JP3889514B2 - 空気調和システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、同一空間に複数の室内機を設置し、これらの室内機を統合管理する空気調和システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
各部屋ごとに1台の室内機が設置される場合、室内温度は室内機または室内の適当な場所に取り付けられた温度センサで検出され、この検出された値に基づいて温度制御を行う。温度センサの置かれている位置が温度制御を行うための重要な要素を占めているため、温度センサの設置場所の選定が快適な空調の重要な選択肢の1つである。
【0003】
室内機を同一空間に複数台設置する場合、温度センサはそれぞれ室内機に対応した信号を入力し、各室内機がそれぞれ温度センサのある位置の室内温度を検出して温度制御を行うことになる。このような空調が、広い事務所のような場所において行われるとき、個々の室内機は、人の動きやドアの開閉状況等によっても変わるが、また、他の室内機がサーモスタットを入/切したり、隣り合う室内機の空調が互いに影響しても変わることになる。このような場合、室内機によっては頻繁にサーモスタットの入/切を繰り返したり、あるいは、サーモスタットがなかなか入らないという問題が出てくることがあった。このような室内機の運転の不均衡は、一部の区域だけに冷え過ぎや調温不足などの温度ムラが生じ、事務所全体の温度が均一にならないため快適性を損なうことがあった。
【0004】
従来、この温度ムラを解消する対策の一つとして、各室内機間に配線を渡らせ、室内機の1つを親機とし、残りの室内機を子機として親機の温度センサで検出した検出温度に基づいて全室内機のサーモスタットの入/切を行っていた。これをグループ制御といっているが、このグループ制御には室内機の制御台数に制限があったり、また、温度制御が親機の温度センサの位置によって調温が変わるため、親機温度センサの設置場所が快適な空調に極めて重要な要素となったり、完全な温度ムラの解消ができないものであった。さらにグループ制御を行うためには集中コントロール装置といった特別な機器を設置しなくてはならずコストアップにもなるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点を解決するために、本発明の目的は、同一空間に複数台の室内機を設置して空調する際、その空間をより均一な温度分布にし、設置された室内機が協動して空調空間全体の快適性を向上させることにある。また、各室内機の温度制御を個別に行いながらも、全体の室内機の運転状態にはある程度の一体感のある制御を行うことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、温度センサと入/切を行うサーモスタットとを個別に備えた複数の室内機を同一空間に設置した空気調和システムにおいて、各室内機はサーモスタットの状態及び温度センサの検出した温度値と設定温度値との温度差に基づく制御領域に応じて自室内機のサーモスタットの入/切を制御する制御器を備え、前記制御領域は前記制御器が自室内機のサーモスタットを入れる入領域と、自室内機のサーモスタットを切る切領域と、他室内機がどの制御領域にあるかを参照して自室内機のサーモスタットを入/切させる参照領域とからなることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の空気調和システムにおいて、前記制御器は自室内機が参照領域にあるとき、他室内機が入領域にあれば自室内機のサーモスタットを入れ、他室内機が切領域にあれば自室内機のサーモスタットを切ることを特徴とする。
【0010】
請求項1と請求項2の発明によれば、サーモスタットの入または切に入る前のときに、他室内機の制御領域がどの状態にあるかを調べ、自室内機のサーモスタットの入/切するタイミングを変更する。例えば、冷房運転時に室内温度の低下に伴い入領域から参照領域になった場合に、他室内機がどの制御領域にあるかを参照して、他室内機が入領域にあり運転をしている場合には運転が継続され、他室内機が切領域にあり運転を停止している場合には運転が停止される。