JP3884286B2 - スプリングブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、鉄道車両,産業機械,自動車に使用するパーキング(緊急)用のスプリングブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、鉄道車両のパーキング時の車輪の輪止めや通常ブレーキの封じ込め等に対してパーキング(緊急)ブレーキの必要性も認識されつつある。
従来、鉄道車両の台車に固着される支持枠と、支持枠に対して2本の支持ピンにより支持ピンの軸線方向に摺動自在に支持されるキャリパブレーキ本体と、キャリパブレーキ本体に設けられて車両の車輪を挟む2本のアームと、第1のアームに備えられるシリンダと、2本のアームに保持される制輪子とを備え、支持ピンは球面ベアリングを介して支持枠に対して支持されると共に、球面ベアリングをキャリパブレーキ本体の重心点を通る垂線上に配設されてなる鉄道車両用キャリパブレーキ装置が特開平8−226467号公報に開示されている。
【0003】
また、シリンダ内で作動し、シリンダの内面によって案内されるピストンと、ピストンをシリンダの一方の端部壁から離れる方向に前方に且つブレーキ作動位置に向って変位する弾性装置とを含み、ピストンは正常時には弾性装置の弾性変位力に抗する流体圧力に作用せしめることによってブレーキ解放位置に保持されており、さらに端部壁に回転可能に装架されて前方に伸長し且つ内側ねじつき部分を有する長い中空部材と、長い中空部材内で延びたり後退したりする動きをするために長い中空部材の内側ねじつき部分と共働すると共にピストンと係合してピストンの前方へ向う運動を制限する衝当部を有するねじつきの衝当部材とを含み、ピストンはねじつきの衝当部材と中空部材とを相対的に回転せしめることによって衝当部のためにブレーキ作動位置から弾性変位力に抗して後退しうるようになされている乗物用ブレーキアクチュエータが特公昭54−19551号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特開平8−226467号公報に開示された鉄道車両用キャリパブレーキ装置は、単なる通常のフローティングタイプのキャリパブレーキであり、キャリパブレーキ本体にパーキングブレーキが組み込まれていないものであった。
【0005】
また、特公昭54−19551号公報に開示されたブレーキアクチュエータは、ピストンが中空部材の外面上を滑動可能に案内され、且つピストンがシリンダの内面と中空部材の外面とによって軸方向且つ半径方向に間隔をおかれた位置で係合し、ねじつきの衝当部材がピストンを後退させるために中空部材の中へ入り込む時に、中空部材の後端部の軸方向外側に突き出て延びることのない長さを中空部材に対して有するので、中空部材の全長が長くなり、中空部材を端部壁に回転可能に装架したので、中空部材の端部壁に対する取付け作業が手数を要して面倒なものであった。
【0006】
本発明の目的は、上述する問題点に対処して、通常のフローティングタイプのキャリパブレーキのキャリパボディにパーキング機構を組み込むことで、キャリパブレーキとパーキング機構に第1の制輪子及び第2の制輪子等の共用の部品を使用することが可能なスプリングブレーキ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のスプリングブレーキ装置は、支持体と、前記支持体に2本のスライドピンを介して摺動自在に支持されたキャリパボディと、前記キャリパボディに車輪を跨いで形成された第1及び第2のキャリパアームと、前記第1のキャリパアームに装備されたキャリパブレーキ用シリンダと、前記第1及び第2のキャリパアームに保持された第1及び第2の制輪子とを具備したフローティングタイプのキャリパブレーキであって、前記キャリパボディにテコ式パーキング機構を組み込んで設け、前記パーキング機構が、前記キャリパボディに固定され、アクチュエータボディの内部に付勢手段の付勢力に抗して移動自在に設けられたピストンを有するスプリングアクチュエータと、前記スプリングアクチュエータの前記アクチュエータボディの端壁の中央と外周との間の外側に配設され、シリンダボディの内部に移動自在に設けられた液圧ピストンを有する液圧シリンダと、前記キャリパボディに形成された前記第1のキャリパアームに移動自在に設けられたパーキングブレーキ用ピストンと、前記液圧ピストンと前記液圧シリンダのシリンダボディの端壁との間に形成された液圧室の流体圧を解放することにより、前記付勢手段の付勢力で加圧される前記スプリングアクチュエータのプッシュロッドの移動力を前記パーキングブレーキ用ピストンに伝達する移動力伝達機構とを備えたことを特徴とする構成を有するものである。
【0008】
本発明のスプリングブレーキ装置は、上記スプリングアクチュエータが、上記2本のスライドピンを挟むように上記キャリパボディに対して反対側に配置されている。
【0009】
本発明のスプリングブレーキ装置は、上記スプリングアクチュエータが、アクチュエータボディと、前記アクチュエータボディの内部に中心軸線方向に沿って移動自在に配設されたピストンと、前記ピストンに中心軸線上に沿って固設された前記アクチュエータボディの一端の端壁の中央を貫通するプッシュロッドと、前記ピストンの前記プッシュロッドと反対側に螺合されたアジャスタナットと、前記アクチュエータボディの開口する他端に配設されたエンドカバーと、前記ピストンと前記エンドカバーとの間に配設され、前記ピストンを前記アクチュエータボディの端壁に向って付勢する付勢手段と、前記エンドカバーに前記プッシュロッドと中心軸線上に沿って移動自在に支持された前記ピストンを前記付勢手段の付勢力に抗して後退させる手動解除用ボルトと、前記アジャスタナットの嵌合凹部に嵌合された前記手動解除用ボルトの一端の断面非円形の頭部を前記ピストンに向って付勢する保持用スプリングと、前記手動解除用ボルトの前記エンドカバーから突出する他端部に螺合された手動解除用ナットとを有している。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるスプリングブレーキ装置を示す要部切断側面図、図2は、本発明の第1の実施の形態におけるスプリングブレーキ装置の平面図、図3は、スプリングアクチュエータのスプリングブレーキ装置のキャリパボディへの取付け状態を示す要部切断平面図、図4は、スプリングアクチュエータの拡大断面図、図5は、スプリングアクチュエータの作動状態を示す要部切断平面図、図6は、スプリングアクチュエータのプッシュロッドの移動力の手動解除用ボルトによる手動解除時の拡大断面図、図7は、本発明の第1の実施の形態におけるスプリングブレーキ装置を示す概略側面図、図8は、図7の要部切断平面図である。
本発明のスプリングブレーキ装置1は、図1及び図2に示すように、支持体であるマウンティングブラケット2と、マウンティングブラケット2に2本のスライドピン3,3を介して摺動自在に支持されたキャリパボディ4と、キャリパボディ4に鉄道車両の車輪5を跨いで形成された第1のキャリパアーム及び第2のキャリパアームであるインナキャリパアーム6a及びアウタキャリパアーム6bと、インナキャリパアーム6aに装備された2個のキャリパブレーキ用シリンダ7,7と、インナキャリパアーム6a及びアウタキャリパアーム6bに保持された第1の制輪子及び第2の制輪子であるインナブレーキライニング8a及びアウタブレーキライニング8bとを具備した通常のフローティングタイプのキャリパブレーキからなり、キャリパボディ4にはテコ式パーキング機構としてパーキングブレーキ9が組み込んで設けられている。
【0011】
本発明のスプリングブレーキ装置1は、図1及び図2に示すように、パーキングブレーキ9が、キャリパボディ4に固定され、アクチュエータボディ14の内部に付勢手段19の付勢力に抗して移動自在に設けられたピストン15を有するスプリングアクチュエータ10と、スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16の中央と外周との間の外側に配設され、シリンダボディ120の内部に移動自在に設けられた液圧ピストン121を有する液圧シリンダである流体圧シリンダ48と、キャリパボディ4に形成されたインナキャリパアーム6aに移動自在に設けられたパーキングブレーキ用ピストン11と、液圧ピストン121と流体圧シリンダ48のシリンダボディ120の端壁123との間に形成された液圧室124の流体圧を解放することにより、付勢手段19の付勢力で加圧されるスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達する移動力伝達機構13とを備えている。
【0012】
本発明のスプリングブレーキ装置1は、図1及び図2に示すように、スプリングアクチュエータ10が、2本のスライドピン3,3を挟むようにキャリパボディ4に対して反対側に配置されている。
【0013】
本発明のスプリングブレーキ装置1は、図3及び図4に示すように、スプリングアクチュエータ10が、アクチュエータボディ14と、アクチュエータボディ14の内部に中心軸線方向に沿って移動自在に配設されたピストン15と、ピストン15に中心軸線上に沿って固設されたアクチュエータボディ14の一端の端壁16の中央を貫通するプッシュロッド12と、ピストン15のプッシュロッド12と反対側に螺合されたアジャスタナット17と、アクチュエータボディ14の開口する他端に配設されたエンドカバー18と、ピストン15とエンドカバー18との間に配設され、ピストン15をアクチュエータボディ14の端壁16に向って付勢する付勢手段19と、エンドカバー18にプッシュロッド12と中心軸線上に沿って移動自在に支持されたピストン15を付勢手段19の付勢力に抗して後退させる手動解除用ボルト20と、アジャスタナット17の嵌合凹部21に嵌合された手動解除用ボルト20の一端の断面非円形の頭部22をピストン15に向って付勢する保持用スプリングである圧縮コイルスプリング23と、手動解除用ボルト20のエンドカバー18から突出する他端部に螺合された手動解除用ナット24とを有している。
【0014】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4には、図1及び図2に示すように、鉄道車両の車輪5を跨いでインナキャリパアーム6a及びアウタキャリパアーム6bが形成され、キャリパボディ4のインナキャリパアーム6aには上下に間隔を置いて2個のキャリパブレーキ用シリンダ7,7が装備され、キャリパボディ4のインナキャリパアーム6aのキャリパブレーキ用シリンダ7,7の中間には1個のパーキングブレーキ用ピストン11が移動自在に設けられている。
【0015】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したインナキャリパアーム6aの上部には、図1に示すように、アッパアンカブロック25が配設され、アッパアンカブロック25にはキャリパボディ4のインナキャリパアーム6aの内側に配置したインナブレーキライニング8aの上端部を保持するアンカピン26が車輪回転軸方向に摺動自在に支持され、図2に示すように、アッパアンカブロック25はキャリパボディ4のインナキャリパアーム6aの上縁に対して2本のアンカボルト27,27により固定されている。
【0016】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したインナキャリパアーム6aの下部には、図1に示すように、ロワアンカブロック28が配設され、ロワアンカブロック28にはキャリパボディ4のインナキャリパアーム6aの内側に配置したインナブレーキライニング8aの下端部を保持するアンカピン29が車輪回転軸方向に摺動自在に支持され、ロワアンカブロック28はキャリパボディ4のインナキャリパアーム6aの下縁に対して2本のアンカボルト30,30により固定されている。
【0017】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したインナキャリパアーム6aの内側には、図1及び図2に示すように、インナブレーキライニング8aが配置され、インナブレーキライニング8aの上端部及び下端部がアンカピン26及びアンカピン29によりキャリパボディ4のインナキャリパアーム6aに対して保持され、インナブレーキライニング8aにはパーキングブレーキ用ピストン11の内端が装着されている。
【0018】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したアウタキャリパアーム6bの上部には、図2に示すように、アウタブレーキライニング8bの上端部を保持するアッパアンカブロック31が配設され、アッパアンカブロック31はキャリパボディ4のアウタキャリパアーム6bの上縁に対して2本のアンカボルト32,32により固定されている。
【0019】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したアウタキャリパアーム6bの下部にはアウタブレーキライニング8bの下端部を保持するロワアンカブロック(図示せず)が配設され、ロワアンカブロックはキャリパボディ4のアウタキャリパアーム6bの下縁に対して2本のアンカボルト(図示せず)により固定されている。
【0020】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したアウタキャリパアーム6bの内側には、図2に示すように、アウタブレーキライニング8bが配置され、アッパアンカブロック31及びロワアンカブロックにはアウタブレーキライニング8bの上端部及び下端部が直接取付けられている。
【0021】
鉄道車両の車輪5の内側には、図2に示すように、インナロータ33aが取付けられ、鉄道車両の車輪5の外側にはアウタロータ33bが取付けられている。
【0022】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4には、図1及び図2に示すように、スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の取付アーム57の外側及びマウント部62の外側に臨んでアクチュエータ取付部34及びアクチュエータ取付部35が形成され、キャリパボディ4に形成された一方のアクチュエータ取付部34には、図3に示すように、ねじ孔36及びねじ穴37が設けられ、キャリパボディ4に形成された他方のアクチュエータ取付部35には貫通孔38が設けられている。
【0023】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4は、図1に示すように、マウンティングブラケット2に上下に間隔を置いて互いに平行な2本のスライドピン3,3を介して車輪回転軸方向に移動自在に支持され、マウンティングブラケット2は鉄道車両の台車フレーム40に対してボルト41とナット42により固定されている。
【0024】
スプリングアクチュエータ10は、図3及び図4に示すように、円筒形のアクチュエータボディ14と、アクチュエータボディ14の内部に中心軸線方向に沿って移動自在に配設したピストン15と、ピストン15に中心軸線上に沿って固設したアクチュエータボディ14の一端の端壁16を貫通するプッシュロッド12と、アクチュエータボディ14の開口する他端に配設したエンドカバー18と、ピストン15とエンドカバー18との間に配設したピストン15をアクチュエータボディ14の端壁16に向って常時付勢する付勢手段19となる2つの圧縮コイルスプリング45,46とを備え、アクチュエータボディ14の端壁16の外側には同一円周上にピストン15を圧縮コイルスプリング45,46の付勢力に抗して移動する3個の流体圧シリンダ48が配設されている。
【0025】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14は、図3に示すように、円筒形の周壁50を有し、アクチュエータボディ14の周壁50の一端には、図4に示すように、端壁16が形成され、アクチュエータボディ14の端壁16の中央にはプッシュロッド12を挿通するロッド挿通孔51が設けられ、アクチュエータボディ14の端壁16の外周縁寄りには適宜な箇所に3つの貫通孔52が設けられ、アクチュエータボディ14の端壁16の内側面にはロッド挿通孔51の周囲にエンドカバー18に向って突出した円筒状のボス53が一体に形成されている。
【0026】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16の外側面には、図3に示すように、ロッド挿通孔51の周囲にボス53と反対方向に向って突出したアクチュエータヘッド54が形成され、アクチュエータボディ14のアクチュエータヘッド54の先端部の外周面には、図4に示すように、環状溝55が形成されている。
【0027】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14のアクチュエータヘッド54には、図3及び図4に示すように、プッシュロッド12の移動量を一定に保つオートアジャスタ機構56が装着されている。
【0028】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14のアクチュエータヘッド54の片側には、図3に示すように、側方に向って張出した取付アーム57が一体に形成され、アクチュエータボディ14の取付アーム57の上縁部及び下縁部の適当な箇所には、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4のアクチュエータ取付部34のねじ孔36及びねじ穴37と連通する複数の貫通孔58,58が設けられている。
