JP4969033B2 - 配送可否分析装置、順路連結装置 - Google Patents

配送可否分析装置、順路連結装置 Download PDF

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Description

本発明は、配送可否分析装置と順路連結装置に関する。
配送可否分析装置とは、任意の物流施設(配送元)から任意の顧客(配送先)へ任意の商品をその配送許容時間内に配送可能か否かを分析したり、任意の物流施設(補給元)から別の任意の物流施設(補給先)へ任意の商品をその補給許容時間内に配送可能か否かを分析する装置である。
順路連結装置とは、任意の物流施設(補給元)から任意の物流施設(補給先)へ任意の商品をその補給許容時間内に配送し得る補給路と、当該物流施設(補給先=配送元)から任意の顧客(配送先)へ当該商品をその配送許容時間内に配送し得る配送路とを、連結する装置である。
任意の商品を任意の物流施設(配送元)から任意の顧客へ、顧客が満足する時間内に配送できるか否かの判断は、従来は、人が勘で行なっている。
予め商品毎に配送許容時間を定めておき、該配送許容時間を考慮して、任意の商品を任意の物流施設(配送元)から任意の顧客へ配送可能か否かを、精度良く判定する装置は提供されていない。したがって、任意の物流施設(配送元)が管轄可能な顧客群を、商品の配送許容時間を考慮して決めることもできない。
また、任意の商品を任意の物流施設(補給元)から任意の物流施設(補給先)へ補給して、該物流施設(補給先=配送元)から顧客が満足する時間内に配送できるか否かの判断も、従来は、人が勘で行なっている。
予め商品毎に補給許容時間と配送許容時間を決めておき、該補給許容時間と配送許容時間を考慮して、任意の商品を任意の物流施設(補給元)から任意の物流施設(補給先=配送元)を介して任意の顧客へ配送可能か否かを、精度良く判定する装置は提供されていない。したがって、任意の商品を任意の顧客へ補給・配送可能な順路を、商品の補給許容時間と配送許容時間を考慮して決めることもできない。
本発明は、任意の物流施設が管轄可能な顧客群を、商品の配送許容時間を考慮して決め得るようにすることを目的とする。
また、本発明は、任意の商品を任意の顧客へ補給・配送可能な順路を、商品の補給許容時間と配送許容時間を考慮して決め得るようにすることを目的とする。
本発明は、下記[1]〜[8]のように構成される。
[1]構成1:
各商品の配送許容時間を保持している配送許容時間記憶手段と、
各物流施設と各顧客との間の移動所要時間を保持している所要時間記憶手段と、
商品と当該商品の配送先顧客と当該商品の配送元物流施設とを分析対象として選択する分析対象選択手段と、
前記選択した商品の配送許容時間を前記配送許容時間記憶手段から取得して、当該取得した配送許容時間を円周とする円の直径に相当する時間を求めて配送範囲規定時間とする配送範囲規定時間演算手段と、
前記選択した配送先顧客と配送元物流施設との間の移動所要時間を前記所要時間記憶手段から取得して、当該取得した移動所要時間と、前記配送範囲規定時間演算手段により求めた配送範囲規定時間との大小を比較し、該比較結果に基づいて当該選択した配送元物流施設から配送先顧客への商品の配送の可否を判定する配送可否判定手段と、
を有することを特徴とする配送可否分析装置。
商品の区分は任意である。例えば、或る概念では同一の商品分類で括られる範囲を、同一の商品と定めてもよい。また、或る概念では同一の商品として扱われているものを更に細分して、別々の商品と定めてもよい。
配送許容時間は、商品に対する顧客の需要、緊急性、満足度、或いは商品の性質等の要因を考慮して、商品毎に予め任意に決めたものである。
移動所要時間は、商品を輸送する手段(例:トラック)で2地点間を移動する場合の所要時間である。任意の2地点間の移動所要時間は、例えば、構成の所要時間演算装置を用いて得ることができる。なお、当然ながら、他の手法で得てもよい。
分析対象選択手段は、可否判定の対象とすべき商品と顧客と物流施設を選択する手段であり、例えば、所定の規則に従って商品と顧客と物流施設を順に選択する手段とすることができる。所定の規則に従う選択は、例えば、商品/顧客/物流施設の或る範囲を網羅するように、又は、全範囲を網羅するように行なうことができる。また、或る条件を満たす商品/顧客/物流施設を抽出するように行なうこともできる。
また、分析対象選択手段は、ユーザの操作入力により指定された商品と顧客と物流施設を選択する手段とすることもできる。
配送範囲規定時間は、配送許容時間から所定の計算式を用いて算出する。即ち、配送許容時間を円周とする円の直径に相当する時間として算出る。
配送可否判定手段は、例えば、移動所要時間が配送範囲規定時間以下の場合に「配送可能と判定する」手段として構成できる。また、移動所要時間が配送範囲規定時間以下の場合に配送可能と判定するとともに、顧客や物流施設の立地等の特殊事情に応じて、配送範囲規定時間を越える場合であっても配送可能と判定する例外を許容するように構成することもできる。
送範囲規定時間を上記の如く決める理由は後述する。
]構成
構成1に於いて、
所定の運搬車両により所定の単位距離を移動するときの所要時間として定義される単位所要時間を、単位所要時間が一意の小領域として規定された各単位領域毎に、それぞれ保持している距離時間記憶手段と、
各道路片の長さと所属先単位領域を保持している道路片記憶手段と、
移動所要時間の演算対象とすべき配送先顧客と配送元物流施設を選択する演算対象選択手段と、
前記選択した配送先顧客と配送元物流施設を結ぶ連結道路の構成要素である各道路片の長さと、各道路片の所属先単位領域が持つ単位所要時間とに基づいて、当該連結道路の移動所要時間を求める所要時間算出手段と、
を備えた所要時間演算装置をさらに有し、
前記所要時間記憶手段は、前記所要時間演算装置により求めた各物流施設と各顧客との間の移動所要時間を保持している、
ことを特徴とする配送可否分析装置。
所定の運搬車両としては、例えば、二輪車(自転車/オートバイ)、自動車(乗用車/トラック等)、船舶、航空機等を挙げることができる。なお、これらは例示であり、これら以外を所定の運搬車両としてもよい。
単位領域とは、移動所要時間演算対象の各2地点が含まれる領域(対象地域)を区分した各小領域であり、単位所要時間が一意である小領域である。なお、曜日や時間帯によって単位所要時間が異なることは許容される。したがって、「単位領域とは、曜日及び/又は時間帯を指定すると、単位所要時間が一意に決まる小領域である」、とも言い得る。
単位領域は、例えば、一定間隔(50m/100m/200m/500m/1km/5km/10km/50km/100km/500km等)の格子で区分した各方形領域とすることができる。この場合の格子間隔は、所定の運搬車両の種別や、単位領域を設定する対象地域(市街地/郊外/住宅地/商業地等)の走行事情等に応じて適宜に決めることができる。単位領域は、必ずしも同サイズや同形状でなくてもよい。例えば、方形でなくてもよく、旧住居表示の町名毎や、新住居表示の丁目毎に単位領域を設定してもよい。また、高速道路のインター及び/又はサービスエリア間等を単位領域としてもよい。
単位距離は、例えば、50m/100m/200m/500m/1km/5km/10km/100km等、所定の運搬車両の種別に応じて適宜に決める。単位距離は、所要時間演算装置により移動所要時間を求めるべき対象地域の全域で一意である。なお、対象地域とは、前述のように、移動所要時間を求めるべき各2地点が分布する領域であり、該各2地点が日本国内全域に分布する場合は、日本国内全域が対象地域となる。
単位所要時間は、単位距離を移動するときの所要時間であり、単位領域毎に予め設定されている。なお、運搬車両は予め特定されているものとする。また、曜日別や時間帯別に単位所要時間を設定してもよいことは前述の通りである。
単位所要時間としては、例えば、運搬車両がトラックであれば、既存のデータ(例:国土交通省提供の道路区間別の走行速度と距離)に基づいて求めた各単位領域内の各区間の移動所要時間を、当該地域担当の宅配便等のドライバーの経験値で修正して得たデータを用いることができる。宅配便のドライバーが走行速度を意識して配送することは稀であるため、担当地域内の各単位領域内の走行速度については正確な知識を欠くこともある。しかし、配送時間帯や配送予定時刻については意識して配送しているため、担当地域内の各単位領域内の各区間の移動所要時間については精度の良い経験上の知識を持っている。このため、宅配便のドライバーの経験値で修正して得たデータを採用すると、非常に精度の良いデータを得ることができる。なお、宅配便のドライバーに持たせた携帯情報端末等からの入力等に基づいて、既設定の単位所要時間を適宜に微修正可能に構成してよいことは勿論である。また、宅配便のトラック等の移動軌跡と移動所要時間をGPS機能等を用いて実測し、その実測値に基づいて単位所要時間を設定するように構成してもよい。
道路片とは、自動車の移動所要時間を扱う場合であれば、道路を区分して得た同一の単位領域内に存する小区間である。例えば、隣接する交差点〜交差点間の道路区間の中で同一の単位領域内に存する部分を1道路片とすることができる。この定義では、隣接する交差点〜交差点間の道路区間が2以上の単位領域にまたがっている場合には、各単位領域に属する部分の各々が道路片となる。
道路片の長さに当該道路片が所属している単位領域が持つ単位所要時間を乗算し、これを単位距離で除算することで、当該道路片での移動所要時間を求めることができる。
道路片と道路片の連結処理は、演算対象選択手段により指定された2地点(顧客と物流施設)を結ぶ連結道路を構成する際に必要となる。或る道路片と別の或る道路片とを連結できるか否かは、例えば、
(1)隣接する交差点〜交差点間の道路区間に一意の道路IDを付与し、道路IDが同じで且つ相互に隣接する単位領域に所属している道路片は相互に連結可能である、
(2)交差点〜交差点間の道路区間の各々に両端の交差点を一意に表す交差点IDを持たせ、何れか一方の交差点IDが合致する道路区間は相互に連結可能である、
とすることで判定できる。詳細については後述する。
なお、任意の2地点を結ぶ連結道路を構成する道路片群を抽出する手法としては、公知のカーナビゲーション装置に用いられている手法を採用することができる。
