JP3889408B2 - 地盤注入工法および注入管装置 - Google Patents

地盤注入工法および注入管装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3889408B2
JP3889408B2 JP2004124153A JP2004124153A JP3889408B2 JP 3889408 B2 JP3889408 B2 JP 3889408B2 JP 2004124153 A JP2004124153 A JP 2004124153A JP 2004124153 A JP2004124153 A JP 2004124153A JP 3889408 B2 JP3889408 B2 JP 3889408B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection
bag
ground
bag body
packer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004124153A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005307508A (ja
Inventor
俊介 島田
勉 大矢
浩一 稲川
清隆 山岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nittoc Constructions Co Ltd
Original Assignee
Nittoc Constructions Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nittoc Constructions Co Ltd filed Critical Nittoc Constructions Co Ltd
Priority to JP2004124153A priority Critical patent/JP3889408B2/ja
Publication of JP2005307508A publication Critical patent/JP2005307508A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3889408B2 publication Critical patent/JP3889408B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

本発明は、例えば地盤の液状化防止に使用される地盤注入工法および注入管装置に係り、特に、既設建造物直下の基礎地盤改良等、注入管を斜め方向、水平方向あるいは曲線状の削孔中に挿入して削孔壁の崩壊を防止する地盤注入工法および注入管装置に関する。
地盤の液状化防止等、既設建造物の基礎直下の地盤改良では、通常、大容土の急速施工が望まれている。この種の技術として、従来、注入管の軸方向に吐出口をはさんで、間隔をあけて設置された上下の袋パッカと、注入管まわりの削孔壁との間に大きな柱状浸透源を形成し、この柱状浸透源から大きな吐出量で注入材を注入し、低圧で注入材の土粒子間浸透を図っていた。
上述の従来技術では、大きな吐出量による急速施工であるため経済性を得るのみならず、大きな浸透源の単位浸透面積からは小さな浸透速度で、低圧の土粒子浸透が可能であり、優れた浸透固結をも同時に満足するものであった。
一方、上述の従来技術では、液状化防止工事の場合、既設建造物直下の大きな基礎地盤の改良である事から、注入管を斜めに挿入したり、水平に挿入したり、あるいはわん曲に挿入したり等の必要性が生じる。この場合、柱状浸透による急速施工を行うには、上下の袋パッカ間を長くとり、長尺の柱状空間を形成することが必要である。
しかし、上述のように、注入管を斜め方向や、水平方向や、わん曲状に設置した場合、削孔壁も斜めや、水平や、わん曲に形成しなければならず、このため、削孔壁が崩壊して柱状空間が削れることになりやすい。
特開2002−167745号公報 特許第2772637号(特開平1−52910号) 特願2003−346885号
そこで、本発明の課題は注入管を地盤の斜め方向、水平方向、あるいは曲線状に挿入して長尺柱状空間から注入材を注入し、既設建造物直下の基礎地盤を液状化防止注入するに当たり、削孔壁が崩壊して柱状空間が埋まり、注入が困難になることを防止し、上述の公知技術に存する欠点を改良した地盤注入工法および注入管装置を提供することにある。
