JP3879634B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、抗酸化効果を有する抗酸化剤を備えた冷蔵庫、抗酸化効果を有する抗酸化剤を収納する収納容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、野菜などの鮮度維持に関する技術は、例えば、特開2000−180034号公報、特開平10−23894号公報などが開示されている。前者は揮発性抗菌成分を有する抗菌剤に保鮮作用のある芳香物質をねりこんだ保鮮抗菌物をカセット内に内蔵させ、それを野菜容器に成型されたリブに上部より差し込んで取り付けることにより、この鮮度維持装置の脱着を容易に交換しやすくする内容が開示してある。後者は冷蔵庫などで保管される野菜や果物などの呼吸作用によって発生するエチレンガスや腐敗の進行えで起こる異臭を呼吸し酸化分解するなどにより鮮度を維持する内容が開示されている。
【0003】
この前者の技術の説明によると抗菌剤と芳香物質を練りこんだ、複数の通気穴を有することで保鮮抗菌成分をスムースに拡散放出でき、特に保鮮効果の高い比重の重たい揮発性材のAIT抗菌剤を上部より徐々に放出拡散して青果物の変色を回避できるとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のこのような発生ガスの抑制や抗菌成分を付着させての保鮮は食品の保鮮効果をうたいながらも、その本質は表面に付着した細菌の繁殖を抑制することで腐敗を遅らせるという効果のみであり、消極的な鮮度維持であり、食品中に含まれる栄養成分などは保持されないという問題点があった。また、従来の技術と同様な技術として、特開平7−174455号公報に記載されているように青果物から発生するエチレンガスを触媒に金属性の接触させて酸素と結合させ食品貯蔵雰囲気を低酸素にしたり、特開平10−160328号公報や特開昭56−17633号公報のように食品環境の酸素を吸収するなどのものを設けるものがあるが、いずれも生鮮食品の鮮度低下や腐敗あるいはビタミンなどの低下を遅らせるなど周囲環境を改善して間接的に鮮度低下などを抑えるというもので、さらに寿命の問題を解決できず実用的なものではないという問題があった。
【0005】
また、揮発性抗菌成分を冷蔵庫に配設する方式として、基材に練り込む方式があるが、この方式は基材表面が乾燥・固化することによって内部の成分が放出されなくなるという問題点があった。またマイクロカプセル化、サイクロデキストリン包摂された粉末を冷気風路に配設する方式もあるが、表面部の粉末内の成分が放出されると、内部の成分は残査物が通気を妨害し放出速度が遅くなるという問題点があった。
【0006】
また、繊維に担持し配設する方式もあるが、この方式は担持体の欠落があること、形状が固定され難いという問題点があった。これらからどうしても早く揮発成分が無くなり寿命が短く頻繁に交換する手間が必要で特開2000−180034号公報に記載してあるごとく如何に簡単に交換できるかの構造検討が重要であるという問題があった。このため、従来の方式では2分割以上に区画された野菜容器の場合には、各区画ごとに抗菌剤を配置する必要性があり、コストアップの要因となるし、さらに取替えを考えるとカセットの取り付け構造に制約が発生するなどの問題があった。
【0007】
特に特開2000−180034号公報に記載の取り付け構造だと、野菜容器に成型されたリブに抗菌カセットを上部より差し込んで取り付けるため、野菜容器の特定の場所にしか固定できず、また、その抗菌カセットを使わない場合にはリブ構造の分だけ野菜容器の収納容積が小さくなり、野菜保存の邪魔になったり、清掃性が悪かったりしていた。
【0008】
また、特開2000−180034号公報における保鮮効果の高い揮発性抗菌成分であるアリルイソキオシアネートは危険物第四類第二石油類の引火性物質である。このことは冷蔵庫などの密閉空間に充満した状態にあった場合、温度によっては引火して燃焼の危険性があるなどの問題点があり、冷蔵庫一台あたりの使用量が少ない場合でも倉庫などの保管状態や生産においては十分な注意が必要である上、引火爆発の危険性を伴うなどの問題点があった。特に炭化水素などの可燃性自然冷媒を使用する冷蔵庫などではいっそう燃焼の安全対策を必要とするなどの複合した問題が発生する。
【0009】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、食品に直接的に働きかけて食品が本来持っている栄養などの成分を保持する効果を高める冷蔵庫及び抗酸化剤用収納容器を提供する。さらにこの発明は食品が保有するビタミンCなどの栄養を維持するもののみならず低下させることの無い冷蔵庫及び抗酸化剤用収納容器を提供する。さらには、貯蔵室内に揮発性抗酸化成分が行き渡るように配置する構造の冷蔵庫を提供することを目的とする。又取り扱いが簡単で便利な使い方のできる着脱自在の抗酸化剤用収納容器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の冷蔵庫は、食品を保存する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設置される収納容器と、を有する冷蔵庫において、揮発成分を外部に放出可能に包装容器内に内蔵された抗酸化剤を収納する収納部と、前記収納部に設けられ、前記抗酸化剤の揮発成分を放出する開口部と、前記貯蔵室内に設置される収納容器の幅部に引っ掛けることにより前記収納容器に固定する引っ掛け部と、を有する抗酸化剤収納容器を備え、前記引っ掛け部の引っ掛けられる最大幅寸法を前記収納容器の幅部の最大幅寸法より大きい寸法にし、前記引っ掛け部の引っ掛けられる最小幅寸法を前記収納容器の幅部の最小幅寸法よりも小さい寸法にしたものである。
【0011】