鉄道車両の移動所要時間を扱う場合は線路を区分して得た同一の単位領域内に存する小区間を道路片とする。また、航空機の移動所要時間を扱う場合は航空路を区分して得た同一の単位領域内に存する小区間を道路片とする。
演算対象選択手段は、移動所要時間を求めるべき2地点(顧客と物流施設)を選択する手段であり、例えば、所定の規則に従って顧客と物流施設を順に選択する手段とすることができる。所定の規則としては、例えば、或る地域内の顧客/物流施設を網羅するように選択する規則を挙げることができる。また、或る条件を満たす顧客/物流施設を抽出するように選択する規則でもよい。
また、演算対象選択手段は、ユーザの操作入力により指定された顧客と物流施設を選択する手段とすることもできる。
]構成
構成1〜の何れかに於いて、
前記配送可否判定手段により配送可能と判定されると当該判定にかかる配送先顧客と配送元物流施設と商品とを対応付けて所定の配送路記憶手段に記憶する記憶制御手段をさらに有する、
ことを特徴とする配送可否分析装置。
]構成
構成1〜の何れかに於いて、
前記各物流施設から各顧客への配送に代えて、補給元の各物流施設から補給先の各物流施設への配送を分析する、
ことを特徴とする配送可否分析装置。
構成1〜が、配送先顧客と配送元物流施設とを扱うのに対して、構成は、補給先物流施設と補給元物流施設を扱う。原理は構成1〜と同じである。
]構成
構成に於いて、
前記配送可否判定手段により配送可能と判定されると当該判定にかかる補給先物流施設と補給元物流施設と商品とを対応付けて所定の補給路記憶手段に記憶する記憶制御手段をさらに有する、
ことを特徴とする配送可否分析装置。
]構成
商品をその配送許容時間内に配送可能な配送元物流施設と配送先顧客の組合せを当該商品に対応付けて保持する構成3の配送路記憶手段と、
商品をその補給許容時間内に配送可能な補給元物流施設と補給先物流施設の組合せを当該商品に対応付けて保持する構成5の補給路記憶手段と、
商品が合致し且つ配送元物流施設と補給先物流施設が合致するレコードを前記配送路記憶手段及び補給路記憶手段から探し出して関連付ける関連付け手段と、
を有することを特徴とする順路連結装置。
構成では、或る商品を配送可能と判定された配送先顧客と配送元物流施設を当該商品に対応つけて所定の配送路記憶手段に記憶する。
構成4を受ける構成では、さらに、或る商品を配送可能と判定された補給先の物流施設と補給元の物流施設を当該商品に対応つけて所定の補給路記憶手段に記憶する。
構成の装置は、上記配送路記憶手段及び補給路記憶手段を有し、或る商品を或る顧客へ配送可能な物流施設(配送元物流施設)が、別の或る物流施設(補給元物流施設)から当該或る商品を配送されることが可能な物流施設(補給先物流施設)でもある場合に、当該商品・顧客・物流施設(配送元物流施設)のレコードと、当該商品・物流施設(配送元物流施設=補給先物流施設)・物流施設(補給元物流施設)のレコードを関連付ける。これにより、補給元物流施設から補給先物流施設(=配送元物流施設)を経て顧客へ至る順路が構成される。
構成の関連付け手段により得られた関連付け情報は、所定の関連付け記憶手段に記憶することができる。
]構成
構成に於いて、
前記関連付け手段は、商品が合致し且つ配送元物流施設と補給先物流施設が合致するレコードを前記配送路記憶手段及び補給路記憶手段から探し出して関連付け、及び、商品が合致し且つ補給元物流施設と補給先物流施設が合致するレコードを前記補給路記憶手段から探し出して関連付ける、
ことを特徴とする順路連結装置。
構成の装置は、前述のように、「補給元物流施設から補給先物流施設(=配送元物流施設)を経て顧客へ至る順路」を構成する装置である。即ち、物流施設間の商品補給が一段である装置である。これに対して、構成の装置は、「補給元物流施設から補給先物流施設(=次段の補給元物流施設)を経た後、さらに、該次段の補給元物流施設から補給先物流施設(=配送元物流施設)を経て、顧客へ至る順路」を構成する装置である。言い換えれば、物流施設間の商品補給が少なくとも二段である装置である。
構成の装置では、関連付け手段は、構成の機能に加えて、さらに、或る商品を或る物流施設(配送元物流施設)へ配送可能な物流施設(補給元物流施設)が、別の或る物流施設(前段の補給元物流施設)から当該或る商品を配送されることが可能な物流施設(補給先物流施設)でもある場合に、当該商品・物流施設(配送元物流施設)・物流施設(補給元物流施設)のレコードと、当該商品・物流施設(補給元物流施設)・物流施設(前段の補給元物流施設)のレコードとを関連付ける。
構成1は、各商品の配送許容時間を保持している配送許容時間記憶手段と、各物流施設と各顧客との間の移動所要時間を保持している所要時間記憶手段と、商品と当該商品の配送先顧客と当該商品の配送元物流施設とを分析対象として選択する分析対象選択手段と、前記選択した商品の配送許容時間を前記配送許容時間記憶手段から取得して、当該取得した配送許容時間を円周とする円の直径に相当する時間を求めて配送範囲規定時間とする配送範囲規定時間演算手段と、前記選択した配送先顧客と配送元物流施設との間の移動所要時間を前記所要時間記憶手段から取得して、当該取得した移動所要時間と、前記配送範囲規定時間演算手段により求めた配送範囲規定時間との大小を比較し、該比較結果に基づいて当該選択した配送元物流施設から配送先顧客への商品の配送の可否を判定する配送可否判定手段と、を有する配送可否分析装置であるため、或る商品について予め定めた配送許容時間を考慮した場合に、当該或る商品を、或る物流施設から或る顧客へ配送可能か否かを、判定することができる。
例えば、顧客満足度に基づいて配送許容時間を定めた場合であれば、或る物流施設から顧客満足度を満たして配送可能な顧客群を決めることができる。つまり、当該或る物流施設が管轄可能な顧客群を決めることができる。
前記の効果は、最適化した配送を行なう場合について、得ることができる。ここで、最適化した配送とは、積み荷を満載して物流施設を出発し、顧客へ順に配送し、物流施設へ戻る直前に配送を完了して空荷となり、配送許容時間ギリギリで帰り着く配送をいう。即ち、物流施設を出発して顧客に順に配送しつつ物流施設へ戻る一巡配送をいう。
は、構成1に於いて、所定の運搬車両により所定の単位距離を移動するときの所要時間として定義される単位所要時間を、単位所要時間が一意の小領域として規定された各単位領域毎に、それぞれ保持している距離時間記憶手段と、各道路片の長さと所属先単位領域を保持している道路片記憶手段と、移動所要時間の演算対象とすべき配送先顧客と配送元物流施設を選択する演算対象選択手段と、前記選択した配送先顧客と配送元物流施設を結ぶ連結道路の構成要素である各道路片の長さと、各道路片の所属先単位領域が持つ単位所要時間とに基づいて、当該連結道路の移動所要時間を求める所要時間算出手段と、を備えた所要時間演算装置をさらに有し、前記所要時間記憶手段は、前記所要時間演算装置により求めた各物流施設と各顧客との間の移動所要時間を保持している配送可否分析装置であるため、配送可否判定の基礎データ(顧客〜物流施設間の移動所要時間)として精度の良いデータを用いることができる。
構成は、構成1〜の何れかに於いて、前記配送可否判定手段により配送可能と判定されると当該判定にかかる配送先顧客と配送元物流施設と商品とを対応付けて所定の配送路記憶手段に記憶する記憶制御手段をさらに有する配送可否分析装置であるため、判定結果を保存して各種の用途に供することができる。
構成は、構成1〜の何れかに於いて、前記各物流施設から各顧客への配送に代えて補給元の各物流施設から補給先の各物流施設への配送を分析する配送可否分析装置であるため、補給先〜補給元に関して、構成1〜と同様の効果を得る。
構成は、構成に於いて、前記配送可否判定手段により配送可能と判定されると当該判定にかかる補給先物流施設と補給元物流施設と商品とを対応付けて所定の補給路記憶手段に記憶する記憶制御手段をさらに有する配送可否分析装置であるため、補給先〜補給元に関して、構成と同様の効果を得る。
構成は、商品をその配送許容時間内に配送可能な配送元物流施設と配送先顧客の組合せを当該商品に対応付けて保持する構成3の配送路記憶手段と、商品をその補給許容時間内に配送可能な補給元物流施設と補給先物流施設の組合せを当該商品に対応付けて保持する構成5の補給路記憶手段と、商品が合致し且つ配送元物流施設と補給先物流施設が合致するレコードを前記配送路記憶手段及び補給路記憶手段から探し出して関連付ける関連付け手段と、を有する順路連結装置であるため、或る商品を或る顧客へ配送可能な物流施設が、別の物流施設から当該商品を配送され得る物流施設でもある場合に、当該商品・顧客・物流施設(配送元)のレコードと、当該商品・物流施設(補給先=配送元)・物流施設(補給元)のレコードとを関連付けて保存することができる。この関連付けを用いることで、補給元物流施設〜補給先物流施設(配送元物流施設)〜顧客という配送順路を構成できる。
構成は、構成に於いて、前記関連付け手段は、商品が合致し且つ配送元物流施設と補給先物流施設が合致するレコードを前記配送路記憶手段及び補給路記憶手段から探し出して関連付け、及び、商品が合致し且つ補給元物流施設と補給先物流施設が合致するレコードを前記補給路記憶手段から探し出して関連付ける順路連結装置であるため、物流施設間の補給が多段である場合について、構成と同様の効果を得る。
[A]システム構成と機能の概要:
図1は本発明の実施の形態のコンピュータシステム、即ち、配送可否分析装置及び順路連結装置として機能するコンピュータシステムを示す。図示のシステムは、制御装置10、補助記憶装置(ハードディスク等)20、作業用等に用いられる主記憶装置(RAM)30、表示装置(CRTディスプレイ,液晶ディスプレイ等)51、印刷装置53、入力装置(キーボード,マウス等)55、通信装置(NCU等)57を有する。なお、図3にはスタンドアローンの構成を示すが、本発明はLAN等で接続された複数のコンピュータで構成されてもよい。例えば、各種のテーブル等を有するデータベースをサーバ機能を具備する別のコンピュータに持つ構成であってもよい。要は、本発明の装置が備えた各機能をコンピュータによって実現できるシステム構成であればよい。
制御装置10:
制御装置10は、CPUやインターフェース等の公知のデバイスで構成される。制御装置10は、後述する処理手順を実行することにより、前記各装置と協動して、配送可否分析機能、順路連結機能、移動所要時間演算機能、総計費用演算機能、単位費用演算機能を実現する。
また、制御装置10は、制御装置10に接続されている前述の各装置(補助記憶装置20、主記憶装置30、表示装置51、印刷装置53、入力装置55、通信装置57)を制御する機能も奏する。この機能は公知であるため、説明は省略する。
配送可否分析機能は、或る商品を或る物流施設(配送元)から或る顧客(配送先)へ配送可能か否かを判定し、可能な場合には、当該或る商品・或る顧客(配送先)・或る物流施設(配送元)を対応つけて配送路テーブルに記録する機能である。また、配送可否分析機能は、或る商品を或る物流施設(補給元)から或る物流施設(補給先)へ補給可能か否かを判定し、可能な場合には、当該或る商品・或る物流施設(補給元)・或る物流施設(補給先)を対応つけて補給路テーブルに記録する機能である。
順路連結機能は、配送路テーブル内の或るレコードの物流施設(配送元)と、補給路テーブル内の或るレコードの物流施設(補給先)とを比較して、両者が合致する場合、両レコードを関連つけて連結aテーブルに記録する機能である。また、順路連結機能は、補給路テーブル内の或るレコードの物流施設(補給元)と、同じ補給路テーブル内の別の或るレコードの物流施設(補給先)とを比較して、両者が合致する場合、両レコードを関連つけて連結bテーブルに記録する機能である。
移動所要時間演算機能は、2地点間を所定の移動手段(例:トラック等)で移動する場合の移動所要時間を、距離時間テーブル、道路テーブル、道路片テーブル等を参照して算出して、移動所要時間テーブルに記録する機能である。
総計費用演算機能は、ユーザ選択にかかる商品を、ユーザ選択にかかる顧客へ、ユーザ選択にかかる連結順路を経て届ける場合の費用(総計費用)を、当該商品についての当該連結順路内各部分(当該連結順路を構成する各物流施設・各作業工程)の単位費用と、当該顧客へ届けるべき数量とに基づいて、算出する機能である。
単位費用演算機能は、損益計算書や貸借対照表等が持つデータに基づいて、物流施設別且つ作業工程別且つ商品別の商品単位数量当たりの物流費用を算出して、単位費用テーブルに記録する機能である。
補助記憶装置20:
ハードディスク等で構成される補助記憶装置20には、制御装置10が前記周辺装置と協動して前記各機能を実現するためのアプリケーションプログラムが格納されている。また、前記各機能に於いて使用される各種のテーブルを持つデータベースが格納されているとともに、前記各機能によって作成された各種のデータが新たにデータベース内の所定のテーブルに記録される。
補助記憶装置20に保持されているテーブルや、記録再生されるテーブル、或いはデータとしては、例えば、商品テーブル、配送分類マスターテーブル、サイズ分類マスターテーブル、物流施設テーブル、顧客テーブル、配送路テーブル、補給路テーブル、連結aテーブル、連結bテーブル、距離時間テーブル、適用種別テーブル、道路テーブル、道路片テーブル、移動所要時間テーブル、損益計算書、貸借対照表、施設別物流業務従事者数、施設別車格別車両台数、施設別作業工程別作業時間、施設別商品別在庫数量、施設別商品別出庫数量、単位費用テーブル等を挙げることができる。
これらのテーブルやデータの詳細は、後述の制御手順の説明内で述べる。
周辺装置:
入力装置55は、前記各機能を実現するため等に必要なデータや指示をユーザが操作入力するための装置である。
表示装置51は、前記各機能の実現等に必要な画面等を表示する装置である。
印刷装置53は、前述の各機能により作成される各種のデータや、前述の各機能の実現に必要な各種のデータを、必要に応じてプリントアウトするために用いられる。
通信装置57は、LANに接続された他のコンピュータシステム(不図示)等や、インターネット等の外部のネットワーク(不図示)に接続された他のコンピュータシステム等との通信のために用いられる。例えば、単位領域(メッシュ)内の移動所要時間の経験値を当該単位領域を含む地域の宅配の担当ドライバーが携帯電話やPDS等の携帯情報端末で送信して単位所要時間を適宜に微修正する構成であれば、その送信データは、通信装置57を介して取り込まれることができる。また、サーバ(不図示)に前述のデータベースを置く構成であれば、データベースからのデータの読み出しや書き込みは、通信装置57を介して行われることができる。
[B]制御手順:
以下、配送可否分析機能、順路連結機能、移動所要時間演算処理、時間地図、総計費用演算機能、単位費用演算機能を、図2〜図11のフローチャートに即して、及び図12〜図14の説明図や図15〜図24のテーブル図等を参照して、説明する。
[B-1] 配送可否分析機能:
配送可否分析機能では、或る商品を当該商品について予め定めた配送許容時間を考慮して、或る物流施設(配送元)から或る顧客(配送先)へ配送可能か否かを判定し、可能な場合、当該或る商品・或る顧客(配送先)・或る物流施設(配送元)を対応つけて配送路テーブル(図19(a))に記録する。この処理が、配送路テーブル作成処理である。
また、配送可否分析機能では、或る商品を当該商品について予め定めた補給許容時間を考慮して、或る物流施設(補給元)から或る物流施設(補給先)へ補給可能か否かを判定し、可能な場合、当該或る商品・或る物流施設(補給元)・或る物流施設(補給先)を対応つけて補給路テーブル(図19(b))に記録する。この処理が、補給路テーブル作成処理である。
[B-1-1] 配送路テーブル作成処理(図2):
配送路テーブル作成処理では、商品と顧客(配送先)と物流施設(配送元)の種々の組合せについてそれぞれ配送の可否を判定し、配送可の場合は、その組合せ(商品と顧客と物流施設の組合せ)を配送路テーブル(図19参照)に新規レコードとして追加する。
ここで、商品は商品テーブル(図15)から、顧客は顧客テーブル(図17)から、物流施設は物流施設テーブル(図16)から、それぞれ取得する。
作成した配送路テーブルは、連結順路別物流コスト表示処理(図7)内ステップS607の連結順路構成処理(図8)に於いて用いられる。
以下、手順を説明する。
まず、商品を示す変数i,物流施設を示す変数j,届先を示す変数kに、それぞれ初期値1を代入する(S101)。ここで、変数i,j,kは、この配送路テーブル作成処理内に於いてのみ用いる変数であり、他の処理にはなんら影響しない。後述の他の処理に於いてもiやj等で表す変数を適宜に用いているが、それらについても同様であり、当該他の処理内に於いてのみ用いる変数である。
次に、商品iの配送許容時間Tp-iを商品テーブル(図15(a))と配送分類マスターテーブル(図15(b))から取得し、該取得した配送許容時間Tp-iに基づいて、商品iの配送範囲規定時間Trg-iを求める(S111)。ここでは、配送範囲規定時間Trg-iとして、配送許容時間Tp-iを円周とする円の直径に相当する時間を採用する。
即ち、「Trg-i=Tp-i/π」を、配送範囲規定時間とする。
配送範囲規定時間Trg-iを上記の如く決める趣旨は、トラック利用効率を最適化した配送を行なうことを想定して、配送の可否を判定することにある。
最適化した配送を、図13と図14を参照して説明する。
配送許容時間が同じ商品をトラックに積載して物流施設Cを出発し、各顧客へ順に配送した後に出発点の物流施設Cへ戻るという一巡経路を辿る配送業務では、出発時に商品を満載し、往路で順に配送を行うとともに、復路も空荷で走行することなく引き続いて顧客へ積荷を配送し、物流施設Cへ戻り着く直前にトラックが空荷になること、及び、空荷になる時刻が配送許容時間の経過以前であって且つ配送許容時間の経過時刻にできるだけ近いことが、トラック利用効率の観点から要請される。
さらに、物流施設Cを出発点とする上記一巡経路として1又は2以上の一巡経路を設定することにより、物流施設Cから配送範囲規定時間内に位置する顧客の全てを、漏れなく且つ重複無く辿り得ることが要請される。
これらの要請に鑑み、下記(a)〜(c)のように一巡経路を決める。
(a)一巡経路構成の基本原理:
物流施設Cから複数の顧客を順に辿って物流施設Cに戻る一巡経路上で隣接している各2地点(物流施設C−顧客,顧客−顧客,,,顧客−顧客,顧客−物流施設C)間の移動所要時間(=時間距離)の総和が、配送許容時間Tp-i以下で、且つ、配送許容時間Tp-iに近い値となるように、一巡経路を構成する。
かかる原理で構成した一巡経路の例を図14に示す。図中、実線矢印は顧客が物流施設Cから見て比較的狭い角度範囲内に分布している地域の例、破線矢印は比較的広い角度範囲内に分布している地域の例である。図示のように、前者の一巡経路は比較的長細い形状を成し、後者の一巡経路は円形に近い形状を成す。
(b)1回分の顧客の抽出:
物流施設Cの管轄する顧客が、物流施設Cを中心とする或る範囲に分布しているものと仮定する。或る範囲とは、物流施設Cと顧客との間の移動所要時間が、配送範囲規定時間Trg-i以下の範囲である(図13内「C2」参照)。物流施設Cから引いた半直線(=半径線R)を、物流施設Cを中心として所定の方向(例:時計回りの方向)へ回転走査して顧客を順に抽出し、該抽出した顧客宛の荷量の総和がトラック容量に達した時点で、走査を一旦停止する。即ち、顧客の抽出を一旦停止する。
(c)一巡経路の評価と確定:
抽出した顧客を上記(a)のように辿る一巡経路上にて相互に隣接している各2地点間の移動所要時間の総和を評価し、配送許容時間Tp-i以下であれば、該一巡経路を採用する。一方、総和が配送許容時間Tp-iを超えている場合は、上記(b)での抽出の最終側から順に顧客を減らして上記の評価を繰り返し、総和が配送許容時間Tp-i以下となった時点での一巡経路を採用する。
上記(a)〜(c)の原理に従って一巡経路を決めると、前述のように、顧客が物流施設Cから見て比較的狭い角度範囲内に分布している地域では、一巡経路は半径方向に延びた後に物流施設Cへ戻る長細い形状を成し、顧客が物流施設Cから見て比較的広い角度範囲内に分布している地域では、一巡経路は円に近い形状を成す。このため、前者では配送範囲規定時間Trgは比較的長時間となり、後者では配送範囲規定時間Trgは比較的短時間となる。本装置では、顧客が物流施設Cから見て比較的広い角度範囲内に分布している場合でも配送許容時間Tp 内に出発点Cへ帰り着き得るように、一巡経路の代表形状として円を採用する。つまり、商品iの配送範囲規定時間Trg-iとして、商品iの配送許容時間Tp-iを円周とする円の直径に相当する時間を採用する。