【0029】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の取付アーム57の上縁部及び下縁部の貫通孔58,58の間には、図1及び図2に示すように、外方に向って突出した互いに平行な一対の支持突部59,59が一体に形成され、アクチュエータボディ14の取付アーム57の支持突部59,59には、図3及び図4に示すように、垂直な同一中心軸線上にピボットピン61を支持するための支持孔60,60が設けられている。
【0030】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の周壁50の一部には、図1及び図3に示すように、取付アーム57と同方向の側方に向って膨出した鉄道車両の車輪5を制動するスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に対して取付けるためのマウント部62が一体に形成され、アクチュエータボディ14のマウント部62には、図3及び図4に示すように、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4のアクチュエータ取付部35の貫通孔38と連通するねじ穴63が設けられている。
【0031】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の周壁50の他端には、図4に示すように、開口64が形成され、アクチュエータボディ14の周壁50の他端面には複数のねじ穴65が設けられている。
【0032】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の取付アーム57の貫通孔58,58には、図3に示すように、ボルト66,66が挿通され、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4のアクチュエータ取付部34のねじ孔36及びねじ穴37にはボルト66及びボルト66の先端部が螺合され、図1に示すように、スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の取付アーム57はスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4のアクチュエータ取付部34の内側に4本のボルト66により固定されている。
【0033】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4のアクチュエータ取付部35の貫通孔38には、図3に示すように、ボルト67が挿通され、スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14のマウント部62のねじ穴63にはボルト67の先端部が螺合され、アクチュエータボディ14のマウント部62はキャリパボディ4のアクチュエータ取付部35の内側にボルト67により固定されている。
【0034】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の周壁50の内部には、図4に示すように、ピストン15が中心軸線方向に沿って移動自在に配設され、ピストン15は円筒状のピストン本体70を有し、ピストン15のピストン本体70の一端には円周方向に向って張出したフランジ71が一体に形成されている。
【0035】
ピストン15のピストン本体70の他端には、図4に示すように、中心軸線上に沿って小径の筒状壁72が形成され、ピストン15の筒状壁72の外周面にはおねじ部73が形成され、ピストン15の筒状壁72の端部には端壁74が形成され、ピストン15の端壁74の中央には嵌合孔75が設けられている。
【0036】
ピストン15には、図3に示すように、中心軸線上にスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16に向って突出したプッシュロッド12が固設され、プッシュロッド12の一端と他端寄りとの間の内部には、図4に示すように、中心軸線上に沿ってねじ穴76が設けられ、プッシュロッド12の他端には小径部77が形成され、プッシュロッド12の小径部77の内部には中心軸線上に沿ってねじ穴78が設けられている。
【0037】
ピストン15の端壁74の嵌合孔75には、図4に示すように、プッシュロッド12の小径部77が嵌入され、プッシュロッド12の小径部77のねじ穴78には止めねじ79が螺合され、プッシュロッド12はピストン15の端壁74の嵌合孔75に対してワッシャ80を介して止めねじ79により固定されている。
【0038】
プッシュロッド12のねじ穴76には、図4に示すように、ボルト82が螺合され、ボルト82の頭部83の外周面には環状溝84が形成され、ボルト82の頭部83の端面には溝85が形成されている。
【0039】
ボルト82の頭部83には、図3に示すように、溝85が形成され、後述のレバー100の一端100aがボルト82の頭部83の溝85に係合され、ボルト82はプッシュロッド12のねじ穴76に対して回転自在に螺合されている。
【0040】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16のロッド挿通孔51には、図3及び図4に示すように、プッシュロッド12が挿通され、プッシュロッド12はアクチュエータボディ14の端壁16のロッド挿通孔51に対して、一定の移動量を超えて移動すると、オートアジャスタ機構56によりプッシュロッド12は回転させられ、ボルト82がプッシュロッド12に対して伸長し、プッシュロッド12の移動量は一定に保たれている。
【0041】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14のアクチュエータヘッド54とボルト82の頭部83との間には、図4に示すように、プッシュロッド12の一端部を覆う伸縮性を有するベローズ形の合成ゴム製のブーツ87が装着され、アクチュエータボディ14のアクチュエータヘッド54の環状溝55にはブーツ87の一端の係止リング88が嵌入され、ボルト82の頭部83の環状溝84にはブーツ87の他端の係止リング89が嵌入され、プッシュロッド12のアクチュエータボディ14のロッド挿通孔51より突出した部分がブーツ87によりダストから保護されている。
【0042】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の周壁50の他端には、図3及び図4に示すように、開口64を閉塞するエンドカバー18が配設され、エンドカバー18は円板状のカバー本体90を有し、エンドカバー18のカバー本体90の中央にはピストン15をアクチュエータボディ14の端壁16に向って付勢する付勢手段19の付勢力を手動により解除するための手動解除用ボルト20を挿通するボルト挿通孔91が設けられている。
【0043】
エンドカバー18のカバー本体90の外側面には、図4に示すように、ボルト挿通孔91の周囲に外方に向って突出した円筒状のボス92が形成され、エンドカバー18のボス92の先端部の外周面には環状溝93が形成されている。
【0044】
エンドカバー18のカバー本体90の外周面には、図4に示すように、環状凹溝94が形成され、エンドカバー18のカバー本体90の周囲には円周方向に向って張出したフランジ95が一体に形成され、エンドカバー18のフランジ95にはスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の周壁50のねじ穴65と連通する複数の貫通孔96が設けられている。
【0045】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の周壁50の開口64には、図4に示すように、エンドカバー18のカバー本体90が嵌合され、アクチュエータボディ14の周壁50の他端面にはエンドカバー18に形成したフランジ95が当接され、エンドカバー18のフランジ95の貫通孔96にはボルト97が挿通され、アクチュエータボディ14の周壁50のねじ穴65にはボルト97の先端寄りが螺合され、エンドカバー18のフランジ95はアクチュエータボディ14の周壁50のねじ穴65に対してワッシャ98を介してボルト97により固定されている。
【0046】
エンドカバー18のカバー本体90の環状凹溝94には、図4に示すように、Oリング99が嵌合され、スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の周壁50の内周面とエンドカバー18のカバー本体90の外周面との間がOリング99により密封されている。
【0047】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の周壁50の内部には、図3及び図4に示すように、ピストン15に形成したフランジ71とエンドカバー18のカバー本体90との間に水平な同一中心軸線上に沿ってピストン15をアクチュエータボディ14の端壁16に向って常時付勢する付勢手段19となるコイル平均径の異なる2つの圧縮コイルスプリング45,46が配設され、圧縮コイルスプリング45のコイル平均径は圧縮コイルスプリング46のコイル平均径よりも大きく、圧縮コイルスプリング45の線径は圧縮コイルスプリング46の線径よりも太くなっている。
【0048】
ピボットピン61には、図1及び図2に示すように、スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14に形成した取付アーム57の支持突部59,59の間にスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ9を作動するためのレバー100が揺動自在に設けられ、図3に示すように、レバー100の一端部100aがプッシュロッド12に螺着したボルト82の頭部83の溝85に係合され、レバー100の他端部100bがスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したインナキャリパアーム6aに移動自在に設けたパーキングブレーキ用ピストン11の外端に係合されている。
【0049】
レバー100はスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に取付けられたスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達するための移動力伝達機構13となる。
【0050】
エンドカバー18の中央には、図3に示すように、プッシュロッド12と同一中心軸線上にピストン15に向って突出した手動解除用ボルト20が設けられ、手動解除用ボルト20の一端には断面非円形の頭部22が形成されている。
【0051】
エンドカバー18のカバー本体90のボルト挿通孔91には、図4に示すように、手動解除用ボルト20の他端寄りが挿通され、手動解除用ボルト20の他端部には手動解除用ナット24が螺合され、手動解除用ボルト20の他端部及び手動解除用ナット24に貫通して設けた係止孔(図示せず)には割ピン105が挿通され、手動解除用ボルト20はエンドカバー18のボルト挿通孔91に対してワッシャ106を介して手動解除用ナット24により移動自在に支持され、割ピン105は手動解除用ナット24の手動解除用ボルト20に対する回り止めとなっている。
【0052】
ピストン15のプッシュロッド12と反対側の後部には、図4に示すように、手動解除用ボルト20に係合するアジャスタナット17が配設され、アジャスタナット17は円筒状のナット本体110を有し、アジャスタナット17のナット本体110の一端には円周方向に向って張出した環状壁111が形成され、アジャスタナット17の環状壁111の前面にはピストン15の筒状壁72の外側に嵌合する円筒状の嵌合壁112が形成され、アジャスタナット17の嵌合壁112の内周面にはピストン15の筒状壁72のおねじ部73に螺合するめねじ部113が形成されている。
【0053】
アジャスタナット17の環状壁111の中央には、図4に示すように、ピストン15に向って前方に開口する手動解除用ボルト20の頭部22を嵌合する嵌合凹部21が形成されると共に、アジャスタナット17のナット本体110の他端部には端壁114が形成され、アジャスタナット17の端壁114には手動解除用ボルト20を挿通するボルト挿通孔115が設けられている。
【0054】
アジャスタナット17の端壁114のボルト挿通孔115には、図4に示すように、手動解除用ボルト20が挿通され、アジャスタナット17の環状壁111の嵌合凹部21には手動解除用ボルト20の頭部22が嵌入され、ピストン15の筒状壁72のおねじ部73にはアジャスタナット17の嵌合壁112のめねじ部113が螺合されている。
【0055】
アジャスタナット17のナット本体110の内部には、図3及び図4に示すように、アジャスタナット17の端壁114と手動解除用ボルト20の頭部22との間に手動解除用ボルト20をピストン15に向って常時付勢する圧縮コイルスプリング23が配設され、手動解除用ボルト20の他端部に螺着した手動解除用ナット24が圧縮コイルスプリング23の付勢力によりエンドカバー18に形成したボス92の端面に圧接されている。
【0056】
エンドカバー18に形成したボス92の外側には、図4に示すように、手動解除用ボルト20の先端部に螺合した手動解除用ナット24を覆うゴムカバー117が装着され、エンドカバー18のボス92に形成した環状溝93にはゴムカバー117の係止リング118が嵌入され、手動解除用ボルト20のエンドカバー18のボルト挿通孔91から突出した他端部及び手動解除用ナット24がゴムカバー117によりダストから保護されている。
【0057】
スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16の外側には、図1及び図2に示すように、中心を外れた円周方向に3個の流体圧シリンダ48が配設され、流体圧シリンダ48の円筒形のシリンダボディ120の内部には、図3及び図4に示すように、プッシュロッド12と平行な中心軸線方向に沿って液圧ピストン121が移動自在に設けられ、液圧ピストン121の中央には水平な中心軸線上に沿ってピストンロッド122が突設され、流体圧シリンダ48のシリンダボディ120の端壁123と液圧ピストン121との間には液圧室124が形成され、ピストンロッド122はアクチュエータボディ14の端壁16に設けた貫通孔52に出没自在に挿通されている。
【0058】
流体圧シリンダ48の液圧ピストン121の外周面には、図4に示すように、環状凹溝125が形成され、液圧ピストン121の環状凹溝125にはリング状のピストンシール126が嵌入され、流体圧シリンダ48のシリンダボディ120の内周面と液圧ピストン121の外周面との間がピストンシール126により密封されている。
【0059】
流体圧シリンダ48のシリンダボディ120の一端には、図1に示すように、両側方に向って張出した取付片127,127が形成され、流体圧シリンダ48のシリンダボディ120の取付片127,127はスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16に対してボルト128,128により固定されている。
【0060】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込まれたパーキングブレーキ9は、図1に示すように、パーキングブレーキ用ピストン11と、ピボットピン61と、レバー100と、スプリングアクチュエータ10と、流体圧シリンダ48から構成されている。
【0061】
次に、本発明の第1の実施の形態におけるスプリングアクチュエータ装置の作用について説明する。
まず、図1に示すスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ9による鉄道車両の車輪5の制動を解除した状態において、流体圧シリンダ48のシリンダボディ120の内部の液圧室124へ送る流体圧を解放すると、スプリングアクチュエータ10のピストン15が付勢手段19の圧縮コイルスプリング45,46の付勢力によりスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16に向って前進し、アジャスタナット17がピストン15の前進に伴って圧縮コイルスプリング23の付勢力に抗しながら手動解除用ボルト20の長手方向に沿って従動し、プッシュロッド12がピストン15の前進に伴いながらスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の外部に向って伸長し、図5に示すように、プッシュロッド12の一端部がアクチュエータボディ14の端壁16のロッド挿通孔51から前方に向って突出した状態となる。
【0062】
プッシュロッド12のピストン15の前進に伴うスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の外部への伸長により、ボルト82がプッシュロッド12の伸長に伴いながらアクチュエータボディ14のアクチュエータヘッド54の前方に向って移動し、ボルト82の頭部83の溝85がレバー100の一端部100aを押出し、レバー100がボルト82の移動に伴ってピボットピン61を支点として図3の反時計方向に揺動し、移動力伝達機構13であるレバー100がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に取付けられたスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達し、レバー100の他端部100bがスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ用ピストン11を鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aに向って押込む。
【0063】
レバー100のボルト82の移動に伴うピボットピン61を支点とした揺動により、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4のインナキャリパアーム6aに設けたパーキングブレーキ用ピストン11がレバー100の揺動に伴いながら鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aに近接する方向に向って前進し、パーキングブレーキ用ピストン11の内端に装着したインナブレーキライニング8aが鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aに押付けられる。
【0064】
パーキングブレーキ用ピストン11の内端に装着したインナブレーキライニング8aを鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aに押付けると、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したアウタキャリパアーム6bがインナブレーキライニング8aの押付けによる反力を受け、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4が反力により2本のスライドピン3,3と共にマウンティングブラケット2に対して移動し、スプリングアクチュエータ10がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4と共に移動する。
【0065】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4のマウンティングブラケット2に対する移動により、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4のアウタキャリパアーム6bの内側に装着したアウタブレーキライニング8bが鉄道車両の車輪5の外側に取付けたアウタロータ33bに押付けられ、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ9がスプリングアクチュエータ10により作動され、鉄道車両の車輪5がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ9により制動される。
【0066】
スプリングアクチュエータ10のピストン15の付勢手段19の圧縮コイルスプリング45,46の付勢力によるアクチュエータボディ14の端壁16に向う前進により、流体圧シリンダ48のピストンロッド122がピストン15の前進に伴いながらシリンダボディ120の内部に向って縮退し、流体圧シリンダ48の液圧ピストン121がピストンロッド122の縮退に伴って後退し、スプリングアクチュエータ10のピストン15のフランジ71の外側面が圧縮コイルスプリング45,46の付勢力により流体圧シリンダ48のピストンロッド122の先端に圧接され、図5に示すように、スプリングアクチュエータ10のピストン15の圧縮コイルスプリング45,46の付勢力による前進が流体圧シリンダ48のピストンロッド122により阻止される。
【0067】
また、鉄道車両の車輪5のスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ9による制動を解除する場合は、流体圧を図5に示す流体圧シリンダ48のシリンダボディ120の内部の液圧室124へ送ると、流体圧シリンダ48の液圧ピストン121がシリンダボディ120の内部を流体圧によりスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16に向って前進し、流体圧シリンダ48のピストンロッド122が液圧ピストン121の前進に伴ってスプリングアクチュエータ10のピストン15のフランジ71を押圧しながらアクチュエータボディ14の内部へと伸長し、図3に示すように、流体圧シリンダ48のピストンロッド122の先端部がスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16の貫通孔52からアクチュエータボディ14の内部に向って突出した状態となる。
【0068】
流体圧シリンダ48のピストンロッド122の液圧ピストン121の前進に伴うスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の内部への伸長により、スプリングアクチュエータ10のピストン15が流体圧シリンダ48のピストンロッド122の伸長に伴って付勢手段19の圧縮コイルスプリング45,46の付勢力に抗しながらにエンドカバー18に向って後退し、アジャスタナット17がピストン15の後退に伴いながら手動解除用ボルト20の長手方向に沿って従動し、プッシュロッド12がピストン15の後退に伴いながらスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の内部に向って縮退する。
【0069】
プッシュロッド12のピストン15の後退に伴うスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の内部への縮退により、ボルト82がプッシュロッド12の縮退に伴いながらアクチュエータボディ14のアクチュエータヘッド54に向って移動し、レバー100がボルト82の移動に伴いながらピボットピン61を支点として図5の時計方向に揺動し、移動力伝達機構13であるレバー100がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に取付けられたスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達し、レバー100の他端部100bがスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ用ピストン11を鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aから離脱する方向に向って後退する。
【0070】
レバー100のボルト82の移動に伴うピボットピン61を支点とした揺動により、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4のインナキャリパアーム6aに設けたパーキングブレーキ用ピストン11がレバー100の揺動に伴いながら鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aから離脱する方向に向って後退し、パーキングブレーキ用ピストン11の内端に装着したインナブレーキライニング8aが鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aから離間する。
【0071】
パーキングブレーキ用ピストン11の内端に装着したインナブレーキライニング8aの鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aからの離間により、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4が2本のスライドピン3,3と共にマウンティングブラケット2に対して移動し、スプリングアクチュエータ10がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4と共に移動し、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4のアウタキャリパアーム6bの内側に装着したアウタブレーキライニング8bが鉄道車両の車輪5の外側に取付けたアウタロータ33bから離間できる状態になっている。
【0072】
その後、鉄道車両の走行による車輪5の移動や振動等により、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4が2本のスライドピン3,3と共にマウンティングブラケット2に対して移動し、スプリングアクチュエータ10がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4と共に移動し、鉄道車両の車輪5のインナロータ33aとインナブレーキライニング8aとの間の隙間及びアウタロータ33bとアウタブレーキライニング8bとの間の隙間が元の初期状態に戻され、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ9がスプリングアクチュエータ10により非作動状態となり、鉄道車両の車輪5のスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ9による制動を解除する。
【0073】
スプリングアクチュエータ10のピストン15を付勢手段19の圧縮コイルスプリング45,46の付勢力に抗して流体圧シリンダ48により後退させることのできないパワーフェイル時またはスプリングアクチュエータ10の分解時に、まず、手動解除用ボルト20の他端部に螺着した手動解除用ナット24を覆うゴムカバー117をエンドカバー18のボス92から取外し、割ピン105を手動解除用ボルト20の他端部及び手動解除用ナット24に設けた係止孔(図示せず)より抜取る。
【0074】
次いで、手動解除用ナット24を手動解除用ボルト20に対して手で締め付ける方向に回転させると、手動解除用ボルト20の頭部22とアジャスタナット17の嵌合凹部21とが断面非円形で嵌まり合っているので、手動解除用ボルト20が手動解除用ナット24の回転に伴って圧縮コイルスプリング23の付勢力に抗しながら回転することなく軸方向に移動し、手動解除用ボルト20の頭部22が圧縮コイルスプリング23を圧縮してアジャスタナット17の嵌合凹部21の内端に当接する。
【0075】
その後、手動解除用ナット24を手動解除用ボルト20に対して手で締め付ける方向に回転させることにより、手動解除用ボルト20が手動解除用ナット24の回転に伴って回転することなく軸方向に移動し、アジャスタナット17が手動解除用ボルト20の移動に伴いながらエンドカバー18に向って後退し、スプリングアクチュエータ10のピストン15がアジャスタナット17と共に付勢手段19の圧縮コイルスプリング45,46の付勢力に抗しながらにエンドカバー18に向って後退し、プッシュロッド12がピストン15の後退に伴いながらスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の内部に向って縮退し、図6に示すように、手動解除用ボルト20の他端寄りがエンドカバー18のボス92から外部に向って突出した状態となる。
【0076】
プッシュロッド12のピストン15の後退に伴うスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の内部への縮退により、ボルト82がプッシュロッド12の縮退に伴いながらアクチュエータボディ14のアクチュエータヘッド54に向って移動し、レバー100がボルト82の移動に伴いながらピボットピン61を支点として図5の時計方向に揺動し、移動力伝達機構13であるレバー100がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に取付けられたスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達し、レバー100の他端部100bがスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ用ピストン11を鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aから離脱する方向に向って後退し、鉄道車両の車輪5のスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ9による制動を解除する。
【0077】
スプリングアクチュエータ10を、図7及び図8に示すように、2本のスライドピン3,3を挟むようにスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に対して反対側に配置することにより、スプリングブレーキ装置1全体の重心Gの位置が2本のスライドピン3,3の近傍に近付き、キャリパボディ4がマウンティングブラケット2に対して傾くことがなく、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4の2本のスライドピン3,3への偶力を低くし、マウンティングブラケット2と2本のスライドピン3,3とキャリパボディ4に形成したアクチュエータ取付部34,35との接触部分の鉄道車両の走行時の振動による磨耗,摩滅を少なくする。
【0078】
図9は、本発明の第2の実施の形態におけるスプリングブレーキ装置を示す概略側面図、図10は、図9の要部切断平面図である。
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4には、図9及び図10に示すように、図1に示す第1の実施の形態とは異なるパーキングブレーキ9が組み込んで設けられている。
【0079】
スプリングブレーキ装置1は、図9及び図10に示すように、パーキングブレーキ9が、キャリパボディ4に固定され、アクチュエータボディ14の内部に付勢手段19の付勢力に抗して移動自在に設けられたピストン15を有するスプリングアクチュエータ10と、スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16の中央と外周との間の外側に配設され、シリンダボディの内部に移動自在に設けられた液圧ピストンを有する液圧シリンダである流体圧シリンダ(図示せず)と、キャリパボディ4に形成されたインナキャリパアーム6aに移動自在に設けられたパーキングブレーキ用ピストン11と、液圧ピストンと流体圧シリンダのシリンダボディの端壁との間に形成された液圧室の流体圧を解放することにより、付勢手段19の付勢力で加圧されるスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達する図1に示す第1の実施の形態とは異なるウェッジ方式の移動力伝達機構13とを備えている。
【0080】
スプリングブレーキ装置1は、図9及び図10に示すように、スプリングアクチュエータ10が、2本のスライドピン3,3を挟むようにキャリパボディ4に対して反対側に配置されている。
【0081】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4には、図9及び図10に示すように、スライドピン3の中心軸線と交差する方向にスプリングアクチュエータ10が固定されている。
【0082】
キャリパボディ4に形成されたインナキャリパアーム6a及びアクチュエータ取付部34の外方には、図9に示すように、スライドピン3の中心軸線と交差する方向にリンク130が移動自在に配設され、リンク130の一端には、図10に示すように、スライドピン3と平行な直角に折曲した折曲片131が形成され、リンク130の折曲片131の先端部がスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の先端に係合され、リンク130の他端部に装着したウェッジ(図示せず)がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したインナキャリパアーム6aに移動自在に設けたパーキングブレーキ用ピストン11の外端に係合されている。
【0083】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に取付けられたスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達するためのウェッジ方式の移動力伝達機構13はリンク130とウェッジからなる。
【0084】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したインナキャリパアーム6aの外側には、図10に示すように、リンク130を案内するためのガイド部材132が装着されている。
【0085】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込まれたパーキングブレーキ9は、パーキングブレーキ用ピストン11と、リンク130と、ウェッジと、スプリングアクチュエータ10と、流体圧シリンダ48から構成されている。
【0086】
また、本発明の第2の実施の形態におけるスプリングアクチュエータ装置の他の構成は、図1に示す第1の実施の形態と全く同様のため、同一部位に同一符号を付して説明を省略する。
【0087】
次に、本発明の第2の実施の形態におけるスプリングアクチュエータ装置の作用について説明する。
まず、スプリングアクチュエータ10のピストン15が付勢手段19の付勢力によりアクチュエータボディ14の端壁16に向って前進すると、プッシュロッド12がピストン15の前進に伴いながらスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の外部に向って伸長する。
【0088】
プッシュロッド12のピストン15の前進に伴うスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の外部への伸長により、リンク130がプッシュロッド12の伸長に伴って移動し、移動力伝達機構13であるリンク130がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に取付けられたスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達し、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ用ピストン11がリンク130の移動に伴ってウェッジに係合しながら鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aに向って押込まれるようになっている。
【0089】
スプリングアクチュエータ10を、図9及び図10に示すように、2本のスライドピン3,3を挟むようにスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に対して反対側に配置することにより、スプリングブレーキ装置1全体の重心Gの位置が2本のスライドピン3,3の近傍に近付き、キャリパボディ4がマウンティングブラケット2に対して傾くことがなく、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4の2本のスライドピン3,3への偶力を低くし、マウンティングブラケット2と2本のスライドピン3,3とキャリパボディ4に形成したアクチュエータ取付部34,35との接触部分の鉄道車両の走行時の振動による磨耗,摩滅を少なくする。
【0090】
図11は、本発明の第3の実施の形態におけるスプリングブレーキ装置を示す概略側面図、図12は、図11の要部切断平面図である。
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4には、図11及び図12に示すように、図9に示す第2の実施の形態とは異なるパーキングブレーキ9が組み込んで設けられている。
【0091】
スプリングブレーキ装置1は、図11及び図12に示すように、パーキングブレーキ9が、キャリパボディ4に固定され、アクチュエータボディ14の内部に付勢手段19の付勢力に抗して移動自在に設けられたピストン15を有するスプリングアクチュエータ10と、スプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の端壁16の中央と外周との間の外側に配設され、シリンダボディの内部に移動自在に設けられた液圧ピストンを有する液圧シリンダである流体圧シリンダ(図示せず)と、キャリパボディ4に形成されたインナキャリパアーム6aに移動自在に設けられたパーキングブレーキ用ピストン11と、液圧ピストンと流体圧シリンダのシリンダボディの端壁との間に形成された液圧室の流体圧を解放することにより、付勢手段19の付勢力で加圧されるスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達する図9に示す第2の実施の形態とは異なるスクリュー方式の移動力伝達機構13とを備えている。
【0092】
スプリングブレーキ装置1は、図11及び図12に示すように、スプリングアクチュエータ10が、2本のスライドピン3,3を挟むようにキャリパボディ4に対して反対側に配置されている。
【0093】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4には、図11及び図12に示すように、鉛直方向にスプリングアクチュエータ10が固定されている。
【0094】
キャリパボディ4に形成されたインナキャリパアーム6a及びアクチュエータ取付部34の外方には、図11に示すように、水平なリンク140が上下方向に移動自在に配設され、リンク140の一端には、図12に示すように、スプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12に向って斜めに折曲した折曲片141が形成され、リンク140の折曲片141の先端部がスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の先端に係合され、リンク140の他端がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に形成したインナキャリパアーム6aに移動自在に設けたパーキングブレーキ用ピストン11の外端のピストン軸142に係合されている。
【0095】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に取付けられたスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達するためのスクリュー方式の移動力伝達機構13はリンク140とパーキングブレーキ用ピストン11のピストン軸142を回転させながら移動するスクリュー機構(図示せず)とからなる。
【0096】
スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込まれたパーキングブレーキ9は、パーキングブレーキ用ピストン11と、リンク140と、スクリュー機構と、スプリングアクチュエータ10と、流体圧シリンダ48から構成されている。
【0097】
また、本発明の第3の実施の形態におけるスプリングアクチュエータ装置の他の構成は、図9に示す第2の実施の形態と全く同様のため、同一部位に同一符号を付して説明を省略する。
【0098】
次に、本発明の第3の実施の形態におけるスプリングアクチュエータ装置の作用について説明する。
まず、スプリングアクチュエータ10のピストン15が付勢手段19の付勢力によりアクチュエータボディ14の端壁16に向って前進すると、プッシュロッド12がピストン15の前進に伴いながらスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の外部に向って上方へと伸長する。
【0099】
プッシュロッド12のピストン15の前進に伴うスプリングアクチュエータ10のアクチュエータボディ14の外部への伸長により、リンク140がプッシュロッド12の伸長に伴って上昇し、移動力伝達機構13であるリンク140がスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に取付けられたスプリングアクチュエータ10のプッシュロッド12の移動力をパーキングブレーキ用ピストン11に伝達し、スクリュー機構がリンク140の上昇に伴ってスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ用ピストン11のピストン軸を回転させながら移動し、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に組み込んだパーキングブレーキ用ピストン11がリンク140の上昇により鉄道車両の車輪5の内側に取付けたインナロータ33aに向って押込まれるようになっている。
【0100】
スプリングアクチュエータ10を、図11及び図12に示すように、2本のスライドピン3,3を挟むようにスプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4に対して反対側に配置することにより、スプリングブレーキ装置1全体の重心Gの位置が2本のスライドピン3,3の近傍に近付き、キャリパボディ4がマウンティングブラケット2に対して傾くことがなく、スプリングブレーキ装置1のキャリパボディ4の2本のスライドピン3,3への偶力を低くし、マウンティングブラケット2と2本のスライドピン3,3とキャリパボディ4に形成したアクチュエータ取付部34,35との接触部分の鉄道車両の走行時の振動による磨耗,摩滅を少なくする。
【0101】
なお、スプリングブレーキ装置のキャリパボディに取付けられたスプリングアクチュエータのプッシュロッドの移動力をパーキングブレーキ用ピストンに伝達する移動力伝達機構としては、パーキングブレーキ用ピストンをリンクとカムにより鉄道車両の車輪の内側に取付けたインナロータに向って押込むようにしたカム方式のものでも良い。
【0102】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明のスプリングブレーキ装置によれば、通常のフローティングタイプのキャリパブレーキのキャリパボディにパーキング機構を組み込んだので、キャリパブレーキとパーキング機構に第1の制輪子及び第2の制輪子等の共用の部品を使用することができる。
【0103】
本発明のスプリングブレーキ装置によれば、パーキング機構が不要な場合に、スプリングアクチュエータ,液圧シリンダ,パーキングブレーキ用ピストン,移動力伝達機構をキャリパボディ4より取外すのみの小規模な変更内容で空気圧,液圧等の流体圧作動の通常のフローティングタイプのキャリパブレーキとなるので、パーキング機構の有無に係わらず共用のキャリパボディとして使用することができる。
【0104】
本発明のスプリングブレーキ装置によれば、スプリングアクチュエータを2本のスライドピンを挟むようにキャリパボディに対して反対側に配置したので、装置全体の重心位置をスライドピンの近傍に近付けることができ、装置全体の重心位置の適正化を図れ、キャリパボディが支持体に対して傾くことがなく、キャリパボディのスライドピンへの偶力を低くするので、支持体とスライドピンとキャリパボディとの接触部分の振動による磨耗,摩滅を少なくすることができる。
【0105】
本発明のスプリングブレーキ装置によれば、スプリングアクチュエータのパワーフェイルまたは分解時に、手動解除用ナットを手動解除用ボルトに対して手で回転させるのみで、手動解除用ボルトの頭部とアジャスタナットの嵌合凹部とが断面非円形で嵌まり合っているので、手動解除用ボルトを手動解除用ナットの回転に伴って保持用スプリングの付勢力に抗しながら回転することなく移動させることができ、アジャスタナットが手動解除用ボルトの移動に伴いながらエンドカバーに向って後退するので、ピストンをアジャスタナットと共に付勢手段の付勢力に抗しながらにエンドカバーに向って後退させることができ、プッシュロッドがピストンの後退に伴いながらスプリングアクチュエータのアクチュエータボディの内部に向って縮退するので、パーキングブレーキのスプリングアクチュエータによる作動を解除することができ、保持用スプリングが手動解除用ボルトの頭部をピストンに向って付勢するので、手動解除用ボルトの姿勢を保持用スプリングの付勢力により安定した状態に維持することができ、手動解除用ボルトに手動解除用ナットを螺着するのみで、手動解除用ボルトのエンドカバーに対する取付けを簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるスプリングブレーキ装置を示す要部切断側面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるスプリングブレーキ装置の平面図。
【図3】スプリングアクチュエータのスプリングブレーキ装置のキャリパボディへの取付け状態を示す要部切断平面図。
【図4】スプリングアクチュエータの拡大断面図。
【図5】スプリングアクチュエータの作動状態を示す要部切断平面図。
【図6】スプリングアクチュエータのプッシュロッドの移動力の手動解除用ボルトによる手動解除時の拡大断面図。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるスプリングブレーキ装置を示す概略側面図。
【図8】図7の要部切断平面図。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるスプリングブレーキ装置を示す概略側面図。
【図10】図9の要部切断平面図。
【図11】本発明の第3の実施の形態におけるスプリングブレーキ装置を示す概略側面図。
【図12】図11の要部切断平面図。
【符号の説明】
1 スプリングブレーキ装置
2 マウンティングブラケット
3 スライドピン
4 キャリパボディ
5 車輪
6a インナキャリパアーム
6b アウタキャリパアーム
7 キャリパブレーキ用シリンダ
8a インナブレーキライニング
8b アウタブレーキライニング
9 パーキングブレーキ
10 スプリングアクチュエータ
11 パーキングブレーキ用ピストン
12 プッシュロッド
13 移動力伝達機構
14 アクチュエータボディ
15 ピストン
16 端壁
17 アジャスタナット
18 エンドカバー
19 付勢手段
20 手動解除用ボルト
21 嵌合凹部
22 頭部
23 圧縮コイルスプリング
24 手動解除用ナット
25 アッパアンカブロック
26 アンカピン
27 アンカボルト
28 ロワアンカブロック
29 アンカピン
30 アンカボルト
31 アッパアンカブロック
32 アンカボルト
33a インナロータ
33b アウタロータ
34 アクチュエータ取付部
35 アクチュエータ取付部
36 ねじ孔
37 ねじ穴
38 貫通孔
40 台車フレーム
41 ボルト
42 ナット
45 圧縮コイルスプリング
46 圧縮コイルスプリング
48 流体圧シリンダ
50 周壁
51 ロッド挿通孔
52 貫通孔
53 ボス
54 アクチュエータヘッド
55 環状溝
56 オートアジャスタ機構
57 取付アーム
58 貫通孔
59 支持突部
60 支持孔
61 ピボットピン
62 マウント部
63 ねじ穴
64 開口
65 ねじ穴
66 ボルト
67 ボルト
70 ピストン本体
71 フランジ
72 筒状壁
73 おねじ部
74 端壁
75 嵌合孔
76 ねじ穴
77 小径部
78 ねじ穴
79 止めねじ
80 ワッシャ
82 ボルト
83 頭部
84 環状溝
85 溝
87 ブーツ
88 係止リング
89 係止リング
90 カバー本体
91 ボルト挿通孔
92 ボス
93 環状溝
94 環状凹溝
95 フランジ
96 貫通孔
97 ボルト
98 ワッシャ
99 Oリング
100 レバー
100a 一端部
100b 他端部
105 割ピン
106 ワッシャ
110 ナット本体
111 環状壁
112 嵌合壁
113 めねじ部
114 端壁
115 ボルト挿通孔
117 ゴムカバー
118 係止リング
120 シリンダボディ
121 液圧ピストン
122 ピストンロッド
123 端壁
124 液圧室
125 環状凹溝
126 ピストンシール
127 取付片
128 ボルト
130 リンク
131 折曲片
132 ガイド部材
140 リンク
141 折曲片
142 ピストン軸
G 重心

Claims (3)

  1. 支持体と、前記支持体に2本のスライドピンを介して摺動自在に支持されたキャリパボディと、前記キャリパボディに車輪を跨いで形成された第1及び第2のキャリパアームと、前記第1のキャリパアームに装備されたキャリパブレーキ用シリンダと、前記第1及び第2のキャリパアームに保持された第1及び第2の制輪子とを具備したフローティングタイプのキャリパブレーキであって、
    前記キャリパボディにテコ式パーキング機構を組み込んで設け、前記パーキング機構は、前記キャリパボディに固定され、アクチュエータボディの内部に付勢手段の付勢力に抗して移動自在に設けられたピストンを有するスプリングアクチュエータと、前記スプリングアクチュエータの前記アクチュエータボディの端壁の中央と外周との間の外側に配設され、シリンダボディの内部に移動自在に設けられた液圧ピストンを有する液圧シリンダと、前記キャリパボディに形成された前記第1のキャリパアームに移動自在に設けられたパーキングブレーキ用ピストンと、前記液圧ピストンと前記液圧シリンダのシリンダボディの端壁との間に形成された液圧室の流体圧を解放することにより、前記付勢手段の付勢力で加圧される前記スプリングアクチュエータのプッシュロッドの移動力を前記パーキングブレーキ用ピストンに伝達する移動力伝達機構とを備えたことを特徴とするスプリングブレーキ装置。
  2. 上記スプリングアクチュエータは、上記2本のスライドピンを挟むように上記キャリパボディに対して反対側に配置されている請求項1に記載のスプリングブレーキ装置。
  3. 上記スプリングアクチュエータは、アクチュエータボディと、前記アクチュエータボディの内部に中心軸線方向に沿って移動自在に配設されたピストンと、前記ピストンに中心軸線上に沿って固設された前記アクチュエータボディの一端の端壁の中央を貫通するプッシュロッドと、前記ピストンの前記プッシュロッドと反対側に螺合されたアジャスタナットと、前記アクチュエータボディの開口する他端に配設されたエンドカバーと、前記ピストンと前記エンドカバーとの間に配設され、前記ピストンを前記アクチュエータボディの端壁に向って付勢する付勢手段と、前記エンドカバーに前記プッシュロッドと中心軸線上に沿って移動自在に支持された前記ピストンを前記付勢手段の付勢力に抗して後退させる手動解除用ボルトと、前記アジャスタナットの嵌合凹部に嵌合された前記手動解除用ボルトの一端の断面非円形の頭部を前記ピストンに向って付勢する保持用スプリングと、前記手動解除用ボルトの前記エンドカバーから突出する他端部に螺合された手動解除用ナットとを有している請求項1に記載のスプリングブレーキ装置。
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