JP3889328B2 - 蒸発器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、炭化水素を含む液体燃料を気化させて燃料改質用の蒸気を発生させる蒸発器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池への燃料ガスの供給方法として、メタノールやガソリンなどの炭化水素を含む液体の原燃料を、改質システムによって水素リッチな燃料ガス(以下、水素リッチガスと略す)に改質し、この水素リッチガスを燃料電池の燃料ガスとして供給する場合がある(特開2001−132909号公報等)。
この改質システムにおいては、原燃料および水の混合液からなる液体燃料(原料)を蒸発器で蒸発させて原燃料ガスとし、これを改質用空気とともに改質器に供給して原燃料ガスを改質反応させて水素リッチガスに改質している。
【0003】
この改質システムに使用される従来の蒸発器が特開2001−135331号公報に開示されている。
この蒸発器は、メタルハニカム担体に酸化触媒(例えば、Pt、Pd)を担持した触媒燃焼器と、触媒燃焼器で生じた燃焼ガスを流通させる略U字形に曲げられた多数のチューブからなるチューブ群と、このチューブ群を収容しシェルで囲まれた蒸発室と、この蒸発室に前記液体燃料を噴射する燃料供給装置と、前記液体燃料の気化により生成された原燃料ガスを導出する取り出し口とを備えている。この蒸発器では、燃料電池のアノードあるいはカソードから排出されるオフガスを前記触媒燃焼器で触媒燃焼させ、得られた燃焼ガスを前記チューブ群に導入し、これと同時に前記燃料供給装置から前記液体燃料を前記チューブ群の表面に向けて噴射し、燃焼ガスと液体燃料との間で熱交換させて、該液体燃料を蒸発させ、原燃料ガスを得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の前記蒸発器においては、略U字形に曲げられた多数のチューブに燃焼ガスを導入し流通させているので、燃焼ガスの圧力損失が大きい。したがって、熱量を増大すべく燃焼ガス流量を多くするにはチューブの本数を増やさなければならず、蒸発器が大型化するという問題があった。換言すると、燃焼ガスの流路の圧力損失が大きいことが、蒸発器の小型化の支障となった。
また、前記チューブの内部に燃焼触媒を担持した場合、十分な触媒層体積を確保することができない。
そこで、この発明は、ガス流路の圧力損失を低減して、小型化が可能な蒸発器を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、炭化水素を含む液体燃料を気化させて燃料改質用の燃料蒸気を発生させる蒸発器(例えば、後述する実施の形態における蒸発器1)において、加熱ガスが水平方向に直進して流通する加熱ガス直進流路(例えば、後述する実施の形態における加熱ガス流路14、加熱ガス流路37)と、該加熱ガス直進流路と熱交換可能に配置され、前記液体燃料を気化させる蒸発部(例えば、後述する実施の形態における蒸発流路36)と、該蒸発部に前記液体燃料を供給する燃料供給部(例えば、後述する実施の形態における燃料供給管60)と、前記蒸発部よりも前記加熱ガス直進流路の上流部に該加熱ガス直進流路と熱交換可能に配置され、前記蒸発部から排出された燃料蒸気を加熱する過熱部(例えば、後述する実施の形態における第1蒸気流路17、第2蒸気流路18)と、前記蒸発部の周囲に形成された保温部(例えば、後述する実施の形態における加熱ガス流路51)と、を備え、前記加熱ガス直進流路から排出された加熱ガスは前記保温部における底部に導入され、前記蒸発部で発生した燃料蒸気は該蒸発部を重力方向の上方に流通した後、蒸発部の上部から排出されて前記過熱部に導入され、該過熱部を重力方向の下方および上方へ流通し加熱ガスの流れ方向に対して複数回交差して流通することを特徴とする。
このように構成することにより、加熱ガス直進流路における加熱ガスの圧力損失を小さくすることができ、加熱ガスを多く流すことができるので、供給熱量を増大することができる。また、蒸発部で発生した燃料蒸気を過熱部において加熱ガスと熱交換させているので、燃料蒸気をより高温にすることができる。また、蒸発部の上部から排出された燃料蒸気を過熱部に導入し重力方向に流通させているので、過熱部をコンパクトにすることができる。したがって、蒸発器の性能向上および小型化を図ることができる。
【0006】
さらに、過熱部では、前記燃料蒸気が加熱ガスの流れ方向に対して複数回交差して流通するので、燃料蒸気を十分に加熱することができ、高温の燃料蒸気を生成することができる。
また、加熱ガス直進流路から排出された加熱ガス保温部における底部に導入することにより、加熱ガスの排熱を利用して蒸発部の底部に溜まる液体燃料を気化させることができるので、蒸発器の性能が向上する。また、保温部に加熱ガスが流通することにより蒸発部の周囲に保温層が形成されるので、蒸発部からの放熱を抑制することができる。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の発明において、前記蒸発部における底部は多孔質体(例えば、後述する実施の形態における多孔質体33)を備えた底板(例えば、後述する実施の形態における底板32)により閉塞され、前記多孔質体を介して前記加熱ガスと前記液体燃料が熱交換可能であることを特徴とする。
このように構成することにより、保温部を流通する加熱ガスによって多孔質体を加熱することができ、気化しきれずに蒸発部の底部に下降した液体燃料を多孔質体において気化することができる。
【0007】
請求項に記載した発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記保温部の底部に導入された加熱ガスは該底部から側方に回り込んで保温部を上昇することを特徴とする。
このように構成することにより、加熱ガスの排熱を利用して蒸発部を保温することができ、蒸発部からの放熱を抑制することができるので、蒸発器の性能が向上する。
請求項に記載した発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明において、前記過熱部はその下部および両側部を、空気を封入した密閉空間からならなる断熱室(例えば、後述する実施の形態における断熱室21)によって囲まれていることを特徴とする。
このように構成することにより、断熱室によって過熱部を保温することができ、過熱部からの放熱を抑制することができるので、蒸発器の性能が向上する。
【0009】
請求項5に記載した発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明において、前記加熱ガス直進流路の内部に触媒を備え、前記蒸発部と熱交換可能に位置する部分と、前記過熱部と熱交換可能に位置する部分では、活性温度の異なる触媒が用いられることを特徴とする。
このように構成することにより、所定のガス(例えば、燃料電池から排出されるオフガス等)を加熱ガス直進流路内で触媒燃焼させて加熱ガスを生成することができ、また、加熱ガス直進流路からの放熱を抑制することができ、蒸発器の性能が向上する。しかも、蒸発部と過熱部では温度条件が異なるが、それぞれの温度条件に適した活性温度の触媒を使い分けることで、触媒の耐久性を延ばすことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る蒸発器の一実施の形態を図1から図5の図面を参照して説明する。なお、この実施の形態における蒸発器は燃料電池用の燃料改質システムに用いられる態様であり、蒸発器によって発生した燃料蒸気は改質器に供給され、改質器で水素リッチな燃料電池用の燃料ガスに改質される。
図1は蒸発器1の縦断面図であり、図2は図1のA−A断面図、図3は図1のB−B断面図である。蒸発器1は、箱型のハウジング2を備え、ハウジング2の正面(図1において右側)に加熱ガス入口3が設けられ、ハウジング2の背面(図1において左側)に加熱ガス出口4が設けられ、ハウジング2の側面(図1において裏面側)に蒸気出口5が設けられている。なお、以下の説明において、正面とは図1において右側を指し、背面とは図1において左側を指すものとする。
【0011】
蒸発器1のハウジング2の内部には、正面側に過熱コア10が設置され、この過熱コア10の背面側に蒸発コア30が設置されている。
