JPH07148744A - ボイドのない低い熱伝導層を有する金型を使用して熱可塑性材料を成形する方法及び装置 - Google Patents

ボイドのない低い熱伝導層を有する金型を使用して熱可塑性材料を成形する方法及び装置

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JPH07148744A
JPH07148744A JP19262194A JP19262194A JPH07148744A JP H07148744 A JPH07148744 A JP H07148744A JP 19262194 A JP19262194 A JP 19262194A JP 19262194 A JP19262194 A JP 19262194A JP H07148744 A JPH07148744 A JP H07148744A
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coating
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JP19262194A
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Charles E Baumgartner
チャールズ・エドワード・バウムガートナー
Katherine Dana Hamly
キャサリン・ダナ・ハムリー
Matthew Frank Niemeyer
マシュー・フランク・ニーマイアー
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Original Assignee
General Electric Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 改善された熱的及び物理的性質を有するボイ
ドのない絶縁層を有する絶縁金型及びその製造法、並び
にこの金型を用いる成形方法を提供すること。 【構成】 金型に付随した内部加熱溝を用いて伝導的熱
勾配を確立し、そして被膜中の揮発分が被膜内からその
自由表面に追い出されるように内部から加熱されている
金型に被膜を吹付けることによって、ボイドのない被膜
が金型上に形成される。本発明の熱可塑性材料から成形
品を成形する方法はプラスチックを上述のタイプの金型
に充填することを特徴とする。金型内の成形品をプラス
チックのガラス転移温度以下に冷却するのに十分な時間
保持し、そして冷却成形品を取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、概して熱可塑性材料の
成形に関し、さらに詳細には改善された熱的及び物理的
性質を有するボイドのない低い熱伝導層を生じる方法に
よって形成される低い熱伝導金型に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】熱可塑
性樹脂の成形は、自動車又は電化製品に使用するパネル
等の比較的薄く、大きな面積の、かつ強いプラスチック
部品を製造するために将来有望な技術である。特定の要
求に依存して、そのようなプラスチック部品はブロー成
形、射出成形、圧縮成形及び射出圧縮成形等の多くの成
形法のいずれかによって製造することができる。ブロー
成形は、パリソンと呼ばれる樹脂の溶融チューブを金型
中に押出すことからなる。金型がパリソンを囲んで閉ま
り、閉じられたパリソンの底部を喰い切る。次に、空気
等の気体を導入して、チューブを金型の冷却面に対して
押し広げる。パリソンが冷却金型表面と接触すると、表
面のプラスチックは早急に凝固する。これによってダイ
すじ、合せスジ、細孔及びボイド等の表面欠陥を生じ
る。
【0003】射出成形は、溶融熱可塑性樹脂を金型装置
に射出することからなる。熱可塑性樹脂の射出成形用金
型は通常鉄、鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金又は
黄銅等の金属材料から製造される。そのような材料は、
それらが高い熱伝導性を有しているので、熱可塑性樹脂
の溶融液を急激に冷却させて、成形サイクル時間を短縮
し、薄い固体層を生じるという点で有利である。金型表
面での溶融液の急冷は、特に大量の繊維状及び粉末状充
填材を含んでいる樹脂を成形する場合に、いくつかの問
題を生じる。金型表面でのこれらの材料の凝固は露出充
填材、ボイド及び巣を有する荒れた未完成の表面を生じ
る。
【0004】射出成形によって薄く大きな成形品を製造
する場合、操作に困難が生じる。材料の限られた流動性
を伴う溶融液の急激な凝固が広い領域にわたって溶融流
れを達成することを困難にする。大型の及び/又は複雑
な金型キャビティにマルチゲートを使用すると、見苦し
く、弱いウエルドラインを生じる。高級品を射出成形す
るのに重要な他の考察は、成形品の生涯に亘って寸法不
安定となる成形品の残留応力である。また、一定でない
残留応力は差異のある屈折率も生じる。寸法安定性及び
屈折率の均一性は高級品に必要である。
【0005】ガラス強化熱可塑性シートの圧縮成形加工
は複合素材を加熱することから始まる。素材をその融点
以上に、あるいは非晶質材料の場合は、少なくとも実質
的にそのガラス転移温度以上に加熱する。素材を加熱す
ると、それらは繊維内の反跳力によって膨張[ロフト
(loft)]する。次に、加熱素材を、融点又はガラ
ス転移温度(代表的に175〜250°F )以下である
冷却金型表面の間で圧縮する。冷却金型表面との接触に
よって、素材の表面に凝固樹脂が生じる。これによっ
て、繊維の露出した樹脂分不足部及び表面巣を生じる。
冷却面における樹脂は凝固して流れないので、充填され
た領域と新たに形成される領域との間に粗境界が形成さ
れる。
【0006】組合せ法である射出圧縮成形において、加
熱熱可塑性溶融液を金型キャビティに射出する。金型の
合せ目を開いた位置に置き、すなわち、射出した溶融液
によって代表的には0.05〜0.3インチ押し開かせ
る。型締め力を増して金型の圧縮ストロークを開始し、
溶融液をキャビティに充填させる。多くの場合に、キャ
ビティを通る前部の溶融液の粘度は、射出ストロークが
停止し、圧縮ストロークが始まると変化する。溶融液前
部のこの明確な粘度変化はしばしば溶融液前部の失速、
また引き続いてのサージングによって特徴付けられる。
【0007】溶融液は、金型に射出されると、キャビテ
ィ壁上で急冷し始める。溶融液前部が射出の終了に際し
失速し、次いで圧縮の開始に際し前部でサージングを生
じると、時には「ハロー(halo)」と呼ばれる欠陥
を成形品の表面に生じる場合がある。この欠陥は差異の
ある冷却及び溶融液前部の粘度変化の結果として射出圧
縮法において生じる剪断応力の結果として生じる。
【0008】プラスチック類の従来の成形中に、溶融液
前部が冷却され、かつそれがより冷えた金型表面と接触
すると、加熱プラスチックは急激に粘度を増し、成形品
の本体とは異なる応力及び配向を有する表皮を生じる。
熱可塑性材料からの種々の部品の成形における最近の改
良は、熱伝導性コア、例えば金属に低い熱伝導層、例え
ば熱硬化性重合体を被覆し、硬い表皮金属層を形成して
プラスチック成形品に改善した表面特性を与える多層複
合金型構造を提供することを含んでいる。金型表面の断
熱材は、プラスチックが金型との接触に際し冷却する速
度を瞬時に遅らせ、残りの溶融液から得られる熱によっ
て表皮を再加熱及び再流動させる。再加熱は表皮効果を
低減又は排除し、成形プラスチックの表面を金型表面に
より正確に複製させ、かつ表面応力をできるだけ少なく
する。この技術は、金型表面における界面粘度の低下並
びに金型をより低い温度で操作することができることに
よる成形サイクル時間の減少によって表面美観を改善す
るばかりでなく、成形圧力も低減する。したがって、低
い熱伝導層の目的は、ボイド、ダイすじ、合せすじ及び
他の表面欠陥が、プラスチック材料が冷却されるにつれ
て除去されるに十分な時間熱可塑性材料が金型表面で可
塑性のままであるように十分に熱可塑性材料の冷却を遅
らせることにある。さもなければ、金型コアの比較的冷
たい表面と接触するプラスチック材料は急激に凝固し、
表面欠陥が成形品表面でしっかりと固定される。
【0009】このような多層金型が最近開示された。低
い熱伝導層は低い熱伝導性を有する、よって溶融樹脂の
冷却を遅らせ、また良好な耐高温劣化性を有し、高温に
保持される金型で使用することができる材料で製造され
る。この層は、代表的に未硬化状(例えば、ポリイミド
又はポリアミドイミドの場合にポリイミド酸として)で
付与されるポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテ
ルスルホン又はポリエーテルケトン等の樹脂から製造す
ることができる。溶媒キャリヤー中の硬化樹脂も使用す
ることができる。
【0010】大型の外部パネル用途にプラスチック成形
品を使用するための1つの重要な要件は完成品の表面品
質である。プラスチック成形品の表面は薄板金から製造
した現在の外部用品の表面と同様に仕上げられるべきで
ある。プラスチック成形品の改善された表面品質が、重
合体の低熱伝導層を金型コアに被覆し、かつ耐久性の薄
い表皮金属層をこの低い熱伝導層に被覆した金型によっ
て達成された。低い熱伝導によって、表皮層は成形操作
の間熱を保持し、よって急激な表面冷却によって生じる
表面むらが回避される。したがって、これらの装置は比
較的短いサイクル時間を維持しながら完成表面を提供す
る。
【0011】低い熱伝導金型は、例えば、約0.01イ
ンチの低い熱伝導層及び耐食性ニッケル表皮を有してい
る。低い熱伝導層の付与は重合体の溶媒溶液を吹付け及
び乾燥することからなる。この操作を、所望の最終被膜
厚が達成されるまで繰り返し、その後、Ni層を電着又
は無電解的に付与する。
【0012】特に有利な多層金型構造は、金型をまずポ
リアミドイミド等の断熱材で被覆し、次に無電解ニッケ
ル等の耐摩耗性金属の1層以上をその上に被覆して製造
された。ある場合に、重合体の外層は重合体中に懸濁し
たニッケル粒子のマトリックスから成る多孔性下塗層を
有して、金型の耐久性を促進し、かつニッケル表皮層の
接着を促進する。
【0013】通常、金型には溶媒に溶かした硬化材溶液
又は未硬化のポリアミド酸が吹付けられる。金型をオー
ブン中で加熱して揮発分を追い出し、また未硬化材料を
予備硬化する。このオーブン法は本明細書の後で論じる
ように多くの不利がある。
【0014】ポリイミド材料の化学に係る付加及び縮合
反応はこれらの材料の比較的厚い被膜を金型コア上に早
急かつ効果的に形成することを困難にする。1ミル以上
の被膜を形成するのに多重被覆を必要とする。ポリイミ
ド溶液の多くは比較的低い固形分、すなわち溶液中に5
〜7%の固形分のものである。したがって、その後の被
覆の前に十分な量の溶媒ビヒクルを除去し、かつ反応中
に生成する揮発分(例えばH2 O)を追い出しながらイ
ミド化反応を開始し、完成させるのに熱サイクルを必要
とする。大型成形型を現在のオーブン法で被覆する場
合、表面温度を十分なレベルに上げるのに必要なエネル
ギーの量はまったく高く、よって各サイクル中に金型を
加熱するのに要する時間が比較的長くなる。さらに、外
部加熱法によって終始金型の温度を単に上げることは不
可能である。結局、揮発分が以下に述べるように被膜に
捕捉されるようになる。
【0015】現在、大型のどっしりした又は重い目的物
(例えば、100ポンド以上)を大型の空気循環炉によ
って得ている。加熱は加熱空気と鋼又はアルミニウム成
形型表面、すなわちコアとの間の低速の対流伝熱に頼っ
ている。被覆すべき目的物を加熱するのに要する時間は
金属金型の高い熱容量からして大きい。さらに、ポリイ
ミド類は低い熱伝導性であるので、それらは金型被覆に
有用である。しかしながら、被覆層の厚さが増すにつれ
て、ますます効果的な断熱層が形成される。過熱空気、
すなわち被覆材の乾燥又は硬化温度より高い温度の空気
を利用して成形型の加熱を促進することができない。温
度の上がり過ぎは乾燥中に被膜の早期イミド化又はポリ
イミドの熱劣化、あるいはそれらの両方を生じうる。こ
の金型被膜は収縮し、かつ割れ目を生じる。早期イミド
化は表皮を過熱空気に曝された面に形成させ、層中に揮
発分を捕捉する。これらの揮発分は初期の加熱工程中及
び高温での最終硬化中に金型表面に欠陥を生じる。ま
た、大型のどっしりした金型に被覆する従来技術の方法
は約10〜15ミルの膜厚に限定されるように思われ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱硬化性金型
被膜を有する金型コアを伝導的に加熱して硬化中の金型
から温度を制御することができるという知見に基づくも
のである。一実施態様において、成形操作中に通常使用
される、油加熱装置と関連した内蔵加熱及び冷却系を使
用してコアの伝導加熱を実施することができる。内部加
熱系で伝導的に金型コアを加熱することによってどっし
りした成形型(例えば、>100ポンド)に熱活性被膜
を被覆するのに要する時間が大幅に低減される。被膜に
付与された熱は金型コア又は最も最近に硬化した被覆層
と新たに付与された被覆溶液との界面で被膜の熱硬化を
開始させ、よって硬化が内部から生じる。
【0017】被膜の熱硬化が完全な硬化又は溶媒の完全
な除去前に自由表面に早期に応力が生じることなく行わ
れる。全体的により少量の揮発分しか捕捉されない。し
たがって、高成形温度が達成できる。本発明は100ポ
ンドを越す金型に特に有利である。
【0018】特定の実施態様において、本発明は、金型
の有効表面に隣接して設けられた複数の流体通路を有し
て形成された高熱伝導性を有する支持体;及び前記成形
型表面に設けられた低熱伝導性を有し、捕捉された揮発
分の量が少ない耐熱性材料の層から成る、熱可塑性材料
を成形する金型を包含するものである。
【0019】本発明によれば、供給加熱流体がコアとの
伝導的熱交換関係で溝状の流体流路を通って搬送され
る。耐熱性材料の層は成形型表面に熱硬化性溶液又は懸
濁液として付与され、そして加熱流体が熱をコアに伝達
して、成形型の表面に最も近い溶液を活性化する。その
結果、初期硬化が層の内部からその自由表面に向かって
生じ、揮発分が発生すると、硬化操作中に層にボイド形
成を生じることなく、かつ層の自由表面を損傷すること
なく層から揮発分を追い出す。内部的に金型を加熱する
他の方法が考えられる。
【0020】本発明は、プラスチックを上述のタイプの
金型に充填することからなる、熱可塑性材料から成形品
を成形する方法にも関する。金型内の成形品をプラスチ
ックのガラス転移温度以下に冷却するのに十分な時間保
持し、そして冷却成形品を取り出す。
【0021】本発明のさらに他の目的及び利益と共に機
構及び実施方法の両方に関し、本発明は添付図面に照ら
し合わせて次の説明を参照すればよくわかるであろう。
【0022】一例としての本発明の射出圧縮成形装置1
0を図1に示す。この装置は対面する関係で配置され、
金型キャビティ13を形成する一対の相対的に移動可能
な金型コア、すなわち支持体部材12から成る。コア1
2はそこに形成された流体搬送通路又は冷却ライン14
を有している。金属又は耐久性表皮層18が低い熱伝導
層16上に設けられている。溶融熱可塑性材料又は樹脂
19がスプルー20及びゲート21を経てキャビティ1
3に射出される。その後、金型コア12をお互いの方向
に移動して溶融液をさらに圧縮することができる。
【0023】図1の実施態様において、低い熱伝導層1
6は充填材入りの、又は無充填のエポキシ樹脂、ポリテ
トラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルス
ルホン、ポリアミド類、ポリアミドイミド類、ポリイミ
ド類、熱可塑性プラスチック類又は熱硬化性プラスチッ
ク類から製造することができる。低い熱伝導層16は約
0.1〜15ミルの範囲の厚さであるのが好ましい。低
い熱伝導層16は吹付け、浸漬、はけ塗又は流延等の種
々の方法によって形成することができる。本明細書中に
詳細に説明する好ましい実施態様において、低い熱伝導
層は吹付け及びその後の加熱工程によって形成される。
【0024】表皮18は無電解メッキ、電着、化学的沈
着または吹付けによって付与される1層以上の金属層で
ある。表皮18は0.1〜15ミルの範囲の厚さを有し
うる。好ましい実施態様における金属層18は加圧下の
流動溶融液によって生じる摩耗に耐えるニッケルトップ
コートを含む多層構造でありうる。
【0025】コア12を被覆する装置を図2に示す。コ
ア12はアルミニウム又は鋼等の熱伝導性材料から成
る。銅管等の冷却ライン14がコア12中に設けられて
おり、正常の成形操作(図1)中のサイクル時間を低減
するために冷却流体を受け入れる。しかしながら、本発
明によれば、図2に示すように、冷却ライン14を用い
て、後記するように作動流体22(例えば、油)を加熱
する、よって付着工程の間金型コアを加熱するための流
体加熱器(23)を介して油を搬送する。加圧気体(例
えば、N2 )源によって供給される液状17の供給低熱
伝導材が吹付け装置27によってコア12の表面26に
塗布される。
【0026】低い熱伝導層16は種々の材料から形成し
うる。特に有用な材料はコア上に吹付けることができ、
かつそこで縮合硬化することができるポリイミド類又は
ポリアミドイミド類である。それらの材料には、例え
ば、「EYMYD」の商標名でエチル・コーポレーショ
ンから入手することができるポリイミド樹脂及び「TO
RLON」の商標名でアモコ社(Amoco)から入手
することができるポリアミドイミドがある。
【0027】低い熱伝導材は、クリープ又は劣化のない
一定使用温度が>230℃(450°F )である;熱伝
導性が溶融液より低い;>0.010±0.0005イ
ンチの均一の厚さに吹付けることができる;成形中の変
形を防ぐために割れ及び欠陥がない;硬化及び成形中の
離層を避けるために内部応力が十分に低い;金型表面へ
の接着性が高い;及び「高くない」値段で市販されてい
る等の多くの要件を満たさなければならない。
【0028】有用な材料は、その約50%はN−メチル
−2−ピロリドン(NMP)に溶解したアミド酸の形態
である25重量%の樹脂を含んでいる高粘度ワニスとし
てホイットフォード社(Whitford Cor
p.)によって販売されている。アミド酸及びアミド−
イミド形の一般構造は次の通りである:
【0029】
【化1】 吹付け用には、このワニスをメチルエチルケトン(ME
K、沸点175°F )54重量%及びNMP(沸点40
0°F )46%から成る2成分溶媒系を用いて適当な粘
度に希釈する。NMPはポリアミド−イミド用の溶媒で
あり、またNEKは溶液を希釈するために使用される。
2成分溶媒を選択するための根拠を後で示す。無機充填
材、例えば硫酸バリウムを30容量%の量で配合中に樹
脂に添加して収縮、よって硬化低い熱伝導材の応力を低
減することができる。硫酸バリウムは1〜10ミクロン
の様々の凝集径の微細凝集粒子の形状である。前記2溶
媒及び充填材をワニスと配合して6重量%の樹脂を含む
液体17等の吹付け可能な溶液を形成することができ
る。
【0030】本発明の一般原理に従えば、溶液17を、
低沸点物質(すなわち、MEK)の沸点よりわずかに低
い温度(例えば、150°F )に保持されているコア1
2の表面26に吹付ける。これによって、MEKが急激
に揮発させられ、よって被膜の粘度が増し、流れが防止
される。吹付け被膜は約1〜2ミルの厚さである。
【0031】その後、金型コア12の温度を高沸点物質
の沸点(約275〜350°F )よりわずかに低い温度
に上げて、NMPを追い出す。温度は少なくとも30分
保持する。
【0032】その後、金型コア12の温度を約150°
F に下げ、そして吹付け及び揮発サイクルを、所望の被
膜厚さが達成されるまで数回繰り返す。
【0033】次に、金型コア12を材料に依存して50
0〜600°F で約2〜12時間加熱して被膜の最終硬
化を引き起こす。例えば、一実施態様において、TOR
LONを使用する場合、最終硬化温度は10時間で50
0〜525°F である。最終硬化サイクルは対流オーブ
ン中で又は金型を適切な低い熱伝導体又は他の通常の手
段で囲うことによって達成することができる。
【0034】上述の方法の結果、図3に示すように吹付
け被覆を可能とする未硬化樹脂を希釈するのに使用され
る揮発性材料30が未硬化重合体材料から追い出され、
低い熱伝導層16が金型表面26から外側に層16の自
由表面28の方に制御して形成される。したがって、低
減した量の揮発分しか硬化工程中に被覆材中に保持され
ないので、欠陥が避けられる。
【0035】本発明の明確な利点は、図示するように成
形型の大半が金型10の表面26よりわずかに下に内蔵
された冷却溝14を有する点である。そのような装置を
用いると、熱サイクルをより正確に制御することがで
き、また加えて、加熱速度及び効率を従来の方法より改
善することができる。さらに、図3に示すように、熱勾
配△Tが金型表面26における界面から自由表面28に
被膜16を横切って確立される。コア表面26はそれが
加熱溝14に近いので、かつ層16の低い熱伝導性のた
めに被膜16の自由表面28と較べて高い温度にある。
このことによって、揮発分30がまず被膜16の内部か
ら追い出される。内部表面26から外側にイミド化反応
の揮発性副生物を追い出す結果として、従来の加熱法で
生じうる被膜16の自由表面28上の表皮形成の問題が
避けられる。表皮形成は飛散する揮発分30の障壁とな
り、捕捉された気体のボイドが被膜中に形成される。こ
れらの捕捉気体は被膜の表面層に不良の誘導部として作
用する欠陥を生じる。
【0036】上述のことに加えて、本発明によれば、金
型コアにより厚い低い熱伝導被膜の付着を可能とする。
従来の被膜は一般に約10ミルの厚さに限定されてい
る。より厚い被膜が、熱をより多く保持するので望まし
い。しかしながら、より厚さの厚い被膜は最終硬化工程
中にふくれを生じることがわかった。本発明によれば、
ふくれを生じることなく実質的に10ミルを越す被膜の
付着を可能とする。
【0037】また、本発明によれば、被膜を付着し、1
0ミルまでの所望の厚さになるまで1〜2ミルの層でオ
ーブン中で部分的に硬化する従来のオーブン被覆法より
改善されたサイクル時間を可能とする。従来の各サイク
ルは約400ポンドの重量の金型で約8時間を要する。
内部加熱コア法を用いる本発明はサイクル当たりの時間
を約3分の2も低減し、約5時間節約する。本発明は、
熱サイクルが特に重量に依存する大型の成形コアを被覆
するために特に有用である。
【0038】本発明は、熱硬化性被覆材を金型コアに付
着し、そして金型表面に近い金型コアを伝導的に加熱す
ることによって被膜を硬化して硬化工程中に発生した揮
発性生成物を追い出すことによって金型コアに低減した
量の揮発物しか含まない低い熱伝導被膜を形成する方法
に関する。
【0039】支持体に吹付け被覆し、引き続き従来技術
によるオーブン硬化及び本発明による内部加熱硬化を行
う実験を行った。これらの実験において、被膜を吹付け
法によって垂直の支持体に付着した。吹付け装置はスプ
レーガン、充填N2 、試料クーポン、試料加熱器及び垂
直試料支えから成る(図4)。ビンクス(Binks)
モデル2001スプレーガン40に樹脂流れを制御でき
るように流体バルブ42を備えた。また、ガンの吹付け
幅は円形から狭い楕円まで変えることができた。一般
に、スプレーガンは支持体44から2フィートの所に位
置していた。樹脂46はBaSO4 を懸濁して含んでい
た。そこで、被覆工程中樹脂を撹拌した。1クォート容
量のアジット−カップ(Agit−Cup)モデル82
−700容器48を用いて懸濁液を保持した。窒素供給
タンクに調整器を備え、スプレーガンに行く窒素の圧力
を制御した。窒素の供給は代表的に30〜40psiに
調整した。試料支持体44、すなわち洗浄、脱脂した1
/8インチx4インチx8インチのステンレス鋼をブロ
ックに埋め込まれた2個の抵抗加熱器52を有する銅ブ
ロック状の試料加熱器50に取り付けた。これらのユニ
ットによって、金型の大きな熱質量(thermal
mass)をシュミレートする試料に連続加熱を行っ
た。試料支えは基体56によって支持されたアルミニウ
ムラック54であった。この支えは金型の垂直壁の最悪
の場合の形状を示すほぼ垂直の位置に試料及び加熱器を
保持するように設計されていた。
【0040】試料を循環させるのに使用されるオーブン
(図示せず)は設定値の±1%の均一性の「MIC−6
00」マイクロプロセッサ・ベース制御装置を有する
「ブルーM」機械対流式水平気流炉であった。
【0041】実験計画は付与の影響及び最終的な被膜の
品質に対する硬化の変数を検討することであった。支持
体温度、オーブン温度、被覆層の厚さ、昇温速度及び最
終硬化温度を試験した。
【0042】支持体44を銅加熱装置50に立て掛け、
吹付け温度に昇温させた。吹付け温度は被覆中の支持体
の温度についていうものであり、代表的には150°F
である。全ての吹付け中に、ガン40中の樹脂は室温に
ある。スプレーガン40は支持体から2フィートの所に
支持体の面に垂直に位置させた。ガンを試料の面に常に
垂直にして旋回運動で試料に樹脂を吹付けることによっ
て各層を付与した。ガンが試料に対してあちこちに移動
するにつれて層の厚さが増大する。代表的に、0.00
15インチの厚さにするのに試料表面に対し8回の旋回
で十分である。被膜を第一の加熱サイクルによって加熱
し、吹付け温度に冷却し、そして次の層を付与する。こ
の工程を0.013インチの最終厚さを達成するまで繰
り返した。
【0043】次に、最終的な高温硬化の前に被膜を第二
のより高い加熱サイクルによって操作した。第二のサイ
クルにおいて、溶媒の除去及び部分硬化のための高温に
試料を加熱する。この温度は代表的に約450°F であ
った。
【0044】揮発分は熱重量分析(TGA)で未硬化試
料を調べることによって求めた。10〜50mgを秤量
した硬化低熱伝導材試料をステンレス鋼支持体からそれ
らをこすり取ることによって採集した。これらの試料を
小さなるつぼに入れ、次にこれをメトラー(Mettl
er)TG50熱天秤に入れた。メトラーTC10Aプ
ロセッサーを50℃から300℃まで10℃/分の昇温
速度、次に300℃で20分の保持にプログラムした。
この分析によって、重量減量及び減量が生じた温度の情
報を得た。例えば100ポンドより大きい金型の熱質量
は揮発サイクル中の多くのオーブン時間に相関する。
【0045】本発明の油加熱法をオーブン加熱法に置き
換えた。加熱油を金型の内部冷却溝を通して圧送する
と、(油から鋼への伝熱が空気からより著しく大きいの
で)金型は加熱油を用いてより急速に加熱される。金型
に要求した厚さに被覆を施し、室温に冷却した後、被覆
面をプラスチックシートで覆って溝の洗浄中の汚染を防
止した。油ラインを切り離し、金型中に残っている油を
圧縮空気を用いてフラッシュした。残存油を溝を通して
循環MEKで溶解した。MEKを圧縮空気を用いてフラ
ッシュした。全ての油を金型から除去せねばならない。
金型内に残っている油は金型をメッキするために使用さ
れる無電解ニッケルメッキ浴を汚染する。金型の外面を
MEKで拭いた。硬化サイクルのその後の工程をオーブ
ン加熱金型に用いたのと同じ手順を使用して行った。
【0046】図5は一般的な被覆計画をグラフによって
図示する線図である。サイクルAにおいて、溶媒の蒸発
によって次の被膜付与中に垂れない硬質の被膜を得る。
サイクルBによって、規格値にサンド仕上することがで
き、かつ硬化サイクル中寸法的に安定のままである硬質
の一体被膜を得る。
【0047】被覆低熱伝導体と鋼クーポンとの界面接着
力を、6mm2 の表面積の熱硬化性エポキシ被覆ピンを
低い熱伝導体表面に接着するセバスチャン(Sebas
tian)接着試験機[クワドグループ(Quad G
roup)、ワシントン州、シアトル]を用いて測定し
た。硬化後、ピンを試料に垂直に引き、剥離させるのに
必要な力を測定した。エポキシ/低い熱伝導体界面の接
着限界は約8000psiであった。
【0048】30容量%の硫酸バリウムを充填した、5
50°F で硬化させた硬化ホイットフォードA型樹脂の
熱伝導率をホロメトリックス社(Holometric
s,Inc.)製TCA−1000を用いて測定した。
2インチの直径のディスクを温度範囲に亘って加熱し
た。熱伝導率を色々な温度で測定した。
【0049】本発明は上質の3次元金型の吹付け塗布に
好ましい2溶媒系を使用する。各溶媒は異なる目的に適
い、別々の力で揮発される。低沸点(TB )溶媒、すな
わちMEK[TB =175°F (80℃)]はいくつか
の目的に適う。これは樹脂の粘度を吹付け可能な範囲に
低減するシンナーとして使用される。したがって、これ
は樹脂を支持体に搬送するキャリヤーとして作用する。
支持体と接触すると、低TB 溶媒のほとんど全ては即座
に蒸発して、さもなければ1溶媒系では起こるだろう流
れ及び垂れを防止するのに十分に樹脂の粘度を増大す
る。これは、樹脂を水平から垂直に及ぶ表面に同時に被
覆しなければならない3次元金型の被覆に特に重要であ
る。しかしながら、高沸点(TB )溶媒、すなわちNM
P[TB =396°F (202℃)]はなお存在してい
るので、樹脂は硬くない。支持体の表面張力が樹脂を少
し流動させ、滑らかな表面を生じる。この流動が、オレ
ンジの表面に似ている表面組織であるみかん膚として知
られている望ましくない作用を排除する。
【0050】さらに別の操作を4−ヘプタノン及びNM
Pの溶媒系を用いて行った。4−ヘプタノンはMEKよ
り高い215°F の沸点を有している。この成果は望ま
しくない気泡を生じることなく被覆に際する支持体温度
を上げることができることである。ホイットフォード材
の以下に報告したデータは全てMEK/NMPブレンド
として作成されたものである。
【0051】少なくとも0.01インチの最終厚さを達
成するために、被膜は0.001〜0.002インチ厚
の数層に分けて付与するのが好ましい。さもなければ、
被膜が垂直壁で過度に流れ、また溶媒が表面に拡散する
のに要する時間が非常に長くなる。各層を加熱して、層
が次の付与前に硬くなるのに十分に溶媒を追い出す必要
がある。
【0052】樹脂の付与中、低TB 溶媒をできるだけ急
激に揮発させて、流れ及びパッドリングを防止するのが
望ましい。これは被覆中支持体温度を上昇することによ
ってなされる。しかしながら、支持体温度、よって蒸発
速度が高過ぎると、溶媒が沸騰して、表面に拡散するよ
りむしろ樹脂内に気泡を生じる。これらの気泡の大きさ
及び発生は温度がMEKのTB 以上に上がるにつれて増
大する。このために、170°F より低い支持体温度、
好ましくは約150°F で吹付けることが必要である。
150°F より低いと、MEKの減量率が低いので被膜
が湿ったままになり、垂直面から垂れる。
【0053】支持体の温度効果と無関係に、ガンからの
全噴霧の不足のために気泡のクラスターが各被膜に取り
入れられる。これらの気泡はおそらくN2 、すなわち噴
射剤を含んでいる。これらの気泡の除去は材料が柔らか
い間だけ可能である。吹付け温度、すなわち150°F
で10分間の保持が気泡を崩壊し、かつ樹脂を再流動さ
せて欠陥を排除するのに十分な時間である。さらに、こ
の時間は一層多くの量の溶媒を揮発させて、被膜をその
後の高温サイクルAの間より低い起泡感受性にする。吹
付け層の厚さは表面に起き、そしてそれらが永久に埋め
込まれる程度に粘度が増加する前に崩壊するN2 気泡の
能力にも影響を及ぼす。このために、層の厚さは最大約
0.0015インチに限定すべきである。
【0054】オーブン法を使用する実験において、被膜
を1層当たり0.0015インチで形成し、そして0.
013インチの要求予備硬化厚さを8〜9層で達成し
た。各層は、次の層を付与する時に約15%以下の揮発
分しか含んでいないのが好ましい。さもなければ、被膜
は金型の垂直壁で垂れる。したがって、層を付与し、か
つ10分待った後、さらに加熱して次の層を付与する前
に十分に硬い層を確保する必要がある。この熱傾斜、サ
イクルA(図5)は、次の被膜付与前に吹付け温度、す
なわち150°F に冷却する前に十分な溶媒揮発が生じ
る温度に被膜を加熱する。低い熱伝導体層及び金型の外
層だけで金型全体をこの温度に加熱する必要はない。
【0055】部品を層間に40分間吹付け温度、150
°F に保持した場合、最終製品が表面に割れ目を生じ
た。割れ目以外に、低い熱伝導材は垂れが0.005イ
ンチを越える厚さで生じるのに十分な残留溶媒を含んで
いた。サイクルAの保持温度が300°F 以上に上昇す
ると、NMPが表面に拡散できるよりも速くNMPが揮
発することによって気泡が生じる。このため、サイクル
Aの最高温度は約275°F までに限定するように忠告
する。
【0056】金型/低い熱伝導体界面温度は被膜からの
溶媒の拡散速度を調停する。サイクルAの保持温度にお
ける時間は金型インサートの重量によって違ってくる。
したがって、被膜が大きな部材に対し所望の温度に達す
るには長くかかる。上昇速度は表面積対質量比に関係す
る。方法を簡略化し、かつ被覆不良に至る間違いをでき
るだけ少なくするために一般指針を作成した。以下の表
は操作の提案温度及び時間を示すものである。
【0057】
【表1】 表 1 種目 重量 275°F 、サイクルA保持温度での時間 テストピース 1ポンド オーブン中30分 金型インサート 25ポンド オーブン中90分 金型インサート 100ポンド オーブン中3時間 金型インサート >100ポンド 275°F に油加熱、90分保持 サイクルAに従って、金型を吹付け温度に再度冷却し、
そして次の層を付与した。被覆及びサイクルAの組合せ
を低い熱伝導体が少なくとも0.013インチの厚さに
なるまで繰り返した。この時点で、低い熱伝導体は約1
0〜14%の揮発分を含んでおり、そのほとんど全てが
加熱中に発生した揮発分の質量分光分析によって調べた
TGAによって測定してNMPであった。0.010イ
ンチの厚さに被覆し、サイクルAによって処理した試料
からの代表的なTGAデータを図6に示す。全ての試料
(オーブン及び油加熱)において、重量減量がNMPの
沸点、202℃(396°F )付近で生じた。
【0058】従来技術の方法によれば、100ポンドよ
り大きい金型の熱質量はサイクルAの間オーブン中の多
くの時間に相関する。大きな金型インサート(>100
ポンド)を275°F のサイクルA保持温度に加熱する
のに要する時間はオーブン中で少なくとも5時間であ
る。サイクルAを8回繰り返すので、処理時間は2交代
で1週間の作業にほぼ等しい。しかしながら、本発明に
よれば、加熱油を冷却溝を通して圧送して金型を熱サイ
クルにかけている。油から金型への伝熱は空気からより
も著しく速いので、サイクル時間が油を使用して顕著に
低減される。400ポンドの金型を用いる研究におい
て、金型が40分で堅実に150°F から275°F に
油によって加熱され、合せて1時間45分の被覆サイク
ル及びサイクルA保持時間となった。したがって、6時
間を越えると予測されるオーブン加熱のサイクル時間は
油加熱より3倍以上も長い。
【0059】油加熱の被覆法は次のことを除いてオーブ
ン加熱を用いる方法と本質的に同じである。被覆中の1
工程の最大層厚さが0.001インチである。層の厚さ
がこれより大きいと、0.0015インチより大きい層
厚のオーブン加熱の場合に見られるものと同様の気泡が
生じる。低い熱伝導体を完全に付着した後、その被膜を
以下に説明する手順を用いて処理した。
【0060】硬化工程の前に、被膜の厚さがインサート
全体で均一(偏差±0.001インチ)であるべきであ
る。したがって、被膜を2つの理由で硬化前に許容範囲
内にサンド処理した。第一に、材質が硬化前に容易にサ
ンド処理できるものであり、そして第二に、重合体溶液
中のニッケル粉のトップコート、すなわちニッケルメッ
キ用プライマーを低い熱伝導体の完全付着に引き続きそ
の低い熱伝導体上に吹付ける。トップコートの付与に引
き続くサンド処理は実用的な手段ではない。また、トッ
プコートと低い熱伝導体との接着力を最大にするため
に、それらを一緒に硬化させるべきである。しかしなが
ら、予備硬化層の12重量%までの溶媒含有量は硬化後
の30%の厚さ減少と言い換えることができる。この厚
さ減少は、インサートが硬化前に許容範囲内にある場合
でさえ±0.001インチを越える偏差を生じる。低い
熱伝導体が一旦完全な厚さを達成した場合、第二の加熱
サイクルを工程に追加して、樹脂を単に部分的に硬化し
ながら可能な限り溶媒を排除して大半の収縮を達成し、
かつサンド処理を容易にする。
【0061】先に述べたように、低い熱伝導体中の残留
揮発分の大半はNMPである。この溶媒を除去する最も
効果的な方法は金型インサートをNMPの沸点以上にゆ
っくり加熱することである。25°F /時のオーブン傾
斜速度が被膜の質を損なうことのない最も速い速度であ
ることがわかった。上昇速度がこれより速いと、樹脂温
度が十分な濃度のNMPが樹脂内になお存在する間にN
MPの沸点を越えることになり、樹脂が発泡することに
なる。発泡は断面的にスポンジのように見え、また低い
熱伝導体の圧縮強さを破壊する。気泡は、樹脂が比較的
未硬化であり、よって変形することができる間に低い熱
伝導体内のNMP蒸気圧が顕著に増大することによって
形成される。これを補うために、残存揮発分を低い熱伝
導体から拡散させるのに十分ゆっくりと試料を加熱す
る。したがって、金型部品の温度を約25°F /時まで
の速度で450°F に上昇させ、2時間保持し、そして
冷却してサンド処理に付する。450°F で保持中の揮
発分の減少を図7に示す。溶媒含有量は厚さに比較的無
関係であるが、熱処理に依存する(図8参照)ことがわ
かった。サイクルB後、被膜は代表的に約3〜4重量%
の揮発分を含んでいる。この低い溶媒含有量で、被膜の
厚さはさらに加熱した際にもそれほど変化せず、よって
金型部品を規格値にサンド処理又は機械加工することが
できる。一旦部品をサンド処理した後、それにトップコ
ートを付与し、そしてサイクルA及びサイクルBを介し
て処理し(10時間保持して)、トップコートを調製
し、硬化を行った。
【0062】この最終工程が連鎖成長及びイミド形への
環化による架橋によって樹脂の剛性及び強さを改善す
る。上述の構造はアミド酸及びアミド−イミドからの一
般構造を示すものである。450°F で2時間保持し、
それから25°F /時で最終樹脂硬化温度、例えば50
0°F に上昇させ、そして2時間保持し、そして室温に
冷却することが許容しうる1.5重量%に揮発分を低減
しながら必要な剛性を達成するのに十分であることがわ
かった。このように残存溶媒の濃度が低いと、成形中に
複合金型の一体性を損なわないことがわかった。図9は
好ましい被覆及び硬化計画を示すものである。
【0063】成形操作の1年分をシュミレートする空気
中450°F でで100時間放置した後でさえ、界面接
合力及び揮発分は安定したままであることがわかった。
色々な温度での空気中の重量減量の研究を行った。ホイ
ットフォードポリアミド−イミドは550°F で安定で
あることがわかった。600°F で、0.5%/100
時間の一定の重量減量が認められた(図10参照)。
【0064】硬化低熱伝導体と440ステンレス鋼及び
P20鋼の両方との接着力を鋼の表面処理の関数として
測定した。表2は樹脂の550°F での硬化後に得られ
た接着結果を示すものである。非研磨P20鋼を除いて
全ての場合に、糊/低い熱伝導体界面において破損が生
じた。
【0065】
【表2】 表 2 支持体 接着力 機構 (psi) ステンレス鋼 平滑 8160〜9280 糊(glue) 6μ荒さ 8140〜9140 糊(glue) 150μ荒さ 7880〜9240 糊(glue) P20鋼 平滑 1390〜1870 鋼表面 6μ荒さ 6990〜8560 糊(glue) 150μ荒さ 7850〜8840 糊(glue) 樹脂の550°F での硬化の後に熱伝導率を61℃〜2
99℃で測定した(表3参照)。低い熱伝導体の熱伝導
率が溶融プラスチックより低くあるべきであるという要
件を満足する。
【0066】
【表3】 表 3 温 度 熱伝導率 (℃) W/M・K 61 0.213 99 0.240 150 0.264 200 0.394 250 0.433 299 0.433 本発明に従って調製された被膜は重量減量試験によって
実証されるように従来の被膜より低い%の残存揮発分し
か含んでいない。空気中500°F で2時間加熱した従
来の被膜は残留溶媒及び水分から成る約1〜約1.5%
の範囲の重量減量を示した。500℃で2時間加熱した
本発明に従って調製した被膜は約0.8%〜1.2%の
範囲の重量減量であった。この少ない重量減量は、本発
明の被膜がより少ない残存揮発分しか有していないこと
を示すものである。
【0067】種々の熱可塑性材料を本発明に従って製造
した金型で使用して完成品を製造することができる。そ
のようなプラスチックには、「ナイロン6」又は「ナイ
ロン12」又は「ナイロン66」の商品名で販売されて
いるポリアミド材;及び他のポリマー類、例えば、ポリ
(ブチレンテレフタレート)(PBT)、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、及びポリカーボネート及び
メチレンから成る軟エーテル結合を有するPBT等のポ
リエステル類、ポリエーテルケトン類、ポリエーテルイ
ミド類、ポリラクタム類、ポリプロピレン類、ポリエチ
レン類、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル、
アクリロニトリル−ブタジエン三元共重合体類、ポリフ
ェニレンオキシド(PPO)/ポリスチレン、PPO/
ナイロン高衝撃性ポリスチレン及びこれらの樹脂の充填
材入り又は無充填物並びにそれらのブレンド類がある。
それらの多用性、強度及び外観のために本発明に使用す
るのに特に適した材料として充填材入りの又は無充填の
ポリカーボネート類、ポリエステル類、ポリフェニレン
オキシド、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
(ABS)、ポリイミド、及びそれらの材料の重合的組
合せがある。
【0068】上述のもの以外に、その教示を参照として
本明細書に組み入れる以下の特許が光学ディスク及びコ
ンパクトディスク等の光学媒体、及び最適の表面特性を
必要とする事務機械部品を成形するのに特に有用な材料
を開示している。ミラー(Miller)の米国特許第
4,774,315及び4,788,275号;オカモ
ト(Okamoto)の米国特許第4,997,903
号、及びオカモト等の米国特許第4,977,233号
及び4、902、735号;ハスオ(Hasuo)等の
米国特許第4,734,488号;ミアウチ(Myia
uchi)の米国特許第4,670,479号及び特開
昭62−207358。これらの参照文献は約10,0
00〜約18,000の範囲内の平均分子量を有し、こ
こで述べた成形用途並びに当業者に興味のある他の用途
に適した種々の材料を開示している。
【0069】本発明の他の態様は低い熱伝導金型表面被
覆を有する金型を製造する方法、特に約100ポンド以
上の質量を有する比較的重い金型を製造する方法に関す
る。この方法は揮発性溶媒に保持された被覆材を受け、
被覆及びその後の乾燥並びに硬化工程中内部から加熱さ
れて溶媒キャリヤーを追い出す金型を製造することにも
関する。本方法によれば、現在可能な10〜15ミルを
越える比較的厚い被膜を付与することができる。また、
本方法によれば、完全硬化前、又は従来形成された被膜
より約50%少ないレベルまで溶媒を実質的に完全に除
去する前に被膜の自由表面に表皮が形成されるのを防止
することができる。また、本発明はそのような被膜を付
与するのに要する時間を従来の方法の約3分の2も低減
する方法も提供する。
【0070】金型を製造する方法は、金型を揮発性溶媒
に溶した熱硬化性材料で被覆し、及び内部加熱源で金型
を加熱して、溶媒の沸点よりわずかに低い温度で被膜の
内部からその自由表面に熱勾配を確立し、自由表面に早
期に表皮形成することなく、また溶媒を実質的に除去す
る前に被膜中に気体を捕捉することなく溶媒を被膜から
追い出すことから成る。さらに、この方法は選択された
量の前記被覆材の後続の層で所望の膜厚を達成するまで
前記金型の被覆及び内部加熱工程を繰り返し、及びその
後、金型を溶媒の沸点以上に加熱して被膜を後硬化する
工程を含む。
【0071】本発明の方法において、溶媒は第一の比較
的低沸点の溶媒と第二の比較的高沸点の溶媒とから成る
2成分系であるのが好ましく、また初期加熱工程を前記
低沸点溶媒の沸点以下の温度で揮発分を被膜から追い出
すのに十分な時間行う。加熱工程は、その後に前記高沸
点溶媒の沸点よりわずかに低い温度に高沸点揮発分を被
膜から追い出すのに十分な時間金型を加熱することをさ
らに含む。
【0072】他の実施態様において、本発明は、熱硬化
性で低い熱伝導被膜を比較的どっしりした金型に付与す
る方法であって、被膜を金型に付与し、そして内部加熱
源で金型を加熱して、被膜の内部からその自由表面に熱
勾配を確立し、前記被膜中に捕捉揮発分の形で永久ボイ
ドを形成することなく溶媒から放出された揮発分を被膜
から追い出すことからなる方法を包含する。
【0073】また、本発明は、熱可塑性成形体を製造す
るためにここに記載した金型を使用することにも関す
る。特に、金型を、溶融熱可塑性材料を金型キャビティ
に射出する射出成形又は射出圧縮成形法に使用すること
ができる。溶融材料はキャビティ全体に広がり、そこで
ガラス転移温度以下に冷却するのに十分な時間保持さ
れ、その後成形品を取り出す。圧縮/射出成形において
は、溶融熱可塑性材料を射出工程後に圧縮する。本発明
によれば、余り厳密でないがより均一な複屈折性、より
少ない応力、より滑らかな表面仕上げ及びより良好な光
学特性を有する成形品が得られる。
【0074】図11は従来の方法によって製造された物
品の温度分布と比較して本発明の教示に従って成形され
た物品の表面温度の過渡温度応答を概略的に示すもので
ある。点線で示した従来の成形において、時間t=0に
おける熱可塑性材料は初めに金型表面と接触する。察知
されるように、低い熱伝導してない従来の装置における
熱可塑性材料は即座にガラス転移温度Tg 以下に冷却さ
れる。そのような急激な冷却は仕上品に荒い表面を生じ
る。一方、本発明の低い熱伝導された金型構造に関して
は、熱可塑性材料は金型の比較的冷たい表皮との接触に
よって初めに急冷されて、一時的にガラス転移温度Tg
以下に落ちる。しかしながら、その表面は加熱溶融熱可
塑性材料の内部温度によって再加熱されるようになる。
従って、表面温度はガラス転移温度より高く上昇し、そ
の樹脂が金型に充満して粗面の形成を防ぐ。
【0075】本発明の好ましい実施態様であると現在考
えられるものを説明してきたが、種々の変更及び改変が
本発明から逸脱することなくそこになされることが当業
者にはわかりきっており、また本発明の精神及び範囲内
にあるそのような変更及び改変は請求の範囲に包含され
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】射出圧縮成形装置の被覆金型コアの部分側断面
図である。
【図2】加熱装置に結合された被覆金型コアの部分側面
図である。
【図3】硬化工程中の金型コア及び低い熱伝導被覆の拡
大部分略図である。
【図4】システム変数を試験するために設計された吹付
け付着法を示す略図である。
【図5】2段階加熱サイクルを示すグラフである。
【図6】揮発分の重量%及び温度対時間を示すグラフで
ある。
【図7】空気中450°F での被膜中に残存する揮発分
の重量%対時間を示すグラフである。
【図8】種々の低い熱伝導体の厚さに関する図7に類似
のグラフである。
【図9】好ましい硬化サイクルを図示するものである。
【図10】色々の温度に置ける空気中の重量減量対時間
を示すグラフである。
【図11】従来の金型及び本発明の金型におけるガラス
転移温度Tg に対する熱可塑性材料の時間温度の関係を
グラフによって示す比較プロットである。
【符号の説明】
10 射出圧縮成形装置 12 コア 13 金型キャビティ 14 冷却ライン 16 低い熱伝導層 17 溶液 18 表皮層 19 溶融熱可塑性材料(樹脂) 22 作動流体 23 加熱器 26 コア表面 27 吹付け装置 28 自由表面 30 揮発分 40 スプレーガン 44 支持体 50 ブロック状加熱器 52 抵抗加熱器 54 ラック 56 基体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項16
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項18
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キャサリン・ダナ・ハムリー アメリカ合衆国、12065、ニューヨーク州、 クリフトン・パーク、イーストウッド・ド ライヴ、145エー (72)発明者 マシュー・フランク・ニーマイアー アメリカ合衆国、12132、ニューヨーク州、 ノース・チャタム、ピー.オー.ボック ス・601

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックを:高い熱伝導性を有する
    支持体;及び支持体上に設けられた低い熱伝導性を有す
    る比較的高い耐熱性の材料層から成る構造を有する金型
    に充填することを特徴とする熱可塑性材料を成形する方
    法。
  2. 【請求項2】 支持体が加熱流体の供給を受ける開口を
    有し、耐熱性材料が熱硬化性溶液として付着された被膜
    であり、そして前記加熱流体が熱を支持体に伝達し、支
    持体に最も近い溶液を活性化することによって、硬化が
    被膜の内部からその自由表面に向かって生じ、揮発分の
    発生前に被膜上で早期に表皮形成することなく被膜から
    揮発分を追い出すことを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 プラスチックがポリアミド類、ポリエス
    テル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブ
    チレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート及
    びメチレンから成る軟結合を有するPBT、ポリエーテ
    ルケトン類、ポリエーテルイミド類、ポリラクタム類、
    ポリプロピレン類、ポリエチレン類、ポリスチレン、ス
    チレン−アクリロニトリル、アクリロニトリル−ブタジ
    エン三元共重合体類、ポリフェニレンオキシド(PP
    O)/ポリスチレン類、PPO/ナイロン類、高衝撃性
    ポリスチレン及びこれらの樹脂の充填材入り又は無充填
    物並びにそれらのブレンド類から成る群から選択される
    材料であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 プラスチックが充填材入りの又は無充填
    のポリカーボネート類、ポリエステル類、ポリフェニレ
    ンオキシド、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
    (ABS)、スチレン−アクリロニトリル、ポリイミ
    ド、及びそれらのブレンド類及び重合的組合せから成る
    群から選択される材料であることを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 その外底加熱源として金型表面近くに内
    部熱源を有する金型を製造する方法であって、金型を揮
    発性溶媒に溶した熱硬化性材料で被覆し、及び内部加熱
    源で金型を加熱して、溶媒の沸点よりわずかに低い温度
    で被膜の内部からその自由表面に熱勾配を確立し、早期
    に表皮形成することなく、また被膜中に揮発分を捕捉す
    ることなく溶媒を被膜から追い出すことを特徴とする方
    法。
  6. 【請求項6】 選択された量の前記被覆材で所望の膜厚
    を達成するまで前記金型の被覆及び加熱工程を繰り返
    し、及びその後、金型を溶媒の沸点以上に加熱して被膜
    を後硬化する工程をさらに含むことを特徴とする請求項
    5記載の方法。
  7. 【請求項7】 溶媒が第一の比較的低沸点の溶媒と第二
    の比較的高沸点の溶媒とから成る2成分系であり、また
    初期加熱工程を前記低沸点溶媒の沸点以下の温度で揮発
    分を被膜から追い出すのに十分な時間行い、そしてこの
    加熱工程がその後に金型を前記高沸点溶媒の沸点よりわ
    ずかに低い温度に加熱して高沸点溶媒揮発分を被膜から
    追い出す工程をさらに含むことを特徴とする請求項5記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 溶媒がメチルエチルケトン(MEK)及
    びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)であることを
    特徴とする請求項5記載の方法。
  9. 【請求項9】 被膜がポリアミド酸であることを特徴と
    する請求項5記載の方法。
  10. 【請求項10】 被膜が、吹付けることができ、かつ熱
    の存在下に縮合硬化することができるポリイミド又はポ
    リアミドイミドであることを特徴とする請求項5記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項5記載の方法によって製造され
    た金型。
  12. 【請求項12】 請求項5記載の金型で製造した成形
    品。
  13. 【請求項13】 請求項5記載の方法によって製造した
    金型で製造した成形品。
  14. 【請求項14】 比較的どっしりした金型を低い熱伝導
    被膜で被覆する方法であって、金型を揮発性溶媒に溶か
    した熱硬化性材料で被覆し、内部加熱源で金型を加熱し
    て、溶媒の沸点よりわずかに低い温度で被膜の内部から
    その自由表面に熱勾配を確立し、前記被膜中の実質的に
    全ての揮発分の発生前に自由表面上で早期に表皮形成す
    ることなく溶媒を被膜から追い出すことを特徴とする方
    法。
  15. 【請求項15】 比較的厚く、低い熱伝導被膜を有する
    金型を製造する方法であって、金型を揮発性溶媒に溶か
    した熱硬化性材料で被覆し、内部加熱源で金型を加熱し
    て、溶媒の沸点よりわずかに低い温度で被膜の内部から
    その自由表面に熱勾配を確立し、自由表面上で早期に表
    皮形成することなく、また被膜中に放出溶媒を捕捉する
    ことなく溶媒を被膜から追い出すことを特徴とする方
    法。
  16. 【請求項16】 選択された量の前記被覆材で15ミル
    を越える厚さを有する比較的厚い被膜が得られるまで前
    記金型の被覆及び加熱工程を繰り返し、及びその後、金
    型を溶媒の沸点以上に加熱して被膜を後硬化する工程を
    さらに含むことを特徴とする請求項19記載の方法。
  17. 【請求項17】 高熱伝導性を有する支持体;及び支持
    体上に設けられた低熱伝導性を有する比較的高耐熱性の
    材料の低熱伝導層から成ることを特徴とする熱可塑性材
    料用金型。
  18. 【請求項18】 支持体が加熱流体の供給を受ける開口
    を有し、耐熱性材料が熱硬化性溶液又は懸濁液として付
    着された被膜であり、そして前記加熱流体が熱を支持体
    に伝達し、支持体に最も近い溶液又は懸濁液を活性化す
    ることによって、硬化が被膜の内部からその自由表面に
    向かって生じ、揮発分の発生前に被膜の早期硬化によっ
    てそこにボイド形成又は自由表面に損傷を生じることな
    く被膜から揮発分を追い出すことを特徴とする請求項2
    1記載の金型。
  19. 【請求項19】 その外底加熱源として金型表面近くに
    内部熱源を有する金型であって、金型に設けた揮発性溶
    媒に溶した熱硬化性材料から成り、前記熱硬化材の被膜
    が、内部加熱によって溶媒の沸点よりわずかに低い温度
    で被膜の内部からその自由表面に熱勾配を生じて、早期
    に表皮形成することなく、また被膜中に揮発分を捕捉す
    ることなく溶媒を被膜から追い出す結果として、実質的
    に揮発分を含まないことを特徴とする金型。
  20. 【請求項20】 比較的どっしりした金型であって、金
    型に設けた揮発性溶媒に溶した熱硬化性材料から成り、
    前記熱硬化材の被膜が、内部加熱によって溶媒の沸点よ
    りわずかに低い温度で被膜の内部からその自由表面に熱
    勾配を生じて、早期に表皮形成することなく、また被膜
    中に揮発分を捕捉することなく溶媒を被膜から追い出す
    結果として、実質的に揮発分を含まないことを特徴とす
    る金型。
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