JP3886806B2 - クレオソート油エマルジョンおよびその製法 - Google Patents

クレオソート油エマルジョンおよびその製法 Download PDF

Info

Publication number
JP3886806B2
JP3886806B2 JP2001532597A JP2001532597A JP3886806B2 JP 3886806 B2 JP3886806 B2 JP 3886806B2 JP 2001532597 A JP2001532597 A JP 2001532597A JP 2001532597 A JP2001532597 A JP 2001532597A JP 3886806 B2 JP3886806 B2 JP 3886806B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emulsion
creosote oil
parts
oil
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001532597A
Other languages
English (en)
Inventor
清一 佐々木
幸一 山本
正宣 大橋
Original Assignee
機能性木質新素材技術研究組合
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 機能性木質新素材技術研究組合 filed Critical 機能性木質新素材技術研究組合
Application granted granted Critical
Publication of JP3886806B2 publication Critical patent/JP3886806B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N61/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing substances of unknown or undetermined composition, e.g. substances characterised only by the mode of action
    • A01N61/02Mineral oils; Tar oils; Tar; Distillates, extracts or conversion products thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K23/00Use of substances as emulsifying, wetting, dispersing, or foam-producing agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K23/00Use of substances as emulsifying, wetting, dispersing, or foam-producing agents
    • C09K23/42Ethers, e.g. polyglycol ethers of alcohols or phenols

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)

Description

【0001】
[技術分野]
本発明はクレオソート油エマルジョンおよびその製法に関する。さらに詳しくは、主として木材の防腐剤に使用されているクレオソート油の防腐性能(JIS K 1571)を低下させることなく、色相、臭気、作業環境特性、安全性、溶脱の1つ以上を改善したクレオソート油エマルジョンおよびその製法に関する。
【0002】
[背景技術]
現在、一般的に使用されている木材防腐剤として、コールタールから得られるクレオソート油(危険物第4類第3石油類)がある。しかし、木材への浸透・含浸性、経済性および防腐効果は総合的にすぐれているが、臭気は鼻をつくような臭気であり、色も黒かっ色であり、さらに作業環境特性、安全性(発癌性含む)、溶脱(木材からの溶け出し)の点でも問題があり、色相を薄く(茶〜黄)、臭気を低く、さらに作業環境特性をよくし、安全性(発癌性含む)、溶脱の問題を少なくすることが望まれている。
【0003】
しかし、効果およびコストの点から、それにかわるものがないのが現状である。
【0004】
[発明の開示]
本発明は、クレオソート油の特徴(木材への浸透・含浸性、防腐効果および経済性)を維持しながら、臭気、色相、作業環境特性、安全性、溶脱の問題を改善するためになされたものであり、
(1)(A)クレオソート油
(B)該クレオソート油(A)100重量部(以下、部という)に対して、分子量100以上である1種以上のグリコールエーテル系化合物を、該グリコールエーテル系化合物100部に対してポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン系界面活性剤0.1〜15.0部を用いて水性媒体中に乳化したエマルジョン42〜1330部
に添加してなるクレオソート油を3067重量%(以下、%という)含有する水中油滴(O/W)型クレオソート油エマルジョン、
)(A)クレオソート油
(B)該クレオソート油(A)100部に対して、分子量100以上である1種以上のグリコールエーテル系化合物を、該グリコールエーテル系化合物100部に対してポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン系界面活性剤0.1〜15.0部を用いて水性媒体中に乳化したエマルジョン42〜1330部
に添加することを特徴とする(1)項記載の水中油滴(O/W)型クレオソート油エマルジョンの製法
に関する。
【0005】
[発明を実施するための最良の形態]
本発明に使用されるクレオソート油は、一般に木材の防腐剤用に使用されているものであり、JIS K 2439−1983にクレオソート油(1号)、クレオソート油(2号)として規定されているものが好ましく使用される。
【0006】
前記クレオソート油は、コールタールを蒸留して得られる中油以上の留出油の混合物で、中油、重油、アントラセン油などの各留分からナフタリン、アントラセンなどの結晶化したものを分離し、フェノール類、ピリジン類などを分離回収したのち、それらの留分を適宜配合して所定の規格に入るようにしたものである。タールからの直接の留出油のほかに、ピッチ油、コールタールなどの重質油を配合することもできる。
【0007】
高温乾留コールタールから得られるクレオソート油は、木材防腐剤としてすぐれた特性をもっているために、石油などの混入をおそれ、クレオソート油の規格ではコールタール製品であることを保証するための規定が設けられている。
【0008】
なお、クレオソート油(1号)およびクレオソート油(2号)の規格は表1のとおりである。
【0009】
【表1】
Figure 0003886806
【0010】
本発明のクレオソート油エマルジョン(エマルジョン(II))は、分子量100以上の水可溶性有機化合物および水可溶性高分子よりなる群からえらばれた1種以上の水可溶性物質(b1)を、界面活性剤(b2)を用いて水性媒体中に乳化した水性エマルジョン(エマルジョン(I))と、クレオソート油とを混合するなどの方法により得ることができる。
【0011】
なお、前記水可溶性とは、20℃で水100gに20g以上の物質が溶解することを意味する。
【0012】
本発明において用いられる水性媒体は、代表的には水である。
【0013】
前記分子量100以上の水可溶性有機化合物および水可溶性高分子よりなる群からえらばれた1種以上の水可溶性物質(b1)は、もともと水可溶性であるため、界面活性剤を使用しなくても水性液に溶解するが、本発明では、クレオソート油の色相(黒かっ色)を改善する、溶脱を少なくする目的で、水可溶性物質(b1)を界面活性剤(b2)で乳化したエマルジョンとして使用する。水可溶性物質(b1)を界面活性剤(b2)で乳化したエマルジョンをクレオソート油と混合すると色相が改善され、淡黄色〜淡黄土色にすることができ、溶脱を少なくすることができるが、この理由は定かではない。
【0014】
なお、水可溶性物質(b1)を界面活性剤(b2)で乳化することは、通常であれば必要のない界面活性剤を余分に用いることになり、常識からはずれることであり、従来、行なわれていないことである。
【0015】
前記分子量100以上の水可溶性有機化合物における分子量100以上という要件は、実験的に得られたものである。分子量100未満の水可溶性有機化合物を用いた場合には、充分安定なクレオソート油エマルジョンが得られず、経時により二層分離し、色相も改善されない。前記水可溶性有機化合物の好ましい分子量は100〜600である。
【0016】
前記分子量100以上の水可溶性有機化合物の具体例としては、たとえばn−プロピルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブなどのアルキル(炭素数3〜5)セロソルブ、モノブチルジエチレングリコールエーテル、モノヘキシルジエチレングリコールエーテルなどのモノアルキル(炭素数3〜8)ジエチレングリコールエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのジエチレングリコールジアルキル(炭素数1〜6)エーテル、カルビトールアセテート、ジエチレングリコールn−ブチルエーテルアセテートなどのモノアルキル(炭素数1〜6)ジエチレングリコールエーテル脂肪酸(炭素数1〜4)エステル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートなどのアルキレン(炭素数4〜10)グリコールモノ脂肪酸(炭素数1〜4)エステル、ジプロピレングリコール、ジブチレングリコールなどのジアルキレン(炭素数3〜4)グリコール、モノメチルジプロピレングリコールエーテル、モノエチルジプロピレングリコールエーテルなどのモノアルキル(炭素数1〜4)ジプロピレングリコールエーテル、分子量100〜600のポリ(オキシプロピレン/オキシエチレン)グリコール、分子量100〜600のポリ(オキシブチレン/オキシエチレン)グリコールなど分子量100〜600のポリ(オキシアルキレン(炭素数3〜4)/オキシエチレン)グリコールなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】
前記水可溶性高分子も実験的に有効であることが見出されたものであり、その具体例としては、たとえばポバール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリルアミド、エチレン−ビニルアセテート共重合体、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)などがあげられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0018】
前記水可溶性物質(b1)は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記水可溶性物質(b1)のうちでは、n−ブチルセロソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル)などのアルキル(炭素数3〜5)セロソルブ、ジエチレングリコールn−ブチルエーテルアセテートなどのモノアルキル(炭素数1〜6)ジエチレングリコールエーテル脂肪酸(炭素数1〜4)エステルなどのグリコールエーテル化合物、グリコールエーテルエステル化合物(これらをあわせてグリコールエーテル系化合物という)がクレオソート油の色相を薄くしたものを安定に存在させることができる点から好ましい。とくに、n−ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールn−ブチルエーテルアセテートが好ましい。
【0019】
本発明に使用する界面活性剤(b2)としては、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤などがあげられる。
【0020】
前記非イオン系界面活性剤の例としては、プルロニックタイプの界面活性剤、第1級または第2級アルコールのエチレンオキサイド付加物などがあげられる。
【0021】
前記プルロニックタイプの界面活性剤としては、たとえばポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン付加物、エチレンジアミンのポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレン付加物などがあげられ、分子量が1,500〜30,000程度で、HLBが8〜16、好ましくは12〜16程度のものがあげられる。
【0022】
前記ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン付加物の具体例としては、たとえばアデカ(登録商標)プルロニックL−44(HLB 13.5、粘度(25℃)300〜500cP、流動点16℃、pH6〜8(25%溶液、25℃))、同L−64(HLB 12.5、粘度(25℃)400〜700cP、流動点16℃、pH6〜8(25%溶液、25℃))、同F−68(HLB 16.0、融点50℃(最低値)、pH6〜8(25%溶液、25℃))、同P−84(HLB 13.3、pH6〜8(25%溶液、25℃))、同P−85(HLB 13.9、pH6〜8(25%溶液、25℃))、同L−31、同L−34、同L−61、同L−62、同L−71、同L−72、同L−101、同L−121、同P−103、同F−88、同F−108、同25R−1、同25R−2、同17R−3などのアデカ(登録商標)プルロニックL・P・Fシリーズ(いずれも旭電化工業(株)製)などがあげられる。
【0023】
また、前記エチレンジアミンのポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレン付加物の具体例としては、たとえばアデカ(登録商標)プルロニックTR−701、同TR−702、同TR−704、同TR−913R(以上、いずれも旭電化工業(株)製)などがあげられる。
【0024】
前記第1級アルコールのエチレンオキサイド付加物の具体例としては、たとえばアデカトールLO−3、同LO−7、同LO−9(以上、旭電化工業(株)製)、前記第2級アルコールのエチレンオキサイド付加物の具体例としては、たとえばアデカトールSO−80、同SO−105、同SO−120、同SO−135、同SO−145、同SO−160(以上、旭電化工業(株)製)があげられる。
【0025】
前記界面活性剤のうちでは、プルロニックタイプのポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン付加物が、分子量100以上の水可溶性有機化合物や水可溶性高分子の乳化性が良好で、得られるエマルジョンをクレオソート油と混合した場合の安定性がよい点から好ましい。
【0026】
本発明に使用するエマルジョン(I)は、水可溶性物質(b1)を該水可溶性物質(b1)100部に対して、界面活性剤(b2)0.1〜15.0部、さらには0.3〜8.0部、とくには3.0〜8.0部の存在下に水性媒体中に乳化することによって調製される。エマルジョン(I)中の有効成分、すなわち水可溶性物質(b1)および界面活性剤(b2)の総含有量は、10〜73%、なかんずく12〜55%が好ましい。前記界面活性剤の使用割合が低すぎる場合には、充分安定なクレオソート油エマルジョンが得られず、逆に高すぎる場合には、直後の乳化性はよいが経時において該エマルジョンが液層分離(2層分離)する傾向が生じる。
【0027】
前記エマルジョン(I)の製造方法にはとくに限定はなく、使用するものがいずれも相溶性があるものであるため、どのような順序で混合してもよい。一般的には界面活性剤溶液に水可溶性物質(b1)を添加、混合するのが順序であるが、界面活性剤量が水可溶性物質(b1)100部に対して7部をこえる場合には、水可溶性物質(b1)に界面活性剤溶液を添加、混合するのが、経時の乳化安定性がよくなるため好ましい。
【0028】
前記エマルジョン(I)の特性としては、有効成分濃度が10〜73%、さらには12〜55%である他、通常、粘度(25℃)が3〜12cP、さらには4〜6cP程度で、外観が乳白色〜淡乳白色のものである。
【0029】
本発明のクレオソート油エマルジョン(エマルジョン(II))は、クレオソート油100部と前記エマルジョン(I)42〜1330部とを混合し、クレオソート油の含有率が7〜70%、好ましくは30〜67%にした水性エマルジョンである。臭気が強く、危険物第4類第3石油類のクレオソート油の含有率を7〜70%、好ましくは30〜67%にし、かつエマルジョンタイプにするため、臭気、作業環境特性および安全性を改善することができる。また、クレオソート油と前記エマルジョン(I)とを混合してクレオソート油エマルジョン(エマルジョン(II))にするため、コーヒーにミルクを入れたような色相になり、クレオソート油の黒かっ色の色相がミルク入りコーヒー程度に改善される。
【0030】
クレオソート油の含有率が低くなりすぎると、クレオソート油エマルジョンをクレオソート油と同様の使用方法で使用した場合に、所望の効果を得ることができなくなり、重ね塗りなどが必要になる。一方、クレオソート油の含有率が高くなりすぎると、エマルジョン化したことによる効果、すなわち、色相、臭気、作業環境特性、安全性(発癌性含む)、溶脱を少なくする効果が充分でなくなる。
【0031】
クレオソート油と前記エマルジョン(I)とを混合してクレオソート油エマルジョンを製造する方法としては、クレオソート油を、撹拌下にあるエマルジョン(I)に加える、またはラインミキサーを用いてこれら2つを混合するのが、容易に水中油滴(O/W)型のエマルジョン(II)を得ることができる点から好ましい。もちろん、クレオソート油にエマルジョン(I)を加えてO/W型エマルジョンを製造するなどしてもよいが、この場合には、転層させるまでに加えるエマルジョン(I)の量が転層させない場合よりも多くなる傾向にある。転層させない場合には、色相、臭気、作業環境特性、安全性(発癌性含む)などの改善効果を充分得ることができにくくなる。
【0032】
エマルジョン(I)とクレオソート油とを混合する温度は常温付近でよい。乳化性の点から、前記温度は使用する乳化剤の曇点未満であることが好ましい。
【0033】
このようにして得られるクレオソート油エマルジョンは、クレオソート油を7〜70%、好ましくは30〜67%含有し、粘度(25℃)が15〜180cP、さらには50〜90cP、色相が淡黄色〜淡黄土色程度、臭気が弱いクレゾール臭程度で、危険物(消防法)非該当程度のものである。
【0034】
[実施例]
本発明を実施例、比較例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0035】
なお、実施例および比較例で用いた評価方法を以下にまとめて示す。
【0036】
(クレオソート油とエマルジョン(I)との混和安定性)
クレオソート油とエマルジョン(I)とを1:1(重量比)で混合し、室温で72時間放置後の色相、分離の有無、凝集状態を目視観察した。
【0037】
(木材の防腐性、鉄腐蝕性、乳化持続性)
JIS K 1571に準じた。
【0038】
(溶脱)
試験片(28mm×28mm×15mmの杉材木片、n数6)を120℃で1時間乾燥させ、室温(20℃)で30分間放置して重量を測定したのち、室温(20℃)で30分間クレオソート油エマルジョンまたは1号クレオソート油に浸漬させた。そののち、試験片を取り出し、30分間室内につるし、表面に残っている薬液をふきとった。そののち、120℃の雰囲気中に1時間つるして乾燥させたのち、室温(20℃)で30分間放置してから重量を測定した。
【0039】
得られた試験片を100ml容器(ポリエチレン製、36mmφ)に入れ、常温水に浸漬したのち、シェイキングバス(200回振動/分)で24時間シェイクした。シェイク後、試験片を取り出し、120℃で1時間乾燥させたのち室温(20℃)で30分間放置してから重量を測定し、クレオソート油エマルジョンまたは1号クレオソート油の溶脱量を求め、溶脱の割合を算出した。
【0040】
また、実施例および比較例で用いた主要原料を以下にまとめて示す。
【0041】
クレオソート油:JIS K 2439−1983のクレオソート油(1号)
L−64:旭電化工業(株)製、プルロニック型非イオン界面活性剤、商品名 アデカプルロニックL−64、HLB 12.5、25℃粘度400〜700cP
F−68:旭電化工業(株)製、プルロニック型非イオン界面活性剤、商品名 アデカプルロニックF−68、HLB 16.0、白色フレーク
BCA:ジエチレングリコールモノブチルエーテル酢酸エステル、協和発酵工業(株)製
2,2,4−TM:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート
【0042】
実施例1
ブチルセロソルブ 300部に、撹拌下、L−64の3%水溶液 350部およびF−68の3%水溶液 350部の混合物を加え、エマルジョン(I−1)を製造した。
【0043】
得られたエマルジョン(I−1)に、撹拌下、クレオソート油 1000部を加え、エマルジョン(II−1)を製造した。
【0044】
得られたエマルジョン(II−1)を用い、各評価を行なった。結果を表2、3および4に示す。
【0045】
実施例2
ブチルセロソルブ 200部およびBCA 100部の混合物に、撹拌下、L−64の3%水溶液 350部およびF−68の3%水溶液 350部の混合物を加え、エマルジョン(I−2)を製造した。
【0046】
得られたエマルジョン(I−2)に、撹拌下、クレオソート油 1000部を加え、エマルジョン(II−2)を製造した。
【0047】
得られたエマルジョン(II−2)を用い、各評価を行なった。結果を表2、3および4に示す。
【0048】
実施例3
ブチルセロソルブ 300部に、撹拌下、F−68の1%水溶液 700部を加え、エマルジョン(I−3)を製造した。
【0049】
得られたエマルジョン(I−3)に、撹拌下、クレオソート油 1000部を加え、エマルジョン(II−3)を製造した。
【0050】
得られたエマルジョン(II−3)を用い、各評価を行なった。結果を表2および3に示す。
【0051】
実施例4
ブチルセロソルブ 200部およびBCA 100部の混合物に、撹拌下、F−68の1%水溶液 700部を加え、エマルジョン(I−4)を製造した。
【0052】
得られたエマルジョン(I−4)に、撹拌下、クレオソート油 1000部を加え、エマルジョン(II−4)を製造した。
【0053】
得られたエマルジョン(II−4)を用い、各評価を行なった。結果を表2および3に示す。
【0054】
実施例5
ブチルセロソルブ 300部のかわりに、ブチルセロソルブ 200部および2,2,4−TM 100部を用いたほかは、実施例1と同様にしてエマルジョン(I−5)を製造した。
【0055】
得られたエマルジョン(I−5)に、撹拌下、クレオソート油 1000部を加え、エマルジョン(II−5)を製造した。
【0056】
得られたエマルジョン(II−5)を用い、各評価を行なった。結果を表2に示す。
【0057】
実施例6
ブチルセロソルブ 200部およびBCA 100部の混合物のかわりに、ブチルセロソルブ 200部および2,2,4−TM 100部の混合物を用いたほかは、実施例4と同様にしてエマルジョン(I−6)を製造した。
【0058】
得られたエマルジョン(I−6)に、撹拌下、クレオソート油 1000部を加え、エマルジョン(II−6)を製造した。
【0059】
得られたエマルジョン(II−6)を用い、各評価を行なった。結果を表2に示す。
【0060】
比較例1〜2
市販JIS 1号クレオソート油をそのまま用いたもの、なにも用いないものについても防腐性、鉄腐蝕性、乳化持続性を評価した。結果を表3に示す。
【0061】
また、1号クレオソート油をそのまま用いたものについては、さらに溶脱の評価を行なった。結果を表4に示す。
【0062】
【表2】
Figure 0003886806
【0063】
【表3】
Figure 0003886806
【0064】
【表4】
Figure 0003886806
【0065】
[産業上の利用可能性]
本発明によると、クレオソート油の色相、臭気、作業環境特性、安全性、溶脱の1つ以上を改善することができる。また、木材の防腐性、鉄腐食性も改善することができる。

Claims (2)

  1. (A)クレオソート油
    (B)該クレオソート油(A)100重量部に対して、分子量100以上である1種以上のグリコールエーテル系化合物を、該グリコールエーテル系化合物100重量部に対してポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン系界面活性剤0.1〜15.0重量部を用いて水性媒体中に乳化したエマルジョン42〜1330重量部
    に添加してなるクレオソート油を3067重量%含有する水中油滴型クレオソート油エマルジョン。
  2. (A)クレオソート油
    (B)該クレオソート油(A)100重量部に対して、分子量100以上である1種以上のグリコールエーテル系化合物を、該グリコールエーテル系化合物100重量部に対してポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン系界面活性剤0.1〜15.0重量部を用いて水性媒体中に乳化したエマルジョン42〜1330重量部
    に添加することを特徴とする請求項1記載の水中油滴型クレオソート油エマルジョンの製法。
JP2001532597A 1999-10-28 2000-10-18 クレオソート油エマルジョンおよびその製法 Expired - Fee Related JP3886806B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30716999 1999-10-28
PCT/JP2000/007219 WO2001030158A1 (fr) 1999-10-28 2000-10-18 Emulsion d'huile de creosote et procede de production associe

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3886806B2 true JP3886806B2 (ja) 2007-02-28

Family

ID=17965875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001532597A Expired - Fee Related JP3886806B2 (ja) 1999-10-28 2000-10-18 クレオソート油エマルジョンおよびその製法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3886806B2 (ja)
WO (1) WO2001030158A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6492169B1 (en) 1999-05-18 2002-12-10 Crucell Holland, B.V. Complementing cell lines
AR108932A1 (es) * 2016-07-15 2018-10-10 Dow Global Technologies Llc Concentrados emulsificables

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1267366B (de) * 1954-02-19 1968-05-02 Sheli Petroleum N V Umkehrbare OEl-in-Wasser-Emulsion zum UEberziehen mineralischer Koernungen und anderer fester Materialien mit einer duennen, anhaftenden, hydrophoben Schicht
GB1226790A (ja) * 1968-12-13 1971-03-31
JPS5672902A (en) * 1979-11-19 1981-06-17 Katayama Chemical Works Co High permeable kyanizing insecticide of creosote oil
JPS60109502A (ja) * 1983-11-17 1985-06-15 Tokutaro Nishimura マツノザイセンチュウ防除方法
AU604471B2 (en) * 1985-12-17 1990-12-20 Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation Preservative composition
JPH01168336A (ja) * 1987-12-25 1989-07-03 Yukio Miyazaki 石炭乾留製品の乳化方法
JPH04187606A (ja) * 1990-11-20 1992-07-06 Yoshida Seiyujiyo:Kk クレオソート油乳剤
JPH07187912A (ja) * 1993-11-17 1995-07-25 Osaka Yuka Kogyo Kk 木材の害虫駆除及び防腐、防蟻薬剤
JPH08143401A (ja) * 1994-11-24 1996-06-04 Kuraray Chem Corp 白アリ防除用塗布剤

Also Published As

Publication number Publication date
WO2001030158A1 (fr) 2001-05-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100581479B1 (ko) 세척 조성물과 그 사용 방법
AU2011212185B2 (en) Protection of liquid fuels
JP2011105753A (ja) 無粉塵性銅ピリチオン分散系
US10132759B2 (en) Fissure-detection agent, method for the production thereof and use of the fissure-detection agent
CN1122846A (zh) 包合复合组分的洗洁剂和利用这种洗洁剂的清洁方法
US7160843B2 (en) Oil-based demulsifying agent and its use in the treatment of drains bored in oil-based mud
JP3886806B2 (ja) クレオソート油エマルジョンおよびその製法
CN108975646A (zh) 一种油泥破乳剂及其制备方法和应用
CN104920351B (zh) 一种农药乳油专用乳化剂
JPH10287869A (ja) 流出した油分用の改良された化学分散剤
TW313587B (ja)
US8133924B2 (en) Demulsifiers and methods for use in pharmaceutical applications
US20110281781A1 (en) Water-based cleaner for cleaning solvent-based paints
JP2002212014A (ja) 低溶脱性グリコールエーテル系エマルジョン型防腐剤およびその製法
DK170295B1 (da) Emulsion af olie i vand
RU2619576C1 (ru) Состав для удаления асфальтеносмолопарафиновых отложений
CN104531244B (zh) 一种微乳化生物柴油
JP2001511206A (ja) 油漏れを清浄にするための分散剤処方
US6852683B1 (en) Detergent composition for petroleum refining apparatus
DE60024012T2 (de) Verwendung von organischen Karbonaten als Lösungsmittel zur Reinigung von Metalloberflächen
WO1999044732A1 (en) A composition for mixing oil and water to form a solution
CN114806526B (zh) 一种高温稳定的乳液井筒清洗剂及其制备方法和应用
CA2720290C (en) Demulsifiers and methods for use in pharmaceutical applications
JP2018172351A (ja) 農薬用マシン油組成物
KR20230098178A (ko) 연료 에멀젼을 위한 분지형 계면활성제 및 선택적으로 프로폭시화 계면활성제를 포함하는 유화제 패키지

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees