JP3890049B2 - 平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結体の切断方法及び平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法に関する。
この種の焼結体として、Al及びTiCを含む焼結体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−43311号公報
本発明は、クラックの発生を抑制することが可能な平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、Al及びTiCを含む焼結体の切断に関し、以下のような事実を新たに見出した。
上記焼結体を、切断用の刃(例えば、ダイシングブレード等)が焼結体の一方の面側から他方の面側に抜けるように切断すると、切断される焼結体は当該焼結体の他方の面側で分離されることとなり、この焼結体の他方の面側にクラックが発生してしまう。また、上記焼結体を互いに平行な複数の切断予定面で切断する場合、切断予定面の間隔が狭くなるに従って、クラックの発生頻度が増加すると共にクラックも大きくなる。切断した焼結体に発生したクラックは研磨により除去することができるが、切断予定面の間隔が狭い場合には、クラックを除去するための研磨が困難となる。
かかる事実に鑑み、本発明に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法は、Al及びTiCを含む焼結体を切断予定面に沿って厚み方向に切断する工程を備えており、切断予定面が、互いに平行に複数存在し、隣接する切断予定面の間隔が、焼結体の厚みよりも狭く設定されており、上記工程では、焼結体を切断予定面に沿って焼結体の一方の面側から厚み方向での途中部分まで切削し、焼結体の切削残り部分を焼結体の他方の面側から切断予定面に沿って切断することを特徴とする。
本発明に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法では、焼結体をその両面側から切削することにより当該焼結体が切断されるので、切断される焼結体は当該焼結体の厚み方向での途中部分で分離されることとなる。この結果、切断された焼結体にクラックが発生するのを抑制することができる。
本発明では、切断予定面が、互いに平行に複数存在し、隣接する切断予定面の間隔が、焼結体の厚みよりも狭く設定されている。隣接する切断予定面の間隔が、焼結体の厚みよりも狭く設定された場合、クラックの発生頻度が増加すると共にクラックも大きくなるが、本発明では、上述したようにクラックの発生が抑制されるので、隣接する切断予定面の間隔が狭い場合でも、焼結体を適切に切断することができる。
また、焼結体は、「MgO、TiO、Mg、ZrO」よりなる群から選ばれる少なくとも一種の物質を更に含むことが好ましい。焼結体は、「MgO、TiO、Mg、ZrO」よりなる群から選ばれる少なくとも一種の物質を更に含むことにより硬脆性を有することとなるが、この場合でも、クラックの発生を抑制して、焼結体を適切に切断することができる。
本発明によれば、クラックの発生を抑制することが可能な平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法を提供することができる。
実施の形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法について図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法は、焼結体の切断方法を含んでいる。
まず、図1及び図2に基づいて、本実施形態に係る平面パネルディスプレイの概要について説明する。図1は平面パネルディスプレイの概略平面図であり、図2は図1におけるII−II線に沿った断面構造を説明するための模式図である。
本実施形態に係る平面パネルディスプレイは、いわゆる、FED(電界放出型ディスプレイ)であり、主として、面板101、背板201、及び、多数の平面パネルディスプレイ用スペーサ103を有している。
面板101はガラス製であり、この面板101上には、格子状のブラックマトリクス構造体102、及び、ブラックマトリクス構造体102の格子内に設けられ燐層を含む複数の蛍光画素領域105を有している。蛍光画素領域105の燐層は図2における図示下方から高エネルギー電子が衝突すると、光を放出して可視ディスプレイを形成する。蛍光画素領域105から発した光は、ブラックマトリクス構造体102を介して外部(図示上方)に出力される。ブラックマトリクス構造体102は、互いに隣接する蛍光画素領域105からの光の混合を抑制するための格子状黒色構造体として機能する。
背板201はガラス板であり、背板201上には陰極構造体202が形成されている。この陰極構造体202は電子を放出するための突起を含む陰極(電界(電子)放出素子)206を複数有している。
