JP3890506B2 - 配送計画作成方法、配送計画作成装置、配送計画作成プログラム及び物流システム - Google Patents

配送計画作成方法、配送計画作成装置、配送計画作成プログラム及び物流システム Download PDF

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Description

本発明は、自動車、貨車、船舶等の輸送機関を用いて様々な配送品を配送元から配送先に配送するための配送計画を作成する配送計画作成方法、配送計画作成装置、配送計画作成プログラム及びこのような配送計画作成装置を備えた物流システムに関する。
従来の配送計画作成方法では、遺伝的アルゴリズムを用いて、まず輸送機関への配送品の割当(配車)を行い、その後で各輸送機関について割り当てられた配送先の配送ルートを作成している(例えば、特許文献1参照。)。ここで、遺伝的アルゴリズムとは、生物の遺伝の機構を模倣して、それを工学的に応用した技術をいう。以下、この技術を第1の従来例と呼ぶ。また、従来の配送計画作成方法には、シミュレーティッドアニーリンング法を用いて、配車と各輸送機関について割り当てられた配送先の配送ルートを同時に最適化しようとするものもある(例えば、特許文献2参照。)。なお、シミュレーティッドアニーリング法の詳細については、S.Kirkpatrick,C.D.Gelatt Jr.,M.P.Vecchi:"Optimization by Simulated Annealing " ,Science,Vol.220,No.4598,pp.671-680 (1983)を参照されたい。以下、この技術を第2の従来例と呼ぶ。
さらに、従来の配送計画作成方法には、入力された配送要求データ及び車両データに基づいて初期配送計画を作成する第1ステップと、初期配送計画をその後順次更新される配送計画の初期データとし、配送計画を修正して修正案を作成する第2ステップと、第2ステップで修正された修正案を評価する第3ステップと、タブーサーチ法を用いて、評価結果に基づき当該修正案がいままで作成した最良の配送計画であるか否かを判定し、最良の配送計画である場合は、最良配送計画として記憶するとともにこの修正案で第2ステップで用いる配送計画を更新し、最良ではない場合は、この修正案が現在の配送計画を改善するか否かを判定し、改善される場合は、この修正案で第2ステップで用いる配送計画を更新し、改善されない場合は、この修正案が現在の配送計画に対する修正案の中で最善か否かを判定し、最善の場合はこの修正案で第2ステップで用いる配送計画を更新し、最善でない場合は現在の配送計画を更新しない一連の処理を行う第4ステップとを備え、第2〜第4ステップを繰り返し実行して、最終的に記憶されている最良配送計画を選択しているものもある(例えば、特許文献3参照。)。ここで、タブーサーチ法は、Glover(1985)により提案されたメタヒューリスティック解法である。タブーサーチ法では、まず、ある初期解から出発して、ある解を別のある解へと変換する関数Qを定めた後、関数Qを使ってある解から解を要素とした近傍と呼ばれる集合を作成する。各段階では、与えられた解より近傍を作成してその中から1つの解を選ぶ。ここで得られた解を次の段階における元の解とする。この一連の作業を繰り返す。この繰り返しの中でサイクルを防ぐために、タブーリストと呼ばれる記憶領域に過去の履歴を記憶しておく。以下、この技術を第3の従来例と呼ぶ。
特開平10−55349号公報(請求項7,[0030]〜[0072]、図2〜図16) 特許第2816802号公報(請求項1,請求項2,[0063],[0064]、図1〜図4) 特開2002−302257号公報(請求項1,請求項23,[0075]〜[0122]、図5〜図15)
ところで、最近では、従来のように、単に1つの物流センター(配送元)から複数の配送先に配送品を配送するだけでなく、複数の配送元から複数の配送先に配送品を配送したいという要望や、各配送先で配送品を卸した後に他の配送品を積んで次の配送先に配送したいという要望が出てきている。しかし、上記した第1〜第3の従来例は、いずれも1つの配送元から複数の配送先に配送品を配送することだけを目的としたものであるため、上記した要望には対応できず、運送効率の良い配送計画を作成することができないという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、複数の配送元から複数の配送先に配送品を配送する場合、各配送先で配送品を卸した後に他の配送品を積んで次の配送先に配送する場合でも、運送効率の良い配送計画を作成することができる配送計画作成方法、配送計画作成装置、配送計画作成プログラム及び物流システムを得るものである。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係る配送計画作成方法は、
1又は複数の配送元、1又は複数の配送先、配送品、輸送機関、及びこれらに関する制約条件データを格納する記憶手段と、制御手段とを用いて配送計画を作成する方法であって、
前記記憶手段が格納する各データに基づいて初期配送計画を作成する初期計画作成処理と、
前記初期配送計画を修正して配送計画候補を作成する計画候補作成処理と、
前記配送計画候補に基づいて、各前記配送元及び各前記配送元における到着時刻、出発時刻の設定を行う時間管理処理と、
前記配送計画候補を評価するための評価値を求める評価値計算処理と、
各前記配送計画候補の評価値を比較して、最も評価値の良い前記配送計画候補を最終的な配送計画とする計画採用判断処理と
を有し、
前記初期配送計画及び前記配送計画候補は、輸送機関が配送する積荷を表すデータを保持するデータ配列からなり、
前記制御手段は、
前記初期計画作成処理、前記計画候補作成処理、前記時間管理処理、前記評価値計算処理、及び前記計画採用判断処理を実行し、
前記初期計画作成処理及び前記計画候補作成処理において、
複数の輸送機関に関する配送計画を作成する際には、前記データ配列が保持するデータ中に、所定の輸送機関区切り値を挿入し、
複数日にまたがる配送計画を作成する際には、前記データ配列が保持するデータ中に、所定の日付区切り値を挿入し、
前記計画候補作成処理、前記評価値計算処理及び前記計画採用判断処理では、シミュレーティッドアニーリング法を用いることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の配送計画作成方法に係り、
前記記憶手段は、
各輸送機関が配送する積荷の内容を指示するオーダーデータを格納し、
前記制御手段は、前記初期計画作成処理及び前記計画候補作成処理において、
輸送機関に積荷を積む計画を作成する際には、当該積荷に対応する前記オーダーデータの番号を前記データ配列に格納し、
輸送機関から積荷を卸す計画を作成する際には、当該積荷に対応する前記オーダーデータの番号に、当該配送計画における全オーダーデータの件数を加算した値を、前記データ配列に格納することを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の配送計画作成方法に係り、
前記配送品の配送対象地域に所定距離ごとにメッシュ点を設定し、任意の2つの前記メッシュ点間における前記輸送機関の走行距離及び走行時間を予め計算したメッシュ点間情報データベースを設け、
前記時間管理処理では、配送元と配送先の間の距離に応じてメッシュ点間の距離が異なる前記メッシュ点間情報データベースを参照して前記配送対象地域の任意の前記配送元と前記配送先との間の前記輸送機関の前記走行距離及び前記走行時間を算出することを特徴としている。
また、請求項記載の発明に係る配送計画作成装置は、
1又は複数の配送元、1又は複数の配送先、配送品、輸送機関、及びこれらに関する制約条件データを格納する記憶手段と、
前記記憶手段が格納する各データに基づいて初期配送計画を作成する初期計画作成手段と、
前記初期配送計画を修正して配送計画候補を作成する計画候補作成手段と、
前記配送計画候補に基づいて、各前記配送元及び各前記配送元における到着時刻、出発時刻の設定を行う時間管理手段と、
前記配送計画候補を評価するための評価値を求める評価値計算手段と、
各前記配送計画候補の評価値を比較して、最も評価値の良い前記配送計画候補を最終的な配送計画とする計画採用判断手段と
を有し、
前記初期配送計画及び前記配送計画候補は、輸送機関が配送する積荷を表すデータを保持するデータ配列からなり、
前記初期計画作成手段及び前記計画候補作成手段は、
複数の輸送機関に関する配送計画を作成する際には、前記データ配列が保持するデータ中に、所定の輸送機関区切り値を挿入し、
複数日にまたがる配送計画を作成する際には、前記データ配列が保持するデータ中に、所定の日付区切り値を挿入し、
前記計画候補作成手段、前記評価値計算手段及び前記計画採用判断手段は、シミュレーティッドアニーリング法を用いることを特徴としている。
また、請求項記載の発明は、請求項記載の配送計画作成装置に係り、
前記記憶手段は、
各輸送機関が配送する積荷の内容を指示するオーダーデータを格納し、
前記初期計画作成手段及び前記計画候補作成手段は、
輸送機関に積荷を積む計画を作成する際には、当該積荷に対応する前記オーダーデータの番号を前記データ配列に格納し、
輸送機関から積荷を卸す計画を作成する際には、当該積荷に対応する前記オーダーデータの番号に、当該配送計画における全オーダーデータの件数を加算した値を、前記データ配列に格納することを特徴としている。
また、請求項記載の発明は、請求項又は記載の配送計画作成装置に係り、
前記配送品の配送対象地域に所定距離ごとにメッシュ点を設定し、任意の2つの前記メッシュ点間における前記輸送機関の走行距離及び走行時間を予め計算したメッシュ点間情報データベースを設け、
前記時間管理手段は、配送元と配送先の間の距離に応じてメッシュ点間の距離が異なる前記メッシュ点間情報データベースを参照して前記配送対象地域の任意の前記配送元と前記配送先との間の前記輸送機関の前記走行距離及び前記走行時間を算出することを特徴としている。
また、請求項記載の発明に係る配送計画作成プログラムは、コンピュータに請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の配送計画作成方法を実行させることを特徴としている。
また、請求項記載の発明に係る物流システムは、請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の配送計画作成装置を備えたことを特徴としている。
以上説明したように、本発明は、1又は複数の配送元、1又は複数の配送先、配送品、輸送機関、これらに関する制約条件に基づいて初期配送計画を作成する初期計画作成処理と、初期配送計画を修正して配送計画候補を作成する計画候補作成処理と、配送計画候補を評価するための評価値を求める評価値計算処理と、各配送計画候補の評価値を比較して、最も評価値の良い配送計画候補を最終的な配送計画とする計画採用判断処理とを有している。したがって、複数の配送元から複数の配送先に配送品を配送する場合、各配送先で配送品を卸した後に他の配送品を積んで次の配送先に配送する場合でも、運送効率の良い配送計画を作成することができる。
図1は、本発明の実施の形態である配送計画作成装置1の構成を示すブロック図である。この例の配送計画作成装置1は、制御部2と、操作部3と、表示部4と、通信制御部5と、記憶部6とから構成されている。
制御部2は、CPU(中央処理装置)等からなり、記憶部6に記憶された各種プログラムに基づいて、配送計画作成処理、配送計画修正処理等を実行し、装置全体を制御する。すなわち、例えば、本発明の実施の形態の特徴である配送計画作成処理を例にとると、配送計画作成プログラムが記憶部6から読み出されて制御部2に読み込まれ、制御部2の動作を制御する。制御部2は、配送計画作成プログラムが起動されると、配送計画作成プログラムの制御により、配送計画作成処理を実行するのである。
