JP3887699B2 - ワークの自動供給システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークの自動供給システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工業製品を量産する場合には、顧客から受注した受注品のデータから管理データないしCADデータを生成し、これら管理データないしCADデータに基づいて、製品の材料を発注したり、納品された材料の在庫を管理したりすることが要請される。
【0003】
特に、材料の在庫管理に関しては、当該材料が加工される加工ステーションへ適切に供給され、品番間違いや供給切れによる手待ち等が起きないように、入庫処理や出庫処理を行うことが必要になる。
【0004】
他方、ワイヤーハーネスに代表されるように、多くの工業製品は、種類の異なる複数の部品を組み合わせて自動生産されている。そのような自動生産においては、同種の部品においても、仕様の異なるものを複雑に組み合わせて多品種少量生産を行うことが要請されている。
【0005】
ところで、特開平8−133420号公報には、生産計画に基づいて、材料の総数を管理可能な部品供給装置が開示されている。この部品供給装置は、多段のストック棚を有し、各ストック棚にワークを収容するストックユニットと、各ストック棚にワークを搬出入するリフト式の搬出入ユニットとを有している。上記ワークの種類は、ストック棚毎に設定されている。また上記ストック棚にストックされたワークの個数は、生産管理データとリンクして管理されている。
【0006】
また、特開平8−143112号公報には、3次元で多種類のワークを収納する自動倉庫が開示されている。この自動倉庫では、ワークの種類ごとに複数のストック棚を設け、ストック棚の上流側でワークの品番をバーコードリーダ等により読み取って対応するストック棚に仕分けるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した多品種少量生産を行う工場での在庫管理においては、多種類のワークについて、必要十分な安全在庫を効率的に保有することが必要になる。
【0008】
しかしながら、上述した先行技術では、ストック棚毎にワークの種類を管理するようにしていたので、ワークの在庫数がストック棚の物理的構造に制約されていた。このため、ワークの種類によって、ストック棚の収容効率がばらつくとともに、ワークの出庫条件や安全在庫が変動した場合には、物理的にストック棚の仕様や台数を変更しなければ、生産計画の変更に対応することができなくなるという問題があった。
【0009】
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、多様な生産計画やその変更に対応し、必要十分な安全在庫を効率的に保有することにより、多品種少量生産の効率向上に寄与することのできるワークの自動供給システムを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、自動供給システムであって、互いに交差するX方向、Y方向及びZ方向の三方向に複数のワークを収容する収容空間を有し、各収容空間にはX方向の番地、Y方向の番地及びZ方向の番地それぞれ特定可能なアドレスが設定されているストック棚と、このストック棚に対して、ワークを入庫する入庫ユニットと、上記ストック棚からワークを出庫する出庫ユニットと、両ユニットの動作を制御するユニット制御部と、このユニット制御部の動作プログラムを含むメイン制御部と、メイン制御部に接続され、ストック棚に入庫されるワークに係るワーク情報を読み取るワーク情報読取手段と上記メイン制御部に、生産計画に基づいてストック棚に対するワークの出入庫トランザクションを処理するトランザクション処理部を設け、このトランザクション処理部は、ストック棚に対する要求を受け付ける要求受付部と、ストック棚の収容空間に設定された上記アドレスを記憶するアドレス記憶部を含むデータベースと、上記ユニット制御部に指示を出力する指示出力部と、上記データベースを更新するデータ更新部と、上記データベースを参照することにより、上記要求受付部で受け付けられた要求に係るワークのアドレスを特定するとともに、このアドレスを上記指示出力部及びデータ更新部に出力するアドレス割付部とを備え、上記指示出力部は、上記アドレス割付部により特定されたアドレスのX方向の番地、Y方向の番地及びZ方向の番地に対する上記ストック棚への入庫が可能となり、かつ、上記アドレス割付部により特定されたアドレスのX方向の番地、Y方向の番地及びZ方向の番地に入庫されているワークの上記ストック棚からの出庫が可能となるように上記ユニット制御部に指示を出力するとともに、上記データ更新部は、アドレス割付部により特定されたアドレス情報とユニット制御部からの処理結果情報に基いて、データベースを更新することを特徴とする自動供給システムである。
【0011】
この発明では、メイン制御部でユニット制御部を制御し、入庫ユニットと出庫ユニットとを駆動して、ストック棚のワークを取り出すに当り、ストック棚においては3次元で座標(X方向の番地、Y方向の番地及びZ方向の番地)を特定可能なアドレスが設定されているとともに、メイン制御部においては、データベースのデータを参照し、要求に係るワークのアドレスを特定するとともに、特定されたアドレスに基づいて入庫指示または出庫指示を出力するようにしているので、3次元で座標が特定されている任意のアドレスに対してワークを出し入れすることが可能になる。この結果、同一方向に異種類のワークを並べて入庫したり、異種類のワークの中から特定のワークを出庫したりすることが可能になる。
【0012】
本発明の別の態様は、上記自動供給システムにおいて、
上記入庫ユニットに併設される行列処理部を設け、
上記行列処理部は、入庫ユニットに設定され、複数のワークを整列させた状態でひとつずつ供給する供給コンベヤーと、供給コンベヤーにワークを搬送する搬送手段と、上記供給コンベヤーが満杯になっているか否かを検出する空スペース検出手段と、空スペース検出手段がワークを検出している場合に搬送手段が搬送しているワークを当該搬送手段の最上流に循環させる循環手段とを有していることを特徴とする自動供給システムである。
【0013】
この態様では、ワークをストック棚に入庫するに当り、搬送手段からワークを供給コンベヤーに供給し、この供給コンベヤーに複数のワークを整列させて待機させておくことが可能になる。この入庫ユニットを窓口とする待ち行列を適宜調整することにより、入庫ユニットの上流側での稼働率を高めることができる。
【0014】
特に、本発明では、各ストック棚の収容空間にワーク毎のアドレスを設定し、同一方向に多種類のワークを収容可能に構成されているので、ワークの利用頻度や在庫変動に伴う空きスペースの変動に柔軟に対応し、無駄な収容空間を設けることなく、多種類のワークをストック棚に収容することが可能になる。
【0015】
本発明の別の態様は、上記自動供給システムにおいて、
上記ストック棚、入庫ユニット、及び出庫ユニットを複数組設け、
各組の出庫ユニット毎に設けられ、当該出庫ユニットから出庫されるワークを搬出する複数の出庫コンベヤーを設け、
各出庫コンベヤーから出庫されたワークを選択的に加工ステーションに出庫する優先順位特定手段を設けていることを特徴とする自動供給システムである。
【0016】
この態様では、複数のストック棚を有する大規模な倉庫システムを構築し、各出庫ユニットから並行してワークを搬出するように設定しても、搬出されたワークは、優先順位特定手段を窓口とする待ち行列を構成し、且つ当該優先順位特定手段によって所望のワークを優先的に出庫することが可能になる。この結果、加工ステーションで要請されるワークを緊急度の高いものから順に出庫することが可能になり、一層多品種少量生産に好適な出庫処理を行うことが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について詳述する。
【0018】
図1は本実施形態に係るワークとしての電線Wを収容した容器Cの斜視図である。
【0019】
同図を参照して、図示の電線Wは、ワイヤーハーネスを製造する際の材料とされる被覆電線をロール状に束ねたものである。
【0020】
図示の容器Cは、角筒形の本体11と、本体11の上縁に延設された多目的フランジ12とを備えている。これら本体11、多目的フランジ12は、樹脂によって一体成形されたものである。
【0021】
本体11は、複数のリブ11aで補強された底部13を有し、その底部13の中央部に、一体成形されたコア14が立設されている。このコア14は、底の無い中空円筒形状であり、定ピッチで設けたスリット14bによって周方向に4分割されている。また、コアの先端部14aは、球状に収束するように湾曲している。このコア14は、図1に示す環状に巻回された線材(図のそれは電線W)の束の中心部に挿入される。
【0022】
底部13は、正方形の四隅を面取りして4つの長辺13aと4つの短辺13bが交互に連なる八角形に形成されており、それぞれの辺13a、13bに、側壁15が連設されている。この側壁15は、上広がりの方向に傾斜しており、その側壁の上端に上記多目的フランジ12が連設されている。なお、図1の18はアクリル製のシートを湾曲させて構成した仕切り部材(弾性スペーサ)であり、この仕切り部材18を本体11内の四隅に設け、各仕切り部材でコア14に担持される電線Wの束の外周面を弾性的に受けて繰り出し終了時に至るまで、電線Wの束の荷崩れが生じないようにしている。
【0023】
上記多目的フランジ12は、いわゆる外フランジにして平板形状に形成している。また、このフランジの長辺部、即ち底部の各長辺13aに対応する部位には、補強用の中空リブ16を立設しており、この中空リブ16によって、多目的フランジ12と側壁15の機械的連結強度を高め、多目的フランジ12を線材束収納容器搬送時の把手として兼用することが可能になっている。さらに、このリブ16で受け口を形成し、多目的フランジ12を支持座にして、空になっている容器Cを上下に積み重ねることを可能にしている。
【0024】
上記多目的フランジ12は、その名の通り、複数の目的を達成するための機能を備えた構造体であり、コンベヤーで搬送する際のガイド機能を奏することもできる他、以下に説明するように、電線Wの繰り出し端W1を仮止めする仮止め部品20を担持する担持部材として、或いは、側壁15のコーナ部に設けられた絵符収納部30の開口(絵符挿抜口)を画する部材としても機能する。
【0025】
この絵符収納部30は、多目的フランジ12の一隅に形成されたスリット12aを挿抜口としてそこからバーコードC1の印刷された絵符C2を挿抜可能に収納するためのものである。バーコードC1は、本体11内に収容される電線Wの線種や長さなどのデータをコード化したものである。
【0026】
図2は、上記容器Cに収容された電線Wを加工する工場Fのレイアウトを概略的に示す斜視図であり、図3は同工場の要部を示す平面部分略図である。
【0027】
これらの図を参照して、工場Fの敷地には、加工対象となる電線W(図1参照)を入庫する入庫ステーションST1と、この入庫ステーションST1から入庫した電線を加工する加工ステーションST2と、加工ステーションST2で用済みになった電線等を回収する回収処理ステーションST3とが設定されており、本実施形態に係る自動供給システム100は、これら各ステーションST1〜ST3間でワークを自動送給できるように構成されている。
【0028】
図3を参照して、自動供給システム100は、入庫ステーションST1と加工ステーションST2との間に連設された複数のストック棚200と、各ストック棚200に設けられて、対応するストック棚200に対し、上記電線Wを入庫するための入庫ユニット300と、各ストック棚200に設けられて、対応するストック棚200からワークを出庫するための出庫ユニット400と、各ステーションST1〜ST3と各ユニット200〜400との間で上記電線Wを搬送するためのコンベヤーユニット500とを有している。
【0029】
上記コンベヤーユニット500は、基本的にはフレームに支持された多数の搬送ローラをベルトで連結し、駆動モータで駆動することにより、ワークを搬送するものであり、後述する経路PH1〜PH3に応じて上下に配置されて相互に搬送方向の異なる多段の搬送路を構成しているものである。
【0030】
上記コンベヤーユニット500は、上記経路PH1〜PH3中の節点に配置され、容器Cの搬送方向を切り換える方向切換部510と、入庫ステーションST1から各入庫ユニット300へワークを搬送する入庫搬送部520と、入庫搬送部520に搬送されたワークの待ち行列を処理するための行列処理部530と、各出庫ユニット400から搬出されたワークを搬送する出庫搬送部540と、各出庫搬送部540に搬送されているワークを払い出す昇降式移載装置550と、昇降式移載装置550から払い出されたワークを加工ステーションST2へ送給するとともに、加工ステーションST2から回収されるべきワークを回収処理ステーションST3へ送給可能な循環部560とを有している。これら各部520〜560により、コンベヤーユニット500は、入庫ステーションST1から加工ステーションST2へワークを供給する供給経路PH1と、加工ステーションST2から回収処理ステーションST3へワークを返送する回収経路PH2とを構成している。さらに本実施形態においては、回収経路PH2の間に切換点(分岐点)を設け、この切り換え点から分岐して電線Wが収容されている容器Cをストック棚200に返送するためのストック返送経路PH3が形成されている。
【0031】
次に、図4および図5を参照して、本実施形態に係るストック棚200の詳細について説明する。ストック棚200は、工場Fの一側壁に沿って例えば5ユニット連設されている(図2参照)。以下の説明では、このストック棚の連設方向をX方向、鉛直方向をY方向、X方向と直交する水平方向をZ方向とする。図示の実施形態では、上記Z方向の一端側に入庫ユニット300が設置されているとともに、他端側に出庫ユニット400が設置されている(図4参照)。
【0032】
図4は本実施形態に係るストック部分の概略構成を示す側面図であり、図5は図4のストック部分に採用されているストック棚200の一部を省略して示す正面略図である。
【0033】
これらの図を参照して、ストック棚200は、全体として直方体に構成される外フレーム210と、この外フレーム210に組み付けられて、全体として3次元の収容空間SPを形成する複数のガイドフレーム220、230と、ガイドフレーム230に設けられた駆動ローラユニット240と、駆動ローラユニット240によって駆動される容器Cの飛び出しを規制するストッパユニット250とを有している。
【0034】
外フレーム210は、ストック棚200の外郭を構成する部材であり、鋼材を全体として直方体の箱状に形成したものである。
【0035】
ガイドフレーム220、230は、それぞれX方向およびY方向において、外郭が構成されたストック棚200の内部を等分し、全体としてストック棚200の内部に3次元の収容空間SPを構成するためのものである。
【0036】
ガイドフレーム220は、Y方向に延びる柱状の部材であり、このガイドフレーム220を外フレーム210の内部に等配することにより、外フレーム210の内部はX方向に等分される。
【0037】
上記ガイドフレーム230は、概ねZ方向に沿って延びているとともに、Y方向沿いに等配され、外フレーム210またはガイドフレーム220に固定されているアングル材である。このガイドフレーム230により、外フレーム210の内部はY方向に等分される。この結果、外フレーム210並びにガイドフレーム220、230は、全体として、X方向、Y方向、およびZ方向に特定可能な3次元の収容空間SPを構成する。
【0038】
図6は同ストック棚200に割り当てられたアドレスの説明図である。
【0039】
図6を参照して、外フレーム210並びにガイドフレーム220、230によって、区画された3次元の収容空間SPには、アドレスSNが設定されている。具体的には、このアドレスSNは、X方向の番地を特定する行番号Xn(nは0から9までの実数)、Y方向の番地を特定する列番号Yn(nは1からFまでの実数)、Z方向の番地を特定する出入庫番号Zn(nは0から5までの実数)の三次元変数のアドレス
N=(Xn、Yn、Zn
で構成されている。なお、図示の実施形態では、複数のストック棚200を採用しているので、そのユニット番号Nをアドレスの添え字で表しているが、これに限らず、ユニット番号Nをひとつの変数とする4次元変数のアドレス
S=(Nn、Xn、Yn、Zn
を採用してもよい。
【0040】
なお後述する出庫処理において、Z方向における任意のアドレスの容器Cを取り出すために、何れかのガイドフレーム230によって区画された空間が返送棚230Rとして設定されている(図5参照)。また、具体的には図示していないが、この返送棚230Rには容器検知センサが設けられており、この返送棚230Rに容器Cが搬送されたことを検知して、後述する手順により、入庫ユニット300を駆動制御することができるようになっている。
【0041】
図7は、本実施形態に係るストック棚200の要部を一部破断して示す側面部分拡大図である。
【0042】
図4、図5、並びに図7を参照して、上記駆動ローラユニット240は、二つ一組となった各ガイドフレーム230の内側面に取り付けられることにより、当該ガイドフレーム230間に容器Cを搬送することができるようになっている機構である。
【0043】
各駆動ローラユニット240は、ガイドフレーム230の長手方向に沿って配設される駆動ローラ241と、この駆動ローラ241に巻回されている無端ベルト242とを有している。
【0044】
駆動ローラ241は、容器Cの多目的フランジ12下面と転がり接触して、容器Cを概ねZ方向に沿って送給するためものであり、ガイドフレーム230の長手方向に沿って一列に配設されている。これとともに、ガイドフレーム230の適所には、当該駆動ローラ241の列から下側にずれた張力調整ローラ241aが設けられている。そして、この張力調整ローラ241aの外周に無端ベルト242を掛け渡すことにより、当該張力調整ローラ241aの両側に配置された駆動ローラ241との間で無端ベルト242に起伏を形成し、駆動ローラ241と無端ベルト242との間に動力伝達力が増すようになっている。
【0045】
さらに、駆動ローラユニット240の両端部に配置された駆動ローラ241には、入力歯車243が同心に設けられている(図4参照)。図示の実施形態では、後述する入庫ユニット300または出庫ユニット400からこの入力歯車243に回転駆動力を入力されて、無端ベルト242を介し、各ローラ241、241aに回転駆動力を伝達して、容器Cを駆動ローラ241で駆動することができるようになっている。かかる機構を採用することにより、図示の実施形態では、駆動ローラ241と容器Cの多目的フランジ12との間に滑りが生じにくくなり、高い精度で容器Cを駆動することができるようになっている。
【0046】
各ガイドフレーム230は、Z方向において、出庫側が若干下側に傾斜した姿勢で固定されている。これにより、入庫側から導入された容器Cは、自重によって出庫側へ移動しやすくなっている(図4参照)。このため、外フレーム210の出庫側には、各ガイドフレーム230に対応して、二つ一組のストッパユニット250が設けられている。
【0047】
図8は本実施形態に係るストック棚200の出庫側の部分を示すものであり、(A)は正面部分略図、(B)は平面部分略図である。
【0048】
図8(A)(B)に示すように、このストッパユニット250は、外フレーム210またはガイドフレーム230に固定されてZ方向に延びるステー251と、このステー251の出庫側端面に固定されているガイドストッパ252と、このガイドストッパ252に取り付けられたスライドストッパ253とを有している。スライドストッパ253は、ガイドストッパ252によって、X方向に変位可能にガイドされている長片部253aと、この長片部253aの端部からZ方向において出庫側に屈曲する操作片部253bとを有する平面視略L字型の板状部材である。そして、後述するように、この操作片部253bを把持して、長片部253aをスライドさせることにより、長片部253aが入庫側の容器Cに臨んで容器Cの出庫側への飛び出しを規制する規制ポジションと長片部253aが容器Cの出庫側への変位を許容する開放ポジションとの間で変位することができるようになっている。
【0049】
図示の実施形態では、二つ一組になって配置されたガイドフレーム230において、ストッパユニット250もそれぞれ互いに長片部253aの自由端が対向する姿勢で対をなして配置されている。
【0050】
次に、図9以下を参照して、ストック棚200に対し、容器Cを出入庫する入庫ユニット300および出庫ユニット400について詳述する。
【0051】
図9は本実施形態に係るストック棚200、入庫ユニット300、および出庫ユニット400を概観したストック部分全体の斜視図である。
【0052】
同図並びに図3および図4を参照して、各ストック棚200には、それぞれ入庫側に配置された入庫ユニット300、出庫側に配置された出庫ユニット400が対をなして装備されている。各ユニット300、400は、それぞれストック棚200の入庫側にX方向に沿って敷設された入庫側レール301、出庫側レール401と、各レール301、401上にてX方向沿いに往復移動可能に配置されたスライドタワー302、402とを有している。
【0053】
各スライドタワー302、402は、ストック棚200の全高にわたる竪型の構造体であり、その底部に設けられた図略のサーボモータを駆動することにより、X方向に沿って往復移動可能に構成されている。スライドタワー302、402には、その内部にそれぞれ入庫搬送ユニット310、出庫搬送ユニット410を内蔵しており(図4参照)、上記レール301、401に沿って移動することにより、対応する搬送ユニット310、410をX方向に駆動することができるように構成されているとともに、自身の内部で上記搬送ユニット310、410を上下に駆動することにより、それぞれ対応する搬送ユニット310、410をY方向にガイド可能に装備している。
【0054】
図4に概略的に示すように、各スライドタワー302、402の頂部と底部には、X方向に対向して対をなすスプロケット303a、303b、403a、403bが配置されており、これらスプロケット303a〜403bには、チェーン304、404が掛けわたされている。チェーン304、404の一端部には、対応する搬送ユニット310、410がそれぞれ取り付けられているとともに、他端部には、ウエイト305、405が取り付けられており、ウエイト305、405と搬送ユニット310、410をバランスさせて相対的に上下に昇降させることにより、搬送ユニット310、410をY方向に駆動することができるようになっている。上記スプロケット303a〜403bのうち、各スライドタワー301、401の頂部に設けられているものには、図略のサーボモータが取り付けられており、これによって、精緻に搬送ユニット310、410を所望の高さに駆動することができるようになっている。
【0055】
図10は本実施形態に係る入庫ユニット300の要部を示す斜視図、図11は同入庫ユニット300に採用されている搬送ユニット310のフレーム部の分解斜視図、図12は同搬送ユニット310の駆動部350の斜視図、図13は同搬送ユニット310の使用状態を示す斜視図、図14から図16は同搬送ユニット310の搬送動作を示す側面図である。
【0056】
これらの図を参照して、入庫ユニット300に採用されている搬送ユニット310は、構造体としてのフレーム部320(図11参照)と、このフレーム部320に組付けられる駆動部350(図12参照)とを有している。
【0057】
フレーム部320は、上記スライドタワー301に連結される昇降フレーム330と、この昇降フレーム330に対してZ方向に相対的に変位可能に組み付けられるスライドフレーム340とを有している。
【0058】
昇降フレーム330は、X方向に対向して対をなし、スライドタワー301に連結されて上下に昇降する昇降連結部331と、この昇降連結部331に固定された昇降テーブル332とを有している。
【0059】
上記昇降連結部331は、上下に対をなすガイドローラ群331aと、ガイドローラ群331aを担持する取付板331bと、取付板331bの内側に、平面視略直角な姿勢で固定された略台形の固定板331cとを有している。
【0060】
各昇降連結部331の各ガイドローラ群331aは、スライドタワー301のX方向両側に立設された図略のガイドレールをX方向に挟み込んだ状態で転がり接触することにより、搬送ユニット310全体を上下に昇降ガイドするためのものである。この昇降連結部331には、上述したチェーン304の端部が連結されており、搬送ユニット310は、このチェーン304を介して上下に昇降されることになる。
【0061】
図11を参照して、上記昇降テーブル332は、Z方向に対向する一対の底板332aと、両底板332aの両側部に設けられ、Z方向に延びる一対の側板332bとを有している。上記一対の底板332a、332aのうち、入庫側のものには、軸受332cが固定されており、この軸受332cに保持されるピン(図示せず)を介して後述するスライドフレーム340が連結されるようになっている。また、各側板332bの上部には、それぞれ一対のスライド保持部332dが配設されており、このスライド保持部332dを介して、上記スライドフレーム340がZ方向に相対変位可能にガイドされるようになっている。
【0062】
上記スライドフレーム340は、底板341と、この底板341の両側に設けられた側板342とを有している。
【0063】
上記底板341の下面には、当該スライドフレーム340がZ方向に変位するためのエアシリンダ343が固定されており、そのロッド343aが入庫側に向けられている。ロッド343aの端部には、上記昇降フレーム330に設けられた軸受332cに連結される連結部材343bが設けられており、この連結部材343bが図略のピンで軸受332cに連結されている。
【0064】
また、上記側板342の外側部には、ガイドレール344が固定されている。ガイドレール344は、Z方向に沿って水平に延びており、上記昇降フレーム330の側板332bに固定されたスライド保持部332dに連結されるものである。したがってこの実施形態では、昇降フレーム330にスライドフレーム340がZ方向に相対変位可能に連結され、後述するように、ストック棚200の駆動ローラユニット240に対し動力を伝達可能に昇降フレーム330からスライドフレーム340が突出する動力伝達姿勢とスライドフレーム340が昇降フレーム330上に退避する退避フレームとの間で変位できることになる。
【0065】
図12を参照して、駆動部350は、スライドフレーム340に組み付けられて、容器Cの搬送を行う機構である。
【0066】
まず、駆動部350は、スライドフレーム340の底板341の底面に固定されたモータ351を備えている。このモータ351の出力軸351aは、X方向に沿って配置されている。モータ351の出力軸351aには、出力歯車352が固定されている。出力歯車352には、中継歯車353が噛合している。中継歯車353は、図略のステーを介して上記スライドフレーム340の底板341の下方に取り付けられている。この中継歯車353には、出力軸354が固定されている。出力軸354は、X方向に延びてその両端部分が、スライドフレーム340の底板341の両側部分に形成された切欠341aを介して上方に臨んでいる。出力軸354の両端部には、出力ローラ355が固定されている。この出力ローラ355は、上記スライドフレーム340の側板342の内側に取り付けられたローラ群356に対し、タイミングベルト357を介して動力を伝達するためのものである。ローラ群356は、その上部周面が側板342の上縁に沿って並ぶように配置されている。これにより、当該ローラ群356に巻回されたタイミングベルト357が、容器C(図13参照)の多目的フランジ12の下面を駆動することができるようになっている。上記モータ351は、後述するシーケンサの制御により、正逆方向に出力歯車352を駆動することができるようになっている。したがって、上記タイミングベルト357によって搬送される容器Cの搬送方向も、双方向に切り換えることができるようになっている。
【0067】
次に、上記ローラ群356のうち、ストック棚200に最も近接しているものは、ステー358を介して側板342のZ方向外方に突出している。上記ステー358には、当該ローラ群356の回転駆動力を受ける駆動歯車360と、この駆動歯車360と噛合する出力歯車361が取り付けられている。この出力歯車361は、ストック棚200の入力歯車243と噛合可能な位置に配置されている。この結果、スライドフレーム340が図14に示す退避姿勢から図15、図16に示す動力伝達姿勢をとることにより、出力歯車361がストック棚200の入力歯車243と噛合し、ストック棚200に対する容器Cの搬送動作を行うことができるようになっている。
【0068】
次に、図17以下を参照して、出庫側の搬送ユニット410について詳述する。図17は本実施形態に係る出庫側の搬送ユニット410の概略構成を示す斜視図である。
【0069】
