JP3885330B2 - 半導体装置用基板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品実装用ランドを有する半導体装置用基板及びその製造方法に係り、特に、部品実装用ランドが高密度のときでも、絶縁性を維持しつつ、高い信頼性で電気的検査を実行し得る半導体装置用基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器は、電子手帳や携帯電話に代表されるように、高密度化が図られている。これに伴い、LSI等の半導体チップを実装するための半導体装置用基板も配線パターンの高密度化が進んでいる。
【0003】
この種の半導体装置用基板では、半導体チップが実装されて所定の回路が構成される。ここで、半導体装置用基板の配線パターンに異常があると、回路が正常に動作せず、電子機器を不良品にしてしまう。
従って、通常、半導体チップの実装前に、半導体装置用基板は配線パターンの導通及び絶縁の適否について、部品(半導体チップ)実装用ランドに検査用端子などを接触させることにより、電気的検査が行なわれる。なお、言うまでもなく、この種の電気的検査には、検査用端子と部品実装用ランドとの接触の信頼性が要求される。
【0004】
図9及び図10は夫々異なる構造の半導体装置用基板における部品実装用ランド及びその周辺構成を示す部分断面図である。図9に示す構造は、絶縁基板1上に貼着又はめっき等で形成された銅層がエッチングによりパターニングされ、所定の配線パターンをもつ配線層2及び部品実装用ランド3が形成されている。また、配線層2上には、表面保護用のソルダレジスト層4が形成されている。部品実装用ランド3上には、ニッケル−金等のめっき層3aが形成されている。すなわち、図9に示す構造では、配線層2上の部品実装用ランド3以外の部分がソルダレジスト層4で保護されており、部品実装用ランド3がソルダレジスト層4表面よりもかなりくぼんだ位置にある。
【0005】
一方、図10に示す構造は、絶縁基板6表面に触媒(図示せず)が付与され、触媒上に感光性樹脂等でレジスト層7が形成される。レジスト層7から露出した部分には無電解めっきが施されて配線層8が形成される。なお、レジスト層7はそのまま絶縁層の一部として用いられる。そして、露出した配線層8上には、ニッケル−金等のめっき層8aが形成されている。すなわち、図10に示す構造では、配線層8、部品実装用ランド9及び絶縁層7が互いに略同一平面上に形成されており、配線層8上はソルダレジスト等では保護されていない。なお、配線層8上を保護すると、図9に示す構造と同じになる。また、フルアディティブ基板も図10に示す構造と考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら以上のような半導体装置用基板では、図9に示す構造の場合、部品実装用ランド3表面がほぼソルダレジスト層4の厚みの分、表面よりもくぼんだ位置にある。このため、配線層2の高密度化と共に、部品実装用ランド3の高密度化が進むと(例えば、ランドの幅が35μm、ランド間の間隙が50μmという高密度なランドがある)、電気的検査の際に、ランド3周囲のソルダレジスト層4が障害となって、ランド3に接触させる検査用端子が十分に接触しない問題が発生する。
【0007】
すなわち、図9に示す構造では、部品実装用ランド3がソルダレジスト層4よりもその厚みの分、くぼんだ位置にあるので、ソルダレジスト層4が厚く、ランド3寸法が小さいときには、検査用端子がランド3に当らず、電気的検査が困難となる。
【0008】
特に、部品実装用ランド3と検査用端子との接触の信頼性を高めるために、両者を異方導電性ゴム等の導電性弾性体を介して接触させる場合、さらに、接触が困難となる。また、ソルダレジスト層4を薄くすると、ピンホール等が生じ、配線層2を露出させる可能性があり、絶縁性を低下させる問題がある。
【0009】
また、部品実装用ランド3の表面に金めっきを施す場合、金めっきに耐えるためには通常15〜20μm程度の厚さでソルダレジスト層4を形成しなくてはならない。
【0010】
一方、図10に示す構造では、部品実装用ランド9が配線層8及び絶縁層7と同一平面にあるので電気的検査は可能であるものの、配線層8の表面がソルダレジスト層で保護されてないため、表面の絶縁性に不安があるという問題がある。また、部品実装用ランド3の保護用にAuめっきを施す場合には、ランド3以外の配線層2部分にもめっき層8aが形成されるため、コスト高となる問題がある。また一方、ソルダレジスト層をランド9以外の配線層8部分に印刷すると、図9に示す構造と同じ構造になり、電気的検査が困難となる。