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1または2の空気調和システムにおいて、前記制御器は前記同一空間内の特定区域内に設置された自室内機が参照状態にあるとき、前記特定区域内の他室内機がどの制御領域にあるかを参照することを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明によれば、同一空間であっても人の出入りの多い区域、熱を発生する機器が設置された区域等同じような室内温度変化の傾向を示す区域ごとに分割し、各区域ごとに室内機を連携して、その区域の温度変化に対応した空気調和機の入/切をさせることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は広い事務所などを3組のマルチ型空気調和機で空調する構成を模式的に示した空気調和システムの図である。マルチ型空気調和機は1台の室外機に複数台の室内機が接続されたマルチのユニットであり、室外機に3台の室内機の組み合わされたものを図示している。1A、1B、1Cは室外機で、2A〜2Iは室内機を示す。室外機1Aと室内機2A、2B、2Cとは、冷媒配管3で接続され、これらの配管内3を冷媒が循環する。同様に室外機1Bと室内機2D、2E、2F、室外機1Cと室内機2G、2H、2Iとが冷媒配管3で接続される。
【0015】
各室外機1A〜1Cは圧縮機、熱交換器、四方弁及びこれらを制御する制御器17Cを備えている。
【0016】
各室内機2A〜2Iは配管接続された室外機1A〜1Cから冷媒が供給される熱交換器、ファン、電子膨張弁、室内温度検出用の温度センサ、運転を入/切するサーモスタット及びこれらを制御する制御器16を備えている。室内機2A〜2Iの機体には、室内空気を吸い込む吸込口と、熱交換した冷温風を室内に送風する吹出口とが形成され、室内空気はファンの駆動により吸込口から機内に吸い込まれ、室内熱交換器で熱交換された後、吹出口から室内へ送風される。温度センサは吸込口に設けられ吸い込んだ室内の空気温度を検出する。
【0017】
室外機1A〜1Cと室内機2A〜2Iとは配線4が施されると共に室外機1A〜1C間には配線5が施され、各制御器17A〜17C、16A〜16I間で制御信号のやり取りが行われる。
【0018】
室外機1A〜1Cの制御器17A〜17Cは配管接続された室内機2A〜2Iの制御器16A〜16Iから空調負荷を示す信号を受信し、受信された信号に基づいて圧縮機の制御を行う。圧縮機から吐出された冷媒が冷媒回路内を循環することによって各室内機周辺の空調が行われる。各室内機2A〜2Iがそれぞれの設置された周辺の空調を行うことによって部屋全体が空調される。
【0019】
10は空気調和される室全体の空間、11はその内側の広い空間、12は入口付近の空間、13は入口である。
【0020】
ここで、これらの同一の空間10に設置された室内機2A〜2Iは、それぞれ個々に温度センサで室内の空気温度を検出し温度制御をする場合、結果的に空間全体10の空気調和が均一で快適な温度制御をしているかどうかわからない。
【0021】
事務所などの広い空間を持つ部屋の場合、この部屋は単なる壁で囲まれた大きな空間ではなく、ブラインドのある窓、人の出入りするドア、換気扇のついた壁、照明器具のついた天井などがあり、内部には机、電気スタンド、いす、パソコン、複写機、ついたて、書棚などさまざまな用具が置いてあり、空調する対象とすれば、細かい区域に仕切られた条件の違う多くの空間であるといっても良い。これらの空間のいくつかについて室温の変化を調べてみると、発熱する機器の付近、人の出入りの激しいドアの付近、日中に日差しの入る窓際、北壁に面した空間や部屋の中央付近といった区域によって、室温の変化に違いがある。また、同じような区域でも、ついたてや書類棚で囲まれたところと比較的広い空間を持つ区域とでは、空気の流れが違って、室温の示す傾向が違う。例えば、ホテルやクラブ等のラウンジでは、入口13付近は人の出入りが多く、その区域の空気温度は絶えず変化し、そこに設置された室内機2がフル稼動してもなかなか設定温度を保つことが難しい場合がある。また、内側の広い空間11では空気温度の変化が少なく、室内温度が安定している場合がある。
【0022】
このような時、入口13では、入口に設置された室内機2Iだけではなく、入口付近に設置された室内機2F、2Hを一緒に連携して運転させれば、入口13付近を大能力の室内機で空気調和するのと同じようになり、入口13の室内温度を外からの温度の変化に早く対応でき、入口付近の温度を快適に保つことができる。内側の空間11では室内の空気温度の変化が少ないのに必要以上に室内機2A、2B、2C、2D、2E、2Gが運転されると、ハンチングや室内機の入/切のディファレンシャルによって室内温度の安定性を欠き、また、非経済的運転になってしまう。これら似た温度傾向を持つ区域を一緒にし、複数の室内機を一まとめにしてマルチ型空気調和機の室外機が別であっても類似の区域に置かれた室内機は、全体として一体感のある温度制御を行う。
【0023】
このため、室内機2A〜2Iを類似の区域毎にグループ分けする空間設定を行う。区域11に設置された室内機2A、2B、2C、2D、2E、2Gを1グループとし、各制御器16A、16B、16C、16D、16E、16Gに空間設定1を設定する。同様に区域12に設置された室内機2F、2H、2Iの各制御器16F、16H、16Iに空間設定2を設定する。各制御器16A〜16Iは同一の空間設定された室内機間で配線4,5を介した通信により温度制御をおこなう。
【0024】
各室内機2A〜2Iに設けられた温度センサで検出された温度値信号は自室内機の制御器16A〜16Iに送られる。各制御器16A〜16Iは検出された室内温度値と調和設定温度値との差温値及びサーモスタットの状態に基づく制御領域に応じて室内機2A〜2Iのサーモスタットの入/切を制御する。差温値は、冷房運転時は室内温度−設定温度であり、暖房運転時は設定温度−室内温度である。
【0025】
制御領域は、制御器16A〜16Iが自室内機2A〜2Iのサーモスタットを入れる入領域と、自室内機のサーモスタットを切る切領域と、他室内機がどの制御領域にあるかを参照して自室内機のサーモスタットを入/切させる参照領域とからなる。サーモスタットが入状態の場合には、差温値が−1.2度Cより小さいときは切領域、−1.2〜−0.7度Cのときは切温度参照領域、−07度Cより大きいとき入領域となり、サーモスタットが切状態の場合には、差温値が0.7度Cより小さいときは切領域、0.7〜1.2度Cのときは入温度参照領域、1.2度Cより大きいとき入領域となる。
【0026】
制御器16A〜16Iにおけるサーモスタットの入/切の制御の判断を図3の表に従い説明する。
【0027】
ここで、自室内機とは本発明の説明のために、多数の室内機の中から任意に選択された室内機であり、室内機の運転状態を説明するための中心となる室内機を指称し、他室内機とは自室内機に運転状態の信号を与える自室内機以外の室内機を指称する。
【0028】
表は他室内機の制御領域に対応した自室内機の各制御領域におけるサーモスタットの入/切の関係を示している。
【0029】
制御器16A〜16Iは、自室内機が入領域にあれば、自室内機の設定された室内の区域は、室温と設定温度との差が十分に大きく、多数の他室内機が設置されている室とはいえ、他室内機の状態を調べるまでもなく、独自の判断として、自室内機のサーモスタットを入れて空気調和運転を行う。逆に自室内機が切領域にあれば、自室内機の設定された室内の区域は、室温と設定温度との差は空調運転を必要とされない値であるので、他室内機の状態を調べるまでもなく、独自の判断として、自室内機のサーモスタットの切り、空気調和運転を停止する。
【0030】
切温度参照領域は自室内機が空気調和運転してきた後に、室温が設定温度を大きく越えて空調が進んでいることを示す領域であり、この領域においては、自室内機の制御器は同じ空調区域にある他室内機の運転と協調して空調運転の継続か停止かを判断する。
【0031】
すなわち、自室内機の制御器は、他室内機が入領域(空調運転中)にあれば、自室内機の周囲の温度が設定温度を越えて空調がなされているとはいえ、空調区域全体とすれば室内温度が設定温度には未だ至っていないと判断して、自室内機はこのような他室内機の状態をもとにサーモスタット入状態(運転)を継続させる。他室内機が切温度参照領域であれば、自室内機の周囲の温度が設定温度を越えて空調がなされており、空調区域全体としても室内温度が設定温度に至っており、空調運転をしているとはいえ運転停止の準備をすべき他室内機の状態であるので、自室内機はこのような他室内機の状態をもとにサーモスタットを切状態(運転停止)とする。他室内機のが切領域(空調運転停止中)であれば、自室内機の周囲の温度は前述のように空調区域全体として室内温度と設定温度との差がほとんど無く運転の継続か停止かを判断する状態にあるので、自室内機は他室内機の状態をもとにサーモスタットを切状態(運転停止)とする。他室内機が入温度参照領域であれば、自室内機の周囲の温度だけは設定温度を越えて空調がなされているとはいえ、他室内機が空調をしている区域とすれば設定温度から外れ、空調運転の開始を求められつつあるということであるので、自室内機はこのような他室内機の状態をもとにサーモスタットを入状態(運転)を継続させる。
【0032】
入温度参照領域は、自室内機が空気調和運転を停止してきた後に、室温が設定温度を大きく越えて空調が必要になり始めたことを示す領域であり、この領域においては、自室内機の制御器は同じ空間設定された他室内機の運転と協調して空調運転を開始するかどうかを判断する。
【0033】
すなわち、他室内機のサーモスタットが入状態(空調運転中)であれば、自室内機の周囲の温度が設定温度と少しずれて空調の必要が自室内機付近では感じられていて、空調区域全体としても室内温度が設定温度には未だ至っていない温度差ということで、他室内機は空調運転している状態であるので、自室内機はこのような他室内機の状態をもとにサーモスタットを入状態(運転開始)とする。他室内機が切温度参照領域であれば、自室内機の周囲の温度が設定温度と少しずれて空調の必要が自室内機付近では感じられているのではあるが、空調区域全体とすれば設定温度を越え空調運転の停止をもとめられつつあるので、自室内機の制御器はこのような他室内機の状態をもとにサーモスタットの切状態(運転停止)を継続とさせる。他室内機が切領域(空調運転停止中)であれば、自室内機の周囲の温度が設定温度と少しずれて空調の必要が自室内機付近では感じられているのではあるが、空調区域全体とすれば設定温度に至って運転を停止しているという他室内機の状態であるので、自室内機の制御器はこのような他室内機の状態をもとにサーモスタットの切状態(運転停止)を継続させる。他室内機が入温度参照領域であれば、自室内機の周囲が設定温度と少しずれて空調の必要が自室内機付近では感じられており、空調区域全体としても設定温度から少しずれて他室内機においても空調の必要が求められつつあるので、自室内機の制御器はこのような他室内機の信号をもとにサーモスタットを入状態(運転開始)とする。
【0034】
図2に室内機の冷房運転状態における室内の空気温度と室内機の調和設定温度との差温の変化のグラフの一例を示す。縦軸に設定温度と室内温度との差温値、横軸に経過時間を示している。実線はサーモスタットが入状態、点線はサーモスタットが切状態であることを示す。
【0035】
冷房運転が開始(点A)されると、制御領域が入領域にあるので、制御器はサーモスタットを入れ冷房が開始されて室内温度は下がる。冷房運転を続けて室内温度が設定温度よりも0.7度C下がる(点B)と制御領域は切温度参照領域になり、制御器は同じ領域の他室内機の状態を参照して冷房運転の継続または停止の判断をする。室内温度が設定温度よりも0.7〜1.2度C下がった切温度参照領域では空気調和の運転停止(切)、または運転継続(入)の切替えのタイミングの待機状態にある。
【0036】
室内温度が設定温度よりも1.2度C下がる(点C)と、切領域になり、制御器はサーモスタットを切って冷房運転は止まる。ここから室内温度が設定温度よりも0.7度C上がる(点D)までの間がサーモスタット切領域となる。
【0037】
室内温度が設定温度よりも0.7度C上がり1.2度までの入温度参照領域では、空気調和機の運転を開始(入)または運転停止継続(切)のタイミングの待機状態にある。室内温度が設定温度よりも1.2度C上がる(点E)と、サーモスタット入領域となり、制御器はサーモスタットを入れ、冷房運転を開始する。尚、冷房運転で説明したが考え方は暖房運転でも同様である。
【0038】
このように、本発明では、従来の温度設定とは異なり、温度参照領域を設けたことで他の室内機、すなわち、他の温度センサが検出した室内温度を参考に照らし合わせて自室内機の運転制御を決定しているので、同一区域内にある複数の室内機、ときには多数の室内機が一体感をもって区域内の空調をすることができ、各室内機はそれぞれが備えているサーモスタットによる個別温度制御でありながら1つのグループとしての温度制御を行っているような空調を行うことができる。
【0039】
以上自室内機の運転制御を中心にして、説明したが、この制御における自室内機とか他室内機というのは同じ区域(図1であれば11または12)に設置された室内機のことである。また、自室内機とは上述のように運転制御の判断しているすべての室内機であり、この自室内機と同じ区域にある自室内機以外のすべての他室内機は運転制御の判断の上で他室内機に位置づけられている。
【0040】
この場合に同一区域内に多数の室内機があるときは自室内機の運転制御に対して、複数の他室内機が参照対象となる、このときの自室内機の運転の判断は、複数の他室内機の内の1台でも図3の状態にあれば、自室内機は図3で説明した運転をする。複数の他室内機があるときに他室内機が矛盾なく図3で示した状態にあるという保証はないが、図1に関連して説明したように、区域11,12の設定は室内温度の変化が同じ傾向を示す空間ごとに区切った設定をしているので他室内機がまったく矛盾した反対状態にあることは希であり、仮にこのような状態が生じたとき自室内機は運転または停止を継続させることによって区域の調温状態が安定して矛盾が解消される。できることであれば、空間設定時にこのような矛盾や極端に違う温度変化を示すことがほとんど無いように室内温度の示す傾向が同じもの同士を同一空調区域になるように設定をするのが好ましい。
【0041】
空間設定は複数の区域に別けて区域ごとに温度制御を行っていて、区域ごとの温度分布の均一化を図っているが、区域ごとの温度分布の均一化が図れれば、全体の空間を通してみた場合も同様に均一な温度分布になり、快適な空調を行なうことができる。
【0042】
このように本発明の温度制御を行えば、室内温度変化の激しい区域では、サーモスタットの切替時点になくても早めに切から入に切り替えて、室内温度の変化に安定した対応ができる。また、室内温度の比較的安定した区域では、サーモスタットの切替時点になくても早めに入から切に切り替えるので、多くの室内機が個別に運転制御されるマルチユニット型の空調機であつても空調区域全体として快適な空調運転ができる。また、集中コントロール装置のような特別な機器を設置しなくても多数の空調機が協調して調温することができるので、コストアップにならず経済的である。
【0043】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、例えば、サーモスタットは適当な温度センサとこの温度センサが検知した室温に基づく空調機の入/切制御の電子装置のセットなどというように、本発明はこれに限定されるものではなく、調温制御に参照領域を導入したことをその要旨とするものである。
【0044】
【発明の効果】
このように本発明の温度制御を行えば、室内温度変化の激しい状況では、サーモスタットの切替時点になくても、タイミングを変更し早めに切から入に切り替えて、室内温度の変化に安定した対応ができる。また、室内温度の比較的安定した状態では、サーモスタットの切替時点になくても、タイミングを変更し早めに入から切に切り替えて、経済的な温度制御ができる。
【0045】
また、集中コントロール装置のような特別な機器を設置しなくても多数の空調機が協調して調温することができるので、コストアップにならず経済的である。
【0046】
空間設定は複数の区域に別けて区域ごとに温度制御を行っていて、区域ごとの温度分布の均一化を図っているが、区域ごとの温度分布の均一化が図れれば、全体の空間を通してみた場合も同様に均一な温度分布になり、室内全体にわたって快適な空調を行なうことができる。
【0047】
さらに、温度参照領域を設けたことで他の室内機、すなわち、他の温度センサが検出した室内温度を参考に照らし合わせるので、区域内の室内機には一体感があり、個別温度制御でありながらグループとしての温度制御を行っているような空調を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気調和システムの構成を示す図である。
【図2】空気調和機運転時の温度変化を示すグラフである。
【図3】自室内機と他室内機のサーモスタットの入/切の作動の一例を示す表である。
【符号の説明】
1A,1B,1C 室外機
2A〜2I 室内機
10 室内全体の区域
11 区域1
12 区域2
16A〜16I 制御器
Claims (3)
- 温度センサと入/切を行うサーモスタットとを個別に備えた複数の室内機を同一空間に設置した空気調和システムにおいて、
各室内機はサーモスタットの状態及び温度センサの検出した温度値と設定温度値との差温値に基づく制御領域に応じて自室内機のサーモスタットの入/切を制御する制御器を備え、前記制御領域は前記制御器が自室内機のサーモスタットを入れる入領域と、自室内機のサーモスタットを切る切領域と、他室内機がどの制御領域にあるかを参照して自室内機のサーモスタットを入/切させる参照領域とからなることを特徴とする空気調和システム。 - 前記制御器は自室内機が参照領域にあるとき、他室内機が入領域にあれば自室内機のサーモスタットを入れ、他室内機が切領域にあれば自室内機のサーモスタットを切ることを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
- 前記制御器は前記同一空間内の特定区域内に設置された自室内機が参照領域にあるとき、前記特定区域内の他室内機がどの制御領域にあるかを参照することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和システム。
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