ステップS113では、j番目の物流施設を、物流施設テーブル(図16)から取得する。なお、配送路テーブル作成処理は顧客(配送先)〜物流施設(配送元)間の配送の可否を判定する処理であるため、補給元専用の物流施設は除外してよい。
ステップS115では、k番目の顧客を顧客テーブル(図17)から取得する。
ステップS117では、ステップS113で取得した物流施設jと、ステップS115で取得した顧客kとの間の移動所要時間Tj-k を、移動所要時間テーブル(図18)から取得する。
ステップS121では、物流施設j〜顧客k間の移動所要時間Tj-k と、ステップS111で求めた商品iの配送範囲規定時間Trg-iの大小を比較し、移動所要時間Tj-k が配送範囲規定時間Trg-i以下の場合は(S121でYES)、物流施設jから顧客kへ商品iを当該商品iの配送許容時間Tp-i内に配送可能であるとみなしてよいため、物流施設(配送元)jと顧客(配送先)kと商品iを項目値として持つレコードを新規に作成して、配送路テーブルに追加する(S123)。
一方、移動所要時間Tj-k が配送範囲規定時間Trg-iを越える場合は(S121でNO)、ステップS123をジャンプする。
ステップS131では、物流施設jから商品iを当該商品iの配送許容時間内に届け得るか否かの検査を、顧客の全てを網羅して行なったか否かチェックする。
顧客の全てを網羅していない場合は(S131でNO)、検査対象を次の順番の顧客に移して(S132)、同様に、物流施設jから商品iを当該商品iの配送許容時間内に届け得るか否かを検査する(S115〜S123)。
物流施設jから商品iを当該商品iの配送許容時間内に届け得るか否かの検査を全ての顧客を網羅して行なった場合は(S131でYES)、商品iを当該商品iの配送許容時間内に任意の物流施設から届け得るか否かについての顧客の全てを網羅する検査を、物流施設の全てを網羅して行なったか否かチェックする(S133)。
物流施設の全てを網羅していない場合は(S133でNO)、検査対象を次の順番の物流施設に移して(S134)、同様に、商品iを当該商品iの配送許容時間内に届け得るか否かを顧客の全てを網羅して検査する(S115〜S123)。
物流施設jから商品iを当該商品iの配送許容時間内に届け得るか否かについての顧客の全てを網羅して行なう検査を、全ての物流施設を網羅して行なった場合は(S133でYES)、商品iを当該商品iの配送許容時間内に任意の物流施設から届け得るか否かについての顧客の全てを網羅し且つ物流施設の全てを網羅して行なう検査を、商品の全てを網羅して行なったか否かチェックする(S135)。
商品の全てを網羅していない場合は(S135でNO)、検査対象を次の順番の商品に移して(S136)、同様に、商品iを当該商品iの配送許容時間内に届け得るか否かを顧客の全てを網羅して検査する(S115〜S123)。
物流施設jから商品iを当該商品iの配送許容時間内に届け得るか否かについての顧客の全てを網羅し且つ物流施設の全てを網羅して行なう検査を、全ての商品を網羅して行なった場合は(S135でYES)、配送路テーブル作成処理を終了する。
[B-1-2] 補給路テーブル作成処理(図3):
補給路テーブル作成処理では、商品と物流施設(補給先)と物流施設(補給元)の種々の組合せについてそれぞれ配送の可否を判定し、配送可の場合は、その組合せ(商品と物流施設(補給先)と物流施設(補給元)の組合せ)を、補給路テーブル(図19参照)に新規レコードとして追加する。
前述の配送路テーブル作成処理が、顧客(配送先)〜物流施設(配送元)間の配送の可否を、配送許容時間に基づく配送範囲規定時間との比較により判定する処理であったのに対して、補給路テーブル作成処理は、物流施設(補給先)〜物流施設(補給元)間の配送の可否を、補給許容時間に基づく補給範囲規定時間との比較により判定する処理である点を除いて、補給路テーブル作成処理の処理手順は、前述の配送路テーブル作成処理と同様であるため、説明は省略する。
[B-2] 順路連結機能:
順路連結機能では、配送路テーブル(図19(a))内の或るレコードの物流施設(配送元)と、補給路テーブル(図19(b))内の或るレコードの物流施設(補給先)とを比較して、両者が合致する場合、両レコードを関連つけて連結aテーブル(図20(a))に記録する。この処理が、配送路・補給路連結処理である。これにより、後述の連結順路別物流コスト表示処理(図7)内の連結順路構成処理(S607)に於いて、物流施設(補給元)から物流施設(補給先=配送元)を経て顧客へ至る連結順路を構成することが可能となる。
また、順路連結機能では、補給路テーブル(図19(b))内の或るレコードの物流施設(補給元)と、同じ補給路テーブル(図19(b))内の別の或るレコードの物流施設(補給先)とを比較して、両者が合致する場合、両レコードを関連つけて連結bテーブル(図20(b))に記録する。この処理が、補給路・補給路連結処理である。これにより、後述の連結順路別物流コスト表示処理(図7)内の連結順路構成処理(S607)に於いて、物流施設(補給元)から物流施設(補給先=次段の補給元)を経て物流施設(補給先)へ至る連結順路を構成することが可能となる。
[B-2-1] 配送路・補給路連結処理(図4):
配送路・補給路連結処理では、或る商品を或る顧客へ配送可能な物流施設が、別の物流施設から当該商品を配送されることが可能な物流施設でもある場合に、配送路テーブル(図19(a))内の当該商品・顧客・物流施設(配送元)のレコードと、補給路テーブル(図ほ(b))内の当該商品・物流施設(補給先=配送元)・物流施設(補給元)のレコードとを関連付けて、連結aテーブル(図20)に新規レコードとして記録する。この関連付けを用いると、物流施設(補給元)から物流施設(補給先=配送元)を経て顧客へ至る連結順路を構成することが可能となる。
以下、手順を説明する。
まず、配送路テーブル内のレコードを順に指示する変数iと、補給路テーブル内のレコードを順に指示する変数jに、それぞれ初期値1を代入する(S301)。
ステップS311では、配送路テーブル内のi番目のレコードの施設ID(配送元)項目の値を取得する。
同様に、ステップS321では、補給路テーブル内のj番目のレコードの施設ID(補給先)項目の値を取得する。
次に、ステップS331で、ステップS311で取得した物流施設(配送元)と、ステップS321で取得した物流施設(補給先)が、同一の物流施設であるか否かチェックする。言い換えれば、配送路テーブル内のi番目のレコードと、補給路テーブル内のj番目のレコードが、関連付けるべきレコードであるか否かチェックする。
チェックの結果、同一の場合は(S331でYES)、配送路テーブル内当該i番目のレコードと、補給路テーブル内当該j番目のレコードとを対応つけて、連結aテーブルに新規レコードとして記録する(S333)。
これにより、物流施設(補給元)から物流施設(補給先=配送元)を経て顧客へ至る連結順路を構成することが可能となる。
ステップS331でのチェックの結果、同一でなかった場合は(S331でNO)、ステップS341へ進む。
ステップS341では、配送路テーブル内当該i番目のレコードに、補給路テーブル内j番目のレコードを関連付け得るか否かのチェックを、補給路テーブル内の全てのレコードを網羅して行なったか否かチェックする。
その結果、補給路テーブル内の全てのレコードを網羅していない場合は(S341でNO)、検査対象を補給路テーブル内の次のレコードに移して(S342)、ステップS321〜S333の処理を繰り返す。
ステップS341でのチェックの結果、補給路テーブル内の全てのレコードについて検査が完了している場合は(S341でYES)、ステップS343へ進む。
ステップS343では、配送路テーブル内のi番目のレコードに補給路テーブル内のj番目のレコードを関連付け得るか否かについて補給路テーブル内の全てのレコードを網羅して行なうチェックを、配送路テーブル内の全てのレコードについて行なったか否かチェックする。
その結果、補給路テーブル内の全てのレコードを網羅して行なうチェックを配送路テーブル内の全てのレコードについて行なっていない場合は(S343でNO)、検査対象を配送路テーブル内の次のレコードに移して(S344)、ステップS321〜S333の処理を繰り返す。
ステップS343でのチェックの結果、補給路テーブル内の全てのレコードを網羅して行なうチェックを配送路テーブル内の全てのレコードについて行なっている場合は(S343でYES)、配送路・補給路連結処理を終了する。
[B-2-2] 補給路・補給路連結処理(図4):
補給路・補給路連結処理では、或る商品を或る物流施設(補給先)へ配送可能な物流施設(補給元)が、別の物流施設(前段の補給元)から当該商品を配送されることが可能な物流施設(補給先)でもある場合に、補給路テーブル(図19(b))内の当該商品・物流施設(補給先)・物流施設(補給元)のレコードと、同じ補給路テーブル(図ほ(b))内の当該商品・物流施設(補給元=補給先)・物流施設(前段の補給元)のレコードとを関連付けて、連結bテーブル(図20)に新規レコードとして記録する。この関連付けを用いると、物流施設(前段の補給元)から物流施設(補給先=次段の補給元)を経て物流施設(次段の補給先)へ至る連結順路を構成することが可能となる。
前述の配送路・補給路連結処理が、顧客(配送先)〜物流施設(配送元)間のレコードと、物流施設(配送元=補給先)〜物流施設(補給元)間のレコードの連結を扱うことにより、物流施設(補給元)から物流施設(補給先=配送元)を経て顧客(配送先)へ至る連結順路を構成可能とするものであったのに対して、補給路・補給路連結処理は、物流施設(補給先)〜物流施設(補給元)間のレコードと、物流施設(次段の補給元=前段の補給先)〜物流施設(前段の補給元)間のレコードの連結を扱うことにより、物流施設(前段の補給元)から物流施設(前段の補給先=次段の補給元)を経て物流施設(次段の補給先)へ至る連結順路を構成可能とするものである点を除いて、補給路・補給路連結処理の処理手順は、配送路・補給路連結処理と略同様であるため、説明は省略する。
以上のようにして作成される配送路テーブル、補給路テーブル、連結aテーブル、連結bテーブルに基づいて構成され得る連結順路の例を、図21に示す。
[B-3] 移動所要時間演算処理(図6):
ここで、前述の配送可否分析機能に於いて用いている「移動所要時間」(S117,S217参照)を求めて、移動所要時間テーブル(図18)に記録する手法を説明する。
図6は、任意の2地点間を所定の移動手段で移動する場合の移動所要時間を算出する手順を示すフローチャートである。所定の移動手段とは、例えば、オートバイ/乗用車/トラック/列車/飛行機/船舶等であるが、ここでは、トラックとして説明する。
まず、移動所要時間を計算で求める対象である2地点を取得する(S501)。
この2地点は、例えば、入力装置55からユーザの操作入力により指定された2地点とすることができる。
例えば、ディスプレイ51にリスト表示された候補地の中から操作者が任意に選択した2地点とすることができる。また、操作者が住所/電話番号/緯度・経度等を任意に入力した2地点や、ディスプレイ51に表示された地図上にて操作者がマウス等によるポインタ操作で任意に指定した2地点等であってもよい。
例えば、カーナビゲーション装置では、入力機器を用いて上記のように操作者が任意に指定した2地点間の移動所要時間を求めることが多い。なお、2地点の中の一つは、公知のGPS機能(3〜4個のGPS衛星からの電波を受信して現在位置を算出する機能;GPS=Global Positioning System )やPHS(Persona Handy-Phone System)の位置特定機能等を用いて得る現在位置であってもよい。その場合は、当然ながら、GPS機能やPHS機能等のための装置が別途必要となる。
このようにユーザの操作入力により指定された2地点をステップS501で取得する場合には、当該各2地点を、所属先の道路片と、当該所属先の道路片の何れかの端部からの道のりと、当該何れかの端部と、を特定するデータに変換する処理が必要となる。
上記ステップS501で取得する2地点は、多数の地点のデータを持つテーブルから所定の規則に従って順に抽出する2地点でもよい。
多数の地点のデータを持つテーブルとしては、例えば、顧客テーブル(図17)を挙げることができる。顧客テーブルとは、前述のように、商品の届先である顧客の名称と、当該顧客が面している道路片の道路片IDと、当該道路片の特定の一端部からの長さ(道路片内位置)と、当該顧客へ配送すべき荷量と、当該顧客の書誌情報を、一意の顧客IDに対応付けて、顧客毎に保持するテーブルである。
なお、多数の地点のデータを持つテーブルから所定の規則に従って順に2地点を抽出する場合には、下記ステップS503〜S517の処理は、当該順に抽出した各2地点についてそれぞれ実行することとなる。
このように多数の地点のデータを持つテーブル(例:顧客テーブル/図17)から所定の規則に従って2地点を順に取得して移動所要時間を求めることにより、多数の地点間の移動所要時間テーブル(図18;別名「時間地図」)を作成することができる。
2地点間の移動所要時間を、以下、2地点間の時間距離とも呼ぶ。
次に、上記ステップS501で取得した2地点を結ぶ連結道路の構成要素である1又は2以上の各道路の道路IDを、それぞれ、道路テーブル(図23(a))から取得する(S503)。
ここでいう道路とは、一意の道路IDで特定される区間であり、例えば、交差点〜交差点間や、交差点〜行き止まり間のように、交差点や行き止まり等の道路の端部で区切られており、且つ、区切られることにより分岐の無い一本の線(直線/曲線)として表現される道路内の区間である。
また、連結道路とは、上記2地点を結ぶ1又は2以上の経路の中から移動所要時間の演算対象として特定された1又は2以上の経路である。この連結道路としては、例えば、入力装置55から操作者が任意に指定した1の経路又は2以上の比較的少数の各経路を採用してもよく、上記2地点を結ぶ多数の経路の中から公知の手法で絞り込まれた1の経路又は2以上の比較的少数の各経路を採用してもよい。連結道路として複数の経路を採用した場合には、それぞれについて移動所要時間を求めることとする。
また、連結道路としては、公知の手法により比較的少数に絞り込まれた2以上の経路の中から所定の規則に従って本装置が選択した特定の一つの経路を採用してもよい。この所定の規則としては、例えば、2地点を結ぶ経路の中から道のりが最短となる経路を選択する規則、有料道路を除く規則、有料道路を含める規則、等を挙げることができる。何れの規則を採用するかを、操作者が入力装置55から指定できる構成としてもよい。
なお、任意に指定された2地点を結ぶ多数の経路の中から1の経路又は2以上の比較的少数の経路を抽出する上述の公知の手法とは、例えば従来よりカーナビゲーションシステムで採用されている手法である。
2地点を結ぶ経路を抽出する際には、或る道路(端部〜端部間の道路区間)と別の或る道路(端部〜端部間の道路区間)とが連結可能か否かをチェックする必要があるが、これは、当該或る道路が持つA端部IDとB端部ID(図23(a)参照)の何れかが、当該別の或る道路が持つA端部IDとB端部IDの何れか一方と合致するか否かにより判定できる。なお、A端部とは一方の端部であり、B端部とは他方の端部である。
入力装置55から操作者が任意に連結経路を指定する構成を採用すると、操作者が対話方式で複数の連結経路を指定して、それぞれ移動所要時間を求めることができる。したがって、操作者は、その中から所望の経路を選定することができる。また、2地点を結ぶ多数の経路の中から公知の手法で絞り込まれた比較的少数の各経路それぞれの移動所要時間を求める構成を採用した場合も、同様に、操作者は、その中から所望の経路を選定することができる。これらの構成は、例えば、ドライブ計画の立案に有用である。また、連結経路内に有料道路を含む場合には、当該有料道路の料金を所定のテーブル(不図示)から併せて取得して、算出した料金を移動所要時間とともに表示するように構成してもよい。
次に、上記ステップS503で道路IDを取得した1又は2以上の道路(2地点を結ぶ連結道路の構成要素である1又は2以上の道路)の中の何れかの道路の道路IDを持つ道路片の全てを道路片テーブル(図23(b))から抽出し、該抽出した各道路片の長さとメッシュIDを道路片テーブル(図23(b))からそれぞれ取得する(S505)。言い換えれば、上記ステップS503で道路IDを取得した1又は2以上の道路の構成要素である各道路片の長さ及びメッシュIDを、道路片テーブル(図23(b))からそれぞれ取得する(S505)。
道路片とは、前記定義の道路をメッシュ(単位領域)の境界で区分した各道路部分である。なお、上記の如く取得したメッシュIDをキーとして当該メッシュの単位所要時間を距離時間テーブル(図22)から取得できるため、抽出した各道路片の各々について移動所要時間を求めることが可能となる。
上述した単位領域、道路片、道路等の関係を、図12を参照して説明する。
図12に於いて、ad11,ad12,ec11等は道路名である。なお、図23(a)の道路テーブルでは、道路名は、瑞穂ad11,瑞穂ad12,瑞穂ec11等として表記されている。図23(a)に記載したA端部IDやB端部IDを、図12中に併せて示す。
また、図12に於いて、0150121、0150122、0150123等は道路片IDであり、各斜線領域や白領域は単位領域(メッシュ)である。単位領域には、当該単位領域のメッシュIDを図23(b)と対応付けて示すとともに、a,b等の単位領域名を併せて示す。
前述のステップS501〜S505の処理は、図12内の2地点A−B間の移動所要時間を求める具体例では、以下のように説明される。
まず、地点AとBを取得する(S501)。次に、A−B間で指定された連結道路の構成要素として、例えば、瑞穂ad14、瑞穂ec12、瑞穂ec11、という道路の道路ID(1104、1012、1011)を、それぞれ取得する(S503)。道路片テーブル(図23(b))に示すように、瑞穂ad14(ID:1104)は、道路片ID「0150218」と「0150219」という2区間(道路片)から成り、各道路片は「750m」と「400m」という長さと「001023」と「001024」というメッシュIDを持つ。また、瑞穂ec12(ID:1012)は、道路片ID「0150124」と「0150125」という2区間(道路片)から成り、各道路片はそれぞれ「400m」と「200m」という長さと「001022」と「001023」というメッシュIDを持つ。また、瑞穂ec11(ID:1011)は、道路片ID「0150121」と「0150122」と「0150123」という3区間(道路片)から成り、各道路片は、それぞれ「350m」と「200m」と「300m」という長さと「001025」と「001026」と「001022」というメッシュIDを持つ。ステップS505では、これらの道路片IDと、各道路片IDに対応付けられている長さ及びメッシュIDを、それぞれ取得する。
ステップS507〜S515は、ステップS505でIDを取得した各道路片の移動所要時間を、道路片毎に順に求める処理である。
即ち、道路片IDに対応付けられているメッシュIDをキーとして、当該道路片が所属しているメッシュ(単位領域)の単位所要時間を距離時間テーブル(図22(a))から取得し(S509)、該取得した単位所要時間を、ステップS505で取得した当該道路片の長さに乗算して正規化(単位距離で除算)する(S511)ことで、当該道路片の移動所要時間を求める。
かかる処理を、ステップS505でIDを取得した道路片について順番に実行する(S507,S513,S515)ことで、各道路片の移動所要時間を得る。
また、ステップS505でIDを取得した全ての道路片の移動所要時間が求まると(S515でYES)、その総和を求める(S517)。こうして、ステップS501で地点データを取得した2地点の間の移動所要時間を得る。
上述の距離時間テーブルでは、図22(a)に示すように、一意のメッシュIDにメッシュ名と単位所要時間が対応付けられているとともに、更に適用種別IDが対応付けられている。この適用種別IDは、適用される時間帯及び/又は曜日等を表すものであり、例えば、適用種別ID=2は、図22(b)の適用種別テーブルに示すように、「平日昼」を表す。したがって、距離時間テーブル(図22(a))に於いて適用種別ID=2を持つレコードは、当該レコードのメッシュIDが持つ単位所要時間が、平日昼の単位所要時間であることを表す。
したがって、図6の移動所要時間の演算に先立って時間帯及び又は曜日等が指定されている場合、ステップS509では、ステップS505で取得した道路片IDに対応付けられているメッシュIDを持ち且つ当該指定された適用種別IDを持つレコードの単位所要時間が取得される。なお、時間帯や曜日等の指定が無い場合は、現在時刻に該当する時間帯及び曜日等の適用種別IDを持つレコードの単位所要時間が取得される。
以上のようにして、2地点A−B間の移動所要時間を得る。多数の2地点間の移動所要時間を得る場合も、上記と同様に処理を行なう。
[B-4] 時間地図:
ここで、前述の配送可否分析機能等で利用され得る時間地図の概念を説明する。
時間地図とは、時間地図上の任意の2地点間の距離が、該任意の2地点間を移動する手段(オートバイ/乗用車/配送対象物品を輸送するトラックや貨車/飛行機/船舶等)で移動した場合の移動所要時間に比例するように、各2地点を配した地図である。したがって、時間帯、曜日、選択する経路等に応じて2地点間の移動所要時間が変わる場合は、時間地図としてもそれぞれ異なったものとなる。
但し、画像表示に際しては、或る地点(例:地点a)を特定し、該特定した地点aからの移動所要時間に比例するように、且つ、地点aから見た通常の地図上の方位に合致するように、各地点を配し、これを、地点aから見た時間地図と称する。このように、画像表示に際して地点aを特定して示す理由は、3地点以上の間では、各地点間の距離が移動所要時間に比例するように、且つ、各地点間の方位が通常の地図の方位となるように、各地点を配置することが不可能なためである。
時間地図の実体は、本装置では、図18に例示する移動所要時間テーブルである。この移動所要時間テーブルは、多数の地点(顧客,物流施設)から抽出した多数の2地点間に関して、それぞれ移動所要時間を求めて作成したテーブルである。移動所要時間の算出には前述の移動所要時間演算処理を用いている。
本装置では、時間地図によってカバーされる領域は、配送対象の物品の届先である顧客が分布する地域に応じて決まる。例えば、名古屋市内全域を配送対象とする配送会社であれば、名古屋市内全域が時間地図のカバー領域となる。同様に、愛知県全域,東海地方全域,中部地方全域,本州全域,日本全域,東アジア全域,アジア全域,全世界等であってもよい。
[B-5] 総計費用演算機能(図7〜図9):
総計費用演算機能では、ユーザにより選択された商品を、ユーザにより選択された顧客へ、ユーザにより選択された連結順路を経て届ける場合の費用(総計費用)が、当該商品についての当該連結順路内各部分(当該連結順路を構成する各物流施設・各作業工程)の単位費用と、当該顧客へ届けるべき数量とに基づいて、算出される。
即ち、ユーザが所望の顧客と商品を選択すると、当該商品を当該顧客へ配送可能な各連結順路が、前述の配送路テーブル(図19(a))、補給路テーブル(図19(b))、連結aテーブル(図20(a))、及び、連結bテーブル(図20(b))を用いて読み出されて、選択可能に表示される。
また、選択可能に表示された中から所望の連結順路をユーザが選択すると、当該連結順路を経て上記商品を上記顧客へ配送する場合の費用が、単位費用テーブル(図24)から読み出されたデータを用いて算出されて、表示される。
また、選択可能に表示された中から別の連結順路をユーザが選択すると、当該別の連結順路を経て上記商品を上記顧客へ配送する場合の費用が上記と同様に算出されて、先に選択された連結順路の費用とともに、又は、先に選択された連結順路の費用に代えて、表示される。
その後、何れかの連結順路をユーザが操作入力で確定すると、当該連結順路が、上記顧客へ上記商品を配送するための連結順路として確定されて、所定のテーブル(不図示)に登録される。
以下、図7〜図9に即して説明する。
連結順路別総計コスト表示機能がユーザ入力等に応答して起動されると、まず、顧客と商品の選択画面をディスプレイ51に表示する(S601)。
次に、ステップS603に進み、データベースDB内の商品テーブル(図15)と顧客テーブル(図16)のデータに基づいて、商品と顧客をユーザが選択可能なように上述の顧客と商品の選択画面(S601参照)内に表示する。なお、表示に際し、商品や顧客に関して所望の条件を課して行なう通常の絞り込みは当然に可能であるものとする。
顧客・商品選択画面内に選択可能に表示されている中から、ユーザが所望の商品と顧客を選択する(S605)。
商品と顧客がユーザにより選択されると連結順路構成処理(S607)を実行する。
連結順路構成処理(S607)は、選択された商品(S605)を選択された顧客(S605)へ配送可能な連結順路を、配送路テーブル(図19(a))、補給路テーブル(図19(b))、連結aテーブル(図20(a))、連結bテーブル(図20(b))のデータに基づいて構成し、選択可能に表示する処理である。
連結順路構成処理(S607)を、図8に即して説明する。
まず、ユーザ選択に合致する顧客と商品を持つレコードの配送路IDを、配送路テーブルから取得する(S611)。ユーザ選択に合致する顧客と商品を持つレコードが配送路テーブルに複数有る場合は、順に取得して、順に、以下の処理を実行するものとする。
次に、ステップS611で取得した配送路IDを「配送路ID(補給先)」に持つレコードを連結aテーブルから検索して、その「補給路ID(補給元)」を取得する(S613)。ステップS611で取得した配送路IDを「配送路ID(補給先)」に持つレコードが連結aテーブルに複数有る場合は、順に取得して、順に、以下の処理を実行するものとする。
次に、ステップS613で取得した補給路IDを「補給路ID(補給先)」に持つレコードを連結bテーブルから検索して、その「補給路ID(補給元)」を取得する(S615)。ステップS613で取得した補給路IDを「補給路ID(補給先)」に持つレコードが連結bテーブルに複数有る場合は、順に取得するものとする。
上記ステップS611,S613,S615の各説明中で付記したように該当するレコードが複数有る場合は、ユーザ選択に基づく全ての配送路IDと補給路IDを取得するまで、ステップS611〜S615の処理を実行する。
次に、上記ステップS611,S613,S615で取得した配送路ID−補給路IDの各組合せ(連結aテーブル)、及び、補給路ID−補給路IDの各組合せ(連結bテーブル)に基づいて、顧客ID(配送先)−施設ID(配送元=補給先)−施設ID(補給元=前段の補給先)−施設ID(前段の補給元)の各組合せを配送路テーブルと補給路テーブルからそれぞれ取得する(S621)。
次に、ステップS621で取得した各データに基づいて、物流施設(前段の補給元)から、物流施設(前段の補給先=次段の補給元)を経て、さらに、物流施設(次段の補給先=末端の配送元)を経て、ユーザ選択の顧客へ至る連結順路を、それぞれ構成する(S623)。ここで、各連結順路は、上記より明らかなように、当該連結順路が経る各物流施設の施設IDを持つ。
こうして、ユーザ選択の顧客へユーザ選択の商品を配送可能な各連結順路を与えるデータが、メモリ上に構成される。
連結順路構成処理が終了すると、連結順路別総計コスト表示処理へ戻り、そのステップS701へ進む。
ステップS701では、連結順路の選択画面を表示する。
次に、ステップS703に進み、上述の連結順路構成処理(S607)によりメモリ上に構成された各連結順路のデータに基づいて、ユーザ選択の顧客へユーザ選択の商品を配送するために利用可能な1又は2以上の連結順路を、選択可能に表示する。
ユーザが所望の連結順路を選択すると(S705)、当該連結順路での総計費用を算出して表示する「コスト算出・表示処理(S707)」へ進む。
コスト算出・表示処理(S707)は、ユーザが選択した商品を、ユーザが選択した顧客へ、ユーザが選択した連結順路を利用して配送する場合の費用を算出して、表示する知りである。
コスト算出・表示処理(S707)を、図9に即して説明する。
まず、メモリ上に構成されている中から前記ステップS705にてユーザにより選択された連結順路が持つ各施設IDを取得する(S711)。
次に、各施設IDと、前記ステップS605のユーザ選択に合致する商品IDと、で決まる作業工程別の単位費用を、データベースDBの単位費用テーブル(図24)から、施設ID毎且つ作業工程毎に、それぞれ取得する(S713)。なお、ここでは、作業工程の種別の指定は無く、該当する施設での全ての作業工程について取得するものとするが、ユーザにより指定された作業工程種(入庫・保管・出庫の作業工程種,PtoPの作業工程種,横持の作業工程種)の単位費用を取得して、当該作業工程種の場合の物流費用を算出するように構成することも可能である。
なお、上記単位費用テーブル(図24)は、施設別且つ作業工程別且つ商品別に商品単位数量当たりの物流費用を持つテーブルであり、後述の単位費用演算処理(図10,図11)を実行することにより構成されて、データベースに蓄積されたテーブルである。
次に、商品数量を取得する(S715)。この商品数量は、ステップS605でのユーザ選択に合致する顧客と商品とで決まる数量を持つ所定のテーブル(不図示)から取得するように構成してもよく、ユーザが操作入力するように構成してもよい。また、いずれにするかを選択可能に構成してもよい。
こうして、ユーザにより選択された連結順路を構成する各施設の各作業工程の当該商品に関する単位費用が取得され、且つ、当該商品の数量が取得されると、施設別且つ作業工程別の物流費用を算出し、さらに、それらの総和を算出して、当該連結順路の場合の物流費用として、ディスプレイに表示する(S717)。
別の連結順路がユーザにより選択された場合は(S721でYES)、当該選択された連結順路について同様に処理が実行される(S711〜S717)。
また、選択された連結順路がユーザにより確定されると(S721でYES)、コスト算出・表示処理(S707)を抜けて連結順路別物流コスト表示処理(図7)へ戻り、確定された連結順路を所定のテーブル(不図示)に保存する(S709)。顧客について確定した連結順路を持つ所定のテーブルは、例えば、多数の顧客を一括して扱い、該多数の顧客へ商品配送を行なう場合のコスト比較等に利用可能である。
なお、上記では、顧客と商品の指定に応じて、利用可能な連結順路を候補表示し、その中から選択された連結順路についての総計費用を算出して表示しているが、本制御は係る具体例に限定されない。例えば、物流施設(配送元)の指定に応じて、該物流施設(配送元)が管轄している顧客を一括して指定するように構成してもよい。物流施設(補給元)と物流施設(補給先)の関係についても同様である。
また、上記では、コスト表示画面の詳細については言及していないが、例えば、地図上に表示した連結順路にコストを付加して表示したり、1又は多段の物流施設から顧客へ至る流れ図上に、各物流施設や各作業工程での費用及び単位費用を併せて表示するようにしてもよい。
上記した連結順路別総計コスト表示処理は、概念的には、例えば、以下のように記述することができる。
(a)構成a:
物流施設別且つ作業工程別且つ商品別の単位数量当たりの物流費用である単位費用を保持している単位費用記憶手段と、
顧客へ商品を届けるために利用可能な1又は2以上の物流施設と該物流施設が2以上である場合の経由順とを要素として持つ連結順路を、顧客毎且つ商品毎に保持している順路記憶手段と、
商品とその数量及び配送先顧客を指定するための商品・顧客入力手段と、
連結順路を指定するための連結順路入力手段と、
前記連結順路入力手段により指定された連結順路を構成する1又は2以上の物流施設の各作業工程に関して、それぞれ、前記商品・顧客入力手段により指定された商品の単位費用を前記単位費用記憶手段から取得する単位費用取得手段と、
前記商品・顧客入力手段により指定された顧客へ、前記連結順路入力手段により指定された連結順路を利用して、前記商品・顧客入力手段により指定された商品を指定された数量届けるために必要な物流費用である総計費用を、前記単位費用取得手段により当該商品について取得した物流施設別且つ作業工程別の単位費用と当該指定された数量とに基づいて算出する総計費用算出手段と、
を有することを特徴とする総計費用演算装置。
(b)構成b:
物流施設別且つ商品別の単位数量当たりの物流費用である単位費用を保持している単位費用記憶手段と、
顧客へ商品を届けるために利用可能な1又は2以上の物流施設と該物流施設が2以上である場合の経由順とを要素として持つ連結順路を、顧客毎且つ商品毎に保持している順路記憶手段と、
商品とその数量及び配送先顧客を指定するための商品・顧客入力手段と、
連結順路を指定するための連結順路入力手段と、
前記連結順路入力手段により指定された連結順路を構成する1又は2以上の物流施設に関して、それぞれ、前記商品・顧客入力手段により指定された商品の単位費用を前記単位費用記憶手段から取得する単位費用取得手段と、
前記商品・顧客入力手段により指定された顧客へ、前記連結順路入力手段により指定された連結順路を利用して、前記商品・顧客入力手段により指定された商品を指定された数量届けるために必要な物流費用である総計費用を、前記単位費用取得手段により当該商品について取得した物流施設別の単位費用と当該指定された数量とに基づいて算出する総計費用算出手段と、
を有することを特徴とする総計費用演算装置。
(c)構成c:
構成aに於いて、
物流施設内の前記作業工程は入施設から出施設までが排他的な2群の作業工程に区分され、該2群の中の何れか1方を指定するための作業工程入力手段を更に有し、
前記総計費用算出手段は、前記作業工程入力手段により指定された群の作業工程を経て届ける場合の総計費用を算出する、
ことを特徴とする総計費用演算装置。
(d)構成d:
構成aに於いて、
前記単位費用は、
損益計算書が持つ全社支払金額及び全社人員総数と前記物流業務従事者の総数とに基づいて前記全社支払金額から全社物流支払金額を算出し、貸借対照表が持つ全社在庫金額及び金利に基づいて全社物流利払金額を算出し、
前記算出した全社物流支払金額を物流施設別の物流業務従事者数と基準輸送車両数とに基づいて各物流施設に配分してそれぞれ各物流施設の施設物流支払金額とし、前記算出した全社物流利払金額を物流施設別且つ商品別の処理量に基づいて各物流施設に配分してそれぞれ各物流施設の施設物流利払金額とし、各物流施設についてそれぞれ前記施設物流支払金額と前記施設物流利払金額の和を求めて当該物流施設の施設物流費用金額とし、
前記配分した各施設物流費用金額を、各物流施設の各作業工程に関して、それぞれ当該物流施設の当該作業工程の種別に応じて商品別の作業時間及び数量又は商品別の占有容積及び数量に基づいて各商品の単位数量に配分して得たものである、
ことを特徴とする総計費用演算装置。
(e)構成e:
構成a又は構成bに於いて、
前記商品・顧客入力手段により商品が指定され、且つ、前記連結順路入力手段により連結順路が指定されると、当該指定された連結順路にて最終に経由される物流施設と当該指定された商品とに対応付けられている各顧客を前記順路記憶手段から読み出して、前記商品・顧客入力手段による顧客の指定に代替する顧客指定手段を更に有する、
ことを特徴とする総計費用演算装置。
(f)構成f:
構成a〜構成eの何れかに於いて、
前記順路記憶手段に保持されている各連結順路にて最終に経由される物流施設に商品とともに対応つけられている各顧客は、当該物流施設との間の移動所要時間が、当該商品の配送許容時間を円周とする円の直径に相当する配送範囲規定時間以下の顧客である、
ことを特徴とする総計費用演算装置。
(g)構成g:
構成fに於いて、
前記移動所要時間は、
所定の運搬車両により単位領域内の単位距離を移動するときの所要時間である単位所要時間を単位領域毎に保持している距離時間記憶手段と、
各道路片の長さと所属先単位領域を保持している道路片記憶手段と、
移動所要時間の演算対象とすべき顧客と物流施設を結ぶ連結道路の構成要素である各道路片の長さと、各道路片の所属先単位領域が持つ単位所要時間とに基づいて、当該連結道路の移動所要時間を求める所要時間算出手段と、
を備えた所要時間演算装置により求めたものである、
ことを特徴とする総計費用演算装置。
(h)構成h:
構成a〜構成gの何れかに於いて、
前記連結順路手段により2以上の連結順路が指定され、前記総計費用算出手段が当該指定された2以上の連結順路を利用した場合の総計費用を各々算出した場合に、各総計費用を比較対照可能にディスプレイに表示する表示制御手段を更に有する、
ことを特徴とする総計費用演算装置。
[B-6] 単位費用演算機能(図10〜図11):
単位費用演算処理では、損益計算書や貸借対照表等が持つデータに基づいて、物流施設別且つ作業工程別且つ商品別の商品単位数量当たりの物流費用が算出されて、単位費用テーブル(図24)に記録される。
以下、図10〜図11に即して説明する。
ステップS801では、全社物流支払の金額を算出する。全社物流支払とは、物流に関する全社の費用の中から、物流に関する全社の金利費用を除いたものをいう。
まず、損益計算書の項目別の納入比を取得してメモリ上に保持する。また、損益計算書の一般管理費に、全社物流業務従事者総数の全社人員総数に対する比を乗算した値を、全社物流支払内の一般管理費起源の金額としてメモリ上に保持する。
なお、物流業務と非物流業務に従事する者は、その勤務時間比に応じて計数するものとする。例えば、全勤務時間の40%を物流業務に従事している者は、全社物流業務従事者総数内に、0.4人と計数するものとする。
ステップS803では、全社物流利払の金額を算出してメモリに保持する。全社物流利払とは、全社在庫金額に金利を乗算した値である。なお、全社在庫金額と金利は前記損益計算書と同期間とみなし得る期日の貸借対照表から得るものとする。
ステップS805では、施設別物流支払の金額を算出する。ここでは、車両起源の金額と、車両非起源の金額とを、施設別に算出するものとする。
車両起源の金額は、納入費内の全社車両支払金額に、当該物流施設に帰属する車両台数の全社車両台数に対する比を乗算した金額である。
車両非起源の金額は、全社物流支払から全社車両支払を減算した金額に、当該物流施設の物流業務従事者数の全社物流業務従事者数に対する比を乗算した金額である。
なお、車両外注費(傭車費用)のように帰属先の物流施設が一意に決まる費用は、当該物流施設に帰属させるものとする。
ステップS807では、施設物流利払の金額を算出する。即ち、前記ステップS803で算出した全社物流利払に、当該物流施設の在庫容積の全社在庫容積に対する比を乗算した値を、当該施設の施設物流利払としてメモリに保持する。
ステップS809では、上記各ステップで得たデータに基づいて、物流施設別且つ作業工程別且つ商品別の商品単位数量当たりの費用である単位費用を算出する。ここで、単位数量とは、当該商品を取り扱う最小単位であり、例えば、1個、1ケース等である。
図11に即して説明する。
まず、各商品のモデル容積を商品テーブル(図15)から取得する(S821)。
次に、カレント商品を管理する変数iに初期値1を代入する(S823)。
ステップS831では、カレント物流施設に関し、入庫、保管、出庫、PtoP、横持の各工程の作業時間を、データベースから取得する。
ステップS833では、カレント物流施設の車両非起源の施設物流支払の金額を、上記入庫、保管、出庫、PtoP、横持の各工程の作業時間比(カレント物流施設の当該作業工程の作業時間/カレント物流施設の全作業時間)に応じて配分する。
ステップS835では、上記ステップS833で配分した保管工程の費用(車両非起源の費用)に、カレント物流施設の物流利払金額(S807参照)を加算して、加算後の値を、カレント物流施設の保管工程の物流費用とする。
ステップS837では、カレント物流施設の配送工程に、車両起源の金額(S805参照)を設定する。なお、傭車費用等が有る場合は、加算して設定する。
ステップS839では、入庫、出庫、PtoP、横持の各工程の金額(S833参照)を、各工程の各商品の作業時間比に従って各商品に配分し、更に、各商品の扱い数量で除算する。これらを、それぞれカレント物流施設の当該作業工程の当該商品の単位費用として、単位費用テーブル(図24)に記録する。