過熱コア10は、図4の模式図に示すように、直方体形状のケース11を備え、ケース11の内部にはその底部に蒸気流路12が形成されており、蒸気流路12よりも上方のケース11内は、正面側から背面側に向かって延びる隔壁13によって互いに平行をなす幅の狭い多数の部屋に仕切られていて、これらの部屋は交互に加熱ガス流路(加熱ガス直進流路)14と蒸気流路15にされている。
【0012】
各加熱ガス流路14は、上部および下部が閉塞されて蒸気流路12から遮断され、両側部が隔壁13によって閉塞され、ケース11の正面側と背面側が全面開口して構成されている。加熱ガス流路14内には、断面が略三角波形のフィン14aがその山部を正面側から背面側に水平方向に延ばして設置されており、フィン14aの山部が隔壁13に接合されている。また、フィン14の表面にはPt系の酸化触媒が担持されている。また、図1に示すように、各加熱ガス流路14の正面側開口は加熱ガス分配室25を介して加熱ガス入口3に連通し、背面側の開口は過熱コア10と蒸発コア30との間に設けられた連絡室20に連通している。
【0013】
これに対して、各蒸気流路15は途中に設けられた隔壁16によって背面側の第1蒸気流路(過熱部)17と正面側の第2蒸気流路(過熱部)18に区画されており、いずれの蒸気流路17,18も正面側と背面側がケース11の周壁11aあるいは隔壁16によって閉塞され、両側部が周壁11aあるいは隔壁13によって閉塞され、上部と下部が全面開口して構成されている。第1蒸気流路17と第2蒸気流路18の内部にはそれぞれ、断面が略三角波形のフィン17a,18aがその山部を鉛直方向(重力方向)に延ばして設置されており、フィン17a,18aの山部が隔壁13に接合されている。
【0014】
そして、各蒸気流路17,18の下部開口はいずれも蒸気流路12に連通している。また、図1に示すように、第1蒸気流路17の上部開口は、ハウジング2内において連絡室20および第1蒸気流路17の上部に設けられた蒸気流路41に連通している。第2蒸気流路18の上部開口は、ハウジング2内において第2蒸気流路18の上部に設けられた蒸気流路42に連通しており、蒸気流路42は蒸気出口5に連通している。
さらに、図3に示すように、過熱コア10はその下部および両側部を、空気を封入した密閉空間からなる断熱室21によって囲まれて保温されている。
【0015】
一方、蒸発コア30は、図5の模式図に示すように、直方体形状のケース31を備え、ケース31の底板(底部)32の上側に多孔質体33が取り付けられている。多孔質体33は、比表面積の大きな例えばニッケル系の金属多孔体(例えば、孔径:0.5mm、比表面積:7500 /m )で形成されており、底板32にろう付けされている。多孔質体33より上側のケース31内は、正面側から背面側に向かって延びる隔壁35によって互いに平行をなす幅の狭い多数の部屋に仕切られており、これらの部屋は交互に蒸発流路(蒸発部)36と加熱ガス流路(加熱ガス直進流路)37にされている。
【0016】
各蒸発流路36は、上方のみが開放されていて、底部が多孔質体33を備えた底板32により閉塞され、周囲がケース31の周壁31aおよび隔壁35によって閉塞されている。すなわち、各蒸発流路36は上部のみを開口させた箱型をなしている。また、各蒸発流路36の内部には、断面が略三角波形のフィン36aが山部を鉛直方向(重力方向)に延ばして設置されている。また、図6に示すように、フィン36aは各蒸発流路36において上下方向に多段に設置されており、上下に隣接するフィン36a同士はその山部をオフセットさせて設置されている。これらフィン36aの山部は、加熱ガス流路37との間を隔てる隔壁35に接合されている。
【0017】
一方、各加熱ガス流路37は、上部が天板38で閉塞され、底部が多孔質体33を備えた底板32により閉塞され、両側部が隔壁35によって閉塞されており、ケース31の正面側と背面側が全面開口して構成されている。すなわち、各加熱ガス流路37は正面側から背面側に貫通する矩形筒状をなしている。そして、各加熱ガス流路37の正面側の開口は連絡室20に連通しており、したがって、蒸発コア30の各加熱ガス流路37は連絡室20を介して過熱コア10の加熱ガス流路14に接続されている。また、各加熱ガス流路37の内部には、断面が略三角波形のフィン37aが山部を水平方向に延ばして設置されており、これらフィン37aの山部は、蒸発流路36との間を隔てる隔壁35に接合されている。また、フィン37aの表面には、一酸化炭素(CO)等のエミッション浄化に好適な浄化触媒(Pt,Pd,Rh等)が担持されている。
