JP3880032B2 - 光ディスク基板成形用スタンパの製造方法 - Google Patents

光ディスク基板成形用スタンパの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンパクトディスク、レーザーディスク等に代表される光ディスクの基板を射出成形するための金型であるスタンパの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク基板の製造方法で、量産性とコスト面において優れている方法に、透明な熱可塑性樹脂を射出成形又は射出圧縮成形によって光ディスク基板を得る方法がある。
図3は、光ディスク基板成形時の射出成形機の内部における溶融樹脂の流動を示す図である。一対の金型101の間に形成されるキャビティ102内に、溶融した樹脂103が射出充填される。樹脂103は、その流動層103aがキャビティ102内に進入して充填される。樹脂103の進行方向を矢印Xで示し、その流動方向を矢印Yで示す。樹脂103は、キャビティ102内を流動するにつれ、金型101に接する部分が熱を奪われて急冷される。このため、金型101の温度が低すぎると、樹脂103は金型101近傍でスキン層103bとなって瞬時に固化する。このようなスキン層103bが形成されてしまうと、樹脂103は、図示しないスタンパの微細パターンに充分に充填されず、転写不良となってしまう。これにより、信号特性が良好な高品質の光ディスクが形成されなくなってしまう。
【0003】
そこで、スタンパ内部に断熱層を形成し、溶融樹脂から供給される熱容量をキャビティもしくはスタンパ表面に蓄熱することにより、スキン層の形成を阻止する方法がとられている。
しかし、一般に断熱層として用いられる耐熱性高分子材料は、スタンパや金型に用いられる金属材料に比べて熱膨張係数が大きい。射出成形時の加熱、冷却を繰り返していくと、スタンパは常に伸縮しており、スタンパの金属層であるニッケルと断熱層との界面での応力が増加していき、金属に比べて剛性の低い断熱層が剥離したり、熱劣化を引き起こす。スタンパ内部で金属層であるニッケルと断熱層が剥離してしまうと、凹凸微細パターンの転写性がばらつき、機械特性の不良な光ディスク基板が製造されてしまう。
【0004】
また、断熱層を形成する際、液状の耐熱性高分子材料を塗布することで、任意の膜厚が制御可能であるが、塗布した耐熱性高分子材料を溶媒の沸点より低い温度で熱硬化(以下、「キュアー」と称する。)させると、断熱層中に溶媒が多量に残存し、充分な断熱効果を発揮できず、成形時の冷熱サイクルで断熱層が劣化しやすい。
反対に、溶媒の沸点より高い温度でキュアーすると、断熱層上に形成する金属層との密着性が悪化するという問題がある。
従って、キュアーの温度と共に、キュアーの方法が重要になってくる。
従来、耐熱性高分子材料のキュアーは、コンベクション型のクリーンオーブンを用いて、輻射熱により実施しているが、この方法においては、耐熱性高分子材料の表層からの溶媒の揮発が支配的に起きるという不具合がある。これにより、表層から硬化することで断熱層内部に溶媒が閉じこめられてしまい、断熱層としての機能である熱伝導率に分布を生じ、安定した転写性を得ることが困難となる。
【0005】
上記の耐熱性高分子材料を溶媒に溶解して断熱層を塗布形成する方法以外に、耐熱高分子のフィルムを断熱層に用いた例がある。
特開平11−129305号公報に開示されている樹脂成形品の成形に用いる金型では、断熱層としてはポリイミドフィルムがスタンパに接着されている。しかしながら、具体的な接着方法等の言及はされていない。
また、特開平9−123223号公報に開示されている射出成形用金型装置では、断熱層としてポリエステルフィルムを用い、これを介してスタンパを金型に装着し、樹脂の成形を行っている。しかし、この場合スタンパと断熱層の間、断熱層と金型との間を完全に密閉系にすることは困難であり、また各層間が常に相対的に動いていることからも、均一な断熱効果は達成できないという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の問題点に鑑み、本発明は、断熱層が金属層と充分な密着性を有し、断熱層中の残溶媒を極力低減して、充分な断熱性を備えた、光ディスク基板成形用スタンパの製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、凹凸微細パターンを形成したマザーに、転写金属層、断熱層、金属層の順に積層してなる光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層は耐熱高分子材料であるワニスを塗布後、金属層形成前に溶媒沸点以下の温度で熱処理することを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、転写金属層と同等の熱膨張係数をもつ断熱層を用いたことを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層にポリイミド又はポリアミドイミド樹脂をマトリックスとして用いたことを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層を形成する際、ポリイミド又はポリアミドイミド樹脂を溶解する溶媒にN−メチル−2−ピロリドンを用いることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層であるポリイミド又はポリアミドイミド樹脂がシリコーン樹脂で変性されたことを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層であるポリイミド又はポリアミドイミド樹脂を変性するシリコーン樹脂が、エチレングリコールモノエチルエーテルに溶解したワニスであることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
【0010】
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層であるシリコーン変性されたポリイミド又はポリアミドイミド樹脂は、板状シリカが充填されたものであることを特徴する光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5又は6に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層であるシリコーン変性されたポリイミド又はポリアミドイミド樹脂は、コロダイルシリカが充填されたものであることを特徴する光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
請求項9に記載の発明は、請求項5又は6に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層であるシリコーン変性されたポリイミド又はポリアミドイミド樹脂は、酸化チタンウィスカーが充填されたものであることを特徴する光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
【0011】
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層を形成後、80〜120℃でプレキュアーすることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層を形成後、裏面となるマザー側をホットプレートに接触させて80〜120℃でプレキュアーすることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
【0012】
請求項12に記載の発明は、請求項10又は11に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層をプレキュアー後、水と温水のどちらか一方又は両方に浸漬、あるいはパドリングし、あるいは水と温水のどちらか一方又は両方を滴下して供給することを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層をプレキュアー後、水と温水のどちらか一方又は両方に浸漬、あるいはパドリングし、あるいは水と温水のどちらか一方又は両方を滴下して供給後、100〜120℃でミッドキュアーすることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、光ディスク基板成形用スタンパをマザーから剥離後、200〜300℃でポストキュアーすることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
光ディスク基板成形用スタンパは、次のようにして製造する。ガラス基板に形成した凹凸微細パターン上に導体化膜を形成後、該導体化膜を陰極としてニッケル電鋳をおこない、ガラス基板を剥離してマスターを得る。マスターを剥離皮膜処理後、ニッケル電鋳し、該マスターから剥離して凹凸微細パターンの反転したマザーを得る。マザーをマスターと同様に剥離皮膜処理後、ニッケル電鋳する。その後、断熱層を形成して、導体化膜を形成後、該導体化膜を陰極としてニッケル電鋳をおこない、マザーから剥離することにより、光ディスク基板成形用スタンパを得る。図1は、このようにして作製した光ディスク基板成形用スタンパの断面図である。
【0014】
本発明の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において断熱層の材料として用いるのは、耐熱性高分子材料である、ポリイミド、又はポリアミドイミド樹脂である。ポリイミド、又はポリアミドイミド樹脂は、熱伝導率が低い材料であるため、充分な断熱効果を得ることができる。
また、ポリイミド、又はポリアミドイミド樹脂をマトリックスとして、シリコーン樹脂で変性することにより、耐熱性を更に向上させることができる。断熱層の熱劣化も防止することができる。
【0015】
ポリイミド、又はポリアミドイミド樹脂を溶解してワニスを調製する溶媒としては、樹脂の溶解性が良好で、かつ水溶性のものが好ましい。最も好ましくは、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と略す。)である。
シリコーン樹脂を溶解する溶媒としては、マトリックスの溶媒であるNMPと混和性が良く、かつ水溶性のものが好ましい。最も好ましくは、NMPと沸点が近い、エチレングリコールモノエチルエーテル(以下、「セロソルブ」と称す。)である。双方の溶媒の沸点が同等であることにより、キュアーの際に、どちらか一方の溶媒だけが選択的に揮発することを防止することができる。
【0016】
断熱層を形成する材料には、この他に、ワニスの塗布性の向上、懸濁・分散性の向上、熱膨張係数の低下等のために、顔料を加えることができる。
板状シリカは、これを充填することにより、塗布性が向上し、断熱層の厚みのばらつきが非常に小さくなる。
コロダイルシリカは、これを充填することにより、他の顔料の沈降を防ぎ、懸濁性、分散性を向上するため、熱伝導率、熱膨張係数が均一な断熱層を形成することができる。
酸化チタンウィスカーは、低熱膨張係数の材料であるため、これを充填することにより、断熱層の熱膨張係数を下げることができる。
【0017】
図2は、以上のような材料を用いて形成した断熱層の構成を示す模式図である。シリコーン変性されたポリアミドイミド樹脂5に、板状シリカ6、コロイダルシリカ7、酸化チタンウィスカー8が均一に分散している。
【0018】
本発明の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において断熱層を形成する際、耐熱高分子材料であるワニスを用いて塗布を行い、熱処理により、樹脂を硬化させ、残溶媒を除去する温度は、溶媒の沸点以下とする。
効果的な方法としては、比較的低温度で予備的にキュアーすることである。これをプレキュアーという。プレキュアーの温度範囲は、80〜120℃とする。この温度範囲でキュアーを行うと、微量の溶媒が断熱層中に残存する。その後、金属層を形成後に行うポストキュアーで、温度を高めに設定することにより、溶媒の揮発と共に、スタンパの各層間の密着性を強固にすることができる。
プレキュアーの方法としては、ホットプレートを用いても良い。ホットプレートにより、マザー裏面側から加熱することで、断熱層中の溶媒が表面金属層との界面から自由表面に向かって揮発するので、樹脂中のボイドの発生、溶媒の偏在を防止し、均一な断熱層が得られる。
【0019】
プレキュアー後、断熱層中に残存する溶媒を最小限とするために、次のような方法をとることができる。水と温水のどちらか一方又は両方に浸漬、あるいはパドリングし、あるいは水と温水のどちらか一方又は両方を滴下して供給する方法である。これにより、断熱層の残溶媒が顔料の充填された部分が抜け道となって染み出し、水との親和性によって容易に水に吸着され、溶媒除去がしやすくなる。上記の方法によって、大量の水を用いるため、その後、ミッドキュアーにより断熱層に残存する水を除去することができる。ミッドキュアーの温度範囲は、水の沸点より若干高めの100〜120℃が好ましい。
【0020】
断熱層形成後金属層を形成してなる光ディスク基板成形用スタンパは、マザーから剥離後、ポストキュアーすることにより、転写金属層、断熱層、金属層それぞれの界面の密着性を向上させ、耐久性を備えた、高剛性のスタンパとすることができる。ポストキュアーの好ましい温度範囲は、200〜300℃である。
【0021】
上記のプレキュアー、ミッドキュアー、ポストキュアーの最適な温度範囲を得るに至った好適な実験例を以下に示す。
(実験例1)
ガラス基板に形成した凹凸微細パターン上に導体化膜を形成後、該導体化膜を陰極としてニッケル電鋳をおこない、ガラス基板を剥離してマスターを得た。マスターを剥離皮膜処理後、ニッケル電鋳し、該マスターから剥離して凹凸微細パターンの反転したマザーを得た。マザーをマスターと同様に剥離皮膜処理後、約25μmニッケル電鋳した。
次に、断熱層を形成する材料として、ポリアミドイミド樹脂(商品名:バイロマックスN−8020、製造元:東洋紡製)のNMP溶液に、セロソルブに溶解したシリコーン樹脂を加えポリアミドイミド樹脂を変性させ、顔料として板状シリカ、コロイダルシリカ、酸化チタンウィスカーを充填・分散した。
その後、転写金属層上に塗布し、60、80、100、120、140℃の温度でプレキュアーした。その後、温水にパドリングさせた後、100℃でミッドキュアーした。
断熱層形成後、導体化膜を形成、該導体化膜を陰極としてニッケル電鋳をおこない、全厚みを300μmとし、マザーから剥離することにより、光ディスク基板成形用スタンパを得た。スタンパをさらに300℃でポストキュアーした。
できあがったスタンパを射出成形機の金型に装着し、溶融樹脂を射出充填することにより、光ディスク基板を成形した。
その結果、プレキュアー温度が140℃のスタンパでは、成形中に断熱層と金属層との界面で剥離してしまった。これは、プレキュアー温度が高いため残溶媒が不足し、ポストキュアーによりポリアミドイミド樹脂が充分に軟化せず、密着強度が不足したことによる。また、プレキュアー温度が60℃のスタンパでは、断熱層中の残溶媒が多すぎて、ポストキュアー時にスタンパが変形し、反り、撓みが大きくなってしまった。
従って、プレキュアーの最適な温度範囲は、80〜120℃である。
【0022】
(実験例2)
断熱層を形成後、プレキュアー温度を100℃とし、その後、温水にパドリングさせた後、60、80、100、120、140℃の温度でミッドキュアーした以外は、実験例1と同様にしてスタンパを製造し、射出成形機にて光ディスク基板を成形した。
その結果、ミッドキュアーの温度が60℃、80℃では断熱層に吸着した水分除去が充分にはできず、密着性の低下した。また、140℃では、プレキュアーの場合と同様の理由で、成形中に断熱層と金属層との界面で剥離してしまった。
従って、ミッドキュアーの最適な温度範囲は、100〜120℃である。
【0023】
(実験例3)
断熱層を形成後、プレキュアー温度を100℃とし、ポストキュアー温度を160、180、200、250、300、320℃とした以外は、実験例1と同様にしてスタンパを製造し、射出成形機にて光ディスク基板を成形した。
その結果、ポストキュアー温度が160、180℃の場合は、ポリアミドイミド樹脂の可塑化が進行しにくく、軟化しにくいため、密着性不足となった。また、ポストキュアー温度が320℃の場合は、ポリアミドイミド樹脂のガラス転移点(300℃)を越えたため、樹脂の熱劣化が見られた。
従って、ポストキュアーの最適な温度範囲は、200〜300℃である。
【0024】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の光ディスク成形用スタンパの製造方法により、耐熱性を有し、充分な断熱効果を発揮できる断熱層を有したスタンパの製造が可能となる。断熱層を形成する際、耐熱高分子材料からなるワニスを塗布し、その後のキュアーを最適な温度範囲で行うことにより、断熱層中の残溶媒を除去し、スタンパを形成する転写金属層、断熱層、金属層の各層間の密着性を向上させ、耐久性を備えた、高剛性のスタンパとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク基板成形用スタンパの断面図である。
【図2】本発明の断熱層の構成を示す模式図である。
【図3】光ディスク基板成形時の射出成形機の内部における溶融樹脂の流動を示す図である。
【符号の説明】
1 凹凸微細パターン
2 転写金属層
3 断熱層
4 金属層
5 シリコーン変性ポリアミドイミド樹脂
6 板状シリカ
7 コロダイルシリカ
8 酸化チタンウィスカー
101 金型
102 キャビティ
103 樹脂
103a 流動層
103b スキン層

Claims (14)

  1. 凹凸微細パターンを形成したマザーに、転写金属層、断熱層、金属層の順に積層してなる光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層は耐熱高分子材料であるワニスを塗布後、金属層形成前に溶媒沸点以下の温度で熱処理することを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  2. 請求項1に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、転写金属層と同等の熱膨張係数をもつ断熱層を用いたことを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層にポリイミド又はポリアミドイミド樹脂をマトリックスとして用いたことを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  4. 請求項3に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層を形成する際、ポリイミド又はポリアミドイミド樹脂を溶解する溶媒にN−メチル−2−ピロリドンを用いることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  5. 請求項3又は4に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層であるポリイミド又はポリアミドイミド樹脂がシリコーン樹脂で変性されたことを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  6. 請求項5に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層であるポリイミド又はポリアミドイミド樹脂を変性するシリコーン樹脂が、エチレングリコールモノエチルエーテルに溶解したワニスであることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  7. 請求項5又は6に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層であるシリコーン変性されたポリイミド又はポリアミドイミド樹脂は、板状シリカが充填されたものであることを特徴する光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  8. 請求項5又は6に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層であるシリコーン変性されたポリイミド又はポリアミドイミド樹脂は、コロダイルシリカが充填されたものであることを特徴する光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  9. 請求項5又は6に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層であるシリコーン変性されたポリイミド又はポリアミドイミド樹脂は、酸化チタンウィスカーが充填されたものであることを特徴する光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層を形成後、80〜120℃でプレキュアーすることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  11. 請求項1ないし9のいずれかに記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層を形成後、裏面となるマザー側をホットプレートに接触させて80〜120℃でプレキュアーすることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  12. 請求項10又は11に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層をプレキュアー後、水と温水のどちらか一方又は両方に浸漬、あるいはパドリングし、あるいは水と温水のどちらか一方又は両方を滴下して供給することを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  13. 請求項12に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、断熱層をプレキュアー後、水と温水のどちらか一方又は両方に浸漬、あるいはパドリングし、あるいは水と温水のどちらか一方又は両方を滴下して供給後、100〜120℃でミッドキュアーすることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
  14. 請求項13に記載の光ディスク基板成形用スタンパの製造方法において、光ディスク基板成形用スタンパをマザーから剥離後、200〜300℃でポストキュアーすることを特徴とする光ディスク基板成形用スタンパの製造方法。
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