JP3885914B2 - 蛍光色分解装置 - Google Patents
蛍光色分解装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3885914B2 JP3885914B2 JP14653098A JP14653098A JP3885914B2 JP 3885914 B2 JP3885914 B2 JP 3885914B2 JP 14653098 A JP14653098 A JP 14653098A JP 14653098 A JP14653098 A JP 14653098A JP 3885914 B2 JP3885914 B2 JP 3885914B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- detector
- wavelength
- dichroic mirror
- sample
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料に電子線を照射し、試料から発する蛍光を紫外線の領域の波長、及び少なくともR、G、Bの3色の波長の光に分解する為の蛍光色分解装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、走査電子顕微鏡で電子線を照射し、その試料から発する蛍光を分析、或は各蛍光分析結果から試料の蛍光画像を表示する装置が知られている。
【0003】
この種の従来装置に使用される蛍光色分解装置は、試料から発する蛍光を、先ず470nm以下の波長(紫外線、B(青)領域の波長を含む)を反射させ、470nm以上の波長の光(G(緑)、R(赤)の波長を含む光)を、透過させる為の第1のダイクロイックミラーにより、色分解をする様に構成されている。
【0004】
該第1のダイクロイックミラーで反射された光を、別のダイクロイックミラーを利用し、紫外線とB(青)の光に分析すると共に前記第1のダイクロイックミラーを透過した光を、別のダイクロイックミラーにより、G(緑)、R(赤)の波長の光に分解し、それぞれの波長の光を各検出器に導く様にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前記第1のダイクロイックミラーは、ガラス基板上に多層膜を蒸着することにより作成するが、使用波長が紫外線領域を含む為、使用できる蒸着物質の種類が限られており、図3に示す様に470nm以下の波長を反射させる為の反射特性を持たせると、300nm以下の波長の光の反射率が低下するという問題があった。その為、この従来の蛍光色分解装置では300nm以下の波長の光を検出することが困難であり、波長の検出範囲が限定されるという問題があった。
【0006】
本発明は斯かる実情に鑑み、色分解可能な紫外線領域の波長幅を広げ、良好な色分解を行うとができる蛍光色分解装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、試料に電子線を照射し、その照射によって試料から発する蛍光を色分析する為の蛍光色分解装置に於いて、紫外線領域の波長の光を選択的に反射分離し紫外線を検出する為の第1検出手段に導く為の第1ダイクロイックミラーと、前記第1ダイクロイックミラーを透過した光を少なくともR、G、Bの3色の波長の光に分解し、各色に対応した少なくとも3つの検出手段にそれぞれの波長の光を導く為の他の複数のダイクロイックミラーとから成る蛍光色分解装置に係り、又前記検出手段は少なくとも2種類の異なる分光感度特性を持つ光電子倍増管である蛍光色分解装置に係り、更に又前記検出手段のゲインを連動して調整する為の第1調整手段と、各検出手段のゲインを独立して調整する為の第2調整手段とを有する蛍光色分解装置に係るものであり、試料から発せられる蛍光を最初に色分解する第1ダイクロイックミラーを紫外線領域の波長だけを反射させる様にしているので、反射率の低下する波長の領域を広げることが可能となり、広範囲の波長の色を分解して検出することができ、更に、前記検出手段のゲインを連動して調整し、各検出手段のゲインを独立して調整することができるので試料による蛍光強度が相違しても、又各検出手段の出力にばらつきがあっても、最適な状態で蛍光分析が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
【0009】
図1に示す様に真空試料室1内に試料7が載置される試料支持部2が設けられ、該試料支持部2は水平方向X−Yの2方向に移動可能であると共に上下方向に昇降可能である。該試料支持部2に対向して楕円曲面の集光ミラー3が設けられ、該集光ミラー3を挾み前記試料支持部2に対峙させ電子銃を含む電子光学コラム4が配設される。
【0010】
前記集光ミラー3には前記電子光学コラム4からの電子線が通過できる様に通過孔5が形成されている。尚、電子光学コラム4には、電子線集束の為の集束レンズ、走査の為の偏向コイル等があるが図示は省略する。
【0011】
前記真空試料室1側壁の前記集光ミラー3に対向し、該集光ミラー3の反射光軸上に気密な射出窓6が設けられている。前記真空試料室1の外部、前記集光ミラー3の反射光軸上に前記射出窓6側から第1ダイクロイックミラー10、第2ダイクロイックミラー11、第3ダイクロイックミラー12が順次配設され、前記第1ダイクロイックミラー10の反射光軸上にUV領域の波長を検出する第1検出器13を設け、前記第2ダイクロイックミラー11の反射光軸上にB(青)領域の波長を検出する第2検出器14を設け、前記第3ダイクロイックミラー12の反射光軸上にR(赤)の領域の波長を検出する第3検出器15を設け、前記第3ダイクロイックミラー12の透過光軸上にG(緑)の領域の波長を検出する第4検出器16を設ける。
【0012】
前記第1検出器13、第2検出器14、第3検出器15、第4検出器16はそれぞれ光電子倍増管で構成され、更にR(赤)の波長の領域の感度が低い為、前記第3検出器15については分光感度が高いものを使用する。
