JP3887544B2 - 渦気流吸引装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ごみ等を吸引する吸引装置に関し、特に各家庭等から収集されたごみ袋等の破袋後の袋、フィルムを回収する吸引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
缶、瓶、プラスチックボトル類の有価物は、ごみ袋に詰められて再資源化プラントに送られる。再資源化プラントにおいては、有価物を梱包しているゴミ袋を破袋し、破袋後のごみ袋、缶、瓶、プラスチックボトル等を選別回収している。従来、この破袋後のごみ袋の回収は人手で行われていたが、自動的に回収する除袋装置として以下のものが知られている。
【0003】
▲1▼周囲をパイプで構成した回転ドラムに破袋後の袋を送り込み、中の袋をパイプのフックに引っ掛けて持ち上げ、袋を上面側の受け皿に吹き落し、受け皿上の袋をブロワで吸い込む除袋装置(特開平9−966号公報参照)。
【0004】
▲2▼破袋後の袋を、周囲に弾性フックを有する回転ブラシで引っ掛けて掻き揚げ、掻き揚げた袋をブロワで吸い込み、サイクロン集塵機で捕集する除袋装置(特開平9−24916号公報参照)。
【0005】
▲3▼ベルトコンベヤで破袋後の袋が混在したごみを搬送し、コンベヤの終点でごみを落下させ、落下したごみに対してノズルヘッダで下方から上方に気流を噴射し、袋を分別回収する風力選別装置(特開平10−249282号公報参照)。
【0006】
▲4▼破袋装置の破袋ホイールの底部に、破袋ホイールと同じ方向に同じ速度で回転する除袋スクリーンを設け、ノズルで高圧気流を発生して尖頭状破袋刃と破袋ホイールの回転力で引き裂かれた袋を除袋スクリーンに押し付け、回収シュートで除袋スクリーンに押し付けられた袋を回収する除袋装置(特開平10−203515号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記▲1▼の除袋装置にあっては、袋をフックに引っ掛けて持ち上げるのに機械系が大掛かりとなり、また、袋を空気流にて吸い込むのには大容量の吸引ブロワが必要となる。
【0008】
また、上記▲2▼の除袋装置にあっても、袋を弾性フックに引っ掛けて掻き揚げるのに機械系が大掛かりになり、また、掻き揚げた袋を空気流にて吸い込むのには大容量の吸引ブロワが必要となる。
【0009】
また、上記▲3▼の風力選別装置にあっては、確実に袋を回収できないおそれがある。
【0010】
さらに、上記▲4▼の除袋装置にあっても、袋を除袋スクリーンに押し付け、回収シュートで回収するのに機械系が大掛かりになる。
【0011】
そこで、大掛かりな機械系を有することなく、小風量の空気流を利用して確実に袋類を回収するため、本出願人は、円錐形のケーシング内に渦流れを起こすようにケーシングの内周面に沿って空気を噴出するノズルを設け、竜巻の原理で袋を吸い上げる渦気流吸引装置を提案している(特願2000−210883号参照)。
【0012】
本発明は、上記渦気流吸引装置の改良に関するものであり、その目的とするところは、上記渦気流吸引装置をより一層優れたものにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものでない。
【0014】
ごみ搬送コンベヤを搬送される破袋後の資源ごみには、ガラスビン、缶、プラスチックボトル及び袋等がある。これらのうち特に偏平に潰されたアルミ等の飲料缶は嵩比重が小さくかつ風に飛ばされ易いため、飲料缶単独であるいは袋と共に吸引されることがある。吸引された飲料缶は袋側の異物となり選別純度を低下させる。
【0015】
ケーシング内を渦気流にて引き上げられる袋、缶、プラスチックボトルの挙動を仔細に観察すると、缶、ボトルはケーシングの内面に接触しながら螺旋状に上昇する。渦気流を発生させるノズルをケーシングの下部に設置すると、缶、ボトルはケーシングの下部で加速され、その一部は最上部の排出口に達して排出されるが、残りの一部は途中で回転力を失い、ケーシングの内面に沿って落下し、下部で再加速され再び上昇する。一方、袋類は嵩密度が極めて小さいため、その一部はケーシングの内面に接触するが基本的にはケーシングの中心部を流れる上昇気流にのって排出口へ運ばれる。