【0011】
また、部品実装用ランド3がソルダレジスト層4より突出していると、半導体装置用基板の製造工程中や輸送中等に、製造装置と、あるいは基板同士が接触してランドの表面が傷つくという欠点を有している。
【0012】
本発明は上記実情を考慮してなされたもので、部品実装用ランドが高密度のときでも、絶縁性を維持しつつ、高い信頼性で電気的検査を実行し得る半導体装置用基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の骨子は、部品実装用ランド以外の配線層上に表面保護層を形成し、且つ部品実装用ランドを表面保護層よりも10μm以下の範囲でくぼめて形成した構成により、絶縁性を維持しつつ、高い信頼性での電気的検査の実行を図ることにある。
【0014】
部品実装用ランドを突出させる構造としては、例えば、部品実装用ランド以外の配線層をハーフエッチング等の方法で薄くしてその上に表面保護層を設けた構成、あるいは部品実装用ランドとなるランド領域を導電体層の形成により厚くしつつランド領域以外の配線層上に表面保護層を設けた構成などが考えられる。
【0015】
以上のような本発明の骨子に基づいて、具体的には以下のような手段が講じられる。
請求項1に対応する発明は、絶縁基板と、前記絶縁基板上に所定の配線パターンを有して形成された配線層と、前記配線層の表面に形成され、検査用端子を接触させる部品実装用ランドと、前記配線層を部分的に露出させ、且つ前記配線層のほぼ全面を覆う表面保護層とを備え、前記部品実装用ランドは、前記露出された配線層の表面に形成され、且つ配線層の他の部分より厚く形成され、前記表面保護層の表面位置よりも10μm以下の範囲でくぼんだ位置に表面を有し、前記表面保護層から露出している半導体装置用基板である。
【0016】
また、請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する半導体装置用基板の製造方法において、(A)表面に銅層が形成された絶縁基板を用い、前記銅層上に選択的に第1レジスト層を形成する工程と、(B)前記第1レジスト層の形成後、前記銅層を選択的にエッチングし、前記配線層を形成する工程と、(C)前記配線層の形成後、前記第1レジスト層を除去し、前記配線層上で前記部品実装用ランドとなるランド領域上に第2レジスト層を形成する工程と、(D)前記第2レジスト層の形成後、ハーフエッチングにより、前記ランド領域以外の配線層を薄くする工程と、(E)前記ハーフエッチングの完了後、前記第2レジスト層を除去し、当該薄くした配線層上に前記表面保護層を形成する工程とを含んでいる半導体装置用基板の製造方法である。
【0017】
さらに、請求項3に対応する発明は、請求項1に記載の半導体装置用基板の製造方法において、(A)前記絶縁基板を用い、前記絶縁基板上のほぼ全面に銅層を形成後、この銅層上に選択的に第1レジスト層を形成する工程と、(B)前記第1レジスト層間で露出された銅層上に前記配線層を形成する工程と、(C)前記第1レジスト層及び前記配線層上に選択的に第2レジスト層を形成する工程と、(D)前記第2レジスト層間で露出された配線層上に前記部品実装用ランドを形成する工程と、(E)前記第1及び第2レジスト層を剥離する工程と、(F)ソフトエッチングにより、前記配線層以外の部分の銅層を除去する工程と、(G)前記部品実装用ランド以外の配線層及び前記絶縁基板上に前記表面保護層を形成する工程とを含んでいる半導体装置用基板の製造方法である。
【0018】
請求項1に記載の半導体装置用基板の製造方法において、(A)前記絶縁基板を用い、前記絶縁基板上に選択的に第1レジスト層を形成する工程と、(B)前記第1レジスト層間で露出された絶縁基板上に前記配線層を形成する工程と、(C)前記第1レジスト層及び前記配線層上に選択的に第2レジスト層を形成する工程と、(D)前記第2レジスト層間で露出された配線層上に前記部品実装用ランドを形成する工程と、(E)前記第1及び第2レジスト層を剥離する工程と、(F)前記部品実装用ランド以外の配線層及び前記絶縁基板上に前記表面保護層を形成する工程とを含んでいる半導体装置用基板の製造方法である。
【0019】
(作用)
従って、請求項1に対応する発明は以上のような手段を講じたことにより、部品実装用ランド以外の配線層上に表面保護層を形成したので、部品実装用ランドが高密度のときでも、絶縁性を維持することができ、且つ部品実装用ランドを表面保護層よりも10μm以下の範囲でくぼめて形成したので、高い信頼性で電気的検査を実行することができる。
【0020】
