JP3884155B2 - 面型光デバイス、光結合用コネクタ、光ファイバとの光結合方法、光デバイスアレー - Google Patents

面型光デバイス、光結合用コネクタ、光ファイバとの光結合方法、光デバイスアレー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、面型光デバイス、光結合用コネクタ、光結合用コネクタを使った面型光デバイスと光ファイバとの光結合方法、及び、光デバイスアレーに関し、更に詳細には、光ファイバと光結合する際に、高い結合効率を維持しつつ調芯が容易な面型光デバイス、及び調芯を容易にする光結合用コネクタに関し、加えて高い結合効率を維持しつつ調芯が容易な光結合技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
面型光デバイスは、基板に垂直に光を放射する、又は入射させる光素子又はそのような光素子からなるデバイスであって、その一例として、基板と垂直にレーザ光を放出する面発光型半導体レーザがある。特に、面発光型半導体レーザは、出射光の放射角度が小さいので、光ファイバとの結合に際してレンズを使わない直接結合によって高い結合効率が期待できるという利点を有する。
ところで、光ファイバを面発光型半導体レーザに光結合する際、高い結合効率を維持しつつ、光ファイバと面発光型半導体レーザとの調芯が容易な光結合方法が盛んに研究、開発されているものの、しかし、容易な調芯と高い結合効率とを満足させる、光ファイバと面発光型半導体レーザとの実用的な光結合方法は、未だ報告されていない。
【0003】
例えば、面発光型半導体レーザを光ファイバに光結合するに当たり、面発光型半導体レーザを面上に多数配列した半導体レーザアレーを形成し、一方、半導体レーザアレーに対応するように光ファイバをアレー状に集束して光ファイバアレーとし、半導体レーザアレーと光ファイバアレーとを光結合するやり方が試みられている。そして、光結合する際に、光ファイバアレーと面発光型半導体レーザアレーとの調芯を容易にする光結合方法が、例えば特開平9−15459号公報等により提案されている。
それは、面発光型半導体レーザから出射されるレーザ光の中心とほぼ同じ基板位置に、ファイバの外径とほぼ等しいガイド穴を形成し、光ファイバをそのガイド穴に挿入することにより、面発光型半導体レーザと光ファイバの無調芯接続を行おうとするものである。基板に形成するガイド穴は、液体によるウエットエッチング、又はガスによるドライエッチングなどのエッチング技術により形成することを提案している。
【0004】
しかし、上述の方法では、ガイド穴の形成に際し、以下に説明するように技術的な問題があると思われる。
例えば、ガイド穴形成に際し、基板途中でエッチングを停止してガイド穴を基板内盲孔とする場合には、ガイド穴の底面の僅かな凹凸によりレーザ光が散乱されてしまい、光ファイバに対して高い光結合効率で光結合することが難しい。
また、面発光型レーザ素子の共振器積層構造と基板の間にエッチングストップ層を予め形成しておき、エッチングストップ層に到達するまで基板をエッチングしてガイド穴を基板貫通穴とすることにより、ガイド穴の底面を極めて平滑な鏡面にする方法もある。しかし、基板上にエピタキシャル成長させた半導体層の積層構造の膜厚はたかだか10μm 程度であるので、半導体層の積層構造だけを残して、半導体基板をエッチングしてファイバの直径である100μm 程度の大きさのガイド穴を形成すると、ガイド穴上の積層構造が薄いために、面発光型半導体レーザ素子の機械的な強度が著しく低下してしまい、光ファイバを挿入して光結合することが強度的に実際上で難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の例では、面発光半導体レーザを例にして説明しているが、面型受光素子についても同様な問題があり、光ファイバと面型光デバイスとの調芯を容易にする光結合方法は、従来、種々、報告されているものの、実用的に満足できるレベルに達しているものは、未だ見当たらないのが現状である。
そこで、本発明の目的は、高い結合効率を維持しつつ、光ファイバと面型光デバイスとの調芯を容易できる面型光デバイス及び光結合方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る面型光デバイスは、基板に垂直に光を放射する、又は入射させる面型光デバイスであって、
基板裏面から垂直に外方に突起する突起部を、その縦方向中心線が基板からの放射光又は基板への入射光のビーム中心線に実質的に一致するように備えていることを特徴としている。
【0007】
本発明の面型光デバイスの突起部を後述する光結合用コネクタの第1ガイド穴に嵌合し、又は第1溝部に保持し、光ファイバの結合端を光結合用コネクタの第2ガイド穴に挿入し、又は第2溝部に保持することにより、高い光結合効率を維持しつつ、実質的に無調芯で光結合することができる。
本発明で基板裏面とは、面型光デバイスの光素子とは反対側の基板面を言う。面型光デバイスの構造、形成材料、及び発振波長には制限はなく、本発明を適用でき、また、面発光型半導体レーザに限らず、面発光型ダイオード(LED)、或いは面型フォトダイオード(PD)にも同じように適用できる。例えば、発振波長1.3μm のInP系面発光型半導体レーザと光ファイバとの接続にも有効である。
【0008】
好適には、突起部の先端面が、ビーム中心線に直交する平面状の鏡面研磨面、又はビーム中心線に曲面中心を有し、かつ曲面中心での接線がビーム中心線に直交する曲面状の鏡面研磨面である。面発光半導体レーザ素子の場合には、突起部の先端面をビーム中心線に直交する平面状の鏡面研磨面にすることにより光結合効率が向上する。また、面発光型LEDの場合には、突起部の先端面を、ビーム中心線に曲面中心を有し、かつ曲面中心での接線がビーム中心線に直交する曲面状の鏡面研磨面にすることにより光結合効率が向上する。
更に好適には、突起部が、基板に垂直に放射する光又は基板に垂直に入射する光に対して低反射率の膜厚の薄膜を先端面に有する。
突起部の断面形状は、位置ずれを起こすことなく、第1ガイド穴との嵌合できる形状である限り制約はなく、円形、楕円形、三角形、又は四角形などの多角形でも良い。
【0009】
本発明に係る光結合用コネクタは、上述の面型光デバイスと光ファイバとを光結合する際に使用するコネクタである。本光結合用コネクタは、一方の板面から垂直に内在する第1ガイド穴と第1ガイド穴の延長上で他方の板面から内在する第2ガイド穴とを有する板状体として形成され、請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の面型光デバイスと光ファイバとを第1及び第2ガイド穴を介して光結合するコネクタであって、
第1ガイド穴は面型光デバイスの基板裏面の突起部とほぼ同じ径を有して突起部と嵌合する中空部として形成され、第2ガイド穴は面型光デバイスと光結合する光ファイバとほぼ同じ径を有して光ファイバを挿入する中空部として形成されていることを特徴としている。
【0010】
光結合用コネクタは、機械的強度の高い材質であれば材質に制約はなく、例えば単結晶シリコン板、石英板等のガラス系板、ステンレス鋼等の金属板、セラミック板、熱硬化性プラスチック、熱可塑性プラスチック等を使用する。
光ファイバを挿入する第2ガイド穴は、光ファイバの位置ずれが起きない形状であれば良く、第2ガイド穴の横断面は、例えば円形、四角形などでも良い。また面型光デバイスを嵌合する面の第1ガイド穴と、光ファイバを挿入する第2ガイド穴とは同じ内径である必要はない。
【0011】
第1ガイド穴及び第2ガイド穴は、第1ガイド穴と第2ガイド穴とが連通していても良く、また、第1ガイド穴と第2ガイド穴とが放射光又は入射光に対して透明な隔壁により不連続になっていて、隔壁が板状体又はレンズ状体として形成されていても良い。
第1ガイド穴と第2ガイド穴とを隔壁により不連続にすることにより、光結合用コネクタの機械的強度を高めることができる。また、レンズ状体にすることにより一層の光結合効率を向上させることができる。
【0012】
また、本発明の別の光結合用コネクタは、一方の端縁から対向する他方の端縁まで延在する溝を板面上に有する板状体として形成され、面型光デバイスと光ファイバとを溝を介して光結合するコネクタであって、
溝は、面型光デバイスの基板裏面の突起部を溝に沿って保持する第1溝部を一方の端縁側に備え、かつ面型光デバイスと光結合する光ファイバを溝に沿って保持する第2溝部を他方の端縁から第1溝部まで備えている。
好適には、溝が半円形溝であって、第1溝部が面型光デバイスの基板裏面の突起部とほぼ同じ直径を有して溝に沿って嵌合させる溝として形成され、第2溝部が光ファイバの結合端とほぼ同じ直径を有して溝に沿って保持する溝として形成されている。
【0013】
上述の光結合用コネクタを使って面型光デバイスと光ファイバとを光結合する本発明に係る方法は、上述のように特定した面型光デバイスの突起部を同じく上述のように特定した光結合用コネクタの第1中空部に嵌合し、面型光デバイスと光結合する光ファイバを第2中空部に挿入して突起部の先端面と光ファイバの結合端とを直接又は隔壁を介して当接させ、面型光デバイスと光ファイバとを光結合することを特徴としている。
【0014】
また、別の光結合する方法は、上述のように特定した面型光デバイスの突起部を、第1及び第2溝部を光結合用コネクタの第1溝部で保持し、面型光デバイスと光結合する光ファイバを光結合用コネクタの他方の端縁から第2溝部に挿入して突起部の先端面と光ファイバの結合端とを当接させ、面型光デバイスと光ファイバとを光結合することを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、実施形態例を挙げ、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。
実施形態例1
本実施形態例は、本発明に係る面型光デバイス及び光結合用コネクタ、並びに両者を使って実施する本発明に係る光結合方法の実施形態の一例である。図1(a)は面型光デバイスの基板裏面の平面図、図1(b)は面型光デバイスの側面図、図2は光結合用コネクタの断面図、及び図3は光結合方法を説明する模式図である。
本実施形態例の面発光型半導体レーザアレー10(以下、簡単にレーザアレー10と言う)は、n−GaAs基板12と、n−GaAs基板12上に形成された多数の離散した発振波長が約980nmのGaAs系面発光型半導体レーザ素子14とから構成されている。面発光型半導体レーザ素子14の各々は、GaAs/AlGaAsからなる1対の多層膜反射鏡と、GaInAsからなる量子井戸発光層とから形成されている。
レーザアレー10は、基板裏面、即ちレーザ素子14とは反対側の基板12の基板面16に、各レーザ素子14からの出射光のビーム中心線に沿って縦方向中心線を有し、直径が約120μm 、高さが30μm の円柱状突起部18をそれぞれ備えている。突起部18の先端面18aはSiNx 膜を有し、ビーム中心線に直交する平面状の鏡面研磨面となっている。また、基板面16には、基板側電極19が設けてある。
【0016】
また、光結合用コネクタ20は、板厚が1mm の単結晶シリコン板で形成され、一方の板面から内方に垂直に延在する第1ガイド穴22と第1ガイド穴22の延長上で他方の板面から延在する第2ガイド穴24とを有する板状体として形成されている。
第1ガイド穴22は、レーザアレー10の基板裏面の突起部18とほぼ同じ径を有して突起部18と嵌合する中空部として、レーザアレー10の各突起部18に対応する配置で形成されている。
第2ガイド穴24は、第1ガイド穴22と連通し、レーザアレー10と光結合する光ファイバを挿入する中空部として形成されている。本実施形態例では、第1ガイド穴22と第2ガイド穴24とは同じ内径の円筒状中空部であって、端部で相互に連通している。
また、光結合用コネクタ20は、レーザアレー10との対向面上にレーザアレー10の基板側電極19と電気的に接触して導通する電極26を備えている。
【0017】
以下に、図1を参照して、本実施形態例のレーザアレー10の作製方法を説明する。
先ず、従来の方法に従って、図1に示すように、n−GaAs基板12上にGa As系半導体レーザ素子14を形成する。
次いで、基板厚さが約100μm の厚さになるように基板裏面からGaAs基板12を研磨して、レーザアレー10の基板面16となる基板面(以下、基板裏面を基板面16という)を研磨面にする。次いで、基板面16に鏡面仕上げ処理を施して、鏡面研磨面とする。鏡面仕上げ処理を施した基板面16に、プラズマCVD法(プラズマ化学気相堆積法)によりSiNx膜を成膜する。SiNxの膜厚は、波長980nmのレーザ光に対して低反射率となるように、約170nmとする。
上述のように、突起部18の先端面18aとなる基板面16を平坦化し、更にレーザ光に対して低反射構造とすることにより、光ファイバと接続する際の反射損失を低減することができる。
【0018】
次に、基板面16に感光レジスト膜を成膜し、続いて、両面マスクアライナー装置を用いて、レーザアレー10の各半導体レーザ14のレーザ光の中心線と突起部18の縦方向中心線とがほぼ一致する配列で、フォトリソグラフィ技術により突起部18の円形パターンを感光レジスト膜に転写する。
次いで、SiNx薄膜をフッ酸でエッチングし、円形パターンを有するSiNx薄膜マスクを形成する。これをマスクとして、硫酸:過酸化水素水:水(5:1:1)の混合液を用いてGaAs基板を約30μm エッチングする。これにより、SiNx膜を有する、直径約130μm 、高さ約30μm の突起部18を基板面16上に形成することができる。
【0019】
次に、図2を参照して、光結合用コネクタ20の製作方法を説明する。
光結合用コネクタ20を形成するには、先ず、単結晶シリコン板の表面を熱酸化してSiO2 膜を成膜する。次いで、突起部18の円形パターンと同様にして、フォトリソグラフィ技術により円形のガイド穴パターンを有するSiO2 膜マスクを形成する。
続いて、SiO2 膜マスクをマスクにしてドライエッチングにより単結晶シリコン板をエッチングして、第1ガイド穴22及び第1ガイド穴22と連通した第2ガイド穴24を形成する。
次に、必要な領域にスパッタ法により金属を堆積して電極26を形成する。
【0020】
光結合用コネクタ20を使ってレーザアレー10を光ファイバに接続するには、図3に示すように、先ず、レーザアレー10に設けた各突起部18を光結合用コネクタ20の第1ガイド穴22の嵌合し、次いで、レーザアレー10とは反対側から光ファイバを光結合用コネクタ20の第2ガイド穴2に挿入し固定する。
これにより、面倒な調芯を行うことなく、レーザアレー10と光ファイバとの厳密な芯合わせを維持して、レーザアレー10と光ファイバとの接続を完了することができる。
【0021】
半導体レーザ素子14を8×8で配列した実施形態例1のレーザアレー10と、8芯ファイバリボン8本からなるコア直径が約50μm の多モード光ファイバとの光結合を光結合用コネクタ20を使って行った際の結合効率を求めたところ、各半導体レーザ素子の結合効率の平均値85%であり、最大で約90%と高い結合効率を得ることができた。
本実施形態例では、突起部18の先端面が低反射率のSiNx膜を有し、しかも鏡面仕上げの状態になっているので、光結合に際して、レーザ光の散乱を引き起こしていない。これが結合効率の高い一因である。
【0022】
実施形態例1の改変例1
面発光型LEDは、面発光型半導体レーザとは異なり、発光ビームが広い角度で放射される。そこで、面発光型LEDと光ファイバとを光結合する際には、実施形態例1の突起部18の平面状の先端面18aに代えて、図4に示すように、突起部18の先端面18bをレンズ形状にすることにより、発光ビームの放射角度を狭め、光ファイバとの結合効率を向上させることができる。
尚、図4中、28は発光部または受光部である。図5から図7でも同じである。
【0023】
実施形態例1の改変例2
実施形態例1では、光ファイバを挿入する第2ガイド穴24は円形で、第1ガイド穴22の内径は同じ内径であったが、これに限る必要はなく、例えば図5に示すように、第1ガイド穴30の径と第2ガイド穴32の径とが相互に異なるようにしても良い。
これにより、光ファイバと突起部18との当接を避けて、損傷を防止することができる。
【0024】
実施形態例1の改変例3
また、光結合用コネクタ20の材質が、光の波長に対して透明であれば、第1ガイド穴22と第2ガイド穴24とが光結合用コネクタ20内で連通している必要はなく、第1ガイド穴22と第2ガイド穴24とが隔壁により不連続になっていても良い。
隔壁は、図6に示すように、板状体34でも良く、また図7に示すように、レンズ状体36として形成されていても良い。特に、図7では、レンズ状体36を設けることにより光を集束して結合効率を向上させることができる。
【0025】
実施形態例2
本実施形態例は、本発明に係る面型光デバイス及び光結合用コネクタ、並びに両者を使って実施する本発明に係る光結合方法の実施形態の別の例である。図8及び図9は光結合方法を説明する模式図である。
本実施形態例は、実施形態例1の光結合用コネクタ20とは異なる構成の光結合用コネクタ40を使用して、実施形態例1のレーザアレー10と、光ファイバとを光結合している例である。
本実施形態例の光結合用コネクタ40は、一方の端縁42から対向する他方の端縁44まで延在するV字状の溝46を板面上に有する板状体として形成されている。溝46は、レーザアレー10の突起部18を溝に沿って保持する第1溝部48を一方の端縁44側に備え、かつ、レーザアレー10と光結合する光ファイバを溝に沿って保持する第2溝部50を他方の端縁46から第1溝部48まで備えている。
【0026】
本実施形態例では、レーザアレー10の突起部18を光結合用コネクタ40の第1溝部48で保持し、光ファイバを光結合用コネクタ40の他方の端縁44から第2溝部50に挿入して突起部18の先端面と光ファイバの結合端とを当接させ、レーザアレー10と光ファイバとを光結合する。
【0027】
好適には、図9に示すように、溝44は、第1溝部48がレーザアレー10の突起部18とほぼ同じ直径で溝に沿って嵌合させる半円形溝として形成され、第2溝部50が光ファイバの結合端と同じ直径で溝に沿って保持する半円形溝として形成されている。
本例では、保持レーザアレー10の突起部18を光結合用コネクタ40の第1溝部48に嵌合し、光ファイバの結合端を他方の端縁44から第2溝部50に挿入して突起部18の先端面と光ファイバの結合端とを当接させ、レーザアレー10と光ファイバとを光結合する。本例では、突起部18を嵌合しているので、V字状の溝の例より、突起部18及び光ファイバを強固に保持できる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の構成によれば、面型光デバイスの突起部を光結合用コネクタの第1中空部に嵌合し、又は第1溝部で保持し、そして光ファイバを第2中空部に挿入し、又は第2溝部で保持し、突起部の先端面と光ファイバの結合端とを直接又は隔壁を介して当接させ、面型光デバイスと光ファイバとを光結合することにより、精密な位置合わせをすることなく、面型光デバイスと光ファイバとを高い結合効率で容易に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は実施形態例1のレーザアレーの基板裏面の平面図及び図1(b)はレーザアレーの側面図である。
【図2】実施形態例1の光結合用コネクタの断面図である。
【図3】実施形態例1の光結合方法を説明する模式図である。
【図4】突起部の別例を示す側面図である。
【図5】光結合用コネクタの別の例を示す断面図である。
【図6】光結合用コネクタの更に別の例を示す断面図である。
【図7】光結合用コネクタの更に別の例を示す断面図である。
【図8】実施形態例2の光結合方法を説明する模式図である。
【図9】実施形態例2の別の光結合方法を説明する模式図である。
【符号の説明】
10 実施形態例1の面発光型半導体レーザアレー
12 n−GaAs基板
14 GaAs系面発光型半導体レーザ素子
16 基板面
18 突起部
18a 先端面
19 基板側電極
20 光結合用コネクタ
22 第1ガイド穴
24 第2ガイド穴
26 電極
28 発光部または受光部
30 第1ガイド穴
32 第2ガイド穴
34 板状体
36 レンズ状体
40 光結合用コネクタ
42 一方の端縁
44 他方の端縁
46 溝
48 第1溝部
50 第2溝部

Claims (11)

  1. 半導体基板上に積層された半導体層を有し、該半導体基板に垂直に光を放射する、又は入射させる面型光デバイスであって、
    前記半導体基板の裏面から垂直に外方に突起する突起部を、その縦方向中心線が前記半導体基板からの放射光又は前記半導体基板への入射光のビーム中心線に実質的に一致するように備えていることを特徴とする面型光デバイス。
  2. 突起部の先端面が、ビーム中心線に直交する平面状の鏡面研磨面、又はビーム中心線に曲面中心を有し、かつ曲面中心での接線がビーム中心線に直交する曲面状の鏡面研磨面であることを特徴とする請求項1に記載の面型光デバイス。
  3. 突起部が、前記半導体基板に垂直に放射する光又は前記半導体基板に垂直に入射する光に対して低反射率の膜厚の薄膜を先端面に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の面型光デバイス。
  4. 一方の板面から垂直に内在する第1ガイド穴と第1ガイド穴の延長上で他方の板面から内在する第2ガイド穴とを有する板状体として形成され、請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の面型光デバイスと光ファイバとを第1及び第2ガイド穴を介して光結合するコネクタであって、第1ガイド穴は面型光デバイスの半導体基板裏面の突起部とほぼ同じ径を有して突起部と嵌合する中空部として形成され、第2ガイド穴は面型光デバイスと光結合する光ファイバとほぼ同じ径を有して光ファイバを挿入する中空部として形成されていることを特徴とする光結合用コネクタ。
  5. 第1ガイド穴と第2ガイド穴とが連通していることを特徴とする請求項4に記載の光結合用コネクタ。
  6. 第1ガイド穴と第2ガイド穴とが放射光又は入射光に対して透明な隔壁により不連続になっていて、隔壁が板状体又はレンズ状体として形成されていることを特徴とする請求項4に記載の光結合用コネクタ。
  7. 一方の端縁から対向する他方の端縁まで延在する溝を板面上に有する板状体として形成され、請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の面型光デバイスと光ファイバとを溝を介して光結合するコネクタであって、溝は、面型光デバイスの半導体基板裏面の突起部を溝に沿って保持する第1溝部を一方の端縁側に備え、かつ面型光デバイスと光結合する光ファイバを溝に沿って保持する第2溝部を他方の端縁から第1溝部まで備えていることを特徴とする面型光デバイスと光ファイバとの光結合用コネクタ。
  8. 溝が半円形溝であって、第1溝部が面型光デバイスの半導体基板裏面の突起部とほぼ同じ直径を有して溝に沿って嵌合させる溝として形成され、第2溝部が光ファイバの結合端とほぼ同じ直径を有して溝に沿って保持する溝として形成されていることを特徴とする請求項7に記載の光結合用コネクタ。
  9. 請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の面型光デバイスの突起部を請求項4から6のうちのいずれか1項に記載の光結合用コネクタの第1ガイド穴に嵌合し、面型光デバイスと光結合する光ファイバを第2ガイド穴に挿入して突起部の先端面と光ファイバの結合端とを直接又は隔壁を介して当接させ、面型光デバイスと光ファイバとを光結合することを特徴とする面型光デバイスと光ファイバとの光結合方法。
  10. 請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の面型光デバイスの突起部を請求項7又は8に記載の光結合用コネクタの第1溝部で保持し、面型光デバイスと光結合する光ファイバを光結合用コネクタの他方の端縁から第2溝部に挿入して突起部の先端面と光ファイバの結合端とを当接させ、面型光デバイスと光ファイバとを光結合することを特徴とする面型光デバイスと光ファイバとの光結合方法。
  11. それぞれが、半導体基板上に積層された半導体層を有し、該半導体基板に垂直に光を放射する、又は入射させる複数の面型光デバイスを備える光デバイスアレーであって、
    前記半導体基板の裏面から垂直に外方に突起する突起部を、その縦方向中心線が前記半導体基板からの放射光又は前記半導体基板への入射光のビーム中心線に実質的に一致するように備えていることを特徴とする光デバイスアレー。
JP1670498A 1998-01-29 1998-01-29 面型光デバイス、光結合用コネクタ、光ファイバとの光結合方法、光デバイスアレー Expired - Fee Related JP3884155B2 (ja)

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