JP3889675B2 - 圧縮機のターミナル保護装置 - Google Patents
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- Motor Or Generator Frames (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
この発明は圧縮機のターミナル保護装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の圧縮機のターミナル保護装置は例えば実公昭６２−６８４６号公報に示されているように構成されている。ここで、この公報を参考に従来例を説明する。図６及び図７において、５０は密閉容器である。５１は密閉容器５０の側壁に貫通して取り付けられたターミナル端子である。５２はターミナル端子５１を囲むように密閉容器５０の外壁に溶接により固定されたターミナルフェンスである。このターミナルフェンスは平板の折曲げ加工により形成され、切欠溝５３，５３を有する上部折曲片５４と、係止孔５５を有する下部折曲片５６と、上部折曲片５４の上方に突出して形成され、かつ、その折曲片５７に吊り下げ用の孔５８を設けた延長部５９とから構成されている。６０はターミナル端子５１に取り付けられた電装部品を覆う合成樹脂製のターミナルカバーで、このターミナルカバーは下部外壁に突起６１を、上部外壁に隆起部６２，６３，６４を夫々一体に形成している。６５はターミナルカバー６０の隆起部６２，６３，６４に嵌合保持されたコ字状の線形バネで、この線形バネはその両端に曲６６，６６が形成され、かつ、夫々の自由端６７，６７が互に隆起部６２，６３の内側に弾性変形可能な如く隆起部６４に装着されている。
【０００３】
この構造の圧縮機のターミナル保護装置ではターミナルカバー６０の下部外壁に設けられた突起６１をターミナルフェンス５２の下部折曲片５６に設けた係止孔５５に挿入した後、ターミナルカバー６０を係止孔５５を支点に回転させ、このターミナルカバーの上部外壁の隆起部６２，６３，６４に嵌合保持された線形バネ６５の曲部６６，６６を自由端６７，６７の弾性変形により、ターミナルフェンス５２の上部折曲片に形成した切欠溝５３，５３に係合してターミナルカバー６０がターミナルフェンス５２にワンタッチで装着できるようにしたものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のターミナルカバー６０は突起６１を支点として回転させてターミナルフェンス５２に取付けるため、ターミナル端子５１に取付けられた電装部品に当らないようにする必要があり、ターミナルカバー６０を必要以上に大きくしなければならず、圧縮機の外形が大きくなる問題があった。
【０００５】
この発明は上記の問題を解決するもので、ターミナルカバーをターミナルフェンスにガイド片の間に挟み込まれる固定クリップで係止する場合、固定クリップが、線形で、かつ、弾力性のあるバネ状のものであっても、その係止する作業を容易になるようにした圧縮機のターミナル保護装置を提供することを目的としたものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明は、密閉容器１と、この容器１に貫通して取付けられるターミナル端子２と、このターミナル端子２を囲むように密閉容器１の外壁に固定されるターミナルフェンス３と、前記ターミナル端子２を覆うようにターミナルフェンス３に装着されるターミナルカバー１１と、このターミナルカバー１１をターミナルフェンス３に固着するコの字状、かつ、線形バネ状の固定クリップ１３と、
前記ターミナルカバー１１の外壁には前記固定クリップ１３が嵌め合わされる２本のガイド片１７、１８が突出して形成されると共に、これらガイド片１７、１８と相対向して突起片１９が突出して形成され、
前記ターミナルフェンス３に形成された折曲片５、６に、前記ガイド片１７、１８及び突起片１９が嵌め合わされる切欠８、９が形成され、
前記ガイド片１８、１９間は、固定クリップ１３の係合部付近の嵌め合わせ部の間隔が他の嵌め合わせ部より狭く形成されているものである。
【０００７】
【作用】
この発明は上記のように構成したことにより、ターミナルカバーの固定クリップを挟み込むガイド片の間の間隔をこの固定クリップの係合部付近で他より狭くし、前記固定クリップの先端を係合部に係止しやすくするとともに、外れにくくしたものである。
【０００８】
【実施例】