配送計画作成処理は、データ変換処理と、地理データ作成処理と、初期計画作成処理と、計画候補作成処理と、時間管理処理と、評価値計算処理と、計画採用判断処理とからなる。データ変換処理は、後述するホストコンピュータ11(図2参照)から供給されるオーダーデータその他のデータ(後述)のデータ形式を初期計画作成処理等で使用するのに適したデータ形式に変換する処理である。地理データ作成処理は、時間管理処理及び評価値計算処理を実行する際に用いられる地理データを作成する処理である。地理データは、後述するように、地点コード1、地点コード2、一般時間、一般距離、高速時間、高速距離から構成されている。初期計画作成処理は、ホストコンピュータ11から供給されるオーダーデータその他のデータに基づいて初期配送計画を作成する処理である。ここで、オーダーとは配送対象となる配送品に関する配送依頼をいい、オーダーデータとは上記配送品に関するデータをいう。計画候補作成処理は、上記初期配送計画を修正して配送計画候補を作成する処理である。時間管理処理は、上記配送計画候補に基づいて各配送元及び各配送先における到着時刻、作業開始時刻及び出発時刻の設定を行う処理である。評価値計算処理は、上記配送計画候補を評価する評価値を求める処理である。計画採用判断処理は、各配送計画候補の評価値を比較して、最も評価値の良い配送計画候補を最終的な配送計画とする処理である。配送計画修正処理は、上記配送計画作成処理が実行されることにより作成され、表示部4に表示された配送計画を目視したオペレータがその配送計画を修正するための処理である。
操作部3は、テンキー、エンターキー、あるいはファンクションキー等からなるキーボードや、マウス、タッチパッド、あるいはペンデバイス等のポインティングデバイスなどを有する。表示部4は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)、エレクトロルミネセンス(EL:electroluminescence)ディスプレイ、あるいはプラズマディスプレイパネル(PDP;Plasma Display Panel)等からなる。通信制御部5は、図2に示すように、ケーブルを介してホストコンピュータ11とデータ通信を行う。
記憶部6は、ROM、RAM、あるいはフラッシュメモリ等の半導体メモリ、FD(フロッピー(登録商標)・ディスク)が装着されるFDドライブ、HD(ハード・ディスク)が装着されるHDドライブ、MO(光磁気)ディスクが装着されるMOディスクドライブ、あるいはCD(コンパクト・ディスク)−ROM、CD−R(Recordable)、CD−RW(ReWritable)やDVD−ROM、DVD−R、DVD−RW等が装着されるCD/DVDドライブ等からなる。記憶部6は、上記した制御部2が実行すべき各種プログラムが予め記憶されているとともに、制御部2が各種プログラムを実行する際に作業用として用いられ、各種のデータが記憶される。
図2は、配送計画作成装置1を適用した物流システムの構成を示すブロック図である。この例の物流システムは、特に、ドラム缶、ペール缶、ガスシリンダ等の産業用容器に石油、食用油、天然ガス等を充填して配送する場合に用いて好適なものである。この例の物流システムは、配送計画作成装置1が接続されたホストコンピュータ11と、複数の荷主クライアント12と、複数の運送会社クライアント13と、ネットワーク14とから構成されている。また、この例では、運送会社が利用する輸送機関はトラックであるとし、運送会社から荷主を経て配送先に至る往路便だけでなく、配送先(場合により新たな荷主になる。以下、同様である。)から他の配送先を経て運送会社に戻る復路便も利用するものとする。
ホストコンピュータ11は、制御部と、記憶部と、表示部と、操作部と、通信制御部とから構成されている。制御部は、CPU等からなり、記憶部に記憶されている各種プログラムに基づいて、基本情報管理処理、財源把握処理、納入指示処理、実績管理処理、会計管理処理等を実行し、ホストコンピュータ11全体を制御する。基本情報管理処理は、荷主や配送会社の基本的情報を管理する処理である。財源把握処理は、新たに生産され荷主に納入された産業用容器(新缶)、現在物流に使用されている産業用容器(原缶)や、各運送会社において配送に使用可能なトラック(以下、配車可能トラックと呼ぶ。)等の財源を把握する処理である。納入指示処理は、運送会社クライアント13からの要求に応じて、当該運送会社に所属する各トラックが配送すべき各配送品の納入を指示する納入指示書に関するデータを送信する処理である。
実績管理処理は、運送会社クライアント13から送信される配送品の納入が完了したことを示す納入完了登録データを確認したり、各配送品の配送に関する運賃を管理したり、要求された配送品の配送が完了したことを示す完了報告データを荷主クライアント12に送信したり、各運送会社における配送品の運送実績を管理したりする処理である。会計管理処理は、荷主クライアント12に対して各配送品の配送により生じた運賃を請求したり、荷主クライアント12及び運送会社クライアント13に対して当該物流システムを管理するために必要な管理料を請求したり、運送会社クライアント13に対して各配送品の配送について荷主から支払われた運賃を支払う処理である。
記憶部は、ROM、RAM、あるいはフラッシュメモリや、FDが装着されるFDD、HDが装着されるHDD、MOディスクが装着されるMOディスクドライブ、CD−ROM、CD−R、CD−RWやDVD−ROM、DVD−R、DVD−RW等が装着されるCD/DVDドライブ等からなる。記憶部は、上記した制御部が実行すべき各種プログラムが予め記憶されているとともに、制御部が各種プログラムを実行する際に作業用として用いられ、各種のデータが記憶される。表示部は、CRTディスプレイ、LCD、ELディスプレイ、あるいはPDP等からなる。操作部は、キーボードやマウス等のポインティングデバイスなどを有する。通信制御部は、ネットワーク14を介して荷主クライアント12や運送会社クライアント13とデータ通信を行う。
荷主クライアント12は、制御部と、記憶部と、表示部と、操作部と、通信制御部とから構成されており、荷主の本社、支社、あるいは営業所等に設置されている。制御部は、CPU等からなり、記憶部に記憶されている各種プログラムに基づいて、配送品登録・変更処理、進捗状況照会処理、納品報告受信処理、請求書受信処理、会計処理等を実行する。配送品登録・変更処理は、ホストコンピュータ11にアクセスし、配送品を登録したり、その登録を変更したりする処理である。進捗状況照会処理は、ホストコンピュータ11にアクセスし、依頼した配送品の配送の進捗状況を照会する処理である。納品報告受信処理は、ホストコンピュータ11からアクセスされ、依頼した配送品が所望の配送先に納品されたことを報告するための納品報告書を受信する処理である。請求書受信処理は、ホストコンピュータ11からアクセスされ、依頼した配送品の配送により生じた運賃や当該物流システムを管理するために必要な管理料を請求するための請求書を受信する処理である。会計処理は、ホストコンピュータ11にアクセスして、上記運賃及び上記管理料の支払いを行う処理である。
記憶部は、ROM、RAM、あるいはフラッシュメモリや、FDが装着されるFDD、HDが装着されるHDD、MOディスクが装着されるMOディスクドライブ、CD−ROM、CD−R、CD−RWやDVD−ROM、DVD−R、DVD−RW等が装着されるCD/DVDドライブ等からなる。記憶部は、上記した制御部が実行すべき各種プログラムが予め記憶されているとともに、制御部が各種プログラムを実行する際に作業用として用いられ、各種のデータが記憶される。表示部は、CRTディスプレイ、LCD、ELディスプレイ、あるいはPDP等からなる。操作部は、キーボードやマウス等のポインティングデバイスなどを有する。通信制御部は、ネットワーク14を介してホストコンピュータ11等とデータ通信を行う。
運送会社クライアント13は、制御部と、記憶部と、表示部と、操作部と、印刷部と、通信制御部とから構成されており、運送会社の本社、支社、あるいは営業所等に設置されている。制御部は、CPU等からなり、記憶部に記憶されている各種プログラムに基づいて、トラック登録・変更処理、納入指示書・納品書受信処理、納入完了登録処理、請求書受信処理、会計処理等を実行する。トラック登録・変更処理は、ホストコンピュータ11にアクセスし、配車可能トラックを登録したり、その登録を変更したりする処理である。納入指示書・納品書受信処理は、ホストコンピュータ11にアクセスし、当該運送会社に所属する各トラックに割り当てられた配送品の配送を指示する納品指示書や、各配送品ごとの納品書を受信するとともに、印刷部でそれぞれを印刷する処理である。納入完了登録処理は、ホストコンピュータ11にアクセスし、各配送品の納入が完了したことを登録する処理である。請求書受信処理は、ホストコンピュータ11からアクセスされ、当該物流システムを管理するために必要な管理料を請求するための請求書を受信する処理である。会計処理は、ホストコンピュータ11からアクセスされ、各配送品の配送について荷主から支払われた運賃の受領を行ったり、ホストコンピュータ11にアクセスして上記管理料の支払いを行う処理である。
記憶部は、ROM、RAM、あるいはフラッシュメモリや、FDが装着されるFDD、HDが装着されるHDD、MOディスクが装着されるMOディスクドライブ、CD−ROM、CD−R、CD−RWやDVD−ROM、DVD−R、DVD−RW等が装着されるCD/DVDドライブ等からなる。記憶部は、上記した制御部が実行すべき各種プログラムが予め記憶されているとともに、制御部が各種プログラムを実行する際に作業用として用いられ、各種のデータが記憶される。表示部は、CRTディスプレイ、LCD、ELディスプレイ、あるいはPDP等からなる。操作部は、キーボードやマウス等のポインティングデバイスなどを有する。通信制御部は、ネットワーク14を介してホストコンピュータ11等とデータ通信を行う。
ネットワーク14は、例えば、構内ネットワーク(LAN:Local Area Network)、広域ネットワーク(WAN: Wide Area Network)やインターネット等からなる。ネットワーク14は、ホストコンピュータ11、荷主クライアント12、運送会社クライアント13と例えば、ツイスト・ペアケーブル、同軸ケーブルや光ファイバケーブル等により有線接続又は無線接続されている。
なお、ネットワーク14を介したデータ通信においてはセキュリティ上の問題が多々あるが、それに対する対策(例えば、ファイアウォールや認証処理)については本発明と直接関係しないので、特に言及しない。
次に、この実施の形態で用いる各種データの構成及び構造について説明する。図3は、ホストコンピュータ11から配送計画作成装置1に供給されるオーダーデータの構成の一例を示すものである。オーダーデータは、オーダー番号、配送元コード、配送先場所コード、積み日(from)、積み時刻(from)、積み日(to)、積み時刻(to)、納入日(from)、納入時刻(from)、納入日(to)、納入時刻(to)、缶種コード、品種コード、内容物コード、本数、車番指定・運送会社指定から構成されている。オーダー番号は、各オーダーデータごとに付与されている番号であり、例えば、1から100までである。配送元コードは、荷主の本社、支社、あるいは営業所等、運送会社のトラックが配送品を積み込むべき地点に付与されたコードである。配送先場所コードは、配送品を納入すべき地点に付与されたコードである。
積み日(from)及び積み日(to)は、配送品をトラックに積み込むべき年月日であり、配送品が大量にあり、1日で積み込めない場合には積み込みを開始すべき年月日として積み日(from)が、積み込みを終了すべき年月日として積み日(to)が設定される。一方、配送品の積み込みが1日で済む場合には、積み日(from)だけが設定される。積み時刻(from)及び積み時刻(to)は、荷主の要望により配送品の積み込み開始時刻又は積み込み終了時刻のいずれか一方又は両方が設定される場合には、積み込み開始時刻として積み時刻(from)が、積み込み終了時刻として積み時刻(to)が設定される。
納入日(from)及び納入日(to)は、納入先で配送品をトラックから納入すべき日であり、配送品が大量にあり、1日で納入できない場合には納入を開始すべき日として納入日(from)が、納入を終了すべき日として納入日(to)が設定される。一方、配送品の納入が1日で済む場合には、納入日(from)だけが設定される。納入時刻(from)及び納入時刻(to)は、納入先の要望により配送品の納入開始時刻又は納入終了時刻のいずれか一方又は両方が設定される場合には、納入開始時刻として納入時刻(from)が、納入終了時刻として納入時刻(to)が設定される。
缶種コードは、産業用容器の種類、すなわち、ドラム缶、18リットル(18L)缶、ペール缶、ガスシリンダごとに付与されたコードである。品種コードは、配送品の品種、例えば、石油、潤滑油、化学製品、接着剤、塗料、ワックス、化粧品、医薬品、食用油、ジュース、ガス等ごとに付与されたコードである。内容物コードは、産業用容器に充填される具体的な内容物、例えば、重油、軽油、エンジンオイル、苛性ソーダ、ケトン、ごま油、天然ガス、LPガス等ごとに付与されたコードであり、実際に内容物が充填される産業用容器(身入り缶)が対象である。本数は、配送すべき配送品の本数である。車番指定・運送会社指定は、配送品を配送すべき運送会社及びその運送会社に所属しているトラックを指定する場合に設定されるものであり、最大で10件まで設定可能である。
図4は、ホストコンピュータ11から配送計画作成装置1に供給されるトラックデータの構成の一例を示すものである。トラックデータは、窓口店社コード、運送会社コード、従事店社コード、車番、常傭・限定区分、拠点工場コード、長距離不可サイン、トン数、車種、サイズ、最大積載本数、前荷品種コード、前荷内容物コード、使用開始希望年月日、使用終了希望年月日、使用開始希望場所、使用終了希望場所、使用可能時間1(from)、使用可能時間1(to)、使用可能時間2(from)、使用可能時間2(to)、前積み置き不可サイン、使用可否から構成されている。
窓口店社コードは、当該トラックが所属している運送会社の本社、支社、あるいは営業所等のうち、窓口である店舗に付与されているコードである。運送会社コードは、当該トラックが所属している運送会社に付与されているコードである。従事店社コードは、当該トラックが所属している運送会社の本社、支社、あるいは営業所等に付与されているコードである。車番は、当該トラックに付与されている複数桁(今の場合、4桁)の番号である。常傭・限定区分は、当該トラックの運転手が常雇いであるか又は雇用期間が限定されているかを示すものである。拠点工場コードは、当該トラックが主に配送を受け持っている荷主の工場に付与されているコードである。長距離不可サインは、当該トラックが所定の事情により長距離輸送ができない場合に設定されるものである。
トン数は当該トラックが積載可能な重量、車種は当該トラックの種類、サイズは当該トラックの全高・全長・全幅、最大積載本数は当該トラックが積載することができる産業用容器の最大の本数である。前荷品種コードは、当該トラックが前回配送した産業用容器に充填されていた品種に付与されているコードである。前荷内容物コードは、当該トラックが前回配送した産業用容器に充填されていた内容物に付与されているコードである。使用開始希望年月日は、当該トラックの使用開始を希望する年月日である。使用終了希望年月日は、当該トラックの使用終了を希望する年月日である。使用開始希望場所は、当該トラックの運転手が雇用期間が限定されている場合に当該トラックの使用開始を希望する場所である。使用終了希望場所は、当該トラックの運転手が雇用期間が限定されている場合に当該トラックの使用終了を希望する場所である。
使用可能時間1(from)は、当該トラックが使用可能な時間の1つ目の始期である。使用可能時間1(to)は、当該トラックが使用可能な時間の1つ目の終期である。使用可能時間2(from)は、当該トラックが使用可能な時間の2つ目の始期である。使用可能時間2(to)は、当該トラックが使用可能な時間の2つ目の終期である。前積み置き不可サインは、配送日の前日に当該トラックに配送品を積んでおくこと(積み置き)ができないことを示すものである。使用可否は、当該トラックが使用可能か否かを示すものである。
図5は、ホストコンピュータ11から配送計画作成装置1に供給される場所データの構成の一例を示すものである。場所データは、地点コード、稼働開始時刻、稼働終了時刻、都道府県コード、市区町村コード、乗り入れ可能なトラック制限、積み作業時間、卸し作業時間から構成されている。地点コードは、配送品の配送元又は配送先に付与されたコードである。稼働開始時刻及び稼働終了時刻は、配送元又は配送先の工場や営業所等が稼働を開始する時刻及び稼働を終了する時刻であり、いずれも産業用容器の缶種ごとに設定可能である。都道府県コード及び市区町村コードは、配送元又は配送先が存在する都道府県及び市区町村にそれぞれ付与されているコードである。乗り入れ可能なトラック制限は、配送元又は配送先に乗り入れることが可能なトラックのトン数・全高・全長・全幅である。積み作業時間は、配送元において配送品をトラックに積み込むのにかかる時間である。卸し作業時間は、配送先において配送品をトラックより卸すのにかかる時間である。積み作業時間及び卸し作業時間は、いずれも産業用容器の缶種ごとに設定可能である。
図6は、配送計画作成装置1において後述する初期計画作成処理を実行する際に用いられるパラメータデータの構成の一例を示すものである。パラメータデータは、シミュレーション実行地点、シミュレーション対象日から構成されている。シミュレーション実行地点は、配送計画を作成する対象となる、新缶を製造する工場、荷主の本社、支社、あるいは営業所等(以下、総称するときには、実行地点と呼ぶ。)を示している。何故なら、配送計画は実行地点ごとに作成されるからである。配送計画を作成するに必要な条件には、すべての実行地点に共通の条件もあれば、各実行地点に固有の条件もある。したがって、各実行地点に固有な条件を配送計画の作成に反映させるために、パラメータデータを用いてどの実行地点について配送計画を作成するのかを設定するのである。
また、図6において、シミュレーション対象日は、配送計画を作成する基準となる日を示しており、制御部2が当該実行地点で配送品をトラックに積み込む日をいつにするかを判断するために用いる。すなわち、例えば、配送計画を作成する日より3日後が納入日の配送品があって、シミュレーション対象日として配送計画を作成する日より1日後(実行日翌日)に設定されている場合、制御部2は、配送品を積み込む日として、シミュレーション対象日の前日から納入日当日である3日後までの中で、配送元の休日等を考慮して適切な日を選択する。したがって、オペレータがこのシミュレーション対象日を変更することにより、例えば、配送計画を作成する日より6日後が配送品を積み込む日で7日後が納入日である場合の配送計画を作成することができる。なお、パラメータデータは、制御部2が配送計画作成プログラムが起動された時点で表示部4にシミュレーション実行工場及びシミュレーション対象日の入力を促す画面を表示し、オペレータが操作部3を操作して入力することにより、記憶部6の所定の領域に記憶されるようにしても良いし、ホストコンピュータ11側で予め設定しておき、オーダーデータ等とともに転送されることによりデータ変換後に記憶部6の所定の領域に記憶されるようにしても良い。
図7は、配送計画作成装置1において後述する時間管理処理及び評価値計算処理を実行する際に用いられる地理データの構成の一例を示す図である。地理データは、地点コード1、地点コード2、一般時間、一般距離、高速時間、高速距離から構成されている。地点コード1は配送品の配送元である地点に付与されているコードである。地点コード2は配送品の配送先である地点に付与されているコードである。一般時間は配送品の配送に一般道を使った場合に要する走行時間である。一般距離は配送品の配送に一般道を使った場合にトラックが走行する距離である。高速時間は配送品の配送に高速道路を使った場合に要する走行時間である。高速距離は配送品の配送に高速道路を使った場合にトラックが走行する距離である。
図8は、配送計画作成装置1において後述する時間管理処理を実行することにより作成される配送計画の構成の一例を示す図である。配送計画は、図8に示すように、各運送会社に所属しているトラックの車番ごとに作成されるものであり、オーダー番号、地点、積み卸し区分、到着時刻、作業開始時刻、出発時刻から構成されている。オーダー番号はオーダーデータを構成するオーダー番号を示している。地点は配送品を積み込む地点又は卸す地点を示している。積み卸し区分は配送品を積み込む場合か卸す場合かを示している。到着時刻は当該トラックが上記地点に到着する時刻を示している。作業開始時刻は当該トラックが上記地点において配送品の積み込みの作業又は卸しの作業を開始する時刻を示している。出発時刻は当該トラックが作業終了後に上記地点を出発する時刻を示している。
図9は、配送計画作成装置1において後述する計画候補作成処理及び評価値計算処理を実行する際の制約条件の一例を示す図である。制約条件は、積み卸し順、車番指定・運送会社指定、対荷主専属車、長距離可否、配車日のトラック使用可否、車種ごとの積載可能缶種・品種、配送可能地域、対配送先専属車、場所ごとの乗り入れ制限、積み日・積み時刻指定、納入日・納入時刻指定、トラック積載量・積載本数、前日積み置き不可、トラック使用可能時間、優先車、ダミートラック、場所ごとの稼働時間、積み合わせ時の方面、積み合わせ時制約、前荷制約、巡回順、運賃、シェア、平均単価、積載率、未割付オーダー数、使用トラック数、異品種混載、フェリーから構成されている。
これらのうち、積み卸し順、車番指定・運送会社指定、専属車、長距離可否、配車日のトラック使用可否、車種ごとの積載可能缶種・品種、配送可能地域、専属車、場所ごとの乗り入れ制限は、配送計画作成装置1において後述する計画候補作成処理を実行する際の制約条件(第1制約条件)を構成している。一方、積み日・積み時刻指定、納入日・納入時刻指定、トラック積載量・積載本数、前日積み置き不可、トラック使用可能時間、優先車、ダミートラック、場所ごとの稼働時間、積み合わせ時の方面、積み合わせ時制約、前荷制約、巡回順、運賃、シェア、平均単価、積載率、未割付オーダー数、使用トラック数、異品種混載、フェリーは、配送計画作成装置1において後述する計画評価処理を実行する際の制約条件(第2制約条件)を構成している。
缶種、品種、内容物等が異なる産業用容器を1台のトラックに積載する場合、配送品は積んだ順と逆の順でしか卸すことができないので、積み卸し順は、この順序に基づく制約条件である。車番指定・運送会社指定は、車番指定・運送会社指定は、配送品を配送すべき運送会社及びその運送会社に所属しているトラックが指定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。荷主専属車は、荷主と専属的に契約している運送会社のトラックがある場合にはこのことに基づく制約条件である。長距離可否は、トラックが長距離輸送ができるか否かに基づく制約条件である。配車日のトラック使用可否は、配車日に当該トラックが使用可能か否かに基づく制約条件である。車種ごとの積載可能缶種・品種は、トラックの車種ごとに、積載可能な産業用容器の缶種及び品種が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。
配送可能地域は、トラックが配送品を配送可能な地域が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。対配送先専属車は、配送先と専属的に契約している運送会社のトラックがある場合にはこのことに基づく制約条件である。場所ごとの乗り入れ制限は、配送元又は配送先ごとに当該トラックの乗り入れが制限されている場合にはこのことに基づく制約条件である。積み日・積み時刻指定は、荷主が配送品の積み日時を指定している場合にはこのことに基づく制約条件である。納入日・納入時刻指定は、配送先が配送品の納入日時を指定している場合にはこのことに基づく制約条件である。トラック積載量・積載本数は、各トラックの最大積載量及び産業用容器の最大積載本数が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。前日積み置き不可は、配送日の前日に当該トラックに配送品を積んでおくことができない場合にはこのことに基づく制約条件である。
トラック使用可能時間は、当該トラックが使用可能な時間が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。優先車は、ある特定の配送品について優先的に配送すべきトラックが設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。ダミートラックは、実在するトラックではない仮想のトラックが設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。場所ごとの稼働時間は、配送元又は配送先の稼働時間が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。積み合わせ時の方面は、1台のトラックに複数の配送先に配送すべき配送品が搭載される場合において、配送先の方面が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。積み合わせ時制約は、1台のトラックに複数の配送先に配送すべき配送品が搭載される場合において、上記積み合わせ時の方面以外の制約が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。
前荷制約は、各トラックが前回配送した配送品による制約が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。例えば、前回配送した配送品が劇薬等の化学製品であるのに対し、今回配送すべき配送品が食用油等である場合にはそのことによる制約がある。巡回順は、複数の配送先を所定の順路で巡回するように予め設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。運賃は、配送品を配送する際に係る運賃による制約、例えば、高速道路を使用することを想定していない運賃が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。シェアは、1つの荷主の配送品を特定の運送会社が独占的に取り扱わないように設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。平均単価は、1つの荷主が1回の配送品の配送に支払う運賃の平均値が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。
積載率は、各トラックに搭載する配送品の積載率が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。未割付オーダー数は、オーダーデータのうち割り付けされないオーダーデータの数が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。使用トラック数は、各運送会社で使用されるトラックの数が設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。異品種混載は、1台のトラックに異なる品種の搬送品を混載することが可能か否か設定されている場合にはこのことに基づく制約条件である。なお、この異品種混載は、その一部は計画候補作成処理においても用いられる。フェリーは、各トラックがフェリーを使用可能か否か設定されている場合にはこのことに基づく制約条件であり、配送距離及び配送時間を掲載する際に関連して用いられるものである。
この実施の形態では、配送計画を1次元のデータ配列(以下、計画配列データと呼ぶ。)で表す。図10は、オーダー数が4であり、トラックの台数が2台である場合の計画配列データの一例である。図10において、「0」はトラックとトラックとの境界を表すトラックマークであり、「0」と「0」とで挟まれた要素の配列が1台分のトラックのデータである。「−1」は日付の境界を表す日付マークであり、「−1」より図中左側にある各要素は配送計画を作成する対象の日の直前の日(x日)に関するものであり、「−1」より図中右側にある各要素は配送計画を作成する対象の日(x+1日)に関するものである。「1」以上オーダー数以下の数字はオーダーデータを構成するオーダー番号に対応した値(「積み」の場合)及びオーダー番号に全オーダー数を加算した値(「卸し」の場合)を示している。
図10の例では、左から1番目の「0」と左から2番目の「0」との間に、「1,4,−1,8,5」と数字が連続していることにより、1台目のトラックについては、x日にオーダー番号<1>の配送品を積み込んだ後オーダー番号<4>の配送品を積み込み、(x+1)日にオーダー番号<4>の配送品を卸した後、オーダー番号<1>の配送品を卸すことを示している。次に、左から2番目の「0」と左から3番目の「0」との間に、「−1,2,6」と数字が連続していることにより、2台目のトラックについては、(x+1)日にオーダー番号<2>の配送品を積み込んだ後、オーダー番号<2>の配送品を卸すことを示している。左から3番目の「0」より右に、「3,7」と連続していることにより、オーダー番号<3>の配送品の「積み」及び「卸し」が未割付であることを示している。なお、配送品の「積み」及び「卸し」の具体的な年月日や時間は、後述する時間管理処理で設定される。
次に、上記構成の配送計画作成装置1が実行する配送計画作成処理について説明する。オペレータが配送計画作成装置1を構成する操作部3を操作して配送計画の作成を指示すると、制御部2は、まず、図11に示すステップSP1の処理へ進み、データ変換処理を実行する。すなわち、制御部2は、ホストコンピュータ10にアクセスし、オーダーデータ、トラックデータ、場所データ及び制約条件の転送を要求する。ホストコンピュータ11からオーダーデータ、トラックデータ、場所データ及び制約条件が供給されると、制御部2は、オーダーデータ、トラックデータ、場所データ及び制約条件の各データ形式を後述する初期計画作成処理等で使用するのに適したデータ形式に変換した後、記憶部6の所定の領域に記憶する。そして、制御部2は、ステップSP2へ進む。
ステップSP2では、制御部2は、地理データ作成処理を実行した後、ステップSP3へ進む。この地理データ作成処理については、後述する。ステップSP3では、制御部2は、初期計画作成処理を実行する。すなわち、制御部2は、データ形式が変換されたオーダーデータ、トラックデータ及び場所データと、オペレータが操作部3を操作することにより作成されたパラメータデータとに基づいて初期配送計画(初期計画配列データ)を作成した後、ステップSP4へ進む。
次に、初期計画作成処理のより詳細な処理について、図12に示すフローチャートを参照して説明する。まず、制御部2は、図12に示すステップSA1の処理へ進み、記憶部6の所定の領域からトラックデータを読み出し、その読み出したトラックデータに基づいて、トラックの台数に対応した値に1を加えた値の分だけの「0」(トラックマーク)をセットして新たな計画配列データを作成した後、ステップSA2へ進む。図13(a)に上記処理が実行された計画配列データの一例を示す。この例では、トラックの台数が2台であるので、図13(a)では、3個の「0」が並べられている。図13(a)において、左端の「0」は先頭であることを示すトラックマーク(先頭トラックマーク)、左端の「0」から左から2番目の「0」の直前までが1台目のトラックの配送に関するデータ、左から2番目の「0」から左から3番目の「0」の直前までが2台目のトラックの配送に関するデータ、左から3番目の「0」から右端までがトラックに未割付のオーダーを示している。
ステップSA2では、制御部2は、記憶部6の所定の領域に記憶されているパラメータデータの中からシミュレーション対象日を読み出すとともに、記憶部6の所定の領域に記憶されているオーダーデータを読み出し、オーダーデータを構成する納入日のうち、最も遅いものを獲得する。このように最も遅い納入日を獲得するのは以下に示す理由による。すなわち、この例では、原則として配送計画を作成する日の翌日が納入日である配送品の配送計画を作成するが、土曜日及び日曜日は実行地点が休業日であり、運送会社も配車を行わないので、配送計画を作成する日が金曜日である場合には、土曜日及び日曜日、月曜日が納入日であるとして配送品の配送計画を作成する必要がある。この場合、配送品の配送計画作成の対象となる日は3日間となるため、配送品の配送計画作成の対象となる日が複数ある場合には最も遅い納入日を取得するのである。次に、制御部2は、読み出したシミュレーション対象日から最も遅い納入日までの日数分の日付マークを各トラックごとに計画配列データにセットする。そして、制御部2は、ステップSA3へ進む。図13(b)に上記処理が実行された計画配列データの一例を示す。この例では、配送計画を作成する日は金曜日ではないとし、シミュレーション対象日とその翌日の2日分の日付マーク「−1」が各トラックごとにセットされている。
ステップSA3では、制御部2は、記憶部6の所定の領域に記憶されているオーダーデータを読み出し、オーダーデータを構成するすべてのオーダー番号に対応した値及びオーダー番号に全オーダー数を加算した値を、計画配列データのトラックが未割付の欄に「積み」及び「卸し」としてセットすることにより、初期計画配列データを作成した後、図11に示すメインルーチンへ戻り、ステップSP4へ進む。図13(c)に上記処理が実行された計画配列データの一例を示す。この例では、左から4番目の「0」より右に、「1,5,2,6,3,7,4,8」と連続していることにより、オーダー番号<1>〜<4>の配送品の「積み」及び「卸し」が未割付であることを示している。
図11に示すステップSP4では、制御部2は、計画候補作成処理を実行する。すなわち、制御部2は、ステップSP3で作成した初期計画配列データ又は前回このステップSP4の計画候補作成処理で作成した配送計画候補(計画候補配列データ)を修正する、すなわち、同一のトラックに搭載している配送品の積み卸し順を変更したり、あるトラックに搭載するとした配送品を他のトラックに搭載するように変更したりして新たな配送計画候補(計画候補配列データ)を作成した後、ステップSP5へ進む。
次に、計画候補作成処理のより詳細な処理について、図14に示すフローチャートを参照して説明する。まず、制御部2は、図14に示すステップSB1の処理へ進み、乱数を用いて移動の対象とすべきオーダー番号(以下、移動対象オーダーと呼ぶ。)に対応した値、すなわち、「積み」を選択した後、ステップSB2へ進む。図15(a)は前回このステップSP4の計画候補作成処理で作成した計画候補配列データの一例である。一方、同図(b)は、要素「2」に斜線が施してあり、ステップSB1の処理で移動対象オーダーとして「2」が選択されたことを示している。
ステップSB2では、制御部2は、ステップSB1で選択した移動対象オーダーの「積み」の挿入先について乱数を用いて選択し、その挿入先に上記移動対象オーダーの「積み」を移動した後、ステップSB3へ進む。この場合、記憶部6の所定の領域に記憶されているオーダーデータ及びトラックデータ、制約条件を参照し、その挿入先に上記移動対象オーダーの「積み」を移動することにより当該配送計画が明らかに実行不可能な場合には、挿入先の選択をやり直す。このようにオーダーデータ等の参照と挿入先選択のやり直しを行うのは、後述する計画評価処理において明らかに実行不可能な配送計画について無駄に評価を行わないようにするためである。図15(c)は、要素「2」及び「4」に斜線が施してあり、移動対象オーダー「2」の挿入先として要素「4」が選択されたことを示している。また、図15(d)は、隣り合った要素「2」及び「4」に斜線が施してあり、移動対象オーダー「2」が要素「4」の右側に挿入されたことを示している。
ステップSB3では、制御部2は、ステップSB2の処理により移動対象オーダーの「積み」を移動した結果、移動対象オーダーの「積み」に対応した「卸し」が積み卸し順に違反する場合には、移動対象オーダーの「卸し」の挿入先を検索し、その挿入先に上記移動対象オーダーの「卸し」を移動した後、図11に示すメインルーチンへ戻り、ステップSP5へ進む。この場合、検索した挿入先の候補が複数の場合には、乱数を用いて挿入先を選択する。今の場合、ステップSB2の処理により移動対象オーダーの「積み」を移動した結果、図15(e)において要素「6」と移動対象オーダー「2」(「積み」)とに斜線を施して示すように、移動対象オーダー「2」(「積み」)が対応した「卸し」である要素「6」より右側に挿入されており、積み卸し順に違反している。そこで、ステップSB3の処理で移動対象オーダー「2」の「卸し」である要素「6」の挿入先を検索すると、図15(f)に示すように、左から2番目の日付マーク「−1」の右側だけが挿入先として探索される。したがって、図15(g)に示すように、左から2番目の日付マーク「−1」の右側に移動対象オーダー「2」の「卸し」である要素「6」を移動させる。