ステップS841では、保管工程の金額(S835参照)を、カレント物流施設の商品別の在庫容積比で配分し、更に当該商品の在庫数量で除算した値を、カレント物流施設の保管工程の商品別の単位費用として、単位費用テーブル(図24)に記録する。また、配送工程の金額(S837参照)、カレント物流施設の商品別の出庫容積比で配分し、更に当該商品の出庫数量で除算した値を、カレント物流施設の配送工程の商品別の単位費用として、単位費用テーブル(図24)に記録する。
各商品について順にステップS831〜S841の処理を実行し、全ての商品についての処理が完了すると(S843でYES)、単位費用演算処理(図10)に戻り、ステップS811に進む。
ステップS811では、全ての物流施設についてステップS805〜S809の処理が完了したか否かチェックし、完了していない場合は(S811でNO)、カレント物流施設を次の物流施設に移して同様に処理し、完了した場合は(S811でYES)、単位費用演算処理を終了する。
上記した単位費用演算機能は、概念的には、例えば、以下のように記述できる。
(A)構成A:
損益計算書と、貸借対照表と、物流施設別の物流業務従事者数と、物流施設別の基準輸送車両数と、物流施設別且つ商品別の処理量と、を保持しているデータベースと、
前記損益計算書が持つ全社支払金額及び全社人員総数と前記物流業務従事者の総数とに基づいて前記全社支払金額から全社物流支払金額を算出し、前記貸借対照表が持つ全社在庫金額及び金利に基づいて全社物流利払金額を算出する、全社費用算出手段と、
前記算出した全社物流支払金額を前記物流施設別の物流業務従事者数と前記物流施設別の基準輸送車両数とに基づいて各物流施設に配分してそれぞれ各物流施設の施設物流支払金額とし、前記算出した全社物流利払金額を前記物流施設別且つ商品別の処理量に基づいて各物流施設に配分してそれぞれ各物流施設の施設物流利払金額とする、施設費用算出手段と、
前記配分した施設物流支払金額及び施設物流利払金額を、各物流施設に関し、それぞれ当該物流施設の商品別の処理量に基づいて各商品の単位数量に配分して、それぞれ各商品の単位費用とする単位費用算出手段と、
を有することを特徴とする単位費用演算装置。
(B)構成B:
損益計算書と、物流施設別の物流業務従事者数と、物流施設別の基準輸送車両数と、物流施設別且つ商品別の処理量と、を保持しているデータベースと、
前記損益計算書が持つ全社支払金額及び全社人員総数と前記物流業務従事者の総数とに基づいて前記全社支払金額から全社物流支払金額を算出する全社費用算出手段と、
前記算出した全社物流支払金額を前記物流施設別の物流業務従事者数と前記物流施設別の基準輸送車両数とに基づいて各物流施設に配分してそれぞれ各物流施設の施設物流支払金額とする施設費用算出手段と、
前記配分した施設物流支払金額を、各物流施設に関し、それぞれ当該物流施設の商品別の処理量に基づいて各商品の単位数量に配分して、それぞれ各商品の単位費用とする単位費用算出手段と、
を有することを特徴とする単位費用演算装置。
(C)構成C:
構成A又は構成Bに於いて、
前記データベースは、前記商品別の処理量を、物流施設別且つ作業工程別に、且つ、作業工程の種別に応じて商品別の作業時間及び数量として及び/又は商品別の占有容積及び数量として保持しており、
前記単位費用算出手段は、前記配分した施設物流支払金額及び施設物流利払金額を、各物流施設に関し、それぞれ当該物流施設の各作業工程の商品別の処理量と当該作業工程の性質とに基づいて各作業工程に配分し、各作業工程に配分した金額を、それぞれ当該作業工程の種別に応じて商品別の作業時間及び数量及び/又は商品別の占有容積及び数量に基づいて各商品の単位数量に配分し、それぞれ当該物流施設の当該作業工程の各商品の単位費用とする、
ことを特徴とする単位費用演算装置。
(D)構成D:
構成A又は構成Bに於いて、
前記全社費用算出手段は、前記全社支払金額内の納入費の全額と、前記全社支払金額内の一般管理費に前記物流業務従事者総数の前記全社人員総数に対する比を乗算した一般管理費起源の金額との和を算出して、前記全社物流支払金額とする、
ことを特徴とする単位費用演算装置。
(E)構成E:
構成A又は構成Bに於いて、
前記施設費用算出手段は、前記全社物流支払金額の中の納入費内の輸送車両支払金額を前記物流施設別の基準輸送車両数に基づいて各物流施設に配分し、前記全社物流支払金額の中の納入費内の輸送車両支払金額以外の金額を前記物流施設別の物流業務従事者数に基づいて各物流施設に配分する、
ことを特徴とする単位費用演算装置。
(F)構成F:
構成a〜構成Eの何れかに於いて、
前記単位費用算出手段により算出した単位費用を所定の単位費用記憶手段に記憶する記憶制御手段を更に有する、
ことを特徴とする単位費用演算装置。
なお、上述の各説明では、図15〜図24に例示するテーブルや、図2〜図11に例示するフローチャートを参照して,本発明の機能を具体的に説明したが、本発明はかかる構成のテーブルやフローチャートに限定されるものではなく、本発明の機能を奏する範囲で各種のテーブル構成や処理手順が可能である。
実施の形態の装置の構成と制御装置の機能を示すブロック図。 配送路テーブル作成処理を示すフローチャート。 補給路テーブル作成処理を示すフローチャート。 配送路・補給路連結処理を示すフローチャート。 補給路・補給路連結処理を示すフローチャート。 移動所要時間演算処理を示すフローチャート。 連結順路別総計コスト表示処理を示すフローチャート。 図7の連結順路構成処理(S607)を示すフローチャート。 図7のコスト算出・表示処理(S707)を示すフローチャート。 単位費用演算処理を示すフローチャート。 図10の単位費用算出処理(S809)を示すフローチャート。 図内A〜B地点間の時間距離(=移動所要時間)を算出する手法の説明図。 配送範囲規定時間として、配送許容時間を円周とする円の直径に相当する時間を採用することの説明図。 配送範囲規定時間として、配送許容時間を円周とする円の直径に相当する時間を採用することの説明図。 商品テーブル(a)と、配送分類マスターテーブル(b)と、サイズ分類マスターテーブル(c)の説明図。 物流施設テーブルの説明図。 顧客テーブルの説明図。 移動所要時間テーブルの説明図。 配送路テーブル(a)と補給路テーブル(b)の説明図。 連結aテーブル(a)と連結bテーブル(b)の説明図。 連結された順路の例を示す説明図。 距離時間テーブル(a)と、適用種別テーブル(b)の説明図。 道路テーブル(a)と、道路片テーブル(b)の説明図。 単位費用テーブルの説明図。
符号の説明
10 制御装置
20 補助記憶装置(ハードディスク等)
30 RAM
51 表示装置
53 印刷装置
55 入力装置
57 通信装置

Claims (7)

  1. 各商品の配送許容時間を保持している配送許容時間記憶手段と、
    各物流施設と各顧客との間の移動所要時間を保持している所要時間記憶手段と、
    商品と当該商品の配送先顧客と当該商品の配送元物流施設とを分析対象として選択する分析対象選択手段と、
    前記選択した商品の配送許容時間を前記配送許容時間記憶手段から取得して、当該取得した配送許容時間を円周とする円の直径に相当する時間を求めて配送範囲規定時間とする配送範囲規定時間演算手段と、
    前記選択した配送先顧客と配送元物流施設との間の移動所要時間を前記所要時間記憶手段から取得して、当該取得した移動所要時間と、前記配送範囲規定時間演算手段により求めた配送範囲規定時間との大小を比較し、該比較結果に基づいて当該選択した配送元物流施設から配送先顧客への商品の配送の可否を判定する配送可否判定手段と、
    を有することを特徴とする配送可否分析装置。
  2. 請求項1に於いて、
    所定の運搬車両により所定の単位距離を移動するときの所要時間として定義される単位所要時間を、単位所要時間が一意の小領域として規定された各単位領域毎に、それぞれ保持している距離時間記憶手段と、
    各道路片の長さと所属先単位領域を保持している道路片記憶手段と、
    移動所要時間の演算対象とすべき配送先顧客と配送元物流施設を選択する演算対象選択手段と、
    前記選択した配送先顧客と配送元物流施設を結ぶ連結道路の構成要素である各道路片の長さと、各道路片の所属先単位領域が持つ単位所要時間とに基づいて、当該連結道路の移動所要時間を求める所要時間算出手段と、
    を備えた所要時間演算装置をさらに有し、
    前記所要時間記憶手段は、前記所要時間演算装置により求めた各物流施設と各顧客との間の移動所要時間を保持している、
    ことを特徴とする配送可否分析装置。
  3. 請求項1又は請求項2に於いて、
    前記配送可否判定手段により配送可能と判定されると当該判定にかかる配送先顧客と配送元物流施設と商品とを対応付けて所定の配送路記憶手段に記憶する記憶制御手段をさらに有する、
    ことを特徴とする配送可否分析装置。
  4. 請求項1又は請求項2に於いて、
    前記各物流施設から各顧客への配送に代えて、補給元の各物流施設から補給先の各物流施設への配送を分析する、
    ことを特徴とする配送可否分析装置。
  5. 請求項4に於いて、
    前記配送可否判定手段により配送可能と判定されると当該判定にかかる補給先物流施設と補給元物流施設と商品とを対応付けて所定の補給路記憶手段に記憶する記憶制御手段をさらに有する、
    ことを特徴とする配送可否分析装置。
  6. 商品をその配送許容時間内に配送可能な配送元物流施設と配送先顧客の組合せを当該商品に対応付けて保持する請求項3の配送路記憶手段と、
    商品をその補給許容時間内に配送可能な補給元物流施設と補給先物流施設の組合せを当該商品に対応付けて保持する請求項5の補給路記憶手段と、
    商品が合致し且つ配送元物流施設と補給先物流施設が合致するレコードを前記配送路記憶手段及び補給路記憶手段から探し出して関連付ける関連付け手段と、
    を有することを特徴とする順路連結装置。
  7. 請求項6に於いて、
    前記関連付け手段は、商品が合致し且つ配送元物流施設と補給先物流施設が合致するレコードを前記配送路記憶手段及び補給路記憶手段から探し出して関連付け、及び、商品が合致し且つ補給元物流施設と補給先物流施設が合致するレコードを前記補給路記憶手段から探し出して関連付ける、
    ことを特徴とする順路連結装置。
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