JP3881811B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばパチンコ遊技機やコイン遊技機などで代表される遊技機に関し、詳しくは、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になった場合に、遊技者にとって有利な状態に制御可能な遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られたものに、たとえば、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)になった場合に、遊技者にとって有利な状態(たとえば大当り状態)に制御可能にされたものがあった。そして、このような遊技機においては、所定条件が成立した場合に、可変表示装置における可変開始から表示結果の導出表示までに要する可変表示時間を短縮する時間短縮表示が行なわれる場合がある。このような時間短縮表示が行なわれる場合には、可変表示が通常時よりも短時間で行なわれるため、短時間で多数回の可変表示を行なえる等、遊技者に有利な状況を提供することができる。
【0003】
また、このような遊技機では、可変開始時期において、遊技機の遊技状態を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ等よりなる遊技制御手段から可変表示装置の表示状態を制御する可変表示制御用マイクロコンピュータ等よりなる可変表示制御手段へ可変表示を制御するための指令情報として、可変表示パターンを特定可能な情報および表示結果を特定可能な情報を出力する制御を行なうことが考えられている。このような出力制御を行なう遊技機においては、指令情報を受けた可変表示制御手段側が指令情報に応じて予め記憶していた可変表示パターンの制御データを指令情報に応じて使い分けて可変表示装置を制御するため、遊技制御手段側としては可変開始時期に指令情報を出力すれば、後は表示結果の導出時期まで指令情報を出力しなくてもよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したような出力タイミングで指令情報の出力制御を行なう遊技機においては、次のような問題が生じると考えられる。遊技制御手段側では、可変表示パターンを特定可能な情報および表示結果を特定可能な情報を指令情報として出力した後、表示結果の導出表示タイミングまでは指令情報を出力しない。
【0005】
表示制御の変更タイミングごとに指令情報が出力されるタイプの遊技機では、指令情報の現状の出力状況をチェックして可変表示制御の状態を遊技制御手段側で把握することにより、時間短縮表示のための制御を行なう場合に時間短縮表示が実際に行なわれているか否かを確認することが可能である。
【0006】
これに対し、前述した出力タイミングで指令情報の出力制御を行なう遊技機においては、可変開始時期に指令情報を出力した後は、表示結果の導出時まで指令情報を出力しないため、従来の手法では時間短縮表示のための制御を行なう場合に時間短縮表示が実際に行なわれているか否かを確認することが困難になることが考えられる。したがって、時間短縮表示のための制御を行なう場合に実際に時間短縮表示が行なわれることを確実に担保できるようにすることが必要となる。
【0007】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、可変開始時期に可変表示パターンを特定可能な情報および表示結果を特定可能な情報を指令情報として出力する制御を行なう場合において、時間短縮表示のための制御を行なう場合に、実際に時間短縮表示が行なわれることを確実に担保することが可能な遊技機を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になった場合に、遊技者にとって有利な状態に制御可能な遊技機であって、
前記遊技機の遊技状態を制御する手段であって、前記可変表示装置での可変開始において、前記可変表示装置における表示を制御するための指令情報として、少なくとも可変表示パターンを特定可能な情報および前記表示結果を特定可能な情報を出力することが可能な遊技制御手段と、
該遊技制御手段から出力された指令情報を受けて前記可変表示装置を可変開始させた後表示結果を導出表示する制御を行なう手段であって、前記指令情報により特定された可変表示パターンでの表示を行なった後、前記指令情報により特定された表示結果を導出表示する制御を行なう可変表示制御手段とを含み、
前記遊技制御手段は、
1回の可変表示に要する可変表示時間を短縮する時間短縮表示を行なうか否かを決定する短縮決定手段と、
前記指令情報として出力する可変表示パターンを特定可能な情報である可変表示パターン情報前記有利な状態が発生する場合に設定される大当りフラグ、リーチ状態が表示される場合に設定されるリーチフラグおよび前記短縮決定手段の決定に応じて選択する手段であって、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に、前記時間短縮表示を行なわない場合の非時間短縮表示用の第1の可変表示パターン情報を指令情報として選択し、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に、
前記時間短縮表示を行なう場合の時間短縮表示用の第2の可変表示パターン情報を指令情報として選択する可変表示パターン選択手段とを含み、
前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に前記可変表示パターン選択手段により前記指令情報として選択される前記第1の可変表示パターン情報と、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に前記可変表示パターン選択手段により前記指令情報として選択される前記第2の可変表示パターン情報とは、2バイトのデータにより構成され、前記時間短縮表示が行なわれる場合の可変表示パターン情報であるか否かを示す1バイト目のデータが異なる一方、前記可変表示パターンの表示制御内容を示す2バイト目のデータが同じであることを特徴とする。
【0026】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、次のように作用する。遊技機の遊技状態を制御する手段である遊技制御手段の働きにより、可変表示装置での可変開始において、可変表示装置における表示を制御するための指令情報として、少なくとも可変表示パターンを特定可能な情報および表示結果を特定可能な情報を出力することが可能である。遊技制御手段から出力された指令情報を受けて可変表示装置を可変開始させた後表示結果を導出表示する制御を行なう手段である可変表示制御手段の働きにより、指令情報により特定された可変表示パターンでの表示を行なった後、指令情報により特定された表示結果を導出表示する制御が行なわれる。遊技制御手段は、短縮決定手段、および、可変表示パターン選択手段を含む。短縮決定手段の働きにより、1回の可変表示に要する可変表示時間を短縮する時間短縮表示を行なうか否かが決定される。指令情報として出力する可変表示パターンを特定可能な情報である可変表示パターン情報、有利な状態が発生する場合に設定される大当りフラグ、リーチ状態が表示される場合に設定されるリーチフラグおよび短縮決定手段の決定に応じて選択する手段である可変表示パターン選択手段の働きにより、短縮決定手段により時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に、時間短縮表示を行なわない場合の非時間短縮表示用の第1の可変表示パターン情報が指令情報として選択され、短縮決定手段により時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に、時間短縮表示を行なう場合の時間短縮表示用の第2の可変表示パターン情報が指令情報として選択される。短縮決定手段により時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に可変表示パターン選択手段により指令情報として選択される第1の可変表示パターン情報と、短縮決定手段により時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に可変表示パターン選択手段により指令情報として選択される第2の可変表示パターン情報とは、2バイトのデータにより構成され、時間短縮表示が行なわれる場合の可変表示パターン情報であるか否かを示す1バイト目のデータが異なる一方、可変表示パターンの表示制御内容を示す2バイト目のデータが同じである。
【0027】
このように、まず先に、可変表示装置に表示する可変表示種別が選択的に決定される。その可変表示種別には、対応関係にある非時間短縮表示用の可変表示パターンと時間短縮表示用可変表示パターンとが含まれており、時間短縮表示を行なう場合には、選択された可変表示種別のうちの時間短縮表示用の可変表示パターンが指令情報として選択される。このため、時間短縮表示を行なう決定がされた場合には、対応関係にある時間短縮表示用の可変表示パターン以外に、時間が短く設定された可変表示パターンが選択されない。これにより、時間短縮表示のための制御を行なう場合に、時間短縮表示が実際に行なわれることを確実に担保することが可能になる。さらに、非時間短縮表示用の可変表示パターンに対応する時間短縮表示用の可変表示パターンでの時間短縮表示を確実に行なうことも可能になる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機やスロットマシンなどであってもよく、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になった場合に、遊技者にとって有利な状態に制御可能な遊技機であれば、すべてに適用することが可能である。
【0037】
第1実施形態
図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機1およびこれに対応して設置されたカードユニット50の正面図である。
【0038】
図1に示すように、遊技機の一例のパチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3から溢れた景品玉を貯留する余剰玉受皿4と打球発射装置を駆動して打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0039】
遊技領域7の中央付近には、複数種類の識別情報(特別図柄)を可変表示するための可変表示部9と7セグメントLEDによる可変表示器10とを含む可変表示装置8が設けられている。この実施の形態では、可変表示部9には、左図柄、中図柄、右図柄の3つの特別図柄等の図柄を含む各種の情報が表示される。可変表示装置8の側部には、打玉を導く通過ゲート11が設けられている。通過ゲート11を通過した打玉は、玉出口13を経て始動入賞口14の方に導かれる。通過ゲート11と玉出口13との間の通路には、通過ゲート11を通過した打玉を検出するゲートスイッチ12がある。また、始動入賞口14に入った入賞玉は、遊技盤6の背面に導かれ、入賞口スイッチ17によって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行なう左右一対の可動片を含む始動用電動役物15が設けられている。始動用電動役物15は、ソレノイド16によって可動片が開状態とされる。
【0040】
始動用電動役物15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20を含む可変入賞球装置19が設けられている。この実施の形態では、開閉板20が大入賞口を開閉する手段となる。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞玉のうち一方(Vポケット)に入った入賞玉はVカウントスイッチ22で検出される。また、開閉板20からの入賞玉はカウントスイッチ23で検出される。可変表示装置8の下部には、始動入賞口14に入った入賞玉数を記憶して表示する4個の表示部を有する始動入賞記憶表示器18が設けられている。この例では、4個を上限として、始動入賞がある毎に、始動入賞記憶表示器18は点灯している表示部を1つずつ増やす。そして、可変表示部9の可変表示が開始される毎に、点灯している表示部を1つずつ減らす。
【0041】
遊技盤6には、複数の入賞口19a,24が設けられている。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打玉を回収するアウト口26が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、遊技効果LED28aおよび遊技効果ランプ28b,28cが設けられている。そして、この例では、一方のスピーカ27の近傍に、景品玉払出時に点灯する賞球ランプ51が設けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給玉が切れたときに点灯する玉切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技台1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることにより玉貸を可能にするカードユニット50も示されている。
【0042】
打球発射装置から発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を流下していく。打玉が通過ゲート11を通ってゲートスイッチ12で検出されると、可変表示器10の表示数字が連続的に変化する状態となる。また、打玉が始動入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示部9に表示された特別図柄が変動表示(可変表示)を開始する。図柄の変動を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶を一時増やす。なお、始動入賞記憶については、後で詳しく説明する。可変表示部9に表示された特別図柄の変動は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の画像の組合せが大当り図柄の組合せであると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または所定個数(たとえば10個)の打玉が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打玉が特定入賞領域に入賞してVカウントスイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行なわれる。この継続権の発生は、所定回数(15ラウンド)許容される。
【0043】
また、予め定められた変動時間短縮制御条件が遊技中に成立した場合に、特別図柄の1回の変動表示における変動時間(特別図柄の図柄の変動開始時からすべての特別図柄の表示結果の停止確定表示までの間の時間)を通常状態(変動時間短縮制御時以外の状態)よりも短縮する変動時間短縮制御が行なわれる。このような変動時間短縮制御が行なわれれば、1回の変動表示が短時間で終了することにより、始動入賞記憶が短時間で消化されるため、大当たりが発生する確率は向上していなくとも短時間で大当たりが発生しやすくなり、遊技者に有利な状態となる。さらに、始動入賞記憶が短時間で消化されることにより、無効となる始動入賞が減るため、表示結果が導出される機会が増加し得るため、短時間で大当たりが発生しやすくなる。このような変動時間短縮制御が実行されている状態は、以下の説明において、「変動時間短縮制御時」、または、単に「短縮時」と呼ばれる。
【0044】
停止時の可変表示部9内の図柄の組合せが確率変動を伴う大当り図柄(確変大当り図柄)の組合せである場合には、その大当りに基づく特定遊技状態の終了後に、通常時(通常遊技状態)に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(高確率状態ともいう)となる。このような確率変動状態は、特定遊技状態(大当り状態)と異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態である。このような確率変動は、一般的に、「確変」と省略して呼ばれる場合もある。以下、確変図柄による大当りを確変大当りという。
【0045】
通常遊技状態中に一旦、確変大当りが発生すると、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、次回まで)大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。
【0046】
したがって、確率変動状態の継続制御に制限を設けない場合には、少なくとも確変継続回数に達した大当りが確変大当りである限り、無制限に確率変動状態が継続する。このパチンコ遊技機1の場合には、ある程度、確率変動状態が継続すれば、一旦、確率変動状態への継続制御を終了させるべく、確率変動状態中に確変大当りが連続的に発生する回数について、上限回数が設定されている。そして、この上限回数に基づいて大当りの表示態様が非確変大当りとされた場合には、その時点で確率変動状態の継続制御が強制的に終了する。なお、確変図柄での大当りを禁止する制限が行なわれることは、リミッタの作動と呼ばれる。
【0047】
また、可変表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合には、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。
【0048】
パチンコ遊技機1に隣接されているカードユニット50には、このカードユニット50が使用可能な状態であるか否かを示す使用可表示器151が設けられており、この使用可表示器151が点灯中であれば使用可能な状態となっている。さらに、カードユニット50には、どちらのパチンコ遊技機1に接続されているかを点灯表示する表示器153と、プリペイドカードの挿入・排出口155と、カードユニット50の前面側蓋を施錠および解錠するための鍵が挿入される鍵穴156とが設けられている。図1中、152は端数表示スイッチであり、挿入カードの残高の端数を表示するものである。また、154はカード投入ランプであり、カード投入時に点灯または点滅するランプである。
【0049】
次に、パチンコ遊技機1の遊技動作を簡単に説明する。まず遊技者がプリペイドカードをカード挿入・排出口155に挿入して玉貸操作を行なえば、そのプリペイドカードに記録されているカード残高が一部減額されてその減額分だけのパチンコ玉が打球供給皿3内に払出される。その状態で、遊技者が打球操作ハンドル(操作ノブ)5を回動操作することにより、打球供給皿3内のパチンコ玉が1つずつ遊技領域7内に打込まれる。遊技領域7内に打込まれたパチンコ玉が通過ゲート11を通過してゲートスイッチ12により検出されれば、可変表示器10が可変表示動作して、その表示結果が予め定められた特定の識別情報(たとえば7)となった場合に、始動入賞口14を構成している可変入賞球装置15が所定時間開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。
【0050】
一方、この始動入賞口14にパチンコ玉が入賞すれば、可変表示装置8の可変表示部9が可変表示動作してその表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777等の左,中,右図柄がゾロ目の組合せになった大当り図柄)となった場合に、特定遊技状態(大当り状態)が発生して、可変入賞球装置19の開閉板20が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了して遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置19の大入賞口に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ22により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って再度開閉板20が開成されて第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、最大15回まで実行可能である。
【0051】
パチンコ遊技機1では、前述したように、可変表示装置8の可変表示部9において特別図柄が可変表示動作し、その後、可変表示部9に、特別図柄の表示結果が導出される。このような可変表示動作中には、リーチ状態が生じ得る。
【0052】
ここで、「リーチ状態」とは、可変表示装置8の可変表示部9が可変開始された後、表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をいう。言い換えれば、リーチとは、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せとなった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が前記特定の表示態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチとは、表示状態が変化可能な可変表示部を複数有する可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せになった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記可変表示装置の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、前記特定の表示態様の組合せが表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部による可変表示を行なう状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0053】
また、リーチ状態とは、可変表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の可変表示領域の表示結果の少なくとも一部が前記特定の表示態様となる条件を満たしている場合の表示状態をもいう。
【0054】
この実施の形態の場合には、変動態様(変動パターン)が異なる複数種類のリーチ表示(リーチ1〜リーチ5)が選択的に表示される。
【0055】
また、可変表示器10の可変表示中に打玉が通過ゲート11を通過した場合にはその始動通過が記憶され、可変表示器10が停止して再可変表示可能な状態になってから前記始動通過記憶を「1」減算して可変表示器10が可変表示制御される。この始動通過記憶の上限はたとえば「4」に定められており、現時点での始動通過記憶数が始動通過記憶表示器(図示せず)により表示される。
【0056】
次に、パチンコ遊技機1の背面の構造について説明する。図2は、カードユニットが隣接されたパチンコ遊技機の一部内部構造を示す全体背面図である。
【0057】
パチンコ遊技機1の遊技盤6の裏面側には、機構板36が設けられている。この機構板36の上部には玉タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊技機設置島に設置された状態でその上方からパチンコ玉が玉タンク38に供給される。玉タンク38内のパチンコ玉は、誘導樋39を通って玉払出装置に供給される。
【0058】
機構板36には、中継基板30を介して画像表示領域9の表示制御を行なう可変表示制御ユニット29、基板ケース32に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板31、可変表示制御ユニット29と遊技制御基板31との間の信号を中継するための中継基板33、およびパチンコ玉の払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球基板37が設置されている。さらに、機構板36には、モータの回転力を利用して打玉を遊技領域7に発射する打球発射装置34と、スピーカ27および遊技効果ランプ・LED28a,28b,28c(図1参照)に信号を送るためのランプ制御基板35が設けられている。
【0059】
図3は、パチンコ遊技機1の遊技盤6を背面から見た背面図である。遊技盤6の裏面には、図3に示すように、各入賞口および入賞球装置に入賞した入賞玉を所定の入賞経路に沿って導く入賞玉集合カバー40が設けられている。入賞玉集合カバー40により導かれた入賞玉は入賞玉を1個宛処理する入賞玉処理装置(図示せず)に供給される。入賞玉処理装置には入賞球検出スイッチ99(図4参照)が設けられており、入賞球検出スイッチ99の検出信号は遊技制御基板31に送られる。
【0060】
図4は、遊技制御基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。図4には、制御基板として、遊技制御基板(主基板ともいう)31、賞球基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発射制御基板91および表示制御基板80が示されている。
【0061】
賞球基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発射制御基板91および表示制御基板80には、マイクロコンピュータ等が搭載されており、たとえば、CPUやI/Oポートが設けられている。
【0062】
賞球基板37には、玉払出装置97、および、カードユニット50が接続される。ランプ制御基板35には、遊技効果LED28a、賞球ランプ51、玉切れランプ52、および遊技効果ランプ28b,28cが接続される。発射制御基板91には、操作ノブ(打球操作ハンドル)5と打球ハンマー(図示省略)を駆動する駆動モータ94とが接続される。駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。表示制御基板80には可変表示装置8(図示省略)が接続される。音声制御基板70にはスピーカ27が接続される。
【0063】
遊技制御基板31には、遊技制御プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御用マイクロコンピュータ)53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59と、ランプ・LED回路60と、情報出力回路64と、初期リセット回路65と、アドレスデコード回路67とが設けられている。
【0064】
基本回路53は、遊技制御用のマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、制御用のプログラムに従って制御動作を行なうCPU56、I/Oポート57を含む。基本回路53は、定期的(たとえば2msec毎)にリセットされてROM54に記憶されている遊技制御プログラムを先頭から繰返し実行する。
【0065】
初期リセット回路65は、電源投入時に基本回路53をリセットする回路である。基本回路53は、初期リセット回路65から送られてきた初期リセットパルスに応答してパチンコ遊技機1を初期化する。アドレスデコード回路67は、基本回路53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート57のうちのいずれかのポートを選択するための信号を出力する回路である。
【0066】
スイッチ回路58は、各種スイッチからの信号を基本回路53に与える回路である。スイッチ回路58には、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、および、入賞球検出スイッチ99が接続される。
【0067】
情報出力回路64は、基本回路53から与えられるデータに従って、確率変動が生じて確率変動状態となっていることを示す確変情報、大当りが発生し特定遊技状態となっていることを示す大当り情報、および、始動入賞のうち可変表示部9の可変表示に有効に使用される始動入賞の発生を示す始動入賞情報をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する回路である。
【0068】
ソレノイド回路59は、始動用電動役物15の可動片を動作させるソレノイド16および可変入賞球装置19の開閉板20を開閉するソレノイド21を基本回路53からの指令に従って駆動する回路である。
【0069】
ランプ・LED回路60は、可変表示器(普通図柄用可変表示器)10、装飾ランプ25、および始動記憶表示器18の点灯および滅灯を制御する回路である。
【0070】
遊技制御基板31から賞球基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、および表示制御基板80には、指令情報の一例となるコマンドが送信される。
【0071】
遊技制御基板31から賞球基板37に伝送されるコマンドには、賞球の払出制御に関する指令情報としてのコマンドと、貸玉の払出制御に関する指令情報としてのコマンド(たとえば、玉貸し禁止コマンド、玉貸し禁止解除コマンド等)とが含まれる。
【0072】
また、遊技制御基板31から表示制御基板80に伝送されるコマンドは表示制御コマンドであり、その表示制御コマンドのうち特別図柄に関するコマンドには、可変表示装置8の可変表示部9の変動を開始させるとともに、変動時間を含む可変表示パターン(以下、変動パターンという)を指令する変動パターンコマンド、確定図柄(予定停止図柄)を指定する確定図柄指定コマンド、変動の終了を指定する図柄確定コマンド等がある。
【0073】
このような表示制御コマンドはそれぞれ1バイトデータからなるMODEデータとEXTデータとの2組の2バイトデータから構成されている。MODEデータはコマンド種別等を示すデータであり、EXTデータはMODEデータにより示されたコマンド種別のうちの特定の表示制御内容を具体的に指定するデータである。
【0074】
遊技制御基板31から表示制御基板80には、特別図柄の変動開始時において、変動パターンコマンドと確定図柄指定コマンドとが順次伝送され、特別図柄の変動停止時(図柄確定時)に図柄確定コマンドが伝送される。
【0075】
このように出力された変動パターンコマンドが表示制御基板80側で取込まれると、変動パターンコマンドの内容に応じて表示制御基板80側で予め記憶された制御データに基づいて、後述する表示制御用CPU101によって特別図柄の変動開始時から変動停止前までの可変表示制御が実行される。そして、このような変動開始時に出力される確定図柄指定コマンドに基づいて各図柄の停止図柄が指定され、表示制御基板80側において、その指定された図柄で各図柄を停止させる制御が行なわれる。その後、表示制御コマンドとしては、図柄確定コマンドのデータのみが出力される。この図柄確定コマンドが出力されれば、前述した変動パターンコマンドに応答して可変表示が行なわれているすべての特別図柄の変動を停止させる制御が後述する表示制御用CPU101によって実行される。これにより、特別図柄の停止表示結果が導出表示される。
【0076】
特別図柄の可変表示に際して遊技制御基板31側から表示制御基板80側に与えられる表示制御コマンドデータが出力されるタイミングは、この変動開始コマンドの出力時期および変動停止コマンドの出力時期の2種類のタイミングのみである。したがって、遊技制御基板31では、特別図柄の可変表示開始時期と終了時期とに表示制御コマンドデータを表示制御基板80に送るだけですむので、に表示制御コマンドデータの送信に関する遊技制御基板31側の処理負担を軽減することができる。
【0077】
基本回路53は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき、所定のランプ制御コマンドをランプ制御基板35へ出力する。ランプ制御基板35では、ランプ制御コマンドに基づく上記電気的装飾部品の点灯制御が行なわれる。
【0078】
基本回路53は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき、所定の音声制御コマンドを音声制御基板70へ出力する。音声制御基板70では、音声制御コマンドに基づいて所定の効果音をスピーカ27から出力させる制御が行なわれる。
【0079】
基本回路53は、入賞球検出スイッチ99の検出信号と始動口スイッチ17の検出信号、Vカウントスイッチ22の検出信号、カウントスイッチ23の検出信号に基づいて、所定個数の景品玉を払出すための賞球信号を賞球基板37に出力する。賞球基板37では、その出力されてきた賞球信号に基づいて玉払出装置を制御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行なう。
【0080】
具体的には、可変入賞球装置19の大入賞口に入賞した入賞玉については1個の入賞玉につきたとえば15個の景品玉が払出され、始動入賞口14に入賞した入賞玉については1個の入賞玉につきたとえば6個の景品玉が払出され、その他の入賞口24に入賞した入賞玉については入賞玉1個につきたとえば10個の景品玉が払出されるように制御される。
【0081】
このような3種類の個数の景品玉を払出制御するべく、遊技制御基板31は次のように制御動作を行なう。始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信号が入力されると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球検出スイッチ99からの検出信号が入力されれば、その入力以前に始動口スイッチ17からの検出信号があったかどうかを払出個数決定用データを参照することによって判断し、あった場合には遊技制御基板31は賞球基板37に対し「6」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ99からの検出信号があった場合に、それ以前にVカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信号があった場合には、遊技制御基板31は「15」の賞球個数の賞球指令信号を賞球基板37に出力する。さらに、入賞球検出スイッチ99からの検出信号があった場合において、それ以前に始動口スイッチ17,Vスイッチ22,カウントスイッチ23のいずれからも検出信号が入力されていなかった場合には、遊技制御基板31は「10」の賞球個数を払出し指令するための賞球指令信号を賞球基板37に出力する。
【0082】
遊技制御基板31から賞球基板37に送られた賞球個数信号は、賞球基板37に設けられた払出制御用マイクロコンピュータ(図示省略)により受信される。払出制御用マイクロコンピュータは、玉払出装置97を駆動して賞球個数信号により特定される個数の賞球を払出す制御を行なう。
【0083】
図5は、表示制御基板80内の回路構成を、画像表示を実現するCRT82とともに示すブロック図である。RAM101aを内蔵する表示制御用CPU101は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作し、遊技制御基板31から入力バッファ回路105における入力バッファ105aを介してINT信号(ストローブ信号、割込信号ともいう)が入力されると表示制御用CPU101が割込動作状態となって表示制御用のコマンドデータを取込む。そして、取込んだ表示制御コマンドデータに従って、CRT82に表示される画像の表示制御を行なう。
【0084】
具体的には、表示制御コマンドデータに応じた指令をVDP103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読出す。そして、VDP103は、入力したデータに従ってCRT82に表示するための画像データを生成し、その画像データをVRAM87に格納する。そして、VRAM87内の画像データは、R(赤),G(緑),B(青)信号(RGB信号)に変換され、D/A変換回路104でアナログ信号に変換されてCRT82に出力される。
【0085】
なお、図5には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86、および表示制御コマンドデータを入力する入力バッファ回路105も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、たとえば、CRT82に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0086】
表示制御用CPU101は、後述する表示制御コマンドデータを記憶しておくためのRAM101aを内蔵しており、遊技制御基板31から表示制御コマンドを受信すると、それに応じて、特別図柄のスクロール表示等の可変表示をする制御を行なう。具体的に、制御データROM102に特別図柄の変動パターン等の表示制御用のデータが格納されており、受信した表示制御用マンドデータに対応する表示制御用データを選択的に読出し、そのデータに基づいて、表示制御コマンドデータに応じた表示パターンでの画像表示を行なうための指令をVDP103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読出す。そして、VDP103は、入力したデータに従ってLCD表示器82に表示するための画像データを生成し、その画像データをVRAM87に格納する。そして、VRAM87内の画像データは、R(赤),G(緑),B(青)信号(RGB信号)に変換され、D/A変換回路104でアナログ信号に変換されてLCD表示器82に出力される。
【0087】
また、遊技制御基板31側の表示制御を出力する部分は、遊技制御基板31の内部から外部への情報の出力が可能であるが遊技制御基板31の外部から内部への情報の入力が不可能である不可逆性出力手段としての出力バッファ回路63により構成されている。また、表示制御基板80側において表示制御コマンドが入力される入力バッファ回路105も同様に、遊技制御基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号の伝送を許容するが表示制御基板80側から遊技制御基板31側へ向かう信号の伝送を行なわない不可逆性を有する入力インタフェースである。従って、表示制御基板80側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はなく、表示制御コマンドの伝送経路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が遊技制御基板31側に伝わることはない。このため、遊技制御基板31と表示制御基板80との間の信号の一方向通信が担保され、表示制御コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板31に不正な信号(データ)を入力させて不正な制御動作を行なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。
【0088】
図6は、遊技制御基板31側の基本回路53が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを示す図である。図6には、C_RND1、C_RND_L、C_RND_C、C_RND_R、C_RND_RCH、およびC_RND_RACTの6種類のランダムカウンタが示されている。
【0089】
C_RND1は、始動入賞記憶がある場合にその始動入賞記憶に基づく特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否かを決定するために用いられるランダムカウンタである。このランダムカウンタは、タイマ割込毎(具体的には0.002秒毎)に1ずつ加算更新され、0から加算更新されてその上限である300まで加算更新された後再度0から加算更新される。このC_RND1の抽出値が0〜300のうちの予め定められた大当り判定値と一致した場合に、大当りを発生させることが事前に決定される。
【0090】
C_RND_L、C_RND_C、C_RND_Rは、可変表示部9に最終的に停止表示される予定停止図柄(確定図柄)の種類を決定するために用いられるランダムカウンタである。
【0091】
C_RND_Lは左図柄決定用であり、0から加算されてその上限である11まで加算されると再度0から加算される。C_RND_Lは、タイマ割込毎すなわち0.002秒毎に1ずつ加算される。このC_RND_Lがとりうる0〜11の値のそれぞれには1つの予定停止図柄が対応付けられており、このC_RND_Lの抽出値に対応する図柄が左予定停止図柄として決定される。なお、表示結果がはずれとなるリーチ状態を表示する場合には、このC_RND_Lによって左図柄と右図柄とが決定されることにより、リーチ図柄が定められる。
【0092】
C_RND_Cは、中図柄決定用のランダムカウンタであり、0から加算されてその上限である11まで加算されると再度0から加算される。C_RND_Cは、タイマ割込毎すなわち0.002秒毎、および、割込処理余り時間毎に1ずつ加算される。このC_RND_Cがとりうる0〜11の値のそれぞれには1つの予定停止図柄が対応付けられており、このC_RND_Cの抽出値に対応する図柄が中予定停止図柄として決定される。
【0093】
C_RND_Rは、右図柄決定用のランダムカウンタであり、0から加算されてその上限である11まで加算された後再度0から加算される。C_RND_Rは、前述のC_RND_Cの桁上げごとに1ずつ加算される。このC_RND_Rがとりうる0〜11の値のそれぞれには1つの予定停止図柄が対応付けられており、このC_RND_Rの抽出値に対応する図柄が右予定停止図柄として決定される。
【0094】
C_RND_RCHは、リーチ状態を発生させるか否かの判定を行なうためのリーチ判定用のランダムカウンタであり、0から加算されてその上限である12まで加算された後再度0から加算される。C_RND_RCHは、タイマ割込毎すなわち0.002秒毎、および、割込処理余り時間毎に1ずつ加算される。このC_RND_RCHの抽出値が0〜12のうちの予め定められたリーチ判定値と一致した場合に、リーチ状態を発生させることが決定される。
【0095】
C_RND_RACTは、リーチ状態の演出表示を行なう場合において、リーチ演出表示の種類を選択決定するためのリーチ選択用のランダムカウンタであり、0から加算されてその上限である119まで加算された後再度0から加算される。C_RND_RACTは、タイマ割込毎すなわち0.002秒毎、および、割込処理余り時間毎に1ずつ加算される。このC_RND_RACTがとりうる0〜119のそれぞれの値は、複数種類用意されたリーチ演出表示の種類(後述するリーチ1〜リーチ5)のうちのいずれかの種類に対応付けられており、このC_RND_RACTの抽出値に対応する種類のリーチ演出表示が行なわれる。
【0096】
次に、可変表示装置8の可変表示部9に表示される特別図柄の配列構成について説明する。左図柄、中図柄、および、右図柄の各特別図柄は、数字等の複数種類(この例では12種類)の図柄により構成されており、スクロール表示等の表示態様で可変表示される。各特別図柄は、複数の図柄が所定の順序で配列された図柄データとして、基本回路53のROM54に記憶されている。
【0097】
特別図柄の図柄データの具体的な構成は、次のとおりである。左,中,右図柄の各々においては、12種類の図柄のそれぞれに対応して、0,1,…,11の図柄ポジション番号が割り振られている。このような図柄ポジション番号は、前述したC_RND_L、C_RND_C、C_RND_Rの各々から抽出され得る0〜11のカウンタ値のそれぞれに対応している。
【0098】
前述したC_RND1の抽出値に基づいて大当たりが事前決定された場合には、前述したC_RND_Lの抽出値が図柄ポジション番号と一致する場所の図柄が左,中,右の各予定停止図柄として選択決定される。これにより、大当りが事前決定された場合には、左,中,右の各予定停止図柄が同じ図柄に揃う。一方、はずれが事前決定された場合には、C_RND_L、C_RND_C、C_RND_Rのそれぞれの抽出値がそれぞれに対応する図柄ポジション番号と一致する場所の図柄が左,中,右の各予定停止図柄として選択決定される。ただし、そのように選択決定された予定停止図柄がすべて一致してしまう場合には、左,中,右の各予定停止図柄が同じ図柄の種類に揃わないように中図柄が1図柄分ずらされることにより、強制的にはずれ図柄にする補正処理がなされる。また、C_RND_RCHの抽出値に基づいてリーチ状態を発生させることが決定された場合には、C_RND_Lの抽出値が図柄ポジション番号と一致する場所の図柄が左および右の各予定停止図柄として選択決定され、リーチ状態の表示に用いられる。また、たまたま左および右の予定停止図柄が一致しリーチ図柄になってしまう場合には、C_RND_Rの抽出値に「1」が加算され、リーチ図柄とならないように処理される。
【0099】
このような12種類の図柄のうちの6種類の図柄が確変大当り図柄として予め定められており、確変大当り図柄が大当り図柄として表示された場合には、確率変動状態が発生する。また、このような確変図柄によりリーチ状態が生じた場合を、確変リーチ状態という。
【0100】
図7は、始動入賞記憶がある場合にその始動入賞記憶に基づく特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否かを決定する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0101】
始動入賞があれば、C_RND1のカウント値が抽出される。C_RND1の抽出値は特別図柄判定用バンクに格納される。ここで、特別図柄判定用バンクは、始動入賞に応じて抽出されたC_RND1の抽出値のデータを一時的に格納するための記憶領域をいい、基本回路53のRAM55の作業領域に設けられている。始動入賞は最大4つまで記憶されるため、特別図柄判定用バンクは、バンク0〜バンク3の4つの記憶領域を有するシフトレジスタにより構成されている。特別図柄判定用バンクにおいては、始動入賞が検出された時点で、特別図柄判定用バンク0,1,2,3の順序で、始動入賞に対応するC_RND1の抽出値のデータが記憶されて行く。
【0102】
具体的に、始動入賞に応じたC_RND1の抽出値は、最大4つ記憶されるが、最も古いタイミングでの抽出値が特別図柄判定用バンク0に記憶され、始動入賞に応じて、バンク1,2,3の順に抽出値が記憶されて行く。特別図柄判定用バンク0〜3のうちのバンク0に記憶されている抽出値が、大当りを発生させるか否かの判定に用いられる。そして、バンク0の判定が済むと、バンク0の記憶データがクリアされるとともに、バンク1,2,3のそれぞれの記憶データが、1バンクずつバンク0に向けてシフトされる。そして、そのような大当りの判定とデータのシフトとが繰返し実行されることにより、始動入賞記憶に応じた大当りの判定が行なわれるのである。
【0103】
なお、始動入賞が検出されるのと同時にC_RND_Lのカウント値も抽出され、その抽出値は左図柄判定用バンクに格納される。左図柄判定用バンクについても特別図柄判定用バンクと同様に基本回路53のRAM55の作業領域に設けられており、左図柄判定用バンク0〜左図柄判定用バンク3の4つの記憶領域を有するシフトレジスタにより構成されている。そして、左図柄判定用バンクにおいては、始動入賞が検出された時点で、左図柄判定用バンク0,1,2,3の順序で、始動入賞に対応するC_RND_Lの抽出値のデータが記憶されて行く。
【0104】
次に、特別図柄判定用バンクに格納された抽出値を判定するための大当り判定値が設定される。ここで、高確率時(確率変動状態)でない通常時(通常遊技状態)においては、大当り判定値として「7」が設定される。一方、高確率時では、大当り判定値として「3」,「7」,「11」,「17」,「79」,「103」,「173」,「207」,「249」,「291」の10のデータが設定される。
【0105】
次に、設定された大当り判定値と抽出値とが比較され、通常時では、抽出値が「7」のときには大当りとすることが決定され、それ以外の時にははずれとすることが決定される。一方、高確率時では、抽出値が前述した10の大当り判定値のうちのいずれかのときには大当りとすることが決定され、それ以外の時にははずれとすることが決定される。このように、高確率時においては、通常時と比べて、大当りとなる確率が10倍となる。このため、確率変動状態が発生した場合には、遊技者の期待感を高め、興趣を向上させることができる。
【0106】
大当りとすることが決定された場合には、左図柄判定用バンクに格納されているC_RND_Lの値が参照され、ゾロ目で停止させる大当り図柄がその抽出値に基づいて決定される。一方、はずれとすることが決定された場合には、C_RND_C、C_RND_Rの値が抽出され、それらの抽出値と左図柄判定用バンクに格納されているC_RND_Lとに基づいて可変表示部9に最終的に停止させるはずれ図柄が決定される。ここで、この決定されたはずれ図柄が偶然ゾロ目の図柄であった場合には、C_RND_Cの抽出値に「1」が加算され、強制的にはずれ図柄とされる。
【0107】
次に、C_RND_RCHおよびC_RND_RACTの抽出値に基づいてリーチ表示に関する制御を行なう場合に用いられるリーチテーブルについて説明する。リーチテーブルは、確変時以外の通常時において用いられる通常時リーチテーブルと、確変時に用いられる確変時リーチテーブルとに分けられており、これらが選択的に使用される。これらリーチテーブルの各々は、C_RND_RCH用と、C_RND_RACT用とに分けられている。さらに、C_RND_RACT用のリーチテーブルは、ハズレ用のリーチテーブルと、当り用のリーチテーブルとに分けられている。
【0108】
図8は、リーチ状態に関する制御の設定内容を表形式で示す図である。図8においては、大当り(図中当り)の場合、−2コマハズレの場合、−1コマハズレの場合、+1コマハズレの場合、+2コマハズレの場合、および、大ハズレの場合のそれぞれについて、出現率、実行可能なリーチ種類、C_RND_RACTの抽出値により各リーチが選択される範囲、各リーチの実行が選択される場合の選択率(C_RND_RACTの値により選択される率)が示されている。ここで、−2〜+2コマハズレとは、はずれの表示結果の一種であり、リーチ図柄から中図柄の停止図柄が何コマずれてはずれとなったかを示すものである。この場合のコマ数は、図柄数であり、リーチ図柄と、中図柄との図柄差(前述した図柄の配列上での図柄ポジションの差)の1図柄を1コマとして表わされる。そして、リーチ図柄の予定指定図柄の図柄ポジション番号を基準値「0」とみなし、その基準値となる図柄ポジション番号から番号が小さくなる方向が「−」で表わされ、番号が大きくなる方向が「+」で表わされる。したがって、たとえば、+2コマハズレとは、中図柄の停止図柄がリーチ図柄から+2コマずれたはずれ状態をいう。また、大ハズレとは、中図柄の停止図柄がリーチ図柄から±2コマを超えてずれたはずれ状態をいう。
【0109】
図8を参照して、大当りの場合は、必ずリーチが出現する。大当りの場合には、リーチ1〜リーチ5のすべての種別のリーチが発生し得る。そして、リーチ5は、大当りの場合にのみ表示され得る全回転リーチである。ここで、全回転リーチとは、左,中,右図柄がすべて一致した状態でスクロールする表示が行なわれる特別なリーチ状態をいう。このリーチ5の場合は、全図柄が一致した状態でスクロールする図柄数が10〜14コマの5種類選択可能に設定されている。このようなリーチ5が表示されると、大当りが発生することを遊技者が事前に知ることができるので、可変表示中における遊技者の期待感を極めて向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、遊技者は、リーチ1が表示された場合にはハズレとなるおそれが高いと認識し、リーチ5が表示された場合に大当りが発生する可能性が高いと認識することができる等、表示されたリーチの種類に応じて、大当りの発生しやすさを把握することができる。
【0110】
大当りの場合におけるC_RND_RACTの抽出値と、選択されるリーチの種別との関係は次のとおりである。C_RND_RACTの抽出値が0〜5の場合は、リーチ1が選択される。すなわち、大当りの場合、リーチ1は、6/120の確率で選択される。C_RND_RACTの抽出値が6〜17の場合は、リーチ2が選択される。すなわち、大当りの場合、リーチ2は、12/120の確率で選択される。C_RND_RACTの抽出値が18〜35の場合は、リーチ3が選択される。すなわち、大当りの場合、リーチ3は、18/120の確率で選択される。C_RND_RACTの抽出値が36〜71の場合は、リーチ4が選択される。すなわち、大当りの場合、リーチ4は、36/120の確率で選択される。
【0111】
また、C_RND_RACTの抽出値が72〜81の場合は、10コマのリーチ5が選択される。C_RND_RACTの抽出値が82〜91の場合は、11コマのリーチ5が選択される。C_RND_RACTの抽出値が92〜101の場合は、12コマのリーチ5が選択される。すなわち、10コマ〜11コマのリーチ5の各々は、10/120の確率で選択される。C_RND_RACTの抽出値が102〜110の場合は、13コマのリーチ5が選択される。C_RND_RACTの抽出値が111〜119の場合は、14コマのリーチ5が選択される。すなわち、13コマおよび14コマのリーチ5の各々は、9/120の確率で選択される。
【0112】
次に、−2コマハズレの場合は、はずれのリーチ状態において1/12の出現率で出現する。この場合の出現確率は、特別図柄の図柄数(図柄の種類の数)が12図柄であるため、その12図柄のうちの1つの図柄が選択されるという意味で1/12となるのである。−2コマハズレの場合は、C_RND_RACTの抽出値に応じて、リーチ1およびリーチ2の種別のリーチが発生し得る。抽出値が0〜23の場合は、リーチ1が選択される。すなわち、−2コマハズレの場合、リーチ1は、24/120の確率で選択される。抽出値が24〜119の場合は、リーチ2が選択される。すなわち、−2コマハズレの場合、リーチ2は、96/120の確率で選択される。
【0113】
次に、−1コマハズレの場合は、はずれのリーチ状態において1/12の出現率で出現する。−1コマハズレの場合は、C_RND_RACTの抽出値に応じて、リーチ1〜リーチ3の種別のリーチが発生し得る。抽出値が0〜11の場合は、リーチ1が選択される。すなわち、−1コマハズレの場合、リーチ1は、12/120の確率で選択される。抽出値が12〜47の場合は、リーチ2が選択される。すなわち、−2コマハズレの場合、リーチ2は、36/120の確率で選択される。抽出値が48〜119の場合は、リーチ3が選択される。すなわち、−2コマハズレの場合、リーチ3は、72/120の確率で選択される。
【0114】
次に、+1コマハズレの場合は、不作為に+1コマハズレとなる場合と、大当り図柄からの補正処理により作為的に+1コマハズレとなる場合とがあるため、はずれのリーチ状態において2/12の出現率で出現する。+1コマハズレの場合は、C_RND_RACTの抽出値に応じて、リーチ1〜リーチ3の種別のリーチが発生し得る。+1コマハズレの場合は、−1コマハズレの場合と同様の選択率でリーチ1〜リーチ3がそれぞれ選択される。
【0115】
次に、+2コマハズレの場合は、はずれのリーチ状態において1/12の出現率で出現する。−2コマハズレの場合は、C_RND_RACTの抽出値に応じて、リーチ1およびリーチ2の種別のリーチが発生し得る。抽出値が0〜23の場合は、リーチ1が選択される。すなわち、+2コマハズレの場合は、−2コマハズレの場合と同様の選択率でリーチ1と、リーチ2とがそれぞれ選択される。
【0116】
次に、大ハズレの場合は、はずれのリーチ状態において7/12の出現率で出現する。大ハズレの場合は、C_RND_RACTの抽出値に応じて、リーチ1およびリーチ4の種別のリーチが発生し得る。抽出値が0〜95の場合は、リーチ1が選択される。すなわち、大ハズレの場合、リーチ1は、96/120の確率で選択される。抽出値が96〜119の場合は、リーチ4が選択される。すなわち、大ハズレの場合、リーチ4は、24/120の確率で選択される。
【0117】
次に、図8に示されたようなリーチ状態に関する制御の設定がなされた場合のリーチ1〜リーチ5についての個別の出現率を説明する。図9は、リーチ1〜リーチ5についての個別の出現率を表形式で示す図である。
【0118】
図9を参照して、大当りの場合、リーチ1〜リーチ4のそれぞれについての出現率は前述したとおりであり、リーチ5の出現率は10コマ〜14コマのすべての場合の出現率を加算して得られる48/120である。つまり、大当りの場合は、出現率がリーチ1<リーチ2<リーチ3<リーチ4<リーチ5のような関係にある。
【0119】
一方、ハズレの場合の各リーチの出現率は、−2コマハズレ〜+2コマハズレおよび大ハズレの各状態について出現率×選択率を演算し、各状態での演算結果を合計した値が各リーチの出現率となる。たとえば、リーチ3の場合は、−1コマハズレと+1コマハズレとにおいて生じることにより、「(1/12)×(72/120)+(2/12)×(72/120)=18/120」という出現率が得られる。具体的に、ハズレの場合、リーチ1の出現率が63/120、リーチ2の出現率が25/120、リーチ3の出現率が8/120、リーチ4の出現率が14/120、リーチ4の出現率が0となり、出現率の傾向が大当りの場合と逆で、出現率がリーチ1>リーチ2>リーチ3>リーチ4>リーチ5のような関係にある。
【0120】
以上に示したように、リーチ1〜リーチ5については、大当りの場合と、ハズレの場合とで出現率が異なっているため、大当りの場合に出現しやすいリーチ状態が表示された場合には、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0121】
次に、変動パターンコマンドデータをテーブル形式でROM54に記憶した変動パターンコマンドテーブルについて説明する。この変動パターンコマンドテーブルは、変動パターンコマンドデータを出力する場合に使用されるものであり、この変動パターンコマンドテーブルのデータが遊技の状況に応じて変動パターンコマンドの設定のために使用される。この変動パターンコマンドテーブルは、前述した変動時間短縮制御時に使用される短縮時テーブルと、変動時間短縮制御時以外の通常時に使用される通常時テーブルとに分けられており、これらのテーブルが、変動時間短縮制御が行なわれるか否かという遊技制御の状況に応じて選択的に使用される。
【0122】
図10は、変動パターンコマンドテーブルを表形式で示す図である。この図10においては、(a)に通常時テーブルが示され、(b)に短縮時テーブルが示されている。
【0123】
図10の(a)および(b)のそれぞれを参照して、1バイト目のデータの値「80H」により、変動パターンコマンドのデータであることが指定される。そして、2バイト目のデータの値により、変動パターンの動作内容が指定される。2バイト目のデータが「00H」〜「15H」のデータは、変動時間短縮制御時以外の通常時の変動パターンデータであり、(a)の通常時テーブルに記憶されている。一方、2バイト目のデータが「16H」〜「2BH」のデータは、変動時間短縮制御時の変動パターンデータであり、(b)の短縮時テーブルに記憶されている。
【0124】
変動パターンコマンドの2バイト目のデータにより指定される動作内容としては、特別図柄の変動時間(変動開始から全図柄停止までの時間)が指定される。たとえば、通常時テーブルの場合には、指定される変動パターンが9000ms〜44000msの範囲内での変動時間に設定されている。このように指定される変動時間は、変動時間自体の他、変動の種別(通常変動およびリーチ1〜リーチ5)、短縮の有無(通常変動,通常変動短縮、リーチ1,リーチ1短縮等)、および、当りハズレ状態の種別(当り時、外れ時、−2〜+2コマハズレ時、大ハズレ時、10コマ〜14コマ移行当り時)という各種の動作内容をも表わしている。これは、コマンドデータにより示す変動時間は、変動時間短縮制御時と、通常時との各々のうちでは同じ時間に重複設定されるものがないようにされており、さらに、表示制御基板80の側の制御データROM102において、変動時間短縮制御時と通常時とに分けて、変動パターンコマンドが指定する変動時間のそれぞれに1対1で対応する変動パターン(具体的には前述した動作内容)が記憶されており、その変動パターンコマンドが指定する変動時間に基づいて、変動パターンの動作内容が1対1で決まるからである。したがって、変動時間を指定するということは、前述したようなその他の動作内容をも指定していることになる。
【0125】
短縮時テーブルの場合には、通常時テーブルに記憶されたすべての変動パターンに対応する変動時間短縮制御についての変動パターンが記憶されている。この場合、変動時間短縮制御の変動パターンとして、通常時の各変動パターンの変動時間を一律に5000ms短縮した変動パターンが短縮時テーブルに記憶されている。したがって、通常時テーブルに記憶された変動パターンのデータ数と、短縮時テーブルに記憶された変動パターンのデータ数とが同じデータ数(この場合、22個)になっている。具体的には、たとえば、通常時テーブルにおいて変動時間が9000msである通常変動,ハズレ時の変動パターンに対応して、変動時間が40000msである通常変動短縮,ハズレ時の変動パターンが短縮時テーブルに記憶されている。また、通常時テーブルにおいて変動時間が10000msであるリーチ1,−2コマハズレ時の変動パターンに対応して、変動時間が50000msであるリーチ1短縮,−2コマハズレ時の変動パターンが短縮時テーブルに記憶されている。
【0126】
このように、通常時テーブルに記憶された変動パターンのデータ数と、短縮時テーブルに記憶された変動パターンのデータ数とが同じデータ数になっているため、短縮時テーブルの変動パターンを設定する場合に、通常時テーブルの変動パターンとの対応関係がとりやすいので、通常時テーブルの変動パターンに対応して短縮時テーブルの変動パターンを容易に設定することができる。
【0127】
また、短縮時テーブルにおける変動パターンのそれぞれが、対応する通常時テーブルにおける変動パターンにおける変動時間との時間差が同じにされており、通常時テーブルにおける変動パターンのそれぞれに対して、短縮時テーブルにおける変動パターンが一律に短くなっている。これにより、時間短縮表示の際の可変表示時間を確実に短縮することができる。
【0128】
次に、前述した通常時テーブルを用いて変動パターンコマンドを設定する場合と、前述した短縮時テーブルを用いて変動パターンコマンドを設定する場合とを比較して、これらのテーブルを用いた場合の平均変動時間を説明する。
【0129】
図11は、通常時テーブルが変動パターンコマンドの出力設定のために用いられた場合に選択される変動パターンにおける平均変動時間を説明するための説明図である。
【0130】
図11においては、大当りの場合に変動パターンとして選択されるリーチ1〜リーチ5(リーチ5の場合は10コマ〜14コマの各状態に分けられている)、はずれの場合に変動パターンとして選択されるリーチなし、はずれの場合に変動パターンとして選択されるリーチ1〜リーチ4(−2コマハズレ〜+2コマハズレおよび大ハズレの各状態に分けられている)のそれぞれについて、確率(大当り,ハズレの各状態が生じる確率)A、判定率(C_RND_RCHにより各状態が判定(選択)される確率、ただし、大当り時の場合は、リーチが生じる確率のみ)B、選択率(大当り,ハズレリーチなし、ハズレリーチありに分けて、各状態図8に示された出現率に図8に示された選択率を乗算したもの、ただし、大当りの場合は出現率を「1」として計算し、また、リーチなしの場合は120/120に固定)C、変動時間D、A×B×C×Dの値、および、平均変動時間(1回の変動表示に要する平均時間、秒/回)が示されている。ここで、平均変動時間は、A×B×C×Dの値をすべての状態について合計することにより求められる値であり、1回の変動時間の期待値とも言える。
【0131】
図10に示された通常時テーブルが変動パターンコマンドの設定に用いられた場合には、変動パターンコマンドに応じて行なわれる変動時間についての平均変動時間が9.93(秒/回)となる。
【0132】
図12は、短縮時テーブルが変動パターンコマンドの出力設定のために用いられた場合に選択される変動パターンにおける平均変動時間を説明するための説明図である。図12に示された項目は、前述した図11の場合と同様である。図10に示された短縮時テーブルが変動パターンコマンドの設定に用いられた場合には、変動パターンコマンドに応じて行なわれる変動時間についての平均変動時間が4.93(秒/回)となる。このように、短縮時テーブルにより設定される変動パターンコマンドによる平変動時間(4.93秒/回)が、通常時テーブルにより設定される変動パターンコマンドによる平変動時間が(9.93秒/回)よりも5.00(秒/回)短縮されている。これは、前述した図10に示された短縮時テーブルにおける各変動パターンの変動時間が、対応する通常時テーブルにおける各変動パターンの変動時間よりも一律に5000ms(すなわち、5.00(秒/回))短縮されたものであることと理論的に一致している。
【0133】
以上に示したように、短縮時テーブルにおいては、変動パターンコマンドの出力設定のために用いられた場合に選択される変動パターンにおける平均変動時間が通常時テーブルの場合の平均変動時間よりも短く設定されている。
【0134】
次に、基本回路53により実行される制御処理の一部を説明する。基本回路53においては、遊技制御メイン処理の実行に伴って各種の制御用のサブルーチン処理を実行することにより、前述したような各種の制御を行なう。ここでは、制御用のサブルーチン処理のうち、特別図柄の可変表示の制御用の処理として、特別図柄判定処理と、変動短縮設定処理と、コマンド設定処理とを説明する。
【0135】
図13は、特別図柄判定処理の処理内容を示すフローチャートである。特別図柄判定処理においては、まず、ステップSA(以下、単にSAという)1により、パチンコ遊技機1が確率変動状態に制御されている最中であるか否かが判断される。具体的には、確変大当り図柄が予定停止図柄として決定されて停止表示され、確率変動状態に制御された場合にセットされる確率変動フラグがセットされているか否かが判断される。
【0136】
SA1により確率変動状態に制御されていると判断された場合には、SA2に進み、高確率時すなわち確変変動状態にある場合の大当り判定値データを大当り判定用のデータとしてセットする処理が行なわれる。確変状態にある場合の大当り判定値データとは、具体的には、「3」,「7」,「11」,「17」,「79」,「103」,「173」,「207」,「249」,「291」の10のデータである。
【0137】
一方、SA1により確率変動状態に制御されていないと判断された場合には、SA3に進み、低確率時すなわち高確率状態以外の通常時の大当り判定値データを大当り判定用データとしてセットする処理が行なわれる。通常時の大当り判定値データとは、具体的には「7」である。
【0138】
SA2またはSA3の後、SA4に進み、特別図柄判定用バンク0に記憶されたC_RND1(大当り判定用)の抽出値が、SA2またはSA3でセットした大当り判定値データと一致するか否かが判断される。SA4において、高確率時の大当り判定値データにより判定がなされる場合には、複数の大当り判定値のうちの選択された1つの大当り判定値データを用いて1回の判定が行なわれる。高確率時の大当り判定値データを構成する複数の大当り判定値のそれぞれは、判定に用いられる順序が予め定められており、最初の順番の大当り判定値(たとえば「3」)から順にSA4での判断に用いられる。SA4での判断に用いられる大当り判定値が、後述するSA8の処理により順次更新されて行くことにより、高確率時大当り判定値データのすべてについての判定が行なわれる。
【0139】
SA4により特別図柄判定用バンク0のC_RND1の記憶データが大当り判定値に一致すると判断された場合は、大当りを発生させることを事前決定する場合であり、後述するSA5に進む。一方、SA4により特別図柄判定用バンク0のC_RND1の記憶データが大当り判定値に一致しないと判断された場合は、SA8に進み、次の順序の大当り判定値のデータをSA4での判定に用いられる大当り判定値として設定する処理がなされる。ここで、低確率時の大当り判定値データおよび高確率時の大当り判定値データのそれぞれは、大当り判定値の他に判定終了コードと呼ばれるデータを含んでいる。低確率時の大当り判定値データがSA4での判定のために設定されている場合には、SA8において、常に判定終了コードが設定される。一方、高確率時の大当り判定値データがSA4での判定のために設定されている場合にSA4で最後の順序の大当り判定値を用いた判定がなされた後には、SA8において、判定終了コードが設定される。
【0140】
SA8の後、SA9に進み、SA8で設定された大当り判定値のデータが判定終了コードであるか否かの判断がなされる。ここで判定終了コードではないと判断された場合には、SA8により設定された次の大当り判定値を用いて大当りの判定を行なうため、SA4に戻る。これにより、高確率時の場合には、複数の大当り判定値による大当りの判定が繰返し行なわれる。一方、判定終了コードであると判断された場合された場合は、後述するSA10に進む。
【0141】
SA4により特別図柄判定用バンク0のC_RND1の記憶データが大当り判定値と一致すると判断されてSA6に進んだ場合は、大当りを発生させるために、大当りフラグを設定する処理がなされる。この大当りフラグが設定された場合には、パチンコ遊技機1において大当りが発生し、大当り制御が行なわれる。
【0142】
次に、SA6に進み、リミッタが作動中であるか否かの判断がなされる。SA6によりリミッタが作動中ではないと判断された場合は、後述するSA11に進む。一方、SA6によりリミッタが作動中であると判断された場合は、SA7に進み、リミッタフラグを設定する処理がなされ、その後、SA11に進む。ここで、リミッタフラグとは、リミッタ作動中である旨を示すためのフラグである。
【0143】
SA11に進んだ場合は、リーチフラグを設定する処理がなされる。ここで、リーチフラグとは、リーチ状態が表示される場合に設定されるフラグをいう。このリーチフラグが設定されると、最終的な表示結果が導出表示される前には、リーチ状態が表示される。SA11の後、SA12に進み、バンクシフト処理が実行される。このバンクシフト処理においては、特別図柄判定用バンク1〜特別図柄判定用バンク3に記憶されているC_RND1のデータを、それぞれ、特別図柄判定用バンク0〜特別図柄判定用バンク2に1エリアずつシフトさせるとともに、特別図柄判定用バンク3に記憶されていたC_RND1のデータをクリアする処理が行なわれる。これにより、次のC_RND1の記憶データを用いた大当り判定の実行が可能な状態にされるとともに、次の始動入賞に応じたC_RND1の抽出値を記憶可能な状態となる。このバンクシフト処理が行なわれると、左図柄判定用バンクも同様のバンクシフトが行なわれる。SA12の後、この特別図柄判定処理が終了する。
【0144】
また、前述したSA9により判定終了コードであると判断されてSA10に進んだ場合には、大当り判定値を用いた大当りの判定が終了し、はずれにすることが決定された場合であり、C_RND_RCHの抽出値がリーチ判定値と一致するか否かの判断がなされる。すなわち、SA10では、はずれの表示結果を導出表示する前にリーチ状態を表示するか否かが決定されるのである。
【0145】
SA10によりリーチ判定値と一致すると判断された場合は、リーチ表示を実行させるために、前述したSA11に進む。これにより、リーチを表示するためのリーチフラグを設定する処理が行なわれ、はずれとなるリーチが表示される。一方、SA10によりリーチ判定値と一致しないと判断された場合は、リーチ表示をしないため、SA11を経ずに前述したSA12に進む。これにより、リーチ表示を行なうための設定がなされず、SA12の後、この特別図柄判定処理が終了する。
【0146】
図14は、変動短縮設定処理の処理内容を示すフローチャートである。変動短縮設定処理においては、まず、ステップSB(以下、単にSBという)1により、特別図柄の変動開始時であるか否かの判断がなされる。SB1により変動開始時ではないと判断された場合は、この変動短縮設定処理が終了する。一方、SB1により変動開始時であると判断された場合は、SB2に進む。
【0147】
SB2においては、パチンコ遊技機1が確率変動状態に制御されている最中であるか否かが判断される。具体的には、前述したSA1の場合と同様の判断処理が行なわれる。SB2により確率変動中状態に制御されていると判断された場合には後述するSB4に進む。一方、SB2により確率変動中状態に制御されていないと判断された場合には、SB3に進み、始動入賞記憶数が4個であるか否かの判断がなされる。SB3により始動入賞記憶数が4個ではないと判断された場合は、この変動短縮設定処理が終了する。一方、SB3により始動入賞記憶数が4個であると判断された場合は、後述するSB5に進む。
【0148】
また、前述したSB2により確率変動中状態に制御されていると判断されてSB4に進んだ場合は、始動入賞記憶数が2個以上であるか否かの判断がなされる。SB4により始動入賞記憶数が2個以上はないと判断された場合は、この変動短縮設定処理が終了する。一方、SB4により始動入賞記憶数が2個以上であると判断された場合は、SB5に進む。
【0149】
SB5では、前述したSB1により変動変動開始時と判断された変動表示の実行に用いられる始動入賞の入賞時点で存在していた始動入賞記憶数が1個以上であるか否かの判断がなされる。SB5により始動入賞記憶数が1個以上ではなかったと判断された場合は、この変動短縮設定処理が終了する。一方、SB5により始動入賞記憶数が1個以上であったと判断された場合は、SB6に進み、変動短縮フラグをセットする処理がなされる。ここで、変動短縮フラグとは、変動時間短縮制御の実行条件が成立している場合に設定されるフラグであり、この変動短縮フラグが設定されている場合に、後述するように変動時間短縮制御が実行される。SB6の後、この変動時間短縮制御が実行される。
【0150】
以上に示した変動短縮設定処理によれば、変動表示が開始された場合に、確率変動状態でない場合は4個以上、確率変動状態である場合は2個以上の始動入賞記憶があり、かつ、その変動表示の実行のきっかけとなる始動入賞記憶が行なわれた時点で1以上の始動入賞記憶があったという条件が成立した場合に、変動時間短縮制御が実行されるのである。
【0151】
なお、この場合では、以上のような条件が成立したことを実行条件として変動時間短縮制御が実行されるようにしたが、変動時間短縮制御は、以上のような条件に限られるものではなくその他の実行条件を採用してもよい。
【0152】
図15は、コマンド設定処理の処理内容を示すフローチャートである。コマンド設定処理においては、まず、ステップSC(以下、単にSCという)1により、前述した変動短縮フラグが設定(ON)されているか否かの判断がなされる。
【0153】
SC1により変動短縮フラグが設定されていないと判断された場合は、SC2に進み、図10の(a)に示した通常時テーブルを変動パターンコマンドの出力のために使用する設定を行なう処理がなされた後、後述するSC4に進む。一方、SC1により変動短縮フラグが設定されていると判断された場合は、SC2に進み、図10の(b)に示した短縮時テーブルを変動パターンコマンドの出力のために使用する設定を行なう処理がなされた後、後述するSC4に進む。このように、まず先に、変動時間短縮制御を行なうか否かに応じて、変動パターンコマンドの出力のためのテーブルが設定される。
【0154】
SC4に進んだ場合は、前述した大当りフラグが設定(ON)されているか否かの判断がなされる。SC4により大当りフラグが設定されていないと判断された場合は、はずれの場合の変動パターンのコマンドを設定する場合であり、後述するSC6に進む。一方、SC4により大当りフラグが設定されていると判断された場合は、大当りの場合の変動パターンのコマンドを設定する場合であり、SC5に進み、次のような処理が行なわれる。すなわち、図8に示した大当り用のC_RND_RACTとリーチの種類との相関関係データを用い、C_RND_RACTの抽出値に対応したリーチの種類を選択する。そして、前述したSC2またはSC3により現在の状況に応じて設定された通常時テーブルまたは短縮時テーブルを参照して、C_RND_RACTにより選択したリーチの種類に対応するコマンドデータを選択して読出し、そのコマンドデータを表示制御コマンドデータとして出力する変動パターンコマンドとして設定する。以上の処理により、SC5では、大当り用の前記相関関係データを用い、C_RND_RACTの値に応じて、変動パターンコマンドが設定される。その後、このコマンド設定処理が終了する。
【0155】
また、前述したSC4により大当りフラグが設定されていないと判断されてSC6に進んだ場合は、前述したリーチフラグが設定されているか否かの判断がなされる。SC6によりリーチフラグが設定されていないと判断された場合は、リーチ状態を発生させない場合であり、後述するSC8に進む。一方、SC6によりリーチフラグが設定されていると判断された場合は、リーチ状態(はずれのリーチ)を発生させる場合であり、SC7に進み、次のような処理が行なわれる。すなわち、C_RND_Lの抽出値に基づく左図柄の予定停止図柄と、C_RND_Cの抽出値に基づく中図柄の予定停止図柄との図柄差により求められるハズレコマ数により、図8に示したC_RND_RACTとリーチの種類との関係を示す相関関係データ(−2コマハズレ〜+2コマハズレ、大ハズレのいずれか)を選択し、その選択した相関関係データを用いて、C_RND_RACTの抽出値に対応したリーチの種類を選択する。そして、前述したSC2またはSC3により現在の状況に応じて設定された通常時テーブルまたは短縮時テーブルを参照して、C_RND_RACTにより選択したリーチの種類に対応するコマンドデータを選択して読出し、そのコマンドデータを表示制御コマンドデータとして出力する変動パターンコマンドとして設定する。以上の処理により、SC7では、ハズレ時の図柄差に対応する前記相関関係データを用い、C_RND_RACTの値に応じて、変動パターンコマンドが設定される。その後、このコマンド設定処理が終了する。
【0156】
また、前述したSC6によりリーチフラグが設定されていないと判断されてSC8に進んだ場合は、リーチ状態を生じさせずに表示結果が導出される通常変動が行なわれる場合であり、前述したSC2またはSC3により現在の状況に応じて設定された通常時テーブルまたは短縮時テーブルを参照して、通常変動に該当するコマンドデータを選択して読出し、そのコマンドデータを表示制御コマンドデータとして出力する変動パターンコマンドとして設定する。その後、このコマンド設定処理が終了する。
【0157】
このようなコマンド設定処理によれば、変動時間短縮制御が行なわれる場合には、変動パターンコマンドが、変動パターンの平均可変表示時間が短く設定された方のデータテーブルである短縮時テーブルに基づいて選択される。このため、変動時間短縮制御を行なう場合に、変動時間が短縮された表示が実際に行なわれることを確実に担保することができる。また、遊技機の可変表示に関する制御動作の検査時において、変動コマンドデータの選択が、平均可変表示時間が短く設定された方の短縮時テーブルに基づいて選択されたことを基本回路53側で確認することにより、時間短縮表示が実際に行なわれていることを確認することができる。
【0158】
次に、前述したような変動パターンコマンドにより変動時間短縮制御を実行する場合における変動時間の短縮対象期間について具体的に説明する。図16は、変動時間短縮制御を実行する場合における変動時間の短縮対象期間の具体例を示すタイミングチャートである。
【0159】
図16において、(a)には、通常変動(リーチなしのハズレ時の変動)における通常時(変動時間短縮制御時以外の時)の場合の変動表示制御タイミングが示されている。また、(b)には、通常変動における短縮時(変動時間短縮制御時)の場合の変動表示制御タイミングが示されている。また、(c)には、大ハズレとなるリーチ1における通常時(変動時間短縮制御時以外の時)の場合の変動表示制御タイミングが示されている。また、(d)には、大ハズレとなるリーチ1における短縮時(変動時間短縮制御時)の場合の変動表示制御タイミングが示されている。
【0160】
図16の(a),(b)を参照して、通常変動の場合は、左,右,中図柄が一斉に変動表示を開始した後、所定期間にわたり全図柄が加速表示Aをし、その後、全図柄同時に一定速表示Bをする。そして、左図柄、右図柄、中図柄の順に順次、減速表示Cに移行し、その後、左図柄、右図柄、中図柄の順に停止表示される。加速表示Aの開始タイミングから最後の中図柄の減速表示Cの停止タイミングまでの間が、通常時の場合は9秒に設定されており、短縮時の場合は4秒に設定されている。その場合、短縮時における一定速表示Bの期間が通常時と比べて、各図柄とも一律に短くされている。
【0161】
次に、図16の(c),(d)を参照して、大ハズレとなるリーチ1の場合は、左,右,中図柄が一斉に変動表示を開始した後、所定期間にわたり全図柄が加速表示Aをし、その後、全図柄同時に一定速表示Bをする。そして、その後、左図柄、右図柄の順に順次、減速表示Cに移行し、順次停止する。そして、左図柄および右図柄が停止した後、中図柄については、一定速表示Bからリーチ演出表示Dに移行する。そのリーチ演出表示Dが終了すると、中図柄については、減速表示Cに移行し、その後、停止する。加速表示Aの開始タイミングから最後の中図柄の減速表示Cの停止タイミングまでの間が、通常時の場合は13秒に設定されており、短縮時の場合は8秒に設定されている。この場合、短縮時における一定速表示Bの期間が通常時と比べて、各図柄一律に短くされている。
【0162】
このように、短縮時の場合に、変動表示上の変化が少ない一定速表示Bの期間の長さが、対応する通常時の場合よりも短縮されることにより、表示において遊技者に不自然な感じを与えないようにすることができる。
【0163】
なお、本実施の形態においては、図16に示されるように、短縮時の場合に一定速表示Bの期間の長さを短縮する例を示したが、これに限らず、図柄が上下に揺れた状態で仮停止している揺れ変動動作等のその他の期間において変動時間を短縮するようにしてもよい。
【0164】
また、本実施の形態においては、確率変動状態の場合に、1回の変動表示を構成する複数の表示パターン部分(表示パターン要素)のうち、1つのパターンの表示時間のみを通常状態の場合よりも長くする例を示した。しかし、これに限らず、1回の変動表示を構成する複数の表示パターン部分のうち、複数の表示パターン部分の表示時間を通常状態の場合よりも長くするようにしてもよい。つまり、少なくとも1種類の表示パターン部分の表示時間を通常状態の場合よりも短くするようにすればよい。
【0165】
第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。この第2実施形態においては、短縮時テーブルに記憶された変動パターン(変動パターンコマンド)のデータ数を、通常時テーブルに記憶された変動パターン(変動パターンコマンド)のデータ数よりも少なくした例を説明する。この第2実施形態においては、主に、前述した第1実施形態との相違点を説明する。
【0166】
まず、第2実施形態によるリーチ状態に関する制御の設定内容について説明する。第2実施形態の場合は、前述した図8に示されるようなリーチ状態に関する制御の設定内容が、通常時と短縮時とで異なる。第2実施形態による通常時におけるリーチ状態に関する制御の設定内容については、前述した図8の場合と同様である。したがって、ここでは、重複した説明を繰り返さない。
【0167】
図17は、第2実施形態による短縮時におけるリーチ状態に関する制御の設定内容を表形式で示す図である。この図17においては、短縮時について、前述した図8と同様の項目の設定内容が示されている。
【0168】
図17の設定内容が、図8に示されたものと異なるのは、次の点である。−2コマハズレおよび+2コマハズレの各々においてリーチ2が選択されない。−1コマハズレおよび+1コマハズレの各々においてリーチ1が選択されない。このように、短縮時の場合には、選択される変動パターンの種類数が通常時の場合よりも少なくされている。
【0169】
また、変動パターンの種類数が通常時の場合よりも少なくされていること等を理由に、ハズレ時においてC_RND_RACTの抽出値により各リーチが選択される範囲が異なっている。
【0170】
次に、図17において図8に示される通常時の場合と設定値が異なっている部分を説明する。−2コマハズレの場合は、リーチ1のみが発生し得る。したがって、−2コマハズレのリーチ1は、120/120の確率で選択される。次に、−1コマハズレの場合は、C_RND_RACTの抽出値に応じて、リーチ2またはリーチ3の種別のリーチが発生し得る。抽出値が0〜47の場合は、リーチ2が選択される。すなわち、−1コマハズレの場合、リーチ2は、48/120の確率で選択される。抽出値が48〜119の場合は、リーチ3が選択される。すなわち、−1コマハズレの場合、リーチ3は、72/120の確率で選択される。
【0171】
次に、+1コマハズレの場合は、C_RND_RACTの抽出値に応じて、リーチ2またはリーチ3の種別のリーチが発生し得る。+1コマハズレの場合は、−1コマハズレの場合と同様の選択率でリーチ2,リーチ3がそれぞれ選択される。次に、+2コマハズレの場合は、リーチ1のみが発生し得る。したがって、+2コマハズレのリーチ1は、前述した−2コマハズレの場合と同様の選択率でリーチ1が選択される。
【0172】
次に、大ハズレの場合は、C_RND_RACTの抽出値が0〜83の場合は、リーチ1が選択される。すなわち、大ハズレの場合、リーチ1は、84/120の確率で選択される。抽出値が84〜119の場合は、リーチ4が選択される。すなわち、大ハズレの場合、リーチ4は、36/120の確率で選択される。
【0173】
次に、第2実施形態によるリーチ状態に関する制御の設定がなされた場合のリーチ1〜リーチ5についての個別の出現率を説明する。
【0174】
まず、通常時の場合は、前述したリーチ状態に関する制御の設定内容が第1実施形態の場合と同様なので、リーチ1〜リーチ5についての個別の出現率は前述した図9と同様となる。
【0175】
次に、図17に示されるような短縮時におけるリーチ状態に関する制御の設定がなされた場合のリーチ1〜リーチ5についての個別の出現率を説明する。図18は、第2実施形態による短縮時におけるリーチ1〜リーチ5についての個別の出現率を表形式で示す図である。
【0176】
図18の出現率が前述した図9の場合と異なるのは、ハズレの場合のリーチ1の出現率が69/120となっており、ハズレの場合のリーチ4の出現率が21/120となっていることである。大当りの場合およびハズレの場合における各リーチの出現率の相関関係(大小関係)は、それぞれ前述した図9の場合と同様の関係になっている。したがって、リーチ1〜リーチ5については、大当りの場合と、ハズレの場合とで出現率が異なっているため、大当りの場合に出現しやすいリーチ状態が表示された場合には、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0177】
次に、第2実施形態による変動パターンコマンドテーブルについて説明する。図19は、変動パターンコマンドテーブルを表形式で示す図である。この図19においては、(a)に通常時テーブルが示され、(b)に短縮時テーブルが示されている。
【0178】
図19を参照して、第2実施形態による変動パターンコマンドテーブルの内容が前述した図10の場合と異なるのは、(b)に示された短縮時テーブルのデータの数である。この場合、前述したように、短縮時には、通常時と比べて、4種類のリーチ(−2コマハズレのリーチ2、−1コマハズレのリーチ1、+1コマハズレのリーチ1、+2コマハズレのリーチ2)が発生しないようにされている。このため、短縮時テーブルにおける変動パターンコマンドのコマンド種類の数(18個)は、通常時テーブルにおける変動パターンコマンドのコマンド種類の数(22個)よりも少なくされている。
【0179】
次に、前述した通常時テーブルを用いて変動パターンコマンドを設定する場合と、前述した短縮時テーブルを用いて変動パターンコマンドを設定する場合とを比較して、これらのテーブルを用いた場合の平均変動時間を説明する。
【0180】
図19に示された通常時テーブルが変動パターンコマンドの設定に用いられた場合には、前述した図11の場合と同様に、変動パターンコマンドに応じて行なわれる変動時間についての平均変動時間が9.93(秒/回)となる。
【0181】
図20は、第2実施形態による短縮時テーブルが変動パターンコマンドの出力設定のために用いられた場合に選択される変動パターンにおける平均変動時間を説明するための説明図である。
【0182】
図20に示された項目は、前述した図12の場合と同様である。図19に示された短縮時テーブルが変動パターンコマンドの設定に用いられた場合には、変動パターンコマンドに応じて行なわれる変動時間についての平均変動時間が4.97(秒/回)となる。このように、短縮時テーブルにより設定される変動パターンコマンドによる平変動時間(4.97秒/回)が、通常時テーブルにより設定される変動パターンコマンドによる平変動時間が(9.93秒/回)よりも4.96(秒/回)短縮されている。
【0183】
以上に示したように、図19の短縮時テーブルにおいては、変動パターンコマンドのデータ数が通常時テーブルにおける変動パターンコマンドのデータ数よりも少なくされている。このため、短縮テーブルにおける記憶情報の数を比較的少なくすることができる。これにより、表示制御コマンドデータの出力に用いる変動パターンコマンドの数を比較的少なくすることができ、基本回路53側の制御において、表示制御コマンドデータに関する記憶情報量の面での負担を軽減することができる。
【0184】
さらに、変動パターンコマンドの出力設定のために用いられた場合に選択される変動パターンにおける平均変動時間が通常時テーブルの場合の平均変動時間よりも短く設定されている。このため、変動時間短縮制御を行なう場合に、短縮時テーブルの選択により、変動時間が短縮された表示が実際に行なわれることを確実に担保することができる。また、遊技機の可変表示に関する制御動作の検査時において、変動コマンドデータの選択が、平均可変表示時間が短く設定された方の短縮時テーブルに基づいて選択されたことを基本回路53側で確認することにより、時間短縮表示が実際に行なわれていることを確認することができる。
【0185】
なお、ここでは重複した説明を行なわないが、この第2実施形態においては、前述した第1実施形態において説明した変形例等は、実施可能な範囲内で同様に適用することができる。
【0186】
第3実施形態
次に、第3実施形態について説明する。この第3実施形態においては、変動時間短縮制御をしない場合を対象として変動パターンを先に仮設定した後、変動時間短縮制御をするか否かに応じて変動パターンを本設定する例を説明する。この第2実施形態においては、主に、前述した第1実施形態との相違点を説明する。
【0187】
まず、第3実施形態による変動パターンコマンドテーブルについて説明する。図21は、第3実施形態による変動パターンコマンドテーブルを表形式で示す図である。この図21においては、(a)に通常時テーブルが示され、(b)に通常時テーブルの変動パターンコマンドに基づいて本設定される短縮時の変動パターンコマンドがテーブル形式で示されている。
【0188】
図21を参照して、第3実施形態による変動パターンコマンドテーブルの内容が前述した図10の場合と異なるのは、次の点である。すなわち、短縮時テーブルが設けられていない。これは、短縮時の変動パターンコマンドは、通常時テーブルの変動パターンコマンドに基づいて設定されるからであり、あえてデータをテーブル形式で保存する必要がないからである。
【0189】
図21において(a)に示された通常時テーブルのデータの内容は、図10の(a)に示された通常時テーブルと同様である。また、(a)に示された通常時テーブルのコマンドデータのそれぞれに対応する短縮時のコマンドデータが(b)に示されている。(a),(b)においては、通常時と短縮時とで対応関係にあるコマンドデータが上から順に並べられている。この場合においては、通常時テーブルの各コマンドデータの1ビット目の最下位ビットに「1」を加算したものが、当該通常時のコマンドデータと対応関係にある短縮時のコマンドデータとなる(たとえば、通常時のコマンドデータ「80H00H」に対応する短縮時のコマンドデータが「81H00H」となる)。つまり、通常時のコマンドデータは1バイト目が「80H」であり、それに対応する短縮時のコマンドデータは1バイト目が「81H」となり、2バイト目のデータが同じである。
【0190】
次に、第3実施形態によるコマンド設定処理について説明する。図22は、第3実施形態によるコマンド設定処理の処理内容を示すフローチャートである。この図22のコマンド設定処理は、前述した図15のコマンド設定処理と置換えられるものである。
【0191】
図22のコマンド設定処理においては、まず、ステップSD(以下、単にSDという)1により、前述した大当りフラグが設定(ON)されているか否かの判断がなされる。
【0192】
SD1により大当りフラグが設定されていないと判断された場合は、はずれの場合の変動パターンのコマンドを設定する場合であり、後述するSD3に進む。一方、SD1により大当りフラグが設定されていると判断された場合は、大当りの場合の変動パターンのコマンドを設定する場合であり、SD2に進み、次のような処理が行なわれる。すなわち、図8に示した大当り用のC_RND_RACTとリーチの種類との相関関係データを用い、C_RND_RACTの抽出値に対応したリーチの種類を選択する。そして、前述した通常時テーブルを参照して、C_RND_RACTにより選択したリーチの種類に対応するコマンドデータを選択して読出し、そのコマンドデータを表示制御コマンドデータとして出力する変動パターンコマンドとして仮設定する。以上の処理により、SD2では、大当り用の前記相関関係データを用い、C_RND_RACTの値に応じて、変動パターンコマンドが仮設定される。その後、後述するSD6に進む。
【0193】
また、前述したSD2により大当りフラグが設定されていないと判断されてSD3に進んだ場合は、前述したリーチフラグが設定されているか否かの判断がなされる。SD3によりリーチフラグが設定されていないと判断された場合は、リーチ状態を発生させない場合であり、後述するSD5に進む。一方、SD3によりリーチフラグが設定されていると判断された場合は、リーチ状態(はずれのリーチ)を発生させる場合であり、SD4に進み、次のような処理が行なわれる。すなわち、C_RND_Lの抽出値に基づく左図柄の予定停止図柄と、C_RND_Cの抽出値に基づく中図柄の予定停止図柄との図柄差により求められるハズレコマ数により、図8に示したC_RND_RACTとリーチの種類との関係を示す相関関係データ(−2コマハズレ〜+2コマハズレ、大ハズレのいずれか)を選択し、その選択した相関関係データを用いて、C_RND_RACTの抽出値に対応したリーチの種類を選択する。そして、図21に示された通常時テーブルを参照して、C_RND_RACTにより選択したリーチの種類に対応するコマンドデータを選択して読出し、そのコマンドデータを表示制御コマンドデータとして出力する変動パターンコマンドとして仮設定する。以上の処理により、SD4では、ハズレ時の図柄差に対応する前記相関関係データを用い、C_RND_RACTの値に応じて、変動パターンコマンドが仮設定される。その後、後述するSD6に進む。
【0194】
また、前述したSD3によりリーチフラグが設定されていないと判断されてSD5に進んだ場合は、リーチ状態を生じさせずに表示結果が導出される通常変動が行なわれる場合であり、図21に示された通常時テーブルを参照して、通常変動に該当するコマンドデータを選択して読出し、そのコマンドデータを表示制御コマンドデータとして出力する変動パターンコマンドとして仮設定する。その後、SD6に進む。
【0195】
SD6に進んだ場合は、前述した変動短縮フラグが設定(ON)されているか否かの判断がなされる。
【0196】
SD6により変動短縮フラグが設定されていないと判断された場合は、SD7に進み、前述したSD2、SD4、またはSD5により仮設定された変動パターンコマンドをそのまま本設定する処理がなされる。これにより、このSD7により本設定された変動パターンコマンドが、実際に表示制御コマンドデータとして出力される変動パターンコマンドとなる。SD7の後、このコマンド設定処理が終了する。
【0197】
一方、SD6により変動短縮フラグが設定されていると判断された場合は、SD8に進み、前述したSD2、SD4、またはSD5により仮設定された変動パターンコマンドのデータの1バイト目の最下位ビットに「1」を加算し、その加算後のデータを変動パターンコマンドとして本設定する処理がなされる。具体的には、たとえば図21の(a)に示される通常テーブルにおける「80H00H」のデータ(9000msの変動)を例にとれば、この1バイト目の「80H」における最下位ビット「0」に「1」を加算すると、「81H00H」となるので、この場合は、短縮時の変動パターンコマンドが「81H00H」となる。これにより、このSD8により本設定された変動パターンコマンドが、実際に表示制御コマンドデータとして出力される変動パターンコマンドとなる。SD8の後、このコマンド設定処理が終了する。
【0198】
このようなコマンド設定処理によれば、まず先に、可変表示装置に表示する変動パターンの種別が選択的に決定される。そして、その変動パターンの種別には、対応関係にある通常時の変動パターンと短縮時の変動パターンとが含まれており、変動時間短縮制御を行なう場合には、選択された変動パターンの種別に含まれる短縮時の変動パターンが変動パターンコマンドとして選択される。このため、変動時間短縮制御が行なわれる場合には、対応関係にある短縮時用の変動パターン以外に、変動時間が短く設定された変動パターンが選択されない。これにより、変動時間短縮制御を行なう場合に、変動時間短縮制御にかかる変動時間短縮表示が実際に行なわれることを確実に担保することができる。さらに、通常時における変動パターンに対応する短縮時の変動パターンでの変動時間短縮表示を確実に行なうこともできるようになる。
【0199】
さらに、この実施の形態の場合は、通常時の変動パターンが変動コマンドデータとして仮設定され、その後、変動時間短縮制御を行なう旨が決定された場合には、仮設定されている変動パターンを構成するデータの特定のビットのデータの値を更新する演算により、対応関係にある短縮時の変動パターンが本設定される。このため、通常時の変動パターンと対応関係にある短縮時の変動パターンを確実に設定することができる。
【0200】
さらに、この実施の形態の場合は、仮設定されている変動パターンの2バイトのデータのうちの1バイト目の最下位ビットのデータの値を更新する演算をすることにより、比較的簡単に、対応関係にある短縮時用の変動パターンのデータとして本設定することができる。さらに、通常時の変動パターンと短縮時の変動パターンとのデータ値の対応関係が明確であるため、その対応関係をデータ値に基づいて容易に把握することができる。
【0201】
さらに、この実施の形態の場合は、変動時間短縮制御が行われる場合には、変動パターンの種別の決定段階で仮設定されている変動パターンを指定するコマンドをそのまま用いて、変動パターンコマンドが本設定されるため、短縮の可否の決定段階において変動パターンコマンドの本設定のためのデータの新たな読出し等の情報処理を省略することが可能になり、情報処理速度を向上させることができる。
【0202】
さらに、この実施の形態の場合には、前述した第1および第2実施形態の場合と比べて、短縮時テーブルが必要なくなるので、表示制御コマンドデータの記憶面での遊技制御基板31側の負担を軽減することができる。
【0203】
なお、この実施の形態においては、変動コマンドのデータの1バイト目の最下位ビットのデータを更新演算することにより、短縮時の変動コマンドのデータを得るようにする例を示した。しかし、これに限らず、データを更新演算することにより短縮時の変動コマンドのデータを得る場合には、その1バイト目の最下位ビットを含むその他のビットを更新演算するようにしてもよく、または、1バイト目の最下位ビット以外のデータを更新演算するようにしてもよい。
【0204】
また、ここでは重複した説明を行なわないが、この第3実施形態においては、前述した第1実施形態および第2実施形態において説明した変形例等は、実施可能な範囲内で同様に適用することができる。
【0205】
また、この実施の形態の場合には、まず先に選択的に決定する変動パターンの種別として、たとえば大当り時の10コマのリーチ5等の細かい変動パターンのレベルで変動パターンを仮決定する場合を示した。しかし、これに限らず、前述したように変動パターンを仮決定する場合、大当りリーチ、ハズレリーチ、通常変動等の大まかなレベルでの変動パターンのレベルで変動パターンを仮決定するものも含まれる。
【0206】
第4実施形態
次に、第4実施形態について説明する。この第4実施形態においては、変動時間短縮制御をしない場合を対象として変動パターンを先に仮設定した後、変動時間短縮制御をするか否かに応じて変動パターンを本設定するその他の例を説明する。この第4実施形態においては、主に、前述した第1実施形態との相違点を説明する。
【0207】
まず、第4実施形態による変動パターンコマンドテーブルについて説明する。図23は、第4実施形態による変動パターンコマンドテーブルを表形式で示す図である。この図23においては、通常時の変動パターンコマンドと短縮時の変動パターンコマンドとがまとめて1つのテーブルに記憶されたものが示されている。
【0208】
図23を参照して、第4実施形態による変動パターンコマンドテーブルの内容が前述した図10の場合と異なるのは、次の点である。すなわち、変動パターンコマンドテーブルが通常時テーブルと短縮時テーブルとに分けられていない。そして、変動パターンコマンドテーブルのアドレス「E800」〜「E82B」において、通常時コマンドデータと短縮時コマンドデータとで対応関係にあるもの同士が隣合うアドレスに記憶されている。さらに具体的には、対応関係にある通常時コマンドデータと短縮時コマンドデータとのうち、通常時コマンドデータの方が先のアドレスに記憶されており、短縮時コマンドデータの方がその次のアドレスに記憶されている。したがって、この変動パターンコマンドテーブルにおいては、通常時コマンドデータと短縮時コマンドデータとが交互に並ぶアドレス上で記憶されている。
【0209】
次に、第4実施形態によるコマンド設定処理について説明する。図24は、第4実施形態によるコマンド設定処理の処理内容を示すフローチャートである。この図24のコマンド設定処理は、前述した図15のコマンド設定処理と置換えられるものである。
【0210】
図24のコマンド設定処理においては、まず、ステップSE(以下、単にSEという)1により、前述した大当りフラグが設定(ON)されているか否かの判断がなされる。
【0211】
SE1により大当りフラグが設定されていないと判断された場合は、はずれの場合の変動パターンのコマンドを設定する場合であり、後述するSE3に進む。一方、SE1により大当りフラグが設定されていると判断された場合は、大当りの場合の変動パターンのコマンドを設定する場合であり、SE2に進み、次のような処理が行なわれる。すなわち、図8に示した大当り用のC_RND_RACTとリーチの種類との相関関係データを用い、C_RND_RACTの抽出値に対応したリーチの種類を選択する。そして、図23に示された変動パターンコマンドテーブルを参照して、C_RND_RACTにより選択したリーチの種類に対応する通常時の方のコマンドデータを選択して読出し、そのコマンドデータを表示制御コマンドデータとして出力する変動パターンコマンドとして仮設定し、そのコマンドデータのアドレスを所定のポインタに仮設定する。以上の処理により、SE2では、大当り用の前記相関関係データを用い、C_RND_RACTの値に応じて、変動パターンコマンドが仮設定される。その後、後述するSE6に進む。
【0212】
また、前述したSE2により大当りフラグが設定されていないと判断されてSE3に進んだ場合は、前述したリーチフラグが設定されているか否かの判断がなされる。SE3によりリーチフラグが設定されていないと判断された場合は、リーチ状態を発生させない場合であり、後述するSE5に進む。一方、SE3によりリーチフラグが設定されていると判断された場合は、リーチ状態(はずれのリーチ)を発生させる場合であり、SE4に進み、次のような処理が行なわれる。すなわち、C_RND_Lの抽出値に基づく左図柄の予定停止図柄と、C_RND_Cの抽出値に基づく中図柄の予定停止図柄との図柄差により求められるハズレコマ数により、図8に示したC_RND_RACTとリーチの種類との関係を示す相関関係データ(−2コマハズレ〜+2コマハズレ、大ハズレのいずれか)を選択し、その選択した相関関係データを用いて、C_RND_RACTの抽出値に対応したリーチの種類を選択する。そして、図23に示された変動パターンコマンドテーブルを参照して、C_RND_RACTにより選択したリーチの種類に対応する通常時の方のコマンドデータを選択して読出し、そのコマンドデータを表示制御コマンドデータとして出力する変動パターンコマンドとして仮設定し、そのコマンドデータのアドレスを所定のポインタに仮設定する。以上の処理により、SE4では、ハズレ時の図柄差に対応する前記相関関係データを用い、C_RND_RACTの値に応じて、変動パターンコマンドが仮設定される。その後、後述するSE6に進む。
【0213】
また、前述したSE3によりリーチフラグが設定されていないと判断されてSDEに進んだ場合は、リーチ状態を生じさせずに表示結果が導出される通常変動が行なわれる場合であり、図23に示された変動パターンコマンドテーブルを参照して、通常変動に該当する通常時の方のコマンドデータを選択して読出し、そのコマンドデータを表示制御コマンドデータとして出力する変動パターンコマンドとして仮設定し、そのコマンドデータのアドレスを所定のポインタに仮設定する。その後、SE6に進む。
【0214】
SE6に進んだ場合は、前述した変動短縮フラグが設定(ON)されているか否かの判断がなされる。
【0215】
SE6により変動短縮フラグが設定されていないと判断された場合は、SE7に進み、前述したSE2、SE4、またはSE5によりポインタにアドレスが仮設定されることにより仮設定された変動パターンコマンドをそのままのアドレスを使用することにより本設定する処理がなされる。これにより、このSE7により本設定された変動パターンコマンドが、実際に表示制御コマンドデータとして出力される変動パターンコマンドとなる。SE7の後、このコマンド設定処理が終了する。
【0216】
一方、SE6により変動短縮フラグが設定されていると判断された場合は、SE8に進み、前述したSE2、SE4、またはSE5により仮設定された変動パターンコマンドに対応するアドレスが設定されたポインタに所定のオフセット値(この場合は次アドレスに移行できるオフセット値)を加算し、アドレスを次アドレスに更新する。これにより、更新後のアドレス(次アドレス)の変動パターンデータ(対応関係にある短縮時変動パターンコマンド)を変動パターンコマンドとして本設定する処理がなされる。具体的には、たとえば図23に示される変動パターンコマンドテーブルにおける「E800」のデータ(9000msの通常変動)が仮設定された場合を例にとれば、このアドレスにオフセット値が加算された「E801」(4000msの通常変動短縮)が本設定される。
【0217】
このようなコマンド設定処理によれば、まず先に、可変表示装置に表示する変動パターンの種別(大当りリーチ、ハズレリーチ、通常変動)が選択的に決定される。そして、その変動パターンの種別には、対応関係にある通常時の変動パターンと短縮時の変動パターンとが含まれており、変動時間短縮制御を行なう場合には、選択された変動パターンの種別に含まれる短縮時の変動パターンが変動パターンコマンドとして選択される。このため、変動時間短縮制御が行なわれる場合には、対応関係にある短縮時用の変動パターン以外に、変動時間が短く設定された変動パターンが選択されない。これにより、変動時間短縮制御を行なう場合に、変動時間短縮制御にかかる変動時間短縮表示が実際に行なわれることを確実に担保することができる。さらに、通常時における変動パターンに対応する短縮時の変動パターンでの変動時間短縮表示を確実に行なうこともできるようになる。
【0218】
さらに、この実施の形態の場合には、仮設定されている可変表示パターンのアドレスを所定量オフセットさせることにより、比較的簡単に、対応関係にある短縮時用の変動パターンのデータとして本設定することができる。さらに、通常時用の変動パターンのアドレスと短縮時用の変動パターンのアドレスとの対応関係が明確であるため、その対応関係を記憶アドレスに基づいて容易に把握することができる。
【0219】
なお、この実施の形態においては、隣合うアドレスにおいて、対応関係にある通常時変動コマンドデータと短縮時変動コマンドデータとを記憶させる場合を示した。しかし、これに限らず、通常時変動コマンドデータと短縮時変動コマンドデータとを所定アドレス分離れたアドレスに記憶するようにしてもよい。そしてその場合には、仮設定された変動コマンドデータのアドレスを、所定アドレス分離れたアドレスにオフセットさせるようにオフセット量を設定しておき、対応関係にある所定アドレス分離されたアドレスに記憶された変動コマンドデータを本設定する処理を行なう。
【0220】
なお、ここでは重複した説明を行なわないが、この第4実施形態においては、前述した第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態において説明した変形例等は、実施可能な範囲内で同様に適用することができる。
【0221】
次に、以上説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した第4実施形態では、図23に示されるようなアドレスの記憶データが直接に変動パターンコマンドを示している変動パターンデータテーブルを用い、本決定されたアドレスから直接的に変動パターンコマンドを決定する例を示した。しかし、これに限らず、次のような第4実施形態の変形例を採用してもよい。つまり、図23に示されるようにアドレスの記憶データが直接に変動パターンコマンドを示すのではなく、アドレスの記憶データは、変動パターンコマンドを決定するために用いるデータ(以下、コマンド特定用データという)を示すものであってもよい。その場合には、そのコマンド特定用データと変動パターンコマンドとの関係を定めたデータテーブルが予め記憶されており、そのデータテーブルを用いて、コマンド特定用データから変動パターンコマンドを決定する。つまり、前述したアドレスの記憶データは、変動パターンコマンドを特定可能な情報であればよい。具体的には、通常時の変動パターンを特定可能な情報と、当該通常時の変動パターンに対応する短縮時の変動パターンを特定可能な情報とのそれぞれが記憶アドレス上で所定量オフセットしたアドレスに記憶した可変表示パターン記憶手段としての変動パターンデータテーブルがROMに設けられる。そして、第4実施形態に示したSE1〜SE5と同様のステップにより、アドレスを仮設定する。そして、前述したSE6と同様の振り分けを行ない、変動短縮が決定されていない場合には、仮設定したアドレスの記憶データ(コマンド特定用データ)に基づいて、前述した変動コマンド決定用のデータテーブルを用いて、対応する変動パターンコマンド(通常時)を本設定する。一方、変動短縮が決定されていない場合には、仮設定したアドレスを前述したようにオフセットさせ、それにより得られた短縮時用のアドレスの記憶データ(コマンド特定用データ)に基づいて、前述した変動コマンド決定用のデータテーブルを用いて、対応する変動パターンコマンド(短縮時)を本設定する。このようにすれば、仮設定されている変動パターンを特定可能な情報を記憶したアドレスを所定量オフセットさせることにより、仮設定されているアドレスを、対応関係にある短縮時用の変動パターンを特定可能な情報を記憶したアドレスに比較的簡単に変更できる。これにより、仮設定されたアドレスからオフセットされたアドレスの記憶情報に基づいて、変動コマンドデータとして本設定する変動コマンドデータを比較的簡単に特定することができる。さらに、通常時用の変動パターンの記憶アドレスと短縮時用の変動パターンの記憶アドレスとの対応関係が明確であるため、その対応関係を記憶アドレスに基づいて容易に把握することができる。
【0222】
(2) 前記(1)に示されるコマンド特定用データは、変動パターンの内容を直接的に示す変動パターンデータであってもよい。
【0223】
(3) 前記(1)に示されるコマンド特定用データは、別に設定されたコマンド選択用のアドレスであってもよい。具体的には、図23に示されるようなアドレスの記憶データが、前記コマンド選択用のアドレスを指定するデータであり、そのアドレスの記憶データにより指定された別のコマンド選択用のアドレスに対応して記憶されているコマンドが変動パターンコマンドとして選択されるようにしてもよい。
【0224】
(4) 前述した実施の形態においては、変動コマンドのデータの1バイト目の最下位ビットのデータを更新演算することにより、短縮時の変動コマンドのデータを得るようにする例を示した。しかし、これに限らず、変動コマンドを変動パターンデータ(変動パターンの内容を直接的に示すデータ)に基づいて特定する場合には、その変動パターンデータのデータの所定バイト目(たとえば1バイト目)の所定ビット(たとえば最下位ビット)のデータを更新演算することにより、短縮時の変動コマンドを特定するための変動パターンデータを得るようにしてもよい。
【0225】
(5) 前述した実施の形態においては、変動コマンドのデータの1バイト目の最下位ビットのデータを更新演算することにより、短縮時の変動コマンドのデータを得るようにする例を示した。しかし、これに限らず、変動コマンドをアドレスデータ(ROMのアドレスを示す情報)に基づいて特定する場合には、その変動パターンデータのデータの所定バイト目(たとえば1バイト目)の所定ビット(たとえば最下位ビット)のデータを更新演算することにより、短縮時の変動コマンドを特定するためのアドレスデータを得るようにしてもよい。
【0226】
(6) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0227】
【課題を解決するための手段の具体例】
(1) 図1等に示されたパチンコ遊技機1により、表示状態が変化可能な可変表示装置(可変表示装置8の可変表示部9)を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になった場合に、遊技者にとって有利な状態(大当り状態)に制御可能な遊技機が構成されている。図4に示された基本回路53により、前記遊技機の遊技状態を制御する手段であって、前記可変表示装置での可変開始に関連した所定の時期において、前記可変表示装置における表示を制御するための指令情報(表示制御コマンドデータ)として、少なくとも可変表示パターンを特定可能な情報(変動パターンコマンド)および前記表示結果を特定可能な情報(確定図柄指定コマンド)を出力することが可能な遊技制御手段が構成されている。図5に示された表示制御用CPU101により、遊技制御手段から出力された指令情報を受けて前記可変表示装置を可変開始させた後表示結果を導出表示する制御を行なう手段であって、前記指令情報により特定された可変表示パターンでの表示を行なった後、前記指令情報により特定された表示結果を導出表示する制御を行なう可変表示制御手段が構成されている。前記遊技制御手段は、短縮決定手段、第1の可変表示パターン記憶手段、第2の可変表示パターン記憶手段、および、可変表示パターン選択手段を含む。図14に示されたSB1〜SB6により、前記可変表示装置における1回の可変表示に要する可変表示時間(変動時間)を短縮する時間短縮表示(変動時間短縮制御による変動表示)を行なうか否かを決定する短縮決定手段が構成されている。図10の(a)等に示された通常時テーブル(ROM54)により、非時間短縮表示用(通常時)の可変表示パターンとしての第1の可変表示パターン(通常時の変動パターン)を複数種類特定可能な情報が記憶された第1の可変表示パターン記憶手段が構成されている。図10の(b)等に示された短縮時テーブル(ROM54)により、前記複数種類の第1の可変表示パターンのうちの少なくとも1種類に対応した時間短縮表示を行なうための時間短縮表示用の可変表示パターンとしての第2の可変表示パターン(短縮時の変動パターン)を複数種類特定可能な情報が記憶された第2の可変表示パターン記憶手段が構成されている。図15に示されたSC1〜SC8により、前記指令情報として出力する可変表示パターンを前記短縮決定手段の決定に応じて選択する手段であって、前記時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に、前記第1の可変表示パターン記憶手段に記憶された第1の可変表示パターンのいずれかを可変表示パターンの指令情報として選択し、前記時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に、前記第2の可変表示パターン記憶手段に記憶された第2の可変表示パターンのいずれかを可変表示パターンの指令情報として選択する可変表示パターン選択手段が構成されている。図11および図12等に示されるように、前記第2の可変表示パターン記憶手段に記憶された複数種類の第2の可変表示パターンの平均可変表示時間が、前記第1の可変表示パターン記憶手段に記憶された複数種類の第1の可変表示パターンの平均可変表示時間よりも短く設定されている。
【0228】
(2) 図10に示されるように、前記第1の可変表示パターン記憶手段(通常時テーブル)と、前記第2の可変表示パターン記憶手段(短縮時テーブル)とは、記憶している可変表示パターンの種類数が同じである。
【0229】
(3) 図19に示されるように、前記第2の可変表示パターン記憶手段(短縮時テーブル)は、前記第1の可変表示パターン記憶手段(通常時テーブル)よりも記憶している可変表示パターンの種類数が少ない。
【0230】
(4) 図10に示されるように、前記第2の可変表示パターン(短縮時の変動パターン)における可変表示時間のそれぞれは、対応する第1の可変表示パターン(通常時の変動パターン)における可変表示時間との時間差が同じにされている。
【0231】
(5) 図1等に示されたパチンコ遊技機1により、表示状態が変化可能な可変表示装置(可変表示装置8の可変表示部9)を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になった場合に、遊技者にとって有利な状態(大当り状態)に制御可能な遊技機が構成されている。図4に示された基本回路53により、前記遊技機の遊技状態を制御する手段であって、前記可変表示装置での可変開始に関連した所定の時期において、前記可変表示装置における表示を制御するための指令情報(表示制御コマンドデータ)として、少なくとも可変表示パターンを特定可能な情報(変動パターンコマンド)および前記表示結果を特定可能な情報(確定図柄指定コマンド)を出力することが可能な遊技制御手段が構成されている。図5に示された表示制御用CPU101により、遊技制御手段から出力された指令情報を受けて前記可変表示装置を可変開始させた後表示結果を導出表示する制御を行なう手段であって、前記指令情報により特定された可変表示パターンでの表示を行なった後、前記指令情報により特定された表示結果を導出表示する制御を行なう可変表示制御手段が構成されている。前記遊技制御手段は、可変表示種別決定手段、短縮決定手段、および、可変表示パターン選択手段を含む。図22に示されたSD1〜SD5等により、1回の可変表示に要する可変表示時間を短縮する時間短縮表示(変動時間短縮制御にる表示)を行なわない場合の非時間短縮表示用(通常時用)の第1の可変表示パターンと、当該時間短縮表示を行なう場合に前記第1の可変表示パターンに対応した時間短縮表示を行なうための時間短縮表示用(短縮時用)の第2の可変表示パターンとの2つのパターンを用いて表示することが可能な可変表示種別として定められた複数種類の可変表示種別(たとえば、通常変動、リーチ1…等)のうちから前記可変表示装置に表示する可変表示種別を選択的に決定する可変表示種別決定手段が構成されている。図14に示されたSB1〜SB6および図22に示されたSD6により、前記時間短縮表示を行なうか否かを決定する短縮決定手段が構成されている。図22に示されたSD6〜SD8等により、前記指令情報として出力する可変表示パターンを前記可変表示種別決定手段および前記短縮決定手段のそれぞれの決定に応じて選択する手段であって、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に、前記可変表示種別決定手段により決定された可変表示種別のうちの第1の可変表示パターンを指令情報として選択し(SD7等参照)、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に、前記可変表示種別決定手段により決定された可変表示種別のうちの第2の可変表示パターンを指令情報として選択する(SD8等参照)可変表示パターン選択手段が構成されている。
【0232】
(6) 前記可変表示パターン選択手段は、図22のSD1〜SD5(図24の場合も同様)に示されるように、前記可変表示種別決定手段による決定が行なわれた段階で、決定された可変表示種別における前記第1の可変表示パターンを指定するための指定用情報(たとえば、コマンドデータ、変動パターンデータ、アドレスデータ)等に基づいて、前記指令情報として出力する可変表示パターンを仮設定しておき、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に、図22のSD7(図24の場合も同様)に示されるように、仮設定されている指定用情報に基づいて指定される第1の可変表示パターンを前記指令情報として出力する可変表示パターンとして本設定し、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に、図22のSD8(図24の場合も同様)に示されるように、仮設定されている可変表示パターンを指定する指定用情報を更新して得られる指定用情報に基づいて指定される第2の可変表示パターンを前記指令情報として出力する可変表示パターンとして本設定する。
【0233】
(7) 図21に示されるように、前記第1の可変表示パターンを指定するための指定用情報と、前記第2の可変表示パターンを指定するための指定用情報とは、これらの指定用情報を構成する所定ビット数のデータのうちの特定のビットのデータの値が異なった情報である。図22のSD8に示されるように、前記表示パターン選択手段は、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に、仮設定されている前記第1の可変表示パターンを指定するための指定用情報を構成するデータのうちの前記特定のビットのデータの値を更新する演算を行ない、本設定する前記第2の可変表示パターンを指定するための指定用情報を得る。
【0234】
(8) 図21に示されるように、前記指令情報は、2バイトのデータにより構成されている。図22のSD8に示されるように、表示パターン選択手段は、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なう旨の決定がなされたことに応じて、仮設定されている前記第1の可変表示パターンを指定するための指定用情報を構成するデータのうちの前記特定のビットのデータの値を更新する演算を行なう場合に、前記指定用情報における2バイトのデータのうちの1バイト目の最下位ビットのデータの値を更新する演算を行なう。
【0235】
(9) 図23に示された変動パターンデータテーブルにより、前記第1の可変表示パターンを特定可能な第1の情報(たとえばE800)と、当該第1の可変表示パターンに対応する前記第2の可変表示パターンを特定可能な第2の情報と(たとえばE801)のそれぞれを記憶アドレス上で所定量オフセットしたアドレスに記憶した可変表示パターン記憶手段が構成されている。図24に示されたSE1〜SE5に示されるように、前記表示パターン選択手段は、前記指令情報として出力する可変表示パターンを仮設定する場合に、前記指定用情報に基づいて前記第1の情報により特定される前記第1の可変表示パターンを指定し、図24に示されたSE8に示されるように、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に、仮設定されている第1の可変表示パターンに対応する前記第1の情報の前記可変表示パターン記憶手段でのアドレスを前記所定量オフセットさせ、得られたアドレスにおける前記第2の情報に基づいて、本設定する第2の可変表示パターンを指定するための指定用情報を得る。
【0236】
(10) 前述したように前記可変表示パターンを指定するための前記指定用情報は、前記可変表示パターンを示す可変表示パターン情報である。
【0237】
(11) 図22に示されるように、前記可変表示パターンを指定するための前記指定用情報は、前記可変表示パターンを特定可能な前記指令情報(表示制御コマンドデータ)である。
【0238】
(12) 図24に示されるように、前記可変表示パターンを指定するための前記指定用情報は、前記可変表示パターンを特定可能なアドレス情報(アドレス)である。
【0239】
(13) 図16に示されるように、時間短縮表示用の可変表示パターンとしての前記第2の可変表示パターンは、非時間短縮表示用の前記第1の可変表示パターンを構成する複数の可変表示要素のうちの一部としての一定速度での可変表示を行なう期間(一定速表示Bの期間)を短縮した可変表示パターンである。
【0244】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】
請求項1に関しては、次のような効果を得ることができる。指令情報として出力する可変表示パターンを特定可能な情報である可変表示パターン情報を、有利な状態が発生する場合に設定される大当りフラグ、リーチ状態が表示される場合に設定されるリーチフラグおよび短縮決定手段の決定に応じて選択する手段である可変表示パターン選択手段の働きにより、短縮決定手段により時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に、時間短縮表示を行なわない場合の非時間短縮表示用の第1の可変表示パターン情報が指令情報として選択され、短縮決定手段により時間短縮表示を行なう旨の決定がされた場合に、時間短縮表示を行なう場合の時間短縮表示用の第2の可変表示パターン情報が指令情報として選択される。短縮決定手段により時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に可変表示パターン選択手段により指令情報として選択される第1の可変表示パターン情報と、短縮決定手段により時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に可変表示パターン選択手段により指令情報として選択される第2の可変表示パターン情報とは、2バイトのデータにより構成され、時間短縮表示が行なわれる場合の可変表示パターン情報であるか否かを示す1バイト目のデータが異なる一方、可変表示パターンの表示制御内容を示す2バイト目のデータが同じである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カードユニットが隣接された遊技機の一例のパチンコ遊技機を示す全体正面図である。
【図2】 カードユニットが隣接されたパチンコ遊技機の一部内部構造を示す全体背面図である。
【図3】 パチンコ遊技機の遊技盤の背面図である。
【図4】 遊技制御基板における回路構成の一部を示すブロック図である。
【図5】 表示制御基板内の回路構成を、画像表示を実現するCRTと共に示すブロック図である。
【図6】 遊技制御基板側の基本回路が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを示す図である。
【図7】 始動入賞記憶がある場合にその始動入賞記憶に基づく特別図柄の可変表示の結果大当りとするか否かを決定する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図8】 リーチ状態に関する制御の設定内容を表形式で示す図である。
【図9】 リーチ1〜リーチ5についての個別の出現率を表形式で示す図である。
【図10】 変動パターンコマンドテーブルを表形式で示す図である。
【図11】 通常時テーブルが変動パターンコマンドの出力設定のために用いられた場合に選択される変動パターンにおける平均変動時間を説明するための説明図である。
【図12】 短縮時テーブルが変動パターンコマンドの出力設定のために用いられた場合に選択される変動パターンにおける平均変動時間を説明するための説明図である。
【図13】 特別図柄判定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図14】 変動短縮設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図15】 コマンド設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図16】 変動時間短縮制御を実行する場合における変動時間の短縮対象期間の具体例を示すタイミングチャートである。
【図17】 第2実施形態による短縮時におけるリーチ状態に関する制御の設定内容を表形式で示す図である。
【図18】 第2実施形態による短縮時におけるリーチ1〜リーチ5についての個別の出現率を表形式で示す図である。
【図19】 第2実施形態による変動パターンコマンドテーブルを表形式で示す図である。
【図20】 第2実施形態による短縮時テーブルが変動パターンコマンドの出力設定のために用いられた場合に選択される変動パターンにおける平均変動時間を説明するための説明図である。
【図21】 第3実施形態による変動パターンコマンドテーブルを表形式で示す図である。
【図22】 第3実施形態によるコマンド設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図23】 第4実施形態による変動パターンコマンドテーブルを表形式で示す図である。
【図24】 第4実施形態によるコマンド設定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、8 可変表示装置、9 可変表示部、53 基本回路、101 表示制御用CPU、54 ROM。

Claims (1)

  1. 表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になった場合に、遊技者にとって有利な状態に制御可能な遊技機であって、
    前記遊技機の遊技状態を制御する手段であって、前記可変表示装置での可変開始において、前記可変表示装置における表示を制御するための指令情報として、少なくとも可変表示パターンを特定可能な情報および前記表示結果を特定可能な情報を出力することが可能な遊技制御手段と、
    該遊技制御手段から出力された指令情報を受けて前記可変表示装置を可変開始させた後表示結果を導出表示する制御を行なう手段であって、前記指令情報により特定された可変表示パターンでの表示を行なった後、前記指令情報により特定された表示結果を導出表示する制御を行なう可変表示制御手段とを含み、
    前記遊技制御手段は、
    1回の可変表示に要する可変表示時間を短縮する時間短縮表示を行なうか否かを決定する短縮決定手段と、
    前記指令情報として出力する可変表示パターンを特定可能な情報である可変表示パターン情報前記有利な状態が発生する場合に設定される大当りフラグ、リーチ状態が表示される場合に設定されるリーチフラグおよび前記短縮決定手段の決定に応じて選択する手段であって、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に、前記時間短縮表示を行なわない場合の非時間短縮表示用の第1の可変表示パターン情報を指令情報として選択し、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に、前記時間短縮表示を行なう場合の時間短縮表示用の第2の可変表示パターン情報を指令情報として選択する可変表示パターン選択手段とを含み、
    前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なわない旨の決定がなされた場合に前記可変表示パターン選択手段により前記指令情報として選択される前記第1の可変表示パターン情報と、前記短縮決定手段により前記時間短縮表示を行なう旨の決定がなされた場合に前記可変表示パターン選択手段により前記指令情報として選択される前記第2の可変表示パターン情報とは、2バイトのデータにより構成され、前記時間短縮表示が行なわれる場合の可変表示パターン情報であるか否かを示す1バイト目のデータが異なる一方、前記可変表示パターンの表示制御内容を示す2バイト目のデータが同じであることを特徴とする、遊技機。
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