【0013】
前記第1検出器13、第2検出器14、第3検出器15、第4検出器16からの出力は記憶設定器17に入力されると共に連動増幅器18に入力される。該連動増幅器18と前記記憶設定器17とで第1ゲイン調節手段19が構成される。該第1ゲイン調節手段19で増幅された前記第1検出器13、第2検出器14、第3検出器15、第4検出器16からの出力は、それぞれ個別に第1増幅器20、第2増幅器21、第3増幅器22、第4増幅器23でゲイン調整されて演算処理器25に入力される。前記第1増幅器20、第2増幅器21、第3増幅器22、第4増幅器23により第2ゲイン調節手段24が構成される。前記演算処理器25は前記第1増幅器20、第2増幅器21、第3増幅器22、第4増幅器23からの信号を基に試料から発せられる蛍光に基づき試料のカラーを演算し、表示装置26に表示させる。
【0014】
前記第1ダイクロイックミラー10は215nm〜380nm(図2参照)の範囲の波長の光を反射し、第2ダイクロイックミラー11は480nm以下の波長の光を反射し480nm以上の波長の光を透過し、第3ダイクロイックミラー12は570nm以上の波長の光を反射し、570nm以下の波長の光を透過する様になっている。尚、前記実施の形態では、第1ダイクロイックミラー10の反射光を、直接第1検出器13に導いているが、ダイクロイックミラーで更に分光して2つ以上の検出器に導き、UV領域で色分解をして検出する様にしても良い。
【0015】
以下、本実施の形態の作用について説明する。
【0016】
前記電子光学コラム4より前記試料7に電子線が照射されることで、該試料7より蛍光が発せられ、該蛍光は前記集光ミラー3により反射集光され、前記射出窓6を透過して前記第1ダイクロイックミラー10に入光する。該第1ダイクロイックミラー10は図2に示す様な反射特性を有しており、従って前記215nm〜380nmの波長の光が前記第1検出器13に検出される。前記第2ダイクロイックミラー11は480nm以下の波長の光を反射し480nm以上の波長の光を透過するので、前記第1ダイクロイックミラー10を透過した380nm以上の光の内、380nm〜480nmの波長の光は前記第2検出器14に検出される。更に前記第2ダイクロイックミラー11を透過した光の内、前記第3ダイクロイックミラー12は570nm以上の波長の光を反射し、480nm〜570nmの波長の光を透過するので、570nm以上の波長の光は前記第3検出器15に検出され、480nm〜570nmの波長の光は前記第4検出器16に検出される。
【0017】
前記第1検出器13、第2検出器14、第3検出器15、第4検出器16からの検出信号は前記記憶設定器17に入力されており、該記憶設定器17では前記各検出器の出力ゲインを記憶すると共に、各検出器の出力ゲインの比率を演算して記憶している。又前記第1検出器13、第2検出器14、第3検出器15、第4検出器16からの検出信号は前記連動増幅器18に入力されており、該連動増幅器18ではこれら検出器からの信号を前記記憶設定器17が演算した比率を維持し、前記第1検出器13、第2検出器14、第3検出器15、第4検出器16からの検出信号を連動して増幅する。
【0018】
試料により発する蛍光の強度が変化するが、前記連動増幅器18により、蛍光の強度分布を変えることなく適正な信号が得られる。
【0019】
前記連動増幅器18からの出力は各検出器毎に、前記前記第1増幅器20、第2増幅器21、第3増幅器22、第4増幅器23に入力される。これら増幅器では前記検出器の増倍率を独立で調整するものである。これは各検出器のばらつきを補正するものであり、又、試料により変るもの、例えば、蛍光灯の緑色の蛍光材の様に電子線に対して発光効率がよくない材料もあり、この場合多少緑色のゲイン(第4検出器16の出力ゲイン)を高くする必要がある。
【0020】
前記第1ゲイン調節手段19、第2ゲイン調節手段24により前記第1検出器13、第2検出器14、第3検出器15、第4検出器16からの検出信号を調整し、調整された信号は前記演算処理器25に入力される。該演算処理器25ではこれら検出器からの信号を基に蛍光の違いを演算し、更に前記表示装置26に試料7のカラーを表示させる。
【0021】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、試料から発する蛍光を最初に色分解する為の第1ダイクロイックミラーに、紫外線領域の波長の光だけを反射させる特性を持たせた為、従来の装置に於けるダイクロイックミラーに対し反射率の低下する波長の領域を広げることが可能となり、広い波長領域の色を分解して検出することができる等の優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す概略ブロック図である。
【図2】該実施の形態に使用される第1ダイクロイックミラーの反射特性を示す線図である。
【図3】従来例で使用されていた第1ダイクロイックミラーの反射特性を示す線図である。
【符号の説明】
1 真空試料室
3 集光ミラー
7 試料
10 第1ダイクロイックミラー
11 第2ダイクロイックミラー
12 第3ダイクロイックミラー
13 第1検出器
14 第2検出器
15 第3検出器
16 第4検出器
19 第1ゲイン調節手段
24 第2ゲイン調節手段
25 演算処理器
26 表示装置
Claims (2)
- 試料に電子線を照射し、その照射によって試料から発する蛍光を色分析する為の蛍光色分解装置に於いて、紫外線領域の波長の光を選択的に反射分離し紫外線を検出する為の第1検出手段に導く為の第1ダイクロイックミラーと、前記第1ダイクロイックミラーを透過した光を少なくともR、G、Bの3色の波長の光に分解し、各色に対応した少なくとも3つの検出手段にそれぞれの波長の光を導く為の他の複数のダイクロイックミラーと、前記検出手段のゲインを連動して調整する為の第1調整手段と、各検出手段のゲインを独立して調整する為の第2調整手段とを有することを特徴とする蛍光色分解装置。