【0018】
図1に示すように、蒸発コア30は、ハウジング2内に垂直に固定された支持プレート22の孔に挿通されていて、ケース31の背面側端部外周と支持プレート22は、熱膨張を吸収するベローズ23によって連結されている。
また、図1および図2に示すように、ハウジング2の内部には、支持プレート22よりも正面側に位置する蒸発コア30の上部に、蒸発室40が設けられており、この蒸発室40に、蒸発コア30の各蒸発流路36の上部開口が連通するとともに、前述した蒸気流路41が連通している。
この蒸発室40には、蒸発流路36と加熱ガス流路37が連設する方向に軸心を延ばす2本の燃料供給管(燃料供給部)60,60が互いに平行に設置されている。各燃料供給管60の先端は閉塞されており、各燃料供給管60には、各蒸発流路36の上方に位置する部位に、図7に示すように、供給孔60aが斜め下向きに左右一対開口している。各燃料供給管60には液体燃料供給ライン100を介して液体燃料(ガソリンやメタノール等および水の混合液)が供給される。
【0019】
また、ハウジング2の内部には、蒸発コア30の背部およびベローズ23の外周を囲うように、加熱ガス流路50が形成されており、この加熱ガス流路50に蒸発コア30の各加熱ガス流路37の背面側開口が連通している。
さらに、図1および図2に示すように、ハウジング2の内部には、支持プレート22よりも正面側に位置する蒸発コア30の下部と両側部および蒸発室40の上部と両側部を囲うように加熱ガス流路(保温部)51が形成されている。
加熱ガス流路50と蒸発室40は支持プレート22によって離隔されている。加熱ガス流路50と加熱ガス流路51も支持プレート22によって離隔されているが、蒸発コア30の下側において支持プレート22に形成された開口22aを介して加熱ガス流路50と加熱ガス流路51は連通している。
また、加熱ガス流路51は、ハウジング2内において加熱ガス流路50の背部と上部と両側部を囲うように形成された加熱ガス流路52に連通しており、加熱ガス流路52は加熱ガス出口4に連通している。
【0020】
このように構成された蒸発器1の作用を説明する。
初めに、加熱ガスの流れから説明する。図1、図2、図4、図5において破線矢印は加熱ガスの流れ方向を示している。
この実施の形態においては、図示しない燃料電池のカソードから排出される酸素を含むカソードオフガスとアノードから排出される水素を含むアノードオフガスが加熱ガス入口3から供給され、加熱ガス分配室25を介してこれらオフガスが蒸発コア30の各加熱ガス流路14に供給される。前記オフガスは各加熱ガス流路14を正面側から背面側に向かって水平に直進し、各加熱ガス流路14を流通する間にフィン14aに担持された酸化触媒によってオフガスが触媒燃焼する。この燃焼によって生じる燃焼ガスを、この実施の形態では加熱ガスとして用いる。そして、加熱ガスの熱の一部が、フィン14aを介して過熱コア10の隔壁13に伝熱され、さらに、過熱コア10の蒸気流路17,18のフィン17a,18aに伝熱される。なお、フィン17,18の温度は液体燃料の飽和蒸気温度以上になる。
【0021】
そして、過熱コア10の各加熱ガス流路14内を直進した加熱ガスは、連絡室20を介して蒸発コア30の各加熱ガス流路37に流入し、各加熱ガス流路37を正面側から背面側に向かって水平に直進する。なお、過熱コア10と蒸発コア30は一直線上に配置されているので、途中に連絡室20が存在していても、加熱ガスは加熱ガス流路14の正面側開口から加熱ガス流路37の背面側開口に達するまでほぼ水平に直進することとなる。したがって、過熱コア10に流入してから蒸発コア30を流出するまでの加熱ガスの圧力損失が極めて小さくなり、加熱ガスを多く流すことができる。また、加熱コア10と蒸発コア30が一直線上に配置されているので、連絡室20を短尺な直線路にすることができ、その結果、連絡室20からの放熱を抑制することができ、より高温の加熱ガスを蒸発コア30に供給することができる。また、蒸発器1を小型にすることができる。
そして、各加熱ガス流路37を流通する間に、加熱ガス中に含まれる未反応の水素がフィン37aに担持された浄化触媒によって触媒燃焼し、ガス温度を上昇させる。また、加熱ガス中にCOなどのエミッションが微量に存在する場合にも、フィン37aに担持されている浄化触媒が前記エミッションを触媒燃焼させて、浄化する。そして、加熱ガスの熱の一部が、フィン37aを介して蒸発コア30の隔壁35に伝熱され、さらに、蒸発コア30の蒸発流路36のフィン36aに伝熱される。
【0022】
このように、過熱コア10の加熱ガス流路14と蒸発コア30の加熱ガス流路37のそれぞれに設けた触媒でオフガスを触媒燃焼させることにより加熱ガスを生成しているので、蒸発器1の外部に触媒燃焼器を設置する場合に比べ、加熱ガス流路14,37からの放熱を抑制することができて熱効率が向上するとともに、改質システム全体をコンパクトにすることができる。
なお、過熱コア10と蒸発コア30では温度条件が異なり、したがって、加熱ガス流路14のフィン14aと加熱ガス流路37のフィン37aでは温度が異なるので、フィン14a,37aに担持する触媒にはそれぞれの温度条件に適した活性温度の触媒を採用することにより、触媒の耐久性を延ばすことができる。
【0023】
蒸発コア30の加熱ガス流路37内を直進した加熱ガスは、加熱ガス流路50に流れ出て、この加熱ガス流路50において流れ方向を反転せしめられ、支持プレート22の開口22aを通って加熱ガス流路51に流入する。開口22aから加熱ガス流路51に流入した加熱ガスは、蒸発コア30の底板32を介して多孔質体33を加熱した後に両側方に回り込んで上昇し、蒸発コア30の側部および蒸発室40の上方に回り込む(図2参照)。このように加熱ガス流路51に加熱ガスが流れることにより、外部加熱源を設けることなく多孔質体33を加熱することができるとともに、蒸発コア30および蒸発室40の周囲に保温層が形成されて蒸発コア30からの放熱を抑制することができる。
そして、加熱ガスは加熱ガス流路51から加熱ガス流路52を流通して、加熱ガス出口4から系外に排出される。
【0024】
次に、液体燃料(メタノールやガソリン等および水の混合液)および燃料蒸気の流れを説明する。図1〜図5において実線矢印は液体燃料あるいは燃料蒸気の流れ方向を示している。
液体燃料は、液体燃料供給ライン100から各燃料供給管60に供給され、燃料供給管60に設けられた供給孔60aから蒸発コア30の各蒸発流路36に向かって噴射される。供給孔60aから噴射された液体燃料は液滴となって、各蒸発流路36のフィン36aに付着してフィン36aの表面を伝わって流れ落ち、あるいはフィン36aの間に形成された隙間を通過して滴下する。フィン36aの間の隙間を滴下した液体燃料もその多くは下降する間に下段のフィン36aに衝突し、フィン36aの表面に付着する。いずれにしても、液体燃料は、蒸発流路36内を重力方向の下方へと流れていく。そして、フィン36aに付着した液体燃料は、隔壁35およびフィン36aを介して加熱ガス流路37を流通する加熱ガスと熱交換して気化し、燃料蒸気となる。また、蒸発流路36内を下降する間に気化しきれなかった液体燃料は底板32に至る前に多孔質体33の微細な孔に浸透し、ここで多孔質体33を介して加熱ガスと熱交換し、瞬時に気化して燃料蒸気となる。
【0025】
このようにして生成された燃料蒸気は、蒸発流路36内を重力方向の上方へと上昇し蒸発流路36の上部開口から蒸発室40に流出する。
したがって、この蒸発コア30では、液体燃料あるいは燃料蒸気は蒸発流路36内を重力方向に下方あるいは上方に流通するのに対して、加熱ガスは前述したように加熱ガス流路37内を水平方向に流れるので、流れ方向が直交することとなる。
【0026】
この蒸発コア30では、蒸発流路36と加熱ガス流路37を交互に配置したので、小型ながら蒸気生成能力を大きくすることができる。
また、蒸発流路36にフィン36aが設けられているので、加熱面の表面積が極めて大きく、液体燃料が大きく広がり易くなり、その結果、液体燃料の気化が促進される。
また、液体燃料がフィン36aに衝突すると、衝突した部位(以下、衝突部という)に付着するとともに飛散し、飛散した液体燃料が衝突部の近くのフィン36aにまた衝突し、このような衝突を繰り返していくので、加熱面であるフィン36a表面への液体燃料の接触頻度が増し、液体燃料の気化が促進される。
特に、フィン36aを上下方向に多段に設け、且つ、上下のフィン36aにおいて山部をオフセットしているので、液体燃料のフィン36aへの衝突頻度がさらに増し、液体燃料の気化がさらに促進される。
さらに、フィン36aには、隔壁35に接近離間する方向に温度勾配が生じるため、フィン36aの表面と該表面に付着した液体燃料との温度差が核沸騰域になる部分が生まれ、その部分で熱が伝わり易くなり、フィン36a表面に付着した液体燃料が気化し易くなる。
【0027】
また、フィン36aの熱伝導により、蒸発流路36内のフィン36a全体の温度分布がほぼ均一になるので、蒸発流路36の全域を熱交換部として利用でき、液体燃料を効率的に気化し、燃料蒸気とすることができる。
さらに、上下のフィン36aにおいて山部をオフセットしたことにより、一つの蒸発流路36内においてはフィン36a間の隙間が全て連通するので、蒸発流路36内を滴下する液体燃料の液滴や生成した燃料蒸気が拡散され分配されて、一つの蒸発流路36内全域の熱負荷が均等化される。したがって、液体燃料を効率的に気化することができる。
また、蒸発流路36内において、液体燃料の液滴は上から下に落下し、生成した燃料蒸気は上昇するので、液体燃料の液滴と燃料蒸気とが向流接触することとなり、液滴の予熱や微細化が促進されるとともに、フィン36a表面に形成される液体燃料の液膜の薄膜化が促進され、その結果、液体燃料の気化が促進される。
したがって、この蒸発器1は、液体燃料を極めて効率的に且つ迅速に気化することができ、応答性に極めて優れたものとなる。
【0028】
蒸発室40に流出した燃料蒸気は、蒸気流路41を通って、過熱コア10の各第1蒸気流路17に流入し、各第1蒸気流路17を鉛直方向(重力方向)の下方へと流通して、蒸気流路12に流出する。燃料蒸気は、第1蒸気流路17を流通する間に、隔壁13およびフィン17aを介して加熱ガス流路14を流通する加熱ガスと熱交換し加熱される。
蒸気流路12に流出した燃料蒸気は、この蒸気流路12において流れの向きを180度反転せしめられ、過熱コア10の各第2蒸気流路18に流入し、各第2蒸気流路18を鉛直方向(重力方向)の上方へと流通して、蒸気流路42に流出する。燃料蒸気は、第2蒸気流路18を流通する間に、隔壁13およびフィン18aを介して加熱ガス流路14を流通する加熱ガスと熱交換し加熱される。
すなわち、燃料蒸気は過熱コア10において加熱ガスの流れ方向に対して2回交差して流通しており、過熱コア10を流通する間に2回に亘って加熱ガスと熱交換するので十分に加熱され、燃料蒸気の温度を加熱ガス流路14の上流部の加熱ガス温度に近い温度まで高温化することができる。しかも、過熱コア10の加熱ガス流路14のフィン14aは飽和蒸気温度以上となっているため、燃料蒸気を飽和蒸気温度以上に過熱することができる。
このようにして過熱コア10において過熱された燃料蒸気は、蒸気流路42から蒸気出口5を介して図示しない改質器に供給され、改質器において水素リッチな燃料ガスに改質され、燃料電池に供給されることとなる。なお、蒸気出口5はハウジング2の側面上部に設けられているので、改質器における反応にとって好ましくない液滴の排出を防止することができる。さらに、蒸発器1の運転停止時に発生する液滴が改質器に排出されるのも防止することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明するように、請求項1に記載した発明によれば、加熱ガス直進流路における加熱ガスの圧力損失を小さくすることができ、加熱ガスを多く流すことができるので、供給熱量を増大することができる。また、蒸発部で発生した燃料蒸気を過熱部において加熱ガスと熱交換させているので、燃料蒸気をより高温にすることができる。また、蒸発部の上部から排出された燃料蒸気を過熱部に導入し重力方向に流通させているので、過熱部をコンパクトにすることができる。したがって、蒸発器の性能向上および小型化を図ることができるという優れた効果が奏される。
【0030】
さらに、燃料蒸気を十分に加熱することができ、高温の燃料蒸気を生成することができるという効果がある。
また、加熱ガスの排熱を利用して蒸発部の底部に溜まる液体燃料を気化させることができるので、蒸発器の性能が向上するという効果がある。また、蒸発部の周囲に保温層が形成されるので、蒸発部からの放熱を抑制することができるという効果もある。
請求項2に記載した発明によれば、気化しきれずに蒸発部の底部に下降した液体燃料を多孔質体において気化することができるという効果がある。
請求項に記載した発明によれば、加熱ガスの排熱を利用して蒸発部を保温することができ、蒸発部からの放熱を抑制することができるので、蒸発器の性能が向上するという効果がある。
請求項に記載した発明によれば、断熱室によって過熱部を保温することができ、過熱部からの放熱を抑制することができるので、蒸発器の性能が向上するという効果がある。
【0031】
請求項に記載した発明によれば、所定のガスを加熱ガス直進流路内で触媒燃焼させて加熱ガスを生成することができ、また、加熱ガス直進流路からの放熱を抑制することができ、蒸発器の性能が向上するという効果がある。また、活性温度の異なる触媒を使い分けることで、触媒の耐久性を延ばすことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る蒸発器の一実施の形態における縦断面図である。
【図2】 図1のA−A断面図である。
【図3】 図1のB−B断面図である。
【図4】 前記実施の形態における蒸発器の過熱コアの模式図である。
【図5】 前記実施の形態における蒸発器の蒸発コアの模式図である。
【図6】 前記実施の形態における蒸発器の蒸発流路に設けられたフィンの外観斜視図である。
【図7】 前記実施の形態における蒸発器の燃料供給管の断面図である。
【符号の説明】
1 蒸発器
14 加熱ガス流路(加熱ガス直進流路)
17 第1蒸気流路(過熱部)
18 第2蒸気流路(過熱部)
21 断熱室
36 蒸発流路(蒸発部)
37 加熱ガス流路(加熱ガス直進流路)
51 加熱ガス流路(保温部)
60 燃料供給管(燃料供給部)

Claims (5)

  1. 炭化水素を含む液体燃料を気化させて燃料改質用の燃料蒸気を発生させる蒸発器において、
    加熱ガスが水平方向に直進して流通する加熱ガス直進流路と、
    該加熱ガス直進流路と熱交換可能に配置され、前記液体燃料を気化させる蒸発部と、
    該蒸発部に前記液体燃料を供給する燃料供給部と、
    前記蒸発部よりも前記加熱ガス直進流路の上流部に該加熱ガス直進流路と熱交換可能に配置され、前記蒸発部から排出された燃料蒸気を加熱する過熱部と、
    前記蒸発部の周囲に形成された保温部と、
    を備え、
    前記加熱ガス直進流路から排出された加熱ガスは前記保温部における底部に導入され、
    前記蒸発部で発生した燃料蒸気は該蒸発部を重力方向の上方に流通した後、蒸発部の上部から排出されて前記過熱部に導入され、該過熱部を重力方向の下方および上方へ流通し加熱ガスの流れ方向に対して複数回交差して流通することを特徴とする蒸発器。
  2. 前記蒸発部における底部は多孔質体を備えた底板により閉塞され、前記多孔質体を介して前記加熱ガスと前記液体燃料が熱交換可能であることを特徴とする請求項1に記載の蒸発器。
  3. 前記保温部の底部に導入された加熱ガスは該底部から側方に回り込んで保温部を上昇することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸発器。
  4. 前記過熱部はその下部および両側部を、空気を封入した密閉空間からならなる断熱室によって囲まれていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の蒸発器。
  5. 前記加熱ガス直進流路の内部に触媒を備え、前記蒸発部と熱交換可能に位置する部分と、前記過熱部と熱交換可能に位置する部分では、活性温度の異なる触媒が用いられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の蒸発器。
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