JP3883284B2 - 採血管搬送方法およびその装置ならびに採血管搬送システム - Google Patents

採血管搬送方法およびその装置ならびに採血管搬送システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、採血された血液を注入した採血管を、この血液中から検査に必要な成分を分離する遠心分離機が配備された遠心分離工程まで搬送するための採血管搬送方法およびその装置ならびに採血管搬送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の血液検査を行う前には、遠心分離機により採血管内の血液を血清と血餅とに分離し、このうちの上澄み液である血清だけを分取後、複数本の検査容器に分注するという前処理が施されている。
近年、血液接触による作業者の感染などを防ぐために、あらかじめゴム蓋で密閉された真空採血管が開発され、これが各種の医療現場で用いられている。この真空採血管は、通常、注射器のシリンダ形状をしたプラスチックホルダと、これに螺着される注射針とのユニット品として使用される。すなわち、採血時には、まずこの採血ユニットのうちのプラスチックホルダに注射針を螺着し、次いで注射針の針先を患者(被採血者)の血管に突き刺し、その後、ホルダ内へ突出している注射針の元部に真空採血管のゴム蓋を強く押し当てて、この針元部を採血管内へ突き刺す。これにより、真空採血管の真空力で血液が管内に吸引される、というものである。
【0003】
ここで、このような血液検査設備を備えた病院における、一般的な血液検査の概略の手順を説明する。
まず患者が採血場において、あらかじめ識別用のラベルに患者の名前などを書き入れ、これを真空採血管に貼着する。そして、上記採血ユニットを用いて患者から血液を採血管にサンプリングする。通常は、10〜20人分の採血管が溜まると、バケット式の試験管立てに立てたまま、遠心分離機が配備された血液検査室へ看護婦などが持ち運ぶ。すなわち、採血後の採血管は、20〜30分間放置してから検査室へと運ばれ、しかも遠心分離されるまで、常に静止に近い直立状態に維持される。
また、この真空採血管の内周面には、遠心分離後、血清中に浮遊異物のフィブリンが発生しにくいように、血液の凝固促進剤が付着してある。その後、採血管内の血液は、遠心分離機により血餅と上澄み液である血清とに遠心分離される。血清はピペットなどを用いて別の複数本の検査管に分取分注される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、遠心分離された血清中には、フィブリンが浮遊している場合がある。このフィブリンは、ピペットなどで血清を別の複数の検査管に分取分注する際に、ピペット類を詰まらせる原因となっている。
また、近年開発された自動検体前処理搬送システムにおいては、光センサが血清分離剤の血清との境界面の高さを検出し、これに基づき、ピペット状の分取分注用チップを自動昇降させて、採血管内の血清を分取する。この際に、フィブリンの吸い込みによる分取分注チップの詰まりが発生しやすい。そこで、通常は、このトラブルを回避するために、採血管内に有効利用されずに残る血清の量が比較的多くなるという問題点があった。
【0005】
そこで、発明者は、フィブリンの抑制には、血液中に凝固促進剤を十分に溶かし込むことが有効であるという観点に立った。すなわち、それまでの採血後、遠心分離工程へ採血管を搬送するまでは、ほとんど直立の静止状態だった採血管を、横に倒して周方向へ回転させながら搬送することで、搬送中、血液中への凝固促進剤の溶け込みを促し、遠心分離中のフィブリンの発生を抑えて、ピペットまたは分取分注用チップのフィブリン詰まりや、有効利用されずに採血管に残る血清の量を減少させることができることを見出し、この発明を完成させるに至った。
【0006】
【発明の目的】
そこで、この発明は、分取時のフィブリン詰まりを低減させることができ、しかもこの詰まりに起因する、有効利用されずに採血管に残ってしまう血清の量を少なくすることができ、かつ比較的安価で確実に採血管を回転搬送することができる採血管搬送方法およびその装置ならびに採血管搬送システムを提供することを、その目的とする。
さらに、この発明は、採血時において被採血者に関するデータを自動的に採血管にラベル表示することができる採血管搬送システムを提供することを、その目的としている。
さらにまた、この発明は、比較的簡単かつ安価に採血管へのラベル表示を実用化することができる採血管搬送システムを提供することを、その目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、内周面に血液の凝固促進剤を付着させた採血管に、採血された血液を注入して密封し、その後、この採血管を、その管軸方向を水平または斜めにして、その周方向へ回転しながら搬送する採血管搬送方法であって、上記採血管の搬送は、外周面に螺旋溝または螺旋突条が形成された螺旋ローラを、上記螺旋溝または螺旋突条に上記採血管を引っ掛かけた状態で周方向へ回転させながら、上記螺旋ローラの軸線方向へ移動させることで行う採血管搬送方法である。
ここでいう採血管とは、あらかじめゴム蓋で密閉された真空採血管の他、採血後に蓋を閉める一般的な試験管などをも含む。したがって、血液が扱える容器であればその種類、大きさ、形状、材質などが限定されることはない。
採血管の内周面に付着された血液の凝固促進剤としては、積水化学工業株式会社製のものなどが挙げられる。採血管の搬送先は、通常、遠心分離機が配備された遠心分離工程である。また、採血管の回転搬送の範囲は、その搬送距離の全長に限らず、その一部でもよい。
【0008】
請求項2に記載の発明は、内周面に血液の凝固促進剤が付着され、かつ採血された血液を注入・密封した採血管を、その管軸方向を水平または斜めにして、その周方向へ回転しながら搬送する採血管回転搬送手段と、この採血管回転搬送手段の駆動手段とを備え、上記採血管回転搬送手段は、外周面に螺旋溝または螺旋突条が形成された螺旋ローラを有し、上記採血管を上記螺旋ローラの軸線方向へ搬送する採血管搬送装置である。
採血管回転搬送手段としては、例えば請求項3のようなローラ軸線方向を平行に並べた複数本の螺旋ローラを有するものに限定しなくてもよい。例えば、1本の螺旋ローラを有するものでもよい(図3参照)。
採血管の搬送中における管軸方向は、水平でも斜め方向でもよい。また、斜めの場合、その傾斜角度は限定されない。
採血管回転搬送手段の駆動手段としては、例えば電動モータの他、各種のアクチュエータなどを採用することができる。
【0009】
請求項3に記載した発明は、上記採血管回転搬送手段は、互いのローラ軸線方向が平行な複数本の前記螺旋ローラを有した請求項2に記載の採血管搬送装置である。螺旋ローラの本数は、2本,3本,4本,5本またはそれ以上でもよい。
【0010】
請求項4に記載した発明は、被採血者の識別番号が記録された識別カードを読み取るカードリーダと、このカードリーダにより読み取られた識別番号を自動的にラベルに印刷後、このラベルを、内周面に血液の凝固促進剤が付着された採血管に貼着するオートラベラと、上記ラベルが貼着されて、しかも採血された血液が注入・密封された採血管を、その管軸方向を水平または斜めにして、その周方向へ回転しながら搬送する採血管回転搬送手段と、この採血管回転搬送手段の駆動手段とを備え、上記採血管回転搬送手段は、外周面に螺旋溝または螺旋突条が形成された螺旋ローラを有し、上記採血管を上記螺旋ローラの軸線方向へ搬送する採血管搬送システムである。
【0011】
ここでいう識別カードとしては、例えば請求項5に記載のICカードまたは磁気カードの他、光カードなどを採用することができる。
カードリーダとしては、対象となる識別カードの品種に合わせて、そのカードに記録された識別番号を読み取れる装置であれば限定されない。例えば、ICカードのリーダライタまたは磁気読み取り装置などを採用することができる。
オートラベラとしては、カードリーダが読み取った識別番号に基づいて、あらかじめ登録された被採血者の情報をラベルに印刷し、その後、このラベルを所定位置にセッティングされた採血管に貼着するものであれば限定されない。
【0012】
請求項5に記載した発明は、上記識別カードが、ICカードまたは磁気カードである請求項4に記載の採血管搬送システムである。
ICカードおよび磁気カードとしては、市販されている既存のものを採用することができる。
【0013】
【作用】
請求項1〜請求項5に記載の発明によれば、血液が注入・密封された採血管を、その管軸方向を水平または斜めにした状態で周方向へ回転しながら、例えば遠心分離機が配備された遠心分離工程(血液検査室)へと搬送する。具体的には、螺旋ローラを周方向へ回転させることで、螺旋ローラの外周面の螺旋溝または螺旋突条に引っ掛かった採血管が周方向へ回転しながら螺旋ローラの軸線方向へ移動される。これにより、比較的安価で確実に採血管を所定方向へ回転搬送することができる。
搬送中、採血管の内周面には血液の凝固促進剤が付着してるので、採血管が回転することで、血液と凝固促進剤とが十分に接触する。したがって、従来の採血管を立て、ほとんど静止させたまま搬送していたときに比べ、血液中に凝固促進剤が多量に溶け込む。これにより、血液の凝固が良好に促進される。この結果、ピペットなどによる血清分取時のフィブリン詰まりを低減することができる。しかも、この詰まりに起因する、有効利用されずに採血管に残る血清の量も低減することができる。
【0014】
特に、請求項3に記載の発明によれば、採血管回転搬送手段の、互いに平行な複数本の螺旋ローラを周方向へ回転させると、各外周面に形成された螺旋溝または螺旋突条に引っ掛かった採血管が周方向へ回転しながら移動する。これにより、比較的安価で確実に採血管を所定方向へ回転搬送することができる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明によれば、被採血者の識別番号が記録された識別カードをカードリーダにより読み取る。次いで、この読み取られた識別番号をオートラベラを用いて自動的にラベル印刷し、その後、この印刷されたラベルを採血管に貼着する。このとき、採血管は、血液が注入し密封される以前のものでも、注入・密封された後のものでもよい。
それから、血液が注入・密封された採血管を、駆動手段によって駆動される採血管回転搬送手段を用いて、その管軸方向を水平または斜めにしたまま周方向へ回転しながら、所定の場所へと搬送する。
【0016】
さらに、請求項5に記載の発明によれば、識別カードとして、市場に出回っているICカードまたは磁気カードを採用することで、比較的簡単かつ安価に請求項4に記載の採血管へのラベル表示を実用化することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る採血管搬送方法およびその装置ならびに採血管搬送システムを図面を参照して説明する。図1〜図4はこの発明に係る採血管搬送方法およびその装置ならびに採血管搬送システムの一実施例を示している。
図1は、この発明の一実施例に係る採血管搬送システムを示す全体斜視図である。図2は、同採血管搬送システムに配備された採血管回転搬送手段を示す要部拡大斜視図である。図3は、別の採血管回転搬送手段を示す要部拡大斜視図である。図4は、さらに別の採血管回転搬送手段を示す要部拡大斜視図である。
【0018】
図1において、10は一実施例の採血管搬送システムであり、この採血管搬送システム10は、採血ステージにある一対の採血台16の各一側方に配設されて、患者(被採血者)の識別番号が記録されたICカードまたは磁気カードの識別カードを読み取るカードリーダ11と、各カードリーダ11により読み取られた識別番号を自動的にラベルに印刷した後、そのラベルを内周面に血液の凝固促進剤が付着された採血管12の外周面に貼着する一対のオートラベラ13と、各採血台16の他側方に配設されて、ラベルが貼着されかつ血液が注入・密封された採血管12を、その管軸方向を水平または斜めにしたまま周方向へ回転しながら搬送する採血管回転搬送手段14と、それぞれの採血管回転搬送手段14を駆動する電気モータ(駆動手段)15とを備えている。
【0019】
採血管12は真空採血管であって、その内周面に付着された凝固促進剤としては、(株)積水化学工業製のものを採用している。また、この採血管12は、前述した採血ユニットの他の構成体である図外のプラスチックホルダと、注射針とともにセット使用される。
各採血台16の背後には看護婦がいる。また、各カードリーダ11の背後にはオートラベラ13が配備されている。
【0020】
また、採血管回転搬送手段14は、採血台16の他側方に配置されて、採血台16の前後方向へ延びる長尺な架台17を有している。各架台17上には、それぞれの外周面に螺旋溝18aが形成されて、しかも互いのローラ軸線方向が平行でかつ回転方向が一緒になった2本の長尺な螺旋ローラ18が配設されている。採血管12は、この回転する螺旋ローラ18間で、螺旋溝18aに採血管12のゴム栓12aのエッジ部が引っ掛けられた状態で、横倒しのまま周方向へ回転しながら搬送される(図2も参照)。
【0021】
なお、図3に示すように、上面が開口側である断面コの字状の長尺な搬送樋23中に螺旋ローラ18を1本収納し、電気モータ15によって螺旋溝18aを回転することで、採血管12を、この螺旋ローラ18と搬送樋23の側板との間に置いたまま、周方向へ回転しながら搬送するようにしてもよい。このようにすれば、比較的高価な螺旋ローラ18が1本で済み、しかも採血管12の搬送路の幅を短くして、採血管12の引回し経路の配置スペースをコンパクトに構成することができる。
【0022】
また、例えば図4に示すように、ベルトコンベア30により採血管12を移送しながら、ベルトコンベア30の採血管移送路の両側方上に配置された螺旋ローラ18によって、移送中の採血管12を回転させるように構成してもよい。この場合、各螺旋ローラ18は、それぞれの回転軸線がベルトコンベア30の移送方向と平行になり、しかも螺旋ローラ18の間隔は、各ローラ周面に、採血管12のゴム栓12aを軽く接触させるようにておかなければならない。このように構成することで、例えば採血管12の搬送速度や回転速度を、その搬送距離や搬送時間に合わせた好適な数値に、容易に変更することができる。
【0023】
図1に戻って、各採血管回転搬送手段14の下流端は、平面視して略U字形にセットされたベルトコンベア19の各上流部に連結されている。ベルトコンベア19の下流部の途中部には、図示しない遠心分離機が配備された血液検査室へ延びる他のベルトコンベア20が直交状態で連結されている。なお、両コンベア19,20間の採血管12の移動は、移載装置21によるピックアップにより行われる。このように構成される採血管搬送システム10のうち、採血管回転搬送手段14と、その駆動手段である電動モータ15と、が採血管搬送装置22を構成する。
【0024】
次に、この一実施例の採血管搬送システム10を用いた採血管搬送方法を説明する。
図1に示すように、患者が採血ステージにある採血台16にやって来ると、まず採血前に、持参した識別カードをカードリーダ11に通す。これにより、患者および看護婦が採血の準備をしている間に、オートラベラ13によりラベル印刷が行われる。その後、看護婦は、プラスチックホルダに取り付けた注射針を患者の腕の血管に刺し、それから注射針の元部に採血管12を突き立てて、採血管12の真空力により血管内を流れる血液を、採血管12にサンプリングする。
採血された採血管12は、採血台16の他側方に平行配置された一対の螺旋ローラ18の上流部の間に水平に載置する。すると、電気モータ15により各螺旋ローラ18が同一方向へ回転し、この結果、各螺旋溝18aにゴム栓12aのエッジ部が引っ掛かり、その状態で、採血管12が周方向へ回転しながら搬送される。
【0025】
このとき、採血管12の内周面には血液の凝固促進剤が付着してあるので、搬送中、採血管12が回転することで、血液と、この凝固促進剤とが十分に接触する。したがって、従来の採血管を立てて、ほとんど静止させたまま搬送していたときに比べ、血液中に凝固促進剤が多量に溶け込む。この結果、血液の凝固が良好に促進される。よって、遠心分離後、このピペットなどを用いた血清分取時に、ピペットなどのフィブリン詰まりを低減することができる。しかも、この詰まりに起因する、有効利用されずに採血管12に残る血清の量も低減することができる。
螺旋ローラ18の下流端間から搬出された採血管12は、横倒し状態のままベルトコンベア19へ移り、搬送されていく。その途中、移載装置21によりピックアップされて、ベルトコンベア20へ移載される。そして、遠心分離機が配備された血液検査室へと搬送される。
【0026】
このように、採血管回転搬送手段14として、各外周面に螺旋溝18aが形成され、しかも互いのローラ軸線方向が平行な2本の螺旋ローラ18を有するものを採用したので、2本の螺旋ローラ18を周方向へ回転させると、採血管12が、各外周面に形成された螺旋溝18aに引っ掛かった状態で周方向へ回転しながら移動する。これにより、比較的安価で確実に採血管12を回転搬送することができる。
【0027】
また、患者の識別番号が記録された識別カードをカードリーダ11により読み取り、その後、この識別番号をオートラベラ13で自動的にラベル印刷し、それからこのラベルを採血管12の外周面に貼着してから、採血管回転搬送手段14により、採血管12を回転しながら搬送するようにしたので、採血時において患者に関するデータを自動的に採血管12に表示して、回転搬送することができる。
さらに、識別カードとして、市場に出回っているICカードまたは磁気カードを採用したので、比較的簡単かつ安価に採血管12へのラベル表示を実用化することができる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1〜請求項5に記載の発明によれば、採血管を横倒し状態のまま周方向へ回転しながら搬送するようにしたので、この搬送中、血液と、この採血管の内周面に付着された凝固促進剤とが十分に接触し、凝固促進剤が血液中に比較的多量に溶け込むことができる。この結果、血液の凝固が良好に促進されて、血清分取時のフィブリン詰まりを低減することができる。しかも、この詰まりに起因する、有効利用されずに採血管中に残る血清の量を減少させることができる。
また、採血管の回転搬送は、螺旋ローラを周方向へ回転させることで、螺旋ローラの螺旋溝または螺旋突条に採血管を引っ掛かけた状態で周方向へ回転させながら、螺旋ローラの軸線方向へ移動させることで行う。これにより、比較的安価で確実に採血管を所定方向へ回転搬送することができる。
【0029】
特に、請求項3に記載の発明によれば、採血管回転搬送手段として、外周面に螺旋溝または螺旋突条が形成された、互いに平行な複数本の螺旋ローラを有するものを採用したので、比較的安価で確実に採血管を所定方向へ回転搬送することができる。
【0030】
また、請求項4に記載の発明によれば、被採血者の識別番号が記録された識別カードのカードリーダと、この識別番号を自動的にラベル印刷した後、このラベルを採血管に貼着するオートラベラと、採血管回転搬送手段と、その駆動手段とを備えたので、採血時において被採血者に関するデータを自動的に採血管にラベル表示したものを回転搬送することができる。
【0031】
さらに、請求項5に記載の発明によれば、識別カードとして、市場に出回っているICカードまたは磁気カードを採用したので、比較的簡単かつ安価に採血管へのラベル表示を実用化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る採血管搬送システムを示す全体斜視図である。
【図2】 この発明の一実施例に係る採血管搬送システムに配備された採血管回転搬送手段を示す要部拡大斜視図である。
【図3】 この発明の一実施例に係る別の採血管回転搬送手段を示す要部拡大斜視図である。
【図4】 この発明の一実施例に係るさらに別の採血管回転搬送手段を示す要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
10 採血管搬送システム、
11 カードリーダ、
12 採血管、
13 オートラベラ、
14 採血管回転搬送手段、
15 電気モータ(駆動手段)、
18 螺旋ローラ、
18a 螺旋溝、
22 採血管搬送装置。

Claims (5)

  1. 内周面に血液の凝固促進剤を付着させた採血管に、採血された血液を注入して密封し、その後、この採血管を、その管軸方向を水平または斜めにして、その周方向へ回転しながら搬送する採血管搬送方法であって、
    上記採血管の搬送は、外周面に螺旋溝または螺旋突条が形成された螺旋ローラを、上記螺旋溝または螺旋突条に上記採血管を引っ掛かけた状態で周方向へ回転させながら、上記螺旋ローラの軸線方向へ移動させることで行う採血管搬送方法。
  2. 内周面に血液の凝固促進剤が付着され、かつ採血された血液を注入・密封した採血管を、その管軸方向を水平または斜めにして、その周方向へ回転しながら搬送する採血管回転搬送手段と、この採血管回転搬送手段の駆動手段とを備え
    上記採血管回転搬送手段は、外周面に螺旋溝または螺旋突条が形成された螺旋ローラを有し、上記採血管を上記螺旋ローラの軸線方向へ搬送する採血管搬送装置。
  3. 上記採血管回転搬送手段は、互いのローラ軸線方向が平行な複数本の前記螺旋ローラを有した請求項2に記載の採血管搬送装置。
  4. 被採血者の識別番号が記録された識別カードを読み取るカードリーダと、このカードリーダにより読み取られた識別番号を自動的にラベルに印刷後、このラベルを、内周面に血液の凝固促進剤が付着された採血管に貼着するオートラベラと、上記ラベルが貼着されて、しかも採血された血液が注入・密封された採血管を、その管軸方向を水平または斜めにして、その周方向へ回転しながら搬送する採血管回転搬送手段と、この採血管回転搬送手段の駆動手段とを備え
    上記採血管回転搬送手段は、外周面に螺旋溝または螺旋突条が形成された螺旋ローラを有し、上記採血管を上記螺旋ローラの軸線方向へ搬送する採血管搬送システム。
  5. 上記識別カードが、ICカードまたは磁気カードである請求項4に記載の採血管搬送システム。
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