図11に示すステップSP5では、制御部2は、時間管理処理を実行する。すなわち、制御部2は、地理データを作成するとともに、ステップSP4で作成した配送計画候補(計画候補配列データ)と、データ形式が変換されたオーダーデータ、トラックデータ及び場所データと、ステップSP2で作成した地理データとに基づいて各配送元及び各配送先における到着時刻、作業開始時刻及び出発時刻の設定を行った後、ステップSP6へ進む。
次に、時間管理処理のより詳細な処理について、図16に示すフローチャートを参照して説明する。まず、制御部2は、図16に示すステップSC1の処理へ進み、地理データを参照した後、ステップSC2へ進む。以下、このステップSC1で参照される地理データの作成処理について詳述する。この地理データ作成処理は、図11に示すようにデータ変換処理と初期計画作成処理との間で実行される(ステップSP2)。短時間かつ低コストでしかも指定された時刻に配送品を確実に配送する最適な配送計画を作成するためには、配送元の地点と配送先の地点との間におけるトラックの走行時間及び走行距離等を計算することが必須であるが、任意の2地点間の走行時間及び走行距離等を計算するには、一般に数時間も要する。例えば、100個のオーダーがある場合、各オーダーごとに配送元及び配送先が存在するため、図17に示すように、最大では200地点の中の任意の2地点(地点P1と地点P2との間、地点P1と地点P3との間、・・・、地点P1とP199との間、地点P1と地点P200との間、地点P2と地点P3との間、・・・、地点P199と地点P200との間)の組み合わせ、すなわち、式(1)で表される19900通りだけ走行時間及び走行距離等を計算する必要がある。
2002=(200×199)/2=19900 ・・・(1)
現在市販されているカーナビゲーション・プログラムは、比較的短距離の任意の2地点間における走行時間を計算するのに約1秒ほどかかっている。したがって、このようなカーナビゲーション・プログラムに200地点の中の任意の2地点間における走行距離を計算させると、19900秒、すなわち、約5.5時間もかかってしまう。
この点、配送元と配送先が固定されている場合には予め計算することができるため、その計算時間は問題とならない。これに対し、この実施の形態においては、配送元及び配送先のいずれも任意であり、具体的に配送計画を作成する時点にならなければ定まらないため、予め計算しておくことはできないばかりか、最近では配送計画作成に機動性及び迅速性が要求されているため、極短時間、例えば、数秒程度で行う必要がある。
そこで、この実施の形態においては、以下に示す手法(A)〜(C)を採用することにより、日本全国を配送の対象とするにもかかわらず、高速及び高精度で任意の2地点間の走行時間及び走行距離からなる地理データを計算できるようにしている。
(A)日本全国の陸上に所定距離ごとに代表地点(メッシュ点)を定めて分割(メッシュ分割)し、各メッシュ点間のみ走行時間及び走行距離を予め計算し、記憶部6に記憶しておく。作成された各メッシュ点間の走行時間及び走行距離をメッシュ点間情報データベースと呼ぶ。
(B)比較的距離が短い地点間で配送品の配送が行われる短距離輸送地域のメッシュ点(この場合のメッシュ点を短メッシュ点と呼ぶ。)間の距離と、比較的距離が長い地点間で配送品の配送が行われる長距離輸送地域のメッシュ点(この場合のメッシュ点を長メッシュ点と呼ぶ。)間の距離とを異ならせる。これは以下に示す理由による。すなわち、上記メッシュ点間の距離を短くすれば各メッシュ点間の走行時間及び走行距離の計算精度が上がるが、その分メッシュ点間情報データベースの作成時間が長くなり、実用的ではない。一方、ユーザの所在地と比較的距離が短い地点との間で配送品の配送が行われる場合と、ユーザの所在地と比較的距離が長い地点との間で配送品の配送が行われる場合とでは、通常、要求される精度が異なる。すなわち、ある地点から10kmしか離れていない地点に配送品を配送する場合には走行時間の計算結果に10分の誤差があると実用上問題であるが、ある地点から300kmも離れている地点に配送品を配送する場合には走行時間の計算結果に10分の誤差があっても実用上問題ない。そこで、日本全国を短距離輸送地域と長距離輸送地域とに分け、短距離輸送地域及び長距離輸送地域の各地域内の2つのメッシュ点の組み合わせだけを考慮して走行時間及び走行距離を予め計算してメッシュ点間情報データベースを構成することにより、走行時間及び走行距離を計算すべきメッシュ点の組み合わせの数を大幅に減らすことができる。この結果、メッシュ点間情報データベースの作成時間を大幅に短縮することができる。例えば、首都圏及び関西圏を短距離輸送地域として短メッシュ点間の距離(短メッシュサイズ)を5kmとし、その他の地域を長距離輸送地域として長メッシュ点間の距離(長メッシュサイズ)を20kmとする。図18は短距離輸送地域である首都圏の一部を短メッシュ点で分割する一例を示す図、図19は長距離輸送地域である静岡県の一部を長メッシュ点で分割する一例を示す図である。なお、図18及び図19において、機械的に配置すると海上に配置される短メッシュ点又は長メッシュ点については、最も近い陸上に配置し直している。
(C)任意の2地点間について、その付近のメッシュ点間の走行時間及び走行距離をメッシュ点間情報データベースから読み出し、統計的な処理を施すことにより精度の高い近似値としての地理データを求める。すなわち、例えば、図20に示すように、メッシュ点間の距離をLとし、配送計画を作成する対象となる地点(対象地点)Pの周囲4つのにメッシュ点M1〜M4が存在する場合、対象地点Pに直線距離で最も近いメッシュ点はメッシュ点M1である。一方、対象地点Pが地点P'に存在すると仮定すると、地点P'に直線距離で最も近いメッシュ点はメッシュ点M1ではなく、メッシュ点M2である。同様に、対象地点Pが地点P''に存在すると仮定すると、地点P''に直線距離で最も近いメッシュ点はメッシュ点M1でもメッシュ点M2でもなく、メッシュ点M3である。つまり、メッシュ点が配置された地図上で任意の対象地点をとった場合、その任意の対象地点から直線距離で最も近いメッシュ点までの距離が、走行距離を近似的に計算する際の精度ということになる。この場合、正確な走行距離が計算することができる期待値をHとすると、期待値Hは統計的な手法を用いると、式(2)で表される。
H=0.3826×L ・・・(2)
したがって、短距離輸送地域の場合は短メッシュサイズが5kmであるので、期待値Hは約1.9kmであり、長距離輸送地域の場合は長メッシュサイズが20kmであるので、期待値Hは約7.7kmであり、いずれも従来の手法に比べれば実用的である。
上記したように、短メッシュサイズ及び長メッシュサイズを適切に設定すれば従来の手法に比べて実用的な精度は得られる。しかし、この例では、対象地点の近くに存在するメッシュ点をいくつか探索し、各メッシュ点と対応する対象地点との距離について統計的な予測法の1つである重回帰法を用いることにより、より高い精度の予測値を求める。すなわち、まず、図21に示すように、2つの対象地点P1及びP2と、各対象地点P1及びP2の周囲に存在するそれぞれ4個のメッシュ点(以下、周囲メッシュ点と呼ぶ。)Q1〜Q4及びR1〜R4とを考える。対象地点P1及びP2のそれぞれの座標が分かれば、時間管理処理で必要とされる対象地点P1と対象地点P2との間の走行距離及び走行時間等を計算することができる。ここで、対象地点P1の座標を(x1,y1)とし、対象地点P2の座標を(x2,y2)とすると、上記対象地点P1と対象地点P2との間の走行距離及び走行時間等は、対象地点P1の座標(x1,y1)及び対象地点P2の座標(x2,y2)の関数fとして、式(3)で表される。
f(x1,y1,x2,y2) ・・・(3)
図21において、対象地点P1から直線距離で最も近い周囲メッシュ点は周囲メッシュ点Q2であり、対象地点P2から直線距離で最も近い周囲メッシュ点は周囲メッシュ点R3である。ここで、周囲メッシュ点Q2の座標を(cx1,cy1)とし、周囲メッシュ点R3の座標を(cx2,cy2)とし、周囲メッシュ点Q2からx方向に距離Δx1、y方向に距離Δy1だけ離れた点(cx1+Δx1,cy1+Δy1)と、周囲メッシュ点R3からx方向に距離Δx2、y方向に距離Δy2だけ離れた点(cx2+Δx2,cy2+Δy2)と間の走行距離及び走行時間等は、式(3)と同様に式(4)で表される。
f(cx1+Δx1,cy1+Δy1,cx2+Δx2,cy2+Δy2) ・・・(4)
式(4)について、x座標及びy座標それぞれの変分について1次の展開を行うと、式(5)が得られる。
f(cx1+Δx1,cy1+Δy1,cx2+Δx2,cy2+Δy2
=f(cx1,cy1,cx2,cy2)+a1・Δx1+b1Δy1+a2・Δx2+b2・Δy2 ・・・(5)
2地点間の走行距離及び走行時間は、その性質上位置座標と強い相関関係にあると考えられるとともに、連続的に変化する性質を有しているので、式(5)を用いた近似は高い精度を有していると考えることができる。
式(5)において、関数f(cx1,cy1,cx2,cy2)は、周囲メッシュ点Q2と周囲メッシュ点R3との間の関数であり、上記した手法(A)により予め計算され、メッシュ点間情報データベースとして記憶部6に記憶されているため、既知である。したがって、式(5)においては、4つの係数a1及びb1、a2、b2が未知である。そこで、この4つの係数を推定計算するために、図21に示す、対象地点P1及びP2の周囲に存在するそれぞれ4個の周囲メッシュ点Q1〜Q4及びR1〜R4に着目する。すなわち、周囲メッシュ点Q1〜Q4のいずれか1つと周囲メッシュ点R1〜R4のいずれか1つについての関数fは上記した手法(A)により予め計算され、メッシュ点間情報データベースとして記憶部6に記憶されている。図21の例では、2つの周囲メッシュ点間の関数f(以下、周囲メッシュ点間関数fと呼ぶ。)は、周囲メッシュ点Q2及び周囲メッシュ点R3間の関数fを除くと全部で15個である。そこで、以下に示すように、この15個の周囲メッシュ点間関数fを用いて重回帰法により上記した未知の係数a1及びb1、a2、b2を推定計算する。
まず、式(5)において、左辺と右辺の第1項との差をΔfとして式(6)で表す。
Δf=f(cx1+Δx1,cy1+Δy1,cx2+Δx2,cy2+Δy2
−f(cx1,cy1,cx2,cy2
=a1・Δx1+b1Δy1+a2・Δx2+b2・Δy2 ・・・(6)
周囲メッシュ点間関数fの個数をn(nは自然数)とし、式(7)に示す結果ベクトルΔFを考える。ここで、結果ベクトルΔFとは、トラックの走行距離、走行時間等のいずれか1つについての値をいう。この結果ベクトルΔFは上記したメッシュ点間情報データベースとして記憶部6に記憶されている値を用いて作成することができる。
Figure 0003890506
また、n個の周囲メッシュ点間関数fについて、式(5)を構成するΔx1及びΔy1、Δx2、Δy2を並べて、式(8)に示すように、n行4列の行列Xを作成する。
Figure 0003890506
行列Xの各要素の値は、周囲メッシュ点の座標が既知であるので、容易に計算することができる。したがって、求めるべき未知の係数a1及びb1、a2、b2により構成されるベクトル(未知係数ベクトル)θは、式(9)で表される。
Figure 0003890506
上記した式(7)〜式(9)から式(10)に示す行列式が得られる。
ΔF=Xθ ・・・(10)
したがって、未知係数ベクトルθについて最小二乗法を用いて得られる最も確からしい値Θは、式(11)で表される。
Θ=(XTX)-1TΔF ・・・(11)
式(11)の結果が求めるべき未知係数(予測値)となる。
一方、対象地点P1と周囲メッシュ点Q2との位置関係からΔx1及びΔy1が求められ、対象地点P2と周囲メッシュ点R3との位置関係からΔx2及びΔy2が求められる。したがって、式(5)に、記憶部6にメッシュ点間情報データベースとして記憶されている関数f(cx1,cy1,cx2,cy2)と、式(11)の結果と、今求めたΔx1及びΔy1、Δx2、Δy2を代入することにより、対象地点P1と対象地点P2との間の関数fを求めることができる。
次に、メッシュ点間情報データベースの作成処理について図22に示すフローチャートを参照して説明する。制御部2は、まず、図22に示すステップST1の処理へ進み、予め記憶部6の所定の領域に記憶されている日本国の地図データ上に、上記した手法(A)及び(B)に基づいて、短メッシュ点及び長メッシュ点を作成した後、ステップST2へ進む。ステップST2では、制御部2は、日本国を、例えば、全国、大規模区域(東北地方、関東地方、中部地方等)、都道府県、市区町村等、段階的に複数の地域ブロックに分割し、各地域ブロックごとにステップST1の処理で作成された任意の2つのメッシュ点間の走行距離及び走行時間等を計算し、各地域ブロックごとにまとめてメッシュ点間情報データベースを作成し、記憶部6の所定の領域に記憶した後、一連の処理を終了する。
次に、地理データ作成処理のより詳細な処理について、図23に示すフローチャートを参照して説明する。まず、制御部2は、図23に示すステップST11の処理へ進み、配送計画作成の対象である複数の対象地点の中から2つを選択した後、ステップST12へ進む。ステップST12では、制御部2は、記憶部6の所定の領域に記憶されているメッシュ点間情報データベースの中から、ステップST11で選択した1つの対象地点が含まれる最も狭い地域ブロックのメッシュ点間情報データベースを選択した後、ステップST13へ進む。ステップST13では、制御部2は、ステップST12で選択したメッシュ点間情報データベースの中に、ステップST11で選択した対象地点が2つとも存在するか否かを判断する。この判断結果が「NO」の場合には、制御部2は、ステップST12へ戻り、記憶部6の所定の領域に記憶されているメッシュ点間情報データベースであって、ステップST11で選択した1つの対象地点が含まれるものの中から、前回選択した地域ブロックより1段階広い地域ブロックのメッシュ点間情報データベースを選択した後、ステップST13へ進む。ステップST13では、制御部2は、ステップST12で選択したメッシュ点間情報データベースの中に、ステップST11で選択した対象地点が2つとも存在するか否かを判断する。そして、上記したステップST12及びST13の処理を繰り返すことにより、ステップST12で選択したメッシュ点間情報データベースの中に、ステップST11で選択した対象地点が2つとも存在すると、ステップST13の判断結果が「YES」の場合には、制御部2は、ステップST14へ進む。
ステップST14では、制御部2は、ステップST12で選択したメッシュ点間情報データベースの中から、ステップST11で選択した2つの対象地点のそれぞれの4つの周囲メッシュ点を選択した後、ステップST15へ進む。ステップST15では、制御部2は、ステップST14で選択した8つの周囲メッシュ点に関するデータをメッシュ点間情報データベースから読み出し、上記した予測法に基づいて、ステップST11で選択した2つの対象地点の間の関数fを求めた後、ステップST16へ進む。ステップST16では、制御部2は、ステップST15で求めた2つの対象地点の間の関数fを地理データとして記憶部6の所定の領域に記憶した後、ステップST17へ進む。ステップST17では、制御部2は、配送計画作成の対象である複数の対象地点について全ての2地点の組み合わせについて上記したステップST12〜ST16の処理を実行したか否かを判断する。この判断結果が「NO」の場合には、制御部2は、ステップST11へ戻り、上記したステップST11〜ST16の処理を繰り返す。そして、配送計画作成の対象である複数の対象地点について全ての2地点の組み合わせについて上記したステップST12〜ST16の処理を実行した場合には、ステップST17の判断結果が「YES」となり、制御部2は、地理データ作成処理を終了した後、図11に示すメインルーチンへ戻り、ステップSP3へ進む。
ここで、図24に地理データの具体例を示す。この実施の形態では、配送元は、静岡県静岡市清水に所在地があるMNO化学静岡事業所、神奈川県川崎市鶴見区扇島に所在地があるJKL倉庫扇島営業所、東京都中央区勝どきに所在地があるGHI倉庫勝ちどき営業所であるとする。一方、配送先は、静岡県掛川市下垂木に所在地があるYZ工業掛川工場、東京都府中市小柳町に所在地があるPQR化学府中工場であるとする。なお、図24から分かるように、JKL倉庫扇島営業所及びGHI倉庫勝ちどき営業所は配送先でもある。
図16に示すステップSC2では、制御部2は、ステップSP4で作成した計画候補配列データと、データ形式が変換されたオーダーデータ、トラックデータ及び場所データと、ステップSC1で参照した地理データとに基づいて、初期積みについて到着時刻、作業開始時刻及び出発時刻の設定を行った後、ステップSC3へ進む。ここで、初期積みとは、計画候補配列データの中で先頭であることを示すトラックマーク(先頭トラックマーク)以降で最初に位置する「積み」を意味している。まず、前提として、この時間管理処理において、配送品の積み込み作業及び卸し作業にかかる作業時間Twは、式(12)で表される。
Tw=Tp+Ta+Ts ・・・(12)
式(12)において、Tpは実際に作業者が配送品の積み込み作業又は卸し作業にかかる時間(実作業時間)であり、配送元及び配送先ごとに積み及び卸し別々に設定される。Taは配送品の積み込み作業又は卸し作業の後に行う作業にかかる時間(後作業時間)であり、配送元及び配送先ごとに別々に設定される。Tsは上記実作業時間Tp及び上記後作業時間Ta以外に諸般の事情でかかる時間(追加時間)であり、配送元及び配送先ごとに積み及び卸し別々に設定される。
初期積みに関する日時設定は以下に示すようにして行う。
(I)先頭トラックマークの右隣が「積み」の場合
「積み」の日付はパラメータデータを構成するシミュレーション対象日の前日とする。この場合の「積み」は、配送日の前日に当該トラックに配送品を積んでおくこと(積み置き)となるので、到着時刻は一律に午後5時(17:00)に設定する。「積み置き」の場合には、作業開始時刻を考慮する必要はないので、設定しない。出発時刻は、最初に積み込む配送品と積み合わせをしている複数の配送品の中で最も先に卸す配送品の作業開始時刻から逆算して設定する。
(II)先頭トラックマークの右隣が日付マークの場合
「積み」の日付は各トラックの初日に日付マークの個数を加算したものとする。ここで、初日とは、先頭トラックマークから最初に位置する日付マークまでの間の日付を意味している。「積み」とこれに対応する「卸し」との間に日付マークがある場合には、到着時刻、作業開始時刻、出発時刻は、上記した(I)の場合と同様である。一方、「積み」とこれに対応する「卸し」とが同日の場合には、到着時刻は配送元の稼働開始時刻に設定し、作業開始時刻は到着時刻と同一の時刻に設定し、出発時刻は作業開始時刻に作業時間を加算したものを設定する。
ステップSC3では、制御部2は、ステップSP4で作成した計画候補配列データと、データ形式が変換されたオーダーデータ、トラックデータ及び場所データと、ステップSC1で参照した地理データとに基づいて、初期積みより後について到着時刻、作業開始時刻及び出発時刻の設定を行った後、図11に示すメインルーチンへ戻り、ステップSP6へ進む。
初期積みより後に関する日時設定は以下に示すようにして行う。
(I)当該「積み」又は「卸し」の左隣が日付マークの場合
到着時刻は、時刻が指定されていればその時刻に設定し、指定されていなければ配送元又は配送先(以下、総称するときは作業場所と呼ぶ。)の稼働開始時刻に設定する。作業開始時刻は到着時刻と同一の時刻に設定する。出発時刻は作業開始時刻に作業時間を加算したものを設定する。
(II)当該「積み」又は「卸し」の左隣が「積み」又は「卸し」の場合
到着時刻は、前の作業場所の出発時刻に、前の作業場所から当該作業場所までの走行時間を加算したものに設定する。時刻が設定されている場合であって、指定時刻より到着時刻が早い場合には作業開始時刻として指定時刻を設定し、指定時刻より到着時刻が遅い場合には作業開始時刻として到着時刻を設定する。一方、時刻が設定されていない場合であって、作業場所の稼働開始時刻より到着時刻が早い場合には作業開始時刻として作業場所の稼働開始時刻を設定し、作業場所の稼働開始時刻より到着時刻が遅い場合には作業開始時刻として到着刻を設定する。出発時刻は作業開始時刻に作業時間を加算したものを設定する。
(III)日付マークが複数ある場合
日付マークを挟んでその両側に同一の配送品について「積み」と「卸し」が存在する場合には当該配送品を「積み置き」として処理し、その他の場合には上記した(I)又は(II)の方法を用いて日時設定を行う。
以下、具体的なデータを用いて時間管理処理について説明する。図25は、上記した計画候補作成処理(ステップSP4)で作成し、この時間管理処理(ステップSP5)で用いる計画候補配列データの一例を示す。また、図26にオーダーデータの具体例を、図27にトラックデータの具体例を、図28に場所データの具体例をそれぞれ示す。また、地理データは図24に示すものを用いる。まず、シミュレーション対象日、すなわち、納入日は、図26に示すように、23日とする。また、図25に示す計画候補配列データにおいて、トラックマークは、図27に示すトラックデータの配列順に左から右に出現するものとする。すなわち、1台目のトラックはABC運送に所属する車番1432のトラックであり、2台目のトラックはDEF運輸に所属する車番7253のトラックである。
次に、1台目のトラックであるABC運送に所属する車番1432のトラックの時間設定について説明する。車番1432のトラックは、図25に示す計画候補配列データから分かるように、オーダー番号<4>の配送品の配送、すなわち、図26に示すように、120本の産業用容器についてMNO化学静岡事業所で「積み」を行ってYZ工業掛川工場で「卸し」を行う。図25に示す計画候補配列データでは、先頭トラックマーク「0」からオーダー番号<4>の「積み」までの間に日付マーク「−1」が挿入されているので、オーダー番号<4>の「積み」の積み日は23日である。また、オーダー番号<4>の「積み」は、納入日当日の「積み」であるので、図28に示すMNO化学静岡事業所の稼働開始時刻である午前8時30分(8:30)を到着時刻及び作業開始時刻に設定する。
次に、図26に示すように、オーダー番号<4>の配送本数は120本であるので、図28に示すMNO化学静岡事業所の150本の積み作業時間である40分を作業開始時刻に加算した午前9時10分(9:10)を出発時刻に設定する。次に、オーダー番号<4>の「卸し」の到着時刻は、オーダー番号<4>の「積み」の出発時刻に、図24に示す地理データのMNO化学静岡事業所からYZ工業掛川工場までの走行時間である1時間18分を加算した午前10時28分に設定する。また、オーダー番号<4>の納入時刻は、図26に示すように、午前7時から午前12時(7:00〜12:00)に指定されており、この納入時刻の範囲内に上記した到着時刻が入るので、配送先であるYZ工業掛川工場に到着したと同時に「卸し」を行うことができる。したがって、配送先であるYZ工業掛川工場における「卸し」の作業開始時刻は、午前10時28分(10:28)に設定する。そして、YZ工業掛川工場において150本の産業用容器の「卸し」の作業時間は、図28に示すように、70分かかるので、作業開始時刻である午前10時28分(10:28)に70分を加算した午前11時38分(11:38)を出発時刻に設定する。
次に、2台目のトラックであるDEF運輸に所属する車番7253のトラックの時間設定について説明する。車番7253のトラックは、図25に示す計画候補配列データから分かるように、オーダー番号<2>及び<1>、<3>の配送品の順次の配送を行う。すなわち、車番7253のトラックは、図26に示すように、オーダー番号<2>及び<1>にそれぞれ対応した各100本の産業用容器についてMNO化学静岡事業所で「積み」を行ってJKL倉庫扇島営業所でオーダー番号<1>に対応した100本の産業用容器の「卸し」を行った後、GHI倉庫勝ちどき営業所でオーダー番号<2>に対応した100本の産業用容器の「卸し」とオーダー番号<3>に対応した200本の産業用容器の「積み」を行ってPQR化学府中工場でオーダー番号<3>に対応した200本の産業用容器の「卸し」を行う。