本発明の請求項2に記載の冷蔵庫は、食品を保存する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設置される収納容器と、を有する冷蔵庫において、揮発成分を外部に放出可能に包装容器内に内蔵された抗酸化剤を収納する収納部と、前記収納部に設けられ、前記抗酸化剤の揮発成分を放出する開口部と、前記貯蔵室内に設置される収納容器の幅部に引っ掛けることにより前記収納容器に固定する引っ掛け部と、前記引っ掛け部に設けられ、前記収納容器に押圧固定する断面くの字状の押さえ部と、を有する抗酸化剤収納容器を備え、前記引っ掛け部の引っ掛けられる最小幅寸法を前記収納容器の幅部の最小幅寸法よりも小さい寸法にし、前記引っ掛け部の引っ掛けられる最大幅寸法を前記収納容器の幅部の最大幅寸法より大きい寸法である5mm〜15mm程度にしてこの範囲に収まる肉厚からなる前記収納容器に引っ掛け固定できるようにしたものである

【0012】
本発明の請求項3に記載の冷蔵庫は、食品を保存する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設置される下容器と、前記貯蔵室内で前記下容器の上部に設置され、前記下容器よりも奥行き方向の長さが短く設定された上容器と、を備え、前記抗酸化剤収納容器が前記上容器の前面壁内側に引っ掛けられて固定されるようにしたものである。
【0013】
本発明の請求項4に記載の冷蔵庫は、上容器と下容器から構成されて食品を保存する貯蔵室と、前記上容器に設けられた穴部と、を備え、前記抗酸化剤収納容器を前記上容器内に引っ掛け固定して、前記開口部より前記上容器内に徐放された前記抗酸化剤の揮発成分を前記上容器の穴部を通って前記下容器内に流入させるようにしたものである。
【0014】
本発明の請求項5に記載の冷蔵庫は、前記抗酸化剤収納容器を脱着可能な構成としたものである。
【0015】
本発明の請求項6に記載の冷蔵庫は、出荷時には前記抗酸化剤収納容器の開口部を取り外し可能な不透過膜材で覆うようにしたものである。
【0016】
本発明の請求項7に記載の冷蔵庫は、前記抗酸化剤収納容器が、抗酸化剤を収納するための第1の開口部を有する収納部と、前記第1の開口部の周囲に突出するように設けられたリブ部と、前記リブ部及び前記第1の開口部を覆うように設けられ、前記収納部に取り付けられた蓋部と、前記収納部あるいは前記蓋部に設けられ、前記抗酸化剤の揮発成分を放出する第2の開口部と、を備えたものである。また、本発明の請求項8に記載の冷蔵庫は、前記収納部の第1の開口部に前記第1の開口部の一部を塞ぐように設けられた前記抗酸化剤の落下を防止するための覆い部を備えたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の抗酸化剤包装容器の断面図、図2は封入した抗酸化剤の効果の一例を示した抗酸化雰囲気中におけるブロッコリのビタミンCの変化を示す図である。図1において、3は密閉性を保つことのでき抗酸化剤3aを放出できる抗酸化剤包装容器、2は抗酸化剤包装容器3に開けられた開口部である細穴、40は抗酸化剤包装容器3に設けられた開口部である細穴2を外部あるいは内部から塞ぐように貼りつけられた不織布であり、粒状の抗酸化剤3aを抗酸化剤包装容器3内に留めると共に揮発性成分は外部に放出可能とするものである。
【0018】
以上のように構成されているため、抗酸化剤包装容器3内に封入された抗酸化剤3aの揮発性成分は細穴2を通って外部に放出される。この時に抗酸化剤としてユーカリ抽出物またはローズマリー抽出物またはその両者の混合物を封入することで、図2の試験結果に示したように、この抗酸化雰囲気では野菜中のビタミンC成分が保持される。なお図1の抗酸化放出ユニットである抗酸化剤包装容器3はプラスチック製であり、開口部である細穴2は粒状の抗酸化剤3aが飛び出さない寸法や方向に設けられる。
【0019】
この粒状の抗酸化剤3aは外部より衝撃や振動などの外力を受けると包装容器3内でずれたり動いたりして開口部である細穴2に面した粒子が入れ替わる。図1のような剥き出しの抗酸化剤を使用する場合は、包装容器3の細穴2は内蔵する粒の大きさに合わせて小さくすれば良く、又、細穴2を不織布40など抗酸化剤の粒より小さいもので覆う場合は包装容器3の細穴2は大きなものであっても外力を受けて粒子が外部に飛び出したりせず都合が良い。なお図1の包装容器3はプラスチック製としたが、全体を不織布40として袋状としておき周囲全体の隙間から抗酸化剤3aの揮発性成分が透過するようにしてもよい。この場合は衝撃を受けて袋が変形すると袋内の抗酸化剤が流動して表面に近い粒子と袋の中心に近い粒子の入れ替わりが起こり、抗酸化剤3aが揮発しやすくなり都合がよい。
【0020】
図2に示すビタミンC変化のメカニズムについて説明する。野菜中に含まれている栄養成分の中には、空気中の酸素が結びついて、(すなわち成分が酸化されて)分解し減少するものがある。本実施の形態のように抗酸化剤を有すると、野菜の表面に抗酸化成分があることによって、空気中の酸素が野菜に到達する前に、抗酸化成分と結びついて消失し、結果的に野菜中の栄養成分が酸化分解されない。
【0021】
図2は、このような抗酸化剤の効果を示している。ユーカリ、ローズマリーを入れてブロッコリを貯蔵することによって、抗酸化剤がない場合に比べてブロッコリ中のビタミンC減少が抑えられている。このような抗酸化能をもつ物質の代表として、ユーカリ類・ローズマリーがあるが、そのほかにもユーカリ・ローズマリー中含まれている抗酸化作用をもつ成分であるユーカリプトール(1.8シネオール)、α−ピネンを多く含んでいる物質、ニアウリ・カンファーホワイト、マージョラムスパニッシュなどでも良い。
【0022】
その他、分子量の大きい高分子抗酸化剤では、たとえば、SOD、カタラーゼ、グルタチオン、リン酸グルコース、パーオキスターゼ、脱水素酵素などの酵素類、分子量の小さい低分子抗酸化剤では、たとえば、ビタミンE、C、B、カテキンなどに代表されるポリフェノール類、フラボノイド、タンニン、カロチンなどが上げられる。また、図1では粒子状のもので説明したが、液体状でも良くいずれも流動可能な状態で包装容器3内に内蔵されていればよい。
【0023】
図2のデータでは抗酸化雰囲気中のブロッコリのビタミンC量が最初2−3日は120パーセント程度まで上昇している。これは野菜が収穫後も生きておりビタミンCを増やしているものであるが、従来、たとえば周囲を低い酸素状態にしたとしても野菜が酸化されてビタミンCは減少していき、増加するよりも減るほうが多く常に栄養は低下するものと思われていた。
【0024】
しかし、本実施の形態のような抗酸化剤の揮発成分が直接野菜に働きかけるようにすると、酸化すなわちビタミンの減少が押さえられてビタミンCが増えるというデータが得られた。これは、ビタミンCの減る量よりも増える量の方が大きくなり、結果的にビタミンCの増加が得られるものである。植物は土から栄養分を摂取していたが、収穫後は自分の体内の成分を使って生きている。この時に体内の成分を消耗するような呼吸作用を抑制することで鮮度を保つことができる。
【0025】
鮮度維持に高い効果があるものとして、呼吸抑制には温度を下げることが有効であり、さらに乾燥対策として湿度を高くすることが有効である。しかしながら本発明では栄養価的に維持し、おいしさとしても良い方向にするため、特に野菜表面で酸素により劣化するビタミンCに対し、抗酸化剤の揮発成分を満たして維持のみならず栄養を増やすことも可能にするものである。なお、この発明のものにさらに野菜の温度を低くしてビタミンCの減少をさらに押さえるようにしても良い。0℃などで長期に保存すると野菜は体内の成分を環境に合わせて換えていくためアミノ酸が増加して旨みが増すなども可能になる。
【0026】
図3は本実施の形態を表す冷蔵庫の正面図である。100は冷蔵庫本体であり、200は冷蔵庫本体100の最上部に開閉ドアを備えて配置される冷蔵室、300は冷蔵室200の下方に冷凍温度帯(−18℃)から冷蔵、野菜、チルドの温度帯に切り替えることができ、引き出しドアを備える切替室、400は切替室300と並列に配置され、引き出しドアを備える製氷室、600は最下部に配置され、引き出しドアを備えた冷凍室、500は切替室300と並列に配置される製氷室400と冷凍室600との間に配置され、引き出しドアを備えた野菜室である。野菜室500内には下容器8および上容器9が設置されており野菜等の食品を区分けして収納することができるように構成されている。
【0027】
図4は抗酸化剤用収納容器1が野菜室500に取り付けられている一例を示す断面図、図5は抗酸化剤収納容器1の側面図、図6は抗酸化剤収納容器1を取り付けた状態を説明するための説明図である。図において、図1〜図3と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図4において、500は野菜室であり、主に野菜用に温度や湿度が制御されており、下容器8と上容器9により構成されている。
【0028】
この下容器8と上容器9は野菜室500の前面に設けられた引出し式の野菜室扉7の開閉に連動して引出される。1は引っ掛け部4を有する抗酸化剤収納容器であり、内部に抗酸化剤3aが充填された抗酸化剤包装容器3が収納されており、上容器9の壁面に引っ掛け部4を利用して設置され、内部の抗酸化剤3aを野菜室500内に放出する。ここで、抗酸化剤収納容器1は引っ掛け部4により簡単に上容器9に引っ掛けたり取除いたりでき、ユーザーが自分で必要と思われる貯蔵室に取り付けたり、取除いたり(着脱)できる。また、抗酸化剤収納容器1には図1に示した抗酸化剤3aを粒子状にしたものが包装容器3にて包装された状態で封入されている。
【0029】
また、図5において、1は引っ掛け部4を有する抗酸化剤収納容器であり、L1は引っ掛け部4の引っ掛けられる最大幅寸法、L2は引っ掛け部4の引っ掛けられる最小幅寸法を表している。冷蔵庫本体100内の各貯蔵室(冷蔵室200、切替室300、製氷室400、野菜室500、冷凍室600など)には、この引っ掛け部4が引っ掛けられるような幅を有する幅部を少なくとも1ヵ所以上有している。
【0030】
本実施の形態では、この幅部に幅寸法をL2以上L1以下の寸法にして、抗酸化剤収納容器1が冷蔵庫本体100内の各貯蔵室のどこにでも配置できるようにしている。逆に各貯蔵室内において引っかけ部4を引っ掛けられるようにしたい部位の幅寸法の範囲に合わせて引っ掛け部4のL1、L2寸法を決めても良い。すなわち、幅部の最小幅寸法をA、最大幅寸法をBとすれば、L1>B、L2<Aとすればよい。このように引っ掛け部4のL1、L2寸法を決めることにより、どの貯蔵室にも抗酸化剤収納容器1を配置することができるため、どの貯蔵室の食品に対しても抗酸化剤の揮発成分が直接働きかけるためビタミンCの減少が抑えられるなど鮮度維持効果が大きい。
【0031】
図6において、9は野菜室500内の上容器、1は抗酸化剤収納容器、4は抗酸化剤収納容器1に設けられた引っ掛け部である。図に示すように、上容器9の側壁が抜き勾配などにより傾斜(傾斜角X)している場合には、抗酸化剤収納容器1の取り付け角度X1も傾斜させて対応すれば良い。(角度X1を角度Xと略同等にすればよい。)
【0032】
ここで、角度X1は抗酸化剤収納容器1を設置する上容器9の成形の際に生じる抜き勾配X度と略同等にすることによって、容器の形状に沿わせることができるので、設置する容器や貯蔵室の壁面や扉などにしっかりと固定できる。また引っ掛け部4の幅寸法L1は5mm〜15mm程度としており、この範囲に収まる肉厚からなる容器や貯蔵室の壁面や扉であれば、引っ掛け部4により引っ掛け固定することができるようになっている。したがって、ユーザが自由に脱着可能であり、使用の可否、使用場所などを選択することが可能になる。
【0033】
また、引っ掛け部4は押さえ部4aを有し、抗酸化剤収納容器1の引っ掛け部4を引っ掛ける幅部9aに外側に突出した爪部14を設けている。したがって、この爪部14に引っ掛け部4の押さえ部4aが引っかかるようにしているので、抗酸化剤収納容器1が簡単に外れることはない。また、抗酸化剤収納容器1の押さえ部4aが取り付けられる部位である上容器9の幅部9aを押圧しているので、抗酸化剤収納容器1ががたつくこともない。
【0034】
ここで、図7のように抗酸化剤収納容器1に引っ掛け部4を設けずに直接容器に取り付けても良い。図7は本実施の形態を表す抗酸化剤収納容器の取り付け例を説明するための図である。図において、16は冷蔵庫本体100内の各貯蔵室に設けられる容器であり、圧肉部であるフランジ15を有している。また、1は抗酸化剤収納容器であり、幅広部1aを有している。また、フランジ15には容器16の内部(容器16の底面)からフランジ穴17があけられており、このフランジ穴17に直接抗酸化剤収納容器1の狭幅部1bが挿入されて設置されている。
【0035】
ここで、穴17は狭幅部1bと略同等形状で、かつ穴17の大きさは狭幅部1bの大きさよりも若干大きくしてあり、穴17に抗酸化剤収納容器1の狭幅部1bが挿入できるががたつくことがないようにしている。このようにすると、容器の壁面の肉厚が厚かったりして直接引っ掛け部4を引っ掛けることができないような容器であっても、抗酸化剤収納容器1を設置することが可能となる。
【0036】
本実施の形態では野菜室500の上容器9を例にして抗酸化剤収納容器1の取り付け方法を説明したが、他の貯蔵室の容器たとえば、図3に示す冷蔵室200内の下部に設けられたスライド室700内に設置されたスライド室ケースや、製氷室300内に設置された貯氷箱、切替室400内に設置された切替室容器、野菜室500に設置された野菜を立てて保存するための野菜スタンドなどに抗酸化剤収納容器1を引っ掛けたり、挿入したりして設置しても同様の効果が得られる。また、本実施の形態では、抗酸化剤収納容器1に引っ掛け部4を設けているので、各貯蔵室に付属品として備わっている上述のメーカー純正のケースや容器でなくても、ユーザが独自に購入し、整理などに利用しているケースや容器などにも設置できるため、設置場所の自由度の大きい抗酸化剤収納容器および冷蔵庫を得ることができる。
【0037】
また、図8に示すように冷蔵庫の棚に取り付けても良い。図8は本実施の形態を表す冷蔵庫の冷蔵室などの貯蔵室の側断面図である。図において、図1〜図7と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、200は貯蔵室である冷蔵室であり、冷蔵室200内には棚18が複数設置されている。本実施の形態では、この棚18に対し、抗酸化剤収納容器1を横向きにして引っかけ部4を棚18に引っ掛けるようにして設置している。ここで、矢印は抗酸化剤3aが出て行く方向を示している。この場合、抗酸化剤収納容器1を棚18の上に設置しても下に設置しても同様の効果が得られる。特に棚18の下に設置した場合は食品の邪魔にならないのでより使い勝手が良くなるし、また、抗酸化剤3aの揮発成分が矢印に示すように下側に自重で拡散されやすく抗酸化効果が大きくなる。
【0038】
図9は本実施の形態に係る粒状の抗酸化剤3aを内蔵する抗酸化剤収納容器1の徐放される抗酸化成分を貯蔵室内に充満させる方法を説明した図、図10は図9のZ−Z断面を表す図である。なお、図1〜図8と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図9において、8は貯蔵室である野菜室500内に配置されている下容器、9は貯蔵室である野菜室500内に配置され、下容器8の上部に配置される上容器である。
【0039】
また、8aは野菜等を立てた状態で保存するための立て容器であり、上容器9は立て容器8aの奥行分だけ下容器8よりも奥行き方向の長さが短く設定されており、野菜室500の扉を閉めた状態で野菜を立てた状態で収納しても上容器9が野菜の邪魔にならないようにしている。また、本実施の形態では、上容器9の前面壁(手前側の壁面)に抗酸化剤収納容器1が立て容器8aに収納した野菜などの邪魔にならないように上容器9の内側に配置されており、抗酸化剤収納容器1の引っかけ部4が上容器9の前面壁に引っ掛けられて固定配置されている。
【0040】
図10において、9aは上容器9の内壁に設けられた突起であり、抗酸化剤収納容器1を当接させるように固定することによって、抗酸化剤収納容器1のがたつきなを防止する。また、抗酸化剤収納容器1には穴20a、20bが設けられており、上容器9には、壁面で抗酸化剤収納容器1の穴20bと対向する部分に穴19が開いている。また、図中の矢印は抗酸化剤3aが出て行く(拡散・徐放されていく)方向を示している。
【0041】
このような構造にすると、上容器9内に配置された抗酸化剤収納容器1内に収納されている揮発性抗酸化剤3aの成分が抗酸化剤収納容器1の穴20aより上容器9内に充満し、さらに抗酸化剤収納容器1の穴20bから壁面の穴19を通って下容器8内に出て、空気より重いため(比重が大きいため)、上方から下方に抗酸化成分が下降し、野菜室500内の下容器8内にも流入するようになり、上容器9だけでなく、下容器8内にも抗酸化成分が行き渡り充満する。したがって、野菜室500全体の抗酸化による鮮度維持やビタミンCの減少を抑制できる。
【0042】
ここで、より効果的に貯蔵室内に抗酸化成分を拡散させるためにファン装置などを配置して強制的に抗酸化成分を貯蔵室内に拡散させるようにしても良い。また、貯蔵室内の温度分布を部分的に変えて自然対流を起こさせて対流により拡散したり、貯蔵室内に冷気の吹出口と吸込口を設けることによって冷気の対流を起こし、抗酸化成分を拡散したりするようにしても良い。
【0043】
実施の形態2.
図11は実施の形態2を表す冷蔵庫の抗酸化収納容器取り付け部分の拡大図である。図において、図1〜図10と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図11において、8は貯蔵室である野菜室500内の配置されている下容器、9は貯蔵室である野菜室500内の配置され、下容器8の上部に配置されている上容器であり、上容器9には、底面に穴21が設けられており、抗酸化剤収納容器1の下部がこの底面の穴21を貫通して下容器8内に突出して配置されている。また、図中の矢印は抗酸化剤3aが出て行く(拡散・徐放されていく)方向を示している。
【0044】
抗酸化剤収納容器1内の下容器8に突出する突出部22には穴22aが設けられており、図11に示す矢印のように抗酸化剤3aの揮発性抗酸化成分がこの穴22aを通って徐放されるようにしている。このような構造にすると、抗酸化剤成分は空気より重いため(比重が大きい)下容器8内にも抗酸化成分が十分に充満させることができ、鮮度維持やビタミンCの減少を抑制できる。
【0045】
実施の形態3.
実施の形態1あるいは実施の形態2では効率良く抗酸化成分を徐放するための抗酸化剤収納容器1の設置方法について説明したが、本実施の形態では、実施の形態1や実施の形態2などで使用される抗酸化剤収納容器の構造および抗酸化剤を抗酸化剤収納容器に封入する方法について説明する。図12は抗酸化剤収納容器の構造を説明するための図であり、図12(a)は抗酸化剤収納容器1を開いた状態の正面図、図12(b)は抗酸化剤収納容器1を開いた状態側面図である。図において、図1〜図11と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。
【0046】
1は抗酸化剤収納容器、1fは容器部、1gは蓋部であり、中央のミラーヒンジ部23で容器部1fと蓋部1gが折り曲げられて抗酸化剤収納容器1が形成される。1cは容器部1fに設けられた抗酸化剤収納部であり、ローズマリーなどの抗酸化剤3aが包装容器3にて包装された状態で収納される。ミラーヒンジ部23を設けることで、1部品で抗酸化剤収納容器1を構成することが可能であり、抗酸化剤収納容器1内の抗酸化剤3aの抗酸化効果がなくなった場合には、ユーザーであっても簡単に抗酸化剤包装容器3のみ交換することが可能となっている。
【0047】
抗酸化剤3aは抗酸化成分の透過性が30℃において約2mg/sec・cm2以下となるような包装材料の包装容器3にて包装されている。この包装材料により包装された抗酸化剤3aは、粒状成分や粉末状成分を透過させないので、粒状成分や粉末状成分が抗酸化剤収納容器1外に出ることを防止している。透過性の目安の数値については、冷蔵庫の野菜室500などの貯蔵室の低温度状態では測定が難しいため30℃における数値で透過性を代表させている。抗酸化剤3aの種類によって透過性は異なるが抗酸化剤がローズマリーの場合については上記の透過性を目安として包装材料を選定すればよい。
【0048】
また、上記の透過性では、湿気の出入りはあるが液体としての水の浸入がないレベルである。なお、抗酸化剤3aが使用環境下において湿気によりまとまる(固まる)など抗酸化成分が徐放されないような場合は、抗酸化剤3aとともにシリカゲルなどの乾燥剤を抗酸化剤収納容器1に同封することで包装容器3内に侵入した水分を除去するようにすればよい。本実施の形態や実施の形態1や実施の形態2では、抗酸化剤3aとしてはユーカリの抽出物またはローズマリー抽出物または、その両者の混合物等の抗酸化剤3aが封入されている。
【0049】
ここで、抗酸化剤収納容器1の容器部1fには、抗酸化剤包装容器3を収納する抗酸化剤収納部1cの周囲にリブ24が設けられており、抗酸化剤収納容器1の蓋部1gを閉じた際にこのリブ24が蓋部1gの内側に入り込み、抗酸化剤包装容器3が抗酸化剤収納容器1より外部にはみだすことがないようにしている。したがって、抗酸化剤収納容器1を閉じて、図6や図8にて示したように引っ掛け部4を引っ掛けて使用して、抗酸化剤包装容器3の包装材料が破損するなどしても、粉末状の抗酸化剤3aがリブ部24による嵌合部により抗酸化剤収納容器1の外部に流出することを防止している。
【0050】
図13、図14は抗酸化剤収納容器の別の構造を説明するための図である。図において、図1〜図12と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図13に示すように容器部1fに蓋部1gを閉めて抗酸化剤収納容器1を組立てて引っ掛け部4を壁面などに引っ掛けた状態で収納部1cの開口部の下方の一部を覆うように覆い部25を設けている。本実施の形態では、この覆い部25は、収納部1cの開口部の下方が袋状となるように設けられており、抗酸化剤収納容器1が引っ掛け部4により引っ掛けられた状態で、蓋部1gが開放されていても抗酸化剤包装容器3が落下しないようにしている。
【0051】
したがって、容器部1fの収納部1cの開口部に袋形状に構成された覆い部25を設け、その中に透過性が所定値に規定された包装材料の包装容器3にて包装された抗酸化剤3aを挿入した抗酸化剤収納容器1を引っ掛け部4などにより壁面や底面などに固定するようにすれば、抗酸化剤3aの抗酸化剤収納容器1外への流出防止が行なえる。また、抗酸化剤収納容器1の組立の際、抗酸化剤3aを固定することができるので、包装材料の強度が弱かったりしなる素材であっても袋上の覆い部内に収容でき、安定して組み立てることができる。
【0052】
また、図12や図13では抗酸化剤収納容器1を容器部1fと蓋部1gの開閉方式としてミラーヒンジ部23にて接続しているとしたが、図14のように爪部による別部品の嵌合方式(2部品構成の組合せ方式)としてもよい。この場合は、容器部1fと蓋部1gが別部品で構成され、一方の部品(たとえば蓋部1g)に爪部26aを設け、他方の部品(たとえば容器部1f)にこの爪部26aと嵌合する爪受部26bを設け、この爪部26aと爪受部26bが嵌め込まれることによって、抗酸化剤収納容器1が構成される。このとき内部の抗酸化剤包装容器3の保持構造はミラーヒンジ部23を用いた図12、図13と同様の構成にすれば、抗酸化剤包装容器3の抗酸化剤収納容器1外への流出防止が行なえる。また、抗酸化剤収納容器1の組立の際、抗酸化剤包装容器3を固定することができるので、包装材料の強度が弱かったりしなる素材であっても袋状の覆い部25内に収容でき、安定して組み立てることができる。
【0053】
なお、上記の実施例では抗酸化剤3aを封入した包装材料にて透過性をコントロールするようにしているが、外郭の抗酸化剤収納容器1の穴部20a、20bの開口面積でコントロールしても良い。つまり、上記例では包装材料透過性より抗酸化剤収納容器1の透過性を大きくしているが、逆にすれば抗酸化剤収納容器1でコントロールできる。たとえば、野菜容器の容量が異なる冷凍冷蔵庫に設置する場合に抗酸化剤収納容器1の穴部20a、20bの数や面積を変更したり、上容器9の穴部19の面積で放出量をコントロールすることでさまざまな容量のケースに対応できる。さらに、家庭によって野菜保存量が異なる冷蔵庫の場合などは抗酸化剤収納容器1の穴部20a、20bをテープ等で塞いだり、開口したりすることで放出量をコントロールすることができる。
【0054】
また、包装材料に注意書きと共に印刷をほどこし包装材料を着色、たとえば野菜をイメージするグリーンやさわやかなブルーなど、した場合に抗酸化剤収納容器1の穴部20a、20bより包装材が見えるため抗酸化剤包装容器3を着色したり、着色した部品を取りつけたり、印刷するなど施す必要がなく、意匠性をアップすることができるように構成されているので、放出用の穴部20a、20bが単なる機能的な穴部ではなく意匠として野菜の形にすればより一層の意匠性を向上させることができる。なお、抗酸化剤収納容器1は内部の抗酸化剤包装容器3や抗酸化剤3aを交換することで再利用が可能であり、環境配慮されている。特に内部の抗酸化剤成分を塩ビなどのダイオキシン発生がない、ポリプロピレン(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)で構成すればより環境に良い。
【0055】
本実施の形態や実施の形態1、実施の形態2では、食品を保存する貯蔵室を有する冷蔵庫において、粒状あるいは粉末状などの可動可能な抗酸化剤3aを収納する収納部1cと、収納部1cに設けられ、抗酸化剤3aの揮発成分を放出する開口部20a、20bと、前記貯蔵室内に引っ掛けることにより貯蔵室内に固定する引っ掛け部4と、を有する抗酸化剤収納容器1を備え、抗酸化剤収納容器1の引っ掛け部4を貯蔵室内に引っ掛けることにより抗酸化剤収納容器1を固定するようにしたので、冷蔵庫内の全ての貯蔵室に抗酸化剤収納容器1を簡単に取り付けることができ、また、ユーザーが自分で抗酸化剤3aの入った抗酸化剤包装容器3を交換できる。
【0056】
本実施の形態や実施の形態1、実施の形態2では、野菜室500などの貯蔵室内に収納容器8、9を設け、抗酸化剤収納容器1の引っかけ部4を収納容器8、9に引っ掛けるようにしたので、簡単な構成の抗酸化剤収納容器1でありながら、抗酸化剤3aを貯蔵室内に充満させることができ、食品などの抗酸化、鮮度維持が行なえる。また、抗酸化剤収納容器1を脱着可能な構成としたので、ユーザーが必要と考える貯蔵室内に取り付け替えることができ、ユーザーの好みに合わせることができる。また、ユーカリ抽出物またはローズマリー抽出物を単独または混合した抗酸化剤を粒子状(マクロカプセル化・サイクロデキストリン包接・親水性多孔質体担時など)にしたものからの放出成分が全区分室に放出され、各区分室に保存されている野菜や果実の食品が本来持っているビタミンCなどの成分が保持される。
【0057】
また、本実施の形態や実施の形態1、実施の形態2では、出荷時には抗酸化剤収納容器1の開口部20a、20bを取り外し可能で、抗酸化剤収納容器1内の抗酸化成分が透過しない不透過膜材で覆うようにしており、ユーザーが使用する前に抗酸化剤3aが揮発してしまい、必要なときに抗酸化剤を使用できない事態を回避できる。また、貯蔵室内に収納容器8、9を設け、収納容器8、9内を複数の区画に区分けし、あるいは貯蔵室内を収納容器8、9によって複数の区画に区分けし、少なくとも1つの区画内に抗酸化収納容器1を取り付け、貯蔵室の壁面あるいは収納容器8、9の壁面に設けられた穴(連通口)19を介して、抗酸化剤3aの揮発成分が他区画に流入するようにしたので、安価に抗酸化剤3aを他区画にも充満させることができ、抗酸化およびビタミンCの低下を抑制できる。
【0058】
また、本実施の形態や実施の形態1、実施の形態2では、抗酸化剤収納容器1に粒状あるいは粉末状などの可動可能な抗酸化剤3aを収納するための第1の開口部を有する収納部1cと、第1の開口部1cの周囲に突出するように設けられたリブ部24と、リブ部24及び第1の開口部1cを覆うように設けられ、開閉自在に収納部1cに取り付けられたた蓋部1gと、収納部1cあるいは蓋部1gに設けられ、抗酸化剤3aの揮発成分を放出する第2の開口部である穴部20a、20bと、を備えたので、抗酸化剤包装容器3の包装材料が破損するなどしても、粉末状の抗酸化剤3aがリブ部24による嵌合部により抗酸化剤収納容器1の外部に流出することを防止できる。
【0059】
また、本実施の形態や実施の形態1、実施の形態2では、抗酸化剤収納容器1に収納部1cの第1の開口部に第1の開口部1cの一部を塞ぐように設けられた抗酸化剤包装容器3の落下を防止するための覆い部25を備えたので、抗酸化剤3aの抗酸化剤収納容器1外への流出防止が行なえる。また、抗酸化剤収納容器1の組立の際、抗酸化剤3aを固定することができるので、包装材料の強度が弱かったりしなる素材であっても袋上の覆い部内に収容でき、安定して組み立てることができる。また、抗酸化剤3aの包装材料あるいは抗酸化剤収納容器1を着色して包装容器3を製造するようにしたので、安価に抗酸化剤包装容器3あるいは抗酸化剤収納容器1の意匠性をあげることができる。また、抗酸化剤包装容器3あるいは抗酸化剤収納容器1そのものに保存性や清掃性を悪くするリブや突起物などがないため、貯蔵室内のどこにでも取り付けられ、取り付ける場所を選ばない。
【0060】
また、本実施の形態や実施の形態1、実施の形態2では、抗酸化剤収納容器1を冷蔵庫の各貯蔵室の取り付けることにより抗酸化効果が得られる旨を説明したが、各貯蔵室としては生鮮食品を貯蔵する野菜室500、冷蔵室200、チルドや氷温室として使用されるスライド室700、切替室300や−5℃以上−10℃以下のソフトフリージング室がよく、冷凍食品を貯蔵する冷凍室600に取り付けるよりは抗酸化効果が大きく発揮できる。
【0061】
また、本実施の形態や実施の形態1や実施の形態2では、抗酸化剤収納容器1を冷蔵庫本体100内の各貯蔵室内に設置し、食品などの酸化を抑制する方法を説明したが、別に冷蔵庫に限るものではなく、例えば、住宅であれば室内のかもいのふちや扉のふちなどに設置するようにすれば、室内においても抗酸化作用の効果を得ることもできる。また、果物や野菜を運搬するダンボール箱などの運搬容器などの内部に本発明のローズマリーなどの抗酸化剤3aが収納された抗酸化剤収納容器1を取り付けておけば、運搬容器内の果物や野菜などの抗酸化も達成できる。
【0062】
【発明の効果】
本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫内の全ての貯蔵室に抗酸化剤収納容器を簡単に取り付けることができ、また、ユーザーが自分で抗酸化剤の入った抗酸化剤包装容器を交換できる。また、抗酸化剤収納容器ががたつくこともない。また、ユーザーが自分で必要と思われる
貯蔵室に取り付けたり、取除いたり(着脱)できる。
【0063】
本発明の冷蔵庫は、前記貯蔵室内に収納容器を設け、前記抗酸化剤収納容器の引っかけ部を前記収納容器に引っ掛けるようにしたので、簡単な構成でありながら、抗酸化剤を貯蔵室内に充満させることができ、食品などの抗酸化、鮮度維持が行なえる。
【0064】
本発明の冷蔵庫は、前記抗酸化剤収納容器を脱着可能な構成にしたので、使用の可否、使用場所などを選択することが可能になる。
【0065】
本発明の冷蔵庫は、出荷時には前記抗酸化剤収納容器の開口部を取り外し可能な不透過膜材で覆うようにしたので、ユーザーが使用する前に抗酸化剤が揮発してしまい、必要なときに使用できない事態を回避できる。
【0066】
本発明の冷蔵庫は、安価に抗酸化剤を他区画にも充満させることができ、抗酸化およびビタミンCの低下を抑制で
きる。
【0067】
本発明の冷蔵庫は、粒状あるいは粉末状などの可動可能な抗酸化剤を収納するための第1の開口部を有する収納部と、前記第1の開口部の周囲に突出するように設けられたリブ部と、前記リブ部及び前記第1の開口部を覆うように設けられ、開閉自在に前記収納部に取り付けられた蓋部と、前記収納部あるいは前記蓋部に設けられ、前記抗酸化剤の揮発成分を放出する第2の開口部と、を備えたので、抗酸化剤包装容器の包装材料が破損するなどしても、粉末状の抗酸化剤がリブ部による嵌合部により抗酸化剤収納容器の外部に流出することを防止できる。
【0068】
本発明の冷蔵庫は、前記収納部の第1の開口部に前記第1の開口部の一部を塞ぐように設けられた前記抗酸化剤の落下を防止するための覆い部を備えたので、抗酸化剤の抗酸化剤収納容器外への流出防止が行なえる。また、抗酸化剤収納容器の組立の際、抗酸化剤を固定することができるので、包装材料の強度が弱かったりしなる素材であっても袋上の覆い部内に収容でき、安定して組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の抗酸化剤包装容器の断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1を表す抗酸化剤の効果の一例を示した抗酸化雰囲気中におけるブロッコリのビタミンCの変化を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の正面図である。
【図4】 本発明の実施の形態1を表す抗酸化剤用収納容器が野菜室に取り付けられている一例を示す断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態1を表す抗酸化剤収納容器の側面図である。
【図6】 本発明の実施の形態1を表す抗酸化剤収納容器を取り付けた状態を説明するための説明図である。
【図7】 本発明の実施の形態1を表す抗酸化剤収納容器の取り付け例を説明するための図である。
【図8】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の冷蔵室などの貯蔵室の側断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態1に係る粒状の抗酸化剤を内蔵する抗酸化剤収納容器の徐放される抗酸化成分を貯蔵室内に充満させる方法を説明した図である。
【図10】 図9のZ−Z断面を表す図である。
【図11】 本発明の実施の形態2を表す冷蔵庫の抗酸化収納容器取り付け部分の拡大図である。
【図12】 本発明の実施の形態3を表す抗酸化剤収納容器の構造を説明するための図である。
【図13】 本発明の実施の形態3を表す抗酸化剤収納容器の別の構造を説明するための図である。
【図14】 本発明の実施の形態3を表す抗酸化剤収納容器の別の構造を説明するための図である。
【符号の説明】
1 抗酸化剤収納容器、1a 幅広部、1b 狭幅部、1c 収納部、1f 容器部、1g 蓋部、2 細穴、3 抗酸化剤包装容器、3a 抗酸化剤、4 引っ掛け部、4a 押さえ部、7 野菜室扉、8 下容器、8a 立て容器、9上容器、9a 幅部、10 野菜容器抜き勾配 11引っ掛け部角度 12引っ掛け部横寸法 13引っ掛け部爪 14 爪部、15 フランジ、16 容器、17 フランジ穴、18 棚、19野菜上容器穴 20a、20b 穴、21穴、23 ミラーヒンジ部、24 リブ、25 覆い部、26a 爪部、26b 爪受部、40 不織布、100 冷蔵庫本体、200 冷蔵室、300 製氷室、400 切替室、500 野菜室、600 冷凍室、700 スライド室。

Claims (8)

  1. 食品を保存する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設置される収納容器と、を有する冷蔵庫において、揮発成分を外部に放出可能に包装容器内に内蔵された抗酸化剤を収納する収納部と、前記収納部に設けられ、前記抗酸化剤の揮発成分を放出する開口部と、前記貯蔵室内に設置される収納容器の幅部に引っ掛けることにより前記収納容器に固定する引っ掛け部と、を有する抗酸化剤収納容器を備え、前記引っ掛け部の引っ掛けられる最大幅寸法を前記収納容器の幅部の最大幅寸法より大きい寸法にし、前記引っ掛け部の引っ掛けられる最小幅寸法を前記収納容器の幅部の最小幅寸法よりも小さい寸法にしたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 食品を保存する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設置される収納容器と、を有する冷蔵庫において、揮発成分を外部に放出可能に包装容器内に内蔵された抗酸化剤を収納する収納部と、前記収納部に設けられ、前記抗酸化剤の揮発成分を放出する開口部と、前記貯蔵室内に設置される収納容器の幅部に引っ掛けることにより前記収納容器に固定する引っ掛け部と、前記引っ掛け部に設けられ、前記収納容器に押圧固定する断面くの字状の押さえ部と、を有する抗酸化剤収納容器を備え、前記引っ掛け部の引っ掛けられる最小幅寸法を前記収納容器の幅部の最小幅寸法よりも小さい寸法にし、前記引っ掛け部の引っ掛けられる最大幅寸法を前記収納容器の幅部の最大幅寸法より大きい寸法である5mm〜15mm程度にしてこの範囲に収まる肉厚からなる前記収納容器に引っ掛け固定できるようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 食品を保存する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設置される下容器と、前記貯蔵室内で前記下容器の上部に設置され、前記下容器よりも奥行き方向の長さが短く設定された上容器と、を備え、前記抗酸化剤収納容器が前記上容器の前面壁内側に引っ掛けられて固定されるようにしたことを特徴とする請求項又は請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 上容器と下容器から構成されて食品を保存する貯蔵室と、前記上容器に設けられた穴部と、を備え、前記抗酸化剤収納容器を前記上容器内に引っ掛け固定して、前記開口部より前記上容器内に徐放された前記抗酸化剤の揮発成分を前記上容器の穴部を通って前記下容器内に流入させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の冷蔵庫。
  5. 前記抗酸化剤収納容器を脱着可能な構成としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 出荷時には前記抗酸化剤収納容器の開口部を取り外し可能な不透過膜材で覆うようにしたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の冷蔵庫。
  7. 前記抗酸化剤収納容器が、抗酸化剤を収納するための第1の開口部を有する収納部と、前記第1の開口部の周囲に突出するように設けられたリブ部と、前記リブ部及び前記第1の開口部を覆うように設けられ、記収納部に取り付けられた蓋部と、前記収納部あるいは前記蓋部に設けられ、前記抗酸化剤の揮発成分を放出する第2の開口部と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の冷蔵庫。
  8. 前記収納部の第1の開口部に前記第1の開口部の一部を塞ぐように設けられた前記抗酸化剤の落下を防止するための覆い部を備えたことを特徴とする請求項7に記載の冷蔵庫。
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