この発明は図１乃至図５に示す実施例に基づいて説明する。
【０００９】
図１はこの発明の一実施例を示すターミナルカバーを密閉容器のターミナルフェンスに取付ける分解正面断面図である。図２は同じくターミナルフェンスにターミナルカバーを取付ける分解平面図である、図３は同じくターミナルフェンスにターミナルカバーをクリップで固定した状態を示す平面図である。図４はクリップでターミナルカバーをターミナルフェンスに取付けた状態を示す要部平面拡大図である。図５はこの発明の図３をＡ−Ａ線方向に沿って切断した断面図である。
【００１０】
１は内部に電動圧縮機本体（図示せず）を収納した密閉容器で、この容器の側壁には貫通してターミナル端子２が取付けられている。３はターミナル端子２を囲むように密閉容器１の外壁に溶接により固定されたターミナルフェンスで、このターミナルフェンスは平板の折曲げ加工により形成され、密閉容器１に固定されたベース板４と、このベース板の上端を折曲げた上部折曲片５と、下端を折曲げた下部折曲片６と、上部折曲片５の中央部を上方に切り起こして形成された延長部７とから構成されている。上部折曲片５には延長部７を切り起こしたことでコ字状の切欠８が形成されている。下部折曲片６にはスリット状の切欠９が形成されている。延長部７には釣り下げ用の孔１０が形成されている。
【００１１】
１１はターミナル端子２に取付けられた起動リレーやプロテクタ等の電装部品１２を覆うターミナルカバーで、このターミナルカバーは合成樹脂で形成されている。そして、ターミナルカバー１１はターミナルフェンス３の上部折曲片５と下部折曲片６との間に嵌め合されてターミナルフェンス３に線形バネ状の固定クリップ１３で固定されている。
【００１２】
固定クリップ１３は先端を折曲げて形成された曲片１４，１４を上部折曲片５と下部折曲片６とに形成した係止部１５、１６に係止させてターミナルカバー１１をターミナルフェンス３に固定している。係止部１５は上部折曲片５のコ字状の切欠８に開口し、かつ、係止部１６は下部折曲片６のスリット状の切欠９に開口して形成されている。
【００１３】
ターミナルカバー１１の外壁には上下方向の略全長に延びる固定クリップ１３を挟み込む２本のガイド片１７，１８が平行に突出して形成されている。これらのガイド片のうち、一方のガイド片１８は他方のガイド片１７より長く形成されている。また、ターミナルカバー１１の上部外壁にはガイド片１８と相対向して平行に突起片１９が突出して形成されている。
【００１４】
上部折曲片５の切欠８にはガイド片１８と突起片１９とがこの折曲片に接触して嵌め合わされている。下部折曲片６の切欠９にはガイド片１８の他端がこの折曲片に接触して嵌め合わされている。
【００１５】
ガイド片１８には固定クリップ１３を挟み込むガイド片１７との間の間隔をこの固定クリップの係合部１５，１６の近くで他より狭くする凸部２０，２０がターミナルフェンス３の外側に位置するように設けられている。
【００１６】
このように構成された圧縮機のターミナル保護装置において、ターミナルカバー１１はガイド片１８と突起片１９とを上部折曲片５の切欠８と下部折曲片６の切欠９とに挿入した後、固定クリップ１３の曲片１４，１４を係止部１５，１６に係止してターミナルフェンス３に固定される。そして、ターミナルカバー１１はガイド片１８の先端と突起片１９とで案内しながら平行に移動させてターミナルフェンス３に取付けるようにされている。このことから、ターミナルカバー１１は電装部品１２の大きさより僅かに大きく形成するだけでこの電装部品を傷付けることなくターミナルフェンス３に固定できるようにされている。
【００１７】
ターミナルフェンス３に取付けられたターミナルカバー１１は上部外壁のガイド片１８の先端と突起片１９とを上部折曲片５の切欠８に嵌め合わせることにより、横方向の力を受けてもターミナルフェンス３から外れないようにされている。
【００１８】
上部折曲片５と下部折曲片６とは固定クリップ１３の曲片１４，１４を係止する係止部１５，１６を切欠８，９に開口するように切欠いて形成することにより、この係止部の成形時の応力を逃がすことができ、ターミナルフェンス３を成形する時の歪みを抑えることができるようにしている。しかも、係止部１５，１６はガイド片１８で開口を塞ぐことにより、固定クリップ１３の曲片１４，１４が横方向に抜け出さないようにされている。
【００１９】
固定クリップ１３を挟み込むガイド片１７，１８は切り起こして形成された延長部７側を長くすることにより、固定クリップ１３の取付時に延長部７が邪魔にならないようにしている。