図25に示す計画候補配列データでは、左から2番目のトラックマーク「0」から左から2番目の日付マーク「−1」までの間にオーダー番号<2>の「積み」とオーダー番号<1>の「積み」とが挿入されているので、これら2つの「積み」は納入日「23日」の前日である「22日」の「積み置き」となる。このように、オーダー番号<2>の「積み」は「積み置き」となるので、MNO化学静岡事業所への到着時刻を午後5時(17:00)に設定し、作業開始時刻は設定しない。また、MNO化学静岡事業所からの出発時刻は、納入日当日である「23日」に最初の「卸し」を行うオーダー番号<1>の配送先であるJKL倉庫扇島営業所への到着時刻である午前9時(9:00)から、図24に示す地理データのMNO化学静岡事業所からJKL倉庫扇島営業所までの走行時間である4時間11分を減算した時刻である午前4時49分(4:49)に設定する。
オーダー番号<1>の「積み」はオーダー番号<2>の「積み」と同一の配送元であるMNO化学静岡事業所において同様に「積み置き」となるので、オーダー番号<2>と同様に、到着時刻を午後5時(17:00)に設定し、作業開始時刻は設定せず、また出発時刻を午前4時49分(4:49)に設定する。また、オーダー番号<1>の「積み」は「積み置き」となり、かつ、納入時刻は、図26に示すように、午前9時(9:00)に指定されているので、「卸し」の到着時刻及び作業開始時刻はともに午前9時(9:00)に設定する。また、図28に示すように、オーダー番号<1>の「卸し」が行われるJKL倉庫扇島営業所において、100本の産業用容器の「卸し」の作業時間は20分であるので、オーダー番号<1>の「卸し」の出発時刻は、作業開始時刻である午前9時(9:00)に上記20分を加算した午前9時20分(9:20)に設定する。
次に、オーダー番号<2>の「卸し」の到着時刻は、オーダー番号<1>の「卸し」の出発時刻である午前9時20分(9:20)に、図24に示す地理データのJKL倉庫扇島営業所からGHI倉庫勝ちどき営業所までの走行時間である30分を加算した午前9時50分(9:50)に設定する。また、オーダー番号<2>の納入時刻は、図26に示すように、午前10時(10:00)に指定されており、到着時刻より遅いので、配送先であるGHI倉庫勝ちどき営業所での作業開始時刻は指定された午前10時(10:00)に設定する。そして、GHI倉庫勝ちどき営業所において100本の産業用容器の「卸し」の作業時間は、図28に示すように、25分かかるので、作業開始時刻である午前10時00分(10:00)に25分を加算した午前10時25分(10:25)を出発時刻に設定する。
次に、オーダー番号<3>の「積み」はオーダー番号<2>の「卸し」と同一地点であるGHI倉庫勝ちどき営業所で行われるので、オーダー番号<3>の到着時刻は、オーダー番号<2>の出発時刻と同一の午前10時25分(10:25)に設定する。また、図26から分かるように、オーダー番号<3>には積み時刻の指定はないので、作業開始時刻は到着時刻と同一の午前10時25分(10:25)に設定する。次に、図28に示すように、オーダー番号<3>の「積み」が行われるGHI倉庫勝ちどき営業所において、200本の産業用容器の「積み」の作業時間は35分であるので、オーダー番号<3>の「積み」の出発時刻は、作業開始時刻である午前10時25分(10:25)に上記35分を加算した午前11時(11:00)に設定する。
次に、オーダー番号<3>の「卸し」の到着時刻は、オーダー番号<3>の「積み」の出発時刻である午前11時(11:00)に、図24に示す地理データのGHI倉庫勝ちどき営業所からPQR化学府中工場までの走行時間である56分を加算した午前11時56分(11:56)に設定する。また、オーダー番号<3>の納入時刻は、図26に示すように、午後1時〜午後5時(13:00〜17:00)に指定されており、到着時刻より遅いので、配送先であるPQR化学府中工場での作業開始時刻は指定された午後1時(13:00)に設定する。そして、PQR化学府中工場において200本の産業用容器の「卸し」の作業時間は、図28に示すように、50分かかるので、作業開始時刻である午後1時(13:00)に50分を加算した午後1時50分(13:50)を出発時刻に設定する。したがって、上記時間管理処理を実行した結果、図29に示す配送計画が作成される。
図11に示すステップSP6では、制御部2は、評価値計算処理を実行する。すなわち、制御部2は、ステップSP7で行われる計画採用判断処理において、ステップSP4で作成した配送計画候補(計画候補配列データ)を評価するために使用する評価値を求めた後、ステップSP7へ進む。評価値は低い値であればあるほど当該計画候補配列データは良いものとなる。
次に、評価値計算処理のより詳細な処理について、図30に示すフローチャートを参照して説明する。まず、制御部2は、図30に示すステップSD1の処理へ進み、記憶部6の所定の領域に記憶されているオーダーデータ及び運賃テーブルと、ステップSP5の時間管理処理で作成し記憶部6の所定の領域に記憶されている地理データとに基づいて、ステップSP5で作成した配送計画についてコスト(運賃、走行距離等)を計算し、評価値の初期値とした後、ステップSD2へ進む。ここで、運賃テーブルは、各荷主と各運送会社との間で締結された契約により搬送品の品種、缶種等に応じて定められており、ホストコンピュータ11を構成する記憶部の所定の領域に予め記憶されているものとする。
ステップSD2では、制御部2は、ステップSP5で作成した配送計画について、記憶部6の所定の領域に記憶されているオーダーデータ及びトラックデータを参照して、図9に示す制約条件のうち、No.10〜No.29までに違反しているか否かを検討し、違反している場合には、ペナルティとして制約条件の重要度に応じて重み付けしてステップSD1で求めた評価値に加算した後、ステップSD3へ進む。ステップSD3では、制御部2は、ステップSP5で作成した配送計画について、記憶部6の所定の領域に記憶されているオーダーデータ及びトラックデータを参照して、ステップSD1及びSD2以外の評価(例えば、未割付のオーダー数の有無など)を行い、各項目ごとに重要度に応じて重み付けしてステップSD2で求めた評価値に加算した後、図11に示すメインルーチンに戻り、ステップSP7へ進む。
図11に示すステップSP7では、制御部2は、計画採用判断処理を実行する。すなわち、制御部2は、前回の反復までに採用された配送計画(保持されている最良の配送計画ではない)の評価値と、ステップSP4で新たに作成された配送計画候補のステップSP6で計算された評価値とを比較して、最も評価値の良い配送計画候補を配送計画として保持した後、ステップSP8へ進む。
次に、計画採用判断処理のより詳細な処理について、図31に示すフローチャートを参照して説明する。まず、制御部2は、図31に示すステップSE1の処理へ進み、採用確率の計算を行った後、ステップSE2へ進む。この採用確率計算処理を含めた計画候補作成処理、評価値計算処理及び計画採用判断処理では、上記したシミュレーティッドアニーリング法を用いる。
ここで、シミュレーティッドアニーリング法の概略について説明する。シミュレーティッドアニーリング法では、システムの初期状態と、システムの初期の温度と、冷却スケジュールとを設定し、温度を下げながら反復計算をシステムが熱平衡状態に達するまで行い、最もエネルギー値の低い状態を最適解と判定する。各反復の中では、以下に示す(i)〜(iii)を行う。
(i)現在の状態からその近傍の状態を作成する。
(ii)作成した状態のエネルギー(コスト)値を計算する。
(iii)近傍の状態を新しい状態として採用判定する。
(iii)の判定は、現在の状態エネルギーE'と近傍の状態のエネルギーEとの差ΔE(式(13)参照)と、現在の温度Tとに基づいて、採用する確率pを式(14)及び(15)により求め、その確率に応じて行う。
ΔE=E'−E ・・・(13)
ΔE<0の場合、
p=1 ・・・(14)
その他の場合、
p=exp(ΔE/T) ・・・(15)
このように、シミュレーティッドアニーリング法は、改悪解でも確率的に採用することにより、エネルギーの高い局所最適解を最適解として判定してしまうことを防ぐことができる。
この実施の形態では、シミュレーティッドアニーリング法を、上記した「状態」を「配送計画」と見なして適用する。すなわち、前回の反復までに採用された配送計画の評価値Eと、新たに作成された配送計画候補の評価値E'の差ΔEは上記した式(13)により計算する。次に、一定回数の反復をまとめて「段階」と呼ぶこととし、各「段階」の温度Tiを式(16)により計算する。
i+1=βTi ・・・(16)
式(16)において、βは冷却係数である。
次に、温度Tiに基づいて、採用する確率を上記した確率pと同様に、式(14)及び(15)により計算する。ただし、式(15)のTはTiとなる。そして、確率pと乱数により当該配送計画の採用の可否を判断する。なお、上記した初期の温度、冷却係数β、1段階当たりの反復回数は、試行錯誤により適切な値を設定する。
ステップSE3では、制御部2は、反復計算の中で最も評価値が低く、実行可能な配送計画を保持する、すなわち、記憶部6の所定の領域に記憶した後、図11のメインルーチンへ戻り、ステップSP8へ進む。
図11に示すステップSP8では、制御部2は、上記したステップSP4〜SP7の処理を所定回数だけ実行したか否かを判断する。この所定回数については、試行錯誤により予め決定しておく。ステップSP8の判断結果が「NO」の場合には、制御部2は、ステップSP4へ戻り、上記したステップSP4〜SP7の処理を繰り返す。この場合、上記した「段階」が1つ更新される。そして、上記したステップSP4〜SP7の処理を所定回数だけ実行されると、ステップSP8の判断結果が「YES」となり、制御部2は、ステップSP9へ進む。ステップSP9では、制御部2は、ステップSP7で記憶部6の所定の領域に最後に記憶された配送計画を最終的に採用するものとして出力する、すなわち、表示部4に表示した後、一連の処理を終了する。
上記した配送計画作成処理が実行されることにより作成された配送計画が表示部4に表示されると、オペレータは、その配送計画を目視し、修正が必要か否か検討する。そして、修正が必要と判断した場合には、オペレータは、操作部3を操作して配送計画の修正を行う。具体的には、オペレータは、納期調整などを目的として、オーダーデータの条件や、配送元又は配送先の条件、トラックの条件等を加味して、トラックに配送品の割り当てをし直したり、配送計画作成時には発注がなかった配送品など、未割付の配送品の割当てを行う。
また、オペレータは、表示部4に表示された配送計画について、操作部3を操作することにより、各トラックがどのような経路を通ることを前提としているかを地図データ上で確認することができる。例えば、地図データ上では、あるトラックが具体的に国道何号線を走るのか、高速道路を使用する場合にはどのインターチェンジから乗りどのインターチェンジから降りるのか等を確認することができる。さらに、オペレータは、表示部4に表示された配送計画について、操作部3を操作することにより、配送品の配送元、納期(日時)、輸送本数等の各種条件の確認を行うことができる。この条件の確認は、主に、オペレータが上記した配送計画の修正を行う際に行われる。
また、オペレータは、表示部4に表示された配送計画について、操作部3を操作することにより、ある運送会社の一日の総輸送本数等の管理上のデータを表示部4に表示させることにより配送計画を評価することができる。例えば、各配送品を納期どおりに配送することができるか、納期調整等のために1台のトラックにもっと多くの配送品を積み合わせすることはできないかについて評価する。そして、オペレータは、表示部4に表示された配送計画を修正等した結果、実際の配送が可能であると判断した場合には、操作部3を操作することにより承認する旨の指示を行う。これにより、配送計画は、ケーブルを介してホストコンピュータ10に送信される。なお、この承認後に新たに配送品の配送依頼があった場合には、ホストコンピュータ11側で配送計画を修正することもできる。
配送計画が送信されたホストコンピュータ10は、当該配送計画に基づいて、納入指示書や納品書等の必要な帳票に関するデータを作成して、ネットワーク14を介して各荷主クライアント12及び各運送会社クライアント13に送信する。これにより、各運送会社クライアント13では、当該運送会社に所属する各トラックに割り当てられた配送品の配送を指示する納品指示書や、各配送品ごとの納品書を受信するとともに、印刷部でそれぞれを印刷する。これらの納品指示書や納品書が対応するトラックごとに、当該トラックの運転手に手渡される。これにより、配送計画に従った配送品の配送が開始される。
この実施の形態では、図10に示すように、トラックとトラックとの境界を表すトラックマーク及び日付の境界を表す日付マークを用いるとともに、各オーダーに付与されたオーダー番号に対応した値で「積み」を、オーダー番号に対応した値に全オーダー数を加算した値で「卸し」をそれぞれ表すことにより、配送品のオーダー数及び配送を担当するトラックの台数に応じて、1次元の計画配列データを作成している。また、配送品の配送対象である日本全国を長距離輸送地域と短距離輸送地域とに分けてそれぞれ異なるメッシュサイズで分割し、任意の2つの短メッシュ点間、任意の長メッシュ点間の走行距離及び走行時間を予め計算してメッシュ点間情報データベースを作成しておき、このメッシュ点間情報データベースを参照して日本全国の任意の配送元と配送先との間の走行距離及び走行時間を重回帰法を用いて算出している。そして、上記した計画配列データと、配送元と配送先との間の走行距離及び走行時間とに基づいて、配送計画を作成し、得られた配送計画について評価値を計算しシミュレーティッドアニーリンング法を用いて評価することにより、最適な配送計画を決定している。
したがって、複数の配送元から複数の配送先に配送品を配送する場合、各配送先で配送品を卸した後に他の配送品を積んで次の配送先に配送する場合でも、運送効率の良い配送計画を作成することができる。
以上、この実施の形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、上述の実施の形態においては、オーダー数が4、トラックの台数が2台である場合の配送計画を作成する例を示したが、これに限定されず、オーダー数はいくつでも良く、トラックの台数も何台でも良い。この場合、運送会社ごとに複数台のトラックが所属しているとしても良い。
また、上述の実施の形態においては、輸送機関としてトラックを用いる例を示したが、これに限定されず、輸送機関はトラック等の自動車の他、貨車、船舶等であっても良い。
また、上述の実施の形態においては、配送品の配送対象を日本全国とする例を示したが、これに限定されず、配送品の配送対象は、日本の一部や世界全体、アジア、ヨーロッパ、東アジア、北欧などどの地域でも良い。
また、上述の実施の形態においては、計画配列データは、1次元である例を示したが、これに限定されず、2次元であっても良い。
また、上述の実施の形態においては、計画配列データは、オーダー番号に対応した値で「積み」を表すとともに、オーダー番号に対応した値に全オーダー数を加算した値で「卸し」を表す例を示したが、これに限定されず、オーダー番号に関連した第1の値で「積み」が、オーダー番号に関連した第2の値で上記「積み」に対応した「卸し」がそれぞれ表される、すなわち、「積み」はオーダー番号と関連付けられて表現されていれば良く、また、「卸し」は対応した「積み」と1対1に対応していること表現することができる値であればどのようなものでも良い。例えば、「卸し」は、「積み」を表す数値に所定の値を加減乗除したり、その所定の値にフラグを立てたりすれば良い。
また、上述の実施の形態においては、本発明を専用の配送計画作成装置1に適用する例を示したが、これに限定されない。例えば、本発明は、汎用のパーソナル・コンピュータにも適用することが可能であり、その場合には、上記配送計画作成プログラム等はアプリケーション・プログラムの1つとしてパーソナル・コンピュータにインストールされる。
また、上述の実施の形態においては、内部に石油、食用油、天然ガス等を充填したドラム缶、ペール缶、ガス容器等の産業用容器を配送する例を示したが、これに限定されない。例えば、本発明は、環境保護の立場から、上記した産業用容器に洗浄・整形・塗装等を施して再利用したり(リユース)、破損した産業用容器をスクラップ処理して新たな鉄製品を作製する原料としたり(リサイクル)する場合の物流にも適用することができる。
本発明の実施の形態である配送計画作成装置の構成を示すブロック図である。 配送計画作成装置を適用した物流システムの構成を示すブロック図である。 オーダーデータの構成の一例を示す図である。 トラックデータの構成の一例を示す図である。 場所データの構成の一例を示す図である。 パラメータデータの構成の一例を示す図である。 地理データの構成の一例を示す図である。 配送計画の構成の一例を示す図である。 配送計画作成装置において計画候補作成処理及び評価値計算処理を実行する際の制約条件の一例を示す図である。 計画配列データの具体例を示す図である。 配送計画作成装置が実行する配送計画作成処理を示すフローチャートである。 初期計画作成処理を示すフローチャートである。 初期計画作成処理により作成される計画配列データの一例を示す図である。 計画候補作成処理を示すフローチャートである。 計画候補作成処理により変更される計画配列データの一例を示す図である。 時間管理処理を示すフローチャートである。 地理データを作成する必要性を説明するための図である。 短距離輸送地域を短メッシュ点で分割する一例を示す図である。 長距離輸送地域を長メッシュ点で分割する一例を示す図である。 メッシュ分割の精度を説明するための図である。 2地点間の所要時間及び距離の計算方法を説明するための図である。 メッシュ点間の所要時間及び距離を計算する処理を示すフローチャートである。 地理データ作成処理を示すフローチャートである。 地理データの具体例を示す図である。 計画配列データの具体例を示す図である。 オーダーデータの具体例を示す図である。 トラックデータの具体例を示す図である。 場所データの具体例を示す図である。 配送計画の具体例を示す図である。 評価値計算処理を示すフローチャートである。 計画採用判断処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 配送計画作成装置、2 制御部(初期計画作成手段、計画候補作成手段、時間管理手段、評価値計算手段、計画採用判断手段)、3 操作部、4 表示部、5 通信制御部、6 記憶部、11 ホストコンピュータ、12 荷主クライアント、13 運送会社クライアント、14 ネットワーク。

Claims (8)

  1. 1又は複数の配送元、1又は複数の配送先、配送品、輸送機関、及びこれらに関する制約条件データを格納する記憶手段と、制御手段とを用いて配送計画を作成する方法であって、
    前記記憶手段が格納する各データに基づいて初期配送計画を作成する初期計画作成処理と、
    前記初期配送計画を修正して配送計画候補を作成する計画候補作成処理と、
    前記配送計画候補に基づいて、各前記配送元及び各前記配送元における到着時刻、出発時刻の設定を行う時間管理処理と、
    前記配送計画候補を評価するための評価値を求める評価値計算処理と、
    各前記配送計画候補の評価値を比較して、最も評価値の良い前記配送計画候補を最終的な配送計画とする計画採用判断処理と
    を有し、
    前記初期配送計画及び前記配送計画候補は、輸送機関が配送する積荷を表すデータを保持するデータ配列からなり、
    前記制御手段は、
    前記初期計画作成処理、前記計画候補作成処理、前記時間管理処理、前記評価値計算処理、及び前記計画採用判断処理を実行し、
    前記初期計画作成処理及び前記計画候補作成処理において、
    複数の輸送機関に関する配送計画を作成する際には、前記データ配列が保持するデータ中に、所定の輸送機関区切り値を挿入し、
    複数日にまたがる配送計画を作成する際には、前記データ配列が保持するデータ中に、所定の日付区切り値を挿入し、
    前記計画候補作成処理、前記評価値計算処理及び前記計画採用判断処理では、シミュレーティッドアニーリング法を用いることを特徴とする配送計画作成方法。
  2. 前記記憶手段は、
    各輸送機関が配送する積荷の内容を指示するオーダーデータを格納し、
    前記制御手段は、前記初期計画作成処理及び前記計画候補作成処理において、
    輸送機関に積荷を積む計画を作成する際には、当該積荷に対応する前記オーダーデータの番号を前記データ配列に格納し、
    輸送機関から積荷を卸す計画を作成する際には、当該積荷に対応する前記オーダーデータの番号に、当該配送計画における全オーダーデータの件数を加算した値を、前記データ配列に格納することを特徴とする請求項1に記載の配送計画作成方法。
  3. 前記配送品の配送対象地域に所定距離ごとにメッシュ点を設定し、任意の2つの前記メッシュ点間における前記輸送機関の走行距離及び走行時間を予め計算したメッシュ点間情報データベースを設け、
    前記時間管理処理では、配送元と配送先の間の距離に応じてメッシュ点間の距離が異なる前記メッシュ点間情報データベースを参照して前記配送対象地域の任意の前記配送元と前記配送先との間の前記輸送機関の前記走行距離及び前記走行時間を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配送計画作成方法。
  4. 1又は複数の配送元、1又は複数の配送先、配送品、輸送機関、及びこれらに関する制約条件データを格納する記憶手段と、
    前記記憶手段が格納する各データに基づいて初期配送計画を作成する初期計画作成手段と、
    前記初期配送計画を修正して配送計画候補を作成する計画候補作成手段と、
    前記配送計画候補に基づいて、各前記配送元及び各前記配送元における到着時刻、出発時刻の設定を行う時間管理手段と、
    前記配送計画候補を評価するための評価値を求める評価値計算手段と、
    各前記配送計画候補の評価値を比較して、最も評価値の良い前記配送計画候補を最終的な配送計画とする計画採用判断手段と
    を有し、
    前記初期配送計画及び前記配送計画候補は、輸送機関が配送する積荷を表すデータを保持するデータ配列からなり、
    前記初期計画作成手段及び前記計画候補作成手段は、
    複数の輸送機関に関する配送計画を作成する際には、前記データ配列が保持するデータ中に、所定の輸送機関区切り値を挿入し、
    複数日にまたがる配送計画を作成する際には、前記データ配列が保持するデータ中に、所定の日付区切り値を挿入し、
    前記計画候補作成手段、前記評価値計算手段及び前記計画採用判断手段は、シミュレーティッドアニーリング法を用いることを特徴とする配送計画作成装置。
  5. 前記記憶手段は、
    各輸送機関が配送する積荷の内容を指示するオーダーデータを格納し、
    前記初期計画作成手段及び前記計画候補作成手段は、
    輸送機関に積荷を積む計画を作成する際には、当該積荷に対応する前記オーダーデータの番号を前記データ配列に格納し、
    輸送機関から積荷を卸す計画を作成する際には、当該積荷に対応する前記オーダーデータの番号に、当該配送計画における全オーダーデータの件数を加算した値を、前記データ配列に格納することを特徴とする請求項4に記載の配送計画作成装置。
  6. 前記配送品の配送対象地域に所定距離ごとにメッシュ点を設定し、任意の2つの前記メッシュ点間における前記輸送機関の走行距離及び走行時間を予め計算したメッシュ点間情報データベースを設け、
    前記時間管理手段は、配送元と配送先の間の距離に応じてメッシュ点間の距離が異なる前記メッシュ点間情報データベースを参照して前記配送対象地域の任意の前記配送元と前記配送先との間の前記輸送機関の前記走行距離及び前記走行時間を算出することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の配送計画作成装置。
  7. コンピュータに請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の配送計画作成方法を実行させることを特徴とする配送計画作成プログラム。
  8. 請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の配送計画作成装置を備えたことを特徴とする物流システム。
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