JP3886277B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

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    • G11B5/53Disposition or mounting of heads on rotating support

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ヘッドが取付けられた回転シリンダに磁気テープ巻き付けて走行させて、磁気ヘッドと磁気テープの摺接をはかり、信号の記録再生を行うビデオテープレコーダーのような磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カセット式ビデオテープレコーダーのような磁気記録再生装置は小型・薄型化が進んでいる。
【0003】
以下に従来の磁気記録再生装置について説明する。
図8は、従来の磁気テープに信号の記録再生を行うことのできる位置での磁気記録再生装置の模式図である。1はカセットで、2は前記カセット1に張架された磁気テープで、3,4はリールで前記カセット1に収納されており前記テープ2が巻かれている。5は磁気ヘッドが取付けられた回転ヘッドシリンダの非回転部である固定側シリンダで、前記テープ2が巻回されることより、テープ2に信号の記録再生を行う。6は基盤で前記固定側シリンダ5を固定している。7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7h,7iはテープガイドポストで、前記テープ2を信号の記録再生が行える所定の位置にカセット1よりテープ2を引出してガイドするポストである。
【0004】
次に前記固定側シリンダ5を基盤6に固定する方法を説明する。図9は、従来の磁気記録再生装置の固定側シリンダを基盤に固定した状態の断面図である。図10は図9に記載するD矢視図である。15は止めネジで3個あり、前記固定側シリンダ5を基盤6に固定する部材である。16は圧縮バネで3個あり、前記固定側シリンダ5に歪みを生じさせないように一定荷重で固定するために、固定側シリンダ5は、圧縮バネ16を介して止めネジ15によって基盤6に取り付けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来の構成では、固定側シリンダ5に歪みを生じさせないように一定荷重で固定するためには、止めネジ15と圧縮バネ16の大きな高さスペースが必要になり、メカニズムの厚み寸法が大きくし、さらなる小型化への障害になるという問題点を有していた。
【0006】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、一定荷重でシリンダを基盤に固定し、且つ、小スペースでシリンダを基盤に取り付ける手段により、固定側シリンダに歪みを生じさせることなく、薄型化された磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【0007】
この目的を達成するために本発明の磁気記録再生装置は、回転ヘッドを搭載した回転部と非回転部分である固定側シリンダとを有する回転ヘッドシリンダをもつ磁気記録再生装置であって、雄ねじ部とこれに同心で一体になった円筒部とこの円筒部に一体になった鍔部とを有するN個(Nは正の整数)の止めネジと、前記固定側シリンダに設けられ、前記雄ねじ部と螺合するN個の雌ねじ部と、前記固定側シリンダが搭載される基盤と、前記基盤に設けられ、前記止めネジが貫通するとともに、その深さは前記円筒部の長さよりも浅い穴部と、前記基盤と前記鍔部との間に配したN個の板バネとを備え、前記板バネは、前記円筒部を貫通する板バネ穴部と、前記板バネ穴部の近傍に一対の板バネ突起部を有するものであり、前記止めネジが前記固定側シリンダに螺合された状態では、前記一対の板バネ突起部が前記止めネジの鍔部と前記基盤との間で弾性変形するとともに、前記N個の板バネを前記板バネ穴部近傍に設けられたくびれ部を介して、前記N個の板バネと同材質の結合部により一体に構成した板バネ結合体の輪郭形状の一部が、前記固定側シリンダーの一部もしくは前記基盤の一部に係合する構成を有している。
【0008】
この構成によって、従来の固定側シリンダを基盤に固定するためのシリンダ止めネジの高さが少ないスペースで、一定荷重による固定ができ、且つ、小スペースで固定側シリンダを基盤に固定することができ、メカニズムを薄型化することが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、回転ヘッドを搭載した回転部と非回転部分である固定側シリンダとを有する回転ヘッドシリンダをもつ磁気記録再生装置であって、雄ねじ部とこれに同心で一体になった円筒部とこの円筒部に一体になった鍔部とを有するN個(Nは正の整数)の止めネジと、前記固定側シリンダに設けられ、前記雄ねじ部と螺合するN個の雌ねじ部と、前記固定側シリンダが搭載される基盤と、前記基盤に設けられ前記止めネジが貫通するとともに、その深さは前記円筒部の長さよりも浅い穴部と、前記基盤と前記鍔部との間に配したN個の板バネとを備え、前記板バネは、前記円筒部を貫通する板バネ穴部と、前記板バネ穴部の近傍に一対の板バネ突起部を有するものであり、前記止めネジが前記固定側シリンダに螺合された状態では、前記一対の板バネ突起部が前記止めネジの鍔部と前記基盤との間で弾性変形するとともに、前記N個の板バネを前記板バネ穴部近傍に設けられたくびれ部を介して、前記N個の板バネと同材質の結合部により一体に構成した板バネ結合体の輪郭形状の一部が、前記固定側シリンダーの一部もしくは前記基盤の一部に係合することを特徴としたものであり、板バネを用いることにより、固定側シリンダに歪みを生じさせることなく、一定荷重で固定側シリンダを基盤に固定し、且つ、小スペースで固定側シリンダを基盤に取り付けることができ、装置を薄型化することができるという作用を有する。
【0013】
以下本発明の磁気記録再生装置の実施の形態について、図1から図7を用いて説明する。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、磁気テープに信号の記録再生を行うことのできる位置での磁気記録再生装置の模式図である。1はカセットで、2は前記カセット1に張架された磁気テープで、3,4はリールで前記カセット1に収納されており前記テープ2が巻かれている。5は、磁気ヘッドが取付られた回転シリンダの非回転部である固定側シリンダで、前記テープ2が巻回されることより、テープ2に信号の記録再生を行う。6は基盤で前記固定側シリンダ5を固定している。7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7h,7iはテープガイドポストで、前記テープ2を信号の記録再生が行える所定位置にカセット1よりテープ2を引出してガイドするポストである。
【0015】
次に前記固定側シリンダ5を基盤6に固定する方法を説明する。図2は、本発明の実施の形態1における磁気記録再生装置の固定側シリンダを基盤に固定した状態の断面図である。図3は図2に記載するA矢視図である。8は止めネジでN個あり、雄ねじ部8aとこれに同心で一体になった円筒部8bと、この円筒部8bに一体になった鍔部8cとを有している。前記固定側シリンダ5には前記止めネジ8の雄ねじ部8aと螺合する雌ねじ部(図示せず)が設けられている。ここでNは正の整数であり、本実施の形態における説明ではNは3である。9は板バネでN個あり、前記止めネジ8が貫通する穴部(6a)を有し、且つ前記基盤6と前記止めネジ8の鍔部8cとの間に配されている。また前記固定側シリンダ5に歪みを生じさせないように一定荷重で固定するために、固定側シリンダ5は、板バネ9を介して止めネジ8によって基盤6に取り付けられる。
【0016】
以上のように本実施の形態によれば、固定側シリンダに歪みを生じさせることなく、一定荷重でシリンダを基盤に固定し且つ、板バネにより高さスペースを少なくでき、小スペースでシリンダを基盤に取り付けることができ、装置を薄型化することができる。
【0017】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2における磁気記録再生装置の固定側シリンダを基盤に固定した状態の断面図である。図5は図4に記載するB矢視図である。10は、実施の形態1でのN個の板バネ9を一体化した、板バネ結合体である一体化板バネで、前記固定側シリンダ5に歪みを生じさせないように一定荷重で固定するために、固定側シリンダ5は、一体化板バネ10を介して止めネジ8によって基盤6に取り付けられる。ここでNは正の整数であり、本実施の形態における説明ではNは3である。11は、前記一体化板バネ10の一部に設けられた凸部で、前記固定側シリンダ5の下方に設けられた凸部12に係合し、容易に所定の位置に保持される構成になっている。
【0018】
以上のように本発明の実施の形態によれば、板バネを一体化させることにより、組立性が向上し、且つ、機構部品数を少なくすることができ、板バネ結合体の輪郭形状の一部が、シリンダの凸部に係合することにより、板バネの組立性を向上させることができる。
【0019】
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3における磁気記録再生装置の固定側シリンダを基盤に固定した状態の断面図である。図7は、図6に記載するC矢視図である。13は実施の形態2での一体化板バネ10の凸部11を無くした、板バネ結合体である一体化凸無し板バネで、前記固定側シリンダ5に歪みを生じさせないように一定荷重で固定するために、固定側シリンダ5は、一体化凸無し板バネ13を介して止めネジ8によって基盤6に取り付けられる。14は前記基盤6の一部に設けられた凸部で、前記一体化凸無し板バネ13に係合し、容易に所定の位置に保持される構成になっている。
【0020】
なお、以上の説明で図6,図7に記載する基盤6の一部に設けられた凸部14としたが、基盤6の一部に穴を設けても良い。またその場合、一体化凸無し板バネ13は前記基盤6の穴に係合するための凸部または、折り曲げを設けた形状とする。
【0021】
以上のように本実施の形態によれば、板バネを一体化させることにより、組立性が向上し、且つ、機構部品数を少なくすることができ、板バネ結合体の輪郭形状の一部が、基盤の一部に係合することにより、板バネの組立性を向上させることができる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明は、磁気ヘッドが取付けられた回転シリンダに磁気テープを巻き付けて走行させて、磁気ヘッドと磁気テープの摺接をはかり、信号の記録再生を行うように構成された磁気記録再生装置に関するものであって、固定側シリンダに歪みを生じさせないように、基盤と止めネジとの間に板バネを配することで、一定荷重で固定でき、且つ、小スペースで固定側シリンダを基盤に固定することができ、装置を薄型化することができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における磁気テープに信号の記録再生を行うことのできる位置での磁気記録再生装置の模式図
【図2】本発明の実施の形態1における磁気記録再生装置の固定側シリンダを基盤に固定した状態の断面図
【図3】図2に記載するA矢視図
【図4】本発明の実施の形態2における磁気記録再生装置の固定側シリンダを基盤に固定した状態の断面図
【図5】図4に記載するB矢視図
【図6】本発明の実施の形態3における磁気記録再生装置の固定側シリンダを基盤に固定した状態の断面図
【図7】図6に記載するC矢視図
【図8】従来の磁気テープに信号の記録再生を行うことのできる位置での磁気記録再生装置の模式図
【図9】従来の磁気記録再生装置の固定側シリンダを基盤に固定した状態の断面図
【図10】図9に記載するD矢視図
【符号の説明】
5 固定側シリンダ
6 基盤
8 止めネジ
8a 止めネジの雄ねじ部
8b 止めネジの円筒部
8c 止めネジの鍔部
9 板バネ
10 一体化板バネ
11 一体化板バネの一部に設けられた凸部
12 固定側シリンダの下方に設けられた凸部
13 一体化凸無し板バネ
14 基盤の一部に設けられた凸部

Claims (1)

  1. 回転ヘッドを搭載した回転部と非回転部分である固定側シリンダとを有する回転ヘッドシリンダをもつ磁気記録再生装置であって、
    雄ねじ部とこれに同心で一体になった円筒部とこの円筒部に一体になった鍔部とを有するN個(Nは正の整数)の止めネジと、
    前記固定側シリンダに設けられ、前記雄ねじ部と螺合するN個の雌ねじ部と、
    前記固定側シリンダが搭載される基盤と、
    前記基盤に設けられ前記止めネジが貫通するとともにその深さは前記円筒部の長さよりも浅い穴部と
    記基盤と前記鍔部との間に配したN個の板バネとを備え、
    前記板バネは、前記円筒部を貫通する板バネ穴部と、前記板バネ穴部の近傍に一対の板バネ突起部を有するものであり、
    記止めネジが前記固定側シリンダに螺合された状態では、
    前記一対の板バネ突起部が前記止めネジの鍔部と前記基盤との間で弾性変形するとともに、
    前記N個の板バネを前記板バネ穴部近傍に設けられたくびれ部を介して、前記N個の板バネと同材質の結合部により一体に構成した板バネ結合体の輪郭形状の一部が、前記固定側シリンダーの一部もしくは前記基盤の一部に係合する
    ことを特徴とする磁気記録再生装置。
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