【0016】
本発明者は缶類と袋類の挙動の違いに着目し、ケーシングの内周面に異物の旋回運動を妨げる回転阻止部を設ければ、缶類の上昇を防げ、且つ袋類を上昇させ得ることを知見した。すなわち、請求項1の発明は、下細りの截頭円錐形の内周面(9)、及びこの内周面(9)の小径側に設けられた吸引口(8)を有するケーシング(5)と、前記内周面(9)に沿って気体を噴出する少なくとも一つのノズル(6)と、前記内周面(9)あるいは前記内周面(9)の近傍に設けられ、内周面に沿う異物の旋回運動を妨げる回転阻止部(16)とを備えることを特徴とする。
【0017】
ノズルに気体(例えば圧縮空気)を吹き込むと、このノズルからケーシングの内周面に沿って高速の気体が噴出する。この気体は上方に開いた内周面の頂角の効果で上向きの速度成分を持ち、結果として吸引口から上方へ向かって螺旋状の気体流を形成する。この螺旋状の気体流は、吸引口外側から気体を吸い込む。このため、吸引口付近にある袋類を気体流に乗らせて上方へ吸い上げることができる。
【0018】
また、回転阻止部がケーシングの内周面に沿って螺旋状に上昇する缶類等の異物の回転を阻害するので、缶類の上昇を防ぐことができる。一方袋類はケーシングの中心部を流れる上昇気流にのって上昇するので、回転阻止部による影響は殆どない。この結果、袋類側への缶類等の異物の混入が激減した。
【0019】
本発明は、下細りの截頭円錐形の内周面(9)、及びこの内周面(9)の小径側に設けられた吸引口(8)を有するケーシング(5)と、前記内周面(9)に沿って気体を噴出する少なくとも一つのノズル(6)と、前記内周面(9)あるいは前記内周面(9)の近傍に設けられ、前記内周面(9)よりも内側に突き出る回転阻止部(16)とを備えることを特徴とする渦気流吸引装置としても構成できる。
【0020】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の渦気流吸引装置において、前記回転阻止部(16)は棒状に形成され、渦気流の流れの方向と交差する方向に延びることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、棒状の回転阻止部が螺旋状に上昇する缶類の回転を確実に阻止する。
【0022】
さらに請求項4の発明は、請求項1ないし3いずれかに記載の渦気流吸引装置において、前記内周面(9)の大径側に連通すると共に排出口(18)を有する搬送ダクト(7)を備えることを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、吸い上げられた袋類は搬送ダクト中を搬送され、排出口から排出される。
【0024】
ところで、ケーシング内を上昇した袋類は、搬送ダクト中を搬送される。袋類を排出するためには、気体流によって搬送される袋類を一旦捕集しなければならない。この捕集方法としては、搬送ダクトの途中に袋類が通過できない隙間を持つ固定の網又はホーク等を配置し、袋類を下側に落とす方法が考えられる。
【0025】
しかしこの方法では、時として袋類が網又はホークに張りつき、これにより袋類の排出口に気体(空気)が吹き込み、排出した袋類を飛散させることがある。
【0026】
この問題を解決するために、本発明者は固定の網又はホーク等の代わりに、気体が通過し得る開口が設けられた搬送面(例えば網目状あるいはスリット状の搬送面)を有するコンベヤを設置した。すなわち請求項6の発明は、下細りの截頭円錐形の内周面(9)、及びこの内周面(9)の小径側に設けられた吸引口(8)を有するケーシング(5)と、前記内周面(9)に沿って気体を噴出する少なくとも一つのノズル(6)と、前記内周面(9)の大径側に連通すると共に排出口(18)を有する搬送ダクト(7)と、この搬送ダクトの前記排出口部分に設けられた排出シュートと、前記搬送ダクト内の前記排出シュート部分に、前記搬送ダクトを横切るように設けられた、搬送面に気体が通過し得る開口が設けられた袋類捕集用コンベヤ(19)とを備え、少なくとも袋類が混在されているごみを搬送するごみ搬送コンベヤの上方に設けられると共に、渦気流によって袋類を吸引する渦気流吸引装置において、前記吸引口は、前記ごみ搬送コンベヤを覆うコンベヤ用カバーに接続されていることを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、搬送面に袋類が貼りついても、コンベヤが貼りついたままの袋類を気体の流れのない搬送ダクトを外れた位置まで搬送する。その後袋類は搬送ダクトを外れた位置で自然落下する。気体の通過する搬送ダクト中の搬送面は常に新しくなるので、気体を詰まらせることを回避できる。
【0028】
また、請求項の発明は、請求項に記載の渦気流吸引装置において、前記コンベヤ(19)の搬送方向が重力方向であることを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、基本的には袋類が搬送面にぶつかって重力によって重力方向に落下する。もし搬送面に袋類が張りついても、袋類はコンベヤによって搬送面に張りついたまま重力方向に排出される。したがって、袋類が多いときでも全ての袋類を重力方向の一方向に分離・捕集することができる。これに対し、搬送方向が水平方向の場合、袋類を水平方向に排出するためには袋類を搬送面に確実に張りつけて排出する必要がある。袋類が多いときには搬送面に張りつかない袋類が生じ、この搬送面に張りつかない袋類が重力方向に落ちてしまうので、全ての袋を水平方向の一方向に分離・捕集することができなくなる。
【0030】
ところで、渦気流はノズルから高速の圧縮空気を吹き出すことによって生成される。高速の空気の流れは周囲の空気を巻き込む(所謂伴流空気)。ノズルから例えば1気圧換算で1m3/分の圧縮空気を吹き出すと、吸引口から回りの空気が吸い込まれ、搬送ダクト中にはノズルから吹き出される風量の数倍、例えば1気圧換算で7m3/分の空気が流れる。渦気流吸引装置から排気される排気空気は、除塵した後空中に放出しなければいけない。この排気空気の処理量が大きいと除塵設備のコストが高く、渦気流吸引装置の本体機器のコストを上回ることがある。
【0031】
本発明者は、この問題を解決するために、搬送ダクトの中の排気空気が渦気流吸引装置の中で循環利用するように、搬送ダクトの経路を吸引口近傍に連結した。すなわち、請求項8の発明は、請求項6または7記載の発明において、搬送ダクト(7)は、コンベヤ用カバー(13)に接続され、前記排出口から排出される以外の気体が前記吸引口付近に還流されることを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、ノズルから吹き出される気体(圧縮空気)の量だけは排出口から排気されるが、渦気流によって吸い込んだ量の気体(空気)は循環される。気体の80%程度が循環されるので、20%程度のみが排気されることになる。したがって、除塵機器の処理能力が数分の一になりコストも占有面積も大幅に改善できる。
【0033】
また、請求項に記載の渦気流吸引装置は、請求項に記載の渦気流吸引装置において、前記搬送ダクト(7)には気体を吸引するブロワ(20)が設けられることを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、搬送ダクト中の気体の量を増やすことなく、吸引した袋類を搬送することができる。
【0035】
本発明の渦気流吸引装置は、少なくとも袋類が混在されているごみから渦気流によって袋類を吸引するのに好適に用いることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の一実施形態における渦気流吸引装置1を組み込んだ選別装置を示す。図1は選別装置の平面図を示し、図2は断面図を示す。選別装置は、缶、瓶及びプラスチックボトル等が混在する資源ごみ2から破袋後の袋及びフィルム等の袋類3を選別する。この選別装置は、資源ごみ2を搬送する搬送コンベヤ4と、搬送コンベヤ4の上方に設けられ、渦気流によって袋及びフィルム等の袋類3を吸引する渦気流吸引装置1とを備える。
【0038】
搬送コンベヤ4は、両端のベルト車の間に幅広の無端環状ベルトを循環させて、ベルト上面に資源ごみ2を載せて搬送するベルトコンベヤからなる。搬送コンベヤ4はコンベヤ用カバー13で部分的に覆われ、渦気流吸引装置1の吸引口8がこのコンベヤ用カバー13に接続されている。コンベヤ用カバー13は、吸引口8の上流側及び下流側に吸引口8と略等しい長さを有する。
【0039】
ベルトを挟んだ搬送コンベヤ4の両側には、ベルトに向かって圧縮空気を噴出する補助ノズルが設けられる。資源ごみは、ガラスビン、缶、プラスチックボトル、破袋後の袋、フィルム等を含む。これらの資源ごみは相互に重なり合って搬送されるので、上方からの吸引のみではガラスビン、缶の下敷きにになった袋類3の回収が困難になる。補助ノズルを設けることで、袋類3に上方への浮力を与え、下敷きになった袋類3をガラスビン、缶から分離することができる。
【0040】
コンベヤ用カバー13には渦気流吸引装置1の吸上げ部11の吸引口8が接続される。吸上げ部11は、搬送コンベヤ4上に配置され、円錐形に形成された内周面9を有するケーシング5と、このケーシング5の内周面9に沿って圧縮空気を噴出するノズル6とを備える。ここで、圧縮空気の他に窒素ガス、炭酸ガス等を使用してもよく、特に、防爆等の要求があるときは、窒素ガス、炭酸ガス等を使用する。一般的には、簡単に入手でき、かつ安価な圧縮空気を使用する。
【0041】
ケーシング5は、下端から上端に向かうにつれ徐々に径が広くなる内周面9を備える。内周面9は下細りの截頭円錐形に形成され、その頂角αが5度〜30度程度に設定される。内周面9の径及び高さは、吸い上げた袋類3に渦流で遠心力を働かせ、袋類3を確実に排出できるように設定される。内周面9の頂角を0に近づけ円筒形にすると、渦気流は上向きの速度成分を有さないので、吸い上げ効果がでにくくなる。このケーシング5は、例えば板材を下細りの截頭円錐形に曲げ加工等して製造される。
【0042】
ケーシング5の下端には吸引口8が設けられる。吸引口8は断面円形で、その開口寸法は搬送コンベヤ4の搬送幅よりも若干小さく設定される。また、搬送コンベヤ4の搬送面から吸引口8までの高さは、缶、瓶、プラスボトル等の通過を妨げないように設定される。例えば、開口幅は300mm以上、高さは150mm以上に設定される。
【0043】
内周面9の吸引口8側には、内周面9に沿って圧縮空気を噴出する一対のノズル6が設けられる。一対のノズル6は、内周面9の中心軸に対して直交する平面内の同一円周上に周方向に均等間隔を開け、しかも同一方向(例えば時計回り)に旋回流を生じるように配置されている。ノズル6にはコンプレッサ等から圧縮空気が送られ、ノズル6から高速の空気が吹きだされる。ここで、袋及びフィルム3を吸い上げる吸引力は、空気の流量よりも流速に左右される。このため、吸引力を上げるためには、ノズル6の先端の断面積を小さくし、流速を上げるのが望ましい。なお、ノズル6は、水平方向の速度成分をもつ空気を噴出するように水平方向を向いているが、吹きだした空気が上向きの速度成分をもつように先端が若干上方向を向いていてもよい。また、ノズル6は2本設けているが、もちろん2本に限られることなく、1本であってもよいし、2本以上例えば6本であってもよい。このノズル6の本数は吸引する対象の大きさ、嵩比重等によって決定される。
【0044】
円錐部の内周面9には、内周面9に沿う缶類等の異物の旋回運動を妨げる棒状の回転阻止部16が少なくとも一本以上、好ましくは2本設けられる。この回転阻止部16はこのノズル6よりも大径側における、内周面9上に設けられ、内周面9から内側に突き出ている。また、回転阻止部16は渦気流の流れの方向(円周方向)と交差する方向、この実施形態では略直交する方向に延びていて、内周面9の高さよりも若干短い長さを有している。
【0045】
なお、回転阻止部16は、異物の旋回運動を妨げることができれば棒状でなく断続的に形成された突起であってもよい。また、棒状の回転阻止部16は内周面9からわずかな隙間を空けて内周面9の近傍に配置されていてもよい。
【0046】
ケーシング5の上端は搬送ダクト7で塞がれ、内周面9の大径側が搬送ダクトに連通している。搬送ダクト7はケーシング5の中心線に直交する方向に延びる。搬送ダクトの途中から袋類を排出するための排出シュート17が分岐している。排出シュート17は鉛直下方向に延び、その下端に排出口18が形成されている。この排出口18から袋類3が排出される。袋類3と共に排出される空気は、図示しないサイクロン等の集塵機で集塵処理される。
【0047】
図2に示すように、搬送ダクト7は排出シュート17近傍でその断面積が広げられる。断面積を広げた部分には、水平方向に延びる搬送ダクト7を鉛直方向に横切るように袋類捕集用コンベヤ19が設けられる。コンベヤ19は両端のベルト車の間に無端環状のメッシュを循環させた所謂メッシュコンベヤで、コンベヤ19の搬送面は袋類3のみ捕集し且つ空気が通過し得る開口を有する網からなる。袋類捕集用コンベヤ19の搬送方向は重力方向、すなわち鉛直下方向である。このコンベヤ19は搬送ダクト中を搬送される袋類3を捕集し、排出シュート17まで捕集した袋類3を運ぶ。
【0048】
図1に示すように、搬送ダクト7の袋類捕集用コンベヤ19の下流側には空気を吸引・排気するブロワ20が設けられる。ブロワ20は搬送ダクト7中に空気流を生じさせ、搬送ダクト7中の袋類3を搬送する。ここで、ブロワ20は袋類を吸い上げる吸引装置としては用いてないので、補助的で済み、大容量のものを用意する必要がない。
【0049】
ブロワ20の下流側には、ブロワ20の上流側の搬送ダクト7aをUターンさせるように搬送ダクト7b(以下還流ダクト7bと呼ぶ)が設けられる。この還流ダクト7bは、排出シュート17側に分岐した空気以外の空気を吸引口8に還流する。還流ダクト7bも途中から分岐し、吸引口8の両側でコンベヤ用カバーに接続している。
【0050】
以下、本発明の一実施形態における渦気流吸引装置1を組み込んだ選別装置の動作について説明する。袋詰めの瓶、缶、プラスチックボトル等の資源ごみは破袋装置等で袋が破袋され、瓶、缶、プラスチックボトル、袋類3が混在した状態で搬送コンベヤ4上を搬送される。
【0051】
ノズル6に圧縮空気を吹き込むと、吸引口8から排出口18へ向かって螺旋状の空気流が形成される。この螺旋状の空気流は、吸引口8外側から空気を吸い込む。このため、吸引口8付近にある袋類が空気流に乗って上方へ吸い上げられる。
【0052】
吸上げ部11のノズル6に圧縮空気を吹き込むと、このノズル6からケーシング5の内周面に沿って高速の空気が噴出する。この空気は上方に開いた内周面の頂角の効果で上向きの速度成分を持ち、結果として吸引口8から上方へ向かって螺旋状の空気流を形成する。この螺旋状の空気流は、吸引口8の外側から空気を吸い込む。このため、吸引口8付近にある袋類3が空気流に乗り、上方へ吸い上げられる。
【0053】
ここで、回転阻止部16がケーシング5の内周面に沿って螺旋状に上昇する缶類の回転を阻止するので、缶類の上昇を防ぐことができる。一方袋類3はケーシング5の中心部を流れる上昇気流にのって上昇するので、回転阻止部16による影響は殆どない。
【0054】
吸い上げられた袋類3は、搬送ダクト7中を搬送される。そして、基本的には袋類3が袋類捕集用コンベヤ19の網目状の搬送面にぶつかり、重力によって重力方向に落下する。もし網目状の搬送面に袋類3が張りついても、袋類3は搬送面に張りついたまま重力方向に排出される。袋類は搬送ダクトを外れた、空気の流れのない排出シュート位置まで搬送され、その後自然落下する。落下した袋類は袋類搬送コンベヤ22によって搬送される。
【0055】
ノズル6から例えば1気圧換算で1m3/分の圧縮空気を吹き出すと、吸引口8から回りの空気が吸い込まれ、搬送ダクト7中にはノズルから吹き出される風量の数倍、例えば1気圧換算で7m3/分の空気が流れる。ノズルから吹き出す圧縮空気の量だけは排出口18から排気されるが、渦気流によって吸い込んだ量の空気は還流ダクト7bによって循環される。これにより、空気の80%程度が循環し、空気の20%程度のみが排出口18から排気される。したがって、除塵機器の処理能力が数分の一になりコストも占有面積も大幅に改善できる。
【0056】
回収された袋類3は、比重分離され、塩ビ、ポリエチレン、ポリプロピレンの粒状物に造粒される。また、缶は誘導電磁力によってアルミ缶、スチール缶に分別され、瓶は色別に分別され、プラボトルは色、材質毎に分別される。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、渦気流吸引装置が円錐形の内周面、及びこの内周面の小径側に設けられた吸引口を有するケーシングと、内周面に沿って気体を噴出する少なくとも一つのノズルと、内周面あるいは内周面の近傍に設けられ、渦気流の流れを妨げる回転阻止部とを備える。回転阻止部がケーシングの内周面に沿って螺旋状に上昇する缶類の回転を阻害するので、缶類の上昇を防ぐことができる。一方袋類はケーシングの中心部を流れる上昇気流にのって上昇するので、回転阻止部による影響は殆どない。この結果、袋類側への缶類等異物の混入が激減した。
【0058】
また、搬送ダクトの途中に、搬送ダクトを横切るように網目状の搬送面を有する袋類捕集用コンベヤを設けたので、網目状の搬送面に袋類が貼りついても、袋類は気体の流れのない、搬送ダクトを外れた位置まで搬送される。その後袋類は搬送ダクトを外れた位置で自然落下する。搬送ダクト中の網目状の搬送面は常に新しくなるので、気体が詰まるのを回避できる。
【0059】
さらに、搬送ダクトが気体を吸引口付近に還流するので、気体の80%程度が循環される。したがって、除塵機器の処理能力が数分の一になりコストも占有面積も大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における渦気流吸引装置を組み込んだ選別装置示す平面図。
【図2】上記渦気流吸引装置の断面図。
【符号の説明】
5・・・ケーシング
6・・・ノズル
7・・・搬送ダクト
7b・・・還流ダクト(搬送ダクト)
8・・・吸引口
9・・・内周面
16・・・回転阻止部
19・・・袋類捕集用コンベヤ
20・・・ブロワ

Claims (9)

  1. 下細りの截頭円錐形の内周面、及びこの内周面の小径側に設けられた吸引口を有するケーシングと、前記内周面に沿って気体を噴出する少なくとも一つのノズルと、前記内周面あるいは前記内周面の近傍に設けられ、内周面に沿う異物の旋回運動を妨げる回転阻止部とを備えることを特徴とする渦気流吸引装置。
  2. 下細りの截頭円錐形の内周面、及びこの内周面の小径側に設けられた吸引口を有するケーシングと、前記内周面に沿って気体を噴出する少なくとも一つのノズルと、前記内周面あるいは前記内周面の近傍に設けられ、前記内周面よりも内側に突き出る回転阻止部とを備えることを特徴とする渦気流吸引装置。
  3. 前記回転阻止部は棒状に形成され、渦気流の流れの方向と交差する方向に延びることを特徴とする請求項1又は2に記載の渦気流吸引装置。
  4. 前記内周面の大径側に連通すると共に排出口を有する搬送ダクトを備えることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の渦気流吸引装置。
  5. 少なくとも袋類が混在されているごみを搬送するごみ搬送コンベヤの上方に設けられると共に、渦気流によって袋類を吸引することを特徴とする、請求項1乃至4いずれかに記載の渦気流吸引装置。
  6. 下細りの截頭円錐形の内周面、及びこの内周面の小径側に設けられた吸引口を有するケーシングと、前記内周面に沿って気体を噴出する少なくとも一つのノズルと、前記内周面の大径側に連通すると共に排出口を有する搬送ダクトと、この搬送ダクトの前記排出口部分に設けられた排出シュートと、前記搬送ダクト内の前記排出シュート部分に、前記搬送ダクトを横切るように設けられた、搬送面に気体が通過し得る開口が設けられた袋類捕集用コンベヤとを備え、少なくとも袋類が混在されているごみを搬送するごみ搬送コンベヤの上方に設けられると共に、渦気流によって袋類を吸引する渦気流吸引装置において、
    前記吸引口は、前記ごみ搬送コンベヤを覆うコンベヤ用カバーに接続されていることを特徴とする渦気流吸引装置。
  7. 前記搬送ダクトを横切るように設けられた前記コンベヤの搬送方向が重力方向であることを特徴とする、請求項6に記載の渦気流吸引装置。
  8. 前記搬送ダクトは、前記コンベヤ用カバーに接続され、前記排出口から排出される以外の気体が前記吸引口付近に還流されることを特徴とする、請求項6または7記載の渦気流吸引装置。
  9. 前記搬送ダクトには、気体を吸引・排気するブロワが設けられていることを特徴とする、請求項8記載の渦気流吸引装置。
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