また、請求項2に対応する発明は、配線層の形成後、ランド領域以外の配線層を薄くし、当該薄くした配線層上に表面保護層を形成するので、請求項1に対応する作用をもつ構造を容易且つ確実に製造することができる。
【0021】
さらに、請求項3に対応する発明は、ほぼ全面に銅層を形成する工程と、銅層上に選択的に配線層を形成する工程と、配線層以外の銅層をソフトエッチングで除去する工程とを含んでいるので、請求項1に対応する作用をもつ構造をセミアディティブ法により、容易且つ確実に製造することができる。
【0022】
また、請求項4に対応する発明は、絶縁基板上に選択的に配線層を形成する工程を含んでいるので、請求項1に対応する作用をもつ構造をフルアディティブ法により、容易且つ確実に製造することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0024】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置用基板の構成を示す断面図である。この半導体装置用基板は、絶縁基板11と、絶縁基板11上に所定の配線パターンを有して形成された配線層12と、配線層12を部分的に露出させ、且つ配線層12のほぼ全面を覆う表面保護層としてのソルダレジスト層13と、露出された配線層12の表面に形成され、ソルダレジスト層13の表面位置よりも10μm以下の範囲で突出した位置に表面を有する部品実装用ランド14とを備えている。
【0025】
ここで、絶縁基板11は、35μm厚の銅層を表面に有する0.4mm厚のガラスエポキシからなるものであり、ここでは、CCL−EL170(三菱ガス化学製)が用いられている。なお、銅層は、貼着、めっき又はスパッタ等、どのような方法で絶縁基板11の表面に形成されていてもよい。また、絶縁基板11は、既に内部に配線が形成された多層配線板であってもよい。これら銅層の形成方法や絶縁基板11の変形例は、他の実施形態にも共通である。
【0026】
部品実装用ランド14は、表面に保護用のニッケル−金のめっき層14aが形成されている。
【0027】
次に、このような半導体装置用基板の製造方法及び作用を図2〜図4を用いて説明する。
いま、図2(a)に示すように、表面に銅層12aを有する絶縁基板11が用意され、ドライフィルムとの密着性をあげるため、バフによる機械研磨と、硫酸と過酸化水素の混合水溶液による化学研磨を行なう。図2(b)に示すように、この絶縁基板11の両面に第1レジスト層としてのドライフィルム(日立化成製、商品名:フォテック)15が貼着される。
【0028】
続いて、図示しないパターンフィルムが重ね合され、UV光が照射され、炭酸ナトリウム溶液で現像が行なわれ、図2(c)に示すように、銅層12a上のドライフィルム15が所望の配線パターンと同じパターンに形成される。
【0029】
また、塩化第二銅溶液がスプレーで吹き付けられ、銅層12aの露出部分が腐食させられ、除去されて配線層12が形成される。さらに、5%NaOH溶液がスプレーで吹き付けられ、ドライフィルム15が完全に除去され、図2(d)に示すように、配線層12が露出される。
【0030】
次に、図2(e)に示すように、両面に第2レジスト層としてのドライフィルム(旭化成工業(株)製、商品名サンフォート)16が貼着される。このドライフィルム16は、配線層12の凹凸を埋込むため、貼着時に十分に軟化して凹凸に追従するタイプであり、且つ配線層12の厚さより厚い50μm厚のものを用いた。
【0031】
次いで、前述同様のUV照射・現像工程により、図3(a)に示すように、部品実装用ランド14となる領域のみを残してドライフィルム16が除去される。
【0032】
また、前述同様の塩化第二銅溶液の吹付け工程により、露出していた配線層12がハーフエッチングによって薄く形成されたが、このとき配線層12を18μm厚にするようにエッチング時間が調節された。そして同様に、5%NaOH溶液の吹付け工程により、図3(b)に示すように、ドライフィルム16が除去される。
【0033】
ソルダレジストとして、PSR−4000(太陽インキ製造(株)製)を平面上に印刷し、露光・現像することにより、部品実装用ランド14上のソルダレジストを除去し、図3(c)に示すように、ソルダレジスト層13が部品実装用ランド14以外の配線層12を保護するように形成される。 なお、ソルダレジストの印刷は、配線層12を形成していない平面の絶縁基板上に印刷し、90℃で30分間ベーキングし、露光・現像し、さらに、130℃で60分間ベーキングした場合、膜厚25μmとなる条件で行なわれた。
【0034】
しかる後、図1に示したように、部品実装用ランド14上に、2μm厚のNiめっき及び0.05μm厚のAuめっきが順次施されてめっき層14aが形成され、半導体装置用基板が完成する。ここで、図4に拡大して示すように、部品実装用ランド14の厚さを測定したところ、30μmであった。また、ハーフエッチングで薄くした配線層12の厚さをその上に形成したソルダレジスト層13の厚さとあわせて測定したところ、35μmであった。
【0035】
これにより、電気的検査の際に、検査用端子がソルダレジスト層に遮られることなく、確実に部品実装用ランドに接触するようになったので、高い信頼性を有して電気的検査を実行することができる。
例えば、本実施形態に係る半導体装置用基板を100枚、検査用端子を接触させて検査したが、検査用端子の接触不良が原因と考えられる検査不良は発生しなかった。ソルダレジスト層13と部品実装用ランド14との高さの差がほとんど無いため、電気的検査を容易に実行することができる。
【0036】
また、部品実装用ランド14以外の配線層12表面は、ソルダレジスト層13で覆われているので、表面層のマイグレーション等が発生しにくくなり、絶縁性を維持することができる。
【0037】
さらに、部品実装用ランド14が厚く形成される構造のため、ランド14の強度が増加されるので、ワイヤボンディング等により、部品を実装する際の安定性を向上させることができる。
【0038】
上述したように本実施形態によれば、部品実装用ランド14以外の配線層12上にソルダレジスト層13を形成したので、部品実装用ランド14が高密度に形成されたときでも、絶縁性を維持でき、また、部品実装用ランド14をソルダレジスト層13よりも10μm以下の範囲でくぼめて形成した構成としたので、高い信頼性で電気的検査を実行することができる。
【0039】
また、配線層12の形成後、ランド14領域以外の配線層を薄くし、当該薄くした配線層12上にソルダレジスト層13を形成するという工程により、図1に示す構造を容易且つ確実に製造することができる。
【0040】
(第2の実施形態)
図5は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置用基板の構成を示す断面図である。この半導体装置用基板は、絶縁基板21と、絶縁基板21上に所定の配線パターンを有して形成された下側配線層22と、下側配線層22のうちバイアホール23で接続される部分のみを露出させ、下側配線層22のほぼ全面を覆う絶縁層24と、絶縁層24上に別の配線パターンを有し、且つバイアホール23を介して下側配線層22に接続されるように形成された上側配線層25と、上側配線層25を部分的に露出させ、且つ上側配線層25のほぼ全面を覆うソルダレジスト層26と、露出された上側配線層25の表面に形成され、ソルダレジスト層23の表面位置よりも10μm以下の範囲でくぼんだ位置に表面を有する部品実装用ランド27とを備えている。
【0041】
ここで、絶縁基板21は、18μm厚の銅層を表面に有する0.4mm厚のガラスエポキシからなるものが用いられている。
絶縁層24は、絶縁樹脂インキの塗布、露光、現像により、形成される。この絶縁樹脂インキは、ここではPSR−4000(太陽インキ製造(株)製)が用いられる。
【0042】
部品実装用ランド27は、前述同様に、表面に保護用のニッケル−金のめっき層27aが形成されている。
【0043】
次に、このような半導体装置用基板の製造方法及び作用を図6〜図8を用いて説明する。
前述同様に、図6(a)に示すように、絶縁基板21上の銅層がエッチングされることにより、絶縁基板21上に下側配線層22が形成される。但し、下側配線層22の厚さは18μmである。
続いて、絶縁基板21裏面にドライフィルム28が貼着される一方、絶縁基板21表面に絶縁樹脂インキが約50μm厚に塗布される。表面の絶縁樹脂インキは、前述同様に露光・現像される。これにより、図6(b)に示すように、バイアホール23となる部分を露出させつつ下側配線層22上に絶縁層24が形成される。
【0044】
過マンガン酸カリウムを含む溶液によって絶縁層24表面が粗化された後、図6(c)に示すように、無電解銅めっきにより、全面に0.5μm厚の銅膜25aが形成される。また、裏面のドライフィルム28は剥離される。
【0045】
次に、第1レジスト層として表面の銅膜25a上に25μm厚のドライフィルムが貼着され、裏面にも同様にドライフィルム29が貼着される。図6(d)に示すように、銅膜25a上のドライフィルム29は、前述同様の露光・現像により、上側配線層25の配線パターンを露出させるための逆パターンに形成される。
【0046】
図7(a)に示すように、電解銅めっきを行ない、ドライフィルム29から露出された銅膜25a上に27μm厚の銅層25bを析出させる。
第1レジスト層及び銅層25b上に第2レジスト層としてドライフィルム30が貼着され、前述同様の露光・現像工程により、図7(b)に示すように、部品実装用ランド27となる領域の銅層25bを露出させるための逆パターンにドライフィルム30が形成される。
【0047】
図7(c)に示すように、電解銅めっきを行ない、露出された銅層25a上に4μm厚の銅層を析出させることにより、部品実装用ランド27が形成される。続いて、NaOH溶液がスプレーで吹付けられ、第1,第2レジスト層であるドライフィルム29,30が剥離されて銅膜25aが露出される。この銅膜25aは、図7(d)に示すように、露出された部分がソフトエッチングによって除去される。
【0048】
以下前述同様に、図7(e)に示すように、部品実装用ランド27のみを露出させるように第1の実施形態と同様の条件で全面にソルダレジスト層26が形成される。また同様に、図5に示したように、3μm厚のNiめっき及び0.05μm厚のAuめっきが順次施されてめっき層27aが形成され、半導体装置用基板が完成する。
【0049】
この半導体装置用基板は、図8に示すように、部品実装用ランド27が30μm厚であり、部品実装用ランド27周辺の配線層とその上のソルダレジスト層26の合計の厚さを測定したところ、40μmであった。
【0050】
これにより、この半導体装置用基板は、第1の実施形態と同様に、高い信頼性で電気的検査を容易に行なうことができ、且つソルダレジスト層26により、絶縁性を維持することができる。また同様に、厚い部品実装用ランド27により、実装の安定性を向上させることができる。また、第1の実施形態同様に、本実施形態に係る半導体装置用基板を100枚、検査用端子を接触させて検査したが、検査用端子の接触不良が原因と考えられる検査不良は発生しなかった。
【0051】
上述したように第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる半導体装置用基板をセミアディティブ法によって容易且つ確実に製造することができる。
【0052】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、フルアディテイブ法によるもので、半導体装置用基板としては、第2実施形態即ち図5と同様である。
【0053】
製造方法については第2実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0054】
まず、図6(c)において、無電解銅めっきを全面に形成する工程を行わず、表面が粗化された絶縁層24上に25μm厚のドライフィルムが貼着される。裏面にドライフィルム29が貼着されることは第2実施形態と同様である。
【0055】
そして図7(a)で露出する絶縁層24上に形成する銅層25bを25μm厚で形成する。
【0056】
また、図7(c)で露出された銅層25の上に6μm厚の銅層を析出させ、部品実装用ランド27を形成する。
【0057】
そして第3の実施形態においては、Niめっき、Auめっきは行わず、部品実装用ランド表面にフラックスを塗布した。もちろん、Niめっき、Auめっきを施す工程を採用してもよい。
【0058】
この半導体装置用基板も第2実施形態と同様に、部品実装用ランド27と、その周辺の配線層とソルダレジスト層26の合計と、の厚さを測定したところ、それぞれ30μm,40μmであった。
【0059】
このように、第3の実施形態によれば、第1,第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる半導体装置用基板をフルアディティブ法によって容易且つ確実に製造することができる。
【0060】
(他の実施形態)
なお、上記第1乃至第3の実施形態では、絶縁層及び配線層からなるビルドアップ層を1層設けた場合について説明したが、これに限らず、複数層のビルドアップ層を積層させた構成としても、本発明を同様に実施して同様の効果を得ることができる。
【0061】
また、上記第1乃至第3の実施形態では、片面のみに配線層及び部品実装用ランドを有する基板構造について説明したが、これに限らず、両面に配線層及び部品実装用ランドを有して両面間の配線層がスルーホールを介して電気的に接続された基板構造であっても、本発明を同様に実施して同様の効果を得ることができる。
【0062】
すなわち、本発明は、部品実装用ランド以外の配線層上に表面保護層を形成し、且つ部品実装用ランドを表面保護層よりも突出して形成した表面構造を有していれば、内部構造を変形させた構成(例えば、両面のビルドアップ層、複数のビルドアップ層、内部に配線を有する多層配線板あるいはガラスエポキシ以外の基板材料など)をも包含している。
【0063】
その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、部品実装用ランドが高密度のときでも、絶縁性を維持しつつ、高い信頼性で電気的検査を実行できる半導体装置用基板及びその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置用基板の構成を示す断面図
【図2】同実施形態における製造方法を説明するための工程断面図
【図3】同実施形態における製造方法を説明するための工程断面図
【図4】同実施形態における部品実装用ランドの構成を説明するための拡大断面図
【図5】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置用基板の構成を示す断面図
【図6】同実施形態における製造方法を説明するための工程断面図
【図7】同実施形態における製造方法を説明するための工程断面図
【図8】同実施形態における部品実装用ランドの構成を説明するための拡大断面図
【図9】従来の部品実装用ランド及びその周辺構成を示す部分断面図
【図10】従来の部品実装用ランド及びその周辺構成を示す部分断面図
【符号の説明】
11,21…絶縁基板
12…配線層
12a,25b…銅層
13,26…ソルダレジスト層
14,27…部品実装用ランド
14a,27a…めっき層
15,16,28,29,30…ドライフィルム
22…下側配線層
23…バイアホール
24…絶縁層
25…上側配線層
25a…銅膜
Claims (4)
- 絶縁基板と、
前記絶縁基板上に所定の配線パターンを有して形成された配線層と、
前記配線層の表面に形成され、検査用端子を接触させる部品実装用ランドと、
前記配線層を部分的に露出させ、且つ前記配線層のほぼ全面を覆う表面保護層とを備え、
前記部品実装用ランドは、前記露出された配線層の表面に形成され、且つ配線層の他の部分より厚く形成され、前記表面保護層の表面位置よりも10μm以下の範囲でくぼんだ位置に表面を有し、前記表面保護層から露出していることを特徴とする半導体装置用基板。 - 請求項1に記載の半導体装置用基板の製造方法において、
(A)表面に銅層が形成された絶縁基板を用い、前記銅層上に選択的に第1レジスト層を形成する工程と、
(B)前記第1レジスト層の形成後、前記銅層を選択的にエッチングし、前記配線層を形成する工程と、
(C)前記配線層の形成後、前記第1レジスト層を除去し、前記配線層上で前記部品実装用ランドとなるランド領域上に第2レジスト層を形成する工程と、
(D)前記第2レジスト層の形成後、ハーフエッチングにより、前記ランド領域以外の配線層を薄くする工程と、
(E)前記ハーフエッチングの完了後、前記第2レジスト層を除去し、当該薄くした配線層上に前記表面保護層を形成する工程とを含んでいることを特徴とする半導体装置用基板の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体装置用基板の製造方法において、
(A)前記絶縁基板を用い、前記絶縁基板上のほぼ全面に銅層を形成後、この銅層上に選択的に第1レジスト層を形成する工程と、
(B)前記第1レジスト層間で露出された銅層上に前記配線層を形成する工程と、
(C)前記第1レジスト層及び前記配線層上に選択的に第2レジスト層を形成する工程と、
(D)前記第2レジスト層間で露出された配線層上に前記部品実装用ランドを形成する工程と、
(E)前記第1及び第2レジスト層を剥離する工程と、
(F)ソフトエッチングにより、前記配線層以外の部分の銅層を除去する工程と、
(G)前記部品実装用ランド以外の配線層及び前記絶縁基板上に前記表面保護層を形成する工程と
を含んでいることを特徴とする半導体装置用基板の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体装置用基板の製造方法において、
(A)前記絶縁基板を用い、前記絶縁基板上に選択的に第1レジスト層を形成する工程と、
(B)前記第1レジスト層間で露出された絶縁基板上に前記配線層を形成する工程と、
(C)前記第1レジスト層及び前記配線層上に選択的に第2レジスト層を形成する工程と、
(D)前記第2レジスト層間で露出された配線層上に前記部品実装用ランドを形成する工程と、
(E)前記第1及び第2レジスト層を剥離する工程と、
(F)前記部品実装用ランド以外の配線層及び前記絶縁基板上に前記表面保護層を形成する工程と
を含んでいることを特徴とする半導体装置用基板の製造方法。
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