背板201における陰極構造体202の形成領域は背板201の面積よりも小さい。また、面板101におけるブラックマトリクス構造体102の形成領域は面板101の面積よりも小さい。面板101の外周領域と背板201の外周領域との間にはガラスシール203が介在しており、中央部に密閉室250を提供している。この密閉室250内は電子が飛行可能な程度に減圧されている。ガラスシール203は融解ガラスフリットによって形成される。
面板101のブラックマトリクス構造体102と、背板201の陰極構造体202との間には、これらの表面に対して垂直に立設された壁体である平面パネルディスプレイ用スペーサ103が所定間隔で多数取り付けられている。この平面パネルディスプレイ用スペーサ103の詳細については後述する。
これらの平面パネルディスプレイ用スペーサ103は、面板101と背板201との間の間隔を均等に保持している。また、この密閉室250内には、陰極構造体202、ブラックマトリクス構造体102及び平面パネルディスプレイ用スペーサ103が配置されることとなる。ここで、面板101及び背板201の厚みは、例えば、各々300μm、1000μm程度である。
ここで面板101及び背板201のガラス材料としては、例えば、強化ガラス、化学強化ガラスが挙げられる。これらのガラスの熱膨張係数は、概ね、8.0〜9.3×10−6/℃である。
続いて、図3に基づいて、本実施形態に係る平面パネルディスプレイ100の平面パネルディスプレイ用スペーサ103について詳細に説明する。図3は、平面パネルディスプレイ用スペーサの斜視図である。
この平面パネルディスプレイ用スペーサ103は、概ね板状の直方体であり、主面50A、50Bと、長手方向に延びる側面50C、50Dと、長手方向の両端の端面50E,50Fを有している。
この平面パネルディスプレイ用スペーサ103は、焼結セラミックス製の矩形平板状のベース(焼結体)50と、ベース50の側面50C上に形成された金属膜42aと、ベース50の側面50D上に形成された金属膜40aとを有している。また、ベース50の主面50A上にはパターニングされた金属膜65が形成されている。この金属膜65は平面パネルディスプレイ用スペーサ103の長手方向にそって延在し、また、金属膜65は、金属膜42aや金属膜40aとは離間されて互いに絶縁されている。また、金属膜65は、長手方向に複数に分割されている。この平面パネルディスプレイ用スペーサ103のベース50の外形形状は、具体的には、例えば、0.08mm×1.2mm×120mm程度である。
ここで、金属膜40a及び42aは、背板201の陰極構造体202や、面板101のブラックマトリクス構造体102との接触抵抗の面内不均一性を低減させる。また、金属膜65は、平面パネルディスプレイ用スペーサ103の内部電界分布を好適にするためのものである。
この平面パネルディスプレイ用スペーサ103は、図4に示すように、その長手方向の両端に設けられた接着剤301,302によって面板101、背板201に固定されている。本例の接着剤301,302の材料はUV硬化性ポリイミド接着剤であるが、熱硬化性接着剤または無機接着剤を使用することができる。なお、接着剤301,302はブラックマトリクス構造体102、陰極構造体202の外側に配置される。このとき、平面パネルディスプレイ用スペーサ103の金属膜40a,42aが、背板201の陰極構造体202、面板101のブラックマトリクス構造体102に各々接触するように配置される。
そして、本実施形態における平面パネルディスプレイ用スペーサ103のベース50は、Al(アルミナ)及びTiC(炭化チタン)を含む複合セラミクス焼結体から形成されている。なお、ベース50は、「酸化マグネシウム(MgO)、酸化チタン(TiO)、マグネシウム(Mg)、酸化ジルコニウム(ZrO)」よりなる群から選ばれる少なくとも一種の物質を更に含んでいてもよい。
次に、図5〜図11に基づいて、本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法について説明する。図5〜図11は、本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法を説明するための図である。本実施形態に係る製造方法は、上述の陰極構造体202を有する背板201と蛍光画素領域(ブラックマトリクス構造体102)を有する面板101との間に介在する平面パネルディスプレイ用スペーサ103を製造する方法である。
まず、所定の大きさのアルティック(AlTiC)含有基板(基板)10を用意する(図5(a))。ここでは、例えば、縦134mm、横67mm、厚み2.5mmの矩形平板状の基板を利用できる。このアルティック含有基板10は、主面10A,10B、長手方向に平行な側面10C,10D、及び、長手方向に直交する端面10E,10Fを有している。
このようなアルティック含有基板10は、例えば、アルミナ粉末と炭化チタン粉末とを所定の比率で混合し、この混合粉末260を、図6に示すように、真空装置V内に設けられたカーボン製の円筒251内で、カーボン製の円盤状の仕切板252間に板状に挟んだ状態で、加圧装置255によって加圧しつつ真空雰囲気として1500℃程度で焼結させることにより得られる。ここで、加圧は20MPa(200kgf/cm)程度とすることが好ましい。そして、このようにして得られた焼結体を所定の大きさの矩形平板状に切断・研磨することによりアルティック含有基板10が得られる。なお、アルミナ粉末と炭化チタン粉末に加えて、酸化チタン粉末や、酸化マグネシウム粉末や、酸化ジルコニウム粉末等の酸化物や、これら酸化物の混合物を更に混合して焼結させてもよい。
ここで、アルティック含有基板10は、アルティックを構成するためにAlとTiCを含むものであり、TiCの含有率は50wt%以下が好ましく、更に、相変化点である30wt%以下であることが好ましい。
TiCの添加量が5〜40wt%のアルティックは、密度4.09〜4.31(g/cm)、ビッカーズ強度2100〜2200(Hv20)、抗折強度700〜760(MPa)、ヤング率380〜410(GPa)、比抵抗4×1014〜1.9×10−3Ω・cm、熱膨張係数7.2×10−6〜7.3×10−6(℃−1(40〜400℃))、熱伝導率29.3〜22.6W/(m・K)、比熱0.812×10〜0.733×10(J/(kg・K))であって、いずれの観点からも、平面パネルディスプレイのスペーサ材料として好ましい。
次に、図5(b)に示すように、アルティック含有基板10の一方の主面10Aと一方の端面10Eとによって形成される稜部に、面取部15を形成する。
次に、アルティック含有基板10に対して垂直、かつ、アルティック含有基板10の側面10C,10Dに平行な複数の第1切断予定面91に沿って、アルティック含有基板10を所定間隔で切断する(図7(a))。これによって、図7(b)に示すように、第1の切片30が形成される。この第1の切片30は、アルティック含有基板10の主面10A,10Bに各々対応する主面30A,30B、第1切断予定面91、91に対応する側面30C,30D、及び、アルティック含有基板10の端面10E,10Fに対応する端面30E、30Fを有すると共に、この第1の切片30には、アルティック含有基板10の面取部15に対応する面取部15aが形成されている。
ここでは、例えば、第1の切片30の側面30C,30D間の幅30Wが各々約2.15mmとなるように第1切断予定面91間の距離を設定することができる。なお、アルティック含有基板10から切り出される両端の部材32,32は、廃棄することが好ましい。
次に、図8に示すように、下側研磨パッド70と上側研磨パッド71との間に、第1の切片30を、第1の切片30の側面30C、30Dが下側研磨パッド70、上側研磨パッド71に各々接するように配置して、これらの第1の切片30の両側面30C,30Dを鏡面研磨する。ここでは、例えば、両側面30C,30D間の幅30Wが2.15mm程度にそろうように研磨する。その後、アルカリ溶液で第1の切片30を洗浄する。
続いて、図9(a)に示すように、第1の切片30の一方側の側面30D上に、金属膜40を形成する。ここでは、例えば、膜厚が数nm〜1μm、材料がTi,Au,Cr,Pt等の金属からなる金属膜40をスパッタリング法によって形成できる。引き続いて、図9(b)に示すように、第1の切片30を裏返して、第1の切片30の他方の側面30C上にも、金属膜40と同様の金属膜42を形成する。
次に、第1の切片30における面取部15aが形成されている側の端部において、第1の切片30を第1の切片30の長手方向に直角な方向に切断し、面取部15aを有する部分を除去する(図10)。
続いて、図11(a)に示すように、第1の切片30を、第1の切片30の主面30A(アルティック含有基板10の主面10Aに対応する面)に平行な複数の第2切断予定面92に沿って切断して、図11(b)に示すように第2の切片60を得る。
ここで、第1の切片30の切断方法について説明する。
まず、図12(a)に示すように、ダイサーのダイシングブレードDBにより、第1の切片30及び金属膜42を第2切断予定面92に沿って第1の切片30の側面30C側から厚み方向での途中部分(例えば、厚み方向の略中央部分)まで順次切削する。これにより、第1の切片30には側面30C側から伸びる切り込み溝形成されて、第2切断予定面92に沿って切削残り部分が生じることとなる。その後、図12(b)に示すように、第1の切片30の切削残り部分及び金属膜40を第1の切片30の側面30D側から第2切断予定面92に沿って順次切削し、切断する。これにより、第1の切片30が切断されて、第2の切片60が得られることとなる。なお、隣接する第2切断予定面92の間隔(切り上がり厚み)は、0.05mm以上である。
得られた第2の切片60は、第2切断予定面92に対応する主面50A、50Bと、長手方向に延びる側面50C、50Dと、長手方向の両端の端面50E,50Fを有しアルティック含有基板10から形成された矩形平板状のベース50と、ベース50の側面50C上に形成された金属膜42aと、ベース50の側面50D上に形成された金属膜40aとを有することとなる。また、第2の切片60の主面50Aと主面50Bとの間隔50Wは、第1の切片30の幅30Wよりも狭くなっている。
続いて、第2の切片60の主面50A上にパターニングされた金属膜65を形成して、図3に示すスペーサ103を完成させる。ここでは、例えば、この主面50Aを洗浄し、続いて、この主面50A上にスパッタリング法によってTi,Au,Cr,Pt等の金属膜を100nm堆積し、ドライエッチング用のレジストパターンを金属膜上に形成した後、レジストパターンをマスクとしてイオンミリングによって当該金属膜をエッチングし、パターニングされた金属膜65を形成することができる。
以上の工程により、本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサ103が完成する。そして、このようなスペーサ103は、金属膜42a、金属膜40aが、平面パネルディスプレイにおける背板201、面板101に各々接するようにして、背板201と面板101との間に設けられることとなる。
このスペーサ103は高強度、高硬度のセラミックであるアルティックを含有することで、圧縮力による変形に耐えることができる。また、アルティックを含んでいるので、強度、温度、伝導率等の観点から、アルミナのみからなるスペーサに比較して、好適な平面パネルディスプレイを製造することができる。このような平面パネルディスプレイでは、画像内の面内輝度変化や歪みを著しく低減させることができる。
また、上述のようにしてアルティック含有基板を製造すると、板厚方向の中心付近にカーボンが析出し易く、板厚方向中心付近の比抵抗値が、板厚方向両端部の比抵抗値よりも高くなりやすい。なお、板厚方向中心付近においてカーボンが析出しやすくなることに関する詳細な理由は不明であるが、例えば、アルティックを焼結させる際に発生することがあるCOガス等が、板厚方向の中心部では基板から外部に抜け難くなること等が考えられる。
ところが、本実施形態においては、アルティック含有基板10を、アルティック含有基板10の主面と各々直交し、かつ、互いに平行な2つの第1切断予定面91に沿って切断して第1の切片30を形成し、さらに、この第1の切片30を、第1の切片30におけるアルティック含有基板10の主面10Aに対応する主面30Aに各々平行な2つの第2切断予定面92に沿って切断して第2の切片60を得ている。
これによれば、アルティック含有基板10がこの基板10の厚み方向に複数に分割されて、アルティック含有基板10の厚みよりも薄い厚みを有する第2の切片60が形成されることとなる。したがって、アルティック含有基板10の厚み方向に比抵抗値の分布が生じている場合であっても、この基板10を基板10の厚み方向に複数に分割することなく単に基板10の幅方向に分割することによってスペーサとしての切片を形成する場合に比して、第2の切片60における比抵抗値のバラツキが低減されている。このため、このような第2の切片60に基づくスペーサ103を平面パネルディスプレイのスペーサとして用いることにより、平面パネルディスプレイにおける電子線の偏向が抑制されて画像のにじみが低減されている。
また、本実施形態においては、図11(a)における第2切断予定面92に沿って第1の切片30を切断する前に、さらに、第1の切片30における第1切断予定面91に対応する側面30C,30Dに金属膜40,42を各々形成している。
このため、第2切断予定面92に沿って第1の切片30を切断することにより、第2の切片60における金属膜40a、42aを容易に形成することができる。このため、第2の切片60を形成した後にこの第2の切片60の両側面50C,50Dに金属膜42a,40aを形成する場合に比べて、製造コストが削減される。
ここで、この金属膜40a,42aは、第2切断予定面92に沿う切断工程の前に形成された金属膜40,42の一部分である。この金属膜40a、42aは、背板201及び面板101との接触抵抗の面内不均一性等を低減させ、スペーサ全体としての抵抗率、導電率の設定に寄与する。
また、上述のスペーサ103は直方体であるが、これは厚み方向及び長手方向を含む平面に平行な主面50Aを有し、この主面50A上にパターニングされた金属膜65を有している。このパターンは内部電界分布を所望の分布に規定するものである。
また、本実施形態における第1の切片30の切断方法によれば、第1の切片30をその両側面30C,30D側から切削することにより当該第1の切片30が切断されるので、切断される第1の切片30は厚み方向での途中部分で分離されることとなる。この結果、第1の切片30を切断することにより得られた第2の切片60にクラックが発生するのを抑制できる。
また、上記切断方法によれば、隣接する第2切断予定面92の間隔が狭い場合でも、第1の切片30を適切に切断して、分離することができる。なお、第1の切片30は「MgO、TiO、Mg、ZrO」よりなる群から選ばれる少なくとも一種の物質を含むことにより硬脆性を有することとなるが、上記切断方法によれば、クラックの発生を抑制して、第1の切片30を適切に切断して、分離することができる。
本発明に係る焼結体の切断方法による効果を確認する試験を行った。試験としては、以下の実施例1及び比較例1において、Al、TiC及びMgOをそれぞれ所定の割合で含む焼結体を製作し、製作した焼結体を電鋳ブレードにより互いに平行な複数の切断予定面に沿って切断し、クラックの発生の有無等を確認した。なお、電鋳ブレードの厚みは0.07mmであり、その回転速度は15000rpmとした。また、切断速度は、150mm/分とした。また、隣接する切断予定面の間隔(切り上がり厚み)は、0.05mm、0.1mm、0.2mm、0.5mm、1.0mm、及び3.0mmにそれぞれ変更して切断した設定した。
(実施例1)
上記製作した焼結体を各切断予定面に沿って焼結体の一方の面から厚み方向での途中部分まで切削し、その後、焼結体の切削残り部分を焼結体の他方の面から各切断予定面に沿って切断した。切断された焼結体を確認したところ、隣接する切断予定面の間隔の値にかかわらず、クラックの発生は認められなかった。
(比較例1)
上記製作した焼結体を各切断予定面に沿って電鋳ブレードが焼結体の一方の面側から他方の面側に抜けるように切断した。切断された焼結体を確認したところ、隣接する切断予定面の間隔を0.05mm、0.1mm、及び0.2mmとした場合、0.1mm程度のクラックの発生が確認された。また、欠けの発生も確認された。
隣接する切断予定面の間隔を0.5mmとした場合、0.1mm程度のクラックの発生が確認された。なお、欠けの発生は認められなかった。
隣接する切断予定面の間隔を1.0mm及び3.0mmとした場合、0.05mm程度のクラックの発生が確認された。なお、欠けの発生は認められなかった。
以上の結果を図13に示す。このように、焼結体を切断予定面に沿って一方の面から厚み方向での途中部分まで切削し、その後、切削残り部分を他方の面から切断予定面に沿って切断することにより、クラックの発生を抑制できることが確認された。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない
本実施形態に係る平面パネルディスプレイの概略平面図である。 図1におけるII−II線に沿った断面構造を説明するための模式図である。 本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの斜視図である。 図1におけるIV−IV線に沿った断面構造を説明するための模式図である。 (a)及び(b)は、本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法について説明するための斜視図である。 本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法について説明するための図である。 (a)及び(b)は、本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法について説明するための斜視図である。 本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法について説明するための斜視図である。 (a)及び(b)は、本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法について説明するための斜視図である。 本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法について説明するための斜視図である。 (a)及び(b)は、本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法について説明するための斜視図である。 (a)及び(b)は、本実施形態に係る平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法について説明するための図である。 本発明に係る焼結体の切断方法による効果を確認する試験の結果を示す図表である。
符号の説明
10…アルティック含有基板、30…第1の切片、30A,30B…主面、30C,30D…側面、50…ベース、60…第2の切片、91…第1切断予定面、92…第2切断予定面、103…平面パネルディスプレイ用スペーサ、DB…ダイシングブレード。

Claims (2)

  1. Al及びTiCを含む焼結体を切断予定面に沿って厚み方向に切断する工程を備えており、
    前記切断予定面が、互いに平行に複数存在し、
    隣接する前記切断予定面の間隔が、前記焼結体の厚みよりも狭く設定されており、
    前記工程では、前記焼結体を前記切断予定面に沿って前記焼結体の一方の面側から厚み方向での途中部分まで切削し、前記焼結体の切削残り部分を前記焼結体の他方の面側から前記切断予定面に沿って切断することを特徴とする平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法。
  2. 前記焼結体は、「MgO、TiO、Mg、ZrO」よりなる群から選ばれる少なくとも一種の物質を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の平面パネルディスプレイ用スペーサの製造方法
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