同図を参照して、出庫側の搬送ユニット410は、基本的には入庫側の搬送ユニット310と概ね同様の仕様になっており、ストック棚200のストッパユニット250を駆動する一対のストッパ解除ユニット420が設けられている点のみが相違している。以下の説明では、搬送ユニット310と同等の部材には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0070】
図18は図17の搬送ユニット410に採用されているストッパ解除ユニット420を拡大して示す斜視図、図19は同ストッパ解除ユニット420の動作手順を示す平面図であり、(A)は係合前、(B)は係合時、(C)は駆動時を示している。
【0071】
これらの図を参照して、各ストッパ解除ユニット420は、搬送ユニット410の底板332aに取り付けられた取付板421と、この取付板421の端面に固定されたステー422と、このステー422に取り付けられることにより、軸芯をX方向沿わせているエアシリンダ423と、このエアシリンダ423のロッド423aによってX方向沿いに往復移動する駆動ブロック424と、この駆動ブロック424に固定された一対の解除爪425とを有している。
【0072】
上記取付板421は、X方向に沿って延び、スペーサ421aを介してボルト421bで搬送ユニット410の底板332aに対し、Z方向に相対変位可能に取り付けられている。具体的に図示していないが、この取付板421は、図略のエアシリンダによってZ方向に往復移動することができるようになっている。
【0073】
上記ステー422は、取付板421の端部からストック棚200に向かってZ方向に延びている片持ち状の部材である。ステー422には、Z方向に沿ってシリンダ423の両側に配置された一対のガイドバー422aがそれぞれX方向外向きに突設されており、その端部が上記駆動ブロック424を貫通した状態でガイドしている。
【0074】
上記エアシリンダ423は、駆動ブロック424がガイドバー422aでガイドされているストローク範囲において、駆動ブロック424をX方向に駆動することにより、ストッパユニット250のスライドストッパ253を規制ポジションと開放ポジションとの間で駆動することができるようになっている。
【0075】
各解除爪425は、スライドストッパ253に設けられた操作片部253bを駆動するためのものであり、それぞれ駆動ブロック423から鉛直に立ち上がる起立部425aと、この起立部425aの頂部からストック棚200に向かってZ方向に延びる水平部425bとを一体に有している。図示の実施形態では、これら一対の解除爪425、425の各水平部425b間に操作片部253bを係合させるため、各水平部425bには、互いに向かい合う個所が面取りされて、ストック棚200へ向かうに連れて末広がり状に開くテーパ面425cが形成されている。
【0076】
図20〜図22は、出庫側の搬送ユニット410の動作手順を示す側面図である。
【0077】
まず、図20並びに図19(A)を参照して、出庫側の搬送ユニット410のX方向、Y方向のポジションが定まると、まず、取付板421が図略のエアシリンダでストック棚200の方に近接する方向に駆動される。これにより、図20に示すように、出力歯車361がストック棚200の出庫側に設けた入力歯車243に噛合する前に、解除爪425がストッパユニット250の操作片部253bと係合する。
【0078】
次に、図19(B)に示すように、各ストッパ解除ユニット420のエアシリンダ423がロッド423aを伸長することにより、各解除爪425が駆動ブロック424を介してX方向において、互いに離反する方向に駆動される。この駆動動作により、解除爪425と係合していた操作片部253bがそれぞれX方向において、離反する方向に駆動される結果、スライドストッパ253が規制ポジションから開放ポジションに移動する(図19(C)参照)。
【0079】
次に図21を参照して、スライドストッパ253が開放ポジションに移動した後、搬送ユニット410は、スライドフレーム320をストック棚200に向けて駆動する。この結果、出力歯車361がストック棚200の出庫側に設けた入力歯車243に噛合し、当該入力歯車243から動力を受ける駆動ローラユニット240が容器Cを出庫側に駆動する。この結果、出庫側の最下流端にある容器Cがストック棚200から搬出され、出庫側の搬送ユニット410に受け渡される(図22参照)。なお、この搬送動作が終了すると、まず、各ストッパ解除ユニット420がストッパユニット250を規制ポジションに戻した後、出力歯車361による動力が遮断されることになる。
【0080】
本実施形態においては、容器Cを搬送ユニット310、410でストック棚200に入庫または出庫する際、搬送ユニット310、410に設けられた駆動源としてのモータ351による駆動力を動力出力部材としての出力歯車352を介してストック棚200の入力歯車243(動力入力部材)に入力することができるので、容器Cを収容空間のZ方向において任意の位置に送給したり、任意の位置から容器Cを引き出したりすることが可能になる。
【0081】
上述した入庫ユニット300並びに出庫ユニット400の制御は、詳しくは図59以下で説明するように、自動供給システム100全体を制御するメイン制御部800と、このメイン制御部800と通信可能に接続されたユニット制御部850とによって行われる(図2、図59参照)。
【0082】
次に、ストック棚200に対して出入庫される容器Cを搬送するコンベヤー装置500の詳細について説明する。
【0083】
図23は本実施形態に係るコンベヤー装置500の要部を示す平面図である。
【0084】
図3及び図23を参照して、上述したように、コンベヤー装置500は、方向切換部510、入庫搬送部520、行列処理部530、出庫搬送部540、昇降式移載装置550、及び循環部560を有している。
【0085】
図24は方向切換部510の動作を示す側面図であり、(A)は方向切換前、(B)は方向切換途中、(C)は方向切換後をそれぞれ示している。
【0086】
同図に示すように、方向切換部510は、コンベヤー装置500の各節点に配設され、当該節点において、搬送される容器Cの送給方向を90°切り換えるためのものであり、基本的には後述する図35〜図38で説明する昇降動作で容器Cを受ける搬送ローラ群を変更し、搬送方向を切り換えるように構成されているものである。
【0087】
但し、図24における入庫搬送部520の途中部に設けられた方向切換部510は、入庫ステーションST1からの供給経路PH1と循環部560からのストック返送経路PH3とが合流するT字路にあるため、両経路PH1、PH3から搬送された容器Cを何れも入庫ユニット300の方へ搬送可能な構成とされている。より詳細に説明すると、入庫搬送部520の途中部に設けられた方向切換部510は、コンベヤー装置500の構造体を構成するフレーム501と、このフレーム501に設けられて、回転中心を鉛直線上に沿わせているモータ511と、このモータ511によって、90°の範囲で双方向に回動するターンテーブル512と、このターンテーブル512に設けられた搬送ローラ群514とを有しており、図24(A)に示すように、一の方向から搬送された容器Cをターンテーブル512上の搬送ローラ群514で受け、その後、(B)で示すようにターンテーブル512をモータ511で90°駆動し、上記一の方向と直交する他の方向に容器Cを送給することができるようになっている。
【0088】
図25は、入庫搬送部520の概略構成を示す側面略図である。
【0089】
図23及び図25を参照して、入庫搬送部520は、Z方向に延びているコンベヤーユニットであり、その一端部が入庫ステーションST1に臨んでいるとともに、他端部が別の方向切換部510を介して循環部560の下流端と接続されている。この結果、詳しくは後述するように、循環部560の下層に設けた返送用コンベヤー730(図46参照)によって返送される容器Cが、この入庫搬送部520の他端から当該入庫搬送部520の途中部に設けた方向切換部510を介して、入庫ユニット200の方へ循環することができるようになっている。
【0090】
入庫搬送部520は、コンベヤー装置500の構造体を構成するフレーム521と、このフレーム521内に装備され、容器Cを入庫ステーションST1から下流端の方向切換部510に送給する入庫送給用コンベヤー522と、入庫供給用コンベヤー522を駆動する駆動モータ523とを有している。入庫送給用コンベヤー522は、フレーム522aに搬送ローラ群522bを設け、この搬送ローラ群522bを図略の無端ベルトを介して駆動モータ523で駆動するように構成されている。この入庫送給用コンベヤー522には、上流端に容器有無センサ522cが設けられており、入庫ステーションST1で作業している作業者が容器Cを入庫送給用コンベヤー522に搬送することにより、上記センサ522cが容器Cを検出し、この検出に基づいて上記駆動モータ523が駆動され、容器Cが上記方向切換部510に送給されるように構成されている。この際、作業者は、この入庫ステーションST1に入荷した電線Wを容器Cに収容し、当該電線Wのデータがコード化されているバーコードC1が記された上記絵符C2を搬送される容器Cの絵符収納部30に収容する。この絵符のC2に記されたバーコードC1を読み取るために、入庫搬送部520には、バーコードリーダユニット524が設けられている。
【0091】
図26は、図25に示したバーコードリーダユニット524の側面図である。同図に示すように、バーコードリーダユニット524は、読取部524aと、この読取部524aを上下方向へ移動可能に設けられるバーコードリーダ昇降部524bを備えており、図略のエアシリンダで昇降部524bを駆動して、読み取り部524aを容器Cの通過を許容する退避ポジションと容器CのバーコードC1を読み取る読取ポジションとの間で変位可能に構成されている。ここで、バーコードリーダユニット254の読取部524aが読み取ったデータは、新束データとして、後述するメイン制御部800に対し、図略の通信モジュールを介して出力されるようになっている。
【0092】
図25を参照して、上記バーコードリーダユニット524に容器Cを位置決めするために、容器Cの供給経路PH1において、バーコードリーダユニット524の上下流には、一対のセンサ522d、522eが入庫送給用コンベヤー522に設けられており、両センサ522d、522eが順次、容器Cを検出した時点で図略のストッパが作動し、容器Cを一時停止させて、当該容器Cの絵符C2に記されたバーコードC1をバーコードリーダユニット524の読取部524aに位置決めすることができるようになっている。
【0093】
さらに入庫搬送部520には、バーコードリーダユニット524で読み取られた電線Wの入庫可否を報知する表示灯525と、表示灯525の表示に基づいて作業者が入庫作業のキャンセルを行うリセットボタン526とが設けられており、後述するように、メイン制御部800がエラー処理(図62のステップA35)を行った際、これら表示灯525が作動し、作業者に所定の処理を行ってリセットボタン526を操作するように報知されるようになっている。
【0094】
図27、図28は入庫搬送部520の側面図である。
【0095】
同図を参照して、入庫搬送部520の途中部に設けられた方向切換部510は、供給経路PH1を90°変更して入庫ユニット200の背後(Z方向において出庫ユニット400と反対側)に容器Cを搬出するように設定されている(図3参照)。そして、入庫搬送部520は、この方向切換部510の下流側に配置され、方向切換部510から搬出された容器Cを行列処理部530に受け渡すリフタ527を備えている。
【0096】
リフタ527は、コンベヤー装置500の構造体を構成するフレーム527aと、このフレーム527aの頂部に取り付けられて鉛直方向に沿うエアシリンダ528と、エアシリンダ528によって昇降動作する一対のアーム529とを有している(図27、図28に一方のみ図示)。
【0097】
フレーム527aは、入庫搬送部520を構成する入庫送給用コンベヤー522のフレーム522aよりも幾分高く設定され、この入庫送給用コンベヤー522よりも上方に配置された、行列処理部530の供給コンベヤー570に容器Cを受け渡すことができるようになっている。
【0098】
上記エアシリンダ528は、シリンダ本体528aとこのシリンダ本体528aによって上下に昇降するロッド528bとを有しており、メイン制御部800によって一対のアーム529を昇降するものである。
【0099】
上記アーム529は、正面が下向きに開くチャネル状に形成されたアーム本体529aと、このアーム本体529aの内側壁にそれぞれ設けられた容器トレイ529bと、この容器トレイ529bに設けられた搬送ローラ群529cと、それぞれの搬送ローラ群529cを図略の無端ベルトで駆動するように容器トレイ529bに設けられた駆動モータ529dとを有しており、容器Cの下面を搬送ローラ群529cで駆動可能に受け、駆動モータ529dの駆動力によって受け取った容器Cを下流側に配置された行列処理部530に搬出することができるようになっている。
【0100】
図29は本実施形態に係る行列処理部530の概略構成を示す側面図である。
【0101】
同図並びに図3を参照して、行列処理部530は、X方向に沿って全入庫ユニット300に臨むベースフレーム531と、このベースフレーム531の上方に平行に延びるトップフレーム532と、両フレーム531及び532間に設けられたピラーフレーム533とを有している。これらフレーム531〜533は、コンベヤー装置500の構造体を構成する外郭部材であり、全体として、複数の入庫ユニット300に対する容器供給機構を構成している。
【0102】
さらにこれらフレーム531〜533は、入庫ユニット300毎に設定され、容器Cを取り込むための容器取込口534と、取り込んだ容器Cを対応する入庫ユニット300に送出するための容器送出口535とを規定している。
【0103】
次に、行列処理部530には、供給経路PH1を構成する上下2段の供給コンベヤー570、580と、これら供給コンベヤー570、580の下方に配置され、供給コンベヤー570、580からあふれた容器Cを一時的に退避させる退避コンベヤー590とを有している。
【0104】
供給経路PH1を構成する供給コンベヤー570、580は、入庫ユニット300毎に対をなして配設されている。X方向において最上流の入庫ユニット300に臨んで配置された一方の供給コンベヤー570は、上流端がリフタ527の搬出口に臨んでいる(図33参照)とともに、下流端が上記容器取込口534に臨んでいる。また、他方の供給コンベヤー580は、一方の供給コンベヤー570の上方に配置され、上記容器取込口534に上流端が臨んでいるとともに、下流端が上記容器送出口535に臨んでいる。さらに退避コンベヤー590は、上記一方の供給コンベヤー570の下方に、X方向に沿って配置され、その上流端が、最下流に配置された入庫ユニット300の容器取込口534に臨んでいる(図32参照)とともに、下流端が上記リフタ527に対し、容器Cを受け渡し可能に臨んでいる(図33参照)。なお下流側の供給コンベヤー570、580については、上流側の容器取込口534に下流側の供給コンベヤー570の上流端が臨んだ状態で、上記パターンを繰り返している。
【0105】
なお供給コンベヤー580の最上流部分には、当該供給コンベヤー580が満杯になっているか否かを検出する空スペース検出手段としてのセンサ580aが配置されている。このセンサ580aは、供給コンベヤー580の最上流に載置可能な容器Cを検出可能な位置に配置されており、このセンサ580aが容器Cを検出している場合、後述するユニット制御部850は、空スペースがなくなっていると判別する。
【0106】
図30及び図31は、供給コンベヤー570、580の要部を示す部分拡大略図であり、図32は図29に示す行列処理部530の終端部分を拡大して示す拡大部分略図である。また図33及び図34は図29に示す行列処理部530の上流端を拡大して示す拡大部分略図である。
【0107】
これらの図を参照して、各コンベヤー570〜590は、それぞれフレーム571、581、591と、フレーム571〜591に装着される複数の搬送ローラ572、582、592と、フレーム571〜591毎に設けられ、対応するフレーム571〜591の搬送ローラ572〜592に動力を伝達する無端ベルト573、583、593と、フレーム571〜591毎に設けられ、無端ベルト573〜593に駆動力を出力する駆動モータ574、584、594とを有している。
【0108】
各コンベヤー570〜590に設けられた駆動モータ574〜594の駆動軸には、それぞれ出力ローラ574a、584a、594aが設けられている。これらの出力ローラ574a〜594aの動力は、上記無端ベルト573〜593を介して各駆動ローラ572〜592に伝達され、これら駆動ローラ572〜592上に容器Cの多目的フランジ12を載置して、当該容器Cを下流側へ搬送し得るようになっている。
【0109】
また、上記供給コンベヤー570と退避コンベヤー590の下流端、並びに供給コンベヤー580の上流端には、出力ローラ575、585、595が設けられている。これらの出力ローラ575〜595の回転軸には、それぞれ出力歯車577、587、597が同心に連結されている。
【0110】
他方、各容器取込口534には、切換ユニット780が設けられている。
【0111】
図29及び図32を参照して、切換ユニット780は、上記一方の供給コンベヤー570に送給された容器Cを後続する供給コンベヤー570に移送したり、他方の供給コンベヤー580に移送したりするためのものである。
【0112】
切換ユニット780は、エアシリンダ781を含んでいる。このシリンダ781は、シリンダ本体781aと、このシリンダ本体781aに対して相対変位可能なロッド781bから構成される。このロッド781bの下端には、昇降フレーム782が固定されている。昇降フレーム782は、供給経路PH1の進行方向にみて下向きに開くコの字形に形成されており、その頂部が上記ロッド781bに固定されることにより、エアシリンダ781によって、昇降可能に構成されている。昇降フレーム782には、容器ハンガ783が固定されている。容器ハンガ783は、一対のフレーム783aと、両フレーム783aにそれぞれ搬送ローラ群783bを設けたものである。各搬送ローラ群783bの供給経路PH1における上流端には、歯車783dが同心に設けられている。この歯車783dには、そのさらに上流側に配置された入力歯車783eが噛合している。入力歯車783eは、図略のステーによって、フレーム783aに取り付けられており、このフレーム783aの上流側に突出している。そして、この入力歯車783eを介して、後述する昇降動作により、供給コンベヤー570、580に設けられた出力歯車577、587または、退避コンベヤー590に設けた出力歯車597と選択的に噛合できるようになっている。これにより、図30および図31並びに図32で示すように、入力歯車783eが噛合している側のコンベヤー570(または580あるいは590)の駆動モータ574(または584あるいは594)が回転すると、その回転動力が入力歯車783eを介して歯車783dに伝達される結果、供給コンベヤー570(または供給コンベヤー580あるいは退避コンベヤー590)における回転駆動力が、切換ユニット780の搬送ローラ群783bに伝達される。したがって、入力歯車783eが供給コンベヤー570の出力歯車577に噛合した場合、当該供給コンベヤー570に搬送されている容器Cは、搬送ローラ群783bに受け渡される。
【0113】
受け取った容器Cを容器送出口535に搬出する場合には、エアシリンダ781を駆動させて上方にシフトし、入力歯車783eを供給コンベヤー580の出力歯車587に噛合させ、容器Cを供給コンベヤー580に搬出する。
【0114】
他方、当該切換ユニット780に対応するストック棚200に空きスペースがない場合、或いは、別のストック棚200に収容するものである場合、切換ユニット780は、供給コンベヤー570に連結されたままの状態を維持している。この結果、搬送ローラ群783bに受け渡された容器Cは、そのまま下流側のコンベヤー570に搬出される。図示の実施形態においては、各ストック棚200の収容空間に容器C毎のアドレスを設定し、同一のガイドフレーム230(図4参照)上に多種類の容器Cを収容可能に構成されているので、容器Cの利用頻度や在庫変動に伴う空きスペースの変動に柔軟に対応し、無駄な収容空間を設けることなく、多種類の容器Cをストック棚200に収容することが可能になる。
【0115】
さらに、最下流の切換ユニット780において、容器Cを供給コンベヤー580に搬出することができない場合、切換ユニット780は、容器ハンガ783を降下させて、容器Cを退避コンベヤー590に搬出することになる。
【0116】
図33及び図34は、退避処理を行う際の入庫搬送部520の断面図である。
【0117】
これらの図を参照して、退避コンベヤー590に搬出された容器Cは、行列処理部530の最上流に還流し、リフタ527に戻される。リフタ527に戻された容器Cは、入庫ステーションST1からの容器Cに優先してリフタ527のアーム529に搬出され、再び、最上流の供給コンベヤー570に戻される。このように、図示の実施形態においては、各ストック棚200に対応して設けた供給コンベヤー580上で待ち行列が発生している場合でも、退避コンベヤー590で容器Cの還流経路PH4を構成することにより、タスク処理を柔軟に行うことができる。したがって、各ストック棚200に設けられた入庫ユニット300の稼働率を高めることができる一方、入庫ステーションST1で作業者が手待ちになる可能性も可及的に低くなる。
【0118】
次に、供給コンベヤー580の容器送出口535に配置されている搬入装置588について詳述する。
【0119】
図35は供給コンベヤー580に設けた搬入装置588の平面部分略図である。また図36は搬入装置588の概略構成を示すものであり、(A)は昇降テーブル588a動作前の正面図、(B)は昇降テーブル588a動作後の正面図である。また図37は同搬入装置588の動作を示す側面図であり、(A)は退避ポジションにある状態、(B)は受渡ポジションにある状態をそれぞれ示している。さらに図38は同搬入装置588の動作を示す側面略図である。
【0120】
各図を参照して、搬入装置588は、容器Cの方向を切り換えるための昇降テーブル588aを備えている。
【0121】
この搬入装置588の昇降テーブル588aには、容器Cを入庫ユニット300の方へ送給するためにZ方向に沿って並ぶ搬送ローラ群588bが設けられており、無端ベルト588cによって、これら搬送ローラ群588bに動力が伝達可能に構成されている。さらに搬送ローラ群588bのZ方向下流端には、動力伝達歯車588eが設けられており、この動力伝達歯車588eを介して搬送ローラ群588bを駆動することができるようになっている。さらに、この昇降テーブル588aは、エアシリンダ588fにより、上下に昇降可能に構成されている。この昇降動作により、昇降テーブル588aは、容器送出口535に搬送された容器Cの直下に退避している退避ポジション(図36(A)、37(A)参照)と、フレーム581に設けられた駆動ローラ582から容器Cを浮揚し、容器Cを搬送する受渡ポジション(図36(B)、37(B)参照)との間で昇降可能に構成されている。
【0122】
さらに、容器送出口535に搬送された容器Cを支持するために、容器送出口535には、昇降テーブル588aに対してZ方向に対向し、X方向に並ぶ支持ローラ群588gが配置されている。この支持ローラ群588gは、昇降テーブル588aが退避ポジションにある状態では、容器送出口535に送給された容器Cの底部を受けることにより、容器Cが退避ポジションにある昇降テーブル588aの真上に搬送されるのを許容する(図37(A)参照)とともに、昇降テーブル588aが受渡ポジションに変位した場合には、昇降テーブル588aの搬送ローラ群588bに容器Cを受け渡し、Z方向に容器Cが搬出されるのを許容する位置に配置されている(図37(B)参照)。また、上記昇降テーブル588aの側壁には、この支持ローラ群588gとの干渉を回避するための切欠588hが形成されている(図37(A)(B)参照)。
【0123】
昇降テーブル588aからの容器Cを入庫ユニット300の搬送ユニット310に搬入するために、搬入装置588には、行列処理部530に設けられた中継ローラ群588iが併設されている。この中継ローラ群588iは、受渡ポジションに変位した容器Cの多目的フランジ12を受ける位置に配置されている。この中継ローラ群588iの下流端は、行列処理部530からZ方向に沿い、入庫ユニット300の背面(Z方向において、出庫ユニット400と反対側の面)に臨み得る位置に突出している。
【0124】
中継ローラ群588iと上記昇降テーブル588aとの間には、駆動ユニット588jが設けられている。駆動ユニット588jは、モータ588kと、このモータ588kに駆動される出力歯車588mとを備えている。この出力歯車588mは、上記昇降テーブル588aの動力伝達歯車588eに対してY方向に連結可能な位置に配置されている。これにより、昇降テーブル588aが退避ポジションにあるときには、両歯車588e、588mが分離しているとともに、昇降テーブル588aが受渡ポジションに変位した場合には、両歯車588e、588mが噛合し、昇降テーブル588aの搬送ローラ群588bを駆動して、当該搬送ローラ群588bが底面を受けている容器CをZ方向において入庫ユニット300側に送給することができるようになっている。この結果、図38に示すように、上述した入庫ユニット300の搬送ユニット310がこの中継ローラ群588iの下流端に臨み、昇降テーブル588aが受渡ポジションに変位すると、搬入装置588に担持されている容器Cが中継ローラ群588iを介し、入庫ユニット300の搬送ユニット310内に送出されることになる。なお図示の実施形態では、上記歯車588mに噛合する歯車588nを設け、この歯車588nと同軸の駆動ローラから無端ベルト588Pを介して中継ローラ群588iにも動力を駆動するようにしている。
【0125】
送出された容器Cは、入庫ユニット300によって、ストック棚200の収容空間内に収容されることになる。
【0126】
次に、コンベヤー装置500の出庫搬送部540及び昇降式移載装置550について説明する。
【0127】
図39はコンベヤー装置500の出庫側を示す側面略図である。
【0128】
同図並びに図3を参照して、出庫搬送部540は、その外郭を構成するフレーム体540aと、このフレーム体540a内に構築されている出庫コンベヤー541〜545とを有している。フレーム体540aは、下流側(図39の左側)がストック棚200毎に高くなる多段形状に形成されている枠状の構造体である。上記出庫コンベヤー541〜545は、ストック棚200毎に設けられているものであり、その上流端が対応するストック棚200のX方向略中央部分に臨み、下流端が最下流のストック棚200のX方向終端部分に臨んでいる。各出庫コンベヤー541〜545の機構については、上述した行列処理部530の搬送コンベヤー570と同等であるので、その詳細については説明を省略する。
【0129】
各出庫コンベヤー541〜545の上流端には、搬出装置546が設けられている(図39に一箇所のみ図示)。
【0130】
図40は出庫コンベヤー541〜545に設けられた搬出装置546の平面図である。
【0131】
同図に示すように、搬出装置546は、出庫ユニット400の搬送ユニット410から送出された容器Cを対応する出庫コンベヤー541〜545に搬出して、容器Cを加工ステーションST2へ供給するものであり、基本的には、上述した搬入装置588と同等の機構で構成されているので、以下の説明では、搬入装置588に対応する部材には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0132】
図41〜図45はコンベヤー装置500の出庫側における下流端部分を示す側面部分略図である。
【0133】
各図並びに図39を参照して、各出庫コンベヤー541〜545は、その下流端が同一の鉛直線上で揃った状態でX方向に沿い、水平に並んでいる。そして、各出庫ユニット400から出庫された容器Cは、各出庫コンベヤー541〜545の下流側に配置された昇降移載装置550を介して、加工ステーションST1に連続する循環部560の供給経路PH1に移送するように構成されている。
【0134】
昇降移載装置550は、枠状のフレーム体551と、このフレーム体551に装備された容器搬送コンベヤー552と、容器搬送コンベヤー552の上方に配置された昇降コンベヤー553と、昇降コンベヤー553を昇降駆動する昇降駆動機構554とを有している。
【0135】
フレーム体551は、概ねタワー状に構築された枠体であり、その全長は、上記出庫搬送部540の全長よりも幾分高く設定されている。これにより、最下段に配置された出庫コンベヤー541から最上段に配置された出庫コンベヤー545まで容器Cの受け渡し動作を次に説明する容器搬送コンベヤー552や昇降コンベヤー553との間でできるようになっている。
【0136】
上記容器搬送コンベヤー552は、フレーム体551の内部に構成されたテーブル552aと、このテーブル552a上に設けられ、Z方向に対向し、且つX方向に延びる一対の搬送フレーム552b(図41に一方のみ図示)と、この搬送フレーム552bに設けられた搬送ローラ群552cと、この搬送ローラ群552cを駆動する図略の駆動モータとを有しており、容器Cの底面を搬送ローラ群552cで受け、搬送ローラ群552cを駆動して容器Cを下流側の循環部560に設けた方向切換部510に送出することにより、容器Cを循環部560に設けた供給経路PH1に搬出することができるようになっている。
【0137】
上記昇降コンベヤー553は、Z方向に対向し、且つX方向に延びる一対のアーム553aと、各アーム553aに設けられて対をなすフレーム553bと、各フレーム553bに設けられて対をなし、X方向に容器Cを搬送するための搬送ローラ群553cと、各搬送ローラ群553cを駆動するための駆動モータ553dと、この駆動モータ553dを担持するとともに、X方向でみて下向きに開くチャンネル状に形成されて、両アーム553aをその下端で一体的に担持する担持体553eとを有している。上記アーム553aには、一対のエアシリンダ553fがZ方向に沿って取り付けられており、各フレーム553bが互いにZ方向に沿って近接し、容器Cの多目的フランジ12下面を受ける容器保持ポジションと各フレーム553bが互いにZ方向に離反して容器Cの多目的フランジ12から各搬送ローラ群553cが離脱する離脱ポジションとの間で変位可能になっている。
【0138】
そして、各出庫コンベヤー541〜545から容器Cを受ける際には、各フレーム553bを容器保持ポジションに変位させた状態で駆動モータ553dを駆動することにより、各出庫コンベヤー541〜545から搬出される容器Cの多目的フランジ12を搬送ローラ群553cで受け、さらに次に説明する昇降駆動機構554によって保持した容器Cを容器搬送コンベヤー552の搬送ローラ群552cに着座させた後、各フレーム553bを離脱ポジションに変位させることにより、容器Cを容器搬送コンベヤー552に受け渡すことができるようになっている。
【0139】
上記昇降駆動機構554は、フレーム体551の頂部に設けたサーボモータ554aと、Z方向に対向して対をなし、このサーボモータ554aによって駆動される一対のスプロケット554bと(図41に一方のみ図示)、このスプロケット554bに連結され、且つ一端が上記昇降コンベヤー553に固定されているチェーン554cと、チェーン554cの他端に取り付けられたバランスウェイト554dとを有しており、このサーボモータ554aでチェーン554cを駆動することにより、上記昇降コンベヤー553を任意の出庫コンベヤー541〜545の下流端に臨ませ、上述した手順で容器Cを取り出すことができるようになっている。
【0140】
上述した出庫搬送部540や昇降移載装置550の駆動制御を行うために、出庫搬送部540には、出庫制御部555が設けられている。
【0141】
上記出庫制御部555は、容器搬送コンベヤー552の駆動モータ、昇降コンベヤー553の駆動モータ553dやエアシリンダ553f、さらには昇降駆動機構554のサーボモータ554aを駆動制御するためのものであり、マイクロプロセッサその他の電装品を有しているシーケンサで具体化されている。ここで、本実施形態においては、各出庫ユニット400は、後述するメイン制御部800からの出庫指示に従ってそれぞれ並行して出庫動作を行うことになる。この結果、各出庫コンベヤー541〜545に搬出される容器Cも、ランダムに昇降移載装置550に向かって搬出されることになる。これら複数の容器Cの出庫順位を加工ステーションST2での出庫要求順位に対応させる制御を行うため、この出庫制御部555には、各出庫コンベヤー541〜545の下流端にそれぞれ二つ一組で設けられたセンサ541a〜545aが接続されている。また、これらセンサ541a〜545aの出力結果に基づいて、各出庫コンベヤー541〜545による容器Cの払い出し動作を制御するために、シーケンサ555には、各出庫コンベヤー541〜545の駆動モータ541b〜545bが接続されている。
【0142】
次に図46を参照して、本実施形態に係る循環部560並びに循環部560に設けられた切換装置700について説明する。
【0143】
図46は、本実施形態に係る循環部560の全体構成を示す側面図である。
【0144】
同図並びに図3を参照して、本実施形態に係るコンベヤーユニット500の循環部560は、上記切換点の下流側に上下二段の返送用コンベヤー730、及び回収用コンベヤー740を形成しており、その一方(図示の例では返送用コンベヤー730)で上記ストック返送経路PH3を構成しているとともに、他方(図示の例では回収用コンベヤー740)で上記回収経路PH2の下流側を構成している。なお、これら各コンベヤー730、740は、基本的には、図30、図31で説明した供給コンベヤー570、580と同等の機構で構成されて、搬送方向を逆向きに設定しているだけであるので、対応する部材には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0145】
本実施形態に係る切換装置700は、上記循環部560の切換点を基点として選別装置710および積層装置720を構築することにより、具体化されたものであり、上記返送用コンベヤー730と回収用コンベヤー740との分岐点に配置され、容器Cの送給経路を切り換える選別装置710と、この選別装置710によって回収経路PH2に送給された空容器Cを積層用コンベヤー750の上流側で積層する積層装置720とを有している。
【0146】
図47は、図46における選別装置710の概略構成を一部省略して示す斜視図であり、図48は、図47の選別装置710の計量動作を示す正面略図であり、(A)は判別前の状態、(B)は判別中の状態をそれぞれ示している。
【0147】
図47、図48を参照して、選別装置710は、ベース711を含んでいる。このベース711は、金属等で形成される上面視略長方形の板状部材である。また、ベース711の上面視略中央位置には、判別手段としてのウエイトセンサ711aが固定されている。図示の実施形態では、ウエイトセンサ711aとして、0.01kg単位で計測可能なロードセルを採用している。したがって、本実施形態では、単に容器C内に電線Wが残っているか否かを判別するに留まらず、容器Cに残っている電線Wの長さをも計測することが可能になっている。
【0148】
このウエイトセンサ711aには、リード線711bが設けられ、このリード線711bは、後述するメイン制御部800と通信可能な図略の通信モジュールに接続されている。これにより、ウエイトセンサ711aの計測値は、メイン制御部800に出力されるようになっている。
【0149】
上記ウエイトセンサ711aの上面には、検査台712が設けられている。この検査台712は、金属等で形成された台本体712aを含んでいる。この台本体712aは、上記ベース711と略同一の幅寸法を有するとともに、上記ベース711より若干短い長手寸法を有している。また、上記台本体712aの長手方向の両端部には、長手方向と直交する水平方向へ載置板712bが延設されている。この載置板712bの各端部(4箇所)には、それぞれ押圧シリンダ712cが設けられている。これらの押圧シリンダ712cは、シリンダ本体712eとこのシリンダ本体712eに駆動されるロッド712dから構成される。このロッド712dが上方へ向けて上記載置板712bから突出した状態で、シリンダ本体712eが載置板712bに固定されている。
【0150】
図49は、図47の選別装置710の表示パネル711cを示す一部拡大略図である。
【0151】
図49を参照して、上記ウエイトセンサ711aの計測値は、表示パネル711cへ表示されるようになっている。この表示パネル711cは、作業者がウエイトセンサ711aによる容器Cの計測値を確認するために切換装置700のフレーム563に対して固定されている(図46参照)。
【0152】
図47に戻って、上記ベース711の長手方向の両端部には、上方へ向けて一対のスライドバー713の一端が固定されている。これらのスライドバー713の他端は、循環部560に固定された支持フレーム713aの両端部に固定されている。この支持フレーム713aは、金属等で形成され、上面視略長方形の部材である。また、上記支持フレーム713aの上面視略中央部には、昇降シリンダ714が設けられている。この昇降シリンダ714は、鉛直に配置されたシリンダ本体714aと、このシリンダ本体714aの直下で該シリンダ本体714aに駆動されるロッド714bから構成される。このロッド714bが下方へ向けて上記支持フレーム713aを挿通した状態で、シリンダ本体714aが支持フレーム713aに固定されている。
【0153】
上記ロッド714bの下端は、上記支持フレーム713aと略同一の寸法を有する天板715に固定されている。この天板715の両端部には、上記スライドバー713が挿通している。また、上記天板715の両端部には、一対の側板715aが対向した状態で固定されている。これらの側板715aは、金属等で形成され、側面視略長方形の板状部材である。また、上記側板715aには、その長手方向へ向けて上記スライドバー713が貫通している。さらに、各側板715aの対向する側面には、一対の昇降ハンガ716がそれぞれ対向した状態で設けられている。これらの昇降ハンガ716は、金属等で形成された側面視略長方形の棒状部材であり、その長手方向を水平方向へ向けて上記側板715aへ固定されている。また、各昇降ハンガ716は、上述した循環部560の各コンベヤー730、740等で採用されているものと同様の搬送ローラ群716aをそれぞれ有しており、これら搬送ローラ群716aによって、回収経路PH2の上流側から下流側へ容器Cを搬送することができるようになっている。各搬送ローラ群716aに巻回された無端ベルト716bには、回収経路PH2の下流端に配置された入力ローラ717が巻回している。この入力ローラ717には、さらにその下流側に配置された連結歯車717bが噛合しており、この連結歯車717bを介して、後述する昇降動作により、各コンベヤー730、740に設けられた出力歯車577または587と選択的に噛合できるようになっている。これにより、行列処理部530と同様に、昇降ハンガ716の搬送ローラ群716aに担持されている容器Cが回収経路PH2またはストック返送経路PH3の下流側に進行することになる。
【0154】
本実施形態においては、上述した昇降シリンダ714並びに昇降ハンガ716等が、容器Cの搬送経路を切り換える切換手段を構成している。
【0155】
さらに、選別装置710には、上記切換点に差し掛かった容器Cを検出するための計量部センサ718が含まれている。この計量部センサ718は、容器Cが上記検査台712上の切換点を通過する前の状態で容器Cを検出する位置に設けられている。
【0156】
昇降ハンガ716に搬送される容器C内の電線の種類を特定するために、上記切換点の近傍には、種類読取手段としてのバーコードリーダユニット719が設けられている。このバーコードリーダユニット719は、基本的には図26で説明したバーコードリーダユニット524と同一仕様のものであり、上下に昇降して容器Cに設けられたバーコードC1を読み込むように構成されている。
【0157】
図48(A)(B)を参照して、上記昇降ハンガ716上の所定位置まで容器Cが搬送されると、計量部センサ718の検出によって検査台712の上方でその搬送が停止され、図48(A)の状態となる。この状態で、容器Cの下面は、上記押圧シリンダ712cは非接触の状態である。そして、上記押圧シリンダ712cの各ロッド712dは、上方へ向けて押圧を開始し、図48(B)の状態となる。
【0158】
図48(B)では、各押圧シリンダ712dがロッド712dを伸長することにより、容器Cが各押圧シリンダ12dによって、昇降ハンガ716から浮揚されることになる。このため、容器Cの荷重は、押圧シリンダ712dを介して矢印Yで示すようにウエイトセンサ711に作用するので、ウエイトセンサ711は、検査台712へ生じた荷重を計測し、その計測値を図49で示した表示パネル711cに表示するとともに、上記メイン制御部800に出力するようになっている。
【0159】
上記判別により電線Wが残存すると判別された容器Cに対しては、上記バーコードリーダユニット719の読取部719aが、バーコードリーダ昇降部719bによって適宜位置を調整され、容器CのバーコードC1を読み込むようになっている。そして、バーコードC1を読み込まれた容器Cは、ハンガ上記昇降ハンガ716から返送用コンベヤー730へ搬送されるようになっている(図46参照)。一方、電線Wが残存しない(すなわち、空である)と判別された容器Cは、回収用コンベヤー740へ搬送される。回収用コンベヤー740へ搬送された容器Cは、積層装置720へ搬送される。
【0160】
次に積層装置720について説明する。
【0161】
図50は、図46における積層装置720の概略構成を一部省略して示す斜視図であり、(A)は容器Cの積層前の状態、(B)は容器Cの積層後の状態をそれぞれ示している。
【0162】
図46、図50(A)を参照して、積層手段としての積層装置720は、上述した積層用コンベヤー750の上流端に構築されている。積層装置720は、リフトシリンダ721を含んでいる。このリフトシリンダ721は、シリンダ本体721aと、このシリンダ本体721aに対して相対変位可能なロッド721bから構成される。このロッド721bを下方に向けた状態で、上記シリンダ本体721aが積層用コンベヤー750の上流端真上に位置するフレーム563に固定されている。また、上記ロッド721bの一端は、駆動板722の上面視略中央位置に固定されている。この駆動板722は、金属等で形成された矩形部材であり、その長手方向が水平となるように上記ロッド721bに固定されている。また、この駆動板722の両端には、当該駆動板722の長手方向と直交する水平方向の一方側へ向けて一対のリフトアーム722aが片持ち状に延設されている。これらのリフトアーム722aは、それぞれ鉛直方向へ向けて一対の支持部723を備えている。これらの支持部723には、それぞれ対向する方向へ向けて爪部723aが設けられている。これらの爪部723aは、それぞれ上記支持部723に対して軸723bによって支持されている。この軸723bによって各爪部723aは、水平方向を基準として、上方(すなわち、リフトアーム722a側)へ回動可能であるとともに、下方(すなわち、鉛直方向)へ回動不可とされている。また、上記各軸723は、金属等で形成された棒状部材であり、それぞれ上記各リフトアーム722aと平行に設けられている。さらに、積層装置720には、上述の積層用コンベヤー750上の所定位置に容器Cが搬送された状態で反応するリフト部センサ724が設けられている。
【0163】
以上のように構成された積層装置720は、図50(B)のように積層された容器C群における最下段の容器Cの多目的フランジ12を上記各爪部723aによって支持するようになっている。そして、別の容器Cを積層する場合には、上記リフトシリンダ721によって、積層された容器C群を上昇させ、上記回収コンベヤー740から搬送される容器Cを待機するようになっている。
【0164】
図51は、図50における積層装置720の爪部723aの動作を示す一部拡大略図であり、(A)はリフトシリンダ721の降下直後の状態、(B)はリフトシリンダ721の降下中の状態、(C)はリフトシリンダ721の降下後の状態をそれぞれ示している。
【0165】
図51(A)を参照して、回収コンベヤー740に沿って搬送された容器Cは、上記リフト部センサ724によって、上記積層用コンベヤー750上で、その搬送が停止される(図46参照)。すなわち、上記積層装置720の下方位置(または積層容器C群の下方)で容器Cは、停止するようになっている。この状態で積層装置720のリフトシリンダ721が下降を開始する。
【0166】
図51(B)を参照して、リフトシリンダ721が下降すると、上記各爪部723aの上面が上記容器Cの多目的フランジ12から離反し、各爪部723aの下面が下方の容器Cの多目的フランジ12に当接する。さらにリフトシリンダ721が下降すると、各爪部723aは、上記軸723bを中心として上方へ回動を始める。
【0167】
図51(C)を参照して、さらにリフトシリンダ721が下降すると、上記各爪部723aは、下方の容器Cの多目的フランジ12より下方の位置まで移動する。そして、各爪部723aは、上記図51(A)の状態、すなわち、その上面がフランジC1の下面に当接する状態まで、軸723bを中心として下方へ回動する。
【0168】
上述した切換装置700の各部を制御するために、自動供給システム100には、切換制御部777が設けられている(図46参照)。この切換制御部777は、後述するメイン制御部800と通信可能に構成されたシーケンサで具体化されている。
【0169】
図52〜図56は切換装置700の動作手順を示す側面図である。これらの図に示すように、切換制御部777とメイン制御部800による制御により、切換装置700は選別装置710で容器Cの選別を行い、空の容器Cについては積層装置720で積層することができるようになっている。
【0170】
次に上述した自動供給システム100の制御機構について説明する。
【0171】
図57は本実施形態に係る自動供給システム100全体のブロック図である。
【0172】
同図を参照して、自動供給システム100には、シーケンサで具体化される制御装置としてのメイン制御部800が設けられている。メイン制御部800は、マイクロプロセッサその他の電装品で構成されている他、RS232C等のシリアルポートで接続された通信モジュールを介して各部と信号の交換が可能になっている。この結果、メイン制御部800は、コンベヤー装置500に設けられた方向切換部510、入庫搬送部520、行列処理部530、出庫搬送部540、昇降式移載装置550のシーケンサ555、切換装置700の切換制御部777、及び入庫ユニット300と出庫ユニット400との制御を司る各ユニット制御部850と制御信号を通信可能になっている他、加工ステーションST1に配置された各加工装置1のバーコードリーダユニット2の読み取った情報も、出庫命令指示として受信することが可能になっている。なお図示の実施形態では、メイン制御部800にモニタ用のパーソナルコンピュータ830が接続されている他、全ユニット制御部850の制御状態をモニタするためのモニタ用パーソナルコンピュータ860が全ユニット制御部850と接続されている。
【0173】
メイン制御部800には、ストック棚200に対するトランザクション処理(新規の電線Wの入庫処理や出庫要求のあった電線Wの出庫処理等)を行うためのトランザクション処理部810と、このトランザクション処理部810がトランザクション処理を行うデータベース820とが含まれている。
【0174】
図58は図57のメイン制御部800に設けられているトランザクション処理部810の概略構成を示すブロック図である。
【0175】
同図を参照して、トランザクション処理部810は、入庫要求または出庫要求を受け付ける要求受付部811と、受け付けられた要求に係る容器Cのアドレスを割り付けるアドレス割付部812と、アドレス割付部812が割り付けたアドレスに基づいて入庫指示または出庫指示を出力する指示出力部815と、アドレス割付部812の割り付けたアドレス情報とユニット制御部からの処理結果情報に基づいて、データベース820を更新するデータ更新部816とを有している。
【0176】
上記要求受付部811は、入庫要求を受け付ける入庫要求受付部811aと出庫要求を受け付ける出庫要求受付部811bとを有している。入庫要求受付部811aは、入庫搬送部510に設けたバーコードリーダユニット524の送信データと、選別装置710に設けたバーコードリーダユニット719の送信データと、選別装置710に設けたウエイトセンサ711aの送信データとを受付可能に構成されている。入庫要求受付部811aは、各バーコードリーダユニット524、719からの送信データに含まれるパケットのヘッダ情報から、送信データの送信元を特定することができるとともに、送信されたパケットのデータ部から、入庫要求のある容器Cに収容されている電線Wの品番や、長さ(新規の電線Wの場合には、バーコードC1に登録されている長さ。端尺電線(すなわち、加工ステーションにて不要になった電線)の場合には、ウエイトセンサ711aが計測した重さに基づく長さ。)を演算することが可能になっている。
【0177】
また、出庫要求受付部811bは、加工装置1のバーコードリーダユニット2が読み取った読取データを出庫要求として受信するためのものである。この出庫要求受付部811bにおいても、送信されたパケットのヘッダ情報から、出庫要求のあった送信元の加工装置1を特定することができるとともに、送信されたパケットのデータ部から出庫されるべき電線Wの長さを演算することが可能になっている。
【0178】
アドレス割付部812は、要求受付部811が受け付けた送信データに基づいて、後述する手順に基づき、入庫/出庫される容器Cのアドレスを特定し、処理結果を指示出力部815とデータ更新部816とに出力するように構成されている。
【0179】
指示出力部815は、入庫指示を出力する入庫指示出力部815aと、出庫指示を出力する出庫指示出力部815bとを有している。いずれの出力部815a、815bもアドレス割付部812の処理結果を上記通信モジュールを介して何れかのユニット制御部850に出力し、入庫ユニット300または出庫ユニット400、或いは両ユニット300、400を駆動して、入庫処理または出庫処理を行うことができるようになっている。ここで図示の実施形態では、上述した昇降移載装置550を窓口とする待ち行列において、出庫の優先順位を後述するステップで特定するために出庫指示を出庫制御部555にも出力するように構成されている。
【0180】
データベース820には、ストック棚200の在庫管理に必要な種々のデータが記憶されている。このデータベース820に含まれるデータとしては、ストック棚200のアドレスSN、ストック棚200に収納されている容器Cの在庫情報、加工装置1のID情報、ストック棚200のID情報等が含まれている。
【0181】
上述した自動供給システム100は、以下に説明する概念図並びにフローチャートに基づいて制御される。
【0182】
図59は本実施形態に係る自動供給システムのメイン制御部のフローチャートである。
【0183】
同図を参照して、自動供給システム100のトランザクション制御部810は、入庫要求または出庫要求の受信を待機している(ステップA1)。
【0184】
仮に上述した何れかのバーコードリーダユニット2、524、719から送信データを受信した場合、そのヘッダ情報に基づいて、要求受付部811が入庫要求と出庫要求との仕分けを行う(ステップA2)。
【0185】
仮に入庫要求を受信した場合、トランザクション処理部810のアドレス割付部812、入庫指示出力部815aは入庫要求処理を行う(ステップA3)。
【0186】
他方、受信した送信データが出庫要求である場合、トランザクション処理部810のアドレス割付部812、出庫指示出力部815bは出庫要求処理を行う(ステップA4)。
【0187】
これらの要求処理が終了すると、トランザクション処理部810のデータ更新部816は、データ更新処理を行う(ステップA5)。これによって受信した送信データの処理を完了する。
【0188】
図60は本実施形態に係る自動供給システムのユニット制御部のフローチャートである。
【0189】
同図を参照して、ユニット制御部850は、メイン制御部800からの制御命令を待機している(ステップU1)。
【0190】
メイン制御部800から入庫命令が下った場合、ユニット制御部850は、入庫処理プログラムを実行し、入庫処理を行う(ステップU2)。
【0191】
他方、メイン制御部800から出庫命令が下った場合、ユニット制御部850は、出庫処理プログラムを実行し、出庫処理を行う(ステップU3)。
【0192】
各処理が終了すると、ユニット制御部850は、処理結果をメイン制御部800に送信し、処理を終了する(ステップU4)。
【0193】
図61は新規の電線Wを入庫する場合の入庫処理フローを示す概念図であり、図62はメイン制御部800における入庫要求処理のサブルーチンを示すフローチャート、図63はユニット制御部850における入庫処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0194】
まず図61を参照して、入庫作業において、生産計画に基づいて電線Wが発注され、発注した電線Wが工場F内に入荷されると、入庫ステーションST1の作業者は、電線Wを空の容器Cに収容し、収容した電線Wの絵符C2を絵符収容部30内に収容して、入庫搬送部520に搭載する。入庫搬送部520は、バーコードリーダユニット524で上記絵符C2のバーコードC1を読み取り、入庫要求データとして読み取ったワークの情報をメイン制御部800に送信する。この送信データに基づき、メイン制御部800では、入庫命令をユニット制御部850に出力し、対応するストック棚200の対応するアドレスSNに容器Cを収容する。
【0195】
図62を参照して、図59の入庫要求処理(ステップA3)が実行されると、アドレス割付部812は、データベース820のデータを展開し、在庫データを読み取る(ステップA31)。次いで、アドレス割付部812は、読み取った在庫データから、空きのアドレスSNを検索する(ステップA32)。
【0196】
この検索により、アドレス割付部812は、空きのアドレスSNを特定し、特定した空きのアドレスSNを該当するストック棚200のユニット制御部850に送信する(ステップA34)。仮に空きのアドレスSNが見当たらない場合、アドレス割付部812は、エラー処理を行って入庫要求処理を終了する(ステップA35)。このエラー処理では、例えば、「空きスペースがありません。リーダに連絡して対応してください」等のメッセージをモニタ用のパーソナルコンピュータ820に出力したり、入庫搬送部520に設けた表示灯525を点灯させて、作業者に報知したりする作業が含まれる。本実施形態においては、ストック棚200の収容空間を3次元で構成し、しかも、その三次元の座標を特定可能なアドレスを採用して管理しているとともに、同一のガイドフレーム230(図4参照)上に多種類の容器Cを収容可能に構成されているので、空きのアドレスSNの確保も容易になるという利点がある。
【0197】
図63を参照して、メイン制御部800からの入庫要求を受けると、ユニット制御部850は、入庫ユニット300を駆動し、当該入庫ユニット300の搬送ユニット310を該当する行列処理部530の容器送出口535(図35参照)に臨ませる(ステップU21)。この状態で入庫ユニット300は、容器Cが容器送出口535に搬送されるのを待機する(ステップU22)。容器Cが到着すると、ユニット制御部530は、当該容器送出口535に設けた搬入装置588を駆動して、容器Cを搬送ユニット310に搬入する。この搬入動作では、まず、図36(A)、図37(A)で示すように、退避ポジションにある搬入装置588のエアシリンダ588fが昇降テーブル588aをリフトして、受渡ポジションに変位させ、図36(B)、図37(B)で示すように、容器Cを搬送ローラ群588bで受け、搬送ローラ群582から浮揚する。次いで、モータ588kを駆動して受渡ポジションに変位することにより、図38で示すように、モータ588kの駆動力を歯車588mから歯車588eに伝達し、搬送ローラ群588bを駆動して容器Cを搬送ユニット310の搬送ローラ群356のタイミングベルト357上に送給する。図14〜図16に示すように、容器Cを担持した搬送ユニット310は、上述した手順でストック棚200の入力歯車243を駆動し(ステップU25)、容器Cをストック棚200内に導入する(ステップU26)。
【0198】
ユニット制御部850は、入庫搬送部520、行列処理部530、ストック棚200、及び入庫ユニット300の適所に設けた図略のセンサで上記手順が正常に終了したか否かを監視しており、異常が発生した場合には、その時点で処理をとめてエラー処理を行うようにしている。仮に全ての処理が正常に終了した場合、ユニット制御部850は元のルーチンに復帰して処理を終了する(ステップS27)。他方、エラーが生じた場合には、エラー処理を行った後、元のルーチンに復帰する(ステップU28)。このエラー処理では、エラー内容をモニタ用のパーソナルコンピュータ860に表示させるための処理を行う他、図60のメインルーチンにおける処理結果送信においてエラーログをデータ部に付加する処理が含まれる。
【0199】
次に、加工ステーションST2から返送された容器Cに残っている端尺電線Wの処理について図64〜図66を参照しながら説明する。
【0200】
図64は、容器Cを返送する場合の入庫処理フローを示す概念図であり、図65は当該入庫処理の手順を示すフローチャート、図66は同切換装置700における設定外容器処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0201】
まず図64を参照して、加工ステーションST2においては、電線Wがなくなった空の容器Cや、不要になった電線Wが収容されている容器Cが、適宜、循環部560の回収経路PH2に送出され、図3で説明した切換装置700の設置されている切換点に到達する。これら容器Cは、切換装置700の選別装置710に設けたウエイトセンサ711aによって空容器と端尺電線Wが収容されている容器Cとに選別される。次いで、端尺電線Wが収容されている容器Cについては、そのバーコードC1がバーコードリーダユニット719によって読み取られ、ウエイトセンサ711aの計測値とともにメイン制御部800に送信される。メイン制御部800のトランザクション処理部810は、これらウエイトセンサ711a及びバーコードリーダユニット719の出力によって入庫命令を下すとともに、切換装置700においては、切換制御部777が以下の手順で切換装置700の各部を制御する。