上述の課題を達成するため、本発明の地盤注入工法によれば、注入管外壁に袋体を間隔をあけて複数個取りつけ、かつ袋体内部ならびに上下に隣接する袋体間に外管吐出口を開孔した注入管装置を地盤の削孔中に挿入し、次いで前記袋体内部に開孔する外管吐出口から袋体中に硬化性懸濁液を填充し、膨らませて袋パッカを形成するとともに、前記上下に隣接する袋パッカ間に開孔する外管吐出口から注入材を注入して前記盤を固結する地盤注入工法において、前記注入管外壁の上下に隣接する袋パッカ間に透水性孔壁保持材を装着してこの保持材で保持された柱状空間を形成し、この保持材を通して注入材を上下に隣接する袋パッカ間に開孔する外管吐出口から削孔壁を通して地盤中に注入してなり、これにより上下に隣接する袋パッカ間を長くとっても削孔壁が崩壊して柱状空間が埋まることがなく、大きな吐出量で低圧注入が可能となることを特徴とする。
さらに、上述地盤中に設けられた削孔中に挿入し、地盤を固結する注入管装置であって、注入管と、この注入管外壁に間隔をあけて複数個取りつけられた袋体と、この袋体の内部ならびに上下に隣接する袋体間に開孔された外管吐出口とを備え、前記袋体の内部に開孔する外管吐出口から袋体中に硬化性懸濁液を填充し、膨らませて袋パッカを形成するとともに、前記上下に隣接する袋パッカ間に開孔する外管吐出口から注入材を注入して前記地盤を固結する注入管装置において、前記袋パッカ間の注入管外壁に透水性孔壁保持材を装着してこの保持材で保持された柱状空間を形成し、この保持材を通して注入材を上下に隣接する袋パッカ間に開孔する外管吐出口から削孔壁を通して地盤中に注入してなり、これにより上下に隣接する袋パッカ間を長くとっても削孔壁が崩壊して柱状空間が埋まることがなく、大きな吐出量で低圧注入が可能となることを特徴とする。
本発明は上述のように、注入管外壁の外管吐出口を有する上下に隣接する袋パッカ間に透水性孔壁保持材を装着し、外管吐出口からの注入材を保持材を通して柱状空間から地盤中に注入するようにしたから、外管吐出口は透水性孔壁保持材によって保護され、削孔壁が崩壊して柱状空間が埋まり、注入が困難になるようなことはなく、たとえ注入管を斜め方向、水平方向、あるいは曲線状に挿入しても削孔壁が崩壊せずに注入が良好に達成される。
以下、本発明を添付図面を用いて詳述する。
図1は本発明にかかる地盤注入工法および注入管装置の基本的構成を説明するための断面図である。図2は本発明に用いられる透水性孔壁保持材の一具体例の斜視図である。図3は二重管ダブルパッカを用いた本発明にかかる注入管装置およびこの注入管装置を用いた地盤注入工法を説明するための断面図である。図4は本発明にかかるさらに他の注入管装置の断面図である。図5、図6、図7および図8は本発明にかかる注入手順の模型図である。図9は本発明注入管装置を用いた実際の施工例のモデル図である。図10は既設建造物直下の基礎地盤に注入管を斜めに挿入した例の模型図である。図11は既設建造物直下の基礎地盤に注入管を水平に挿入した例の模型図である。図12は内管の他の具体例の断面図である。図13は図12の内管を用いて同時注入する注入工法の断面図である。
図1は本発明の地盤注入工法および注入管装置の一例を表した説明図であって、注入管1の外壁2には袋パッカ3を形成する袋体4を間隔をあけて複数個取りつけ、かつ、袋体4の内部ならびに上下に隣接する袋体4、4間に開孔する外管吐出口5、5・・・5を備えて注入管装置Xを構成する。
このようにして構成される注入管装置Xは本発明では地盤6中に設けられた削孔7中に挿入する。次いで、袋体4の内部に開孔する吐出口5から袋体4中に硬化性懸濁液を注入管1、例えば後述する図3の内管12を通して填充し、膨らませて袋パッカを形成する。そして、上下に隣接する袋パッカ4、4間に開孔する外管吐出口5から注入管1、例えば後述する図3の内管12を通して注入材を、削孔壁9から地盤6中に注入し、地盤6を固結する。
袋体4は硬化性懸濁液の一部を通過する透水性袋体で構成される。この種の透水性袋体として、織布、不織布、透水性合成樹脂、網体、ドレーン材等が用いられる。具体的には例えば、東レ(株)製のスパンボンド不織布G2040、G2050が用いられる。G2040は目付40(g/m2 )、厚み0.16(mm)、引張強度たて16(kgf/5cm2)、よこ8(kgf/5cm2)、透水係数2.13×102(cm/秒)の特性を有し、G2050は目付50(g/m2 )、厚み0.21(mm)、引張強度たて20(kgf/5cm2)、よこ10(kgf/5cm2)、透水係数3.14×102(cm/秒)の特性を有する。その他、不透水性シートやゴム袋等も用いることができるが、透水性を有する方が懸濁液が加圧により密に詰まって強固なパッカとなるので好ましい。
また、袋体4は削孔7の径よりも大きな直径を有する。具体的には、好ましくは袋体4は削孔径よりも1.2〜5.0倍の直径を有する。このような袋体4中に懸濁液を充填し、膨らませて袋パッカ3を形成すると、袋体4の直径が削孔7の径よりも大きいため、袋パッカ3周りの削孔壁9が圧密される。これにより袋パッカ3周りの地盤領域に注入材の浸透しにくい、密な地盤内パッカ10を形成する。
袋体4の直径が1.2倍よりも小さいと、袋パッカ3周りの削孔壁9の圧密が少ない。また、5.0倍よりも大きいと、袋体4が填充圧力で破れやすくなる。すなわち、袋体4に張力が均等に生じず、周辺土層の弱い部分に接触する袋体部分が不均質に加圧されて袋体が破断されやすくなる。
本発明に用いられる硬化性懸濁液としてはセメント懸濁液等、任意の懸濁液が挙げられる。このような懸濁液を例えば平均0.05mmの目のあいた不織布からなる透水性袋体4に填充して膨らませ、袋パッカ3を形成すると、粒径0.05mmよりも細かい粒子を含む懸濁液が袋体4から外側に通過し、圧密された削孔壁に浸透硬化する。このとき、袋体4内は高濃度で硬化して高強度の袋パッカ3を形成するとともに、袋パッカ3周りの地盤領域に注入材が浸透しにくい、密で強固な地盤内パッカ10を形成する。すなわち、例えば、不織布からなる袋体4中の硬化性懸濁液が加圧されると、この一部が袋体4から外部の地盤に浸透して地盤を強固に固結し、地盤内パッカ10を形成する。
この状態で、隣接する上下の袋パッカ3、3間の外管吐出口5から、ゴムスリーブ15を押し拡げて透水性孔壁保持材8で保持された大きな柱状空間を通し、さらに削孔壁9を通して地盤6中に注入材を注入すると、注入材は地盤6中で地盤内パッカ10に遮断されて上下方向に逸脱せず、水平方向の注入対象土層に矢印方向に、より遠くに、広く浸透し、この結果、削孔間隔(注入孔間隔)を広くとって削孔数を少なくすることができ、注入操作が簡略化されるとともに、経済的にも有利である。
上述の本発明にかかる利点を一層増大させるためには、袋体4の長さをLとし、隣接する袋体、4、4間の間隙をAとした場合、A≦2Lの関係にあることが好ましい。このような関係を維持することにより、本発明の上述利点は一層増大する。
本発明の特徴は注入管1の外壁2の上下に隣接する袋体4、4間に透水性孔壁保持材8を装着したことに存する。注入材はこの保持材8を通して上下に隣接する袋体4、4間に開孔する外管吐出口5、5・・・5から地盤6中に注入される。
本発明では、この透水性孔壁保持材8を装着することにより、上下に隣接する袋パッカ3、3間を長くとっても削孔壁9は崩壊しない。このため、大きな柱状空間を保持でき、大きな吐出量で低圧注入が可能であり、しかも注入孔間隔を大きくとった広範囲の浸透注入が可能になる。
図2は本発明に用いられる透水性孔壁保持材8の一具体例を表した斜視図である。保持材8は図2に示されるように網体から製造されてもよいが、その他織布、不織布、透水性合成樹脂、各種ドレーン材等、透水性を有する種々の材料から製造することができる。
図3は注入管1として二重管ダブルパッカ1を用いた本発明の注入管装置Xおよびこれを用いた地盤注入工法を示す。図3において、二重管ダブルパッカ1は外管11と内管12から構成される。この内管12は先端の管壁に内管吐出口13を設け、かつ、この内管吐出口13を挟むように一対のパッカ14、14を備えて構成され、上下に移動自在である。
そして、まず、内管12を移動して袋体4の各吐出口5に合わせ、これら各吐出口5、5・・・5からゴムスリーブ15を押し拡げて硬化性懸濁液を袋体4中に填充して膨らませ、袋パッカ3を形成する。このとき、袋体4の直径が削孔7の径よりも大きいため、袋パッカ3によってパッカ周りの削孔壁9が圧密される。しかも、袋体4が透水性袋体であるため、袋体4から通過した硬化性懸濁液が圧密された削孔壁9に浸透硬化し、これにより袋体4内を高濃度で硬化して高強度の袋パッカ3を形成するとともに、袋パッカ3周りの地盤6領域に注入材の浸透しにくい、密な地盤内パッカ10を形成する。
地盤内パッカ10を形成してのち、内管12を上下に隣接する袋パッカ3、3間の吐出口5に合わせ、ここから内管12および吐出口5を通し、さらに透水性孔壁保持材8で保持された柱状空間を通して注入材を削孔壁9から地盤6中に注入すると、注入材は上下方向に逸脱せず、水平方向の注入対象土層に矢印方向により遠くに広く浸透し、この結果、削孔間隔(注入孔間隔)を広くとって削孔数を少なくすることができ、注入操作が簡略化されるとともに経済的にも有利である。
なお、図1および図3の注入管装置Xにおいて、上下に隣接する袋パッカ3、3間の吐出口5は複数個設けてもよい。この場合、複数の吐出口5は内管12の一対のパッカ14、14内に位置するように設けられ、これにより、複数の吐出口5からの同時注入が可能となる。もちろん、内管12の吐出口13を複数の吐出口13にそれぞれ順次に合わせて注入してもかまわない。また、本発明において、図1、図3に示される最下部の袋パッカ3は必ずしも必要としない。さらに、本発明において、特許第2772637号記載の複数のパッカを装着した例えば図12に示す内管を用いて図13に示すように、複数の外管吐出口5、5・・・5から同時に注入してもよい。
図4は本発明にかかるさらに他の注入管装置Xの断面図であって、特願2003−346885号に示すように注入管1は外管11、内管12、注入材流路16およびパッカ流路17から基本的に構成される。外管11は図1、3と同様、地盤6の削孔7中に挿入され、外壁2の長手方向に間隔をあけて複数の袋パッカ3、3・・・3が設けられ、互いに隣接する上下の袋パッカ3、3間にはゴムスリーブ15で覆われた少なくとも一つの外管吐出口5を有し、さらに互いに隣接する上下の袋パッカ3、3と削孔壁9との間に透水性孔壁保持材8で保持された柱状管外空間を形成する。
内管12は外管11内に移動自在に挿入され、長手方向に複数の膨縮性パッカ14、14・・14が間隔をあけて設けられ、複数の噴出位置18、18・・・18、を形成し、図4では隣接する袋パッカ3、3間にそれぞれ一個づつ形成する。すなわち、複数の噴出位置18、18・・・18は少なくとも一個づつ、透水性孔壁保持材8(柱状管外空間)に位置するように配置される。
さらに、内管12には複数の注入液流路16およびパッカ流路17がそれぞれ独立して備えられる。注入液流路16は吐出口13がそれぞれ別々の噴出位置18、18に位置し、A液およびB液をそれぞれ中間に袋パッカ3が介在した別々の噴出位置18、18の吐出口13、13に送液する。
また、パッカ流路17は吐出口19がそれぞれの膨縮性のパッカ14に位置し、空気、水、窒素などの不活性気体等の流体を膨縮パッカ14中に導入して膨縮パッカ14、14・・・14を形成する、この結果、内外管11、12のすき間20には、互いに隣接する複数の膨縮パッカ14、14・・・14によって挟まれた複数の管内空間21、21・・・21が形成される。
このように構成される本発明装置は各噴出位置18をそれぞれ別々の透水性孔壁保持材8に合わせ、それぞれ吐出口13から注入材を別々の管内空間21、外管吐出口5を経て、ゴムスリーブ15を押し開き、別々の透水性孔壁保持材8を経て地盤6中に注入する。さらに、内管12を上方に移動して各噴出位置18をそれぞれ別々の管外空間21(図示せず)に合致させ、同様にして注入を続ける。
図4の注入装置は図1および図3と同様の効果を奏するほか、さらにこの装置を用いて上下に位置する注入ステージに上下の噴出位置18、18から同時に注入することにより、図1の注入にくらべて複数倍の注入速度に注入することが出来、短期間で施工を完了することが出来る。
このようにして構成される本発明にかかる注入管装置Xは図5、図6、図7、および図8に示されるように、地盤6中に挿入され、この注入管装置Xを通して地盤中に注入材を注入する。これを詳述すると、まず、図5のように、注入管建込み用のケーシング22を地盤6に挿入して地盤6を削孔する。次いで、図6に示されるように、ケーシング22中に袋体4ならびに透水性孔壁保持材8の装着された注入管装置Xを挿入し、さらに、図7に示されるように、ケーシング22を抜き取った後、内管12から袋体4に硬化性懸濁液を填充し、膨らませて袋パッカ3、3・・・3を形成するとともに、上下に隣接する袋パッカ3、3間に開孔する外管吐出口5、5・・・5から注入材をゴムスリーブ15を押し開いて注入し、図8に示されるように地盤6を固結する。
図9は地盤注入の実際の施工を表した模型図であって、注入、固結すべき地盤6中に複数の注入管装置X、X・・・Xを図5、図6にしがって挿入、設置する。次いで、図7に示されるように、袋体4、4・・・4の内部に開孔する外管吐出口5、5・・・5から袋体4、4・・・4中に硬化性懸濁液を填充し、膨らませて袋パッカ3、3・・・3を形成するとともに、上下に隣接する袋パッカ3、3間に開孔する外管吐出口5、5・・・5からゴムスリーブ15を押し開けて注入材を注入する。注入材は図9に示されるように、吐出口5、5・・・5から透水性孔壁保持材8で保持された柱状空間を通して地盤6中に注入され、固結体23を形成する。このとき、柱状空間は透水性孔壁保持材8で覆われているので、削孔壁9の壊崩を防止し得、注入が良好に行われる。
図10は既設建造物24直下の地盤6に注入管装置Xを斜めに挿入して地盤改良する例を示し、図11は既設建造物24直下の地盤6に注入管装置Xを水平に挿入して地盤改良する例を示す。斜めや、水平のいずれの場合も、削孔壁9は崩壊しやすいのであるが、本発明の注入管装置Xは上下に隣接する袋パッカ3、3間に透水性孔壁保持材8を装着しており、これが柱状空間を保護して削孔壁9の壊崩を防止する。したがって、本発明によれば、削孔壁9がたとえ斜めや、水平であっても、あるいはわん曲であっても、削孔壁9の壊崩を防ぎ、外管吐出口5、5・・・5が土砂で埋まることはなく、注入材は良好に注入される。
注入管を地盤の斜め方向、水平方向、あるいは曲線状に挿入して長尺柱状空間から注入材を注入し、既設建造物直下の基礎地盤を液状化防止注入するに当たり、注入管外壁の外管吐出口を有する上下に隣接する袋パッカ間に透水性孔壁保持材を装着し、外管吐出口からの注入材を保持材を通して柱状空間から地盤中に注入するようにしたから、外管吐出口は透水性孔壁保持材によって保護され、このため削孔壁が崩壊して柱状空間が埋まって、注入が困難になるようなことはなく、たとえ、注入管を斜め方向、水平方向、あるいは曲線状に挿入しても削孔壁が崩壊せずに注入が良好に達成される。このため、本発明は既設建造物直下の地盤の液状化防止に利用性が高い。
本発明にかかる地盤注入工法および注入管装置の基本的構成を説明するための断面図である。 本発明に用いられる透水性孔壁保持材の一具体例の斜視図である。 二重管ダブルパッカを用いた本発明にかかる注入管装置およびこの注入管装置を用いた地盤注入工法を説明するための断面図である。 本発明にかかるさらに他の注入管装置Xの断面図である。 本発明にかかる注入手順の第1ステップの模型図である。 本発明にかかる注入手順の第2ステップの模型図である。 本発明にかかる注入手順の第3ステップの模型図である。 本発明にかかる注入手順の第4ステップの模型図である。 本発明注入管装置を用いた実際の施工例のモデル図である。 既設建造物直下の基礎地盤に注入管を斜めに挿入した例の模型図である。 既設建造物直下の基礎地盤に注入管を水平に挿入した例の模型図である。 内管の他の具体例の断面図である。 図12の内管を用いて同時注入する注入工法の断面図である。
符号の説明
X 注入管装置
1 注入管
2 外壁
3 袋パッカ
4 袋体
5 外管吐出口
6 地盤
7 削孔
8 透水性孔壁保持材
9 削孔壁
10 地盤内パッカ
11 外管
12 内管
13 内管吐出口
14 内管パッカ
15 ゴムスリーブ
16 注入材流路
17 パッカ流路
18 噴出位置
19 吐出口
20 すき間
21 管内空間
22 ケーシング
23 固結体
24 既設建造物

Claims (12)

  1. 注入管外壁に袋体を間隔をあけて複数個取りつけ、かつ袋体内部ならびに上下に隣接する袋体間に外管吐出口を開孔した注入管装置を地盤の削孔中に挿入し、次いで前記袋体内部に開孔する外管吐出口から袋体中に硬化性懸濁液を填充し、膨らませて袋パッカを形成するとともに、前記上下に隣接する袋パッカ間に開孔する外管吐出口から注入材を注入して前記盤を固結する地盤注入工法において、前記注入管外壁の上下に隣接する袋パッカ間に透水性孔壁保持材を装着してこの保持材で保持された柱状空間を形成し、この保持材を通して注入材を上下に隣接する袋パッカ間に開孔する外管吐出口から削孔壁を通して地盤中に注入してなり、これにより上下に隣接する袋パッカ間を長くとっても削孔壁が崩壊して柱状空間が埋まることがなく、大きな吐出量で低圧注入が可能となることを特徴とする地盤注入工法。
  2. 請求項1において、透水性孔壁保持材が織布、不織布、透水性合成樹脂、網体またはドレーン材からなる請求項1に記載の地盤注入工法。
  3. 請求項1において、前記注入管内に軸方向に複数の内管吐出口を有する内管を挿入し、これら内管吐出口はそれぞれ、上下に隣接する内管パッカで囲まれ、かつ、外管吐出口に通じる空間内に位置し、注入材を内管吐出口から外管吐出口および透水性孔壁保持材を通して地盤中に注入する請求項1に記載の地盤注入工法。
  4. 請求項3において、内管は複数本有する請求項3に記載の地盤注入工法。
  5. 請求項1において、前記袋体が硬化性懸濁液の一部を透過する透水性袋体であって、削孔径よりも1.2〜5.0倍の直径を有し、かつ、袋体の長さをLとし、上下に隣接する袋体間の間隙をAとした場合、A≦2Lとしてなる請求項1に記載の地盤注入工法。
  6. 請求項1において、袋体中に硬化性懸濁液を充填し、膨らませて袋パッカを形成する際、袋体の直径が削孔径よりも大きい場合、袋パッカによってパッカ周りの削孔壁が圧密されるとともに、袋体が透水性袋体である場合、袋体から透過された一部の硬化性懸濁液が圧密された削孔壁に浸透固結し、これにより袋体内を高濃度で硬化して高強度の袋パッカを形成するとともに、袋パッカ周りの地盤領域に注入材の浸透しにくい密な地盤パッカを形成する請求項1に記載の地盤注入工法。
  7. 地盤中に設けられた削孔中に挿入し、地盤を固結する注入管装置であって、注入管と、この注入管外壁に間隔をあけて複数個取りつけられた袋体と、この袋体の内部ならびに上下に隣接する袋体間に開孔された外管吐出口とを備え、前記袋体の内部に開孔する外管吐出口から袋体中に硬化性懸濁液を填充し、膨らませて袋パッカを形成するとともに、前記上下に隣接する袋パッカ間に開孔する外管吐出口から注入材を注入して前記地盤を固結する注入管装置において、前記袋パッカ間の注入管外壁に透水性孔壁保持材を装着してこの保持材で保持された柱状空間を形成し、この保持材を通して注入材を上下に隣接する袋パッカ間に開孔する外管吐出口から削孔壁を通して地盤中に注入してなり、これにより上下に隣接する袋パッカ間を長くとっても削孔壁が崩壊して柱状空間が埋まることがなく、大きな吐出量で低圧注入が可能となることを特徴とする注入管装置。
  8. 請求項7において、透水性孔壁保持材が織布、不織布、透水性合成樹脂、網体またはドレーン材からなる請求項7に記載の注入管装置。
  9. 請求項7において、前記注入管は軸方向に複数の内管吐出口を有する内管を内部に備え、これら内管吐出口はそれぞれ、上下に隣接する内管パッカで囲まれ、かつ、外管吐出口に通じる空間に位置してなり、注入材を内管吐出口から外管吐出口および透水性孔壁保持材を通して地盤中に注入する請求項7に記載の注入管装置。
  10. 請求項9において、内管は複数本有する請求項9に記載の注入管装置。
  11. 請求項7において、前記袋体が硬化性懸濁液の一部を透過する透水性袋体であって、削孔径よりも1.2〜5.0倍の直径を有し、かつ、袋体の長さをLとし、上下に隣接する袋体間の間隙をAとした場合、A≦2Lとしてなる請求項7に記載の注入管装置。
  12. 請求項7において、袋体中に硬化性懸濁液を充填し、膨らませて袋パッカを形成する際、袋体の直径が削孔径よりも大きい場合、袋パッカによってパッカ周りの削孔壁が圧密されるとともに、袋体が透水性袋体である場合、袋体から透過された一部の硬化性懸濁液が圧密された削孔壁に浸透固結し、これにより袋体内を高濃度で硬化して高強度の袋パッカを形成するとともに、袋パッカ周りの地盤領域に注入材の浸透しにくい密な地盤パッカを形成する請求項7に記載の注入管装置。
JP2004124153A 2004-04-20 2004-04-20 地盤注入工法および注入管装置 Expired - Lifetime JP3889408B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004124153A JP3889408B2 (ja) 2004-04-20 2004-04-20 地盤注入工法および注入管装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004124153A JP3889408B2 (ja) 2004-04-20 2004-04-20 地盤注入工法および注入管装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005307508A JP2005307508A (ja) 2005-11-04
JP3889408B2 true JP3889408B2 (ja) 2007-03-07

Family

ID=35436589

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004124153A Expired - Lifetime JP3889408B2 (ja) 2004-04-20 2004-04-20 地盤注入工法および注入管装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3889408B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5443717B2 (ja) * 2008-08-25 2014-03-19 東亜建設工業株式会社 地盤改良薬液の注入方法および装置
JP4581013B2 (ja) * 2008-12-30 2010-11-17 強化土エンジニヤリング株式会社 注入管装置、および地盤注入工法
JP5163972B1 (ja) * 2012-06-13 2013-03-13 強化土株式会社 注入管装置および注入工法
JP6259750B2 (ja) * 2013-11-07 2018-01-10 ライト工業株式会社 補強材及びその造成方法
JP5799400B1 (ja) * 2014-12-26 2015-10-28 強化土株式会社 地盤注入装置および地盤注入工法
JP5942161B1 (ja) * 2015-08-19 2016-06-29 強化土株式会社 地盤注入工法および地盤注入装置
CN112031675B (zh) * 2020-08-24 2022-08-19 北京大地高科地质勘查有限公司 一种地面钻孔分段式注浆设备
JP6867662B1 (ja) * 2020-09-10 2021-05-12 株式会社 地巧社 多段同時注入装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005307508A (ja) 2005-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4097671B2 (ja) 地盤注入工法
KR101070072B1 (ko) 이중 팩커를 이용한 강관 다단 동시그라우팅 장치와 이의 시공방법
JP3275039B2 (ja) 地盤注入装置及び工法
KR100420502B1 (ko) 주입관장치 및 지반주입공법
JP4803472B1 (ja) 地盤安定化工法
JP3509744B2 (ja) 地盤注入工法および注入管装置
JP3889408B2 (ja) 地盤注入工法および注入管装置
US6846130B2 (en) Method and apparatus for enhancement of prefabricated earth drains
KR100437910B1 (ko) 복합형 패커를 사용한 어스앙카 및 이를 이용한 어스앙카 시공공법
KR101586437B1 (ko) 그라우팅 충진부를 구비하는 사방댐의 그라우팅 공법
JP4358207B2 (ja) 掘削底盤の地盤強化工法
JP3386425B2 (ja) 注入管装置および地盤注入工法
JP2006274646A (ja) 地盤注入工法
JP4157531B2 (ja) 地盤注入工法
JP5173049B1 (ja) 注入管装置および地盤注入工法
JP3681902B2 (ja) 耐震地山補強土工法
JP3500464B2 (ja) 地盤注入工法
JP4961538B2 (ja) 地盤安定化工法
JP3919727B2 (ja) 地盤注入装置および地盤注入工法
KR101256464B1 (ko) 다중파일 형성방법, 다중파일 형성장치 및 다중파일
JP2005146776A (ja) 地盤注入装置および地盤注入工法
KR100756524B1 (ko) 지반개량 방법 및 지반개량 장치
KR100811289B1 (ko) 지반개량 방법 및 지반개량 장치
KR102431325B1 (ko) 직천공 그라우팅 동시주입 강관 및 이를 이용한 그라우팅 동시주입방법
JP2007002584A (ja) 注入管装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3889408

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121208

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121208

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131208

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250