒で測定)が0.6dl/gの衣料用ポリエチレンテレフタレ−トに対して50重量%混合したものを100℃で5時間予備乾燥を行った後、130℃で16時間本乾燥を行い、溶融押出紡糸機を使用して、0.5mmの孔径を有する吐出孔を持つ紡糸口金から紡糸温度285℃、引取り速度2700m/min.で溶融紡糸し、30デニ−ル、18フィラメントの丸断面の高配向未延伸糸Iを得た。この糸を100℃のホットロ−ラ−を通した後、200℃の非接触型のヒ−タ−で15%のオ−バ−フィ−ドを掛けて弛緩熱処理を行うと同時に、衣料用ポリエチレンテレフタレ−トを用いて製糸された20デニ−ル、18フィラメントの高収縮糸と交絡ノズルを用いて流体交絡混繊し、得られた混繊糸を経糸及び緯糸として用い、これらを2本交互に打込んだ平組織の織物を製織した。その後、精練、プレセットの後、50g/lの苛性ソ−ダ溶液で処理し、30重量%減量した後ファイナルセットして仕上げ布を得た。得られた布帛の触感はポリエステル織物の風合い評価の経験の長い染色加工技術者3名によって判定した。従来の延伸工程を経て製造された自己伸長織物と同等の風合い及び着用耐久性のある布帛が得られた。上記と同様に回収ポリエチレンテレフタレ−ト製食用液体用ボトル(ポリエステルテレフタレ−トに対して有機不純物が4.5重量%含有されたポリエステル)を本発明のポリエステル繊維紡出用原料として100%使用した場合も上記と同様の処理をして同様の結果が得られた。
【0029】
比較例1
回収されたポリエチレンテレフタレ−ト製食用液体用ボトル(ポリエチレンテフタレ−トに対して有機不純物が6.0重量%含有したポリエステル)を1辺が約5mmのフレ−ク状に粉砕し、100℃で5時間予備乾燥を行った後、130℃で16時間本乾燥を行い、溶融押出紡糸機を使用して、0.5mmの孔径を有する吐出孔を有する紡糸口金から紡糸温度285℃、引取り速度2700m/min で30デニ−ル、18フィラメントの丸断面の高配向未延伸糸を紡糸したが、糸切れ多発し操業性不良であった。
【0030】
比較例2
引取り速度1300m/min として紡糸した以外は実施例1と同様の方法にて布帛を得た。従来の延伸工程を経て製造された自己伸長織物に比べてふくらみに欠ける布帛であった。
【0031】
比較例3
引取り速度5000m/min とした以外は実施例1と同様の方法にて紡糸を行った。紡糸時の糸切れが多発し、連続操業不可能であった。
【0032】
比較例4
引取り速度4000m/min として紡糸した以外は実施例1と同様の方法にて布帛を得た。従来の延伸工程を経て製造された自己伸長織物に比べてふくらみに劣る布帛であった。
【0033】
比較例5
キャリヤー浴中の最終処理温度を50℃とした以外は実施例1と同様の方法にて布帛を得た。得られた布帛はふくらみに欠けていた。
【0034】
比較例6
キャリヤー浴中での最終処理温度を120℃とした以外は実施例1と同様の方法にて布帛を得た。得られた布帛はふくらみに欠けていた。
【0035】
比較例7
キャリヤー浴中で処理を行った後の、乾熱リラックス時の温度を100℃とした以外は実施例1と同様の方法にて布帛を得た。得られた布帛はふくらみに欠けていた。
【0036】
比較例8
キャリヤー浴中で処理を行った後の、乾熱リラックス時の温度を200℃とした以外は実施例1と同様の方法にて布帛を得た。得られた布帛は繊維が硬化して風合い的に硬いものであった。
【0037】
比較例9
弛緩熱処理時のオ−バ−フィ−ド率を5%とした以外は実施例2と同様の方法にて布帛を得た。得られた布帛はふくらみに欠けていた。
【0038】
比較例10
弛緩熱処理時のオ−バ−フィ−ド率を30%とした以外は実施例2と同様の方法にて布帛を得た。処理時の糸切れが多く操業性に問題があり、更に得られた布帛もふくらみに欠けていた。
【0039】
【発明の効果】
本発明の効果を纏めると下記の通りである。回収されたポリエステルボトルを20%以上を含有し、有機不純物、5重量%以下(0重量%を除く)のポリエステルを原料として紡糸して良好な紡糸状態で弛緩熱処理又は乾熱処理を行い、通常のポリエステルマルチフィラメント糸と同様のふくらみのある製品が得られ、廃棄されたポリエステル製品の回収再利用する道が開かれ、その資源の再利用と環境保護の効果は大きい。
【0040】
【表1】
Claims (1)
- リサイクルポリエステルを原料として含有するポリエステル繊維製品の製造法であって、20重量%以上の回収ポリエチレンテレフタレートを含有するポリエステル原料に対し、多くとも5重量%の有機不純物を含有するポリエステルを紡糸し、得られた構造一体性パラメーターが0.15超〜0.4である高配向ポリエステルフィラメント未延伸糸を、延伸工程を経由することなくキャリヤー能を有する有機化合物を含む溶液中で到達温度が60〜100℃となる条件で熱処理し、その後120〜190℃の温度で処理するか、又は、延伸工程を経由することなく非接触型のヒーターで10〜20%の弛緩熱処理を施すことにより自己伸長させたポリエステルフィラメントを少なくとも30重量%含有することを特徴とするリサイクルポリエステルを原料として含有するポリエステル繊維製品の製造法。
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