【0202】
図65を参照して、切換制御部777は、計量部センサ718によって上記循環部560から搬送される容器Cを待機する(ステップS1)。容器Cの到着が検出され、容器Cが昇降ハンガ716に設けた搬送ローラ群716aの上に到達すると、押圧シリンダ712cが駆動され、到達した容器Cが計量され(図48参照)、パネル711cに表示される(図49参照)。
【0203】
この計量値に基づき、切換制御部777は容器Cの質量が1.32kg超であるか否かを判定する(ステップS2)。この1.32kgは、本実施形態の容器Cが空の状態であるときの質量に相当する。つまり、ステップS2では、容器Cに電線Wが残存するか否かが判定される。次いで、このステップS2で容器Cの質量Mが1.32kg以下である(すなわち、空の容器Cである)と判定されると、切換制御部777は、選別装置710の昇降シリンダ714と、積層装置720のリフトシリンダ721を駆動し、昇降ハンガ716を介して容器Cをリフトするとともに、リフトアーム722aを介して、積層コンベヤー750で積層されている空の容器Cをリフトする(ステップS3)。
【0204】
このリフト動作により、昇降ハンガ716に設けた連結歯車717bが搬送部740の入力歯車587と噛合する。この結果、昇降ハンガ716の搬送ローラ群716aが回動し、当該搬送ローラ716aに多目的フランジ12が着座している容器Cは、昇降ハンガ716から搬送部740に移動する(ステップS4)。
【0205】
ここで、切換制御部777は、リフト部センサ724により、空の容器Cが積層装置720に設定された積層位置に到達するのを待機している(ステップS5)。仮に容器Cが積層位置に到達した場合、切換制御部777は、リフトシリンダ721を駆動し、リフトアーム722aを降下する(ステップS6)。このリフトアーム722aの降下途中において、搬送された容器Cの上に、既に積層された容器Cの積層体が載置されるとともに、その後のリフトシリンダ721の降下により、図51で示したプロセスを経て爪部723aが搬送された容器C(最下段)の多目的フランジ12の下面に係止し、図56に示す状態に至る。
【0206】
上記積層動作の回数は、切換制御部777によってカウントされている。切換制御部777は、その累積積載回数が予め定めた積層数(図示の実施形態では10個)に達するか否かを管理している(ステップS7)。
【0207】
容器Cの数量が上記積層数に至らない場合には、空の容器Cに対する処理が終了する。他方、空の容器Cの数量が上記積層数に至った場合、切換制御部777は、積層された10個の容器Cを上記積層用コンベヤー750の下流側(図46の左側)へ搬送する(ステップS8)。その後、上記累積回数(容器Cの数量)がリセットされ、空の容器Cの処理が終了する。
【0208】
次に、ステップS2で容器Cの質量Mが1.32kg超であると判定されると、切換制御部777は、バーコードリーダ昇降部719bによって読取部719aの位置を調整して、容器CのバーコードC1をバーコードリーダユニット719で読み取る(ステップS9)。
【0209】
次いで、切換制御部777は、読み取ったバーコードC1の情報をメイン制御部800に送信し、当該容器Cに収容されている電線Wがメイン制御部800に管理されているものであるか否かを照会する(ステップS10)。
【0210】
仮にメイン制御部800に設定されている品番のものである場合、切換制御部777は、返送用コンベヤー730で、容器Cをそのまま返送経路PH3の下流側に搬出し、処理を終了する(図46参照)。これにより、メイン制御部800は、上記入庫要求処理に基づき、返送された容器Cの入庫処理を行う(ステップS11)。
【0211】
一方、上記ステップ10で照会した容器Cが設定外のものである場合、メイン制御部800は、トランザクション処理部810の出庫指示部815bから、当該容器Cを回収処理ステーションST3に出庫するように出庫指示を切換制御部777に出力する。これにより、切換制御部777は、設定外容器処理へと移行する(ステップS12)。
【0212】
図66は、図65のエラー処理におけるサブルーチンを示すフローチャートである。
【0213】
図66を参照して、上記設定外容器処理では、切換制御部777は、空の容器Cを処理する場合と同様に、選別装置710の昇降シリンダ714と、積層装置720のリフトシリンダ721を駆動し、昇降ハンガ716を介して容器Cをリフトするとともに、リフトアーム722aを介して、積層コンベヤー750で積層されている空の容器Cをリフトする(ステップS121)。
【0214】
このリフト動作により、設定外の電線Wを収容している容器Cは、空の容器Cと同様に昇降ハンガ716から搬送部740に移動する(ステップS122)。
【0215】
ここで、切換制御部777は、リフト部センサ724により、上記容器Cが積層装置720に設定された積層位置を通過するのを待機している(ステップS123)。そして容器Cが積層位置を通過した場合、上記容器Cは、回収処理ステーションST3まで搬送されることになる。他方、容器Cが積層位置を通過した時点で、切換制御部777は、リフトシリンダ721を駆動し、空の容器Cの積層体が上記積層位置に着座するまでリフトアーム722aを降下する(ステップS124)。
【0216】
次に、自動供給システム100の出庫動作について、図67〜図72を参照しながら説明する。
【0217】
図67は容器Cの出庫処理フローを示す概念図である。
【0218】
同図を参照して、上記容器Cの自動搬出は、電線加工装置1のバーコードリーダユニット2で生産計画書3に付されるバーコード3aを読み込むことによって開始される。生産計画書3のバーコード3aは、当該電線加工装置1での生産に要する線種、長さ等の出庫要求データがコード化されたものである。この出庫要求データを含む出庫要求命令は、メイン制御部800にも送信される。メイン制御部800のトランザクション処理部810は、バーコードリーダユニット2から送信されたデータに基づき、要求される電線W(容器C)の各ストック棚200におけるアドレスSNを特定し、ユニット制御部850に出庫命令を送信する。
【0219】
図68はメイン制御部800における出庫要求処理のサブルーチンを示すフローチャートであり、図69はユニット制御部850における出庫処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0220】
同図を参照して、トランザクション処理部810が出庫要求を受け付けると、出庫要求受付部811bは、要求されている総出庫電線長さLを計算し(ステップA41)、アドレス割付部812に出力する。
【0221】
アドレス割付部812は、データベース820にアクセスして在庫データを読取り(ステップA42)、在庫の存否を確認する(ステップA43)。仮に在庫が足りない場合、アドレス割付部812は、その旨の出力を入庫指示出力部815aに行い、これによって入庫指示出力部815aから電線補充指示を出力する(ステップA44)。この電線補充指示では、モニタ用のパーソナルコンピュータ820に「電線在庫無し」「電線倉庫に要求した以下の電線:○○がありませんでした」「リーダに連絡して対応してください」等の表示を行い、加工ステーションST2で作業している作業者に報知する処理が含まれる。これにより、作業者は、電線Wの在庫切れを迅速に知り、対応することが可能になる。
【0222】
他方、ストック棚200に電線Wの在庫が存在する場合、アドレス割付部812は、同種の電線Wの端尺電線Wがストック棚200に存在するか否かを判別する(ステップA45)。このステップA45で、仮に端尺電線Wがストック棚200に存在する場合、アドレス割付部812は、該当アドレスSNを出庫指示出力部815bに出力し、出庫指示出力部815bから当該アドレスSNに保管されている容器Cの出庫命令を出力する(ステップA46)。他方、ステップA45で、端尺電線Wがストック棚200に存在しない場合、アドレス割付部812は、新品の電線Wの該当アドレスSNを出庫指示出力部815bに出力し、出庫指示出力部815bから当該アドレスSNに保管されている容器Cの出庫命令を出力する(ステップA47)。このように本実施形態では、端尺電線Wから優先的に出庫するようにしているので、古い電線Wから先に加工ステーションST2で消費することが可能になり、長期在庫を抱えることが少なくなる。
【0223】
次に図69を参照して、出庫命令を受けたユニット制御部850は、出庫指示出力部815bが出力したアドレスSNを特定するに当り、容器Cが、ストック棚200のガイドフレーム230において、Z方向の最下流部にあるものかどうか識別する(ステップU31、U32)。この識別は、三次元変数のアドレス
N=(Xn、Yn、Zn
または4次元変数のアドレス
S=(Nn、Xn、Yn、Zn
に設定されているZ方向の値が、最下流にある値か否かを判別することにより、容易に行うことが可能である。この判別の結果、仮に容器CがZ方向の最下流にはない場合、ユニット制御部850は、出庫ユニット400と入庫ユニット300とを協働させて、優先取出処理を行う(ステップU33)。
【0224】
他方、容器Cが最下流にある場合、ユニット制御部850は、図19〜図22で説明した手順で出庫ユニット400を駆動し(ステップU34)、ストック棚200のストッパユニット250を開き(ステップU35)、その後、ストック棚200の駆動ローラユニット240を駆動して容器Cを取り出す(ステップU36、U37)。なおこの出庫処理においても、ユニット制御部850は上記手順が正常に終了したか否かを監視しており(ステップU38参照)、異常が発生した場合には、その時点で処理をとめてエラー処理を行うようにしている(ステップU39)。
【0225】
図70は図69における優先取出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0226】
同図を参照して、出庫要求のある容器Cが、Z方向において最下流のアドレスにない場合、まず、ユニット制御部850は、出庫ユニット400を駆動し(ステップU321)、Z方向において当該容器Cの最下流にある容器Cに対応するストッパユニット250を駆動してこれを開き(ステップU322)、その容器Cを取り出すとともに(ステップU323)、取り出した容器Cを返送棚230R(図5参照)に搬出する(ステップU324)。これにより、出庫要求のある容器Cは、Z方向に繰り上がることになる。この繰り上がり動作で、出庫要求のある容器Cのアドレスが更新され(ステップU325)、元のルーチンのステップU31に復帰する。この結果、仮にこの手順でZ方向に移動した容器CがZ方向の最下流にある場合には、上記ステップU33以降の手順により、出庫コンベヤー541〜545に出庫されるとともに、最下流に至らない場合には、再度、この最優先取出処理を繰り返すことにより、最下流に出庫要求のある容器Cを移動させて、優先的に搬出することが可能になる。
【0227】
図71は優先取出処理における入庫ユニット300の返送制御を示すフローチャートである。
【0228】
同図を参照して、優先取出処理が行われ、出庫ユニット400が返送棚230Rに容器Cを返送すると、返送棚230Rに設けたセンサがこれを検出する(ステップB1)。
【0229】
仮に容器Cが検出されると、ユニット制御部850が入庫ユニット300を駆動し、当該搬送ユニット310のモータ351を通常とは逆向きに回転させて、返送棚230Rに返送された容器Cを取り出す(ステップB3)。
【0230】
次いで、入庫ユニット300は、当該容器Cが収容されていたアドレスに対応する元のストック棚200に容器Cを再入庫する(ステップB4)。
【0231】
この作業により、各容器Cが収納されているアドレスを可及的に変更することなく、所望の容器Cを優先的に取り出すことが可能になる。
【0232】
なおこの処理においても、ユニット制御部850は上記手順が正常に終了したか否かを監視しており(ステップB5参照)、異常が発生した場合には、その時点で処理をとめてエラー処理を行うようにしている(ステップB6)。
【0233】
次に、上述した出庫処理は、複数の出庫ユニット400が並行して行うことができるように、メイン制御部800でのプログラムが設定されている。この結果、出庫搬送部540には、複数の容器Cが搬出され、昇降移載装置550を窓口とする容器Cの待ち行列が構成される場合がある。この待ち行列処理において、メイン制御部800の出庫指示出力部815は、各出庫コンベヤー541〜545の最下流端にある容器Cの搬送時間と、当該容器Cの電線Wが加工ステーションST2において品切れになるまでの残り時間とを演算し、その演算結果に基づいて優先順位を特定して出庫命令を出力する。他方、出庫コンベヤー541〜545や昇降移載装置550を制御する出庫制御部555は、この出庫命令に基づく順番で出庫コンベヤー541〜545から循環部560に容器Cを搬出する。これにより、上述したストック棚200からの優先取出処理と相俟って、加工ステーションST2で要請されている容器Cをきわめて迅速に搬出することが可能になる。
【0234】
図72は図59におけるデータ更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0235】
同図を参照して、トランザクション処理部810のアドレス割付部812は、入庫処理または出庫処理に要するアドレスを割り付けた後、そのアドレスを更新処理部816に出力する(ステップA51)。他方、上述した入庫処理または出庫処理が終了すると、ユニット制御部850からは、処理結果が送信される(図60参照)ので、更新処理部816は、その処理結果を待機する(ステップA52)。更新処理部816は、処理結果が正常であるか否かを受信した処理結果情報から判断し(ステップA53)、処理が正常な場合にのみ、アドレス割付部812の更新情報に基づいてデータベース820の内容を更新する(ステップA54)。これにより、複数のストック棚200における在庫情報等の整合性を維持することができる。
【0236】
なお、この更新処理により、出庫処理において出庫要求のある総出庫電線長さLが更新されるので、当該容器Cの出庫によって要求された電線Wが全て出庫される場合には、処理が終了し、電線Wが足りない場合には、ステップA42に戻って処理が繰り返される。
【0237】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下図面に示すように構成してもよい。
【0238】
図73は、本発明の別の実施形態に係る選別装置760の計量動作を示す正面略図であり、(A)は判別前の状態、(B)は判別中の状態をそれぞれ示している。
【0239】
図73を参照して、同図に示す選別装置760は、上記選別装置710におけるベース711上にウエイトセンサ711a、検査台712、押圧シリンダ712cが非設置である点を除いて、選別装置710の構成ほぼ同一の構成を有している。そのため、ここでは選別装置710と相違する構成のみを説明する。上記選別装置760において、容器浮揚部としての昇降シリンダ714は、シリンダ本体714aと、このシリンダ本体714aと相対変位可能なロッド714bから構成される。上記シリンダ本体714aは、支持フレーム713aに固定されている。また、上記ロッド714bの一端は、支持フレーム713aを挿通して計測部としてのウエイトセンサ761の上面に固定されている。このウエイトセンサ761の下面は、天板715の上面に固定されている。また、上記ウエイトセンサ761には、上記切換制御部777へ連結されるリード線761aが設けられている。
【0240】
以上のように構成された選別装置760は、図73(A)のように容器Cの多目的フランジ12が無端ベルト716b上へ載置された状態で昇降ハンガ716間を搬送される。このとき、容器Cの下面は、上記ベース711と非接触の状態である。そして、昇降シリンダ714が、昇降ハンガ716を容器Cとともに上昇させ、図73の(B)の状態となる。この昇降シリンダ714の上昇時には、昇降ハンガ716、搬送ローラ群716a、無端ベルト716b、入力ローラ717、連結歯車717b、側板715a、天板715及び、容器Cの合計荷重が上記ウエイトセンサ761へ生じる。この合計荷重は、上記切換制御部777へ転送され、切換制御部777に予め設定された容器C以外の合計荷重のデータと比較されるようになっている。この比較によって当該容器Cの荷重が算出されるため、上記選別装置760は、容器C内に電線Wが残存するか否かを判別し得るようになっている。
【0241】
なお、本願発明の選別装置710、760では、容器Cの質量によって、電線Wが残存するか否かを判別しているが、質量による判別に限定されることはない。例えば、赤外線センサのような光学的な判別手段を用いてもよく、ラインセンサ等の撮像手段によって、容器C内の撮像データから電線Wの残存を確認してもよい。
【0242】
以上のように構成された切換装置700は、選別装置710、760が設けられているため、加工後の容器Cに電線Wが残存するか否かを判別し、電線Wが残存する容器Cを返送用コンベヤー730へ搬出して、各ストック棚200へ入庫することができる。一方、上記切換装置700は、積層装置720が設けられているため、選別装置710、760によって電線Wが残存しないと判別された容器Cを積層して、回収処理ステーションST3へ搬送することができる。さらに、切換装置700は、上記選別装置710、760によって容器Cに残存すると判別された電線Wが切換制御部777に設定されていない場合には、当該容器Cを単独で(積層せずに)回収処理ステーションST3へ搬送することができる。
【0243】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、3次元で座標が特定されている任意のアドレスに対してワークを出し入れすることが可能になり、同一方向に異種類のワークを並べて入庫したり、異種類のワークの中から特定のワークを出庫したりすることが可能になるので、多様な生産計画やその変更に対応し、必要十分な安全在庫を効率的に保有することにより、多品種少量生産の効率向上に寄与することができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るワークとしての電線を収容した容器の斜視図である。
【図2】 上記容器に収容された電線を加工する工場のレイアウトを概略的に示す斜視図である。
【図3】 同工場の要部を示す平面部分略図である。
【図4】 本実施形態に係るストック部分の概略構成を示す側面図である。
【図5】 図4のストック部分に採用されているストック棚の一部を省略して示す正面略図である。
【図6】 同ストック棚に割り当てられたアドレスの説明図である。
【図7】 本実施形態に係るストック棚の要部を一部破断して示す側面部分拡大図である。
【図8】 本実施形態に係るストック棚の出庫側の部分を示すものであり、(A)は正面部分略図、(B)は平面部分略図である。
【図9】 本実施形態に係るストック棚、入庫ユニット、および出庫ユニットを概観したストック部分全体の斜視図である。
【図10】 本実施形態に係る入庫ユニットの要部を示す斜視図である。
【図11】 同入庫ユニットに採用されている搬送ユニットのフレーム部の分解斜視図である。
【図12】 同搬送ユニットの駆動部の斜視図である。
【図13】 同搬送ユニットの使用状態を示す斜視図である。
【図14】 同搬送ユニットの搬送動作を示す側面図である。
【図15】 同搬送ユニットの搬送動作を示す側面図である。
【図16】 同搬送ユニットの搬送動作を示す側面図である。
【図17】 本実施形態に係る出庫側の搬送ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図18】 図17の搬送ユニットに採用されているストッパ解除ユニットを拡大して示す斜視図である。
【図19】 同ストッパ解除ユニットの動作手順を示す平面図であり、(A)は係合前、(B)は係合時、(C)は駆動時を示している。
【図20】 出庫側の搬送ユニットの動作手順を示す側面図である。
【図21】 出庫側の搬送ユニットの動作手順を示す側面図である。
【図22】 出庫側の搬送ユニットの動作手順を示す側面図である。
【図23】 本実施形態に係るコンベヤー装置の要部を示す平面図である。
【図24】 方向切換部の動作を示す側面図であり、(A)は方向切換前、(B)は方向切換途中、(C)は方向切換後をそれぞれ示している。
【図25】 入庫搬送部の概略構成を示す側面略図である。
【図26】 図25に示したバーコードリーダユニットの側面図である。
【図27】 入庫搬送部の側面図である。
【図28】 入庫搬送部の側面図である。
【図29】 本実施形態に係る行列処理部の概略構成を示す側面図である。
【図30】 供給コンベヤーの要部を示す部分拡大略図である。
【図31】 供給コンベヤーの要部を示す部分拡大略図である。
【図32】 図29に示す行列処理部の終端部分を拡大して示す拡大部分略図である。
【図33】 図29に示す行列処理部の上流端を拡大して示す拡大部分略図である。
【図34】 図29に示す行列処理部の上流側を拡大して示す拡大部分略図である。
【図35】 供給コンベヤーに設けた搬入装置の平面部分略図である。
【図36】 搬入装置の概略構成を示すものであり、(A)は昇降テーブル588a動作前の正面図、(B)は昇降テーブル588a動作後の正面図である。
【図37】 同搬入装置の動作を示す側面図であり、(A)は退避ポジションにある状態、(B)は受渡ポジションにある状態をそれぞれ示している。
【図38】 同搬入装置の動作を示す側面略図である。
【図39】 コンベヤー装置の出庫側を示す側面略図である。
【図40】 出庫コンベヤーに設けられた搬出装置の平面図である。
【図41】 コンベヤー装置の出庫側に置ける下流端部分を示す側面部分略図である。
【図42】 コンベヤー装置の出庫側における下流端部分を示す側面部分略図である。
【図43】 コンベヤー装置の出庫側における下流端部分を示す側面部分略図である。
【図44】 コンベヤー装置の出庫側における下流端部分を示す側面部分略図である。
【図45】 コンベヤー装置の出庫側における下流端部分を示す側面部分略図である。
【図46】 本実施形態に係る循環部の全体構成を示す側面図である。
【図47】 図46における選別装置の概略構成を一部省略して示す斜視図である。
【図48】 図47の選別装置の計量動作を示す正面略図であり、(A)は判別前の状態、(B)は判別中の状態をそれぞれ示している。
【図49】 図47の選別装置の表示パネルを示す一部拡大略図である。
【図50】 図46における積層装置の概略構成を一部省略して示す斜視図であり、(A)は容器の積層前の状態、(B)は容器の積層後の状態をそれぞれ示している。
【図51】 図50における積層装置の爪部の動作を示す一部拡大略図であり、(A)はリフトシリンダの降下後の状態、(B)はリフトシリンダの降下中の状態、(C)はリフトシリンダの降下後の状態をそれぞれ示している。
【図52】 切換装置の動作手順を示す側面図である。
【図53】 切換装置の動作手順を示す側面図である。
【図54】 切換装置の動作手順を示す側面図である。
【図55】 切換装置の動作手順を示す側面図である。
【図56】 切換装置の動作手順を示す側面図である。
【図57】 本実施形態に係る自動供給システム全体のブロック図である。
【図58】 図57のメイン制御部に設けられているトランザクション処理部の概略構成を示すブロック部である。
【図59】 本実施形態に係る自動供給システムのメイン制御部のフローチャートである。
【図60】 本実施形態に係る自動供給システムのユニット制御部のフローチャートである。
【図61】 新規の電線を入庫する場合の入庫処理フローを示す概念図である。
【図62】 メイン制御部における入庫要求処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図63】 ユニット制御部における入庫処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図64】 容器を返送する場合の入庫処理フローを示す概念図である。
【図65】 入庫処理の手順を示すフローチャートである。
【図66】 同切換装置における設定外容器処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図67】 容器の出庫処理フローを示す概念図である。
【図68】 メイン制御部における出庫要求処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図69】 ユニット制御部における出庫処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図70】 図69における優先取出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図71】 優先取出処理における入庫ユニットの返送制御を示すフローチャートである。
【図72】 図59におけるデータ更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図73】 本発明の別の実施形態に係る選別装置の計量動作を示す正面略図であり、(A)は判別前の状態、(B)は判別中の状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
W 電線
C 容器
2、524、719 バーコードリーダユニット
100 自動供給システム
200 ストック棚
300 入庫ユニット
400 出庫ユニット
527 リフタ
530 行列処理部
570、580 供給コンベヤー
572、582、592 搬送ローラ
573、583、593 無端ベルト
574、584、594 駆動モータ
575、585、595 出力ローラ
577、587、597 出力歯車
580a センサ
590 退避コンベヤー
780 切換ユニット
800 メイン制御部
810 トランザクション処理部
811 要求受付部
812 アドレス割付部
815 支持出力部
816 データ更新部
820 データベース
850 ユニット制御部

Claims (3)

  1. 自動供給システムであって、
    互いに交差するX方向、Y方向及びZ方向の三方向に複数のワークを収容する収容空間を有し、各収容空間にはX方向の番地、Y方向の番地及びZ方向の番地それぞれ特定可能なアドレスが設定されているストック棚と、
    このストック棚に対して、ワークを入庫する入庫ユニットと、
    上記ストック棚からワークを出庫する出庫ユニットと、
    両ユニットの動作を制御するユニット制御部と、
    このユニット制御部の動作プログラムを含むメイン制御部と、
    メイン制御部に接続され、ストック棚に入庫されるワークに係るワーク情報を読み取るワーク情報読取手段と
    上記メイン制御部に、生産計画に基づいてストック棚に対するワークの出入庫トランザクションを処理するトランザクション処理部を設け、
    このトランザクション処理部は、
    ストック棚に対する要求を受け付ける要求受付部と、
    ストック棚の収容空間に設定された上記アドレスを記憶するアドレス記憶部を含むデータベースと、
    上記ユニット制御部に指示を出力する指示出力部と、
    上記データベースを更新するデータ更新部と、
    上記データベースを参照することにより、上記要求受付部で受け付けられた要求に係るワークのアドレスを特定するとともに、このアドレスを上記指示出力部及びデータ更新部に出力するアドレス割付部とを備え、
    上記指示出力部は、上記アドレス割付部により特定されたアドレスのX方向の番地、Y方向の番地及びZ方向の番地に対する上記ストック棚への入庫が可能となり、かつ、上記アドレス割付部により特定されたアドレスのX方向の番地、Y方向の番地及びZ方向の番地に入庫されているワークの上記ストック棚からの出庫が可能となるように上記ユニット制御部に指示を出力するとともに、上記データ更新部は、アドレス割付部により特定されたアドレス情報とユニット制御部からの処理結果情報に基いて、データベースを更新することを特徴とする自動供給システム。
  2. 請求項1記載の自動供給システムにおいて、
    上記入庫ユニットに併設される行列処理部を設け、
    上記行列処理部は、入庫ユニットに設定され、複数のワークを整列させた状態でひとつずつ供給する供給コンベヤーと、供給コンベヤーにワークを搬送する搬送手段と、上記供給コンベヤーが満杯になっているか否かを検出する空スペース検出手段と、空スペース検出手段がワークを検出している場合に搬送手段が搬送しているワークを当該搬送手段の最上流に循環させる循環手段とを有していることを特徴とする自動供給システム。
  3. 請求項1または2記載の自動供給システムにおいて、
    上記ストック棚、入庫ユニット、及び出庫ユニットを複数組設け、
    各組の出庫ユニット毎に設けられ、当該出庫ユニットから出庫されるワークを搬出する複数の出庫コンベヤーを設け、
    各出庫コンベヤーから出庫されたワークを選択的に加工ステーションに出庫する優先順位特定手段を設けていることを特徴とする自動供給システム。
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