JP3884777B2 - 自動的に制御可能な洗濯機 - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、被洗濯物処理室に導かれる水が、被洗濯物を洗うかもしくは濯ぐのに十分な水量に調整される自動制御された洗濯機であって、被洗濯物処理室の外で水を加熱するための加熱装置と、被洗濯物処理室の底から洗剤溶液を導出し、被洗濯物処理室内にある被洗濯物の上側にて、循環導管を介して被洗濯物処理室内に再び戻す洗剤溶液循環系とを有し、該洗剤溶液循環系を通って洗剤溶液が流されると出力信号を発するセンサ装置が前記循環導管に取付けられており、さらに被洗濯物処理室に新しい水を供給する少なくとも1つの新鮮水供給導管が設けられており、該新鮮水供給導管が、制御装置により制御された弁によって、前記循環導管に所定の洗剤溶液流が存在していない場合には開かれ、所定の洗剤容積流が存在している場合には閉じられる形式のものに関する。
【０００２】
【従来の技術】
処理されるべき被洗濯物で充填された洗濯ドラムが、洗剤溶液で充たされた容器内で回転する洗濯機とは別に、被洗濯物を濡らすために付加的に洗剤溶液循環系を有している形式の洗濯機も公知である（ＥＰ−Ｂ−１８２３６４９号明細書）。この洗濯機は、被洗濯物処理室において、いわゆる自由な洗剤溶液、すなわち被洗濯物内に吸収されない洗剤溶液を可能な限り零に減少させる意図を有している。洗剤溶液循環系も自由な洗剤溶液をある程度は有しているが、この自由な洗剤溶液の量は減少可能である。
【０００３】
洗濯乃至濯ぎのために必要な洗剤溶液は、循環ポンプの吐出側に接続された圧力スイッチを用いて制御される。前記公知の洗濯機においては、加熱装置が循環ポンプの下側で洗剤溶液のための特別な集め容器内に循環ポンプの上流側にて組込まれているので、加熱装置を濡らすために十分に高い液面を監視する特別な圧力スイッチが存在していなければならない。
【０００４】
被洗濯物を洗濯するかもしくは濯ぐためには洗剤溶液循環系により上側から被洗濯物の上にもたらされる洗濯液もしくは濯ぎ液が被洗濯物を有効に流過するだけでよいので、被洗濯物処理室において液面を形成する洗剤溶液は余分である。すなわち、どうしても必要な溶剤溶液量は、洗濯機内の被洗濯物を流過しかつ循環させられるのに十分な洗濯液もしくは濯ぎ液だけから成る。この状態は被洗濯物がその吸収能力に応じて洗濯液又は濯ぎ液を吸収し、循環系が完全に充たされかつ洗濯液又は濯ぎ液が被洗濯物の上側の位置へ搬送され得る適量の洗濯液又は濯ぎ液しか被洗濯物から滴下させないことで達成される。この場合には被洗濯物処理室においては洗剤溶液の液面は発生しない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、洗濯機内への供給水量を制御して、どうしても必要な水量は使用するものの、過剰な水量を可能な限り回避することを、できるだけ少ない構成部材を使用して可能にすることである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は請求項1の特徴によって解決された。
【０００７】
洗剤溶液循環系全体の充填は、循環導管に流れが存在するとはじめて達成されるので、センサ装置は循環導管内の洗剤溶液流の存在だけを検出する。
【０００８】
有利には本発明の１実施例ではセンサ装置として、循環導管内の仮定流れ向けられたラグを有するパドルスイッチが用いられる。
【０００９】
【実施例】
以下、本発明を、図示の実施例に基いて詳しく説明する。
【００１０】
図面には被洗濯処理室１としての洗剤溶液容器を備えた洗濯機が示されている。洗剤溶液容器内には洗濯ドラム２が回転可能に水平に支承されている。洗濯ドラム２内には被洗濯物３が示されている。この被洗濯物３は洗濯ドラム２の回転に際して、連行体４によって上方へ連行されかつ再び下方へ落下させられる。これによって被洗濯物部分の積換えが常時行なわれ、洗濯液又は濯ぎ液は常に新しい方向で−常に重力の方向で−被洗濯物部分を流過することになる。新鮮水、つまり新しい水は、新鮮水供給導管５及び洗剤容器６を介して被洗濯処理室１内へ供給される。新鮮水の供給を制御するためには新鮮水供給導管５内の弁７が用いられる。このため弁７は洗濯機の制御装置８によって制御されている。
【００１１】
洗濯液又は濯ぎ液が被洗濯物を常時流過するためには、被洗濯物処理室１の底に、循環導管９から成る洗剤溶液循環系が接続されている。該洗剤溶液循環系にはポンプ１０、加熱装置１１及びセンサ装置１２が配置されている。
【００１２】
この場合、加熱装置１１はポンプ１０の吐出側で、循環導管９内に配置され、循環系に洗剤溶液流を維持するために必要な最小の液量しか存在しない場合でも加熱装置１１が確実に洗剤溶液で覆われるようになっている。
【００１３】
センサ装置１２は洗剤溶液循環系が完全に洗剤溶液で充たされかつ被洗濯物処理室１への供給開口１３の前に堰止め圧が形成されているか又は循環導管９内に洗剤溶液流が確認された場合に正の信号を発する。これは、被洗濯物がその吸収能力（被洗濯物の種類及びその量に関連する）に応じて溶剤溶液を一杯に吸収しかつ余剰の溶剤溶液が滴下し、余剰の該溶剤溶液が洗剤溶液循環系によって捕捉されて、ポンプ１０で圧送され、加熱され、洗剤溶液流がセンサ装置１２によって検出された場合に相当する。センサ装置１２が洗剤溶液循環系内の洗剤溶液流を検出している限り、制御装置８へ送られた正の信号は弁７を常時遮断し、ひいては新鮮水の供給を遮断する。しかし、例えば被洗濯物の濡し期の間、被洗濯物の上に供給されて循環させられている洗剤溶液から被洗濯物が未だ一定の洗剤溶液を吸収しているような場合には、洗剤溶液循環系内に保持されている洗剤溶液量は、洗剤溶液流が検出されなくなるまで減少する。その際、センサ装置１２は負の信号を制御装置８に発信し、制御装置８は電磁弁として構成された弁７に開放信号を送信する。これによって新鮮水の供給が開始され、不足する水量が補充される。
【００１４】
従来の技術のものに比較して本発明が特に有利な点は、使用される水量が最小であること（洗剤溶液容器内に利用されない水が存在しないこと）、洗剤溶液容器内にある被洗濯物の吸収能力（被洗濯物の種類とその量とに対応する吸収能力）に極めて良好に適合した水量が与えられること及び必要なセンサ装置のために最も簡単な構成部材を使用できることである。洗剤溶液流を検出するセンサ装置１２と関連して、ポンプ１０の吐出側で循環導管９内に配置された加熱装置１１のために乾燥保護装置を設けることも可能である。また加熱装置１１の運転はセンサ装置１２による洗剤溶液流の検出に関連して制御することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の洗濯機の概略図。
【符号の説明】
１ 被選択物処理室
２ 洗濯ドラム
３ 被洗濯物
４ 連行体
５ 新鮮水供給導管
６ 洗剤容器
７ 弁
８ 制御装置
９ 循環導管
１０ ポンプ
１１ 加熱装置
１２ センサ装置

Claims (2)

1. 被洗濯物処理室に導かれる水が、被洗濯物（１）を洗うかもしくは濯ぐのに十分な水量に調整される自動制御された洗濯機であって、被洗濯物処理室（１）の外で水を加熱するための加熱装置（１１）と、被洗濯物処理室（１）の底から洗剤溶液を導出し、被洗濯物処理室（１）内にある被洗濯物の上側にて、循環導管（９）を介して被洗濯物処理室（１）内に再び戻す洗剤溶液循環系（９から１１）とを有し、該洗剤溶液循環系（９から１１まで）を通って洗剤溶液が流されると出力信号を発するセンサ装置（１２）が前記循環導管（９）に取付けられており、さらに被洗濯物処理室（１）に新しい水を供給する少なくとも 1 つの新鮮水供給導管（５）が設けられており、該新鮮水供給導管（５）が、制御装置（８）により制御された弁（７）によって、前記循環導管（９）に所定の洗剤溶液流が存在していない場合には開かれ、所定の洗剤容積流が存在している場合には閉じられる形式のものにおいて、前記循環導管（９）において洗剤溶液がポンプ（１０）の吐出側から、まず前記加熱装置（１１）を通過し、次いで前記センサ装置（１２）を通過し、該センサ装置（１２）で前記循環導管（９）内に存在する洗剤溶液流が検出されるようになっており、前記加熱装置（１１）が前記ポンプ（１０）の吐出側に直接的に接続されており、前記センサ装置（１２）が前記加熱装置（１１）と、前記被洗濯物処理室（１）に対する前記循環導管（９）の供給開口（１３）との間の循環導管区分に位置しており、前記センサ装置（１２）が洗剤溶液流を直接的に検出するために装備されていることを特徴とする、自動的に制御可能な洗濯機。
2. 前記センサ装置（１２）が前記循環導管（９）内の仮定流れにラグで向けられたパドルスイッチである、請求項１記載の洗濯機。

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