- 前記検出手段は少なくとも2種類の異なる分光感度特性を持つ光電子倍増管である請求項1の蛍光色分解装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14653098A JP3885914B2 (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | 蛍光色分解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14653098A JP3885914B2 (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | 蛍光色分解装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11326211A JPH11326211A (ja) | 1999-11-26 |
JP3885914B2 true JP3885914B2 (ja) | 2007-02-28 |
Family
ID=15409736
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14653098A Expired - Fee Related JP3885914B2 (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | 蛍光色分解装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3885914B2 (ja) |
-
1998
- 1998-05-12 JP JP14653098A patent/JP3885914B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11326211A (ja) | 1999-11-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5248876A (en) | Tandem linear scanning confocal imaging system with focal volumes at different heights | |
US6094274A (en) | Fluorescence detecting device | |
US6873410B2 (en) | Biochip reader | |
US4990776A (en) | Electron microscope | |
US7369220B2 (en) | Measuring apparatus | |
JP2000500881A (ja) | 作像システム | |
US4922104A (en) | Infrared microspectrometer | |
US5393976A (en) | Apparatus for displaying a sample image | |
JP2001235684A (ja) | 共焦点走査型顕微鏡 | |
US8421007B2 (en) | X-ray detection system | |
JP3885914B2 (ja) | 蛍光色分解装置 | |
TWI827582B (zh) | 用於光電陰極照明檢測之系統及方法 | |
JPH095232A (ja) | 多重反射セル及びその調整方法 | |
US5153674A (en) | Semiconductor production control and/or measuring unit | |
JP3718300B2 (ja) | 試料分析装置 | |
JP4136891B2 (ja) | 蛍光画像/スペクトルを測定する蛍光測定装置 | |
JP2869479B2 (ja) | 透過型レーザー顕微鏡による特定物質撮像方法 | |
JPS58155380A (ja) | 電子検出器 | |
JP3466209B2 (ja) | 荷電粒子を探針とした形態観察装置 | |
JP2004021008A (ja) | 顕微鏡用光源装置、および、共焦点顕微鏡 | |
JP3499286B2 (ja) | 形態画像観察装置およびその方法 | |
US6285199B1 (en) | Device and method for optimally detecting a surface condition of wafers | |
JPH11326051A (ja) | 蛍光色素の検知装置 | |
US20240175826A1 (en) | Wafer defect inspection apparatus | |
WO2022153793A1 (ja) | フォトマスク修正装置およびフォトマスクの修正方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050428 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060720 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060808 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061006 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061107 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061115 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111201 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |