JP3886592B2 - 液晶表示パネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示パネルに関するものであり、より詳しく言えば、シール材から溶出するイオン性不純物や紫外線照射により生成するイオン性不純物が液晶中に拡散することに起因する液晶表示パネルの表示(電気)特性の劣化を抑制した液晶表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示パネルには、上下の電極基板の間に液晶物質を封入して構成された表示領域とその周辺領域とがあって、この周辺領域には液晶物質を表示領域内に保持しておくためのシール材が配置されている。このシール材からは、液晶の注入時やその後にイオン性不純物が液晶に溶けだして、液晶表示パネルの表示特性の劣化を招くことが知られている。
【0003】
シールから溶けだすイオン性不純物のほとんどは有機イオンであり、無機イオンに比べて液晶に対する溶解度が高く、溶け込みやすい。また、低電圧駆動の液晶では誘電率異方性Δεが大きく、フリーイオンへの解離が進行しやすい(C.M.Groeneveld,EURODISPLAY 90, p37, 324)。この結果液晶の比抵抗値は低下し、電圧保持率が低下してしまう。アクティブマトリクス駆動の液晶表示パネルでは、次のデータ書き込みまでの間に電流がリークしてしまい、表示不良(色抜け)が発生する。
【0004】
近年は量産対応のプロセス開発に伴い、従来から用いられていた熱硬化型樹脂に代えて紫外線硬化型樹脂をシール材に用いたUVプレスや滴下注入法の技術検討が行われているが、紫外線硬化型樹脂は熱硬化型樹脂に比べ反応は速く進行するものの反応率が低く、また滴下注入法ではシール材が未硬化の状態で液晶と接するため、上記の液晶表示特性の劣化がより発生しやすい。
【0005】
こうした不都合に対処するために、種々の技術が提案されている。例えば、特開平6−331995号公報には、液晶表示パネルの注入口と表示領域の間に独立した一対の対向電極を設け、直流オフセット成分を有する交流電圧を印加しながら液晶を注入する技術が記載されている。この技術は、液晶中に存在するイオン性不純物を外部電界により上記対向電極上の配向膜に吸着し捕獲するものである。
【0006】
また、特開平7−110479号公報には、上記の対向電極を用いるものとは別の方法として、表示領域の周辺部にイオン吸着性の高い配向膜(液晶の比抵抗値が高くなるように選定した配向膜材料の膜)を形成し、イオン吸着性の違いにより表示領域内へのイオン性不純物の侵入を防ぐものが示されている。
【0007】
更に、紫外線を用いる方法として、液晶注入後に表示領域全面に紫外線を照射し、不純物を配向膜に一様に吸着させることで表示むらの発生を抑えるものがある(特開平7−152034号公報)。
【0008】
特開平6−331995号公報に記載のように液晶表示パネルの注入口と表示領域の間に独立した一対の対向電極を設け、直流オフセット成分を有する交流電圧を印加しながら液晶を注入する方式では、注入後に電圧を無印加にするとイオン性不純物が再び解離し、液晶中に拡散して注入口近傍で表示むらが発生してしまう。また、最近検討されているように、紫外線硬化樹脂をメインシールに用い、上記対向電極をシールラインの全周に設けた場合には、対向電極をTFT基板において画素電極と駆動回路をつなぐバスラインと絶縁しなければならず、絶縁膜を形成してから電極を形成することが必要であり、工程的にかなり不利になる。
【0009】
特開平7−110479号公報におけるように表示領域の周辺部にイオン吸着性の高い配向膜を形成する方式では、(1)表示領域と周辺部の配向膜材を別とするか、あるいは(2)同一配向膜材を2回に分けて印刷し、それぞれの硬化温度に高低をつけて硬化組成を変え、イオン吸着能に違いを持たせている。(1)のやり方では配向膜の印刷パターンが2版必要になるため印刷方法がより煩雑になり、印刷精度やタクトの面で従来の1版式に比べ不利であった。その一方、(2)の方式では配向膜の硬化温度を別々に変え、硬化温度の高いものと低いものについてそれぞれ印刷してから硬化させる工程(一つの工程について通常60分程度)を2回繰り返すことになり、タクト的にかなり不利であった。
【0010】
特開平7−152034号公報に示されたように液晶注入後に表示領域全面に紫外線を照射し、不純物を配向膜に一様に吸着させる方式では、紫外線が直接液晶に照射されるため液晶が劣化し、電圧保持率が低下してしまう。また、配向膜の全面のみに一様に紫外線を照射するにしても、シール周辺部からのイオン性不純物はその近傍の配向膜に多く吸着され、結果的に表示むらを生じさせる原因となる。
【0011】
一方、特開平6−331995号公報についての先の検討においても触れたように、製造時間の短縮に有利な方法として、硬化するのに時間のかかる熱硬化型樹脂の代わりに紫外線の照射で短時間のうちに硬化する紫外線硬化型樹脂をメインシールの材料として用いることが最近検討されている。ところが、この方法においては、樹脂硬化までの間に反応成分が液晶中に溶出してイオン解離したり、樹脂近傍の液晶や反応成分に紫外線が照射されることによりイオンが生成し、シール近傍の液晶の比抵抗値や電圧保持率が大きく低下してしまう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このように、現在の液晶表示パネルにおいては、表示領域の周辺にあるシール部の近傍において液晶中へ溶けだすイオン性不純物をなくしあるいは減らして、それが表示領域に拡散するのを抑えることが切望されている。本発明は、この要請に応えるべく、シール材から溶出するイオン性不純物や紫外線照射により生成するイオン性不純物が液晶中に拡散するのを抑制した液晶表示パネルの提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示パネルは、表示領域とその外側のシール材との間の領域に存在する配向膜を、表示領域から離れた位置に配置することによって前記配向膜が表示領域の配向膜と互いに独立して形成され、前記配向膜が光照射により表面改質され、前記領域の配向膜の酸化反応の進行によって表面エネルギーが表示領域の表面エネルギーより高いことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶表示パネルは、その構成の点では通常の液晶表示パネルと同様であり、すなわち、上下の電極基板の間に液晶物質を注入して構成された表示領域とその周辺領域とがあって、この周辺領域の外側を液晶物質を表示領域内に保持しておくためにシール材から作られたシールラインが取り囲んでいる。
【0015】
本発明においては、表示領域とその外側のシールラインとの間の領域に存在する配向膜の表面エネルギーを表示領域の配向膜のそれより高くすることで、各種イオン性不純物をこの高表面エネルギーの配向膜に吸着させ、それによってイオン性不純物が表示領域の液晶へ拡散するのを防止する。次に、この原理を説明する。
【0016】
配向膜のような固体の表面エネルギーは、表面張力を測定することにより定量化できる。そして固体の表面張力は、表面に滴下した液体の接触角から求めることができる。具体的には、表面張力がともに既知の極性液体と無極性液体を用いて次式により配向膜の表面張力を算出する。
【0017】
【数1】
Figure 0003886592
【0018】
これらの式において、γは配向膜の表面張力、γpは極性項、γdは分散項を表しており、またγL1は極性液体の表面張力、γL1 p は極性液体の極性項、γL1 d は極性液体の分散項、γL2は無極性液体の表面張力、γL2 p は無極性液体の極性項、γL2 d は無極性液体の分散項、α1 は極性液体の接触角、α2 は無極性液体の接触角を表している。
【0019】
(2)、(3)式によりそれぞれ極性項γp、分散項γdを求め、これらを(1)式に代入して配向膜の表面張力γを求めることができる。ここで、極性項γpはクーロン静電力に、分散項γdはファンデルワールス力に基づく値である。本発明では、表示領域とその外側のシールラインとの間の領域に存在する配向膜の極性項γpが大きくなるようにしてその表面エネルギーを高め、それによってクーロン静電力により各種イオン性不純物をこの領域の配向膜に吸着して捕獲するようにする。
【0020】
配向膜の表面エネルギーを高めるのには、配向膜の表面改質を行うことが必要であり、その具体的な手段として紫外線照射による表面改質を用いる。配向膜に紫外線を照射すると、配向膜材料のうちの結合エネルギーの低い部位(C−C、C−H等の部位)の結合が切断され、空気中の酸素と結合する酸化反応が進行する。その結果、配向膜表面に孤立電子対を持った酸素原子が多く存在することになって、それにより配向膜の分極率が増大し、極性項γpが大きくなる。こうして表面エネルギーの高くなった配向膜表面には、クーロン静電力によってイオン性不純物が吸着捕獲されやすくなる。
【0021】
紫外線照射による配向膜の表面改質を、配向膜として一般的なポリイミド樹脂の場合について図1を参照して説明する。このようなポリイミド樹脂は次の一般式で表され、
【0022】
【化1】
Figure 0003886592
【0023】
この配向膜表面に紫外線(例えば波長250〜300nm程度の紫外線)を照射すると、結合エネルギーの低い部位(C−C,C−H等)が切断され、空気中の酸素で酸化されて、図1に模式的に示したように配向膜表面に孤立電子対を持った酸素が存在するようになる。その結果配向膜の分極が強まり、そこへ図1に示したように液晶中の不純物イオン種が近づいてくるとそれらは配向膜表面に吸着されて捕獲される。
【0024】
配向膜の表面エネルギーを高めるための表面改質手段はこのような紫外線照射に限定されず、上記の(1)式の極性項の値を大きくするのに有効な任意の方法を採用することができる。
【0025】
本発明においては、不純物イオンを吸着捕獲するため表面エネルギーを高めた領域の配向膜を表示領域の配向膜と同一のものとしてもよく(すなわちこの場合、表示領域の配向膜と表面エネルギーを高めた配向膜とは切れ目なくつながっている)、あるいは不純物イオンの吸着捕獲用の領域の配向膜を表示領域の配向膜と独立させてもよい。後者の場合、高表面エネルギーの配向膜に一旦吸着されたイオン性不純物がクロマトグラフ現象により表示領域内に拡散するのを確実に防止することができるので、液晶表示パネルの表示特性の向上にとって一層有利である。イオン性不純物吸着領域の配向膜を表示領域と独立にするのには、配向膜を基板上に印刷する際のパターン化でもって簡単に行うことができる。
【0026】
また、イオン性不純物の吸着用に高表面エネルギーにされる配向膜は、表示領域とその外側のシールラインとの間の領域にあって、上下の各対向基板上に設けられた配向膜のうちの一方又は両方のどちらでもよい。
【0027】
液晶表示パネルのシールラインを構成するシール材としては、熱硬化型樹脂を用いることも紫外線硬化型樹脂を用いることもできる。紫外線硬化型樹脂は熱硬化型樹脂に比べ反応は速やかに進行するもが、反応率が低いため、不純物イオンが熱硬化型樹脂より溶けだしやすい。それゆえ、本発明は、このように反応率の低い紫外線硬化型樹脂を用いて製造される液晶表示パネルに適用することで大きな効果が期待できる。
【0028】
本発明はまた、一方の対向基板の周縁部にシール部を形成し、このシール部の内側の領域に予め液晶を滴下してから、この基板を他方の対向基板と貼り合わせてそれらの間に液晶注入を行い、そしてギャップ出しに続けてシール硬化を行う滴下注入法、すなわちメインシールが未硬化状態で液晶と接してしまう工程を経て製造される液晶表示パネルに適用することで大きな効果が期待できる。
【0029】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に説明する。言うまでもなく、本発明はこの実施例により限定されるものではない。
【0030】
図2に、この例で製造した液晶表示パネルの概要を示す。この液晶表示パネル20は対向基板を省いて図示されており、21は有効表示領域、22はシールライン、23は紫外線照射で表面改質された不純物イオン吸着用の配向膜を表していて、この不純物イオン吸着用配向膜23の外側のエッジから表示領域21のエッジにかけての領域を覆って絶縁性黒色樹脂から形成したブラックマトリックス(BM)領域24が存在しており、更にシールライン22の外側には駆動回路端子部25が設けられている。
【0031】
1.配向膜の形成と紫外線照射による表面改質
配向膜は、可溶性ポリイミド(日本合成ゴム製JALS−214)を塗布し、180℃で60分の熱硬化を行って、表示領域用と不純物イオン吸着捕獲領域用のものを互いに独立して形成した。表示領域とシールラインとの間に挟まれた領域に位置する配向膜領域には、シールラインからイオン性不純物が析出してくるため、近傍の液晶分子の配向は乱れたものになる。このため不純物イオン吸着捕獲領域は表示領域から充分離す必要があるが、完成液晶表示パネルの額縁面積がその分大きくなってしまうため、図3の液晶表示パネルコーナー部の拡大図に示したように、額縁部分30の幅が4.5mmの液晶表示パネルに対して表示領域21から1.5mm離れた位置に1.5mm幅の不純物イオン吸着捕獲用配向膜23を配置した。
【0032】
次に、表示領域21の配向膜にフォトマスクを被せ、中高圧水銀ランプを用いて2000mJ/cm2 (250nm光量)の紫外線を不純物イオン吸着捕獲用配向膜23に照射して、この配向膜の表面改質を行った。ここでは対向基板のうちの一方のものに形成した配向膜のみの表面改質を行ったが、表面改質した不純物イオン吸着捕獲用配向膜領域は対向基板(TFT又はCF基板)の両方に形成してもよい。
【0033】
2.液晶表示パネルの作製
滴下注入法により液晶表示パネルの作成を行った。上記の配向膜形成及び表面改質処理を行った基板をツイスト角90度でラビングし、TFT又はCF基板に紫外線硬化樹脂(協立化学製エポキシアクリレート樹脂)で枠状のシールラインを形成した。この枠内に必要量の液晶(チッソ製FT−5028)をプレス後均等に拡散する位置に滴下した。他方の基板にはギャップ材(早川ゴム製接着スペーサ4μ)を散布し、加熱固定を行った。続いて、両基板を貼り合わせ機にセットし、真空中にて貼り合わせを行って液晶表示パネルを作製した。
【0034】
3.不純物イオン吸着捕獲用配向膜の表面張力と液晶パネルの電気特性評価
実際の画素電極を用いた液晶表示パネルでは不純物イオン吸着捕獲用配向膜の表面張力とパネル化後の電気特性を定量的に評価することが困難であるため、上記と同様の手法にて評価パネルを作成し、それを用いて測定を行った。
【0035】
〔配向膜の表面張力〕
配向膜に紫外線を照射することにより表面張力がどのように変化するか調査した。表面張力の測定は表面張力既知の極性液体(水)と無極性液体(ジヨウドメタン)の接触角を測定することにより算出した。結果を表1に示す。この表より、紫外線照射により極性項γpが増加し、結果として表面張力が増加していることが分かる。紫外線照射前後の配向膜の表面分析(XPS)を行ったところ、−C=C−C−結合が減少し、−C=O及び−C−O−結合が増加していた。また、−OHが新たに生成していた。これは、紫外線照射によりC−C結合が切断され、そこに空気中の酸素が結合していることを示しており、そのため極性項γpが顕著に増加していた。
【0036】
【表1】
Figure 0003886592
【0037】
〔パネル化後の電気特性〕
パネル内でのイオン性不純物の挙動を調べるため、シール際のイオン密度、電圧保持率、残留DCを測定した。得られた結果を表2に示す。配向膜に紫外線を照射すると、液晶中のイオン密度は減少し、電圧保持率は上がるが、残留DCが増加している。これはイオン性不純物が液晶中から配向膜表面に吸着捕獲されたことを示しており、配向膜の電位が未処理のものに比べて0.17V上昇している。また、公知の対向電極法(特開平6−331995号公報)で作製した液晶表示パネルについて得られた結果も表2で報告する。紫外線照射して表面改質した配向膜を備えた本発明の液晶表示パネルは、対向電極法で作製した従来技術によるものと比較しても同等以上の効果を示している。
【0038】
【表2】
Figure 0003886592
【0039】
表2において、UV照射/片面は対向基板の片方のものに形成した配向膜のみを紫外線で表面改質したことを示している。また、表2に掲げた測定値は、シール際から1.5mmの位置で、50℃で測定したものである。イオン密度の測定は、10Vの三角波電圧を0.05Hzの周波数で印加して行った。残留DCの測定は、4Vのオフセット電圧を10分間印加して行った。
【0040】
4.液晶表示パネルの点灯試験
上記の2.で作製した液晶表示パネルと、配向膜の表面改質を行っていない未処理の液晶表示パネルをそれぞれユニット化し、環境試験機を使用して50℃の条件下で駆動試験を行った。未処理のパネルでは点灯初期からシール際に電圧保持率低下による表示不良(色抜け)が発生しており、時間の経過により表示不良の領域が拡がっていった。しかし、配向膜の表面改質を行ってその表面エネルギーを高めた本発明のパネルでは、点灯初期においてはもちろん、500時間の駆動後においてもシール際の表示不良は発生しなくなった。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、不純物イオンが液晶中へ溶けだしやすい紫外線硬化型樹脂を用いてシールラインを形成した液晶表示パネルにおいても、不純物イオンが溶けだしにくい熱硬化型樹脂でシールラインを形成したものと同等の信頼性を獲得することができる。シールラインに紫外線硬化型樹脂を用いた液晶表示パネルのうちでも、特に滴下注入法で作製されたものは、シールが未硬化の状態で液晶と接するため反応成分が液晶中に溶出してイオン解離したり、シール近傍の液晶や反応成分に紫外線が照射されることによりイオンが生成したりして、シール際で表示不良が発生することが大きな問題となっていたが、本発明によればこのような問題を回避することができる。この問題が解決されることにより、滴下注入法で作製された液晶表示パネルが実用可能となるばかりでなく、現状の製造プロセスで製造された液晶表示パネルにおいてもシール部近傍の信頼性が改善される。
【0042】
また、本発明の液晶表示パネルの構成は、従来の液晶表示パネルのシール近傍領域の配向膜へ例えば紫外線を照射してその表面エネルギーを高めた簡便なものであるため、その製造についてもタクトやコスト面で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】紫外線照射による配向膜の表面改質後の表面とそこへの不純物イオンの吸着を説明する図である。
【図2】実施例で製造した液晶表示パネルを説明する図である。
【図3】実施例で製造した液晶表示パネルのコーナー部の拡大図である。
【符号の説明】
10…配向膜
20…液晶表示パネル
21…表示領域
22…シールライン
23…不純物イオン吸着用配向膜
24…BM領域
25…駆動回路端子部
30…額縁部分

Claims (4)

  1. 表示領域とその外側のシール材との間の領域に存在する配向膜を、表示領域から離れた位置に配置することによって前記配向膜が表示領域の配向膜と互いに独立して形成され、前記配向膜が光照射により表面改質され、前記領域の配向膜の酸化反応の進行によって表面エネルギーが表示領域の表面エネルギーより高められていることを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 前記シール材が光硬化型樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。
  3. 前記光が紫外線であることを特徴とする請求項に記載の液晶表示パネル。
  4. 前記シール材の内側の領域に滴下注入法により液晶が封入されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。
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