【００２０】
また、ガイド片１８は固定クリップ１３の先端が嵌め合わされるターミナルフェンス３の係合部１５，１６付近にガイド片１７との間の間隔を他より狭くさせる凸部２０，２０を設けることにより、固定クリップ１３の先端の曲片１４，１４を係合部１５，１６に係止しやすくするとともに、係止後にこの係合部から曲片１４，１４が外れにくくしている。更に、ガイド片１７とガイド片１８との間は固定クリップ１３の曲片１４，１４の近くのみを狭くさせることにより、固定クリップ１３がターミナルカバー１１のガイド片１７，１８の間に入りにくくなることもないようにされている。
【００２１】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、ターミナルカバーの外壁には、コの字状をした線形バネ状の固定クリップが嵌め合わされる２本の突出したガイド片があり、それぞれのガイド片は、固定クリップの係合部付近の嵌め合わせ部の間隔が他の嵌め合わせ部より狭く形成されているのである。したがって、ターミナルカバーの外壁のガイド片の間に、固定クリップ１３を挟み込む場合、固定クリップが線形で、かつ、弾力性があるために、その曲片１４，１４同士がやや近づく方向に作用し、かつ、固定クリップを挟み込むときの手元がぐらついていて、クリップをターミナルカバーの外壁に正確に挟み込みずらくても、本発明の場合、固定クリップ１３の先端部にある曲片１４，１４を広げ、その曲片１４，１４を、突出したガイド片の広い部分より狭い部分に向かって容易に滑らせることができるのである。その結果、２本のガイド片の間に固定クリップ１３を容易、かつ、確実に挟み込むことができ、固定クリップの曲片１４，１４は係止部１５，１６に係合され、固定クリップの係止部での引っ掛け強度を強くできるのである。
このように、本発明によれば、コの字状の固定クリップが線形で、かつ、弾力性があるために、その曲片１４，１４同士が近づく方向に作用し、かつ、手元がぐらつくようなことがあっても、固定クリップのターミナルカバーへの挟み込みの作業が容易にできるのである。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施例を示すターミナルカバーを密閉容器のターミナルフェンスに取付ける分解正面断面図である。
【図２】この発明のターミナルフェンスにターミナルカバーを取付ける分解平面図である。
【図３】この発明のターミナルフェンスにターミナルカバーをクリップで固定した状態を示す平面図である。
【図４】この発明のクリップでターミナルカバーをターミナルフェンスに取付けた状態を示す要部拡大平面図である。
【図５】この発明の図３をＡ−Ａ線方向に沿って切断した断面図である。
【図６】従来のターミナルフェンスにターミナルカバーを取付ける状態を示す一部切欠分解正面断面図である。
【図７】従来のターミナルフェンスにターミナルカバーを取付ける分解平面図である。
【符号の説明】
１ 密閉容器
２ ターミナル端子
３ ターミナルフェンス
１１ ターミナルカバー
１３ 固定クリップ
１７，１８ ガイド片
２０ 凸部
【産業上の利用分野】
この発明は圧縮機のターミナル保護装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の圧縮機のターミナル保護装置は例えば実公昭６２−６８４６号公報に示されているように構成されている。ここで、この公報を参考に従来例を説明する。図６及び図７において、５０は密閉容器である。５１は密閉容器５０の側壁に貫通して取り付けられたターミナル端子である。５２はターミナル端子５１を囲むように密閉容器５０の外壁に溶接により固定されたターミナルフェンスである。このターミナルフェンスは平板の折曲げ加工により形成され、切欠溝５３，５３を有する上部折曲片５４と、係止孔５５を有する下部折曲片５６と、上部折曲片５４の上方に突出して形成され、かつ、その折曲片５７に吊り下げ用の孔５８を設けた延長部５９とから構成されている。６０はターミナル端子５１に取り付けられた電装部品を覆う合成樹脂製のターミナルカバーで、このターミナルカバーは下部外壁に突起６１を、上部外壁に隆起部６２，６３，６４を夫々一体に形成している。６５はターミナルカバー６０の隆起部６２，６３，６４に嵌合保持されたコ字状の線形バネで、この線形バネはその両端に曲６６，６６が形成され、かつ、夫々の自由端６７，６７が互に隆起部６２，６３の内側に弾性変形可能な如く隆起部６４に装着されている。
【０００３】
この構造の圧縮機のターミナル保護装置ではターミナルカバー６０の下部外壁に設けられた突起６１をターミナルフェンス５２の下部折曲片５６に設けた係止孔５５に挿入した後、ターミナルカバー６０を係止孔５５を支点に回転させ、このターミナルカバーの上部外壁の隆起部６２，６３，６４に嵌合保持された線形バネ６５の曲部６６，６６を自由端６７，６７の弾性変形により、ターミナルフェンス５２の上部折曲片に形成した切欠溝５３，５３に係合してターミナルカバー６０がターミナルフェンス５２にワンタッチで装着できるようにしたものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のターミナルカバー６０は突起６１を支点として回転させてターミナルフェンス５２に取付けるため、ターミナル端子５１に取付けられた電装部品に当らないようにする必要があり、ターミナルカバー６０を必要以上に大きくしなければならず、圧縮機の外形が大きくなる問題があった。
【０００５】
この発明は上記の問題を解決するもので、ターミナルカバーをターミナルフェンスにガイド片の間に挟み込まれる固定クリップで係止する場合、固定クリップが、線形で、かつ、弾力性のあるバネ状のものであっても、その係止する作業を容易になるようにした圧縮機のターミナル保護装置を提供することを目的としたものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明は、密閉容器１と、この容器１に貫通して取付けられるターミナル端子２と、このターミナル端子２を囲むように密閉容器１の外壁に固定されるターミナルフェンス３と、前記ターミナル端子２を覆うようにターミナルフェンス３に装着されるターミナルカバー１１と、このターミナルカバー１１をターミナルフェンス３に固着するコの字状、かつ、線形バネ状の固定クリップ１３と、
前記ターミナルカバー１１の外壁には前記固定クリップ１３が嵌め合わされる２本のガイド片１７、１８が突出して形成されると共に、これらガイド片１７、１８と相対向して突起片１９が突出して形成され、
前記ターミナルフェンス３に形成された折曲片５、６に、前記ガイド片１７、１８及び突起片１９が嵌め合わされる切欠８、９が形成され、
前記ガイド片１８、１９間は、固定クリップ１３の係合部付近の嵌め合わせ部の間隔が他の嵌め合わせ部より狭く形成されているものである。
【０００７】
【作用】
この発明は上記のように構成したことにより、ターミナルカバーの固定クリップを挟み込むガイド片の間の間隔をこの固定クリップの係合部付近で他より狭くし、前記固定クリップの先端を係合部に係止しやすくするとともに、外れにくくしたものである。
【０００８】
【実施例】
この発明は図１乃至図５に示す実施例に基づいて説明する。
【０００９】
図１はこの発明の一実施例を示すターミナルカバーを密閉容器のターミナルフェンスに取付ける分解正面断面図である。図２は同じくターミナルフェンスにターミナルカバーを取付ける分解平面図である、図３は同じくターミナルフェンスにターミナルカバーをクリップで固定した状態を示す平面図である。図４はクリップでターミナルカバーをターミナルフェンスに取付けた状態を示す要部平面拡大図である。図５はこの発明の図３をＡ−Ａ線方向に沿って切断した断面図である。
【００１０】
１は内部に電動圧縮機本体（図示せず）を収納した密閉容器で、この容器の側壁には貫通してターミナル端子２が取付けられている。３はターミナル端子２を囲むように密閉容器１の外壁に溶接により固定されたターミナルフェンスで、このターミナルフェンスは平板の折曲げ加工により形成され、密閉容器１に固定されたベース板４と、このベース板の上端を折曲げた上部折曲片５と、下端を折曲げた下部折曲片６と、上部折曲片５の中央部を上方に切り起こして形成された延長部７とから構成されている。上部折曲片５には延長部７を切り起こしたことでコ字状の切欠８が形成されている。下部折曲片６にはスリット状の切欠９が形成されている。延長部７には釣り下げ用の孔１０が形成されている。
【００１１】
１１はターミナル端子２に取付けられた起動リレーやプロテクタ等の電装部品１２を覆うターミナルカバーで、このターミナルカバーは合成樹脂で形成されている。そして、ターミナルカバー１１はターミナルフェンス３の上部折曲片５と下部折曲片６との間に嵌め合されてターミナルフェンス３に線形バネ状の固定クリップ１３で固定されている。
【００１２】
固定クリップ１３は先端を折曲げて形成された曲片１４，１４を上部折曲片５と下部折曲片６とに形成した係止部１５、１６に係止させてターミナルカバー１１をターミナルフェンス３に固定している。係止部１５は上部折曲片５のコ字状の切欠８に開口し、かつ、係止部１６は下部折曲片６のスリット状の切欠９に開口して形成されている。
【００１３】
ターミナルカバー１１の外壁には上下方向の略全長に延びる固定クリップ１３を挟み込む２本のガイド片１７，１８が平行に突出して形成されている。これらのガイド片のうち、一方のガイド片１８は他方のガイド片１７より長く形成されている。また、ターミナルカバー１１の上部外壁にはガイド片１８と相対向して平行に突起片１９が突出して形成されている。
【００１４】
上部折曲片５の切欠８にはガイド片１８と突起片１９とがこの折曲片に接触して嵌め合わされている。下部折曲片６の切欠９にはガイド片１８の他端がこの折曲片に接触して嵌め合わされている。
【００１５】
ガイド片１８には固定クリップ１３を挟み込むガイド片１７との間の間隔をこの固定クリップの係合部１５，１６の近くで他より狭くする凸部２０，２０がターミナルフェンス３の外側に位置するように設けられている。
【００１６】
このように構成された圧縮機のターミナル保護装置において、ターミナルカバー１１はガイド片１８と突起片１９とを上部折曲片５の切欠８と下部折曲片６の切欠９とに挿入した後、固定クリップ１３の曲片１４，１４を係止部１５，１６に係止してターミナルフェンス３に固定される。そして、ターミナルカバー１１はガイド片１８の先端と突起片１９とで案内しながら平行に移動させてターミナルフェンス３に取付けるようにされている。このことから、ターミナルカバー１１は電装部品１２の大きさより僅かに大きく形成するだけでこの電装部品を傷付けることなくターミナルフェンス３に固定できるようにされている。
【００１７】
ターミナルフェンス３に取付けられたターミナルカバー１１は上部外壁のガイド片１８の先端と突起片１９とを上部折曲片５の切欠８に嵌め合わせることにより、横方向の力を受けてもターミナルフェンス３から外れないようにされている。
【００１８】
上部折曲片５と下部折曲片６とは固定クリップ１３の曲片１４，１４を係止する係止部１５，１６を切欠８，９に開口するように切欠いて形成することにより、この係止部の成形時の応力を逃がすことができ、ターミナルフェンス３を成形する時の歪みを抑えることができるようにしている。しかも、係止部１５，１６はガイド片１８で開口を塞ぐことにより、固定クリップ１３の曲片１４，１４が横方向に抜け出さないようにされている。
【００１９】
固定クリップ１３を挟み込むガイド片１７，１８は切り起こして形成された延長部７側を長くすることにより、固定クリップ１３の取付時に延長部７が邪魔にならないようにしている。
【００２０】
また、ガイド片１８は固定クリップ１３の先端が嵌め合わされるターミナルフェンス３の係合部１５，１６付近にガイド片１７との間の間隔を他より狭くさせる凸部２０，２０を設けることにより、固定クリップ１３の先端の曲片１４，１４を係合部１５，１６に係止しやすくするとともに、係止後にこの係合部から曲片１４，１４が外れにくくしている。更に、ガイド片１７とガイド片１８との間は固定クリップ１３の曲片１４，１４の近くのみを狭くさせることにより、固定クリップ１３がターミナルカバー１１のガイド片１７，１８の間に入りにくくなることもないようにされている。
【００２１】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、ターミナルカバーの外壁には、コの字状をした線形バネ状の固定クリップが嵌め合わされる２本の突出したガイド片があり、それぞれのガイド片は、固定クリップの係合部付近の嵌め合わせ部の間隔が他の嵌め合わせ部より狭く形成されているのである。したがって、ターミナルカバーの外壁のガイド片の間に、固定クリップ１３を挟み込む場合、固定クリップが線形で、かつ、弾力性があるために、その曲片１４，１４同士がやや近づく方向に作用し、かつ、固定クリップを挟み込むときの手元がぐらついていて、クリップをターミナルカバーの外壁に正確に挟み込みずらくても、本発明の場合、固定クリップ１３の先端部にある曲片１４，１４を広げ、その曲片１４，１４を、突出したガイド片の広い部分より狭い部分に向かって容易に滑らせることができるのである。その結果、２本のガイド片の間に固定クリップ１３を容易、かつ、確実に挟み込むことができ、固定クリップの曲片１４，１４は係止部１５，１６に係合され、固定クリップの係止部での引っ掛け強度を強くできるのである。
このように、本発明によれば、コの字状の固定クリップが線形で、かつ、弾力性があるために、その曲片１４，１４同士が近づく方向に作用し、かつ、手元がぐらつくようなことがあっても、固定クリップのターミナルカバーへの挟み込みの作業が容易にできるのである。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施例を示すターミナルカバーを密閉容器のターミナルフェンスに取付ける分解正面断面図である。
【図２】この発明のターミナルフェンスにターミナルカバーを取付ける分解平面図である。
【図３】この発明のターミナルフェンスにターミナルカバーをクリップで固定した状態を示す平面図である。
【図４】この発明のクリップでターミナルカバーをターミナルフェンスに取付けた状態を示す要部拡大平面図である。
【図５】この発明の図３をＡ−Ａ線方向に沿って切断した断面図である。
【図６】従来のターミナルフェンスにターミナルカバーを取付ける状態を示す一部切欠分解正面断面図である。
【図７】従来のターミナルフェンスにターミナルカバーを取付ける分解平面図である。
【符号の説明】
１ 密閉容器
２ ターミナル端子
３ ターミナルフェンス
１１ ターミナルカバー
１３ 固定クリップ
１７，１８ ガイド片
２０ 凸部
Claims (1)
- 密閉容器１と、この容器１に貫通して取付けられるターミナル端子２と、このターミナル端子２を囲むように密閉容器１の外壁に固定されるターミナルフェンス３と、前記ターミナル端子２を覆うようにターミナルフェンス３に装着されるターミナルカバー１１と、このターミナルカバー１１をターミナルフェンス３に固着するコの字状、かつ、線形バネ状の固定クリップ１３と、
前記ターミナルカバー１１の外壁には前記固定クリップ１３が嵌め合わされる２本のガイド片１７、１８が突出して形成されると共に、これらガイド片１７、１８と相対向して突起片１９が突出して形成され、
前記ターミナルフェンス３に形成された折曲片５、６に、前記ガイド片１７、１８及び突起片１９が嵌め合わされる切欠８、９が形成され、
前記ガイド片１８、１９間は、固定クリップ１３の係合部付近の嵌め合わせ部の間隔が他の嵌め合わせ部より狭く形成されていることを特徴とする圧縮機のターミナル保護装置。
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| JP2002184332A JP3889675B2 (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | 圧縮機のターミナル保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2002184332A JP3889675B2 (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | 圧縮機のターミナル保護装置 |
Related Parent Applications (1)
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| JP26861792A Division JPH06121485A (ja) | 1992-10-07 | 1992-10-07 | 圧縮機のターミナル保護装置 |
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| JP3889675B2 true JP3889675B2 (ja) | 2007-03-07 |
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ID=19195400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002184332A Expired - Lifetime JP3889675B2 (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | 圧縮機のターミナル保護装置 |
Country Status (1)
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2002
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